JP3085347B2 - 音声の復号化方法およびその装置 - Google Patents

音声の復号化方法およびその装置

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JP3085347B2
JP3085347B2 JP06244444A JP24444494A JP3085347B2 JP 3085347 B2 JP3085347 B2 JP 3085347B2 JP 06244444 A JP06244444 A JP 06244444A JP 24444494 A JP24444494 A JP 24444494A JP 3085347 B2 JP3085347 B2 JP 3085347B2
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章俊 片岡
丈太朗 池戸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、二つの励振源からそ
れぞれ選択した励振候補を用い、合成フィルタを駆動す
ることによって、音声の信号系列を少ない情報量でディ
ジタル伝送する音声の復号化方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディジタル移動通信などの分野では、電
波の有効利用などを図るため、種々の高能率符号化法が
用いられている。8kbit/s程度の情報量で符号化
する方法としては、CELP(符号駆動型線形予測)、
VSELP(ベクトル加算駆動型線形予測)などが知ら
れている。それぞれの技術については、M.R.Schroedera
nd B.S.Atal:"Code-Excited Linear Prediction(CELP):
High-quality Speech at Very Low Bit Rates",Proc.IC
ASSP'85,25.1.1,pp.937-940,1985(文献1)やI.A.Gers
on and M.A.Jasiuk:"Vector Sum Excited Linear Predi
ction(VSELP) Speech Coding at 8kbps",Proc.ICASSP'9
0,S9.3,pp461-464,1990 (文献2)などに述べられてい
る。
【0003】これらの方式の符号化器(図4)におい
て、複数サンプルの入力音声Vからフィルタ係数決定部
45で予測係数を計算し、フィルタ係数量子化部46で
予測係数を量子化して、そのフィルタ係数を合成フィル
タ47へ設定する。なお、同図において、A(z)は合
成フィルタ17の伝達関数である。ピッチ励振源40の
複数のピッチ周期成分(励振候補)から取りだしたピッ
チ周期成分と、符号帳励振源41の複数の雑音波形ベク
トル(例えば乱数ベクトルの励起候補)から取り出した
候補とをそれぞれ利得部43で適当な利得を加えた後、
加算して合成フィルタ47に駆動信号として供給して音
声を合成する。
【0004】利得予測部44は過去の雑音波形ベクトル
よりおおよその利得を予測して、予測利得部42にセッ
トする。合成音声と入力音声Vとその歪が最も小さくな
るように歪パワー計算部48でピッチ励振源40と符号
帳励振源41の両励振源中の各励振候補を選び、かつ利
得部43の各利得を設定する。符号出力部49からは、
上記の予測係数、入力音声パワー、選択されたピッチ周
期成分候補と符号帳の候補のそれぞれのコード番号、利
得部43においてそれぞれの候補にかける利得などが符
号として出力される。図5に示す復号化器においては、
誤り検出部57において受信した情報の妥当性を判断
し、符号誤りが存在しなければ、送られてきた前述の符
号に基づいて復号音声を合成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の音声
復号化方式では、伝送路の状態が悪いことに起因する伝
送情報の誤りを検出したときには、誤りを検出したフレ
ームの受信パラメータを、過去に正しく受信した受信パ
ラメータに置き換えていた。つまり、このように誤りの
あるフレームでは、過去に正しく受信したパラメータを
繰り返し使用して音声を復号化していた。このような復
号化の具体的な例としては、例えば、R.V.Cox氏らによ
る"Robust CELP Coders for Noisy Backgrounds and No
isy Channels"(Proc.ICASSP'89,pp739-742,1989)(文献
3)が挙げられる。
【0006】また、フレーム間の相関を考慮した符号化
方法として、例えば、R.Salami氏らによる"8Kbit/s ACE
LP Coding of Speech with 10ms Speech-frame:A Candi
datefor CCITT Standardization ",Proc.ICASSP'94,Vo
l.II,pp97-100,1994(文献4)、A.Kataoka氏らによる"
An 8-kbit/s Speech Coder Based on Conjugate Struct
ure CELP",Proc.ICASSP'93,pp592-595,1993 (文献5)
が挙げられる。これらの文献では、ベクトル量子化によ
り量子化されたLSP(線スペクトル対)パラメータを
パラメータの一部に使用している。また、利得予測の手
法としては後ろ向き適応制御を採用している。
【0007】しかし、上記の文献4あるいは文献5など
の復号化方法に文献3の処理をそのまま適用すると、過
去のパラメータを繰り返し使用した後の内部状態の更新
処理がなされていないために、次に正しいパラメータを
受信したときに、復号音声が劣化したり、異音が発生す
るという問題点があった。この発明は上記の点に鑑みて
なされたものであり、その目的は、雑音符号帳を用いた
駆動型線形予測符号化において、伝送路の状態が悪くフ
レーム単位で伝送されてきた情報を用いることができ
ず、復号化器が保持している情報に基づいて補間を行う
際、次のフレームでの処理との整合性をとるため復号化
器の内部状態を更新することにより、音声品質の劣化を
小さくすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、フレーム間の相関などフ
レームにわたる情報により符号化されて伝送された音声
情報を受信し、伝送情報の伝送誤りの有無を判別すると
ともに、伝送情報を復号化して音声を再生する音声の復
号化方法で、現フレームの伝送情報について前記伝送誤
りを判別する時点において、 (1)前記伝送誤りが存在するために前記伝送情報を使
用できない場合に、過去のフレームに対応して保持する
LSP符号帳の出力またはパワー情報である内部状態に
基づいて前記伝送情報を補間し、該補間情報により復号
音声を再生し、次のフレームの復号化のために、前記補
間情報と前記過去のフレームに対応した内部状態から現
フレームに対応する内部状態を予測して更新し、 (2)前記伝送誤りが存在しない場合に、前記伝送情報
と前記過去のフレームに対応した内部状態から復号音声
を再生し、次のフレームの復号化のために、前記伝送情
報から現フレームに対応する内部状態を作成して更新す
ることを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の発明は、フレーム間
の相関などフレームにわたる情報により符号化されて伝
送される音声の符号化情報を受信して該伝送情報の伝送
誤りの有無を判別する誤り検出部と、前記伝送情報から
時系列ベクトルを発生する励振源と、前記時系列ベクト
ルに利得をかける利得部と、前記利得部の利得を予測す
る利得予測部と、前記利得部に駆動されて復号音声を出
力する合成フィルタと、前記合成フィルタにフィルタ係
数を与えるフィルタ係数復号化部とから構成される音声
の復号化装置において、前記フィルタ係数復号化部が、
各フレームにおける前記伝送情報に対応したLSP符号
帳の出力を内部状態として保持するバッファと、前記伝
送誤り検出時に、前記伝送情報を補間して符号化情報を
出力し前記内部状態を更新する例外処理部と、前記伝送
誤り未検出時に、前記伝送情報から符号化情報を計算し
て出力し前記内部状態を更新する合成部と、前記いずれ
かの符号化情報から実際にフィルタ係数を復号する復号
処理部と、からなることを特徴としている。
【0010】また、請求項3記載の発明は、フレーム間
の相関などフレームにわたる情報により符号化されて伝
送される音声の符号化情報を受信して該伝送情報の伝送
誤りの有無を判別する誤り検出部と、前記伝送情報から
時系列ベクトルを発生する励振源と、前記時系列ベクト
ルに利得をかける利得部と、前記利得部の利得を予測す
る利得予測部と、前記利得部に駆動されて復号音声を出
力する合成フィルタと、前記合成フィルタにフィルタ係
数を与えるフィルタ係数復号化部とから構成される音声
の復号化装置において、前記利得予測部が、各フレーム
におけるパワー情報内部状態として保持するバッファ
と、前記伝送誤り検出時に、前記パワー情報を補間して
予測利得情報を出力し前記内部状態を更新する例外処理
部と、前記伝送誤り未検出時に、前記パワー情報から予
測利得情報を計算して出力し前記内部状態を更新する合
成部と、からなることを特徴としている。
【0011】また請求項4記載の発明は、請求項2また
は3に記載した発明において、前記例外処理部が、現フ
レームの伝送情報に伝送誤りが存在する場合に、過去の
フレームに対応した前記内部状態から前記補間情報を計
算して出力し、前記補間情報と前記過去のフレームに対
応した内部状態とから現フレームに対応する内部状態を
予測し、前記予測値で現フレームに対応する内部状態を
更新し、現フレームの伝送情報に伝送誤りが存在しない
場合に、当該例外処理部に入力された情報をそのまま前
記合成部へ出力することを特徴としている。
【0012】また請求項5記載の発明は、請求項2また
は3に記載した発明において、前記合成部が、現フレー
ムの伝送情報に伝送誤りが存在する場合には動作せず、
現フレームの伝送情報に伝送誤りが存在しない場合に、
当該合成部に入力された情報と過去のフレームに対応し
た内部状態とを組み合わせた情報を出力し、該入力情報
で現フレームに対応する内部状態を更新することを特徴
としている。
【0013】
【作用】この発明によれば、伝送路の状態が悪く符号化
器から復号化器への伝送情報が使用できない場合には、
現フレームに対する情報を過去のフレームの情報から予
測して補間し、さらに、次のフレームにおける復号化処
理のために、LSP符号帳の出力またはパワー情報であ
復号化器の内部状態を更新することにより、通話音質
の劣化を小さく抑えることができる。
【0014】
【実施例】次に、この発明の一実施例による音声の復号
化方法について説明する。図1は、この発明において使
用するデータ処理部の構成を示すブロック図である。同
図に示すデータ処理部は、図5に示す復号化器の利得予
測部54の一構成例であり、また、フィルタ係数復号化
部55の一構成例でもある。すなわち、データ処理部の
処理手順は、利得予測部54、フィルタ係数復号化部5
5のそれぞれにおいて行う処理のいずれに対しても適用
することができる。
【0015】まず、データ処理部が図5に示すフィルタ
係数復号化部55である場合に、この発明をフィルタ係
数復号化部55のフィルタ係数の復号化方法に適用した
場合について説明する。図1のデータ処理部は、内部状
態等を保持するバッファ10、合成部11ならびに例外
処理部12から構成されている。
【0016】バッファ10において、Cn は現フレーム
において伝送された情報に対する内部状態であり、Cn-
1 、Cn-2 、Cn-3 はそれぞれ1、2、3フレーム前に
伝送された情報に対して復号化器が保持している内部状
態である。なお、以後、現フレームの直前のフレームを
「前フレーム」と呼び、内部状態に関する情報を「内部
情報」と呼ぶことがある。An 、An-1、An-2、An-3
は、それぞれ内部状態Cn 、Cn-1 、Cn-2 、Cn-3 に
対応しており、これらの内部状態とそれぞれのフレーム
のタイミングにおける最新のフレームの伝送情報とを組
み合わせて得られた「結果」である。なお、図1におけ
るバッファ10は、現フレームとそれより前の3つのフ
レームの合計4個のフレームに対する内部状態を示した
ものである。
【0017】合成部11では、正しく情報が送られてき
たときに上記の組み合わせ結果An等を出力する。例外
処理部12は、誤り検出部57からの伝送誤りの有無を
示す通知に基づいて、情報が正しく伝送されたときには
動作せず、現フレームに対する情報Cn が正常でない場
合にのみ所定の処理を行う。受信データRは、例えばフ
レーム相関を用いたLSP量子化法の場合においてはL
SPパラメータである。現フレームでのLSPパラメー
タΩn は次式で与えられる。
【数1】
【0018】ここで、内部状態Cn は現フレームでのL
SP符号帳の出力、内部状態Cn-1は前フレームのLS
P符号帳の出力、内部状態Cn-2 は前フレームより1つ
前のLSP符号帳の出力、内部状態Cn-3 はそれよりも
さらに1つ前のLSP符号帳の出力...等々、Mはフ
レームの予測次数、Gi (i=0〜M)は重み係数であ
る。次に、上記構成によるフィルタ係数復号化の動作に
ついて説明する。図2は、データ処理部をフィルタ係数
復号化部55に適用した場合における音声復号化処理の
手順を示すフローチャートである。復号化器の誤り検出
部57が符号化音声情報を受信する(ステップS11)
と、その情報は図1のデータ処理部にも送出されて、受
信データRとして例外処理部12に送られる。
【0019】例外処理部12は、誤り検出部57が伝送
情報に符号誤りがあるかどうかを判定した結果を使用し
て、受信データRに符号誤りがあるかどうかを認識する
(ステップS12)。いま、現フレームで伝送されてき
た情報がフレームロスなどにより使用することができな
い場合、例外処理部12は受信データRを補償する処理
に入る(ステップ13)。例外処理部12は符号誤りの
ためにLSP符号帳の出力Cn を使用することができな
い。したがって(1)式からも明らかなように、LSP
パラメータΩn を計算してそのまま使用することもでき
ない。そこで、伝送路が正常であれば現フレームで使用
するはずであったLSPパラメータΩnを、バッファ1
0に格納されている前フレームのLSPパラメータΩn
−1 で置き換えて使用する。
【0020】さらに、現フレームにおいてLSP符号帳
の出力Cn からCn-(M-1) までが正しく更新されていな
ければ、現フレームの次のフレームのタイミングで正し
い情報が伝送されても、正しいLSPパラメータΩn+1
が得られない。しかし、現フレームでのLSP符号帳の
出力Cn は使用することができないため、バッファ10
に記憶されている内部状態Cn-i (i=1〜M)からL
SP符号帳の出力Cnの値を推定する。前述したよう
に、現フレームにおいてはLSPパラメータとしてΩn
の代わりにΩn-1 を使用したので、LSP符号帳の出力
Cn の推定値は次式により計算する。
【数2】
【0021】例外処理部12は、伝送された受信データ
Rに含まれる現フレームのLSP符号帳の出力Cn を、
この推定値(以後、情報Cn ’と呼ぶ)で置き換えて出
力する。続いて、この情報Cn ’とバッファ10に記憶
されている内部状態とを(1)式にしたがって組み合わ
せ、その結果An ’を出力する(ステップS14)。そ
の後、この出力をもとにしてフィルタ係数の復号化を
(図示していない)復号化回路を使用して行い(ステッ
プS15)、合成フィルタ56で音声合成を行う(ステ
ップS16)。
【0022】また、フィルタ係数の復号化処理と音声合
成の処理に並行して、バッファ10の内容を書き換えて
内部状態の更新を行う(ステップS17)。具体的に
は、バッファ10のCn 部には、合成部11の出力に代
えて上記の情報Cn ’を書き込み、バッファ10のAn
部には合成部11の出力であるAn に代えて上記の結果
An ’を書き込む。
【0023】一方、例外処理部12が符号誤りを認識し
なかった場合(ステップS12)には、例外処理部12
は補償の処理(ステップS13)を行うことなく、受信
データRをそのまま合成部11へ出力する。合成部11
は、符号誤りが検出された場合に例外処理部12が行っ
たのと同様の処理により、受信したLSPパラメータや
バッファ10の内部状態を(1)式にしたがって組み合
わせ、結果An を出力する(ステップS14)。その
後、フィルタ係数の復号化(ステップS15)、音声合
成(ステップS16)を行う。これと並行して、例外処
理部12を介して送られた受信データRから得られた情
報Cn と上記の計算結果An をバッファ10へ書き込
む。
【0024】次に、データ処理部が図5に示す利得予測
部54である場合に、この発明を利得予測部54の利得
予測方法に適用した場合について説明する。データ処理
部の構成は、データ処理部をフィルタ係数復号化部に適
用した場合と基本的に同じである。相違する点として
は、内部状態Cn 等がLSP符号帳の出力ではなく利得
部53のパワーであること、An 等が予測利得部52へ
設定する予測ゲインであることにある。
【0025】利得予測部54は、過去のフレームにおけ
るパワーに基づいて次のフレームのゲインを予測し、現
フレームのタイミングにおいて利得部53等により予測
誤差の調整を行う。フレーム相関を用いたゲイン予測法
の場合を例に取ると、図1における受信データRは利得
部53から出力されたパワーに関する情報である。現フ
レームでの利得予測部54の出力する予測ゲインgn
は、たとえば次式で計算される。
【数3】
【0026】ここで、Nはフレームのサンプル数、Pn
は現フレームでのパワー、Pn-1 は前フレームのパワ
ー、Pn-2 は前フレームより1つ前のパワー、Pn-3 は
それよりもさらに1つ前のパワー...等々、Mはフレ
ーム間の予測次数、Gi (i=0〜M)は重み係数であ
る。次に、上記構成による利得予測動作について説明す
る。
【0027】図3はデータ処理部を利得予測部54に適
用した場合における利得予測処理の手順を示すフローチ
ャートである。音声復号化処理の場合と同様に、誤り検
出部57が符号化された音声情報を受信し(ステップS
21)、当該伝送情報に符号誤りが存在するかどうかを
判定して利得予測部54へその結果を通知する(ステッ
プS22)。その際、利得部53からのパワー情報が受
信データRとして図1の例外処理部12へ送られる。
【0028】いま、伝送された情報に符号誤りが存在す
る場合、例外処理部12は補償処理へ入る(ステップ2
3)。利得予測処理においては、現フレームで情報を受
信できなかった場合にも、前フレームにおいて予測した
現フレームのゲインgn を使用できる。しかし、伝送誤
りがある場合には利得部53等では予測誤差の調整を行
うことができない。そこでゲインgn をそのまま使用す
ることはせずに、利得部53での調整分をも考慮して、
「A・gn 」(A:定数、A<1)を現フレームのゲイ
ンとして使用する。また、次のフレームのタイミングで
使用する予測ゲインgn+1 の計算のために、現フレーム
のパワー情報を予測して確定しなければならない。前述
のように現フレームにおいては最終的なゲインとしてA
・gn を使用したことを考慮すると、パワー情報の予測
値は次式で計算される。
【数4】
【0029】例外処理部12は、伝送されたパワー情報
をこの予測値(以後、情報Pn ’と呼ぶ)で置き換えて
出力する(ステップ23)。続いて、情報Pn ’とバッ
ファ10に記憶されている内部状態とを組み合わせて
(ステップS24)その結果であるゲインgn ’を出力
して利得を予測する(ステップS25)。その後、この
出力を予測利得部52へ出力して予測利得の設定を行う
(ステップS26)。また、利得の予測処理ならびに予
測利得の設定処理と並行して、バッファ10のCn 部に
は合成部11の出力に代えて上記の情報Pn ’を書き込
み、バッファ10のAn 部には上記のゲインgn ’を書
き込んで内部情報を更新する(ステップS27)。
【0030】一方、例外処理部12が符号誤りを認識し
なかった場合(ステップS22)には、例外処理部12
は補償の処理(ステップS23)を行うことなく、受信
した情報をそのまま合成部11へ出力し、(3)式によ
り計算したゲインgn を出力する(ステップS24)。
その後、符号誤りが検出された場合と同様の手順によ
り、利得を予測し(ステップS25)、予測利得を設定
して(ステップS26)バッファ10の内部情報を更新
する(ステップS27)。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、伝送路の状態が悪く符号化器から復号化器への伝送
情報が使用できない場合には、現フレームに対する情報
を過去のフレームの情報から予測して補間し、さらに、
次のフレームにおける復号化処理のために、LSP符号
帳の出力またはパワー情報である復号化器の内部状態を
更新することにより、通話音質の劣化を小さく抑えるこ
とができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例において使用するフィルタ
係数復号化部55あるいは利得予測部54の構成を示す
ブロック図である。
【図2】同実施例において使用するフィルタ係数復号化
部55の処理手順を表すフローチャートである。
【図3】同実施例による利得予測部54の処理手順を表
すフローチャートである。
【図4】同実施例ならびに従来の技術において使用する
予測符号化器の構成を示すブロック図である。
【図5】同実施例ならびに同技術において使用する復号
化器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…バッファ、11…合成部、12…例外処理部、4
7、56…合成フィルタ、50…ピッチ励振源、51…
符号帳励振源、52…予測利得部、53…利得部、54
…利得予測部、55…フィルタ係数復号化部、57…誤
り検出部、R…受信データ、D…復号音声、Cn-3、Cn
-2、Cn-1、Cn、Cn’…内部状態、An-3、An-2、An
-1、An、An’…結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−130999(JP,A) 特開 平2−282299(JP,A) 特開 平4−301698(JP,A) H.Ohmuro,et.al.”C oding of LSP Param eters Using Interf rame Moving Averag e Prediction and M ulti Stage Vector Quantization”,Spee ch Coding for Tele communications,1993, Proceedings,IEEE W orkshop on.1993,pp63− 64 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 11/00 - 21/06 H04B 14/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム間の相関などフレームにわたる
    情報により符号化されて伝送された音声情報を受信し、
    伝送情報の伝送誤りの有無を判別するとともに、伝送情
    報を復号化して音声を再生する音声の復号化方法におい
    て、 現フレームの伝送情報について前記伝送誤りを判別する
    時点において、 (1)前記伝送誤りが存在するために前記伝送情報を使
    用できない場合に、 過去のフレームに対応して保持するLSP符号帳の出力
    またはパワー情報である内部状態に基づいて前記伝送情
    報を補間し、該補間情報により復号音声を再生し、 次のフレームの復号化のために、前記補間情報と前記過
    去のフレームに対応した前記内部状態から現フレームに
    対応する前記内部状態を予測して更新し、 (2)前記伝送誤りが存在しない場合に、 前記伝送情報と前記過去のフレームに対応した前記内部
    状態から復号音声を再生し、 次のフレームの復号化のために、前記伝送情報から現フ
    レームに対応する前記内部状態を作成して更新する、 ことを特徴とする音声の復号化方法。
  2. 【請求項2】 フレーム間の相関などフレームにわたる
    情報により符号化されて伝送される音声の符号化情報を
    受信して該伝送情報の伝送誤りの有無を判別する誤り検
    出部と、前記伝送情報から時系列ベクトルを発生する励
    振源と、前記時系列ベクトルに利得をかける利得部と、
    前記利得部の利得を予測する利得予測部と、前記利得部
    に駆動されて復号音声を出力する合成フィルタと、前記
    合成フィルタにフィルタ係数を与えるフィルタ係数復号
    化部とから構成される音声の復号化装置において、 前記フィルタ係数復号化部は、 各フレームにおける前記伝送情報に対応したLSP符号
    帳の出力を内部状態として保持するバッファと、 前記伝送誤り検出時に、前記伝送情報を補間して符号化
    情報を出力し前記内部状態を更新する例外処理部と、 前記伝送誤り未検出時に、前記伝送情報から符号化情報
    を計算して出力し前記内部状態を更新する合成部と、 前記いずれかの符号化情報から実際にフィルタ係数を復
    号する復号処理部と、 からなることを特徴とする音声の復号化装置。
  3. 【請求項3】 フレーム間の相関などフレームにわたる
    情報により符号化されて伝送される音声の符号化情報を
    受信して該伝送情報の伝送誤りの有無を判別する誤り検
    出部と、前記伝送情報から時系列ベクトルを発生する励
    振源と、前記時系列ベクトルに利得をかける利得部と、
    前記利得部の利得を予測する利得予測部と、前記利得部
    に駆動されて復号音声を出力する合成フィルタと、前記
    合成フィルタにフィルタ係数を与えるフィルタ係数復号
    化部とから構成される音声の復号化装置において、 前記利得予測部は、 各フレームにおけるパワー情報内部状態として保持す
    るバッファと、 前記伝送誤り検出時に、前記パワー情報を補間して予測
    利得情報を出力し前記内部状態を更新する例外処理部
    と、 前記伝送誤り未検出時に、前記パワー情報から予測利得
    情報を計算して出力し前記内部状態を更新する合成部
    と、 からなることを特徴とする音声の復号化装置。
  4. 【請求項4】 前記例外処理部は、 現フレームの伝送情報に伝送誤りが存在する場合に、過
    去のフレームに対応した前記内部状態から前記補間情報
    を計算して出力し、前記補間情報と前記過去のフレーム
    に対応した内部状態とから現フレームに対応する内部状
    態を予測し、前記予測値で現フレームに対応する内部状
    態を更新し、 現フレームの伝送情報に伝送誤りが存在しない場合に、
    当該例外処理部に入力された情報をそのまま前記合成部
    へ出力することを特徴とする請求項2または3に記載の
    音声の復号化装置。
  5. 【請求項5】 前記合成部は、 現フレームの伝送情報に伝送誤りが存在する場合には動
    作せず、 現フレームの伝送情報に伝送誤りが存在しない場合に、
    当該合成部に入力された情報と過去のフレームに対応し
    た内部状態とを組み合わせた情報を出力し、該入力情報
    で現フレームに対応する内部状態を更新することを特徴
    とする請求項2または3に記載の音声の復号化装置。
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