JP3077425U - 傾斜角度計測システム - Google Patents

傾斜角度計測システム

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JP3077425U
JP3077425U JP2000007835U JP2000007835U JP3077425U JP 3077425 U JP3077425 U JP 3077425U JP 2000007835 U JP2000007835 U JP 2000007835U JP 2000007835 U JP2000007835 U JP 2000007835U JP 3077425 U JP3077425 U JP 3077425U
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仁司 唐内
正夫 小澤
信二 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイドパイプ内に挿入される挿入型傾斜計
を用いて、安定に高い信頼性をもって短時間に所定間隔
毎の傾斜計測を行ない、高精度の計測結果を得る。 【解決手段】 巻上げ機4は、ガイドパイプ1内に傾
斜計2を吊下しているケーブル3を繰り出し且つ巻取る
機能、ケーブル3の繰り出し量から傾斜計2の深度を検
出する機能、並びに傾斜角度検出の計測方向を切り換え
る機能を有している。データ収集部5は、巻上げ機4を
制御して、傾斜計2を所定の計測範囲について連続的に
移動させつつ、この傾斜計2の連続的な移動にともなっ
て、所定間隔の移動深度位置毎に傾斜計2から所定の複
数の計測値をサンプリング収集するとともに、収集され
た所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に平均処理
を施して測定データを得る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、掘削工事現場における周辺地盤等の変状を計測するための傾斜角度 計測システムに係り、特に被計測現場に埋設されたガイドパイプ内に挿入型傾斜 計を挿入し、該挿入型傾斜計をガイドパイプに沿って上昇させながら所定間隔毎 に傾斜角度を計測する傾斜角度計測システムおよびコンピュータ読み取り可能な 記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、掘削による周辺地盤の崩壊や掘削面からの地下水の流入を防ぐために 用いられる山留め工法においては、予め掘削境界面に連続した山留め壁を構築し 、その後に地盤掘削を行なう。掘削の進行にともなって、順次腹起こしや切り梁 等を用いて山留め壁の安定を保持することにより、隣接した既設の建造物におけ る傾斜や変位の発生を極力少なくするようにする。山留め壁としては、掘削深度 によって様々なものが用いられる。比較的浅い地盤掘削の場合には、鋼矢板や鋼 管矢板等を打設して山留め壁を形成する。大深度の掘削の場合には、予め重機に より連続した溝穴を掘削し、該溝穴に形鋼や鉄筋籠を挿入してコンクリートを打 設することにより、鉄筋コンクリート製の連続地中壁を構築して山留め壁とする 。地盤掘削が開始されると、山留め壁は掘削の進行にともない傾き変形する。こ の変形量を傾斜角度から求めるために傾斜計を用いた山留め変状計測が行なわれ る。
【0003】 従来は、アルミニウム等からなるガイドパイプ内に複数の埋設型傾斜計を多段 に設置し、各深度に埋設設置された傾斜計から、各設置深度毎の傾斜角度を計測 することによって、山留め変状計測を行なうことが多かった。しかしながら、こ のような山留め変状計測では、傾斜計の設置段数に制限があり、大深度計測の場 合には、設置間隔が長くなるなど、高精度の変状計測が難しい。 これに対して、ボーリング孔に挿入埋設されたガイドパイプ内に挿入型傾斜計 を挿入し、該挿入型傾斜計をガイドパイプに沿って最深部から引き上げながら、 所定間隔毎に傾斜角度を計測することが行なわれるようになってきた。このよう な、挿入型傾斜計を用いた山留め変状計測は、単一の傾斜計で済み、しかも傾斜 角度計測点の間隔も引き上げ時のウィンチ等による巻上げ量により設定されるか ら、所望に応じて、短い間隔で且つ多数の計測値を得ることができる。挿入型傾 斜計は、ガイドパイプ内面に当接して転動するローラ等を介してガイドパイプ内 面に沿って移動し、各部位においてガイドパイプ内面の傾斜に対応して傾斜して おり、局部的な傾斜を計測する。
【0004】 すなわち、山留め壁の近傍に、例えばアルミニウム製のガイドパイプをほぼ鉛 直に最大測定深度までボーリング埋設し、該ガイドパイプ内に検出部である挿入 型傾斜計を挿入して設置する。地盤掘削により、山留め壁が掘削側に傾き変形し 始めると、その近傍に埋設されたガイドパイプもそれに従って同様に変形する。 このような状態において、傾斜計をケーブルにより吊下してガイドパイプ内に最 深部まで降下させた後、該ケーブルを巻き上げることにより最深部から傾斜計を 上昇させながら、例えば50cm毎に傾斜角度を計測する。該傾斜角度は、最初 にX=0°方向の傾斜角度を計測し、次にX=180°方向の傾斜角度を計測し た後に、両者を平均してX方向についての傾斜角度を求める。同様にして、Y方 向についても傾斜角度を求める。このような各深度における平均傾斜角度から区 間側方変位が計算され、最大深度地点を基準の不動点として、順次上方深度での 区間側方変位を累積的に加算することにより累積側方変位を求める。この累積側 方変位により、山留め壁全体の変状を確認することができる。
【0005】 この種の挿入型傾斜計による山留め壁変状計測における傾斜角度計測において は、検出部、すなわち傾斜計をケーブルにより吊下しており、計測深度をこのケ ーブルの繰り出し量に基づいて計測している。このため、ガイドパイプ内の降下 時の傾斜計の引っ掛かりによるケーブルのたるみ等による深度計測誤差の発生を 避けるため、傾斜計を一旦最深部まで降下させた後、該最深部位置を深度基準と して、ケーブルを所定量ずつ巻き上げて傾斜計を上昇させ且つ停止させ、所定間 隔毎の傾斜角度計測を行なっている。この所定間隔毎の深度における計測結果の 傾斜を累積してガイドパイプ、すなわちボーリング穴全体の変状を監視する。こ の傾斜角度計測に際して、従来は、ケーブル巻上げによる傾斜計の上昇を所定間 隔、例えば50cm、毎に、停止させて、間欠的に上昇させ、各所定深度におけ る停止時に当該深度における傾斜角度の計測を行なうようにしていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上述したように、挿入型傾斜計を用いた従来の傾斜角度計測においては、ケー ブル巻上げにより傾斜計を上昇させ、所定間隔毎に上昇を停止させて、停止時に 当該深度における傾斜角度を計測していたため、傾斜計の停止状態からの移動時 の摩擦や慣性が大きく作用し且つそれらが均一でないことにより、ケーブルの繰 り出し量に基づく計測深度は、計測時毎にばらつく誤差を含む。例えば同一時点 において、複数回の計測を行なっても、同一であるべき計測深度に計測回毎の微 妙なずれが生じる。しかも、ボーリング穴に埋設されているガイドパイプも所定 長さ、例えば3m、のパイプを連結して設置しているため、連結部の内面には溝 を有しており、この連結部近傍においての計測値には、前記連結部の溝による不 均一な誤差を生じる。 本考案は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ガイドパイプ内に挿入され る挿入型傾斜計を用いて、安定に且つ高い信頼性をもって短時間に所定間隔毎の 傾斜計測を行ない且つ高精度の計測結果を得ることを可能とする傾斜角度計測シ ステムおよびそのような計測データ収集にコンピュータを好適に利用することを 可能とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的としてい る。
【0007】 本考案の請求項1の目的は、特に、連続的な移動にともない、所定間隔毎の所 定区間において所定数の計測値を得て統計的な手法で所定間隔毎の計測値とする ことによって、短時間で安定に且つ高い信頼性をもって高精度の計測結果を得る ことを可能とする傾斜角度計測システムを提供することにある。 また、本考案の請求項2の目的は、特に、重力、摩擦および慣性等による影響 の少ない計測結果を得ることを可能とする傾斜角度計測システムを提供すること にある。 本考案の請求項3の目的は、特に、簡単な処理で実用的な計測結果を得ること を可能とする傾斜角度計測システムを提供することにある。 本考案の請求項4の目的は、特に、ガイドパイプの連結部の影響を効果的に排 除し得る傾斜角度計測システムを提供することにある。
【0008】 さらに、 本考案の請求項5の目的は、特に、所定寸法のパイプが複数個連結 されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプと、前記ガイドパイプ内 に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置されて、当該ガイドパイプ の傾斜角度を計測する挿入型傾斜計と、前記挿入型傾斜計を前記ガイドパイプ内 で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜計の移動深度位置を計 測する駆動手段と、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の移動操作に関連して 動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理するデータ収集手段とを備えたシス テムに用いられる前記データ収集手段としてコンピュータを用い、連続的な移動 にともない、所定間隔毎の所定区間において所定数の計測値を得て統計的な手法 で所定間隔毎の計測値とすることによって、短時間で安定に且つ高い信頼性をも って高精度の計測結果を得ることを可能とするコンピュータ読み取り可能な記録 媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本考案に係る傾斜角度計測システムは、上述した目的を達 成するために、 所定寸法のパイプが複数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイ ドパイプ、 前記ガイドパイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置され て、当該ガイドパイプの傾斜角度を計測する挿入型傾斜計、 前記挿入型傾斜計を前記ガイドパイプ内で前記軸方向に沿って移動させるとと もに、該挿入型傾斜計の移動深度位置を計測する駆動手段、および 前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の移動操作に関連して動作し該挿入型傾 斜計から計測値を収集処理するデータ収集手段、 を備え、 前記データ収集手段は、 前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計測範囲について連続的 に移動させる移動制御手段と、 前記移動制御手段による前記挿入型傾斜計の連続的な移動にともなって、所定 間隔の移動深度位置毎に前記挿入型傾斜計から所定の複数の計測値を収集するサ ンプリング制御手段と、 前記サンプリング制御手段により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数 の計測値に統計的処理を含むデータ処理を施して測定データを得るデータ処理手 段と を具備することを特徴としている。
【0010】 また、請求項2に記載した本考案に係る傾斜角度計測システムは、前記データ 収集手段が、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の引き上げ移動時に計測値を 収集することを特徴としている。 請求項3に記載した本考案に係る傾斜角度計測システムは、前記データ処理手 段が、前記所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を平均化する手段を含むこ とを特徴としている。 請求項4に記載した本考案に係る傾斜角度計測システムは、前記サンプリング 制御手段における前記所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を取得する範囲 を、前記ガイドパイプの連結部における不均質部分の長さよりも充分に長い範囲 に相当するように設定したことを特徴としている。
【0011】 請求項5に記載した本考案に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上 述した目的を達成するために、 所定寸法のパイプが複数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイ ドパイプと、前記ガイドパイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿 入設置されて、当該ガイドパイプの傾斜角度を計測する挿入型傾斜計と、前記挿 入型傾斜計を前記ガイドパイプ内で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該 挿入型傾斜計の移動深度位置を計測する駆動手段と、前記駆動手段による前記挿 入型傾斜計の移動操作に関連して動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理す るデータ収集手段とを備えたシステムにおける前記データ収集手段として用いる コンピュータを、 前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計測範囲について連続的 に移動させる移動制御手段、 前記移動制御手段による前記挿入型傾斜計の連続的な移動にともなって、所定 間隔の移動深度位置毎に前記挿入型傾斜計から所定の複数の計測値を収集するサ ンプリング制御手段、および 前記サンプリング制御手段により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数 の計測値に統計的処理を含むデータ処理を施して測定データを得るデータ処理手 段 として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴としている。
【0012】
【作用】
すなわち、本考案の請求項1による傾斜角度計測システムは、所定寸法のパイ プが複数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプ内に該ガ イドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置されて、当該ガイドパイプの傾斜 角度を計測する挿入型傾斜計を、駆動手段により、前記ガイドパイプ内で前記軸 方向に沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜計の移動深度位置を計測し、前 記挿入型傾斜計の移動操作に関連して該挿入型傾斜計から計測値を収集処理する データ収集手段を、前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計測範 囲について連続的に移動させる移動制御手段と、前記移動制御手段による前記挿 入型傾斜計の連続的な移動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に前記挿入 型傾斜計から所定の複数の計測値を収集するサンプリング制御手段と、前記サン プリング制御手段により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に 統計的処理を含むデータ処理を施して測定データを得るデータ処理手段とを具備 して構成する。 このような構成により、ガイドパイプ内に挿入される挿入型傾斜計を用いて、 安定に且つ高い信頼性をもって短時間に所定間隔毎の傾斜計測を行ない且つ高精 度の計測結果を得ることを可能とする傾斜角度計測システムおよびそのような計 測データ収集にコンピュータを好適に利用することができ、特に、前記挿入型傾 斜計の連続的な移動にともない、所定間隔毎の所定区間において所定数の計測値 を得て統計的な手法で所定間隔毎の計測値とすることによって、短時間で安定に 且つ高い信頼性をもって高精度の計測結果を得ることが可能となる。
【0013】 また、本考案の請求項2による傾斜角度計測システムは、前記データ収集手段 が、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の引き上げ移動時に計測値を収集する 。 このような構成により、特に、重力、摩擦および慣性等による影響の少ない計 測結果を得ることが可能となる。 本考案の請求項3による傾斜角度計測システムは、前記データ処理手段が、前 記所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を平均化する手段を含んでいる。 このような構成により、特に、簡単な処理で実用的な計測結果を得ることが可 能となる。 本考案の請求項4による傾斜角度計測システムは、前記サンプリング制御手段 が、前記所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を取得する範囲を、前記ガイ ドパイプの連結部における不均質部分の長さよりも充分に長い範囲に相当するよ うに設定している。 このような構成により、特に、ガイドパイプの連結部の影響を効果的に排除す ることができる。
【0014】 さらに、本考案の請求項5によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、所 定寸法のパイプが複数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパ イプと、前記ガイドパイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設 置されて、当該ガイドパイプの傾斜角度を計測する挿入型傾斜計と、前記挿入型 傾斜計を前記ガイドパイプ内で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該挿入 型傾斜計の移動深度位置を計測する駆動手段と、前記駆動手段による前記挿入型 傾斜計の移動操作に関連して動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理するデ ータ収集手段とを備えたシステムにおける前記データ収集手段として用いるコン ピュータを、前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計測範囲につ いて連続的に移動させる移動制御手段、前記移動制御手段による前記挿入型傾斜 計の連続的な移動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に前記挿入型傾斜計 から所定の複数の計測値を収集するサンプリング制御手段、および前記サンプリ ング制御手段により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に統計 的処理を含むデータ処理を施して測定データを得るデータ処理手段として機能さ せるためのプログラムを記録している。
【0015】 このようなプログラムを実行させることにより、特に、所定寸法のパイプが複 数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプと、前記ガイド パイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置されて、当該ガイ ドパイプの傾斜角度を計測する挿入型傾斜計と、前記挿入型傾斜計を前記ガイド パイプ内で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜計の移動深度 位置を計測する駆動手段と、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の移動操作に 関連して動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理するデータ収集手段とを備 えたシステムに用いられる前記データ収集手段として、コンピュータを用い、連 続的な移動にともない、所定間隔毎の所定区間において所定数の計測値を得て統 計的な手法で所定間隔毎の計測値とすることによって、短時間で安定に且つ高い 信頼性をもって高精度の計測結果を得ることが可能となる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、実施の形態に基づき、図面を参照して本考案の傾斜角度計測システムを 詳細に説明する。 図1〜図3は、本考案の一つの実施の形態に係る傾斜角度計測システムの構成 を示している。図1は、傾斜角度計測システムの主要部の構成を一部を断面とし て模式的に示す側面図、図2は、図1の一部を拡大して示し、ガイドパイプ内部 に挿入設置される検出部である傾斜計の構成を模式的に示す側面図、そして図3 は、山留め壁およびその近傍への図1の傾斜角度計測システムの据え付け構成を 、一部を破断して模式的に示す斜視図である。 図1〜図3に示す傾斜角度計測システムは、ガイドパイプ1、傾斜計2、ケー ブル3、巻上げ機4およびデータ収集部5を具備している。 ガイドパイプ1は、例えばアルミニウムパイプ等からなり、山留め壁近傍等の 計測すべき個所にほぼ鉛直に形成されたボーリング穴に挿入埋設される。ガイド パイプ1は、単位長、例えば3mの長さ、のアルミニウムパイプを、逐次継ぎ足 し連結して多段長尺に形成してボーリング穴に挿入したものである。ガイドパイ プ1の内面には90°間隔で軸方向に平行なガイド溝が形成されている。
【0017】 傾斜計2は、例えばサーボ型傾斜計を用いて構成された挿入型傾斜計であり、 上下両端部近傍には、図2に詳細に示すように、ガイドパイプ1の前記ガイド溝 に係合して転動するガイドローラ2aがシーソーアームに支持されて設けられて いる。傾斜計2は、シーソーアームに支持されたガイドローラ2aを介してガイ ドパイプ1の前記ガイド溝によって案内されて下降および上昇し得るようにガイ ドパイプ1内に挿入して設置される。 ケーブル3は、傾斜計2を吊下するとともに、巻上げ機4により繰り出しある いは巻取られて傾斜計2を下降および上昇させる。このケーブル3には、傾斜計 2に対する給電のための給電線および検出出力を導出するための信号線を含んで いる。 巻上げ機4は、駆動手段を構成しており、傾斜計2を吊下しているケーブル3 を繰り出し且つ巻取る機能、ケーブル3の繰り出し量から傾斜計2の深度を検出 する機能、並びにXおよびYの2方向(あるいは+X、−X、+Yおよび−Yの 4方向)の計測ができるように傾斜計2がガイドパイプ1の上方に離脱した状態 で傾斜計2を回動させて、傾斜角度検出の感度方向、すなわち計測方向を切り換 える機能を有している。
【0018】 すなわち、巻上げ機4は、方向設定部4a、滑車4b、巻取りドラム4c、モ ータ4dおよび脚部4eを有している。方向設定部4aは、傾斜角度の計測方向 を切り換えるための軸回転機構を有してなり、傾斜計2が上昇され、ガイドパイ プ1を離脱した状態で傾斜計2を回動させることにより、傾斜計2の向きを変更 して計測方向を切り換え設定する。滑車4bは、傾斜計2を吊下しているケーブ ル3を巻取りドラム4cに巻回させるべく適宜方向転換させるための固定滑車で あり、必要に応じて所要個数設けられている。巻取りドラム4cは、傾斜計2を 吊下しているケーブル3を巻回して巻き上げるためのドラムである。滑車4bま たは巻取りドラム4cには、図示していないが、傾斜計2の深度に対応するケー ブルの繰り出し量を検出するための繰り出し量検出器が設けられており、この繰 り出し量検出器による検出値は、データ収集部5(図3参照)に供給されて傾斜 計2の深度位置に換算される。モータ4dは、巻取りドラム4cを回転駆動して 、ケーブルの巻取りおよび繰り出し操作を行なう。このモータ4dは、データ収 集部5により駆動制御される。脚部4eは、巻上げ機4の各部、特に滑車4b、 巻取りドラム4c、およびモータ4d等を支えるために必要に応じて所要個数設 けられている。
【0019】 データ収集部5は、データ収集手段を構成しており、図3に示すように、例え ば、巻上げ機4の近傍に設置され、傾斜計2および巻上げ機4による傾斜角度計 測における各種初期設定を行ない、傾斜計2の降下および上昇のためのモータ4 dの動作、方向設定部4aの回転動作、並びに傾斜計2による計測データの収集 および処理などを制御する。すなわち、データ収集部5は、滑車4bまたは巻取 りドラム4cに設けられた繰り出し量検出器による傾斜計2の深度に対応するケ ーブルの繰り出し量の検出値、傾斜計2による計測値、およびその他の傾斜角度 の計測に必要な情報が入力され、且つ巻上げ機4のモータ4dを駆動制御して、 所定の深度間隔毎の区間側方変位の計測を行なって累積側方変位を求める。デー タ収集部5は、傾斜計2を介してサンプリングしたデータに基づいて区間側方変 位および累積側方変位等を演算する。なお、収集しあるいは処理したデータを、 フラッシュメモリ等を用いた着脱可能な不揮発性メモリカード等にアスキー形式 として保存し、パーソナルコンピュータ(PC)等によって処理し且つ表示に供 するようにするなどしてもよい。
【0020】 このデータ収集部5による傾斜角度の計測動作は、一旦傾斜計2を最深部まで 降下させた後、従来のように所定間隔ずつ停止させて間欠的に上昇させ、各停止 位置において傾斜計2の計測値を取り込むのではなく、巻上げ機4を制御して、 傾斜計2を所定の計測範囲について連続的に移動させつつ、この傾斜計2の連続 的な移動にともなって、所定間隔、例えばこの場合50cm間隔、の移動深度位 置毎に傾斜計2から所定の複数の計測値をサンプリング収集するとともに、収集 された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に平均処理等のような統計的処 理を含むデータ処理を施して測定データを得る。具体的には、傾斜計のサンプリ ング位置は、傾斜計2の上昇中に(停止させずに)、所定の50cm間隔の規定 位置を含むその近傍の所定範囲において所定繰り返し周期で所定数の計測値をサ ンプリング収集して、それらに所定の統計処理、例えば平均処理、を施して計測 結果を得る。
【0021】 すなわち、データ収集部5は、巻上げ機4を制御して、傾斜計2を所定の計測 範囲について連続的に移動させる移動制御手段、該移動制御手段による傾斜計2 の連続的な移動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に傾斜計2から所定の 複数の計測値を収集するサンプリング制御手段、および該サンプリング制御手段 により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に統計的処理を含む データ処理を施して測定データを得るデータ処理手段を、実質的に具備している ということができる。このデータ収集部5による傾斜角度の具体的な計測処理動 作については、後に図5に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。 このように構成した傾斜角度計測システムを使用する際には、例えば図3に示 すように山留め壁近傍に設置して、その変状を計測監視するために用いられる。 既に述べたように、山留め工法は、予め掘削境界面に連続した山留め壁11を 構築し、その後に地盤掘削を行なうことにより、掘削による周辺地盤12の崩壊 や掘削面からの地下水の流入を防ぐ工法である。掘削地盤13における掘削の進 行にともなって、順次、腹起こし14や切り梁15等を用いて山留め壁11の安 定を保持することにより、隣接した既設建造物16における傾斜や変位の発生を 極力少なくするようにする。地盤掘削が開始されると、山留め壁11は掘削の進 行にともない傾き変形する。
【0022】 ガイドパイプ1は、山留め壁11の近傍にほぼ鉛直に最大測定深度までボーリ ング埋設され、該ガイドパイプ1内に傾斜計2を挿入して設置する。図示のよう に、巻上げ機4は、ガイドパイプ1の上方の周辺地盤12上に設置し、データ収 集部5は、例えば巻上げ機4の近傍の周辺地盤12上に設置する。 地盤掘削により、山留め壁11が掘削側に傾き変形し始めると、その近傍に埋 設されたガイドパイプ1もそれに従って同様に変形する。このような状態におい て、傾斜計2をケーブル3により吊下してガイドパイプ1内に最深部まで降下さ せた後、該ケーブル3を巻き上げることにより最深部から傾斜計を上昇させなが ら、例えば50cm毎の傾斜角度を計測する。該傾斜角度は、巻上げ機4の方向 設定部4aの回動設定により、最初にX=0°方向の傾斜角度を計測し、次にX =180°方向の傾斜角度を計測した後に、両者を平均してX方向についての傾 斜角度を求める。同様にして、X方向と90°異なるY方向についても傾斜角度 を求める。このような各深度における平均傾斜角度から、図4(a)に示すよう に、区間側方変位を計算する。そして、最大深度地点を基準の不動点として、区 間側方変位を順次上方深度について累積的に加算することにより、図4(b)に 示すような累積側方変位を求めることができる。この累積側方変位により、山留 め壁全体の変状を確認する。
【0023】 次に、データ収集部5におけるデータ収集動作について、図5に示すフローチ ャートを参照して詳細に説明する。 データ収集部5は、データ収集動作時には、予め各部の初期化処理を行ない、 巻上げ機4のモータ4dを起動して、傾斜計2を方向設定部4aにより所定の計 測方向に設定してガイドパイプ1内に降下させて、巻上げ機4によるケーブル3 の繰り出し量に基づく計測により移動深度距離が最大深度に達した状態で待機さ せた後に、図5のフローチャートに従ったデータ収集処理を実行する。 処理が開始されると、データ収集部5は、巻上げ機4のモータ4dを駆動させ て、傾斜計2をガイドパイプ1内で上昇させる(ステップS1)。この傾斜計2 の上昇時に、巻上げ機4によるケーブル3の巻上げによる繰り出し量の変化に基 づき移動深度距離を計測する(ステップS2)。計測深度が、この場合50cm 間隔の所定の計測深度に達するまで、ステップS1およびステップS2の処理を 繰り返す(ステップS3)。巻上げによる傾斜計2の上昇を継続したまま、傾斜 計2の深度が、所定の計測深度に達すると測定を開始して(ステップS4)、サ ンプリング周波数140Hzとして100個の計測データを収集する(ステップ S5)。
【0024】 このとき、巻上げ機4による傾斜計2の上昇速度は、例えば4m/minとす る。50cm毎の100個ずつの計測値のサンプリング周波数は140Hzであ り、各計測値のサンプリング周期は約7msecとなる。したがって、50cm 毎の100個の計測値が収集される深さ範囲は、約5cmであり、50cm毎の 5cmの深さの移動期間に100個の計測値が収集されることになる。 次に、その深度における100個の計測値を収集した後、データ収集部5は、 収集した100個の計測値を平均化処理し(ステップS6)、平均化したデータ を適宜なる記憶手段に保存する(ステップS7)。このとき計測した計測深度が 所定の計測範囲を終了する測定終了深度、すなわち計測範囲の最上位の深度に達 しているか否かを確認し(ステップS8)、達していなければステップS1に戻 って、50cm上方の次の計測深度における計測を行なう。 以上の操作は、ステップS8において、計測した計測深度が所定の計測範囲を 終了する測定終了深度、すなわち計測範囲の最上位の深度に達していると判定さ れるまで繰り返され、計測範囲の最上位の深度に達していると判定された場合に は、データ収集部5は、巻上げ機4のモータ4dを停止させて(ステップS9) 、処理を終了する。
【0025】 上述の操作による計測を行なった後、傾斜計2の計測方向を方向設定部4aに より変更しつつ同様の計測を繰り返し、各方向についての計測を行なう。 傾斜計2の上端および下端のガイドローラ2aの一方が、ガイドパイプ1の連 結部位に当接して、連結部位の凹凸、例えば溝状の部分に入った場合とそうでな い場合とで、傾斜計2の傾斜角度に、不均一な誤差を生じる。 ところが、この構成では、一定の速度で連続的に傾斜計2を移動しながら所定 間隔毎に100点ずつの計測を行ない、その100点の計測値を平均化している 。すなわち、ガイドパイプ1の連結部位近傍において、ガイドローラ2aが、連 結部の凹凸部にかかる場合にも凹凸部のある数の計測値と凹凸部位外の部位の充 分に多数の計測値とが平均化されることになる。このため、ガイドパイプ1の連 結部の凹凸による計測誤差の影響が低減され、高精度の計測結果を得ることが可 能となる。
【0026】 また、50cm毎の計測深度で間欠的に停止させずに、傾斜計2を連続的に移 動させつつ計測を行なうので、移動時の摩擦も均一となり、摩擦の変動による計 測位置誤差が発生しにくく、しかも延べ計測時間も短時間で済む。 このようにして、挿入型傾斜計による計測を自動化し、計測時に傾斜計2の移 動を停止させることなく、一定速度で移動させながら、例えば50cm毎の各計 測深度において、複数点、例えば100点ずつの計測値を平均化する。このこと によって、計測深度の位置誤差の影響およびガイドパイプ1の継ぎ目の影響を低 減することができ、計測精度を向上させることができる。 なお、上述においては、所定間隔毎に複数点計測した計測結果を単に平均化す るものとしたが、ガイドパイプ1の連結部の構成等に応じて、計測誤差を低減す べく他の統計的処理を行なうようにしてもよい。
【0027】 また、この考案のデータ収集部は、専用のハードウェアとして構成する代りに 、通常のコンピュータシステムを用いて実現することができる。例えば、コンピ ュータシステムに上述の動作を実行するためのプログラムを格納したフロッピー ディスク、CD−ROM等の媒体から該プログラムをインストールすることによ り、上述の処理を実行するデータ収集部を構築するようにしてもよい。インスト ールによって、当該プログラムは、コンピュータシステム内のハードディスク等 の媒体に格納されて、データ収集部を構成し、実行に供される。 また、当該プログラムを、インターネット等の通信ネットワーク上に設けたF TP(File Transfer Protocol)サーバに登録し、FTPクライアントにネット ワークを介して配信するようにしてもよい。該プログラムを、通信ネットワーク の電子掲示板(BBS:Bulletin Board System)等に登録し、これをネットワ ークを介して配信するようにしてもよい。そして、このプログラムを起動し、O S(Operating System)の制御下において実行することにより、上述の処理を達 成することが可能となる。さらに、プログラムを通信ネットワークを介して転送 しながら起動実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
【0028】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、ガイドパイプ内に挿入される挿入型傾斜 計を用いて、安定に且つ高い信頼性をもって短時間に所定間隔毎の傾斜計測を行 ない且つ高精度の計測結果を得ることを可能とする傾斜角度計測システムおよび そのような計測データ収集にコンピュータを好適に利用することを可能とするコ ンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0029】 すなわち、本考案の請求項1の傾斜角度計測システムによれば、所定寸法のパ イプが複数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプ内に該 ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置されて、当該ガイドパイプの傾 斜角度を計測する挿入型傾斜計を、駆動手段により、前記ガイドパイプ内で前記 軸方向に沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜計の移動深度位置を計測し、 前記挿入型傾斜計の移動操作に関連して該挿入型傾斜計から計測値を収集処理す るデータ収集手段を、前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計測 範囲について連続的に移動させる移動制御手段と、前記移動制御手段による前記 挿入型傾斜計の連続的な移動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に前記挿 入型傾斜計から所定の複数の計測値を収集するサンプリング制御手段と、前記サ ンプリング制御手段により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値 に統計的処理を含むデータ処理を施して測定データを得るデータ処理手段とを具 備して構成することにより、ガイドパイプ内に挿入される挿入型傾斜計を用いて 、安定に且つ高い信頼性をもって短時間に所定間隔毎の傾斜計測を行ない且つ高 精度の計測結果を得ることを可能とする傾斜角度計測システムおよびそのような 計測データ収集にコンピュータを好適に利用することができ、特に、前記挿入型 傾斜計の連続的な移動にともない、所定間隔毎の所定区間において所定数の計測 値を得て統計的な手法で所定間隔毎の計測値とすることによって、短時間で安定 に且つ高い信頼性をもって高精度の計測結果を得ることが可能となる。
【0030】 また、本考案の請求項2の傾斜角度計測システムによれば、前記データ収集手 段が、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の引き上げ移動時に計測値を収集す ることにより、特に、重力、摩擦および慣性等による影響の少ない計測結果を得 ることが可能となる。 本考案の請求項3の傾斜角度計測システムによれば、前記データ処理手段が、 前記所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を平均化する手段を含むことによ り、特に、簡単な処理で実用的な計測結果を得ることが可能となる。 本考案の請求項4の傾斜角度計測システムによれば、前記サンプリング制御手 段が、前記所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を取得する範囲を、前記ガ イドパイプの連結部における不均質部分の長さよりも充分に長い範囲に相当する ように設定することにより、特に、ガイドパイプの連結部の影響を効果的に排除 することができる。
【0031】 本考案の請求項5のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、所定寸法 のパイプが複数個連結されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプと 、前記ガイドパイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置され て、当該ガイドパイプの傾斜角度を計測する挿入型傾斜計と、前記挿入型傾斜計 を前記ガイドパイプ内で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜 計の移動深度位置を計測する駆動手段と、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計 の移動操作に関連して動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理するデータ収 集手段とを備えたシステムにおける前記データ収集手段として用いるコンピュー タを、前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計測範囲について連 続的に移動させる移動制御手段、前記移動制御手段による前記挿入型傾斜計の連 続的な移動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に前記挿入型傾斜計から所 定の複数の計測値を収集するサンプリング制御手段、および前記サンプリング制 御手段により収集された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に統計的処理 を含むデータ処理を施して測定データを得るデータ処理手段として機能させるた めのプログラムを実行させることにより、特に、所定寸法のパイプが複数個連結 されて被計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプと、前記ガイドパイプ内 に該ガイドパイプの軸方向に移動可能として挿入設置されて、当該ガイドパイプ の傾斜角度を計測する挿入型傾斜計と、前記挿入型傾斜計を前記ガイドパイプ内 で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜計の移動深度位置を計 測する駆動手段と、前記駆動手段による前記挿入型傾斜計の移動操作に関連して 動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理するデータ収集手段とを備えたシス テムに用いられる前記データ収集手段として、コンピュータを用い、連続的な移 動にともない、所定間隔毎の所定区間において所定数の計測値を得て統計的な手 法で所定間隔毎の計測値とすることによって、短時間で安定に且つ高い信頼性を もって高精度の計測結果を得ることが可能となる。
【提出日】平成12年12月15日(2000.12.15)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】削除
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一つの実施の形態に係る傾斜角度計測
システムの主要部の構成を一部を断面として模式的に示
す側面図である。
【図2】図1の傾斜角度計測システムの一部を拡大して
示し、ガイドパイプ内部に挿入設置される検出部である
傾斜計の構成を模式的に示す側面図である。
【図3】山留め壁およびその近傍への図1の傾斜角度計
測システムの据え付け構成を、一部を破断して模式的に
示す斜視図である。
【図4】図1の傾斜角度計測システムに用いる傾斜角度
計測における(a)区間側方変位および(b)該区間側
方変位を累積して求められる累積側方変位を示す図であ
る。
【図5】図1の傾斜角度計測システムにおける計測デー
タ収集制御における処理を説明するためのフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 ガイドパイプ 2 (挿入型)傾斜計 2a ガイドローラ 3 ケーブル 4 巻上げ機 4a 方向設定部 4b 滑車 4c 巻取りドラム 4d モータ 4e 脚部 5 データ収集部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月15日(2000.12.
15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【考案の名称】 傾斜角度計測システム
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定寸法のパイプが複数個連結されて被
    計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプ、 前記ガイドパイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可
    能として挿入設置されて、当該ガイドパイプの傾斜角度
    を計測する挿入型傾斜計、 前記挿入型傾斜計を前記ガイドパイプ内で前記軸方向に
    沿って移動させるとともに、該挿入型傾斜計の移動深度
    位置を計測する駆動手段、および前記駆動手段による前
    記挿入型傾斜計の移動操作に関連して動作し該挿入型傾
    斜計から計測値を収集処理するデータ収集手段、を備
    え、 前記データ収集手段は、 前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計
    測範囲について連続的に移動させる移動制御手段と、 前記移動制御手段による前記挿入型傾斜計の連続的な移
    動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に前記挿入
    型傾斜計から所定の複数の計測値を収集するサンプリン
    グ制御手段と、 前記サンプリング制御手段により収集された所定間隔の
    移動深度位置毎の複数の計測値に統計的処理を含むデー
    タ処理を施して測定データを得るデータ処理手段とを具
    備することを特徴とする傾斜角度計測システム。
  2. 【請求項2】 前記データ収集手段は、前記駆動手段に
    よる前記挿入型傾斜計の引き上げ移動時に計測値を収集
    することを特徴とする請求項1に記載の傾斜角度計測シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記データ処理手段は、前記所定間隔の
    移動深度位置毎の複数の計測値を平均化する手段を含む
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の傾斜
    角度計測システム。
  4. 【請求項4】 前記サンプリング制御手段は、前記所定
    間隔の移動深度位置毎の複数の計測値を取得する範囲
    を、前記ガイドパイプの連結部における不均質部分の長
    さよりも充分に長い範囲に相当するように設定したこと
    を特徴とする請求項1〜請求項2のうちのいずれか1項
    に記載の傾斜角度計測システム。
  5. 【請求項5】 所定寸法のパイプが複数個連結されて被
    計測個所にほぼ鉛直に設置されるガイドパイプと、前記
    ガイドパイプ内に該ガイドパイプの軸方向に移動可能と
    して挿入設置されて、当該ガイドパイプの傾斜角度を計
    測する挿入型傾斜計と、前記挿入型傾斜計を前記ガイド
    パイプ内で前記軸方向に沿って移動させるとともに、該
    挿入型傾斜計の移動深度位置を計測する駆動手段と、前
    記駆動手段による前記挿入型傾斜計の移動操作に関連し
    て動作し該挿入型傾斜計から計測値を収集処理するデー
    タ収集手段とを備えたシステムにおける前記データ収集
    手段として用いるコンピュータを、 前記駆動手段を制御して、前記挿入型傾斜計を所定の計
    測範囲について連続的に移動させる移動制御手段、 前記移動制御手段による前記挿入型傾斜計の連続的な移
    動にともなって、所定間隔の移動深度位置毎に前記挿入
    型傾斜計から所定の複数の計測値を収集するサンプリン
    グ制御手段、および前記サンプリング制御手段により収
    集された所定間隔の移動深度位置毎の複数の計測値に統
    計的処理を含むデータ処理を施して測定データを得るデ
    ータ処理手段として機能させるためのプログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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