JP3086246B2 - 通信網 - Google Patents

通信網

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JP3086246B2
JP3086246B2 JP02313454A JP31345490A JP3086246B2 JP 3086246 B2 JP3086246 B2 JP 3086246B2 JP 02313454 A JP02313454 A JP 02313454A JP 31345490 A JP31345490 A JP 31345490A JP 3086246 B2 JP3086246 B2 JP 3086246B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)
に代表される、マルチメディア通信に適用可能な通信網
に関する。
従来の技術 従来、この種の通信網としては種々のものがあるが、
その一つとして、生体の神経細胞のアナロジーによるマ
ルチチャネルの格子状通信網が特開昭63−74349号公報
に示されている。これは、多入力一出力信号の通信制御
要素をノードとして多結合構造に接続して不定形通信網
(LADERNET=Lattice Dynamic Architecture Network)
を構成し、各ノードではデジタル信号を先着順論理によ
り転送する通信網形態をとっている。
この格子状通信網は、多くの利点を持つが、特に次の
点で優れている。一つは、多結合構造のためネットワー
ク・トポロジーの自由度が高いことである。従って、フ
ォルト・トレランシー(耐故障性)が高いものとなる。
即ち、網の一部に障害があっても他のルートで通信が適
切に確保される。第二に、先着順論理により通信の度に
最適な通信経路(最短パス)が選択されることである。
また、このシステムは、ノードにおいて同時に複数の接
続チャネルを確立するマルチチャネル方式をとり、効率
的に全二重通信を確立するものである。よって、本シス
テムは例えばOSI(開放型システム間相互接続)の物理
層及びネットワーク層に効果的に適用される。
また、他のネットワークシステムとして、リングトポ
ロジーなるIEEE802.5のトークン・リング・ネットワー
ク(TRN=Token ring network)がある。このトークン
・リング・ネットワークのアルゴリズムの概要は後述す
るが、全ての端末の同期がとられていること、フリー・
トークン(いうなれば、送信権を示すチケット)を得た
端末のみが送信が行えること、メッセージ情報は送信端
末に戻ってきて正しく受信されたかの確認ができるこ
と、等のセキュリティ機能に優れたものである。また、
高トラフィック時のスループット−ディレイ特性にも優
れている。
発明が解決しようとする課題 ところが、トークン・リング・ネットワークの場合、
フリー・トークンがネットワークを1周するまで待たな
いと送信を開始できず、送信待ち時間が長くなりやす
い。また、トークン・リング・ネットワークはシステム
の拡張によりパフォーマンスが低下する。即ち、トーク
ン・リング・ネットワークでは端末の数が増えるとフリ
ー・トークンが回って来るのに要する時間が長くなり、
同時に、トラフィックも高くなるので、より時間の長い
ものとなる。また、トークン・リング・ネットワークは
中心のリングが故障した時には大きなダメージを受ける
もので、フォールト・トレランシーの低いものである。
ところで、前述した不定形通信網は、他の特徴とし
て、アドレス概念を持たないもので、いうなれば、“所
定のアルゴリズムを持つケーブル”であり、フリー・プ
ロトコルの特徴を持つため、各種プロトコルの端末の接
続が可能である。よって、トークン・リング・ネットワ
ークの端末についても不定形通信網に接続してシステム
構成すれば、トークン・リング・ネットワークの欠点を
解消し、不定形通信網の利点を持たせたトークン・リン
グ・ネットワークの世界を開くことが期待できる。
ところが、単純にトークン・リング・ネットワークの
端末をそのまま不定形通信網に接続することはできず、
少なくとも接続された端末から不定形通信網が全くトー
クン・リング・ネットワークのプロトコロルのLANに見
えるインターフェース装置が必要であるが、まだ、開発
されていないものである。
課題を解決するための手段 トークン・リング・ネットワーク規格の端末に接続さ
れた端末接続ポートと、不定形通信網のノード装置に接
続されたノード装置接続ポートと、フリー・トークン生
成部と、アドレス検出部と、受信レジスタと、トークン
検出部とを有するインターフェース装置により不定形通
信網のノード装置とトークン・リング・ネットワークの
端末とを接続し、このインターフェース装置で所定のフ
リー・トークンの生成と吸収、メッセージ情報の送信及
び受信の各処理、さらには、メッセージ情報衝突時の吸
収処理を行うように構成した。
また、通信網構成の基本トポロジーとしては、通信待
機状態では端末とインターフェース装置との間だけでト
ークン・リング・ネットワーク規格のリングを形成し、
通信確定状態では通信を行う2つの端末とパス固定され
た不定形通信網の固定経路との間だけでリングを形成す
るようにした。
さらに、衝突に対するトークン・リング・ネットワー
ク規格の端末の処理としては、送信フレームが規定時間
内に戻らないときは正規のリング管理処理によるリング
チェックを行わずに送信フレームを再送させるように
し、又は、受信フレームが規定値以上の長さのときは正
規のリング管理処理によるリングチェックを行わずにフ
リー・トークンを送出して入力待機状態になるようにし
た。
加えて、インターフェース装置に、接続された自端末
からの信号に基づき自端末の物理的アドレスを判別する
判別部と、判別された自端末のアドレスを格納する記憶
部とよりなる端末アドレス記憶手段を設けた。
作用 待機中にあっては、トークン・リング・ネットワーク
の端末とこの端末が接続されたインターフェース装置と
の間でのみフリー・トークンの出力・吸収が行われてト
ークン・リング・ネットワークの世界が構築され、各イ
ンターフェース装置間では通信が行われず、通信中にあ
ってはインターフェース装置が単にメッセージ情報を通
過させるのみのものとなり、不定形通信網においてパス
固定されたリアル・サーキットにて送信端末と受信端末
との間でのみメッセージ情報の授受が行われる。従っ
て、トークン・リング・ネットワークの端末からは不定
形通信網がトークン・リング・ネットワークに見え、ト
ークン・リング・ネットワーク上のアプリケーションの
使用が可能となる。
即ち、トークン・リング・ネットワークシステムにお
けるコンセントレータを、上記インターフェース装置を
装着した不定形通信網のノード装置に置換えることによ
り、トークン・リング・ネットワーク/不定形通信網シ
ステムとすることができる。
ここに、請求項2記載の発明によれば、通信の状態、
即ち通信待機状態と通信確定状態とで形成するリング状
態を異ならせることにより、端末の接続台数に関係なく
一定かつ最小限の時間でのレスポンスでリング形成で
き、かつ、不定形通信網の特徴なるパス固定を有効に活
用できる。
また、トークン・リング・ネットワークにおいてはメ
ッセージ情報の衝突(コリジョン)は生じないが、不定
形通信網との組合せシステムでは生じ得る。この点、請
求項3記載の発明によれば、トークン・リング・ネット
ワークの端末とインターフェース装置との間のコリジョ
ンが検出された時には不定形通信網からのメッセージ情
報の出力が停止され、インターフェース装置とノード装
置との間のコリジョンが検出された時には不定形通信網
からのメッセージ情報とトークン・リング・ネットワー
クの端末からのメッセージ情報の出力がともに停止され
るため、コリジョン発生時には折り返されたメッセージ
情報が送信端末に戻らないだけでエラー状態とはなら
ず、端末は所定の手順によりメッセージ情報の再送を行
えるものとなる。
このようなコリジョン発生により送信フレームが通信
網中のどこかで消失したり、受信フレームがインターフ
ェース装置で中途で消失するようなことがあっても、請
求項4又は5記載の発明によれば、正規のリング管理処
理によるリングチェックを行わずに、送信フレームの再
送やフリー・トークンの送出による入力待機状態化を行
うので、トークン・リング・ネットワークの世界にあっ
ても致命的なエラーとはならず、高速通信が可能とな
る。
このようなトークン・リング・ネットワーク/不定形
通信網によれば、トークン・リング・ネットワーク単独
構成に比して、下記のような特徴を持つ通信網となる。
第1に、送信待ち時間が短縮される。これは、パス固
定が行われるまでの時間はネットワーク全体が占有され
るが、パス固定後はネットワークの必要最少部分しか使
用しないため、複数の通信が同時に可能となり、ネット
ワーク・ビジィ時間が短縮されるためである。また、ネ
ットワークがビジィでない待機中はインターフェース装
置が端末に対し連続的にフリー・トークンを出している
ため、待機時にはただちにフリー・トークンを得て送信
を開始できるからである。
第2に、拡張によりパフォーマンスが高くなる。即
ち、端末数が増えるとノード数が増え、可能なパス数が
増えることになるため、ネットワークの容量が増加す
る。
第3に、フォールト・トレランシーが高くなる。即
ち、最短経路ルーティングにより自律的に故障個所の迂
回が行われ、故障の影響が局部に留まるという、完全な
自律型ダイナミック・アーキクチャなので、高度な耐故
障性を有するものとなる。
第4に、マルチメディア・システムを構築できる。即
ち、既存のLANプロトコルを使用できるフリー・プロト
コル・ネットワークである。また、複数の通信を同時に
行えるため、イメージ情報等を高速ファイル転送でき
る。これは、パス固定された部分が完全なリアル・サー
キットであるのでケーブルのデータ・レートを最大に利
用できるからである。
加えて、請求項6記載の発明によれば、自端末のアド
レスダウンロード機能を持つため、接続端末の物理的ア
ドレスが変更になった場合でもインターフェース装置を
変更することなく、自動的に設定アドレスの変更が可能
となる。
実施例 本発明の第一の実施例を第1図ないし第12図に基づ
き、 A.不定形通信網の概要 B.トークン・リング・ネットワークの概要 C.本実施例のインターフェース装置の構成 D.基本動作 E.リング構成 F.コリジョン処理動作 の順に、説明する。
A.不定形通信網の概要 まず、不定形通信網1は第10図に例示するようにノー
ド装置2が伝送路(リンク)3によって2次元又は3次
元に格子状に接続された格子状通信網として実現され
る。格子状が特に有利であるが、その網構成は本質的に
不定形であり、例えば線形、ループ状等の網構成でもよ
い。
ノード装置2には複数(図示例では、8本)の入出力
ポートが設けられ、それらには伝送路3を介して他にノ
ード装置2及び(又は)端末(ステーション)4が接続
可能である。入出力ポートの数に制限はなく、少なくと
も3つ以上であればよい。端末4は、例えば非同期でデ
ータ送受信可能な端末装置であり、パソコンなどの処理
システム、ファイルステーションやプリントステーショ
ン等のサービスステーションを含む。データはメッセー
ジ情報の形で転送させるのが有利である。特に、端末4
は全二重端末の場合、自局宛てのパケットを受信すると
直ちに応答信号を送出する方式のものが有利である。
伝送路3は、例えば光ファイバによる光伝送路、又は
撚り線や同軸ケーブルなどの電気伝送路であり、データ
はアナログ又はデジタルで伝送される。
ここに、ノード装置2は伝送路3からの受信線が接続
された入力ポートと伝送路3への送信線が接続された出
力ポートとを有し、両ポートがスイッチングゲート部に
より相互に接続されている。このスイッチングゲート部
は、入力ポートの入力チャネルの内の任意のものと出力
ポートの出力チャネルの内の任意のものとを選択的に相
互接続するゲート回路である。また、入力ポートは開始
制御部を有し、入力信号が最先に到来した入力チャネル
を識別し、さらに、各入力チャネルに入力信号があるか
否かの検出を行う機能を持つ。
第11図はこのような不定形通信網1の基本アルゴリズ
ムを示すものである。概略的にはルーティング・アルゴ
リズムとパス固定アルゴリズムとの機能アルゴリズムか
らなるが、これらのアルゴリズムは全てアドレス概念を
用いずに信号の有無を検知することのみにより実行され
る。
まず、メッセージ情報を受信端末に正しく伝達させる
ためのルーティング・アルゴリズムにおいて、複数の入
力ポートに入力された複数のメッセージ情報の内、唯一
のものを選択して出力する。この同一のメッセージ情報
が他の全ての出力ポートから出力される。これにより、
メッセージ情報は故障ノードや故障リングを迂回してネ
ットワーク中に重複することなくブロードキャストさ
れ、自律的フォールト・トレランシーが確保される。複
数の入力ポートに入力された複数のメッセージ情報の
内、唯一のものを選択するアルゴリズムとして先着順論
理が用られる。これにより、最短パスを通ったメッセー
ジ情報のみが受信端末に到達する。第11図(a)(b)
はこの様子を示すもので、図中、端末4の内、4SSが送
信端末(ソース・ステーション)、4DSが宛先なる受信
端末(デスト・ステーション)である。太線矢印はメッ
セージ情報5を示す。3DLはリンク2中で故障したリン
ク(ダウン・リンク)を示す。6はあるノード装置2に
おいて先着順論理により最初に到達したチャネルを示
す。7は固定パスである。
次に、メッセージ情報5とアクノリッジ情報8との検
出により送信端末4SSと受信端末4DSとの間の特定のリン
クについてパス固定を行い、他のリンク3を他の通信の
ために解放するためのアルゴリズムであるパス固定アル
ゴリズムが実行される。まず、受信端末4DSはメッセー
ジ情報5の宛先アドレスが自分宛であれば、第11図
(c)に示すようにアクノリッジ情報8を出力する。こ
の時、ノード装置2はメッセージ情報を出力したポート
にアクノリッジ情報8の入力があると、メッセージ情報
のポートとアクノリッジのポートとを相互接続し、他の
ポートを解放する。全てのノード装置2がこのような制
御を行うことにより、アクノリッジ情報8はメッセージ
情報5が通った経路を逆に辿って送信端末4SSに到達す
る。これにより、同図(d)に示すように新たなパス固
定がなされ、ネットワークの他の部分は次に発生する通
信のために使用される。ここに、アクノリッジ情報8
と、他の経路を通ってきた同一のメッセージ情報5や衝
突を起こした他のメッセージ情報と区別するために、リ
ンク時定数が用いられる。また、パス固定を行った対の
チャネルの入力信号がなくなった時に、通信は終了し、
パス固定が解除される。
このような不定形通信網1の詳細は、前述した特開昭
63−74349号公報の他、特開昭64−837号公報等に示され
るものに準ずるものであり、省略する。
B.トークン・リング・ネットワークの概要 トークン・リング・ネットワークのアルゴリズムは第
12図に例示するように複数の端末(ステーション)11を
コンセントレータ12、ケーブル13によりループ接続した
もので、全てのTRN端末11の同期がとられていること、
フリー・トークンを得た端末のみが送信を行え、メッセ
ージ情報は送信端末に戻って確認されることを基本とす
る。まず、最初のステップでは、第12図(a)に示すよ
うに、待機中であってもケーブル13上にはキャリア信号
(=Deferential manchester codingの信号“0"であ
り、Signal“0"で示す)が存在する。また、待機中でも
フリー・トークン14(トークン・インジケータ=“0")
がケーブル13上を循環している。しかして、次のステッ
プとして同図(b)に示すように任意の送信端末11SS
フリー・トークン14(トークン・インジケータ=“0")
を捕まえてビジィ・トークン15(トークン・インジケー
タ=“1")に替え、これにメッセージ・フレーム16を付
加して送信する。メッセージ・フレーム16の後部にはフ
レーム・コピード・インジケータ(=“0")が付加され
る。次のステップでは同図(c)に示すように受信端末
11DSはメッセージを受信するとそれをコピーするととも
に、コピービットを付加して(フレーム・コピード・イ
ンジケータ=“1")、転送する。宛先以外の端末11では
メッセージをそのまま転送する。さらに、次のステップ
では、送信端末11SSは転送されてきたメッセージを受信
すると、そのメッセージを取り込み、コピービット(ト
ークン・インジケータ=“1")により通信の成立を確認
し、同図(d)に示すようにフリー・トークン(トーク
ン・インジケータ=“0")を出力する。
トークン・リング・ネットワークはリング・トポロジ
ーであるが、スーパーバイザー端末が存在し、トークン
が消失した時のトークンの生成及びトークンが複数にな
った時のトークンの吸収がスーパーバイザー端末で行わ
れる他、スーパーバイザー端末が故障した時の代行な
ど、高いセキュリティが確保されている。
C.本発明のインターフェース装置の構成 トークン・リング・ネットワークの端末11を不定形通
信網1に接続するインターフェース装置としては、第2
図に例示するようにTRN TCM(Terminal connect modul
e)21を用いる方式と、TAU(TRN adaptive unit)22を
用いる方式とがある。
これらのTRN TCM21とTAU22との差異について説明す
る。TAU22の端末接続ポートとノード装置接続ポート
は、各々1チャネルで、ノード装置接続ポートには光ケ
ーブルやRS422ケーブルのコネクタで構成される。TRN
TCM21はTAU22が複数チャネル束になったもので、ノード
装置接続ポートはTTLレベルでノード装置2のスロット
に挿入される。即ち、TRN TCM21はノード装置2の一部
を構成する。不定形通信網1の特質上、一つのノード装
置2において、通信の発生は先着の唯一つが選択される
ので複数チャネルを束にすることによってハードウエア
量を削減できる。何れにしても、TRN端末11はTRN TCM2
1又はTAU22を介して不定形通信網1のノード装置2に接
続されることにより、TRN端末11とTRN TCM21又はTAU22
との間には完全なトークン・リング・ネットワークの世
界が構築される。図中、23がトークン・リング・ネット
ワーク領域を示し、24が不定形通信網1の領域を示す。
よって、例えば第3図(b)に示すようなトークン・
リング・ネットワークシステムにおけるコンセントレー
タ12を、同図(a)に示すように上記インターフェース
装置22(又は21)を装着した不定形通信網1のノード装
置2に置換えることにより、トークン・リング・ネット
ワーク/不定形通信網システムとすることができる。こ
の時、TRN端末11・コンセントレータ12間のケーブル13
はそのまま用いられ、ノード装置2間のケーブル3は不
定形通信網1用に新たに敷設される。
ところで、TRN TCM21とTAU22とは機能・動作が全く
同じであるので、ここではTAU22の例で説明する。
第1図にTAU22のブロック図構成を示す。TAU22にはTR
N端末11にRS422なるTRNケーブル30により接続されたD
(デファレンシャル)−マンチェスタ・コーディング・
エンコーダ/トランスミッタ31aとD−マンチェスタ・
デコーダ/レシーバ31bなる端末接続ポート31が設けら
れている。また、不定形通信網1のノード装置2に光フ
ァイバケーブル32により接続された光学データリンク・
トランスミッタ33a、光学データリンク・レシーバ33bと
D−マンチェスタ・コーディング・エンコーダ33cとD
−マンチェスタ・デコーダ33dなるノード装置接続ポー
ト33が設けられている。
ついで、これらのD−マンチェスタ・コーディング・
デコーダ/レシーバ31b又はD−マンチェスタ・コーデ
ィング・デコーダ33dが入力メッセージを検出すること
により送信シーケンス又は受信シーケンスの制御を開始
するシーケンス・コントローラ34が設けられている。
さらに、D−マンチェスタ・コーディング・エンコー
ダ/トランスミッタ31aと協同してキャリア信号(D−
マンチェスタの“0"信号)とフリー・トークンを出力す
るROM構成のフリー・トークン生成部35が設けられてい
る。また、接続されたTRN端末11についての記憶された
アドレスと受信状態時にノード装置2から転送されてき
た受信メッセージのアドレス(宛先)とを比較するアド
レス検出部としてのアドレス比較レジスタ36が設けられ
ている。また、受信状態時に受信メッセージを一定時間
の遅延後に接続されたTRN端末11に出力する受信レジス
タ37が設けられている。この受信レジスタ37と並列的に
受信FIFO(ファースト・イン・ファースト・アウト)ゲ
ート38も設けられ、送信状態時に受信端末11で折り返さ
れたメッセージ情報をキャリア信号と同期をとって接続
端末11に出力するように構成されている。よって、前記
フリー・トークン生成部35と受信レジスタ37と受信FIFO
ゲート38とはORゲート39を介してD−マンチェスタ・エ
ンコーダ・トランスミッタ31aに接続されている。
さらに、トークン検出部としての送信レジスタ40とダ
ウンロード・レジスタ41とが設けられている。送信レジ
スタ40は接続端末11からの入力信号をトークン・インジ
ケータを読取ることにより、フリー・トークンと送信メ
ッセージとを判別するもので、D−マンチェスタ・デコ
ーダ・レシーバ31bに接続された送信スルーゲート42の
出力とともにORゲート43に入力されている。ダウンロー
ド・レジスタ41は送信状態時に接続端末のアドレスを読
取り、アドレス比較レジスタ36にダウンロードするもの
である。
D.基本動作 基本動作は、 D1.フリー・トークンの生成と吸収処理 D2.メッセージ情報の送信とアドレスのダウンロード D3.メッセージ情報の受信 D4.メッセージ情報の転送 の各処理に分けることができ、順次個別に説明する。
D1.フリー・トークンの生成と吸収処理 フリー・トークン14はTRN端末11とTAU22との間でのみ
やりとりされる。まず、TAU22は不定形通信網1にキャ
リア信号がない待機状態にあっては、TAU22は第4図
(b)に示すようにTRN端末11が出力したフリー・トー
クン14を送信レジスタ40により判別し(トークン・イン
ジケータ=“0")、吸収し、同図(a)に示すようにフ
リー・トークン生成部35からTRN端末11に対してSignal
“0"とともにフリー・トークン14を出力する。
D2.メッセージ情報の送信とアドレスのダウンロード TAU22はTRN送信端末11SSの出力したメッセージ情報を
不定形通信網1に出力する。まず、TAU22は第5図
(a)に示すように送信端末11SSが出力したフリー・ト
ークン14とメッセージ・パケット5とを送信レジスタ40
により判別して(トークン・インジケータ=“1")、メ
ッセージ情報5のみをプリアンブルとしてSignal“0"を
付加して不定形通信網1に出力し、送信端末11SSに対す
るフリー・トークン14の出力を停止させる。TAU22はダ
ウンロード・レジスタ41により送信元アドレスを読取
り、これをアドレス比較レジスタ36に記憶させる。しか
して、不定形通信網1に出力されたメッセージ情報は、
前述した不定形通信網の動作に従い、不定形通信網1中
にブロードキャストされる。
ついで、同図(b)に示すようにTAU22は受信端末11
DSにより折り返されてきたメッセージ情報5を受信FIFO
ゲート38により、出力中のSignal“0"と同期をとって送
信端末11に出力される。不定形通信網1は折り返された
メッセージによりパス固定を行う。
この後、同図(c)に示すように送信端末11SSは折り
返されてきたメッセージ情報により、受信端末11DSに到
達したことを確認して(フレーム・コピード・インジケ
ータ=“1")フリー・トークン14を出力するが、TAU22
はこれを再び吸収し、上記のような、フリー・トークン
の生成と吸収を繰返す。この時、もし、メッセージ情報
が戻ってこなかった時には送信端末11SSはTRNプロトコ
ルに基づき再送を行う。
このようにTRN端末11が一度メッセージ情報を出力す
ることにより、送信元アドレスはTAU22にダウンロード
され、以後、TAU22はメッセージ情報の受信のための制
御を行う。ちなみに、アドレスのアップ・トゥ・デイト
は自動的に行われる。
D3.メッセージ情報の受信 これは、受信端末11DSの動作である。TAU22は受信端
末11DSの折り返しメッセージ情報のみを再び不定形通信
網1に出力する。第6図(a)に示すようにTAU22は不
定形通信網1からメッセージ情報の入力があると、フリ
ー・トークン生成部35からのフリー・トークン14の出力
を停止する。ついで、同図(b)に示すようにTAU22は
メッセージ情報を受信レジスタ37によりフリー・トーク
ン14と間隔をあけ、出力中のSignal“0"と同期をとって
TRN端末11に出力する。この後、同図(c)に示すよう
にTAU22はアドレス比較レジスタ36で宛先アドレスの判
別を行い、接続されたTRN端末11のアドレスと一致する
と送信スルーゲート42をオープンにする。そこで、TAU2
2は同図(c)に示すように受信端末11DSが折り返し出
力したメッセージ情報を送信スルーゲート42により不定
形通信網1中に出力する。よって、折り返しメッセージ
情報はそのメッセージ情報が通ってきた経路を逆に辿っ
て送信端末11SSに到達し、不定形通信網1はこれにより
パス固定を行う。
D4.メッセージ情報の転送 これは、受信端末11DS以外のその他のTRN端末11の動
作であり、第7図を参照して説明する。受信端末以外の
TRN端末11からの折り返しメッセージ情報については、T
AU22は不定形通信網1に対する出力を行わない。まず、
第7図(a)に示すようにTAU22は不定形通信網1から
メッセージ情報の入力があると、フリー・トークン生成
部35からのフリー・トークン14の出力を停止させる。つ
いで、TAU22同図(b)に示すようにメッセージ情報を
受信レジスタ37により、フリー・トークン14と間隔をあ
け、出力中のSignal“0"と同期をとってTRN端末11に出
力する。また、TAU22はアドレス比較レジスタ36で宛先
アドレスの判別を行うが、ここでは、接続されたTRN端
末11のアドレスは一致しない。この後、TAU22は同図
(c)に示すように受信端末11DSが折り返して出力した
メッセージ情報を送信レジスタ40により吸収する。ただ
し、不定形通信網1がパス固定を行うと、メッセージ情
報は中断する。
E.リング構成 このような基本動作に伴う、本実施例のリング構成に
ついて第2図を参照して説明する。本実施例では、通信
の状態に応じてTRN規格のリングを形成する因子を動的
に変えるようにしたものである。まず、通信待機状態に
あるもの、例えばTRN端末11aとTRN TCM(TAUでもよ
い)21aとの間だけでリング13aが形成され、同様に、TR
N端末11dとTRN TCM(TAUでもよい)21dとの間だけでリ
ング13dが形成され、不定形通信網1からは切り離され
る。即ち、1台のインターフェース装置と1台の端末と
の間でのみリングが形成される。一方、パス固定状態な
る通信確定状態にあるもの、例えば通信を行う2つのTR
N端末11b,11cと各々のTAU(TRN TCMでもよい)22b,22c
及びパス固定された不定形通信網1上の固定経路7とに
よりリング13bcが形成される。
このように、本実施例のリング構成によれば、TRN端
末の接続台数に関係なく一定かつ最小限の時間でのレス
ポンスでリング構成できる。また、不定形通信網1の特
徴であるパス固定を有効に活用でき、大きなネットワー
ク容量の通信網の構築が可能となる。
F.コリジョン処理動作 メッセージ情報のコリジョンは幾つかの条件において
起こり得るが、本実施例では、何れも送信端末11SSは折
り返しメッセージ情報が戻ってこないことを検出してメ
ッセージ情報の再送を行わせるものである。
まず、送信端末11SSと不定形通信網1のノード装置2
との間でのコリジョン処理を第8図により説明する。第
8図(a)に示すようにTAU22は不定形通信網1からメ
ッセージ情報の入力があると、フリー・トークン生成部
35からのフリー・トークン14の出力を停止させる。つい
で、同図(b)に示すようにTAU22は受信レジスタ37に
よりTRN端末11へのメッセージ情報の出力を遅らせる。
ここで、TAU22は送信レジスタ40で送信端末11SSからの
メッセージ情報を検出すると(これが、コリジョン検出
となる)、不定形通信網1からのメッセージ情報を受信
レジスタ37で吸収する一方、送信端末11SSからのメッセ
ージ情報を送信レジスタ40で吸収する。これにより、同
図(c)に示すようにTRN端末11とTAU22との世界と不定
形通信網1の世界とが切り離される。そこで、送信端末
11は折り返しメッセージ情報が戻ってこないことを検出
すると、TRNプロトコルに基づきメッセージ情報を再送
する。
ついで、TAU22と不定形通信網1のノード装置2との
間のコリジョン処理を第9図により説明する。まず、同
図(a)に示すように、TAU22は送信端末11からメッセ
ージ情報の入力があると、それにプリアンブルとしてSi
gnal“0"を付加して不定形通信網1へ出力する。この
時、同図(b)に示すようにTAU22は受信レジスタ37で
不定形通信網1からのメッセージ情報を検出すると(こ
れが、コリジョン検出となる)、送信レジスタ40で不定
形通信網1への出力を停止させる。これにより、同図
(c)に示すようにTRN端末11とTAU22との世界と不定形
通信網1の世界とを切り離される。そこで、送信端末11
SSは折り返しメッセージ情報が戻ってこないことを検出
すると、TRNプロトコルに基づきメッセージ情報を再送
する。
また、本発明の第二の実施例を第13図ないし第16図に
より説明する。本実施例は、コリジョンに対するTRN端
末の高速対処に関するものである。
前述したようにTRN端末11を不定形通信網1に接続す
ることによりTRNの世界では起きることのなかったコリ
ジョンが発生し得る。ここに、TAU22ではコリジョンを
検出すると送信フレームも受信フレームとともに遮断す
る。また、ノード装置2でもコリジョンを検出すると、
そのフレームを遮断する。この結果、通信網全体のどこ
かでコリジョンが発生すると、その送信端末には送信フ
レームが戻ってこないことになる。また、戻ってきた場
合であっても不完全な形、つまり、中途で打ち切られた
フレームが戻ってくることもある。受信端末において
も、このように不完全な形でのフレームの入力があり得
る。通常のTRNの世界ではこのようなことが発生しない
ので、発生した場合には致命的なエラーとして扱われ、
TRN端末はリングを初期化する等の複雑な処理に入って
しまい、通信効率が著しく低下する。
そこで、本実施例では、送信フレームが規定された所
定時間内に戻ってこない場合には、正規のリング管理処
理によりリングチェックを行わずに、送信端末にて送信
フレームの再送処理を行わせる。また、途中で打ち切ら
れたような受信フレームを受信した場合(この場合、フ
レームのEDELが検出できないので規定より長いフレーム
が入力されたように見える)、受信端末では、そのフレ
ームを無視して正規のリング管理処理によるリングチェ
ックを行わず、フリー・トークンを送出し、入力待機状
態(受信待機状態)に入るようにする。このような簡単
な対処により、致命的なエラーとして扱わず、通信効率
を向上させるものである。
一般に、TR端末11においては、通常TRNインターフェ
ースは第13図に示すようなアダプタカード45の形で供給
される。即ち、ホストシステムバスに接続されるシステ
ムインターフェース46を中心とし、データメモリ47、マ
イクロプロセッサ48、プロトコルファームウエア49、ラ
ンコントローラ50及びメディアインターフェース51を内
蔵している。ここに、前記プロトコルファームウエア49
中のプログラムには第15図に示すような送信用のフロー
チャート及び第16図に示すような受信用のフローチャー
トが付加されている。
第14図は送信端末における送・受信フレームの様子を
模式的に示すもので、同図(a)は送信フレームに対し
て戻りフレームが規定時間内に戻る正常な場合を示し、
同図(b)は戻りフレームが途中で消失した場合を示
し、同図(c)は戻りフレームが完全に消失して戻らな
い場合を示す。ここに、中途消失の場合、フレーム長を
計測する時間TFRのタイマは、扱うフレーム長によって
変わるが、通常の4Kバイトのフレームであれば2ms程度
でよい。また、本実施例にあっては、第2図により説明
したように、通信確定中には、構成するリング内には2
台の端末と2台のTAU(又は、TRN TCM)しか存在しな
いので、送信端末が宛先端末にフレームを送出してから
戻ってくるまでの時間は最小時間である。そこで、送出
フレームが戻ってくるまでの時間を計測するタイマの時
間TRは、通常のTRNの場合よりも短い5ms程度でよい。
第14図は送信端末の場合であるが、受信端末の場合で
あれば第14図(b)が同様となる。
つづいて、本発明の第三の実施例を第17図ないし第21
図により説明する。本実施例は、TRN/不定形通信網接続
端末の物理的アドレスが変更になった場合でも、インタ
ーフェース装置に何の変更も要せずに自動的に設定アド
レスを変更できるように、自局のソースアドレスについ
てダウンロード機能を持たせたものである。
まず、第21図は端末11と不定形通信網1との接続を示
し、ここではインターフェース装置としてのTAU22のみ
による接続状態を示す。第18図は、TRNのデータリンク
層におけるフレームフォーマットを示すもので、1バイ
トのSDEL(スターティング・デリミッタ)と、1バイト
のAC(アクセス・コントロール)と、1バイトのFC(フ
レーム・コントロール)と、6バイトのDA(ディステネ
ーション・アドレス)と6バイトのSA(ソース・アドレ
ス)と、情報データと、4バイトのFCS(フレーム・チ
ェック・シーケンス)と、1バイトのEDEL(エンディン
グ・デリミッタ)と、1バイトのFS(フレーム・ステー
タス)との各フィールドからなる。
このような構成において、まず、信号送信時について
アドレスダウンロードの概要を説明する。端末11とTAU2
2との間はTRNで接続される。従って、端末11とTAU22と
の間で、TAU22は、端末11からのフリー・トークンを受
信すると不定形通信網1からの入力フレームがあればそ
のフレームを、入力フレームがなければフリー・トーク
ンを送出する。端末11はTAU22からのフレームが自分宛
であればこのフレームを受け取るとともに、ACバイトの
コピーインジケータを立ててTAU22に送り返す。また、
フリー・トークンを受け取ると、発信したいフレームが
あれば、そのフレームを出力し、なければ、フリー・ト
ークンをTAU22に送り返す。つまり、TAU22がフリー・ト
ークンを送出した直後に端末11からTAU11へ送られてく
るフレームは端末11の発信フレームである。よって、こ
の時のフレームのソースアドレス(発信元アドレス)を
ダウンロードすればよい。
そこで、TAU22におけるアドレスダウンロードの状態
遷移図を第19図に示す。まず、S0はアイドル状態、即ち
TAU22がフリー・トークン又はフレームの入力を待って
いる状態であり、フリー・トークンが入ってくると状態
S1に行き、フレームが入ってくると状態S2に行く。フリ
ー・トークンを受けた状態S1ではフラグをセットしフリ
ー・トークンを出力してアイドル状態S0に戻る。一方、
状態S2では入ってきたフレームを不定形通信網1に出力
し、もし、フラグがセットされていればフリー・トーク
ン出力直後であるので、入力されたフレーム中のソース
・アドレスをダウンロードする。この処理終了後、状態
S3に行く。状態S3ではフラグをリセットしアイドル状態
S0に戻る。
このようなアドレスダウンロードを実行するための回
路構成を第20図に示す。まず、上述した状態遷移図に従
ってシーケンスを制御するシーケンス・コントローラ55
が設けられ、FIFO構成のバッファメモリ56,57及び発信
元アドレスタイミング計数器58を制御するように構成さ
れている。ついで、自端末11からの入力信号aを受信す
るレシーバ59が設けられ、信号bに変換された後、バッ
ファメモリ56及びドライバ60を介して不定形通信網1へ
出力信号fとして出力される。前記レシーバ59からの信
号bを入力とするシリアル/パラレル変換器(S/P変換
器)61が設けられている。ここに、S/P変換器61は48ビ
ットのシフトレジスタであり、その出力は記憶器となる
D型フリップフロップ(RAMでもよい)によるアドレス
記憶部62に入力されている。前記発信元アドレスタイミ
ング計数器58はレシーバ59からの信号bを入力として判
別手段となるもので、第18図に示したフレーム構成にお
いて、SDEL検出直後のバイトのトークン・インジケータ
がフレームを示しており、かつ、SDEL検出から数えて8
バイトのタイミングでアサートされる信号cを発生し
(第21図参照)、このタイミングで前記アドレス記憶器
62にS/P変換器61出力を記憶させる。発信元アドレスタ
イミング計数器58の起動をなすSDELの検出は、周知の技
術により可能である。信号cがアサートされるタイミン
グではS/P変換器61に現れているデータは、第18図中に
示したフレーム構成中のソース・アドレスSA(発信元ア
ドレス)であることはいうまでもない。このようにして
発信元アドレスがアドレス記憶器62に自動的に格納され
ることにより、自端末11のアドレスのダウンロードが可
能となるものであり、発信元アドレスタイミング計数器
58とアドレス記憶器62とにより端末アドレス記憶手段63
が構成されている。
ところで、このようにダウンロードされた端末アドレ
スの使用目的を、信号受信時の動作とともに説明する。
まず、不定形通信網1側から入力される入力信号dは必
ずフレームであり、レシーバ64を経て信号gに変換さ
れ、信号bの場合と同様にバッファメモリ57にバッファ
リングされた後、ドライバ65を経て信号hとして端末11
側に出力される。端末11では入力されたフレームが自分
宛であったらACバイトのコピー・インジケータを立てて
TAU22に送り返す。送り返してきたこの信号は信号aと
なる。ここで、第19図に示したフラグが立っていなけれ
ば、自端末の送信フレームではなく、他の端末11からの
フレームを自端末11が送り返したものであることが判
る。このフレームの発信元アドレスを比較器66でアドレ
ス比較し、アドレスが一致した場合にはドライバ60出力
を開き、信号fを不定形通信網1のノード装置2に対す
る応答信号とする。アドレス不一致の場合は、ドライバ
60出力を閉じてそのフレームを遮断する。このようにダ
ウンロードされたアドレスと、受信フレームの折り返し
信号のアドレスとを比較することで、自端末宛のフレー
ムのみを不定形通信網1のノード装置2に折り返すこと
ができ、不定形通信網1におけるパス固定を効率的に行
えるようになる。
なお、本実施例ではアドレス記憶器62が48ビットを一
度に比較する方式のものとして説明したが、例えば8ビ
ットずつ6回、又は16ビットずつ3回に分けて比較する
方式の場合であっても同様の処理が可能である。このよ
うな場合には、アドレス記憶器62としてはRAMを用いる
のがよい。
発明の効果 本発明は、上述したように、トークン・リング・ネッ
トワーク端末から見て不定形通信網がトークン・リング
・ネットワークに見えるインターフェース装置を開発し
てネットワーク構成したので、トークン・リング・ネッ
トワーク方式による優れたセキュリティ機能を維持しつ
つ、不定形通信網方式による送信待ち時間の短縮、拡張
による高パフォーマンス化、高フォールト・トレランシ
ー化、マルチメディア・システム化といった利点を持た
せることができ、この際、通信の状態、即ち通信待機状
態と通信確定状態とで形成するリング状態を異ならせる
ようにしたので、端末の接続台数に関係なく一定かつ最
小限の時間でのレスポンスでリング形成でき、かつ、不
定形通信網の特徴なるパス固定を有効に活用でき、ま
た、不定形通信網の組合せにより生じ得るメッセージ情
報のコリジョンについても、所定のコリジョン処理によ
り、折り返されたメッセージ情報が送信端末に戻らない
だけでエラー状態とはならないので、トークン・リング
・ネットワークのアルゴリズムに従った所定の手順でメ
ッセージ情報の再送を行わせることができ、このような
コリジョン発生により送信フレームが送信網中のどこか
で消失したり、受信フレームがインターフェース装置で
中途で消失するようなことがあっても、請求項4又は5
記載の発明によれば、正規のリング管理処理によるリン
グチェックを行わずに、送信フレームの再送やフリー・
トークンの送出による入力待機状態化を行うので、トー
クン・リング・ネットワークの世界にあっても致命的な
エラーとはならず、高速通信が可能となり、さらには、
自端末のアドレスダウンロード機能を持たせたことによ
り、接続端末の物理的アドレスが変更になった場合でも
インターフェース装置を変更することなく、自動的に設
定アドレスを変更することができ、例えば自端末宛の信
号のみを不定形通信網のノード装置に折り返すことがで
き、不定形通信網におけるパス固定を効率的に行わせる
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第12図は本発明の第一の実施例を示すもの
で、第1図はTAUの構成を示すブロック図、第2図はTRN
/不定形通信網の基本接続を示すブロック図、第3図はT
RN方式と対比させて示すTRN/不定形通信網構成例の結線
ブロック図、第4図にはフリー・トークンの生成&吸収
動作を模式的に示すブロック図、第5図はメッセージ情
報の送信等の動作を模式的に示すブロック図、第6図は
受信端末における受信動作を模式的に示すブロック図、
第7図は受信端末以外の端末の転送動作を模式的に示す
ブロック図、第8図はTRN端末・TAU間におけるコリジョ
ン処理動作を模式的に示すブロック図、第9図はTAU・
ノード装置におけるコリジョン処理動作を模式的に示す
ブロック図、第10図は不定形通信網の格子型トポロジー
を示す斜視図、第11図は不定形通信網の基本アルゴリズ
ムを示す斜視図、第12図はTRNの基本アルゴリズムを示
すブロック、第13図ないし第16図は本発明の第二の実施
例を示すもので、第13図はアダプタカード構成を示すブ
ロック図、第14図は送受信フレームの様子を示す模式
図、第15図は送信処理を示すフローチャート、第16図は
受信処理を示すフローチャート、第17図ないし第21図は
本発明の第三の実施例を示すもので、第17図はTRN/不定
形通信網の接続を示すブロック図、第18図はフレームフ
ォーマットを示す説明図、第19図はアドレスダウンロー
ドの状態遷移図、第20図はTAUの一部のブロック図、第2
1図はアドレスダウンロードのタイミングを示すタイミ
ングチャートである。 1……不定形通信網、2……ノード装置、4……端末、
11……TRN端末、14……フリー・トークン、21,22……イ
ンターフェース装置、31……端末接続ポート、33……ノ
ード装置接続ポート、35……フリー・トークン生成部、
36……アドレス検出部、37……受信レジスタ、40……ト
ークン検出部、58……判別部、62……記憶部、63……端
末アドレス記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星 和徳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭58−139543(JP,A) 特開 昭63−74349(JP,A) 特開 昭57−99842(JP,A) 特開 平1−161946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 11/00 330

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々受信線が接続された複数の入力手段
    と、各々送信線が接続された複数の出力手段と、これら
    の入力手段と出力手段とを接続する接続手段と、この接
    続手段を制御して前記入力手段を選択的に前記出力手段
    に接続させる制御手段とを有して端末又は他のノード装
    置への前記送信線とこの送信線に対応する前記受信線に
    接続された多結合構造のノード装置を備え、デジタル信
    号を先着順論理により転送させるようにした不定形通信
    網と、 トークン・リング・ネットワーク規格の端末と、 前記トークン・リング・ネットワーク規格の端末に接続
    された端末接続ポートと、前記不定形通信網のノード装
    置に接続されたノード装置接続ポートと、フリー・トー
    クン生成部と、アドレス検出部と、受信レジスタと、ト
    ークン検出部とを有するインターフェース装置とよりな
    り、 端末接続ポートに入力されたトークンをトークン検出部
    によりフリー・トークンかメッセージ情報か判定しフリ
    ー・トークンの時にはトークン検出部で吸収し、フリー
    ・トークン生成部から生成し出力するフリー・トークン
    の生成及び吸収処理を行い、 端末接続ポートに戻ってきたトークンがトークン検出部
    によりメッセージ情報と判定された時にはノード装置接
    続ポートから出力させるとともに、ノード装置接続ポー
    トに受信端末より折り返されてきたこのメッセージ情報
    の入力を受けて端末接続ポートから出力させる送信処理
    を行い、 ノード装置接続ポートにメッセージ情報が入力された時
    に端末接続ポートからのフリー・トークンの出力を停止
    させ、トークン検出部によりフリー・トークンが吸収さ
    れるまでの間前記メッセージ情報を受信レジスタに蓄積
    させた後、端末接続ポートから出力させる一方、アドレ
    ス検出部によりこのメッセージ情報の宛先がこの端末接
    続ポートに接続されている端末宛か否かを判定して該当
    する宛先端末の時にはこの端末から折り返されてきたこ
    のメッセージ情報をこのノード装置接続ポートから出力
    し、該当する宛先端末でない時にはこの端末から折り返
    されてきたこのメッセージ情報を吸収する受信処理を行
    わせるようにしたことを特徴とする通信網。
  2. 【請求項2】通信待機状態では端末とインターフェース
    装置との間だけでトークン・リング・ネットワーク規格
    のリングを形成し、通信確定状態では通信を行う2つの
    端末とパス固定された不定形通信網の固定経路との間だ
    けでリングを形成するようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の通信網。
  3. 【請求項3】ノード装置接続ポートに対するメッセージ
    情報入力の検出後に、ノード装置接続ポートに対するノ
    ード装置からのメッセージ情報の入力がトークン検出部
    により検出された時、又は、ノード装置接続ポートから
    端末に対してメッセージ情報を出力した後に、ノード装
    置接続ポートに対するノード装置からのメッセージ情報
    の入力が検出された時には、ノード装置接続ポートと端
    末接続ポートとの双方のメッセージ情報を吸収する処理
    を行わせるようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    通信網。
  4. 【請求項4】通信フレームが規定時間内に戻らないとき
    は正規のリング管理処理によるリングチェックを行わず
    に送信フレームを再送させるようにしたことを特徴とす
    る請求項3記載の通信網。
  5. 【請求項5】受信フレームが規定値以上の長さのときは
    正規のリング管理処理によるリングチェックを行わずに
    フリー・トークンを送出して入力待機状態になるように
    したことを特徴とする請求項3記載の通信網。
  6. 【請求項6】接続された自端末からの信号に基づき自端
    末の物理的アドレスを判別する判別部と、判別された自
    端末のアドレスを格納する記憶部とよりなる端末アドレ
    ス記憶手段をインターフェース装置に設けたことを特徴
    とする請求項1記載の通信網。
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