JP3074372U - 衣服の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造時に取り付けていなくとも、その用途や希
望に応じて各種の収納容器３を設け、あるいは取り外す
ことができる、衣服１の構造を提供することを目的とす
る。さらにその日の用途に応じて、ポケットを増やした
り、減らしたりすることができる、衣服１の構造を提供
することを目的とする。 【解決手段】面部材２１の一方には多数のナイロン、ポ
リエステルで形成したループを設け、面部材２１の他方
にはこのループに係合する係合部材を設けて構成した面
ファスナー２を使用する。この面ファスナー２の一方の
面部材２１によって上着その他の衣服１を形成する。こ
の面ファスナー２の他方の面部材２１を各種の容器３に
取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、衣服の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の衣料品は、ポケットは一体に縫製してある。したがって、その大きさ、 取り付けの位置、デザインなどは決まっている。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

しかし特に屋外着などでは使用者の用途によって収納したいと思う物の形状、寸 法などが異なってくる。 例えば釣りの際に着用するように作られたチョッキに、大工道具のような形状の 物を収納しようとしても形状、寸法に適したポケットを見つけることができない 。 あるいは携帯電話や筆記用具を収納したいと考えた場合に、そこまで考慮して製 作してある衣料品でないかぎり、縦長のポケットが見つからず、不便を感じる。 反対に多数のポケットを設けすぎているために、小銭や切符を入れたポケットが どれなのか分からず、迷ってしまう場合もある。

【０００４】

【本考案の目的】

本考案は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、製造時 に取り付けていなくとも、その用途や希望に応じて各種の収納容器を設け、ある いは取り外すことができる、衣服の構造を提供することを目的とする。 さらにその日の用途に応じて、ポケットを増やしたり、減らしたりすることが できる、衣服の構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記のような目的を達成するために、本考案の衣服の構造は、面部材の一方に は多数のナイロン、ポリエステルで形成したループを設け、面部材の他方にはこ のループに係合する係合部材を設けて構成した面ファスナーを使用し、この面フ ァスナーの一方の面部材によって上着その他の衣服を形成し、この面ファスナー の他方の面部材を各種の容器に取り付けて構成した、衣服の構造を特徴としたも のである。

【０００６】

【本考案の実施の態様】

以下図面を参照しながら本考案の衣服の構造の実施例について説明する。

【０００７】 ＜イ＞対象とする衣服。 本考案の対象とする衣服１は、上着、ズボン、下着、チョッキ、オーバー、レ インコートなど各種の物を対象とすることが考えられるが、図面の実施例ではチ ョッキについて説明する。

【０００８】 ＜ロ＞面ファスナー２の構造。 本発明の衣服１は、ベルクロ（商標）、マジックテープ（商標）などを呼ばれ る面ファスナー２で製造する。 この面ファスナー２は、２枚の面部材２１、２１で構成してある。 一方の面部材２１は、ナイロン、ポリエステルなどで形成した多数の円弧状の 糸、すなわちループを設けた部材である。 一方、他方の面部材２１は、このループに係合する多数の係合部材を設けて構成 した部材である。係合部材は例えばループに係合する鉤型、頭部の大きいきのこ 型に形成した部材である。 このように、一方の面部材２１の表面にはループ、他方の面部材２１の表面には 係合部材を突設してあるから、両面部材２１を接触することによってループと係 合部材が係合し、強固に一体化させることができる。 一体化した後にも、一定の外力以上の力で引き離せば、両面部材２１を剥離する ことができる。

【０００９】 ＜ハ＞衣服１の製造。 本発明の衣服１は、上記したような面部材２１の一方の部材によって形成する 。すなわち上記の面ファスナー２の一方の面部材２１によって上着その他の衣服 １を形成する。 この場合に、衣服１の製造工程において、ループまたは係合部材を設けた面を外 側に向けて形成する。 そしてこの衣服１は、その一部ではなく前面、側面、背面のすべての面を、面フ ァスナー２の一方の面部材２１で形成する。 ただし図の実施例に示すように、衣服１の裾や襟などの縁取りのように、補強上 、その他の目的からその一部に面部材２１以外のものを使用することがあるが、 実質的には衣服１全面を面部材２１で形成したと考えることができる。 したがって、この衣服１のいずれの位置も、面ファスナー２としての機能を果 たすことになる。

【００１０】 ＜ニ＞収納容器。 一方、従来の衣服１に一体化してあった各種のポケット、あるいは衣服１とは 別物品のリュックに相当する形状の容器３を製造する。 そしてこの容器３の一部には、面ファスナー２の他の面部材２１を取り付ける。 例えば前記した衣服１が、面ファスナー２のループを使用した面部材２１であれ ば、容器３にはそのループに係合するフックなど設けた面部材２１を取り付ける 。 面ファスナー２の付着力は大きいから、例えばパソコンを収納する程度の大き さの容器３を対象とすることができる。

【００１１】 ＜ホ＞容器３の携帯。 例えば釣りに行く場合に、釣りの用具に適した形状の容器３を準備する。この容 器３に必要とする用具を収納したら、その一面に取り付けた面ファスナー２の一 方の面部材２１を利用して、衣服１の好む位置に押し付けて付着する。 いったん取り付けても、移動中と釣りの現場では付着位置を変えることも簡単で ある。

【００１２】 ＜へ＞容器３の交換。 釣りで必要とする用具と、日曜大工で必要とする用具、登山で必要とする用具と は異なることが当然である。 使用する目的が異なることによって、それを収納する容器３の形状、寸法も異な る。 その場合には容器３を交換することによって目的に応じた形状の容器３を身に付 けることができる。 さらにパソコンのような大型のものでも、大型の容器３に収納し、背中の面部材 ２１に付着することによってリュックなどによって背負うことなく、一体として 移動、運搬することができる。

【００１３】

【本考案の効果】

前記したように、衣服１を購入した場合に、必ずしも使用者の好みの位置に、 好みの形状のポケットが一体に製造されているとは限らない。 そのような場合に用途や希望に応じた各種の収納容器３を選択して準備しておけ ば、好みの形状、寸法の容器３を増やしたり減らしたりして最適の条件で使用す ることができる。 さらにファッションとしても、従来の衣服１では予想できないような位置に、容 器３を付着できるという効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の衣服の構造の実施例の説明図

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】面部材の一方には多数のナイロン、ポリエ
   ステルで形成したループを設け、面部材の他方にはこの
   ループに係合する係合部材を設けて構成した面ファスナ
   ーを使用し、この面ファスナーの一方の面部材によって
   上着その他の衣服を形成し、この面ファスナーの他方の
   面部材を各種の容器に取り付けて構成した、衣服の構造