JP3072161U - 携帯電話用音声装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信音声を外部出力させるスピーカー機能３
と外部音声を集音するマイク機能４とを備えた音声装置
と、この音声装置と携帯電話とを接続させる接続手段と
から構成される携帯電話用音声装置１において、携帯電
話への取り付け及び携行が簡単であること。 【解決手段】 前記音声装置全体が単一のケーシング１
０内に収容されており、前記音声装置には携帯電話のイ
ヤホン端子に差し込まれて前記音声装置による集音信号
出力と前記音声装置への受信音声信号入力とを送受する
ためのピンプラグ５が前記ケーシング１０から突出する
ように設けられ、前記ピンプラグ５の接続状態で前記音
声装置が携帯電話に一体的に結合されていること。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯電話用音声装置に関する。特に、携帯電話に接続させることに より手放し状態で通話できるスピーカー機能とマイク機能とを備えた携帯電話用 音声装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、軽量化、低価格化により携帯電話が広く一般に普及しており、何処で何 をしている最中にも電話を受けることができるようになっている。また、携帯電 話は従来の電話器と異なり通話中の行動範囲が制限されることがなく移動が可能 であることから、携帯電話を片手に歩行したり作業しながら通話をする人が街中 をはじめ様々な場所や場面で見られる。このうち、自動車運転中の携帯電話の使 用は、片手運転などが交通事故を誘引することから社会問題の一つとして取り上 げられるに至っている。

【０００３】 この問題を解決する方法として、図６に示すような、着信音声を聞き取るため のイヤホン６と外部音声を集音するためのマイク４とを備えたマイク付イヤホン が利用されている。このものは、前記イヤホン６及びマイク４とを接続する接続 コード７の一方の先端に設けられたピンプラグ５を携帯電話のイヤホン端子に差 し込むことによって携帯電話に接続されるものであり、接続状態において、携帯 電話の着信音声信号は前記ピンプラグ５を通じて前記マイク付イヤホンへ送られ 前記接続コード７の先端に設けられたイヤホン６から出力されるため、前記イヤ ホン６を耳に付けることにより受信音声を聞くことができる。また、このマイク 付イヤホンには、前記イヤホン６を耳に付けた際、前記接続コード７の口元近傍 に位置する部分にマイク４が取付けられているため、話した言葉は前記マイク４ によって集音され前記ピンプラグ５を通じて携帯電話に送られ通話相手に送信さ れる。

【０００４】 そのため、携帯電話を耳元や口元へ近づけることなく手放し状態で通話するこ とが可能であり、携帯電話を手で把持する必要がないため片手運転等に起因する 交通事故が防止される。しかし、前記マイク付イヤホンは電話を受ける度にイヤ ホン６を耳に付けるのが煩わしいと共に、自動車の振動や運転動作によって通話 途中で前記イヤホン６が不用意に外れてしまう等の不都合も多い。そのため、前 記イヤホン６の代りに携帯電話から離れた状態でも着信音声を聞き取れるように 拡声出力させるスピーカーを具備させた構成のマイク付スピーカーも利用されて いる。

【０００５】 しかし、前述のマイク付イヤホンも含めいずれの携帯電話用音声装置の場合も 、携帯電話と前記イヤホン６及びスピーカーとは接続コード７によって接続され る構成であるため、利用の際に接続コード７が絡まったり、前記接続コード７の 捩じれやスピーカーやマイク４の振動によってノイズが発生するといった問題が ある。また、これらのイヤホン６やスピーカーを携帯電話と共に携行する場合に は、前記接続コード７を邪魔にならないように束ねたり、携帯電話本体に巻き付 けたりすることとなるため、電話を受けてから前記接続コード７を解いたり、携 帯電話にピンプラグ５を差し込んだりする手間がかかるため煩雑であり、通常、 前触れなくかかってくる電話に対して利用するのに適しているとはいえない。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、『受信音声を外部出力させるスピーカー機能と外部音声を集音する マイク機能とを備えた音声装置と、この音声装置と携帯電話とを接続させる接続 手段とから構成される携帯電話用音声装置』において、携帯電話への取り付け及 び携行が簡単であることを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

＊１項 上記課題を解決するための本考案の技術的手段は、『前記音声装置全体が単一 のケーシング内に収容されており、前記音声装置には携帯電話のイヤホン端子に 差し込まれて前記音声装置による集音信号出力と前記音声装置への受信音声信号 入力とを送受するためのピンプラグが前記ケーシングから突出するように設けら れ、前記ピンプラグの接続状態で前記音声装置が携帯電話に一体的に結合されて いる』ことである。 蛇足ながら、前記音声装置には、集音された音声を集音信号出力に変換すると 共に、受信音声信号入力を音声に変換する装置を内蔵していることは言うまでも ない。

【０００８】 上記技術的手段は次のように作用する。 上記手段によれば、この音声装置のピンプラグを携帯電話のイヤホン端子に差 し込み接続状態とするとき、前記携帯電話の受信音声信号入力が前記ピンプラグ を通じて前記音声装置へ送られ前記音声装置内のスピーカー機能により拡声され て外部出力されると共に、前記音声装置のマイク機能により携帯電話に向けて発 した言葉が集音され集音信号出力が携帯電話を通して通話相手へ送信されるため 、携帯電話を耳元や口元へ近づけることなく手放し状態で通話できるという点は 、従来のものと同様である。

【０００９】 スピーカー機能とマイク機能とを備えた音声装置全体が単一のケーシング内に 収容され、ピンプラグをイヤホン端子に差し込むことにより前記ケーシングと携 帯電話とが一体に結合するように接続される構成であり、従来のもののように音 声装置と携帯電話とを接続する接続コードが存在しないため、利用時及び収納時 に前記接続コードが絡まるなどの不具合が生じることがない。

【００１０】 ［その他］ ＊２項 １項において、『前記ピンプラグは、携帯電話と接続状態にあるとき、前記ケ ーシングと前記携帯電話とが略当接される長さに設定されている』ことにより、 前記ケーシングと携帯電話とは隙間が生じないように接続されるため、前記音声 装置は携帯電話に添設状態に取付けられることとなり携帯電話から不用意に外れ ることがなく、音声装置と携帯電話とは安定的に結合される。

【００１１】 ＊３項 １項又は２項において、『前記ケーシングにはピンプラグの接続状態で携帯電 話を表裏に亘って保持する腕が延長形成されている』ものでは、携帯電話と音声 装置とが接続状態にあるとき、両者は前記腕によっても一体的に結合されたもの となるから、結合状態が一層安定する。

【００１２】 ＊４項 １項、２項又は３項において、『前記ケーシングは、硬質合成樹脂により前記 音声装置が封止状態に収容された構成である』ことにより、ケーシングの強度が 高く、外側からの力や衝撃によってケーシングが開いたり分解されたりしにくく 耐久性も高いため、携帯電話との携行に適している。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。 全体としてコンパクトな構成であり接続コードが絡まる等の不具合や生じるこ とがないため、携帯電話への取り付け及び取り外しが容易であると共に、キーホ ルダー感覚で携帯電話に取付けて携行することができる。また、前記コードの捩 じれや劣化によってノイズが生じることもない。 さらに上記の効果に加えて、２項及び３項においては、音声装置と携帯電話と の結合状態が安定する。４項においては、携帯電話との携行に適している。

【００１４】

【考案の実施の形態】

次に、上記した本考案の実施例を図面に従って詳述する。 図１に本考案の実施の形態である携帯電話用のマイク付スピーカー１の一例を 示している。 この例のマイク付スピーカー１は、硬質合成樹脂製の略長方形のケーシング１ ０と、このケーシング１０内に収容され受信音声信号入力を音声に変換し拡声す るスピーカー３と外部音声を集音し集音信号出力に変換するマイク４とからなる 音声装置２と、携帯電話９からの前記受信音声信号入力と前記音声装置２から携 帯電話への集音信号出力とを送受するためのピンプラグ５とから構成されている 。また、前記音声装置２は前記ケーシング１０に封止状態に収容されている。

【００１５】 前記ケーシング１０には、スピーカー３の出力側と対面する部分に多数の音声 通過孔３０，３０が、同じくマイク４の集音側と対面する部分に集音孔４０，４ ０が、それぞれ設けられている。また、前記ケーシング１０の上端部には、この マイク付スピーカー１を携帯電話９に取付けるための吊下げ具（例えば、チェー ンや紐など）を挿通させるための穴１３が設けられている。

【００１６】 前記ピンプラグ５の突出長さは、携帯電話９のイヤホン端子への差し込み長さ に一致させてあり、接続状態において前記ピンプラグ５の全体が携帯電話９の内 部に収納される。したがって、図３に示すように、接続状態において前記ケーシ ング１０と携帯電話９とはその側壁相互が接触する態様に結合される。

【００１７】 次に、本考案の携帯電話用音声装置を実際に利用する場合について説明する。 ここでは、一例として、自動車の運転中にマイク付スピーカー１を携帯電話９に 接続させる場合について詳述する。 自動車内で利用する場合には、自動車運転中に電話がかかってきた場合に、鞄 や上着等から携帯電話９を取り出して前記マイク付スピーカー１を接続させるま での片手運転やよそ見運転を防止するために、自動車に乗車し発進させる前に、 図３に示すように、携帯電話９のイヤホン端子に前記マイク付スピーカー１のピ ンプラグ５を差し込み接続状態とさせ、運転姿勢のままで無理なく携帯電話９の 受信ボタンを押すことができると共に、前記マイク付スピーカー１のスピーカー ３からの外部出力された受信音声を聞き取り且つ話した言葉がマイク４により集 音可能である位置（例えば、ダッシュボードの上、運転席近傍に設けられた携帯 電話専用の保持具等）に配置させる。

【００１８】 この状態で自動車運転中に電話がかかってきた場合、前記携帯電話９の受信ボ タンを押すと、携帯電話９の受信音声信号入力が前記マイク付スピーカー１の内 部に収容された音声装置２に送られ音声増幅回路により拡声されてスピーカー３ から外部出力されると共に、前記音声装置２に併設されたマイク３によって外部 音声が集音され前記ピンプラグ５を通じて送信音声信号出力として携帯電話９へ 送られ通話相手に送信される。そのため、携帯電話９からある程度離れた位置か らの通話が可能となり、前記携帯電話９に耳元や口元にわざわざ近づける必要が なく手放し状態で通話することができる。

【００１９】 これより、通常の運転姿勢を維持したまま通話することが可能であるから、通 話のために携帯電話９を手で把持した状態での片手運手や、携帯電話９を耳と肩 で挟むといった無理な姿勢での運転といった交通事故を誘引する危険性のある運 転が回避できる。また、通話終了後は受信時と同じように携帯電話９のスイッチ ボタンを押すだけでよい。

【００２０】 また、携帯電話９だけで直接通話するときには、前記ピンプラグ５を前記イヤ ホン端子から引抜いてマイク付スピーカー１を取り外すだけでよい。このとき、 取り外された前記マイク付スピーカー１は、前記ケーシング１０の上端部に設け られた取り付け用の穴１３に挿通させたボールチェーン１１によって携帯電話９ に吊下げられた状態となるため、紛失の心配や収納の手間がかからないと共に携 帯電話９との携行に便利である。ここで、前記ボールチェーン１１の長さは、こ のマイク付スピーカー１を携帯電話９に取付けたままの状態で前記ピンプラグ５ をイヤホン端子に差し込み又は取り外しできるように設定されている。

【００２１】 また、このマイク付スピーカー１を利用せずに携帯電話９だけで直接通話して いる途中で、手を用いて作業する必要性が生じたり、携帯電話９の把持に疲れて しまったりした際は、吊下げ状態に携帯されているマイク付スピーカー１のピン プラグ５を携帯電話９のイヤホン端子に差し込ませ接続状態とするだけで簡単に 手放し通話が可能であるから、前述した運転中以外の通話においても便利である 。

【００２２】 図４に示す例のマイク付スピーカー１は、前記ケーシング１０の表裏両面から ピンプラグ５が突出される側面方向に向かって腕１２，１２が延長形成されてお り、前記ピンプラグ５をイヤホン端子に差し込み接続状態とするとき、前記携帯 電話９の側辺部が前記腕１２，１２相互間に嵌り込むようになっている。これよ り、前記マイク付スピーカー１は前記腕部１２，１２とも一体的に結合されるた め、携帯電話９との結合状態が一層安定する。

【００２３】 また、前記ケーシング１０の形状を動物やキャラクターを模して成形させても よい。図５はその一例を示したものであり、前記ケーシング１０の形状をイルカ に模して成形させたものである。イルカ形状の前記ケーシング１０の内部には前 述の例と同様に、図２に示す音声装置２としての機能要素が収容され、音声通過 孔３０，３０及び集音孔４０,４０が設けられている。また、この例のマイク付 スピーカー１は、前記ケーシング１０のイルカの背びれに相当する部分に設けら れた穴１３を挿通するボールチェーン１１により携帯電話に吊下げ状態に取付け ることができるようになっているため、キーホルダーやマスコット感覚で携帯電 話と共に携行させることができる。

【００２４】 上記の例のマイク付スピーカー１にはスピーカー３及びマイク４の音量調節機 能を組み込んでもよい。また、ピンプラグ５を通じて携帯電話９から通電される ものでなく、ケーシング１０の音声装置２に電池を組み込んだ構成であってもよ い。自動車用のライター電源など、自動車電源を接続する端子をケーシング１０ に設ければ、自動車内で一層使いやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施の形態の携帯電話用マイク付スピー
カーの全体図

【図２】携帯電話用マイク付スピーカーに用いられる音
声装置の概念図

【図３】携帯電話用マイク付スピーカーの使用状態を示
す概略図

【図４】その他の例の携帯電話用マイク付スピーカーの
取付状態を示す概略図

【図５】その他の例の携帯電話用マイク付スピーカーの
全体図

【図６】従来のマイク付イヤホンの概略図

【符号の説明】

(1)・・・マイク付スピーカー (10)・・・ケーシング (12)・・・腕部 (2)・・・音声装置 (3)・・・スピーカー (4)・・・マイク (5)・・・ピンプラグ (6)・・・イヤホン (9)・・・携帯電話

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信音声を外部出力させるスピーカー機
   能と外部音声を集音するマイク機能とを備えた音声装置
   と、この音声装置と携帯電話とを接続させる接続手段と
   から構成される携帯電話用音声装置であって、前記音声
   装置全体が単一のケーシング内に収容されており、前記
   音声装置には携帯電話のイヤホン端子に差し込まれて前
   記音声装置による集音信号出力と前記音声装置への受信
   音声信号入力とを送受するためのピンプラグが前記ケー
   シングから突出するように設けられ、前記ピンプラグの
   接続状態で前記音声装置が携帯電話に一体的に結合され
   ている、携帯電話用音声装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の携帯電話用音声装置に
   おいて、前記ピンプラグは、携帯電話と接続状態にある
   とき、前記ケーシングと前記携帯電話とが略当接される
   長さに設定されている、携帯電話用音声装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の携帯電話用音声
   装置において、前記ケーシングにはピンプラグの接続状
   態で携帯電話を表裏に亘って保持する腕が延長形成され
   ている、携帯電話用音声装置。
4. 【請求項４】 請求項１、２又は３に記載の携帯電話用
   音声装置において、前記ケーシングは、硬質合成樹脂に
   より前記音声装置が封止状態に収容された構成である、
   携帯電話用音声装置。