JP3082419B2 - 傾斜圧延機 - Google Patents
傾斜圧延機Info
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- JP3082419B2 JP3082419B2 JP04112153A JP11215392A JP3082419B2 JP 3082419 B2 JP3082419 B2 JP 3082419B2 JP 04112153 A JP04112153 A JP 04112153A JP 11215392 A JP11215392 A JP 11215392A JP 3082419 B2 JP3082419 B2 JP 3082419B2
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- Japan
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- roll
- disc
- disc roll
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- piercing
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- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中実ビレットから継目無
管を製造する穿孔圧延機について、特に穿孔管の案内板
としてのディスクロールに関する。
管を製造する穿孔圧延機について、特に穿孔管の案内板
としてのディスクロールに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の傾斜穿孔圧延機を穿孔管の
出側から見た模式的立面図である。出側面角αを有する
コーン型の傾斜ロール1R, 1Lは、パスセンタに対して自
軸が夫々交叉角γをなすように軸対称に、さらに夫々傾
斜角βをなすように配置されている。ビレット6を穿孔
する図示しないプラグはパスセンタを中心軸として傾斜
ロール1R, 1L間にその先端を傾斜ロール1R, 1Lのゴージ
部あたりにして配置されている。
出側から見た模式的立面図である。出側面角αを有する
コーン型の傾斜ロール1R, 1Lは、パスセンタに対して自
軸が夫々交叉角γをなすように軸対称に、さらに夫々傾
斜角βをなすように配置されている。ビレット6を穿孔
する図示しないプラグはパスセンタを中心軸として傾斜
ロール1R, 1L間にその先端を傾斜ロール1R, 1Lのゴージ
部あたりにして配置されている。
【0003】穿孔用ロール1R, 1Lは駆動軸2R, 2Lによっ
て図示しない駆動源に夫々結合されており、互いに捩じ
れの位置にある。これによって穿孔用ロール1R, 1Lを、
自軸を中心に図中矢印の向きに夫々回転させると、ビレ
ット6は穿孔用ロールに噛み込まれ、パスセンタを中心
に出側方向から見て時計回りに回転しながら穿孔され
る。このように穿孔されるビレット6は穿孔用ロールに
両側から圧されるために上下に揺れを起こす。この揺れ
を押さえるために穿孔用ロール1R, 1Lの上下に一対のデ
ィスクロール10U, 10Dを配置する。これらディスクロ
ール10U, 10Dは外周面を凹面に形成された円板であ
り、穿孔方向に追随回転し、ビレット6の揺れを押さえ
て穿孔がスムーズに行われる。こうしてビレット6は、
穿孔用ロール1R, 1Lのゴージ部あたりにより両側から圧
押されながらプラグにより穿孔され穿孔管となる。
て図示しない駆動源に夫々結合されており、互いに捩じ
れの位置にある。これによって穿孔用ロール1R, 1Lを、
自軸を中心に図中矢印の向きに夫々回転させると、ビレ
ット6は穿孔用ロールに噛み込まれ、パスセンタを中心
に出側方向から見て時計回りに回転しながら穿孔され
る。このように穿孔されるビレット6は穿孔用ロールに
両側から圧されるために上下に揺れを起こす。この揺れ
を押さえるために穿孔用ロール1R, 1Lの上下に一対のデ
ィスクロール10U, 10Dを配置する。これらディスクロ
ール10U, 10Dは外周面を凹面に形成された円板であ
り、穿孔方向に追随回転し、ビレット6の揺れを押さえ
て穿孔がスムーズに行われる。こうしてビレット6は、
穿孔用ロール1R, 1Lのゴージ部あたりにより両側から圧
押されながらプラグにより穿孔され穿孔管となる。
【0004】ところが、穿孔用ロール1R, 1Lは、前述し
たように出側面角αを有し、さらにパスセンタに対して
交叉角γをとっているので、ディスクロール10U, 10D
と穿孔用ロール1R, 1Lとの間にギャップG1,G2を夫々生
じている。穿孔用ロール1R,1Lが回転し、ビレット6が
パスセンタ回りを螺進移動する。そのとき、ディスクロ
ール10表面に接触している穿孔管のメタルがギャップG
1,G2でビレット6の回転方向と同方向に押し出され、
ギャップG1,G2に巻き込まれてピーリング現象を引き起
こすことがある。
たように出側面角αを有し、さらにパスセンタに対して
交叉角γをとっているので、ディスクロール10U, 10D
と穿孔用ロール1R, 1Lとの間にギャップG1,G2を夫々生
じている。穿孔用ロール1R,1Lが回転し、ビレット6が
パスセンタ回りを螺進移動する。そのとき、ディスクロ
ール10表面に接触している穿孔管のメタルがギャップG
1,G2でビレット6の回転方向と同方向に押し出され、
ギャップG1,G2に巻き込まれてピーリング現象を引き起
こすことがある。
【0005】この防止策として本発明者らは、以下のよ
うな方法を提案している(特願平3−359775号公報) 。
図3は従来の水平型の傾斜穿孔圧延装置を穿孔管の出側
から見た立面図である。ビレット6の出側方向に向かっ
て右側に穿孔用ロール1Rが、左側に穿孔用ロール1Lが、
その自軸を互いに捩じれの位置にして配設される。エッ
ジ径が左右異なるディスクロール10U,10D は10U がビレ
ット6の上方に、10Dがビレット6の下方に配置され
る。ディスクロール10U は、ビレット6の上方に、小さ
い径のエッジを穿孔用ロール1R側にして、ディスクロー
ル10D はビレット6の下方に、小さい径のエッジを穿孔
用ロール1L側にして、即ちビレット6の螺進上流に小さ
い径のエッジ, 螺進下流に大きい径のエッジとなるよう
に配置される。そしてディスクロール中心を軸にディス
クロール軸を水平にして、その出側がビレット6の回転
方向と逆の向きに傾くスキューが夫々与えられる。さら
に、ディスクロール10U の小さい径のエッジが、穿孔用
ロール1Rに最も近接している点を通る鉛直線, 即ちディ
スクロールの小径側の面の直径, を中心として、穿孔用
ロール1R側にκだけ傾ける。同様にしてディスクロール
10D を穿孔用ロール1L側にκだけ傾ける。
うな方法を提案している(特願平3−359775号公報) 。
図3は従来の水平型の傾斜穿孔圧延装置を穿孔管の出側
から見た立面図である。ビレット6の出側方向に向かっ
て右側に穿孔用ロール1Rが、左側に穿孔用ロール1Lが、
その自軸を互いに捩じれの位置にして配設される。エッ
ジ径が左右異なるディスクロール10U,10D は10U がビレ
ット6の上方に、10Dがビレット6の下方に配置され
る。ディスクロール10U は、ビレット6の上方に、小さ
い径のエッジを穿孔用ロール1R側にして、ディスクロー
ル10D はビレット6の下方に、小さい径のエッジを穿孔
用ロール1L側にして、即ちビレット6の螺進上流に小さ
い径のエッジ, 螺進下流に大きい径のエッジとなるよう
に配置される。そしてディスクロール中心を軸にディス
クロール軸を水平にして、その出側がビレット6の回転
方向と逆の向きに傾くスキューが夫々与えられる。さら
に、ディスクロール10U の小さい径のエッジが、穿孔用
ロール1Rに最も近接している点を通る鉛直線, 即ちディ
スクロールの小径側の面の直径, を中心として、穿孔用
ロール1R側にκだけ傾ける。同様にしてディスクロール
10D を穿孔用ロール1L側にκだけ傾ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなディスクロ
ールの配置により、穿孔用ロール及びディスクロール間
のギャップを狭め、押し出されようとする穿孔管のメタ
ルがこのギャップに巻き込まれることを防ぐことができ
た。このようにディスクロールのスキュー角δ及びディ
スクロールの傾斜角κを大きくするほどギャップが狭ま
るが、穿孔用ロールは側面中央部が膨らんだ樽型の形状
であるため、ディスクロールの側面が穿孔用ロールの膨
らんだ部分と接触する限界の角度、即ち最大ディスクロ
ールスキュー角δm ,最大ディスクロール傾斜角κm 以
上にはディスクロールを傾けることができなかった。本
発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ディス
クロール側面に穿孔用ロールの膨らんだ部分を回避する
ための溝部を形成することにより、さらにディスクロー
ルを大きく傾けて、穿孔用ロール及びディスクロールの
ギャップを限り無く零に近づけて穿孔圧延することがで
きる傾斜圧延機を提供することを目的とする。
ールの配置により、穿孔用ロール及びディスクロール間
のギャップを狭め、押し出されようとする穿孔管のメタ
ルがこのギャップに巻き込まれることを防ぐことができ
た。このようにディスクロールのスキュー角δ及びディ
スクロールの傾斜角κを大きくするほどギャップが狭ま
るが、穿孔用ロールは側面中央部が膨らんだ樽型の形状
であるため、ディスクロールの側面が穿孔用ロールの膨
らんだ部分と接触する限界の角度、即ち最大ディスクロ
ールスキュー角δm ,最大ディスクロール傾斜角κm 以
上にはディスクロールを傾けることができなかった。本
発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ディス
クロール側面に穿孔用ロールの膨らんだ部分を回避する
ための溝部を形成することにより、さらにディスクロー
ルを大きく傾けて、穿孔用ロール及びディスクロールの
ギャップを限り無く零に近づけて穿孔圧延することがで
きる傾斜圧延機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る傾斜圧延機
は、対をなす傾斜ロール及び対をなすディスクロールを
用いて穿孔又は拡径する傾斜圧延機において、前記ディ
スクロールの側面周縁部に環状溝が形成されていること
を特徴とする。
は、対をなす傾斜ロール及び対をなすディスクロールを
用いて穿孔又は拡径する傾斜圧延機において、前記ディ
スクロールの側面周縁部に環状溝が形成されていること
を特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の傾斜圧延機では、ディスクロール側面
が穿孔用ロールの膨らんだ部分を回避できるように、デ
ィスクロールの側面周縁部に環状溝が形成されている。
この環状溝のサイズはディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度により決定される。ところが、ディ
スクロールの傾き,即ちディスクロールスキュー角δ及
びディスクロール傾斜角κの大きさにより、ディスクロ
ール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度は異なる。そ
こで、様々なディスクロールの傾きによるギャップGの
距離、及びディスクロール側面の穿孔用ロールへの当た
りの程度を求め以下に詳述する。
が穿孔用ロールの膨らんだ部分を回避できるように、デ
ィスクロールの側面周縁部に環状溝が形成されている。
この環状溝のサイズはディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度により決定される。ところが、ディ
スクロールの傾き,即ちディスクロールスキュー角δ及
びディスクロール傾斜角κの大きさにより、ディスクロ
ール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度は異なる。そ
こで、様々なディスクロールの傾きによるギャップGの
距離、及びディスクロール側面の穿孔用ロールへの当た
りの程度を求め以下に詳述する。
【0009】まず、穿孔用ロール及びディスクロールを
以下のように設定する。出側面角 4°, ゴージ直径が 4
10mmの穿孔用ロールをゴージ部ギャップを62mmにして交
叉角δ=30 °, 傾斜角β=12 °に配置し、エッジ直径12
00mmのディスクロールをディスクロールエッジギャップ
を70mmにして配置する。そしてディスクロールスキュー
角δを0°,2°,4°,6°,ディスクロール傾斜角
κを0°,10°, 20°の夫々の場合について穿孔用ロー
ル及びディスクロールのギャップGの距離、及びディス
クロール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度を算出す
る。
以下のように設定する。出側面角 4°, ゴージ直径が 4
10mmの穿孔用ロールをゴージ部ギャップを62mmにして交
叉角δ=30 °, 傾斜角β=12 °に配置し、エッジ直径12
00mmのディスクロールをディスクロールエッジギャップ
を70mmにして配置する。そしてディスクロールスキュー
角δを0°,2°,4°,6°,ディスクロール傾斜角
κを0°,10°, 20°の夫々の場合について穿孔用ロー
ル及びディスクロールのギャップGの距離、及びディス
クロール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度を算出す
る。
【0010】図4はディスクロールスキュー角δ=0
°,図5はディスクロールスキュー角δ=2°,図6は
ディスクロールスキュー角δ=4°,図7はディスクロ
ールスキュー角δ=6°においてディスクロール傾斜角
κ= 0°, 10°, 20°夫々の場合のギャップGの距離及
びディスクロール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度
を表す説明図である。また図8は穿孔用ロール及びディ
スクロールの配置における座標系を示した説明図であ
る。穿孔用ロールゴージ部による穿孔点を原点とし、穿
孔用ロールゴージ部の中心点方向をX,鉛直方向をY,
パスセンタ方向をZとしており、対象となる穿孔用ロー
ル側をYの負方向,穿孔進行側をZの正方向とする。図
4〜図7に示したグラフは、穿孔進行方向による穿孔用
ロール及びディスクロールのギャップGの距離を表して
いる。□はディスクロール傾斜角κ=0°,●はディス
クロール傾斜角κ=10°, ×はディスクロール傾斜角κ
=20°の場合を示している。図7に示すディスクロール
スキュー角δ=6°,ディスクロール傾斜角κ=20°の
場合は、ギャップの距離が負値となっている。これはデ
ィスクロールエッジ部が穿孔用ロールに接触することを
意味しており、本発明の対象外となることが判る。
°,図5はディスクロールスキュー角δ=2°,図6は
ディスクロールスキュー角δ=4°,図7はディスクロ
ールスキュー角δ=6°においてディスクロール傾斜角
κ= 0°, 10°, 20°夫々の場合のギャップGの距離及
びディスクロール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度
を表す説明図である。また図8は穿孔用ロール及びディ
スクロールの配置における座標系を示した説明図であ
る。穿孔用ロールゴージ部による穿孔点を原点とし、穿
孔用ロールゴージ部の中心点方向をX,鉛直方向をY,
パスセンタ方向をZとしており、対象となる穿孔用ロー
ル側をYの負方向,穿孔進行側をZの正方向とする。図
4〜図7に示したグラフは、穿孔進行方向による穿孔用
ロール及びディスクロールのギャップGの距離を表して
いる。□はディスクロール傾斜角κ=0°,●はディス
クロール傾斜角κ=10°, ×はディスクロール傾斜角κ
=20°の場合を示している。図7に示すディスクロール
スキュー角δ=6°,ディスクロール傾斜角κ=20°の
場合は、ギャップの距離が負値となっている。これはデ
ィスクロールエッジ部が穿孔用ロールに接触することを
意味しており、本発明の対象外となることが判る。
【0011】これらのディスクロールの傾きのうち、デ
ィスクロール側面の穿孔用ロールへの当たりはディスク
ロール傾斜角κ=20°の場合にだけ起こる。図4〜図7
に示した斜線範囲は、ディスクロール傾斜角κ=20°の
場合の、ディスクロール側面の穿孔用ロールへの当たり
量を示しており、横軸は穿孔進行方向, 縦軸は鉛直方向
である。○は当たりの一番深い位置であり、○内数字は
その深さを示している。また、ディスクエッジの位置を
同じ座標軸上に示している。
ィスクロール側面の穿孔用ロールへの当たりはディスク
ロール傾斜角κ=20°の場合にだけ起こる。図4〜図7
に示した斜線範囲は、ディスクロール傾斜角κ=20°の
場合の、ディスクロール側面の穿孔用ロールへの当たり
量を示しており、横軸は穿孔進行方向, 縦軸は鉛直方向
である。○は当たりの一番深い位置であり、○内数字は
その深さを示している。また、ディスクエッジの位置を
同じ座標軸上に示している。
【0012】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づき
具体的に説明する。前述の穿孔用ロール及びディスクロ
ールの設定において、ギャップを狭めてピーリング現象
を起こさないために最も有効なディスクロールスキュー
角δ,ディスクロール傾斜角κはδ=4°,κ=20°で
ある。このため、δ=4°,κ=20°の前述したディス
クロール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度から、デ
ィスクロールの穿孔用ロール側の側面周縁部に形成する
環状溝のサイズを決定した。
具体的に説明する。前述の穿孔用ロール及びディスクロ
ールの設定において、ギャップを狭めてピーリング現象
を起こさないために最も有効なディスクロールスキュー
角δ,ディスクロール傾斜角κはδ=4°,κ=20°で
ある。このため、δ=4°,κ=20°の前述したディス
クロール側面の穿孔用ロールへの当たりの程度から、デ
ィスクロールの穿孔用ロール側の側面周縁部に形成する
環状溝のサイズを決定した。
【0013】図1は本実施例におけるディスクロールの
断面図である。斜線部分が環状溝を示している。このデ
ィスクロールの側面は円形をしており、エッジ直径は12
00mm及び1240mmで、側面間の厚みは55mmである。この直
径1200mmの小さい径側面に環状溝を形成する。この側面
の円周部にエッジ部分から中心に向かい100mm の幅で溝
を形成する。この溝底は最大深さ6mmの円弧状に形成さ
れている。ディスクロールスキュー角δ=4°,ディス
クロール傾斜角κ=20°の場合の当たりの位置及び当た
り量は、図7に示すようにディスクエッジから鉛直方向
に略75mmである。このため、実際のディスクロール表面
ではディスクエッジから鉛直方向に略80mmとなる。ま
た、当たり量の最大深さは5mmである。このことから、
上述した本実施例の環状溝は、穿孔用ロールの当たりの
位置に当たり量よりも大きいサイズで形成されているこ
とがわかる。
断面図である。斜線部分が環状溝を示している。このデ
ィスクロールの側面は円形をしており、エッジ直径は12
00mm及び1240mmで、側面間の厚みは55mmである。この直
径1200mmの小さい径側面に環状溝を形成する。この側面
の円周部にエッジ部分から中心に向かい100mm の幅で溝
を形成する。この溝底は最大深さ6mmの円弧状に形成さ
れている。ディスクロールスキュー角δ=4°,ディス
クロール傾斜角κ=20°の場合の当たりの位置及び当た
り量は、図7に示すようにディスクエッジから鉛直方向
に略75mmである。このため、実際のディスクロール表面
ではディスクエッジから鉛直方向に略80mmとなる。ま
た、当たり量の最大深さは5mmである。このことから、
上述した本実施例の環状溝は、穿孔用ロールの当たりの
位置に当たり量よりも大きいサイズで形成されているこ
とがわかる。
【0014】以上のようなディスクロールを用いて上述
したディスクロールの傾きで、直径70mmの炭素綱ビレッ
トを外直径72mm, 肉厚2mm に穿孔圧延した。このような
傾斜圧延機ではギャップが2mmを越す位置が、穿孔用ロ
ールゴージ部から圧延機進行方向に向かって140mm のと
ころであり、ピーリング現象を起こすことなく穿孔圧延
することができた。一方、従来の傾斜圧延機を、ディス
クロールスキュー角δ=4°,ディスクロール傾斜角κ
=10°の設定で、同様の圧延穿孔を行ったところ、ギャ
ップが2mmを越す位置が、穿孔用ロールゴージ部から圧
延機進行方向に向かって75mmのところとなり、80mmの位
置でピーリング現象を起こした。このことから、従来に
比べて本実施例ではさらにギャップを狭めることがで
き、穿孔管がギャップに巻き込まれることなく圧延穿孔
することができる。また、本発明は穿孔前後の外径比が
1.3, 1.5, 2.0 等の拡管穿孔を行う際にも有効である。
したディスクロールの傾きで、直径70mmの炭素綱ビレッ
トを外直径72mm, 肉厚2mm に穿孔圧延した。このような
傾斜圧延機ではギャップが2mmを越す位置が、穿孔用ロ
ールゴージ部から圧延機進行方向に向かって140mm のと
ころであり、ピーリング現象を起こすことなく穿孔圧延
することができた。一方、従来の傾斜圧延機を、ディス
クロールスキュー角δ=4°,ディスクロール傾斜角κ
=10°の設定で、同様の圧延穿孔を行ったところ、ギャ
ップが2mmを越す位置が、穿孔用ロールゴージ部から圧
延機進行方向に向かって75mmのところとなり、80mmの位
置でピーリング現象を起こした。このことから、従来に
比べて本実施例ではさらにギャップを狭めることがで
き、穿孔管がギャップに巻き込まれることなく圧延穿孔
することができる。また、本発明は穿孔前後の外径比が
1.3, 1.5, 2.0 等の拡管穿孔を行う際にも有効である。
【0015】なお、本実施例においては、ビレットを穿
孔する穿孔圧延機を例に挙げて説明しているが、中空丸
棒を拡径する延伸圧延機に適用することも可能である。
また、本実施例においてはコーン型の傾斜ロールを例に
挙げて説明しているが、バレル型等、側面に膨れた部分
を有するロールであれば使用することができる。
孔する穿孔圧延機を例に挙げて説明しているが、中空丸
棒を拡径する延伸圧延機に適用することも可能である。
また、本実施例においてはコーン型の傾斜ロールを例に
挙げて説明しているが、バレル型等、側面に膨れた部分
を有するロールであれば使用することができる。
【0016】
【発明の効果】以上の如く本発明の傾斜圧延機において
は、穿孔用ロール及びディスクロール間のギャップを限
りなく零に近づけることが出来るので、管素材の巻き込
みを防止し、有効ロール長を長く設定することが出来る
ため、安定した穿孔圧延を行うことができ、本発明は優
れた効果を奏するものである。
は、穿孔用ロール及びディスクロール間のギャップを限
りなく零に近づけることが出来るので、管素材の巻き込
みを防止し、有効ロール長を長く設定することが出来る
ため、安定した穿孔圧延を行うことができ、本発明は優
れた効果を奏するものである。
【図1】本発明のディスクロールの断面図である。
【図2】従来の傾斜穿孔圧延機を穿孔管の出側から見た
模式的立面図である。
模式的立面図である。
【図3】従来の傾斜穿孔圧延装置を穿孔管の出側から見
た立面図である。
た立面図である。
【図4】ディスクロールスキュー角δ=0°においてデ
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
【図5】ディスクロールスキュー角δ=2°においてデ
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
【図6】ディスクロールスキュー角δ=4°においてデ
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
【図7】ディスクロールスキュー角δ=6°においてデ
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
ィスクロール傾斜角κ= 0°,10°, 20°夫々の場合の
ギャップGの距離及びディスクロール側面の穿孔用ロー
ルへの当たりの程度を表す説明図である。
【図8】穿孔用ロール及びディスクロールの配置におけ
る座標系を示した説明図である。
る座標系を示した説明図である。
1R,1L 穿孔用ロール 6 ビレット 9 穿孔管 10U,10D ディスクロール β 穿孔用ロール傾斜角 γ 穿孔用ロール交叉角 α 穿孔用ロール出側面角 δ ディスクロールスキュー角 κ ディスクロール傾斜角 G1,G2 穿孔用ロール及びディスクロールの出側ギ
ャップ
ャップ
Claims (1)
- 【請求項1】 対をなす傾斜ロール及び対をなすディス
クロールを用いて穿孔又は拡径する傾斜圧延機におい
て、前記ディスクロールの側面周縁部に環状溝が形成さ
れていることを特徴とする傾斜圧延機。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04112153A JP3082419B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 傾斜圧延機 |
AT92311765T ATE134321T1 (de) | 1991-12-28 | 1992-12-23 | Schrägwalzverfahren und schrägwalzwerk |
EP92311765A EP0550256B1 (en) | 1991-12-28 | 1992-12-23 | Inclined-rolling method and inclined-rolling apparatus |
DE69208443T DE69208443T2 (de) | 1991-12-28 | 1992-12-23 | Schrägwalzverfahren und Schrägwalzwerk |
US08/288,961 US5477719A (en) | 1991-12-28 | 1994-08-10 | Inclined-rolling method and inclined rolling apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04112153A JP3082419B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 傾斜圧延機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05277511A JPH05277511A (ja) | 1993-10-26 |
JP3082419B2 true JP3082419B2 (ja) | 2000-08-28 |
Family
ID=14579565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04112153A Expired - Fee Related JP3082419B2 (ja) | 1991-12-28 | 1992-04-03 | 傾斜圧延機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3082419B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0669514U (ja) * | 1993-03-11 | 1994-09-30 | 小島プレス工業株式会社 | 自動変速機のシフトレバー装置 |
JP2014045916A (ja) * | 2012-08-31 | 2014-03-17 | Kyokuto Sanki Co Ltd | 内装施工用スポンジ |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996021526A1 (fr) * | 1995-01-10 | 1996-07-18 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Procede et appareil pour obtenir par perçage des tuyaux metalliques sans soudure |
EP1985385B1 (en) | 2006-02-16 | 2013-07-03 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Disk roll and method of manufacturing seamless pipe using the same |
-
1992
- 1992-04-03 JP JP04112153A patent/JP3082419B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH05277511A (ja) | 1993-10-26 |
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