JP3083766U - 心電図肢誘導測定用誘導コード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コード同士が絡むことなく、胸部の処置の妨
げとならず胸部中央をコードが横切らないようにして電
極を患者に装着したままでレントゲン撮影等を行っても
コードが写り込まない心電図肢誘導測定用誘導コードを
提供すること。 【解決手段】 コネクタにケーブルを介して接続され、
前記ケーブルに分岐コネクタを介して複数のコードを有
し、コードの一端には生体の左前腋窩線上で最下肋骨上
（Ｆ）付近、左鎖骨下窩（Ｌ）付近、右鎖骨下窩（Ｒ）
付近に装着される夫々の肢誘導測定用電極に着脱自在に
接続される電極取り付け具を有し、該電極取り付け具の
夫々に接続されたコードの隣り合う長さの部分では相互
に固定又は固着されていることを特徴とする心電図肢誘
導測定用誘導コードである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

生体に装着された電極により検出される生体信号を計測装置に誘導する心電図 肢誘導測定用誘導コードに関し、特に隣り合う長さ部分のコードを束ねることに より、胸部中央付近をコート゛が横切らないように装着できかつコードの絡みがな く、患者の処置を適切に行うことができる心電図肢誘導測定用誘導コードに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、心電図肢誘導測定用誘導コード１は、図４に示すように、図示しない電 子機器に接続されるコネクタ２から複数のコード５、６、７を被覆した一本のケ ーブル３を介して分岐コネクタ４に連結され、該分岐コネクタ４から夫々のコー ド５、６、７を介して電極取り付け具８、９、１０を一端に取り付けられていた 。電極取り付け具８、９、１０の夫々は右鎖骨下窩（Ｒ）、左鎖骨下窩（Ｌ）、 左前腋窩線上で最下肋骨上（Ｆ）に装着される３つの肢誘導測定用電極（図示せ ず）へ着脱自在に装着され生体の電位を測定可能としていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような従来型の心電図肢誘導測定用誘導コード１では、コード５ 、６、７同士が絡まってしまい患者胸部への電極装着に手間がかかる他、コード ５、６、７が胸部を横切るようにおかれてしまうため、救急等で要求される胸部 で行う処置（除細動治療、心臓マッサージ、鎖骨下穿刺など）の際にはコードが 処置の妨げになり、電極（図示せず）を患者に装着したままでレントゲン撮影等 を行うと、図５に示す如く胸部中央を横切るコード５、６、７も写り込んでしま い、レントゲン写真の診断に至極不便であった。

【０００４】 本考案の目的は、このような問題を解消し、コード同士が絡むことなく、かつ 胸部中央をコードが横切らないようにし、電極を患者に装着したままで処置の妨 げとならずレントゲン撮影等を行ってもコードが写り込まない心電図肢誘導測定 用誘導コードを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

【０００６】 この目的を達成するため、請求項１に係る心電図肢誘導測定用誘導コードは、 生体胸部の複数箇所に装着される肢誘導測定用電極の夫々を着脱自在に保持する 電極取り付け具と、該夫々の電極取り付け具に接続されたコードと、該夫々のコ ードが肢誘導測定用電極の取り付け位置に応じて異なる長さを有し、隣り合う長 さの間では夫々のコードが一体に固定されてなることを特徴とする。 請求項２に係る電図肢誘導測定用誘導コードは、前記夫々のコードの長さは生 体胸部の前腋窩線上で最下肋骨上（Ｆ）付近、左鎖骨下窩（Ｌ）付近、右鎖骨下 窩（Ｒ）付近に装着される肢誘導測定用電極に取り付けられるようにされ、かつ 、胸部中央付近を前記コードが横切らない程度に、十分な前記夫々のコード端間 のコード長を有することを特徴とする。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の心電図肢誘導測定用誘導コードの実施の形態を図面を参照して 説明する。 図１は本考案の心電図肢誘導測定用誘導コード１の実施の形態の構成例を示す 。 図２は図１に示した心電図肢誘導測定用誘導コードを用いて胸部に装着する様 子を示す。 図３は本考案の心電図肢誘導測定用誘導コードを図２のように胸部に装着した ときのレントゲン撮影を示す。 これらの図において、図４に示す従来例の部分と対応する部分には同一の符号 を付してあり、その説明は適宜省略する。

【０００８】 本考案の実施の形態を説明する。図１に示す心電図肢誘導測定用１は、コネク タ２とコネクタ２に接続されたケーブル３と、該ケーブル３に接続された分岐コ ネクタ４と分岐コネクタ４にコード５、６、７が接続され夫々のコードの先端に は電極取り付け具８、９、１０が設けられている。電極取り付け具８、９、１０ は生体（図２）１１の左前腋窩線上で最下肋骨上（Ｆ）付近、左鎖骨下窩（Ｌ） 付近、右鎖骨下窩（Ｒ）付近に装着される肢誘導測定用電極１２、１３、１４に 着脱自在に接続されている。これの３本のコード５、６、７は隣り合う長さの隣 接部分Ａ，Ｂは相互に固定又は固着され、肢誘導測定用電極８、９、１０の取り 付け位置に応じてコードの長さが異なっている。すなわち、３本のコード５、６ 、７の夫々はＡ部、Ｂ部の隣り合う部分では１つに束ねられ、生体の装着部位Ｆ 、Ｌ、Ｒの長さの順で電極１４、１３、１２に取り付けられるようになっている 。 また、生体１１の胸部中央付近に前記コード５、６、７が横切らない程度に、 十分なコード端間のコード長を有している。 電極取り付け具１０、９、８はクリップ式でもホック式でもよく、そのクリッ プは装着部位のＦ、Ｌ、Ｒに対応して区別できるように異なる色が着色されてい る。

【０００９】 次に、図２に胸部に装着する様子を示す。それぞれの電極取り付け具は８、９ 、１０は電極１２、１３、１４に着脱自在に接続される。ここの場合、分岐コネ クタ４と電極取り付け具８までのコードの固定部分Ａ及び電極取り付け具８から 電極取り付け具９までの固定部分Ｂ、電極取り付け具９から電極取り付け具１０ までのコードの固定部分Ｃは胸部中央付近を横切らないようにし、特にコードの 固定部分Ｂは、首の後ろを通してまたは鎖骨に沿って配置されるようにする。ま た取り付け具９，１０間のコード部分Ｃは胸部中央付近を横切らないように、横 腹を縦に沿って配置される。そして電極１２、１３、１４で測定された電気信号 はクリップ（電極取り付け具）８、９、１０からコード５、６、７を介して分岐 コネクタ４に導かれ、コネクタ４からケーブル３を介してコネクタ２を経て測定 装置１５に電気信号が送られる。

【００１０】 次に、図３に、図２のように胸部に装着したときのレントゲン撮影を示す。 図３からわかるように、生体１１の胸部中央付近にコードが横切っていないた め、レントゲン写真にはコードが写り込んでいない。そのため、レントゲン写真 による診断を妨げることもない。

【００１１】 なお、本実施例では、コード７、６、５の長さは生体胸部のＦ、Ｌ、Ｒの部位 までの位置に装着された電極に着脱自在に接続される電極取り付け具１０、９、 ８に取り付けられるような構造のものを示したが、これに限られない。つまり例 えば、Ｒ、Ｌ、Ｆの部位の順番を変えて装着してもよい。また、Ｆは左前腋窩線 上で最下肋骨上付近に装着するとしたが、これに限られない。つまり例えば左右 対称位置の右側に設けても良い。このように本考案の技術的範囲は実施例に限ら れず、本考案の趣旨を意図する技術も含まれる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、（１）コード同士の絡みがなく、収納性もよい。（２）胸部 中央付近にコート゛が横切らないように装着できるため、胸部の処置の妨げとなら ず、（３）電極を患者に装着したままでレントゲン撮影等を行っても、コードが 写り込むこともなく、レントゲン写真等の診断に適している。さらに、（４）コ ード長の隣り合う部分は相互に固定又は固着され束ねられているため胸部に装着 しやすく誤装着も生じにくい。（５）患者も装着中のコードが気にならず、むし られたりはずされるおそれも低減でき、（６）コードのクリーニングも簡便とな る等のリットがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の心電図肢誘導測定用誘導コードの実施
の形態の構成例を示す図。

【図２】図１に示した心電図肢誘導測定用誘導コードを
用いて胸部に装着する様子を示す図。

【図３】本考案の心電図肢誘導測定用誘導コードを図２
のように胸部に装着したときのレントゲン写真を示す
図。

【図４】従来の心電図肢誘導測定用誘導コードを示す
図。

【図５】図４に示す従来の心電図肢誘導測定用誘導コー
ドを胸部に装着したときのレントゲン写真を示す図

【符号の説明】

１ 心電図肢誘導測定用誘導コード ２ コネクタ ３ ケーブル ４ 分岐コネクタ ５、６、７ コード ８、９、１０ 電極取り付け具 １２、１３、１４ 電極 Ａ、Ｂ コードの固定部分 Ｃ コード部分

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 心電図肢誘導測定用誘導コードにおい
   て、 生体胸部の複数箇所に夫々装着される肢誘導測定用電極
   の夫々を着脱自在に保持する電極取り付け具と、 該電極取り付け具の夫々に電気的な接続されたコード
   と、 該夫々のコードが肢誘導測定用電極の取り付け位置に応
   じて異なる長さを有し、隣り合う長さの間では夫々のコ
   ードが一体に固定されてなることを特徴とする心電図肢
   誘導測定用誘導コード。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の心電図肢誘導測定用誘
   導コードにおいて、 前記夫々のコードの長さは生体胸部の前腋窩線上で最下
   肋骨上（Ｆ）付近、左鎖骨下窩（Ｌ）付近、右鎖骨下窩
   （Ｒ）付近に装着される肢誘導測定用電極に取り付け可
   能であり、かつ、胸部中央付近を前記コードが横切らな
   い程度に十分な前記夫々のコード端間のコード長を有す
   ることを特徴とする心電図肢誘導測定用誘導コード。