JP3080367U - 女性用下着 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒップシルエットを美しく見せることができる
ばかりでなく、ローライズジーンズや超ミニタイプのス
カートであっても人体大腿部の動きによく追従させなが
ら安心して着用できる女性用下着の提供。 【解決手段】女性用下着１１におけるウエストバンド部
１２は、人体腸骨部位１０５にてずり落ちが阻止される
配置関係のもとで配設され、後布部３３における人体臀
部１０１との当接部位には、膨らみが付与された高伸縮
性布材２０の下縁二カ所に括れ部３６が設けられた略ハ
ート形を呈してなる臀部支持布部３４が配設され、該臀
部支持布部３４は、人体仙骨部と対面する縦中心方向に
縫着されたバンド部３８と、該バンド部３８の左右両側
に離間させて略平行に縫着された一対の縫合部４０，４
０とを介してその全体を四分割して形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、フィット性とファッション性とはもとより、運動性にも優れた女性 用下着に関する技術である。

【０００２】

【従来の技術】

体型を整えるために着用される女性用下着に関しては、従来より種々の構造か らなるショートガードルやロングガードルのほか、ボディスーツなどが提案され てきている。

【０００３】 このうち、人体臀部の形を整えることを目的とした女性用下着については、従 来よりガードルやボディスーツとして提供されており、これらは、そのいずれも が臀部の全体を包み込むなかで、圧迫感やきつい締め付け感をできるだけ少なく してヒップアップさせようとするものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、人体臀部の形を整えることを目的とした上記従来タイプの各種の女 性用下着によっても、ヒップシルエットをある程度は美しく見せることができる 。

【０００５】 しかし、上記従来タイプの女性用下着は、そのいずれもが人体臀部の全体を押 圧する構造が採用されており、その着用時に人体臀部を必要以上に扁平なものと してしまい、ヒップラインの魅力を減殺してしまう不都合があった。

【０００６】 また、上記従来タイプの女性用下着は、臍が位置する胴回りにウエストバンド 部が位置する構造を備えているため、例えば臍出しルックに対応するタイプのジ ーンズパンツを着用できないほか、股下部側の長さが比較的長いために超ミニタ イプのスカートを着用できないなどの不便さがあった。

【０００７】 さらに、上記従来タイプの女性用下着は、人体の股の付け根を経て大腿部方向 へと向かう主として表側に位置する領域も他の領域と同じ編成構造により形成さ れていたため、人体大腿部の動きに対する追従性が悪く、運動性能に劣るといっ た不具合もあった。

【０００８】 本考案は、上記従来タイプの女性用下着にみられた課題に鑑み、ヒップアップ 機能を伴ってヒップシルエットを美しく見せることができるばかりでなく、ロー ライズジーンズや超ミニタイプのスカートであっても人体大腿部の動きによく追 従させながら安心して着用できる女性用下着を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成すべくなされたものであり、人体ウエスト回りに周回 配置されるウエストバンド部と、該ウエストバンド部に縫着されて人体腹部を含 む前面領域と人体臀部を含む背面領域との間を連続して一体的に覆う前布部と後 布部と、これら前布部と後布部との下側部に二股状となって形成される股下部と からなる女性用下着において、前記ウエストバンド部は、その着用時に人体腸骨 部位にてずり落ちが阻止される配置関係のもとで配設され、前記後布部における 人体臀部との当接部位には、比較的細かい目で編成されて膨らみが付与された高 伸縮性布材の下縁二カ所に括れ部を設けた略ハート形を呈してなる臀部支持布部 が配設され、該臀部支持布部は、人体仙骨部と対面する縦中心方向に縫着された バンド部と、該バンド部の左右両側に離間させて略平行に縫着された一対の縫合 部とを介してその全体を四分割したことに構成上の特徴がある。

【００１０】 この場合、前記前布部にあって人体下腹部の中心部面と当接する領域には、非 伸縮性の布材からなる略ハート形状を呈する下腹当接布部を配設し、 該下腹当 接布部を除く人体下腹部から人体臀部周辺へと至る領域には、前記高伸縮性布材 からなる表布片と、該表布片に比較してやや目が粗い伸縮性布材からなる裏布片 との二層布片部を配設するとともに、該二層布片部における前記臀部支持布部の 下方にて隣接する一部領域には、前記伸縮性布材からなる介装布片を介在させて 三層布片部とし、前記下腹当接布部の下半部に位置する周辺領域から人体の股の 付け根を経て大腿部方向へと向かう主として表側に位置する領域には、前記高伸 縮性布材からなる一層布片部を配設して前記大腿部の動きに対する追従性を高め て形成することもできる。

【００１１】 さらに、前記一対の縫合部は、前記臀部支持布部から前記股下部へと至る縦長 さ方向での全長にわたり形成するのが好ましい。また、前記下腹当接布部には、 遠赤外線効果及び／又はマイナスイオン効果を発揮する機能性素材を介在配置さ せることもできる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

図１は本考案の一例につき非着用時における状態を正面側からみた斜視図を、 図２は非着用時における状態を背面側からみた斜視図をそれぞれ示す。なお、こ れらの図においては、説明の便宜上、後述する二層布片部１７が位置する部位を 目の粗い交差斜線領域（股部分を除く）として、三層布片部２５が位置する部位 を目の細かい交差斜線領域として、一層布片部２３が位置する部位を単なる平行 斜線領域としてそれぞれ示す。

【００１３】 これらの図によれば、女性用下着１１は、図３に示されているように人体ウエ スト１０４回りに周回配置されるウエストバンド部１２と、該ウエストバンド部 １２に縫着されて人体腹部を含む前面領域と人体臀部１０１を含む背面領域との 間を連続して一体的に覆う前布部１３と後布部３３と、これら前布部１３と後布 部３３との下側部に比較的短い二股状となって形成されて人体大腿部１０３が差 し込まれる一対の股下部５４，５４とでその全体が形成されている。

【００１４】 このうち、ウエストバンド部１２は、ゴム紐などのような伸縮性に富む素材を 主材に用いて形成されるものであり、その着用時に人体腸骨部位１０５にて係止 されるような位置関係でずり落ちが阻止されるようにして配設されている。

【００１５】 また、前布部１３は、図１に示されているように人体下腹部の中心部面と当接 する領域に非伸縮性の布材からなる略ハート形状を呈する下腹当接布部１４が配 設されている。

【００１６】 この場合、下腹当接布部１４は、ある程度の伸縮性を有する裏布片１５と、該 裏布片１５上に重ね合わされる例えば絹布材などの非伸縮性布材からなる表布片 １６と、さらに該表布片１６上に重ね合わされる例えばレース模様などが付され た装飾用布片１７との三層となって形成されている。しかも、下腹当接布部１４ には、遠赤外線効果及び／又はマイナスイオン効果を発揮するセラミックス材や 松鉱石粉などからなる適宜の機能性素材を裏布片１５と表布片１６との間に介在 配置させるなどして、人体の健康増進に有用な機能性を付与しておくこともでき る。

【００１７】 さらに、下腹当接布部１４を除く前布部１３は、比較的細かい目で織られたナ イロンパワーネット（例えば密度が６４ゲージで糸径が３６０デニールの旭化成 株式会社製の商品名「レオフィール」等、以下同じ）などの高伸縮性布材２０か らなる表布片１９と、該表布片１９に比較してやや目を粗くして織られた、例え ば密度４８ゲージとした糸径２８０デニールのポリウレタンと糸径５０デニール のナイロンと６０番手の綿糸とで形成される綿パワーネットなどの伸縮性布材２ ２からなる裏布片２１とで構成された二層布片部１８と、下腹当接布部１４の下 半部に位置する周辺領域に配置されるナイロンパワーネットなどの高伸縮性布材 ２０からなる一層布部２３とで形成されている。

【００１８】 一方、後布部３３における人体臀部１０１との当接部位には、比較的細かい目 で織られて膨らみが付与されたナイロンパワーネットなどの高伸縮性布材２０か らなる一層布片部３５の下縁二カ所に括れ部３６，３６を設けた略ハート形を呈 してなる臀部支持布部３４が配設されている。

【００１９】 しかも、該臀部支持布部３４は、人体仙骨部と対面する縦中心方向にダーツ部 ３９を形成しながら縫着された伸縮性に富むバンド部３８と、該バンド部３８の 左右両側に所定間隔を離間させて略平行状に縫着された一対の縫合部４０，４０ とを介してその全体が四分割されている。

【００２０】 これを図２に即してより具体的に説明すれば、臀部支持布部３４は、バンド部 ３８を介して相互に縫着される一対の中央支持面部４１，４１と、これら各中央 支持面部４１に対し縫合部４０を介して各別に縫着される一対の側部支持面部４ ２，４２とで形成されている。この場合、一対の縫合部４０，４０は、臀部支持 布部３４の下方に位置する股下部５４へと至る二層布片部４４の縦長さ方向での 全長にわたり形成しておくのが好ましい。

【００２１】 しかも、この場合、臀部支持布部３４は、各縫合部４０の位置を中心とするそ れぞれの括れ部３６の周辺領域の膨らみが最大となるようにして形成しておくの が好ましい。

【００２２】 また、このようにして形成される臀部支持布部３４は、ナイロンパワーネット などの高伸縮性布材２０からなる表布片１９と、該表布片１９に比較してやや目 が粗い伸縮性布材２２からなる裏布片２１とからなる二層布片部４４（前布部１ ３の二層布片部１８と連続している）により形成されている後布部３３に略ハー ト形を呈する縫合部４３を介して縫着されている。

【００２３】 しかも、二層布片部４４における臀部支持布部３４の下方にて隣接する一部領 域、具体的には各括れ部３６から外側に向かう所定長さ分の縫合部４０と括れ部 ３６から下側に向かう縫合部４０との間に区画形成される扇形領域は、綿パワー ネットなどの伸縮性布材２２からなる介装布片２６を介在させて三層布片部２５ が形成されている。

【００２４】 また、一対の股下部５４，５４は、下腹当接布部１４の下半部に位置する周辺 領域から人体の股の付け根を経て人体大腿部１０３方向へと向かう主として表側 に位置する領域、具体的には人体大腿部１０３の付け根近傍の表側と後側の一部 とに高伸縮性布材２２からなる一層布部２３を配設して人体大腿部１０３の動き に対する追従性を高めて形成されている。

【００２５】 なお、図中に４５として示す符号のそれぞれは、上記説明以外の所定部位に形 成されているる縫合部を示す。また、前布部１３と後布部３３との境界領域に位 置する股部５２は、メッシュ布材５３を重ね合わせた二層構造となって形成され ている。さらに、各股下部５４の裾部５５上面には、装飾効果を発揮するレース 布材５６が縫着されている。

【００２６】 本考案はこのようにして構成されているので、女性用下着１１を着用した際に は、図３からも明らかなように臀部支持布部３４の各中央支持面部４１が臀部１ ０１の臀裂１０２対応部位を下支えする膨出曲線を描いて支持できる。

【００２７】 しかもこのとき、臀部支持布部３４は、バンド部３８と一対の縫合部４３，４ ３とを介して伸縮性が付与されているので、その着用時に効果的なヒップアップ 機能を発揮してヒップシルエットを自然な丸みのあるものとして美しく見せるこ とができる。特に、臀部支持布部３４の下方に位置する扇形領域に介装布片２６ を介在させた三層布片部２５が形成されている場合には、その強い弾力と下支え 力とでより優れたヒップアップ機能を付与することができる。

【００２８】 また、ウエストバンド部１２は、その着用時に人体腸骨部位１０５にて係止さ れるような位置関係でずり落ちが阻止されるようにして配設されているので、ロ ーライズジーンズであっても安心して着用できる。また、和服着用時における生 理現象などにも容易に対応することができる。

【００２９】 さらに、一対の股下部５４，５４は、下腹当接布部１４の下半部に位置する周 辺領域から人体の股の付け根を経て人体大腿部１０３方向へと向かう主として表 側に位置する領域に高伸縮性布材２２からなる一層布部２３を配設して形成され ているので、人体大腿部１０３の動きに対する追従性の高い優れた運動性能を発 揮させることができる。また、股下部５４の長さを短くして形成してある場合に は、ミニタイプのスカートであってもボトムに下着のラインが出てしまうような 不具合も一掃しながら安心して着用することができる。

【００３０】 さらに、下腹当接布部１５には、遠赤外線効果及び／又はマイナスイオン効果 を発揮する適宜の機能性素材を介在配置させておくことにより、人体の健康増進 に有用な機能性を付与しておくこともできる。

【００３１】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、その着用時に臀部支持布部を介して効果的 なヒップアップ機能を発揮させながらヒップシルエットを自然な丸みのあるもの として美しく見せることができる。特に、臀部支持布部の下方に扇形の介装布片 を介在させた三層布片部が形成されている場合には、その強い弾力と下支え力と でより優れたヒップアップ機能を付与することができる。

【００３２】 また、ウエストバンド部は、人体腸骨部位にて係止されてずり落ちが阻止され るようにして配設されているので、ローライズジーンズなどであっても安心して 着用できる。

【００３３】 さらに、股下部の所定部位には、高伸縮性布材からなる一層布部が配設されて いるので、人体大腿部の動きに対する追従性の高い優れた運動性能を発揮させる ことができる。

【００３４】 さらにまた、下腹当接布部には、マイナスイオン効果を発揮する適宜の機能性 素材を介在配置させておくことにより、人体の健康増進に有用な機能性を発揮さ せることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例につき正面側からみた非着用時の
状態を示す斜視図。

【図２】図１に示す一例につき背面側からみた非着用時
の状態を示す斜視図。

【図３】本考案に係る女性用下着を着用した状態を背面
側からみた斜視図。

【符号の説明】

１１ 女性用下着 １２ ウエストバンド部 １３ 前布部 １４ 下腹当接布部 １５ 裏布部 １６ 表布部 １７ 装飾用布片 １８ 二層布片部 １９ 表布片 ２０ 高伸縮性布材 ２１ 裏布部 ２２ 伸縮性布材 ２３ 一層布片部 ２５ 三層布片部 ２６ 介装布片 ３３ 後布部 ３４ 臀部支持布部 ３５ 一層布片部 ３８ バンド部 ３９ ダーツ部 ４０ 縫合部 ４１ 中央支持面部 ４２ 側部支持面部 ４３ 縫合部 ４４ 二層布片部 ４５ 縫合部 ５２ 股部 ５３ メッシュ布材 ５４ 股下部 ５５ 裾部 ５６ レース布部 １０１ 人体臀部 １０２ 臀裂 １０３ 人体大腿部 １０４ 人体ウエスト １０５ 人体腸骨部位

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 人体ウエスト回りに周回配置されるウエ
   ストバンド部と、該ウエストバンド部に縫着されて人体
   腹部を含む前面領域と人体臀部を含む背面領域との間を
   連続して一体的に覆う前布部と後布部と、これら前布部
   と後布部との下側部に二股状となって形成される股下部
   とからなる女性用下着において、 前記ウエストバンド部は、その着用時に人体腸骨部位に
   てずり落ちが阻止される配置関係のもとで配設され、 前記後布部における人体臀部との当接部位には、比較的
   細かい目で織られて膨らみが付与された高伸縮性布材の
   下縁二カ所に括れ部が設けられた略ハート形を呈してな
   る臀部支持布部が配設され、 該臀部支持布部は、人体仙骨部と対面する縦中心方向に
   縫着されたバンド部と、該バンド部の左右両側に離間さ
   せて略平行に縫着された一対の縫合部とを介してその全
   体を四分割したことを特徴とする女性用下着。
2. 【請求項２】 前記前布部にあって人体下腹部の中心部
   面と当接する領域には、非伸縮性の布材からなる略ハー
   ト形状を呈する下腹当接布部を配設し、 該下腹当接布
   部を除く人体下腹部から人体臀部周辺へと至る領域に
   は、前記高伸縮性布材からなる表布片と、該表布片に比
   較してやや目が粗い伸縮性布材からなる裏布片との二層
   布片部を配設するとともに、該二層布片部における前記
   臀部支持布部の下方にて隣接する一部領域には、前記伸
   縮性布材からなる介装布片を介在させて三層布片部と
   し、 前記下腹当接布部の下半部に位置する周辺領域から人体
   の股の付け根を経て大腿部方向へと向かう主として表側
   に位置する領域には、前記高伸縮性布材からなる一層布
   片部を配設して前記大腿部の動きに対する追従性を高め
   たことを特徴とする請求項１に記載の女性用下着。
3. 【請求項３】 前記一対の縫合部は、前記臀部支持布部
   から前記股下部へと至る縦長さ方向での全長にわたり形
   成したことを特徴とする請求項１又は２に記載の女性用
   下着。
4. 【請求項４】 前記下腹当接布部には、遠赤外線効果及
   び／又はマイナスイオン効果を発揮する機能性素材を介
   在配置したことを特徴とする請求項２又は３に記載の女
   性用下着。