JP3073288U - 本位牌 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【技術課題】 札板の組み込みが簡単で、戒名を彫り損
じた時には簡単に交換することができると共に本位牌と
しての高級感は失わない本位牌を提供する。 【解決手段】 額縁部２を形成して成る位牌本体１と、
前記位牌本体１の額縁部２内に着脱自在に組み込むこと
ができる札板７とで本位牌を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、樹脂又は木製の本位牌に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の本位牌は、木製漆塗りが主流で、最近は樹脂製のものも出廻っている。 このような本位牌の場合、その札板にあっては、板の表面に下地（白）を施し、 更にこの上に黒色の漆塗りを施し、研磨、漆塗りを何度か繰り返して札板として いる。そして、戒名は、この札板の中央に彫り込むようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような構成の本位牌の場合、戒名を彫る場合には、札板を台座から取り外 して行い、彫った後は再び台座に取り付けることが必要となり、これに手間がか かると云う問題がある。 また、札板は、その厚さが７ｍｍ〜１２ｍｍ程度あり、頂部には彫刻が施して あったりして、重量感と共に荘厳さや豪華さを出したりしていることから、価格 も可成り高価なものとなっている。 また、戒名彫りは手作業であることから、彫り損じたり、塗りが欠けたりする と、高価な札板を破棄しなければならないと云う問題がある。

【０００４】 本考案の目的は、札板自体は安価なものとし、その代りにこの札板を重量感と 荘厳さ、豪華さを有する額縁状の位牌本体に組み込むことにより、全体として高 級な質感を持ち、万一彫り損じたりしたときには、安価な札板だけを交換すれば 良いように構成した本位牌を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、請求項１に記載の考案においては、位牌において、 額縁部を形成して成る位牌本体と、前記位牌本体の額縁部内に着脱自在に組み込 むことができる札板と、から成ることを特徴とするものである。

【０００６】 更に、請求項２に記載の考案においては、請求項１に記載の札板は、樹脂板又 は本板製であることを特徴とするものである。 なお、上記構成において、札板が樹脂の場合、樹脂自体に着色が施されている 場合には、漆塗りを行わない場合もある。木製の場合は、必ず漆塗りを施す。

【０００７】

【作用】

上記構成において、位牌本体側には彫刻等を施して豪華なものとし、一方、札 板は長方形の薄い樹脂又は木製板とする。 位牌本体に対する札板の着脱手段は任意であるが、加工上及び着脱上の問題か らは、位牌本体の額縁部の上下に札板が入る溝を形成し、セットする場合には札 板を少し斜めにしてその上部を上側の溝内に押し上げて挿し込み、入ったら札板 を垂直に直し、下側におろすことにより、上下の溝内に嵌め込んで固定する方式 が最も簡単である。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１〜図３は本考案に係る本位牌の説明図であって、１は上部に長方形状の額 縁部２を形成し、下部に台座部３を形成した位牌本体、４は額縁部２で囲まれた 窓、５は上記額縁部２の上縁２ａの内側に形成された上溝、６は下縁２ｂの内側 に形成された下溝である。

【０００９】 ７は樹脂板（又は木製板）の表面に漆塗りを施した札板であって、この札板７ は、図２に示すように、上記上溝５と下溝６間にその上下が挿し込まれていて、 外す場合には図２において札板７を一旦ａ方向に押し上げることにより札板７の 下縁７ｂを下溝６から外し、一点鎖線で示すように札板７の下縁７ｂをｂ方向に 引き、斜めにして取り外す。一方、組み込む場合には、一旦札板７を一点鎖線で 示すように斜めにして札板７の上縁７ａを上溝５内に挿し込み、札板７を垂直に 立ててから下縁７ｂを下溝６内に落とし込む。

【００１０】

【考案の効果】

請求項１及び請求項２に記載の本考案は以上のように、本位牌において、札板 を額縁状の位牌本体に対して着脱自在に構成したことにより、次の効果を奏する 。 １．札板を位牌本体から取り外し、これに戒名を彫り、簡単に組み込むだけのた め、札板の着脱が簡単である。 ２．額縁状の位牌本体に札板をセットした状態においては、位牌全体では重量感 と荘厳さがあり、高級感を失うことがない。 ３．一方、札板は単純な樹脂又は木製の平板でよく、安価なため、彫り損じた時 の損失は小さい。 ４．札板だけを取り外すことで、そのまま繰り出し位牌内に収めることができる 。この結果、繰り出し位牌に収める際に、従来のように別に差し板に戒名を書 き入れたりする必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る本位牌の正面図。

【図２】Ａ−Ａ´線断面図。

【図３】本考案に係る本位牌の平面図。

【符号の説明】

１ 位牌本体 ２ 額縁部 ３ 台座部 ４ 窓 ５ 上溝 ６ 下溝 ７ 札板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 額縁部を形成して成る位牌本体と、前記
   位牌本体の額縁部内に着脱自在に組み込むことができる
   札板と、から成る本位牌。
2. 【請求項２】 請求項１の札板は、樹脂板又は本板製で
   あることを特徴とする本位牌。