JP3088616U - 背負い収容体用背当て具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】背中と背負い収容体との接触部に対して、左右
および上下方向のいずれにおいても良好に通気を行うこ
とができてムレやべたつきを防止でき、しかも、背中と
背負い収容体とに馴染んで使用感を損なうことがない背
負い収容体用背当て具を提供する。 【解決手段】多数の網目６を有して背負い収容体ｂの背
部の大きさに見合うように形成し間隔的に重ねた一対の
通気体１，２を設けて、該一対の通気体１，２の間にお
いてこれら一対の通気体１，２を接続する接続体３を設
け、一対の通気体の周縁部の全周には縁材４を設けると
共に、一対の通気体１，２の周縁部に背負い収容体ｂへ
取り付ける取付手段５を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、リュックサック等の背負い収容体を背負った際の発汗によるムレや べたつきなどを防止することができる背負い収容体用背当て具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、リュックサック等を背負った際、このリュックサックに当たる部分にお いて、発汗によるムレやべたつきなどを防止するための用具は種々市場提供され ているもので、例えば、図６に示すように、竹などによる多数本の横向きの棒材 ６３を間隔的に並べて、繋ぎ材６４によって結合させて成形させてあるものであ り、紐６１によりリュックサックへ止め付けて使用するものである。

【０００３】 しかしながら、横方向に一連の隙間６５が間隔的に設けられているため、背中 とリュックサック面との接触部に対する通気性は向上するものであるが、背中と の当接部は直線状に当たるのでムレを生ずると共に、該棒材６３に可撓性を有し ていないため、前記背中の形状およびリュックサック面との丸みや湾曲に馴染み にくく、甚だ使用感が悪いものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記した問題点を解決するためになされたもので、多数の網目を有 して背負い収容体の背部の大きさに見合うように形成し間隔的に重ねた一対の通 気体を設けて、該一対の通気体の間においてこれら一対の通気体を接続する接続 体を設け、一対の通気体の周縁部の全周には縁材を設けると共に、一対の通気体 の周縁部に背負い収容体へ取り付ける取付手段を設けることにより、背中と背負 い収容体との接触部に対して、その周囲のあらゆる方向からも良好に通気を行う ことができてムレやべたつきを防止でき、しかも、背中と背負い収容体とに馴染 んで使用感を損なうことがない背負い収容体用背当て具を提供することを目的と している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記した目的を達成するための本考案の手段は、 多数の網目を有して背負い収容体の背部の大きさに見合うように形成し、隙間 を設けて重設した一対の通気体と、該一対の通気体の間においてこれら一対の通 気体を接続した接続体と、前記一対の通気体の周縁部に設けた前記背負い収容体 へ取り付ける取付手段とを備えさせた背負い収容体用背当て具の構成にある。

【０００６】 そして、 多数の網目を有して背負い収容体の背部の大きさに見合うように形成し、隙間 を設けて重設した一対の通気体と、該一対の通気体の間においてこれら一対の通 気体を接続した接続体と、前記一対の通気体の周縁部に設けた前記背負い収容体 へ取り付ける取付手段とを備えさせ、 前記取付手段は、前記一対の通気体の上側中間部に設けた上取付部材と、該一 対の通気体の下側両側部にそれぞれ設けた横取付部材とからなり、これら上取付 部材と横取付部材とは、結着自在な二本の紐体に形成させてあって、 前記上取付部材は、前記背負い収容体におけるショルダの上部両付け根部にお いて、一本ずつの紐体をその上部両付け根部へ掛け渡し、この二本の紐体の外端 部をストッパーにより固着させた背負い収容体用背当て具の構成にある。

【０００７】 また、 多数の網目を有して背負い収容体の背部の大きさに見合うように形成し、隙間 を設けて重設した一対の通気体と、該一対の通気体の間においてこれら一対の通 気体を接続した接続体と、前記一対の通気体の周縁部の全周に設けた縁材と、前 記一対の通気体の周縁部に設けた前記背負い収容体へ取り付ける取付手段とを備 えさせてなり、 前記一対の通気体は、前記背負い収容体へ取り付けたとき、該背負い収容体の 背部面と人体の背中とに連通する通気口を設け、該一対の通気体の間には、この 一対の通気体間および前記通気口とに流通する通気路を形成させてある背負い収 容体用背当て具の構成にある。

【０００８】 更に、 接続体は、通気体の網目において該一対の通気体の輪郭部同士を接続する第一 接続部と、前記網目内において前記第一接続部および前記輪郭部を接続する第二 接続部とを備えさせる。

【実施例】

次に、本考案に関する背負い収容体用背当て具の一実施例を図面に基づいて説 明する。 図１および図５においてＡは、リュックサック等の背負い収容体ｂを背中ｃに 背負ったときにおいて、該背中ｃと背負い収容体ｂとの間に介在させる背負い収 容体用背当て具であって、一対の通気体１，２と、接続体３と、縁材４と、取付 手段５とにより基本的に構成される。

【０００９】 そして、前記した一対の通気体１，２は、合成樹脂繊維、例えば、ポリエステ ル等の素材によりシート状に成形してあるもので、多数でかつ連続したハニカム 状の網目６，６…を有して、背負い収容体ｂの背部の大きさに見合うように形成 してあって、これら一対の通気体１，２は、間隔的に、例えば、３ｍｍ〜５ｍｍ 程度の隙間７を設けて重ねてある。

【００１０】 更に、この一対の通気体１，２は、背負い収容体ｂへ取り付けたとき、該背負 い収容体ｂの背部面と人体の背中ｃとに連通する通気口１０（網目６）を設け、 該一対の通気体１，２の間には、この一対の通気体１，２間および前記通気口１ ０（網目６）とに流通する通気路１１（隙間７）を形成させてある

【００１１】 前記した接続体３は、一対の通気体１，２の間においてこれら一対の通気体１ ，２を接続してあるもので、この一対の通気体１，２の間に形成された通気路１ １（隙間７）を維持させると共にクッション性や復元性を持たせ、かつ、両通気 体１，２の上下，左右へのズレや移動を規制する。

【００１２】 また、この接続体３は、通気体１，２と同効質のポリエステル等の合成樹脂繊 維により細い糸状に成形してあって複数本により構成されているもので、通気体 １，２の網目６において該一対の通気体１，２の輪郭部８，９同士を接続する第 一接続部３ａと、網目６内において第一接続部３ａとを輪郭部８，９と接続する 第二接続部３ｂとからなる。 該接続体３は、一対の通気体１，２の間に形成された通気路１１（隙間７）を 閉塞等の阻害をすることはない。 したがって、一対の通気体１，２の間は、この接続体３によって一定の通気路 １１（隙間７）が形成されるもので、この通気路１１（隙間７）が断熱空間とな ると共に、熱気の排出路となりかつ新鮮な外気の導入路となる。

【００１３】 前記した縁材４は、帯状の布等により成形して、一対の通気体１，２の周縁部 において両者１，２を挟むように設けてあって、一対の通気体１，２の周縁部の 全周に縫製等により設けてあって、これら一対の通気体１，２の周縁部を接合し て重ね設けられたこれら一対の通気体１，２を一体的にしてある。

【００１４】 前記した取付手段５は、使用時に、背負い収容体ｂに対して、その適所、例え ば、ショルダーや背負い収容体ｂの係止部へ簡便に取り付ける、あるいは、背負 い収容体ｂから取り外しを行うもので、一対の通気体１，２の上側中間部（中央 部が好ましい）に設けた上取付部材２０と、該一対の通気体１，２の下側両側部 にそれぞれ設けた横取付部材２１，２２とからなり、これら上取付部材２０と横 取付部材２１，２２とは、結着自在な二本の紐体に形成させてある。

【００１５】 そして、該取付手段５における上取付部材２０は、図４（ａ）に示すように、 背負い収容体ｂにおけるショルダｂ１の上部両付け根部において、一本ずつの紐 体をその上部両付け根部ｂ１１，ｂ１１へ掛け渡し、この二本の紐体の外端部を ストッパー１５により一対の通気体１，２の取り付け位置を設定して固着させる ものである。 このストッパー１５は、その通孔１５ａに上取付部材２０を挿通させてあり、 該上取付部材２０に対して移動自在（スライド自在）に取り付けてあるもので、 図示しない内蔵ばねにより押圧される押さえ部材によって、該ストッパー１５が 固着されることで、一対の通気体１，２の取り付け位置の調整ができる。 また、横取付部材２１，２２は、背負い収容体ｂにおけるショルダｂ１の下側 部へ適宜結び付け等により止め付ける。

【００１６】 したがって、前記のように構成される本考案に係る実施例の背負い収容体用背 当て具Ａは、以下に述べる作用を奏する。 まず、この背負い収容体用背当て具Ａを、一対の通気体１，２に設けた取付手 段５によって、背負い収容体ｂの背部において、例えば、図４（ａ）に示すよう にその頂部において、その上取付部材２０によりショルダーｂ１の上部付け根ｂ １１，ｂ１１や、図４（ｂ）に示すように、横取付部材２１，２２により下部両 側部におけるショルダーｂ１の付け根や中間部などへ取り付けて、該背負い収容 体ｂの背部へ添わせておく。 このとき、上取付部材２０はストッパー１５の摺動操作により、一対の通気体 １，２は背負い収容体ｂに対して希望する位置に調整されて取り付けられる。

【００１７】 この状態で、背負い収容体ｂを背負えば、該背負い収容体用背当て具Ａが、図 ５に示すように、背中ｃと背負い収容体ｂとの間に介在するもので、一対の通気 体１，２に設けた網目６の輪郭部８，９が略点接触により背中ｃと背負い収容体 ｂとへ当たり、背中ｃと背負い収容体ｂとの密着が妨げられる。

【００１８】 そのため、この背負い収容体ｂを背負っているときは、一対の通気体１，２の 間には所定の通気路１１（隙間７）が形成されているので、背中ｃから伝達され る熱気は、該通気路１１（隙間７）を流動して、一対の通気体１，２に設けた通 気口１０（網目６）から抜け外気へ放散される。 また、この通気口１０（網目６）から新鮮な外気が流入あるいは流通して、こ の連通路１１（隙間７）内において熱交換が行われるので、背中ｃと背負い収容 体ｂとの間に熱気がこもることなく、背中ｃは、常にさわやかな状態に維持され て、可及的に発汗を抑え、発汗に起因するベトツキを解消することができる。

【００１９】 なお、一対の通気体１，２に設けた網目６の輪郭部８，９は、接続体３により 所定の通気路１１（隙間７）を形成するため、背負い収容体ｂを背負ったとき、 背中ｃとにクッション作用を行うので装着性が良好となる。

【００２０】

【考案の効果】

前述のように構成される本考案は、一対の通気体に設けた通気口（網目）が背 中と背負い収容体との間に介在するので、背中からの熱は速やかに外気へ放出さ れ、ムレや発汗などが抑えられる。また、背負い収容体の長時間の使用や過運動 時にあっても、快適な使用感が得られる。等の格別な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に関する背負い収容体用背当て具の一実
施例を示す正面図である。

【図２】図１における背負い収容体用背当て具の一部を
拡大して示す断面図である。

【図３】図２における背負い収容体用背当て具の一方の
通気体の一部を示す正面図である。

【図４】図１における背負い収容体用背当て具の取付手
段の取り付け状態の各例を示す説明図である。

【図５】図１における背負い収容体用背当て具の使用状
態を示す説明図である。

【図６】従来の背当てを示す斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 背負い収容体用背当て具 ｂ 背負い収容体 ｃ 背中 １，２ 一対の通気体 ３ 接続体 ３ａ 第一接続体 ３ｂ 第二接続体 ４ 縁材 ５ 取付手段 ６ 網目 ７ 隙間 １０ 通気口 １１ 通気路 １５ ストッパー ２０ 上取付部材 ２１，２２ 横取付部材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数の網目を有して背負い収容体の背部
   の大きさに見合うように形成し、隙間を設けて重設した
   一対の通気体と、該一対の通気体の間においてこれら一
   対の通気体を接続した接続体と、前記一対の通気体の周
   縁部に設けた前記背負い収容体へ取り付ける取付手段と
   を備えさせたことを特徴とする背負い収容体用背当て
   具。
2. 【請求項２】 多数の網目を有して背負い収容体の背部
   の大きさに見合うように形成し、隙間を設けて重設した
   一対の通気体と、該一対の通気体の間においてこれら一
   対の通気体を接続した接続体と、前記一対の通気体の周
   縁部に設けた前記背負い収容体へ取り付ける取付手段と
   を備えさせ、 前記取付手段は、前記一対の通気体の上側中間部に設け
   た上取付部材と、該一対の通気体の下側両側部にそれぞ
   れ設けた横取付部材とからなり、これら上取付部材と横
   取付部材とは、結着自在な二本の紐体に形成させてあっ
   て、 前記上取付部材は、前記背負い収容体におけるショルダ
   の上部両付け根部において、一本ずつの紐体をその上部
   両付け根部へ掛け渡し、この二本の紐体の外端部をスト
   ッパーにより固着させたことを特徴とする背負い収容体
   用背当て具。
3. 【請求項３】 多数の網目を有して背負い収容体の背部
   の大きさに見合うように形成し、隙間を設けて重設した
   一対の通気体と、該一対の通気体の間においてこれら一
   対の通気体を接続した接続体と、前記一対の通気体の周
   縁部の全周に設けた縁材と、前記一対の通気体の周縁部
   に設けた前記背負い収容体へ取り付ける取付手段とを備
   えさせてなり、 前記一対の通気体は、前記背負い収容体へ取り付けたと
   き、該背負い収容体の背部面と人体の背中とに連通する
   通気口を設け、該一対の通気体の間には、この一対の通
   気体間および前記通気口とに流通する通気路を形成させ
   てあることを特徴とする背負い収容体用背当て具。
4. 【請求項４】 接続体は、通気体の網目において該一対
   の通気体の輪郭部同士を接続する第一接続部と、前記網
   目内において前記第一接続部および前記輪郭部を接続す
   る第二接続部とを備えさせたことを特徴とする請求項
   １，２または３のいずれかに記載の背負い収容体用背当
   て具。