JP3077574B2 - 光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子

Info

Publication number
JP3077574B2
JP3077574B2 JP07308704A JP30870495A JP3077574B2 JP 3077574 B2 JP3077574 B2 JP 3077574B2 JP 07308704 A JP07308704 A JP 07308704A JP 30870495 A JP30870495 A JP 30870495A JP 3077574 B2 JP3077574 B2 JP 3077574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
photoelectric conversion
conversion element
copper
cdte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07308704A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09148595A (ja
Inventor
和典 高田
和也 岩本
繁雄 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP07308704A priority Critical patent/JP3077574B2/ja
Publication of JPH09148595A publication Critical patent/JPH09148595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3077574B2 publication Critical patent/JP3077574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/543Solar cells from Group II-VI materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池をはじめ
とする光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光電変換素子は、太陽光という無尽蔵な
エネルギーを利用するため化石燃料利用発電と異なり化
石燃料の枯渇の心配の無いこと、さらに燃焼の際に発生
する有害ガスなどの発生のないクリーンなエネルギーで
あることから、太陽電池としてまた各種光センサなどの
電子デバイス商品への利用が盛んとなっており、大きな
期待がかけられている。
【0003】これら光電変換素子の材料としては、単結
晶、多結晶、あるいはアモルファスのシリコンやII−VI
族あるいはIII−V族化合物半導体、あるいは有機物半
導体などが挙げられ、中でも、化合物半導体はその多く
が直接遷移型の光吸収を示し、吸収係数が大きなこと、
シリコンに比べて禁制帯幅が広く高い変換効率が期待で
きること、高温動作時における効率の減少が小さく高集
光動作が可能であるなどの特徴をもっている。
【0004】光電変換素子の一つである太陽電池では、
シリコン太陽電池がよく知られているが、製造コスト問
題がその市場性の拡大を阻害している。それに対し、硫
化カドミウム(CdS)層とテルル化カドミウム(CdTe)層よ
りなるCdS/CdTe系化合物太陽電池は、その製造法におい
てシリコン半導体製造プロセスに比べ、印刷方式による
製造工程もとることができるため極めて安価で、かつ大
面積化が可能であり、さらに作製した素子の変換効率は
17%にものぼることが理論的に示されていることから、
太陽電池市場の拡大が期待されている。
【0005】CdS/CdTe系化合物太陽電池の製造法の一例
を、図2を用いて以下に説明する。まず、高融点のガラ
ス基板1上に約20〜50μmの厚さの硫化カドミウム
層をスクリーン印刷法により塗布した後、700℃の温
度で2時間、焼結を行い硫化カドミウム層3を作製す
る。この半導体層はn型であり、集電層を兼ねるものと
なる。続いて、テルル化カドミウム層を同様な手法で塗
布した後、660℃で焼結を行いテルル化カドミウム層
4を作製する。
【0006】しかる後、銅を混入させたカーボンペース
トをテルル化カドミウム層4上に塗布し、400℃で2
時間焼結を行い、カーボンからなる集電体層6を設け
る。この焼成により、カーボンに含まれる銅はテルル化
カドミウム層4内に拡散し、アクセプターとして働き、
テルル化カドミウムはp型半導体となる。以上の様にし
てp−n接合された化合物半導体太陽電池が構成され
る。
【0007】このような本太陽電池の集電体材料として
はカーボンが一般に用いられ、実験的にはAu、Pt、Ni等仕
事関数の大きい材料も検討されている。しかし、これら
の材料は純粋状態では大きい仕事関数を示すが、実用雰
囲気で扱うと酸素、硫黄、水分等が吸着し、その表面状
態が変化し、多くの場合CdTe膜の仕事関数より小さくな
る。このため、接合面がショットキー障壁を構成してオ
ーミックとならず望ましい特性を与えないことから、従
来よりカーボンが用いられてきた。
【0008】その他、CdS/CdTe系化合物太陽電池と同様
な手法で製造可能な太陽電池としてCdS/Cu2S系太陽電池
が存在する。この太陽電池の場合、Cu2Sが電子伝導性に
優れているため集電体との接合は容易となるが、電池動
作中あるいは保存中において銅イオンがセル内を拡散
し、集電体表面に析出したり、あるいはCdS層内に入る
ことにより、CdS層の抵抗が増大し、電池作動特性を劣
化させることが知られており、今日ではCdS/CdTe系化合
物太陽電池が主に検討されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のように化合物太
陽電池においては、集電体層としてカーボンが一般に用
いられる。例えば、CdS/CdTe化合物太陽電池を例にとる
と、CdTe層面とカーボン集電体との接合において、Cuを
ドーピングしたCdTe膜の仕事関数を測定すると約5.0
3eVを示し、ドーパントを含むカーボン層の仕事関数
は4.7eVを示す。この結果、CdTe層とカーボン集電
体との接合面はショットキー障壁を形成し、オーミック
とはらず、変換効率を低下させていた。このため接合面
を改善することにより高効率化が可能であることが判明
した。
【0010】本発明は、p型化合物半導体と集電体との
接合問題を解決することにより、変換効率の高い光電変
換素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明はp型化合物半導体と集電体層の間にシェブ
レル相化合物が接合された構造の光電変換素子とする。
【0012】さらにシェブレル相化合物としては、MxMo
6A8-y(Aは硫黄、セレン、テルルより選ばれる1種類以
上のカルコゲン元素、xは4以下の非化学量、yはカルコ
ゲンの欠損量)で表され、かつMが銅、銀、水銀より選
ばれる元素を主体とする少なくとも一種類の元素よりな
るものを用いる。
【0013】また、シェブレル相化合物としては、MxMo
6A8-y(Aは硫黄、セレン、テルルより選ばれる1種類以
上のカルコゲン元素、xは4以下の非化学量、yはカルコ
ゲンの欠損量)で表され、かつMがカドミウム、アンチ
モン、テルル、インジウムより選ばれる元素を主体とす
る少なくとも一種類の元素よりなるものを用いる。
【0014】上記発明によれば、変換効率の高い光電変
換素子が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の光電変換素子は、p型化
合物半導体と集電体層の間にシェブレル相化合物を接合
した構成のものである。
【0016】シェブレル相化合物は、Mo6A8(A:カルコ
ゲン元素)のクラスターが三次元格子を形成しており、
このクラスター間のイオンサイトを銅、銀などのカチオ
ンが占めた構造となっており、カチオンはこのMo6A8
り形成される三次元網目状構造の間を拡散することがで
きる。また、シェブレル相化合物は電子伝導性も大き
く、その結果電子−イオン混合導電体として作用する。
【0017】例えば、CdTe層上にシェブレル相化合物層
として銅シェブレル相化合物(例えばCuxMo6S8)層を接
合し焼成すると、CdTe層に銅を容易に拡散させ、p型半
導体に変化させることができる。CdTeをp型半導体に変
化させるために必要なドーパントとしての銅は数ppm
〜数10ppmの極めて少量でよく、その結果、銅の組
成比によっても異なるが、CdTe表面に残存するシェブレ
ル層化合物は仕事関数が5eV前後の低抵抗の半導体層
となり、CdTe層との接合が極めて良好な状態となる。
【0018】このような目的で選択されるシェブレル相
化合物としては、CdTeへドーパントを導入する必要よ
り、カチオンの拡散に優れたものが好ましい。一般に、
シェブレル相化合物はMxMo6A8-y(Aは硫黄、セレン、テ
ルルより選ばれる1種類以上のカルコゲン元素、xは4以
下の非化学量、yはカルコゲンの欠損量)で表される
が、Mとしては形式電荷が+1価のカチオンがシェブレル
相化合物中での拡散が特に速く、そのためMとしては+1
価のカチオンとなり得る銅、銀、水銀より選ばれる元素
を主体とする少なくとも一種類の元素よりなるものが特
に好ましく用いられる。
【0019】また、CdTeへのMのドープ量は先に述べた
ようにごく少量であることから、+1価のカチオンとなり
得ないものについても高温でドーパントを拡散させるこ
とで同様の効果を引き起こすことができる。このような
元素としては、カドミウム、アンチモン、テルル、イン
ジウムより選ばれる元素を主体とする少なくとも一種類
の元素よりなるものが特に好ましく用いられる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参考にしなが
ら詳細に説明する。
【0021】(実施例1)本実施例においては、シェブ
レル相化合物としてCu2Mo6S8で表される銅シェブレル層
化合物を用い、光電変換素子としてCdS/CdTe太陽電池を
構成した例について図1を用いて説明を行う。
【0022】まず、酸化スズからなる透明電極2(伝導
率Ca,10Ω/cm2、光透過率98%)を備えた透明ガラ
ス基板1上に500Åの厚さのCdS層3をジエチルジチ
オカーバマトカドミウム錯体を350℃1分間加熱分解
することにより形成した。続いて、CdS層3上に近接昇
華法にてCdTe層4を3000Åの厚さに形成し、その後
銅シェブレル相化合物層であるCu2Mo6S8層5を100Å
になるようスッパタ蒸着法により形成した。最後に、カ
ーボンペーストを塗布し、150℃で加熱硬化させカー
ボンからなる集電体層6を形成し、銀ペースト7でリー
ド線8を装着して光電変換素子Aを構成した。
【0023】このようにして得た光電変換素子1の変換
効率を疑似太陽光下で測定したところ、変換効率は15.9
5%の値を示した。
【0024】比較のために、CdTe層を形成した後、銅シ
ェブレル相化合物の層を設けないで酸化銅粒子を20p
pm含むカーボンペーストを塗布し400℃で加熱硬化
させた集電体を用いた従来法による光電変換素子を構成
し、その変換効率を測定したところ14.87%の値を示し
た。
【0025】また、光電変換素子1で用いたCu2Mo6S8
表される銅シェブレル相化合物に代えて、(表1)に示
すシェブレル相化合物を用いた以外は光電変換素子1と
同様にして光電変換素子2〜8を構成した。これらの光
電変換素子の変換効率を疑似太陽光下で測定した結果を
(表1)に示す。
【0026】
【表1】
【0027】以上の結果より、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0028】(実施例2)本実施例においては、実施例
1の光電変換素子1で用いた材料と同じ材料を用い、印
刷法により光電変換素子を形成した例について説明を行
う。
【0029】まず、CdS粉末に融剤としてCdCl2とプロピ
レングリコールを混合したペーストを透明電極を形成し
たガラス基板上に塗布し、乾燥後焼成することでCdS層
を形成した。次に、CdS層上にCdとTeを混合したペース
トを印刷し焼成することによりCdTe層を形成した。その
後、銅シェブレル相化合物を混合したペーストを印刷焼
成することで銅シェブレル相化合物層を形成するととも
に、銅をCdTe層中に拡散させCdTe層をp型半導体とし
た。
【0030】このようにして得た光電変換素子9の変換
効率を疑似太陽光下で測定したところ、変換効率は11.9
8%の値を示した。
【0031】比較のために、CdTe層を形成したのち銅シ
ェブレル相化合物層を形成せずに、銅微粉末を混合した
カーボン電極をスクリーン印刷により形成した後、375
℃で銅をCdTe層中に拡散させCdTe層をp型半導体とし光
電変換素子を構成した。このようにして得られた光電変
換素子の変換効率を測定したところ9.87%の値を示し
た。
【0032】また、光電変換素子9で用いたCu2Mo6S8
表される銅シェブレル相化合物に代えて、(表2)に示
すシェブレル相化合物を用いた以外は光電変換素子9と
同様にして光電変換素子10〜11を構成した。これら
の光電変換素子の変換効率を疑似太陽光下で測定した結
果を(表2)に示す。
【0033】
【表2】
【0034】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0035】(実施例3)本実施例においては、実施例
1で用いた集電体材料のカーボンに代えてニッケル金属
を用いた以外、実施例1の光電変換素子1と同様にして
太陽電池を構成した。ここで、ニッケル集電体の形成方
法は無電解ニッケルめっき法を用いた。即ち、Cu2Mo6S8
を形成した後、該基板を塩化白金酸溶液中に浸漬し、Cu
2Mo6S8の一部を白金に置換した後、該基板を水洗し、つ
づいて無電解ニッケルめっき浴中に浸漬することによ
り、ニッケル金属層を形成した。ニッケルめっきは5μ
mの厚さになるよう浸漬時間を調整した。
【0036】このようにして得た光電変換素子の変換効
率を疑似太陽光下で測定したところ、変換効率は16.03%
の値を示した。
【0037】比較のために、CdTe層を形成した後、銅シ
ェブレル相化合物層を形成せずに、酸化銅粒子を20p
pm含むカーボンペーストを塗布し400℃で加熱硬化
させた集電体を用いる従来法による光電変換素子を構成
し、その変換効率を測定したところ14.87%の値を示し
た。
【0038】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0039】(実施例4)本実施例においては、実施例
1で作製した光電変換素子においてCdS層を設けないSnO
2/CdTe系光電変換素子を構成した以外、実施例1の光電
変換素子1と同様にして光電変換素子を作製した。
【0040】得られた光電変換素子の変換効率を疑似太
陽光下で測定したところ、変換効率は13.44%の値を示し
た。
【0041】比較のために、CdTe層を形成した後、銅シ
ェブレル相化合物層を形成せずに、酸化銅粒子を20p
pm含むカーボンペーストを塗布し400℃で加熱硬化
させた集電体を用いた従来法による光電変換素子を構成
し、その変換効率を測定したところ10.87%の値を示し
た。
【0042】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0043】(実施例5)本実施例においては、実施例
1で作製した光電変換素子のCdTe層に代えてCuInSe2
用いた以外、実施例1の光電変換素子1と同様にして光
電変換素子を作製した。
【0044】得られた光電変換素子の変換効率を疑似太
陽光下で測定したところ、変換効率は12.50%の値を示し
た。
【0045】比較のために、CuInSe2層を形成した後、
銅シェブレル相化合物層を形成せずに、酸化銅粒子を2
0ppm含むカーボンペーストを塗布し400℃で加熱
硬化させた集電体を用いた従来法による光電変換素子を
構成し、その変換効率を測定したところ10.65%の値が得
られた。
【0046】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0047】(実施例6)本実施例においては、実施例
1で作製した光電変換素子のCdTe層に代えてInPを用い
た以外、実施例1との光電変換素子1と同様にして光電
変換素子を作製した。
【0048】得られた光電変換素子の変換効率を疑似太
陽光下で測定したところ、変換効率は16.13%の値を示し
た。
【0049】比較のために、InP層を形成した後、銅シ
ェブレル相化合物層を形成せずに、酸化銅粒子を20p
pm含むカーボンペーストを塗布し400℃で加熱硬化
させた集電体を用いた従来法による光電変換素子を構成
し、その変換効率を測定したところ14.72%の値が得られ
た。
【0050】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0051】(実施例7)本実施例においては、実施例
1と同様に有機カドミウム硫化物錯体としてジエチルジ
チオカーバマトカドミウム錯体(DEDTCC)を用いCdS層
を形成し、めっき法によりCd層とTe層を交互に形成し、
光電変換素子を構成した例について説明を行う。
【0052】CdS層は、実施例1と同様の方法で形成し
た。このCdS層上に下記のめっき法によりCd層とTe層を
交互に形成した。まず、CdS層上にCd層を形成した。そ
の際、めっき液としてはCdSO4水溶液を用い、陽極とし
ては金属Cdのロッドを用いた。続いて、Cd層上にTe層を
形成した。その際、めっき液としてはテルル化水素の飽
和水溶液を用い、Cd層を形成した基板を陽極に、陰極に
金属テルルのロッドを用いた。以上のCd層の形成ならび
にTe層の形成を繰り返し行うことでCdS層上にCd層とTe
層を交互に形成した。
【0053】その後銅シェブレル相化合物層を実施例1
の光電変換素子1と同様にして設けると同時に、銅をCd
Te中に拡散させCdTe層をp型とした。続いて、カーボン
電極をスクリーン印刷により形成し、150℃で加熱硬
化し集電体層を形成した。
【0054】得られた光電変換素子の変換効率を疑似太
陽光下で測定したところ、変換効率は16.00%の値を示し
た。
【0055】比較のために、CdTe層を形成した後、銅シ
ェブレル相化合物層を形成せずに、酸化銅粒子を20p
pm含むカーボンペーストをCdTe層に塗布し、400℃
で加熱硬化させた集電体を用いた従来法による光電変換
素子を構成し、その変換効率を測定したところ14.78%の
値が得られた。
【0056】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0057】(実施例8)本実施例においては、実施例
1と同様に有機カドミウム硫化物錯体としてジエチルジ
チオカーバマトカドミウム錯体(DEDTCC)を用いCdS層
を形成し、めっき法によりCd層とTe層を交互に形成し、
光電変換素子を構成した例について説明を行う。
【0058】CdS層は、実施例1と同様の方法で形成し
た。このCdS層上に下記のめっき法によりCd層とTe層を
交互に形成した。Cd層の形成は実施例7と同様の方法で
行った。続いて、Cd層上にTe層を形成した。その際、め
っき液としてはTeO2の飽和水溶液を用い、Cd層を形成し
た基板を陰極に、陽極に金属テルルのロッドを用いた。
以上のCd層の形成ならびにTe層の形成を繰り返し行うこ
とでCdS層上にCd層とTe層を交互に形成した。
【0059】その後銅シェブレル相化合物層を実施例1
の光電変換素子1と同様にして設けると同時に、銅をCd
Te中に拡散させCdTe層をp型とした。続いて、カーボン
電極をスクリーン印刷により形成し、150℃で加熱硬
化し集電体層を形成した。
【0060】得られた光電変換素子の変換効率を疑似太
陽光下で測定したところ、変換効率は15.00%の値を示し
た。
【0061】以上のことより、本発明によると高効率の
光電変換素子が得られることがわかった。
【0062】なお、本実施例においては、シェブレル相
化合物として銅シェブレル化合物など特に好ましい特性
を与えるものについて説明を行ったが、その他MxMo6A
8-yで表されるシェブレル相化合物のカチオンMの組成比
の異なったもの、カルコゲンの不定比の異なったもの、
また、リチウムシェブレル相化合物などカチオンMを代
えたものなどについても効果が得られ、本発明はシェブ
レル相化合物として本実施例で説明を行ったものに限定
されるものでない。
【0063】また、本実施例においては、光電変換素子
のn型半導体としてCdS、p型半導体としてCdTeなどを
用いた光電変換素子についてのみ説明を行ったが、その
他n型半導体としてn型テルル化カドミウム、酸化ス
ズ、酸化インジウム、酸化亜鉛など、またp型半導体と
してテルル化亜鉛、銅硫化インジウム、銅ガリウムセレ
ナイド、銅ガリウムインジウムセレナイドなどを用いた
場合でも同様の効果が得られ、本発明は光電変換素子を
構成する半導体として本実施で説明を行ったものに限定
されるものではない。
【0064】また、本実施例においては、p型半導体側
の集電体としてとしてカーボン、ニッケルなどを用いた
光電変換素子について説明を行ったが、その他集電体と
して白金や電子導電性高分子などについても同様の効果
が得られ、本発明は光電変換素子に用いられる集電体と
して実施例で説明を行ったものに限定されるものではな
い。
【0065】
【発明の効果】このように本発明によれば、少なくとも
p型化合物半導体と集電体層を有する構成の光電変換素
子において、p型化合物半導体と集電体層の間にシェブ
レル相化合物が接合された構造とすることで、高い変換
効率を示す光電変換素子を得ることができた。
【0066】さらにシェブレル相化合物として、MxMo6A
8-y(Aは硫黄、セレン、テルルより選ばれる1種類以上
のカルコゲン元素、xは4以下の非化学量、yはカルコゲ
ンの欠損量)で表され、かつMが銅、銀、水銀より選ば
れる元素を主体とする少なくとも一種類の元素よりなる
ものを用いることで、特に高い変換効率を示す光電変換
素子を得ることができた。
【0067】また、Mがカドミウム、アンチモン、テル
ル、インジウムより選ばれる元素を主体とする少なくと
も一種類の元素よりなるものを用いることで、高い変換
効率を示す光電変換素子を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光電変換素子の断面
の概念図
【図2】従来例における光電変換素子の断面の概念図
【符号の説明】 1 ガラス基板 2 透明電極 3 硫化カドミ層 4 テルル化カドミ層 5 Cu2Mo68層 6 カーボン層 7 銀ペースト 8 リード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−221348(JP,A) 特開 平1−262673(JP,A) 特開 昭55−53465(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともp型化合物半導体と集電体層
    を有する構成の光電変換素子において、p型化合物半導
    体と集電体層の間にシェブレル相化合物が接合された構
    造であることを特徴とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシェブレル相化合物がMx
    Mo6A8-y(Aは硫黄、セレン、テルルより選ばれる1種類
    以上のカルコゲン元素、xは4以下の非化学量、yはカル
    コゲンの欠損量)で表され、かつMが銅、銀、水銀より
    選ばれる元素を主体とする少なくとも一種類の元素より
    なることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシェブレル相化合物がMx
    Mo6A8-y(Aは硫黄、セレン、テルルより選ばれる1種類
    以上のカルコゲン元素、xは4以下の非化学量、yはカル
    コゲンの欠損量)で表され、かつMがカドミウム、アン
    チモン、テルル、インジウムより選ばれる元素を主体と
    する少なくとも一種類の元素よりなることを特徴とする
    請求項1記載の光電変換素子。
JP07308704A 1995-11-28 1995-11-28 光電変換素子 Expired - Fee Related JP3077574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07308704A JP3077574B2 (ja) 1995-11-28 1995-11-28 光電変換素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07308704A JP3077574B2 (ja) 1995-11-28 1995-11-28 光電変換素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09148595A JPH09148595A (ja) 1997-06-06
JP3077574B2 true JP3077574B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=17984283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07308704A Expired - Fee Related JP3077574B2 (ja) 1995-11-28 1995-11-28 光電変換素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3077574B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001009959A1 (en) * 1999-07-29 2001-02-08 Matsushita Battery Industrial Co., Ltd. Solar cell module

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09148595A (ja) 1997-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101503557B1 (ko) 계면 층을 포함한 광기전 장치
KR101144810B1 (ko) 태양전지용 전극 페이스트, 이를 이용한 태양전지, 및 태양전지의 제조방법
US4239553A (en) Thin film photovoltaic cells having increased durability and operating life and method for making same
JPH08500210A (ja) 光電池とその製造方法
Hall et al. Back contacts materials used in thin film CdTe solar cells—A review
TW201513380A (zh) 高效率堆疊太陽電池
US4492811A (en) Heterojunction photovoltaic device
JP4394366B2 (ja) 両面受光太陽電池
US5411601A (en) Substrate for solar cell and solar cell employing the substrate
CN113451429A (zh) 一种异质结太阳能电池及其制备方法
CN113555458A (zh) 薄膜太阳能电池及其制作方法
Neumann‐Spallart et al. Photoelectrochemical properties of semiconducting cadmium mercury telluride thin films with bandgaps between 1.47 and 1.08 eV
US20120285508A1 (en) Four terminal multi-junction thin film photovoltaic device and method
JP3077574B2 (ja) 光電変換素子
US4608750A (en) Preparation of photovoltaic device by electrochemical deposition
US20120145232A1 (en) Solar cell having improved rear contact
US4644638A (en) Photovoltaic device prepared by electroless deposition
CN116799080A (zh) 光伏电池及其制作方法、光伏组件
JPH09148597A (ja) 太陽電池の製造法
CN117153903B (zh) 太阳能电池及太阳能电池的制造方法
JPH0878355A (ja) 化合物半導体のオーミック電極及びその製造方法
JP3253449B2 (ja) 光起電力装置の製造方法
JP7042337B2 (ja) 太陽電池素子
JP3069158B2 (ja) 太陽電池及びその製造方法
JP2523734B2 (ja) 光起電力装置の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees