JP3073572U - ２ギヤシフト式自動変速装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高効率の自動変速装置を提供する。 【解決手段】 入力軸と、出力軸と、前記入力軸と前記
出力軸とに配置される、常時噛合する２セットのギヤセ
ットと、低速ギヤシフト手段のあるギヤとその中心軸の
間に配置され、低速ギヤシフト状態の場合に動力が入力
軸より低速ギヤセットを介して出力軸に伝達する一方向
軸受けと、他の軸の高速ギヤシフト手段のギヤとその中
心軸の間に配置され、２つのギヤセットの他の２つのギ
ヤ同士を軸と一緒に作動させる軸受けと、前記一方向軸
受けの配置した軸以外の他の軸における２つのギヤ同士
に配置される遠心式クラッチユニットとからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、２ギヤシフト式自動変速装置に係るもので、特に高効率の自動変速 装置に係わるものである。

【０００２】

【従来の技術】

小型バイクの変速手段は、従来、ノンステップ変速機構やプラネタリギヤ式２ 段変速機構を採用し、その低速ギヤシフト手段とそのギヤシフト過程には厳しい 効率損失の課題を有し、この類の変速機構を複合動力または電動バイクに配置す る場合、走行持続力の短縮化や加速性が不足などの欠点を招くことがあり、環境 保護とエネルギー節約を求める高品質のバイクに対して大した課題となる。

【０００３】 現在では、電動バイクに使用される伝動ボックスは大体２ストロークバイクの ノンステップ変速装置やプラネタリギヤなどの２ギヤシフト式変速装置を採用し 、一般では市内で走行する場合大体低速ギヤシフト状態を取るが、其の伝動率が ０．５以下であり、都会で走行するバイクに対してはこのようなことがよくエネ ルギーの浪費を招く。

【０００４】 前記のように、従来の変速装置が実際の応用上に不便と欠点を有し、改善され る必要がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な目的は、２ギヤシフト式自動変速装置を提供し、当該装置が小 型バイクの変速を要する要求を満たし、且つ原動機（エンジンまたはモータ）を 調整することによって高回転速度の高効率仕事エリアに達し、ギヤシフトによる 動力の損失状況を減少し、手操作変速装置のような高効率を達成させる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 前記の目的を図るには、本考案は、２セットの常時噛合するギヤセットを有し 、平行軸セットに配置され、低速ギヤシフト手段のあるギヤとその中心軸の間に 一方向軸受けを配置し、且つ他の軸の高速ギヤシフト状態のギヤとその中心軸と の間にローリング軸受けを配置し、他の２つのギヤ同士が軸と連動し、一方向軸 受けが低速ギヤシフト状態に動力が入力軸より低速ギヤセットを介して出力軸に 伝達し、一方向軸受けの配置軸以外の他の軸の２つのギヤ同士の間に遠心式クラ ッチユニットを設置し、２ギヤシフト式自動変速装置を形成できる、２ギヤシフ ト式自動変速装置を提供する。

【０００７】 以下に添付図面を参照しながら本考案の好適な実施の形態を詳細に説明する。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１と図２に示すように、本考案は２ギヤシフト式自動変速装置を提供し、本 考案には、２セットのそれぞれ平行した入力軸１と出力軸２に配置される常時噛 合するギヤセット３，４を有し、そのうちの低速ギヤセット３には噛合する第１ ギヤ３１と第２ギヤ３２を有し、第１ギヤ３１と第２ギヤ３２とがそれぞれ入力 軸１と出力軸２に配置され、入力軸１と出力軸２とを中心軸とし、高速ギヤセッ ト４には噛合する第３ギヤ４１と第４ギヤ４２とを有し、第３ギヤ４１と第４ギ ヤ４２とがそれぞれ入力軸１と出力軸２とに設けられ、入力軸１と出力軸２とを 中心軸とし、第２ギヤ３２とその中心軸（出力軸２）との間に一方向軸受け３３ が配置され、他の軸（入力軸１）の高速ギヤ４１とその中心軸（入力軸１）との 間にローリング軸受け４３が配置され、他の２つのギヤ（第１ギヤ３１と第４ギ ヤ４２）とが軸１，２に固定され、軸１，２と一緒に回転できる。一方向軸受け ３３が低速ギヤシフト状態に動力が入力軸１より低速ギヤセット３を介して出力 軸２に伝達できるように配置され、一方向軸受け３３の配置した軸以外の他の軸 １に２つのギヤ（第１ギヤ３１と第３ギヤ４１）の間に遠心式クラッチユニット が配置され、それが遠心式クラッチ５とクラッチコントロールユニット６とから なる。

【０００９】 遠心式クラッチ５はクラッチドラム５１と遠心制動塊５２よりなり（図３参照 ）、クラッチドラム５１が同軸ギヤ３１，４１の第１ギヤ３１の所に配置され、 遠心制動塊５２が同軸ギヤ３１，４１の他の第１ギヤ４１の所に配置され、回転 速度が所定の速度を超える場合、遠心制動塊５２がクラッチドラム５１を当接連 動し、軸１の２つのギヤ３１，４１の回転速度が軸１と同様で、動力が入力軸１ より高速ギヤセット４を介して出力軸２に伝達する。低速ギヤセット３の一方向 軸受け３３が反対に連動されてギヤ３２と軸２との間の空転を形成する。遠心制 動塊５２に小さい斜め角度の円錐孔５３が形成され、クラッチコントロールユニ ット６がそれを介して制動塊５２を当接し、クラッチ作動のタイミングを制御す る。

【００１０】 クラッチコントロールユニット６はギヤシフトのタイミングをコントロールす るもので、遠心制動塊５２の同じ側のギヤ４１に配置され、プランジャー６１と スプリング６２と押圧盤６３（図４参照）とローラセット６４とからなり、プラ ンジャー６１には制動塊５２の円錐孔５３に合わせるための円錐柱６６が形成さ れ、押圧盤６３と連動し、ローラ６４の遠心作用の分力とスプリング６２の圧縮 力の影響を受けてレール６５において移動できる。低回転速度の場合、スプリン グ６２の圧縮力によってプランジャー６１を押して遠心制動塊５２を当接し、ク ラッチを作動させずに低速ギヤシフト状態を保持する。回転速度が高くなる場合 、ローラ６４の遠心力による作用分力がスプリング６２の圧縮力を抵抗後に、押 圧盤６３とプランジャー６１を遠心制動塊５２より緩み、ギヤシフトし回転速度 を変更する場合に、遠心制動塊５２とクラッチドラム５１とが瞬間に接触作動し 、入力軸１の動力が高速ギヤセット４を介して出力軸２に伝達し、自動ギヤシフ ト機能を実現する。

【００１１】 回転速度が継続的に向上される場合、ローラ６４の径方向における位置が拘束 され、スプリング６２を続けて圧縮しなく、スプリング６２の圧縮ストロークを 確保する。回転速度がギヤシフトする必要があるように低下される場合、押圧盤 ６３がスプリングとプランジャー６１の圧縮回復の引っ張り力がローラ６４の遠 心力の作用分力を超える場合、プランジャー６１が遠心制動塊５２に近接するよ うに移動し、プランジャー６１の円錐柱６６が小さい斜め角度を採用するので、 容易に遠心制動塊５２をクラッチドラム５１より離れさせることができ、高速ギ ヤセット４の動力が中止し、動力が低速ギヤセット３の場合に戻る。回転速度が 極低い場合、当接塊６７がプランジャー６１の位置を拘束させるため、プランジ ャー６１の円錐柱６６が遠心制動塊５２の円錐孔５３と密接することがなく、ロ ッキング状態を避けられる（図２参照）。

【００１２】 本考案の場合、ギヤシフトする際、クラッチコントロールユニット６によって 制御するため、加速の場合、大きい方の摩擦トルクより制動をし始まるように設 定でき、必要のない摺動損失を減少でき、加速性能を確保できる。減速の場合、 遠心式クラッチ５のトルクが車負荷のトルクより小さい場合、制動塊５２が滑り 始まり、入力軸１の回転速度の向上が迅速に低速ギヤシフト状態に変更され、滑 り時間の量はプランジャースプリング６２のＫ値によって調整でき、原動機の性 能曲線に従って選択できる。

【００１３】 本考案は小型のバイクが変速を要することに鑑み、原動機（エンジンまたはモ ータ）を高回転速度の高効率仕事エリアに調整し、ギヤシフト機構による伝動損 失を減少し、２ギヤシフト式自動変速装置を考案し、手操作変速装置のような高 効率を有するものを提供する。

【００１４】 また、図５に示すように、本考案のクラッチユニットは出力軸２に配置される こともできる。また、図６に示すように、本考案の一方向軸受けが一方向クラッ チ７によって置き換えられ、同軸１の２つのギヤ同士３１と４１との間に配置で き、ギヤ３１の動力の伝達が一方向クラッチ７とギヤ４１とによって連動できる 。図７に示すように、本考案のギヤセットがタイミングプーリセット（またはス プロケット）８，９によって置き換えられ、それには２セットの常時連結のタイ ミングプーリセット（またはスプロケット）８，９を有し、同一セットの平行軸 １，２に配置され、低速ギヤシフト手段のあるタイミングプーリ（またはスプロ ケット）８２とその中心軸２の間に一方向軸受け３３を配置すると共に、他の軸 の高速ギヤシフト手段のタイミングプーリ（またはスプロケット）９１とその中 心軸１との間にローリング軸受け４３を配置でき、他の２つのタイミングプーリ （またはスプロケット）８１，９２が軸１，２と連動する。一方向軸受け３３を 低速ギヤシフト状態に配置する場合、動力が入力軸１より低速タイミングプーリ セット（またはスプロケット）８を介して出力軸２に伝達される。また、一方向 軸受け３３の配置する軸以外の他の軸に、２つのタイミングプーリ（またはスプ ロケット）８１，９２の間に、遠心式クラッチ５とクラッチコントロールユニッ ト６とからなる遠心式クラッチユニットが配置される。

【００１５】

【考案の効果】

前記のように、本考案の２ギヤシフト式自動変速装置による場合、高効率の自 動変速装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の高速ギヤシフト状態を示す図（クラッ
チが入力軸に配置される場合）である。

【図２】本考案の低速ギヤシフト状態を示す図（クラッ
チが入力軸に配置される場合）である。

【図３】本考案の遠心式クラッチを示す図である。

【図４】本考案の押圧盤の構造を示す図である。

【図５】本考案の高速ギヤシフト状況を示す図（クラッ
チが出力軸に配置する場合）である。

【図６】本考案の一方向クラッチを配置する場合を示す
図である。

【図７】本考案のタイミングプーリセットを使用する場
合を示す図である。

【符号の説明】

１ 入力軸 ２ 出力軸 ３ 低速ギヤセット ３１ 第１ギヤ ３２ 第２ギヤ ３３ 一方向軸受け ４ 高速ギヤセット ４１ 第３ギヤ ４２ 第４ギヤ ４３ ローリング軸受け ５ 遠心式クラッチ ５１ クラッチドラム ５２ 遠心制動塊 ５３ 円錐孔 ６ クラッチコントロールユニット ６１ プランジャー ６２ スプリング ６３ 押圧盤 ６４ ローラ ６５ レール ６６ 円錐柱 ６７ 当接塊 ７ 一方向クラッチ ８ タイミングプーリセット ８１ タイミングプーリ ８２ タイミングプーリ ９ タイミングプーリセット ９１ タイミングプーリ ９２ タイミングプーリ

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力軸と、出力軸と、前記入力軸と前記
   出力軸とに配置される、常時噛合する２セットのギヤセ
   ットと、低速ギヤシフト手段のあるギヤとその中心軸の
   間に配置され、低速ギヤシフト状態の場合に動力が入力
   軸より低速ギヤセットを介して出力軸に伝達する一方向
   軸受けと、他の軸の高速ギヤシフト手段のギヤとその中
   心軸の間に配置され、２つのギヤセットの他の２つのギ
   ヤ同士を軸と一緒に作動させる軸受けと、前記一方向軸
   受けの配置した軸以外の他の軸における２つのギヤ同士
   に配置される遠心式クラッチユニットからなることを特
   徴とした２ギヤシフト式自動変速装置。
2. 【請求項２】 前記遠心式クラッチユニットは遠心式ク
   ラッチとクラッチコントロールユニットとからなること
   を特徴とした請求項１に記載の２ギヤシフト式自動変速
   装置。
3. 【請求項３】 前記遠心式クラッチユニットは遠心式ク
   ラッチとクラッチコントロールユニットとからなり、且
   つ前記遠心式クラッチはクラッチドラムと遠心制動塊と
   からなり、クラッチドラムが同軸ギヤのある側にあり、
   且つ遠心制動塊が同軸ギヤの他のギヤの側にあり、回転
   速度が所定の速度を超える場合、遠心制動塊がクラッチ
   ドラムを当接連動し、同軸の２つのギヤ同士の回転速度
   を軸と一致になるようにさせ、遠心制動塊に小さい斜め
   角度の円錐孔が形成され、クラッチコントロールユニッ
   トがそれによって制動塊を当接し、クラッチの作動をコ
   ントロールすることを特徴とした請求項１に記載の２ギ
   ヤシフト式自動変速装置。
4. 【請求項４】 前記遠心式クラッチユニットは遠心式ク
   ラッチとクラッチコントロールユニットとからなり、前
   記クラッチコントロールユニットはプランジャーとスプ
   リングと押圧盤とローラセットとからなり、プランジャ
   ーには制動塊の円錐孔に合わせる円錐柱を有し、且つ押
   圧盤と連動し、ローラの遠心作用の分力とスプリングの
   圧縮力の影響を受けて移動できることを特徴とした請求
   項１に記載の２ギヤシフト式自動変速装置。
5. 【請求項５】 前記クラッチユニットが入力軸または出
   力軸に配置されることを特徴とした請求項１に記載の２
   ギヤシフト式自動変速装置。
6. 【請求項６】 前記一方向軸受けが一方向クラッチによ
   って置き換えられることを特徴とした請求項１に記載の
   ２ギヤシフト式自動変速装置。
7. 【請求項７】 入力軸と、出力軸と、前記入力軸と前記
   出力軸に配置される、２セットの常時連結されるタイミ
   ングプーリセットと、低速ギヤシフト手段のあるタイミ
   ングプーリとその中心軸の間に配置され、低速ギヤシフ
   ト状態で動力が入力軸より低速タイミングプーリセット
   を介して出力軸に伝達されるように配置される一方向軸
   受けと、他の軸の高速ギヤシフト手段のタイミングプー
   リとその中心軸の間に配置され、２つのタイミングプー
   リセットの他の２つのタイミングプーリが軸と一緒に作
   動させるようにする軸受けと、前記一方向軸受けの配置
   した軸以外の他の軸における２つのタイミングプーリ同
   士の間に配置される遠心式クラッチユニットとからなる
   ことを特徴とした２ギヤシフト式自動変速装置。
8. 【請求項８】 入力軸と、出力軸と、前記入力軸と前記
   出力軸に配置される、２セットの常時連結されるスプロ
   ケットセットと、低速ギヤシフト手段のあるスプロケッ
   トとその中心軸の間に配置され、低速ギヤシフト状態で
   動力が入力軸より低速スプロケットセットを介して出力
   軸に伝達されるように配置される一方向軸受けと、他の
   軸の高速ギヤシフト手段のスプロケットとその中心軸の
   間に配置され、２つのスプロケットセットの他の２つの
   スプロケットが軸と一緒に作動させるようにする軸受け
   と、前記一方向軸受けの配置した軸以外の他の軸におけ
   る２つのスプロケット同士の間に配置される遠心式クラ
   ッチユニットとからなることを特徴とした２ギヤシフト
   式自動変速装置。