JP3071796B2 - 複製可能で且つハイブリダイズ可能な組換体rnaプローブ及びその使用方法 - Google Patents

複製可能で且つハイブリダイズ可能な組換体rnaプローブ及びその使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本願は、1988年4月20日付け米国特許出願第183838
号、1986年4月16日付け米国特許出願第852692号及び19
84年5月25日付け米国特許出願第614350号の一部継続出
願であり、これらの特許出願明細書の内容は参考資料と
して本願の一部に加える。
本発明は、米国健康福祉省のNational Science Found
ationから認可番号DMB−86−16429で認可された研究の
過程で為されたものである。米国政府は本発明の権利の
一部を有する。
発明の背景 本明細書全体を通して種々の公開文献を参考にし、引
用した。これらの文献全体の開示内容は、本発明の技術
分野の現状をより十分に説明するために参考資料として
本願の一部に加える。
感染性媒体(例えばウイルス)を含む全生物がヌクレ
オチド配列コードとして遺伝情報を担持するDNA、場合
によってはRNAを含むということは、今や周知の事実で
ある。このコードのいくつかのセグメントは多くの生物
により共有されるが、他のセグメントは特定の生物に固
有のヌクレオチド配列を含む。これらの配列は種特異的
であると言われ、該生物の同定に使用され得る適当なタ
ッグ又はフットプリントを提供する。核酸ハイブリダイ
ゼーションの方法(1)は、感染性媒体の迅速な検出及
び型決定に大きな可能性を有する。しかしながら、現行
のハイブリダイゼーションアッセイでは、まだ実際の診
断用として必要な感度及び速度に達していない。最近に
なって、複製可能なRNAをハイブリダイゼーションプロ
ーブに連結することにより、バイオアッセイの感度及び
速度を改良できることが報告された(2)。ハイブリダ
イゼーション後、複製可能なRNAはRNA指向性RNAポリメ
ラーゼであるQβレプリカーゼと共にインキュベートす
ることにより増幅される(3)。合成された莫大な数の
RNAコピーはハイブリダイゼーションが行われたことを
示す信号として機能する。本発明では、単一のRNA分子
中でプローブと増幅可能なリポーターとの二重の機能を
組み合わせる新規核酸ハイブリダイゼーションプローブ
の合成が報告される。
QβレプリカーゼによるRNA合成の顕著な特徴は、少
数の鋳型鎖が多数の生成物鎖の合成を開始し得るという
点にある(4)。自触媒反応メカニズム(6,7)の結果
として、RNAの量の106倍の増加がin vitroで常習的に生
ずる(5)。1重鎖RNAは相補的な1重鎖生成物の合成
の鋳型として機能する。生成物鎖の伸長の完了後、生成
物及び鋳型の両者は複製複合体から遊離され(8)、両
方の鎖は次の合成ラウンドの鋳型として自由に機能す
る。従って、過剰のレプリカーゼが存在する限り、RNA
鎖の数は指数関数的に増加する。RNA鎖の数が活性なレ
プリカーゼ分子の数に等しくなった後、RNA合成は線形
に継続する。信号発生系の基礎としてQβレプリカーゼ
によるRNAの増幅を使用すると多数の利点がある。即
ち、Qβレプリカーゼはそれ自体の鋳型RNAに対して高
度に特異的であり(9)、原則として1分子程度の小さ
い鋳型RNA分子で複製を開始することができ(10)、合
成されるRNAの量が非常に大きい(典型的には15分間50
μ中で200ng)ので、簡単な比色法により測定するこ
とができる。
本願は2つの技術開発、即ち1)複製可能性(12)に
影響することなく、Qβレプリカーゼの天然に存在する
小さい鋳型MDV−1 RNA(11)の配列の内側に異種のRNA
セグメントを挿入できるという事実の発見と、2)バク
テリオファージT7 RNAポリメラーゼと共にin vitroで
インキュベートすると、MDV−1(+)RNAの合成の鋳型
として機能するプラスミドの構築(13)とに基づく。
本発明では、ポリリンカーをMDV−1 cDNA配列に挿入
し、次に合成ハイブリダイゼーションプローブ配列をポ
リリンカーの内側に挿入することにより、このプラスミ
ドを修飾した。得られたプラスミドを、MDV−1(+)R
NAの配列の内側に埋め込まれたプローブ配列から構成さ
れる「組換体RNA」の合成の鋳型として使用した。本発
明で使用されるプローブ配列については追って実験の詳
細の項で詳述するが、マラリヤを誘因する原生動物の1
種であるPlasmodium falciparum(14−16)の反復DNA
に特異的にハイブリダイズすることが知られている。本
発明では、これらの組換体RNA分子が相補的DNAターゲッ
トに特異的にハイブリダイズ可能であると同時にQβレ
プリカーゼによる指数関数的増幅の鋳型として機能し得
るという意味で二機能性であることが示される。
1988年11月22日付けで発行されたKramer他による米国
特許第4786600号には、RNA指向性RNAポリメラーゼの結
合のための認識配列と、ポリメラーゼによる生成物鎖合
成の開始のための配列と、組換体分子の内部領域の特定
部位に挿入された別のRNA分子から誘導される該当する
異種配列とを含む、複製可能な組換体1重鎖RNA分子が
開示されている。しかしながらKramer他は、挿入された
配列がハイブリダイゼーションプローブ配列である場
合、検出のための多重コピーを作製するために、得られ
た分子をハイブリダイゼーション後に複製できるという
点については教示又は示唆していない。
1986年4月16日付けのChu他による米国特許出願第852
692号には、リポーター基として機能する複製可能なRNA
をプローブ(例えばオリゴヌクレオチド、抗体又はレク
チン)に結合することにより、ターゲット(即ち分析
物)の存在を決定するための方法が開示されている。Ch
u他は更に、ハイブリダイゼーションが行われた後に検
出のための複製可能なRNAの多重コピーを作製するため
にRNA指向性RNAポリメラーゼを使用できることを開示し
ている。しかしながらChu他は、異なる組換体RNA「プロ
ーブ」配列を同一アッセイで同時に使用できるような方
法については記載していない。
発明の要約 本発明は、RNA指向性RNAポリメラーゼの結合のための
認識配列と、ポリメラーゼによる生成物鎖合成の開始に
必要な配列と、組換体分子の内部領域の特定の部位に挿
入され且つ該当するオリゴ又はポリヌクレオチドに相補
的な異種のRNA配列とを含む、複製可能で且つハイブリ
ダイズ可能な組換体1重鎖RNAプローブ分子に係る。
本発明はまた、サンプル中における該当するオリゴ又
はポリヌクレオチドの存在又は濃度を決定するための方
法を提供するものであり、該方法は、(a)適当な条件
下で且つ相補的ヌクレオチド配列をハイブリダイズさせ
るに十分な時間、サンプルを請求項1に記載の組換体RN
Aプローブ分子と共にインキュベートすることにより、
組換体RNAプローブ分子と該当するオリゴ又はポリヌク
レオチドとの間で特異的複合体を形成する段階と、
(b)ハイブリダイズしなかった組換体RNAプローブ分
子を反応混合物から除去する段階と、(c)該当するオ
リゴ又はポリヌクレオチドにハイブリダイズされる組換
体RNAプローブ分子の付加的コピーを合成することが可
能なRNA指向性RNAポリメラーゼと共に反応混合物をイン
キュベートする段階と、(d)段階(c)で合成された
組換体RNAプローブ分子を検出し、こうして該当するオ
リゴ又はポリヌクレオチドの存在又は濃度を決定する段
階とを含む。
本発明は更に、サンプル中における該当する数種の異
なるオリゴ又はポリヌクレオチドの存在又は濃度を同時
に決定するための方法を提供するものであり、該方法
は、(a)適当な条件下で且つ相補的なヌクレオチド配
列をハイブリダイズさせるに十分な時間、サンプルを請
求項1に記載の組換体RNAプローブ分子の混合物と共に
インキュベートすることにより、夫々異なる挿入配列を
有する異なる型の組換体RNAプローブ分子の混合物と、
該当するオリゴ又はポリヌクレオチドとの間で特異的複
合体を形成する段階と、(b)ハイブリダイズしなかっ
た組換体RNAプローブ分子を反応混合物から除去する段
階と、(c)該当するオリゴ又はポリヌクレオチドにハ
イブリダイズされる組換体RNAプローブ分子の付加的コ
ピーを合成することが可能なRNA指向性RNAポリメラーゼ
と共に反応混合物をインキュベートする段階と、(d)
夫々合成組換体RNAの1つの型と相補的なポリヌクレオ
チドの定序アレー(ordered array)を膜に結合し、こ
のアレーに合成組換体RNAをハイブリダイズすることに
より、該合成組換体RNAの混合物を分離する段階と、
(e)段階(d)で作製した組換体RNAプローブ分子を
検出し、こうして該当する各オリゴ又はポリヌクレオチ
ドの存在又は濃度を決定する段階とを含む。
図面の簡単な説明 第1図はプラスミドpT7−MDV−polyの構造を示す。太
線はMDV−1 cDNAを表す。このプラスミドをエンドヌク
レアーゼSma Iで切断し、T7 RNAポリメラーゼと共にin
vitroでインキュベートする場合、得られる転写物は複
製可能なRNAである。
第2図はコンピュータープログラムにより最も安定で
あると予想される二次構造(41)に折り畳まれた組換体
転写物のヌクレオチド配列を示す。MDV−fal−un(+)
RNA(A)は、天然のMDV−1(+)RNA(42)に存在す
る3ヌクレオチドセグメントAGUの代わりに58ヌクレオ
チド挿入部(矢印の間に示す)を含む。コンピューター
プログラムにより挿入部の外側の組換体の領域に存在す
ると予想される二次構造は、MDV−1RNAで実験的に確認
された二次構造(36,37)と同一であり、従って、プロ
ーブ配列はMDV−1ドメーンのトポロジーにほとんど影
響しないと考えられる、ボールドの文字はP.falciparum
DNAに相補的なヌクレオチドを表す。第2(B)図及び
第2(c)図は、MDV−fal−st(+)RNA(B)及びMDV
−poly(+)RNA(C)に存在する挿入部の予想される
二次構造を示す。
第3図は組換体RNAの複製を示す。(A)はポリアク
リルアミドゲル電気泳動により種々の転写物MDV−1
(a)、MDV−poly(b)、MDV−fal−un(c)及びMDV
−fal−st(d)の相対移動度を示した。枠の横の数字
は(ヌクレオチド数による)各転写物の長さを表す。
(B)は200fgの各転写物でQβレプリカーゼ反応を開
始した。動的分析の結果、20分間に各転写物の約100000
個のコピーが合成されることが判明した。(C)は45分
後に存在するRNAの電気泳動分析を示し、生成物が転写
物の複製物であることを示した。通常では複製中に必須
でない3′末端アデノシンを加える(21)ので、生成物
は恐らく転写物よりもヌクレオチド1個分だけ長いと予
想された。
第4図は初期RNA濃度が組換体RNA合成の時間経過に及
ぼす効果を示す。140pg、1.4pg、14fg、0.14fg及び0fg
(加える鋳型の分子数109、107、105、103及び0に対応
する)の量のMDV−fal−un RNAで一連の25μQβレプ
リカーゼ反応を開始した。各反応のサンプルを5分毎に
採取し、合成されたRNAの量を決定した。その結果から
明らかなように、鋳型分子の初期数が減少すると、指数
的合成期で費される時間は増加する(5)。鋳型として
使用した組換体分子の数が夫々100分の1に減少する
と、飽和に到達するまでの時間は3.59分遅れた(RNA集
団が32.4秒毎に倍増したことを表す)。25分後に各反応
物中に存在するRNAの電気泳動移動度(挿入枠内参照)
を組換体RNA(278ヌクレオチド長)及びMDV−1 RNA(22
3ヌクレオチド長)マーカー(m)の移動度に比較した
処、組換体RNAで開始された反応の生成物は組換体RNAで
あることが確認された。
第5図は組換体RNAのハイブリダイゼーションを示
す。28ngのMDV−poly RNA(a)、75ngのMDV−fal−st
RNA(b)及び75ngのMDV−fal−un RNA(c)を、0.5μ
gのpPFR6 DNA(P.falciparumターゲット配列の45個の
コピーを含むプラスミド)又は0.5μgのpUC13 DNA(pP
FR6を構築するために使用されるプラスミドベクター)
のいずれかを含むドットブロット(34)にハイブリダイ
ズした。組換体RNAはターゲット配列を含むプラスミド
に特異的にハイブリダイズした。MDV−fal−un RNA及び
DNAの両方の量を2倍にすると(d)、ターゲットDNAに
結合したRNAの量に著しい増加が認められた。
第6図はQβレプリカーゼに加えたRNA分子の初期数
の対数と、合成された生成物RNAの量との線形の関係を
示す。第4図に示した反応で25分間に合成されたRNAの
量を、各反応物に初期に加えておいた組換体分子の数の
対数に対してプロットした。これらの結果は、複製可能
なプローブを利用するバイオアッセイがどのように解釈
されるかを示すものであり、生成物RNAの量はターゲッ
トに結合したプローブ数の対数に比例する。
第7図は各時点で存在するRNAの量を示すハイブリダ
イゼーション反応物のオートラジオグラムである。
発明の詳細な説明 本発明は、RNA指向性RNAポリメラーゼの結合のための
認識配列と、ポリメラーゼによる生成物鎖合成の開始に
必要な配列と、組換体分子の内部領域の特定部位に挿入
され且つ該当するオリゴ又はポリヌクレオチドに相補的
な異種のRNA配列とを含む、複製可能で且つハイブリダ
イズ可能な組換体1重鎖RNAプローブ分子に係る。
1態様によると、RNA指向性RNAポリメラーゼの結合の
ための認識配列は、組換体RNAプローブ分子の内部領域
にある。
本発明の別の態様によると、異種のRNA配列の挿入部
位は、RNAポリメラーゼの結合又は生成物鎖合成の開始
に必要な配列の近傍に位置しない。別の態様によると、
このような挿入は分子の複製可能性に最小の影響しか及
ぼさない。本発明の更に別の態様によると、組換体RNA
プローブ分子中への挿入は、分子の二次及び三次構造に
最小の影響しか及ぼさない。本発明の実施にあたり、組
換体RNAプローブ分子の特異的挿入部位は特異的ヌクレ
オチドに配置される。本発明の実施にあたり、該当する
異種配列はヌクレオチド63及び64の間に挿入される。
生成物鎖合成の開始に必要な、本発明の組換体RNAプ
ローブ分子中の配列は、シチジンを多く含む3′末端配
列である。
本発明の実施にあたって有用なRNA指向性RNAポリメラ
ーゼはQβレプリカーゼである。
本発明では、分子がQβレプリカーゼの変種RNA鋳型
又はその突然変異体であるような組換体RNAプローブ分
子が有用である。別の態様によると、このような変種RN
A鋳型はMDV−1 RNA又はその突然変異体である。1態様
によると、MDV−1 RNAはMDV−1(+)RNAである。別の
態様によると、MDV−1 RNAはMDV−1(−)RNAである。
DNA指向性RNAポリメラーゼと共にインキュベートする
ことにより組換体プラスミドから誘導される転写物が、
組換体RNAプローブ分子を提供するために本発明の実施
において特に有用である。本発明の実施にあたり、組換
体RNAプローブ分子はQβレプリカーゼの変種RNA鋳型又
はその突然変異体である。好適態様によると、変種RNA
鋳型はMDV−1 RNA又はその突然変異体である。更に別の
態様によると、MDV−1 RNAはMDV−1(+)RNA又はMDV
−1(−)RNAである。
本発明の別の特徴は、異種配列がヌクレオチド63及び
64の間に挿入された組換体RNAプローブ分子を提供する
ことである。
組換体RNAプローブ分子の挿入異種配列が感染性媒体
の特異的核酸配列に相補的である場合、本発明により主
要な特徴が得られる。このような感染性媒体はウイル
ス、ウイロイド、ウイルソイド(virusoid)、原核生
物、細菌、真核生物、又は寄生性原生動物(例えばマラ
リヤを誘因する寄生性原生動物)であり得る。
別の態様によると、組換体RNAプローブ分子の挿入異
種配列は、特異的遺伝子配列もしくはその一部、又は特
異的遺伝子配列の対立遺伝子もしくはその一部に相補的
であり得る。
本発明は、サンプル中における該当するオリゴ又はポ
リヌクレオチドの存在又は濃度を決定するための方法を
提供するものであり、該方法は、(a)適当な条件下で
且つ相補的ヌクレオチド配列をハイブリダイズさせるに
十分な時間、サンプルを組換体RNAプローブ分子と共に
インキュベートすることにより、上記のような組換体RN
Aプローブ分子と該当するオリゴ又はポリヌクレオチド
との間で特異的複合体を形成する段階と、(b)ハイブ
リダイズしなかった組換体RNAプローブ分子を反応混合
物から除去する段階と、(c)該当するオリゴ又はポリ
ヌクレオチドにハイブイダイズされる組換体RNAプロー
ブ分子の付加的コピーを合成することが可能なRNA指向
性RNAポリメラーゼと共に反応混合物をインキュベート
する段階と、(d)段階(c)で合成された組換体RNA
プローブ分子を検出し、こうして該当するオリゴ又はポ
リヌクレオチドの存在又は濃度を決定する段階とを含
む。
上記のような方法は、核酸ハイブリダイゼーションア
ッセイで高度に増幅された信号を発生するために使用さ
れ得る。理論上、該方法は単一のハイブリダイズした分
子から1つの信号を発生する能力を有しており、従っ
て、超高感度DNA(又はRNA)検出アッセイを考案するた
めに使用され得る。該方法は、QβRNA組換体構築物及
びQβレプリカーゼの使用に基づく。
このような方法において、サンプル中のオリゴ又はポ
リヌクレオチドは固体支持体に結合され得る。このよう
な場合、固体支持体はニトロセルロース又はナイロン膜
であり得る。
本発明の上記方法を実施し、組換体RNAプローブ分子
と該当するオリゴ又はポリヌクレオチドとの間で特異的
複合体を形成する際(即ち段階(a))に、該当するオ
リゴ又はポリヌクレオチド及び組換体RNAプローブ分子
は溶液状であり得る。
ハイブリダイズしなかった組換体RNA分子は、当業者
に周知の方法を使用することにより該当するオリゴ又は
ポリヌクレオチドにハイブリダイズした組換体RNA分子
から分離され得る。通常の場合、固体支持体に結合され
た該当するオリゴ又はポリヌクレオチドにハイブリダイ
ズした組換体RNA分子を使用すると、このような分離
は、固体支持体との結合をさ程破壊しない簡単な洗浄に
より実施される。更に、ハイブリダイズしなかった組換
体RNA分子からハイブリダイズした組換体RNA分子を分離
するために、サンドイッチハイブリダイゼーション法と
して知られている方法を使用することもできる。上記方
法の別の態様によると、ハイブリダイズしなかった組換
体RNAプローブ分子は、オリゴ又はポリヌクレオチドを
固体支持体に捕獲させることによりハイブリダイズしな
かったプローブ分子からハイブリダイズした組換体RNA
プローブ分子を分離することにより、段階(b)で反応
混合物から除去される。
上記段階(c)で合成又は複製された組換体RNAプロ
ーブ分子を検出する際には、当業者に周知の方法を使用
することができる。例えば、複製したRNAの紫外線吸収
により検出することができ、例えば接触写真印刷法(5
4)を使用できる。
1態様によると、放射性標識したリボヌクレオシド
5′−トリホスフェート前駆物質を組換体RNA生成物に
取り込むことにより検出を行う。別の態様によると、化
学的に修飾したリボヌクレオシド5′−トリホスフェー
ト前駆物質を組換体RNA生成物に取り込むことにより検
出を行う。
複製したRNAにビオチン又はイミノビオチンを取り込
み、その後、RNA結合ビオチンに結合し且つ簡便に検出
可能なクロモジェン(chromogen)の産生の触媒として
作用する酵素アビジン又は酵素ストレプトアビジン付加
物を使用して既知の方法により検出することもできる。
Matthews(55)、Leary他(45)参照。ビオチン又はイ
ミノビオチンを複製RNAに取り込むには、複製反応にお
ける複製物の基質としてウラシル部分の5位の炭素に結
合されたスペーサーを介してビオチニル化されたUTPを
使用することができる。このようなUTPは既知の化合物
である。更に、このようなUTPがQβレプリカーゼの基
質であること、及び合成中のこのようなUTPの使用によ
り5位の炭素に結合されたスペーサー基を介してビオチ
ニル化されたウラシルを含むRNAがQβレプリカーゼ触
媒複製の鋳型であることは知られている。
複製プロセスにより得られたRNAは、Forster他(56)
の手順に従ってフォトビオチンアセテートを使用するこ
とにより同様にビオチニル化され得、その後、複製反応
でビオチニル化UTPを用いて合成された複製RNAの場合と
同様にアビジン酵素付加物−クロモジェン性(chromoge
nic)化合物系により検出され得る。即ち、更に別の態
様によると、化学的に修飾されたリボヌクレオシド5′
−トリホスフェート前駆物質はビオチニル化され得、又
は化学的に修飾されたリボヌクレオチド5′トリホスフ
ェート前駆物質は蛍光性であり得る。RNA特異的クロモ
ジェン性又はフルオロジェン性(fluorogenic)染料を
組換体RNA生成物に結合することにより検出を行うと、
該方法の別の特徴が得られる。複製プロセスにより得ら
れるRNAは、蛍光性になるように修飾されたヌクレオチ
ドを複製RNAの3′末端に結合するようにT4 RNAリガー
ゼ触媒反応を使用することにより、蛍光性にされ得る。
Cosstick他、Nucl.Acis Res.12,1791−1810(57)参
照。得られたRNAの蛍光を使用して数種の標準方法のい
ずれかによりRNAを検出することができる。
複製されたRNAを検出するために使用され得る更に別
の方法としては、核酸に特異的に結合するリポーター物
質を、複製が行われた系、又は複製RNAの単離用に使用
された媒質(例えばECTEOLAペーパーのような正に帯電
された支持体)に加え、リポーター物質からの信号を測
定する方法がある。このような物質としては、例えば
“stains all"(Dahlberg他(58))、メチレンブルー
(Dingman及びPeacock(59))及び銀染料(Sammons他
(32);Igloie(60))のようなクロモジェン性染料、
例えばエチジウムブロミド(Sharp他(61)、Bailey及
びDavidson(62))のようなRNAに結合するフルオロジ
ェン性化合物、並びに例えばQβレプリカーゼのウイル
スサブユニットに結合したフィコビリプロテイン(Oi他
(63)、Stryer他、米国特許第4520110号)のようなQ
βレプリカーゼによる複製の鋳型であるRNAに特異的に
結合するフルオロジェン性化合物を挙げることができ
る。
また、紫外光の吸収及び計量による質量決定のような
物理的な方法により検出を行うこともできる。
段階(b)で得られた反応混合物をインキュベートす
る際には、RNA指向性RNAポリメラーゼを使用する。本発
明の実施に有用なこのようなポリメラーゼの1例はQβ
レプリカーゼである。
本発明はまた、上記方法により作製される組換体RNA
プローブ分子、特に、該当オリゴ又はポリヌクレオチド
とハイブリダイズされる組換体RNAプローブ分子の付加
的コピーを合成するために反応混合物をQβレプリカー
ゼと共にインキュベートするような方法により作製され
た組換体RNAプローブ分子を提供する。
本発明により提供される方法の別の態様は、段階
(c)のインキュベーション時間が十分短く、組換体RN
A生成物鎖がポリメラーゼ分子の数よりも大きくならな
いようにした場合に達せられ、この結果、組換体RAN生
成物分子の数は最初にハイブリダイズした組換体RNAプ
ローブ分子の数に線形に比例する。
本発明の方法の別の主要な特徴によると、段階(c)
のインキュベーション時間は、組換体RNA生成物鎖の数
がポリメラーゼ分子の数よりも大きくなるように十分長
く、従って、組換体RNA生成物分子の数は最初にハイブ
リダイズした組換体RNAプローブ分子の数の対数に比例
する。
本発明は更に、サンプル中における該当する数種の異
なるオリゴ又はポリヌクレオチドの存在又は濃度を同時
に決定するための方法を提供するものであり、該方法
は、(a)適当な条件下で且つ相補的なヌクレオチド配
列をハイブリダイズさせるに十分な時間、サンプルを請
求項1に記載の組換体RNAプローブ分子の混合物と共に
インキュベートすることにより、夫々異なる挿入配列を
有する異なる型の組換体RNAプローブ分子の混合物と、
該当するオリゴ又はポリヌクレオチドとの間で特異的複
合体を形成する段階と、(b)ハイブリダイズしなかっ
た組換体RNAプローブ分子を反応混合物から除去する段
階と、(c)該当するオリゴ又はポリヌクレオチドにハ
イブリダイズされる組換体RANプローブ分子の付加的コ
ピーを合成することが可能なRNA指向性RNAポリメラーゼ
と共に反応混合物をインキュベートする段階と、(d)
夫々合成組換体RNAの型の1つと相補的なポリヌクレオ
チドの定序アレーを膜に結合し、合成組換体RNAを該ア
レーにハイブリダイズすることにより、合成組換体RNA
の混合物を分離する段階と、(e)段階(d)で作製さ
れた組換体RNAプローブ分子を検出し、こうして該当す
る各オリゴ又はポリヌクレオチドの存在又は濃度を決定
する段階とを含む。
良好な臨床アッセイは速度、特異性及び感度を必要と
する。例えば急性細菌性脳膜炎の原因となる病原体の同
定のための現行のアッセイは速度及び感度が不十分であ
る。脳膜炎には多数の異なる生物が関与しており、例え
ばHaemophilus influenzae、Klebsiella pneumoniae、N
eisseria meningitidis、Staphylococcus aureus及びSt
reptococcus pneumoniaeがその例である。患者は典型的
には幼児である。効果的な治療には脳脊髄液のサンプル
中で原因物質を確認する必要があり、できるだけ早期に
抗生物質治療を開始することが不可欠である。しかしな
がら、現行の実験室技術では原因物質を確認するのに少
なくとも18時間を要する。更に、サンプル体積は通常50
μに過ぎず、個体微生物を50個未満しか含まないこと
が多く、この値は確実な直接検出アッセイが実際に実施
可能な限度よりもかなり低い(64)。プラスミド上に抗
生物質耐性遺伝子を有する細菌の数の著しい増加により
臨床情況は更に複雑になる(65,66)。
夫々脳膜炎の原因となる得る異なる生物に特異的な一
連の複製可能な組換体RNAプローブ分子を作製すること
は可能である。更に、夫々感染性媒体中に存在し得る異
なる抗生物質耐性遺伝子に特異的な一連の組換体RNAプ
ローブ分子を作製することも可能である。
このような一連の組換体RNAプローブ分子を使用し
て、例えば15個の異なる複製可能な組換体RNAプローブ
の混合物を、脊髄液サンプルから得た変性DNAと共にイ
ンキュベートする。数種類の型の組換体RNAプローブ分
子種(例えば1個の細菌プローブと3個の耐性遺伝子プ
ローブ)のみがターゲットを検出する。結合しなかった
プローブ分子を除去した後、Qβレプリカーゼを使用し
て残りのプローブを増幅する。増幅後、生成物RNAの混
合物を、夫々最初のプローブ配列の1つに相補的な変性
DNAを含む番号付けしたドットブロットを含む膜と接触
させる。こうして、生成物RNAの混合物をその後の定量
のために選別する。これらのアッセイにより、病原体と
その抗生物質耐性スペクトルの両者を迅速且つ同時に診
断することができる。
同様にして、後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因と
なるヒト免疫不全ウイルス及び免疫抑制患者に感染する
日和見物質の全体の濃度を同時に検出するために、プロ
ーブの混合物を使用することができる。
以下、実験の詳細及び実験の考察の項で本発明を具体
的に説明する。これらの項は発明を理解し易くするため
のものであって、その後の請求の範囲に記載される発明
を限定する意図はない。
実験の詳細 材料及び手法 酵素 制限エンドヌクレアーゼとしてT4ポリヌクレオチドキ
ナーゼ及びT7 RNAポリメラーゼをNew England Biolabs
から購入した。コウシ腸アルカリホスファターゼ、T4 D
NAリガーゼ、大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウフラ
グメント、及びウシ膵臓デオキシリボヌクレアーゼIは
Boehringer Mannheimから購入した、Qβレプリカーゼ
はヒドロキシアパタイト段階を省略したEoyang及びAugu
st(17)の手順によりバクテリオファージQβ感染大腸
菌Q13から単離した。
オリゴヌクレオチド Microsyn−1450A合成器(Systec)でβシアノエチル
ホスホルアミジト化学作用(18)を使用することにより
1重鎖DNAフラグメントを作製した。脱保護及び樹脂か
らの遊離後、分取ゲル電気泳動(19)によりオリゴヌク
レオチドを単離し、ゲルから溶離し、ニトロセルロース
で過し、SEP−PAK C18カートリッジ(Waters Associ
ates)上でクロマトグラフィー(20)により精製した。
転写によりMDV−1(+)RNAを合成するためのプラスミ
ド pT7−MDVは、MDV−1 RNA(13)から作製された全長の
cDNAに指向されたT7 RNAポリメラーゼのプロモーターを
含む。このプラスミドは、T7プロモーターからの転写が
MDV−1(+)RNAの第1番目のヌクレオチドで開始する
ように構築しておいた。このプラスミドがエンドヌクレ
アーゼSma I消化により開環され、その後、T7 RNAポリ
メラーゼと共にインキュベートされるとき、転写がMDV
−1(+)RNAの終わりから2つ前にヌクレオチドで終
了するように、MDV−1 cDNA配列の他端にSma I制限部位
を導入した。形成された転写物は、天然の3′末端ジヌ
クレオチドCpA−OHを欠失するが、Qβレプリカーゼに
よる指数関数的複製の優れた鋳型として機能する。この
プラスミドの構築及び使用の詳細な説明については別の
文献(13)に記載されている。
MDV−1 cDNA配列中にポリリンカーを含むプラスミド pT7−MDV DNA中のMDV−1 cDNA配列のPpuM I−BstE II
フラグメントを、MDV−1 cDNA中の唯一のHinf I認識配
列(21)の代わりに独自のXba I認識配列を含む修飾MDV
−1 cDNAの対応するPpuM I−BstE IIフラグメントで置
換した。次に、合成DNAフラグメント(dCTAGATCTCGAGGC
CTGをdCTAGCAGGCCTCGAGATにアニールすることにより作
製)をこのXba I部位にクローニングし、Xba I、Bgl I
I、Xho I及びStu Iの独自の制限部位を有するポリリン
カーに転換した。このプラスミドをpT7−MDV−polyと命
名し、第1図に示す。このプラスミドから合成したRNA
をMDV−polyと命名する。任意の異種のDNA配列をpT7−M
DV−polyのポリリンカー中の独自の制限部位の1つに挿
入し、その後、得られたプラスミドをT7 RNAポリメラー
ゼによる転写の鋳型として使用することにより、組換体
RNAを作製することができる。
転写により組換体プローブを合成するためのプラスミド 合成プローブ配列(dTCGAGACTAACATAGGTCTTAACTTGACT
AACAをdTCGATGTTAGTCAAGTTAAGACCTATGTTAGTCにアニール
することにより作製)をpT7−MDV−poly中のポリリンカ
ー配列のXho I部位に挿入することによりpT7−MDV−fal
−unを構築した。関連する合成プローブ配列(dTCGAGAC
TAACATAGGTCTAACTTGTTAGTCAをdTCGATGACTAACAAGTTAAGAC
CTATGTTAGTCにアニールすることにより作製)をpT7−MD
V−poly中の部位に挿入することによりpT7−VDM−fal−
stを構築した。2つのプローブ配列は、P.falciparum D
NA(14−16)中で1000回以上反復される独自の21塩基対
配列モチーフに相補的である。FCR−3/Gambia株から単
離したクローン化反復DNAを配列決定することにより、
本発明で使用される特定の配列を決定した。
ヌクレオチド配列分析 デオキシグアノシン5′トリホスフェート(23)の代
わりに7−デアザデオキシグアノシン5′トリホスフェ
ート(Boehringer Mannheim)、及びラベル(24)とし
て[35S]デオキシシチジン5′(α−チオ)トリホス
フェート(New England Nuclear)を使用して、チェー
ンターミネーター法(22)により、各プラスミドの組換
体領域におけるヌクレオチド配列を決定した。配列決定
反応は、T7プロモーター配列(26)に相補的な20ヌクレ
オチドプライマー(Pharmacia)を使用して全プラスミ
ドDNA(25)上で実施した。
転写 Holmes及びQuigley(27)の方法によりプラスミドを
細菌から単離し、Sephacryl S−1000(Pharmacia)上で
ゲル過クロマトグラフィー(28)により精製した。次
にプラスミドDNAをSma I又はStu Iで消化した。Axelrod
及びKramer(29)のプロトコールの変形に従って転写を
実施した。即ち、40μの400μM ATP、400μM[α−
32P]CTP、400μM GTP、400μM UTP、50mM Tris−HCl
(pH8.0)、12mM MgCl2、5mMジチオトレイトール(新た
に調製)、100μg/mlのウシ血清アルブミン、4mMスペル
ミジン、及び1単位/μのリボヌクレアーゼ阻害剤RN
asin(Promega Biotec)中で37℃で3時間、1μgの開
環したDNAを80単位のT7 RNAポリメラーゼと共にインキ
ュベートした。[32P]転写物を0.1μg/μのリボヌク
レアーゼを含まないデオキシリボヌクレアーゼI(30)
と共にインキュベートし、鋳型DNAを破壊し、次にフェ
ノール/クロロホルム/イソアミルアルコール抽出と、
それに続くエタノール沈降により精製した。各RNAの濃
度をその比放射能から決定した。7Mの尿素(31)の存在
下で6%ポリアクリルアミドスラブゲルを使用する電気
泳動によりRNAの寸法及び均質度を決定した。銀染色(3
2)によりRNAバンドを可視化した。
複製 1.4×10-18g及び1.4×10-10gの転写物(反応に依存す
る)を、25μの400μM ATP、400μM[α−32P]CT
P、400μM GTP、400μM UTP 14mM MgCl2、及び90mM Tr
is−HCl(pH7.5)中で37℃で2.4×10-6gのQβレプリカ
ーゼと共にインキュベートした。各反応物を5分毎に抽
出した。Maxwell他(33)により記載されているように
32P]RNAをDE81セルロースディスク(Whatman)に結
合し、各ディスク上の放射能をシンチレーションカウン
ターで測定することにより、各2μサンプル中のRNA
の量を決定した。選択したサンプル中のRNAの寸法及び
均質度をポリアクリルアミドゲル電気泳動により決定し
た。[32P]RNAバンドをオートラジオグラフィーにより
検出した。
ハイブリダイゼーション 2つの異なるプラスミドをターゲットとして使用し
た。第1のプラスミドpPFR6は、P.falciparum DNA(FCR
−3/Gambia株)の21塩基対反復配列の45個のタンデムコ
ピーを含むDNAフラグメントをpUC13 DNA(Boehringer M
annheim)のBamH I部位に挿入することにより構築し
た。45個の反復配列のうち15個は組換体RNAプローブ中
の挿入配列と同一であった。他の反復配列は微小異種成
分(microheterogeneities)を含んでいた。第2のプラ
スミドpUC13は、組換体RNAプローブのハイブリダイゼー
ションの負の対照として使用した。各プラスミドをBamH
Iで消化することにより開環し、0.4n NaOH中で42℃で6
0秒間インキュベートすることにより変性させ、Kafatos
他(34)のドットブロット手順に従って、0.5μg又は
1.0μgのアリコートをBA83ニトロセルロース膜(Schle
icher及びSchuell)に結合した。夫々pPFR6及びpUC13ド
ットブロットの複製対を含むセクションに膜を分断し
た。各膜セクションを、5×SSPE(5×SSPEは900mM Na
Cl、50mMリン酸ナトリウム(pH7.4)及び5mM EDTAであ
る)、2mg/mlのドデシル硫酸ナトリウム、500μg/mlの
ヘパリン(Sigma)及び20%ホルムアミド中で37℃で3
時間プレハイブリダイズした。各膜セクションを次に、
23ng〜150ngの被験[32P]RNAと、2mlのプレハイブリダ
イゼーション緩衝液に溶解した非標識大腸菌tRNAキャリ
ヤー(Boehringer Mannheim)10μgと共に、25℃で4
時間インキュベートした。試験したRNAは、MDV−poly、
MDV−fal−un、MDV−fal−st、及び夫々の截頭形(Stu
I部位で切断したプラスミドから転写)である。ハイブ
リダイゼーション後、4×SSPE、2mg/mlのドデシル硫酸
ナトリウム、及び400μg/mlのヘパリンを含有する溶液
で、25℃で膜を3回(15分/回)洗い、更に25℃で1×
SSPEで10分ずつ2回、37℃で1×SSPEで12分間洗った。
ハイブリダイズしたRNAをオートラジオグラフィーによ
り検出した。
ハイブリダイゼーション後の組換体RNAの複製 結合したRNAの複製可能性を検討するために、200μ
の水中で60秒間煮沸することにより、ドットブロットに
ハイブリダイズしたMDV−fal−un RNAを溶離させた。溶
離したRNAの完全性をポリアクリルアミドゲル電気泳動
により分析した。0.1μの溶離剤でQβレプリカーゼ
反応を開始することにより、溶離したRNAの複製可能性
を決定した。この反応を動的に追跡し、生成物RNAの完
全性をポリアクリルアミドゲル電気泳動により決定し
た。更に、ハイブリダイズした個々のドットブロットを
Qβレプリカーゼ反応物に直接加え、結合したRNAが鋳
型として機能し得るか否かを観察した。これらの反応物
は、Qβレプリカーゼがニトロセルロース膜に結合する
可能性を妨げるべく、100μg/mlのウシ血清アルブミン
を含んでいた。
ハイブリダイゼーション反応物の調製 HIV−1 pol領域の転写物の分子を夫々2.5×108、2.5
×107、2.5×106、2.5×105、2.5×104、2.5×103、2.5
×102、及び0個の含む8個の異なる70μハイブリダ
イゼーション反応物を調製した。HIV−1 mRNAのpol領域
の維持セクションに相補的なプローブ配列を含む組換体
RNA(第2A図に示す)の5×108個を分子を8個の反応物
の各々に加え、2.5Mグアニジンチオシアネートの存在下
でターゲット分子にハイブリダイズした。形成されたプ
ローブ−ターゲットハイブリッドを、計画案の36頁に記
載されているように磁気ビーズ上で可逆的ターゲット捕
獲を3サイクル繰り返すことにより単離した。次に、50
μの無塩緩衝液中で37℃でインキュベートすることに
より、単離したハイブリッドから組換体−RNAプローブ
を分離した。これらの8種の溶液の各々を40μずつ使
用して、8種の対応する120μのQβレプリカーゼ増
幅反応を開始した。これらの反応物を同時にインキュベ
ートした。8個の反応物の各々の5μのサンプルを6
〜28分の間に2分間隔で取り出した。発明者らはマグネ
シウム濃度が低いと、汚染性MDV−1 RNAの複製速度は組
換体RNAの複製速度に比較して抑制されるという事実を
最近発見したので、これらの反応物(7mM)中のマグネ
シウム濃度は通常使用されている濃度の2分の1とし
た。96個のサンプルの各々に含まれるRNAの一部をアク
リルアミドゲル電気泳動により分析した処、ただ1つの
組換体RNAしか含まないことが判明し、もっと低いマグ
ネシウム濃度を使用できることが確認された。最後に、
96個のサンプルの各々に含まれるRNAの一部(増幅反応
物の1μのアリコートに対応する)を3.5%のリン酸
中に沈降させ、96位のドットブロットフォーマット中の
ナイロン膜に結合した。
実験の結果 複製プローブの設計 本発明の目的の1つは、P.falciparum DNAの特異的プ
ローブとQβレプリカーゼによる指数関数的増幅の鋳型
との両方として機能するRNAを構築することであった。
組換体プラスミド(13)からの転写により修飾MDV−1 R
NAを合成することができるので、MDV−1 RNAを親分子と
して選択した。MDV−1 RNAは多数の安定な二次構造(35
−37)を含んでおり、これらの二次構造は複製に必要で
ある(38−40)。プローブ配列をMDV−1 RNAに挿入する
ために選択した部位は、挿入が構造を撹乱しないと考え
られ、従って複製を妨げないと考えられる分子の外側に
配置した(12)。プローブの配列の選択にあたっては、
主に2つの点を満足する必要があった。即ち1)挿入さ
れた配列はターゲット配列にハイブリダイズするために
1重鎖配座をとるようにすべきであり、2)挿入された
配列は二次構造を形成すべきであり、そうでないと、生
成物及び鋳型は複製中に致死デュプレクスを形成し得る
(40)。これらの2点は挿入配列の設計に相矛盾する制
限を加えるので、夫々異なるプローブ配列を含む2つの
組換体RNAを作製した。第1の組換体MDV−fal−un RNA
は、その配列のコンピューター分析(41)によると未構
造化プローブ領域を有すると思われた。第2の組換体MD
V−fal−st RNAは5ヌクレオチド領域がMDV−fal−un R
NAと相異していた。従って、第2の組換体RNAはプロー
ブを含む領域において第1の組換体RNAよりも安定な二
次構造を形成すると予想された。第2図はMDV−fal−un
RNA、MDV−fal−st RNA及びMDV−poly RNAのヌクレオ
チド配列及び予想される二次構造(41)を示す。
組換体RNAの複製 4つの異なるRNA、即ちMDV−1、MDV−poly、MDV−fa
l−un及びMDV−fal−stをin vitro転写により作製し
た。第3(A)図に示すように、これらの転写物の電気
泳動分析によると、プローブ配列を含む組換体は相対移
動度により他の転写物から容易に区別できることが立証
された。その後、転写物を反応混合物から単離し、Qβ
レプリカーゼによる付加RNAの合成の鋳型として使用し
た。Qβレプリカーゼ反応で合成したRNAの量の動的分
析によると、第3(B)図に示すように、構造化及び未
構造化組換体RNAのいずれも指数関数的複製の優れた鋳
型であることが立証された。更に、第3(C)図に示す
ように、各Qβレプリカーゼ反応で合成されたRNAの電
気泳動分析によると、生成物は最初の転写物の均質な複
製物であることが判明した。
組換体RNAの複製率をMDV−1 RNAの複製率に比較する
ために、MDV−fal−st(+)RNA及びMDV−1(+)RNA
の混合物でQβレプリカーゼ反応を開始した。反応物を
20分間インキュベートし、各RNAのコピーを約107個合成
できるようにした。反応のRNA生成物をポリアクリルア
ミドゲル電気泳動により分析した。結果を第1表に示す
が、この結果から明らかなように、組換体RNAはもとのM
DV−1 RNAよりも55ヌクレオチド長いにも拘わらず、ほ
ぼ同一速度でQβレプリカーゼにより増幅される。
連続希釈後の指数関数的増幅 複製可能なプローブを使用するバイオアッセイの感度
は、容易に検出可能な量の生成物RNAの合成の鋳型とし
て機能し得る組換体分子の数などの位少ないかに依存す
るので、MDV−fal−un RNAの量を減少させながら一連の
Qβレプリカーゼ反応を開始した。この一連の反応の結
果を第4図に示すが、この図から明らかなように、1000
個の組換体RNA分子(0.14fg)で開始した反応の結果、3
0分間合成後に129ngの組換体RNA生成物が得られ、増幅
率は109倍であった。MDV−fal−st RNAで開始した同様
の反応系列でもほぼ同一の動的結果が得られ、従って、
MDV−fal−un RNAのプローブ領域における二次構造の相
対的欠失は複製に認識できるほどの効果をもたないと考
えられる。
電気泳動分析の結果、外因性鋳型を加えなかった反応
生成物はMDV−1 RNAであることが判明した。この分析を
第4図の挿入枠内に示す。Qβレプリカーゼを単離する
ために使用した方法(17)は汚染性MDV−1 RNA分子
(5)の全部を除去しないので、これは予想されたこと
である。(RNA分子の数が活性なレプリカーゼ分子の数
に等しいとき)この反応が飽和に達するために要した時
間に基づいて計算すると、最初に存在していたMDV−1 R
NAの分子は40に過ぎない。これは次の結果により確認さ
れた。100個のMDV−fal−un RNA分子で反応を開始した
場合、25分後の生成物は30%のMDV−1 RNAを含んでお
り、10個だけのMDV−fal−un RNA分子で開始した反応の
生成物は主にMDV−1 RNAを含んでいた。全汚染性RNA(4
3)を除去したQβレプリカーゼを使用したならば、組
換体RNAしか合成されなかったであろうと予想される。
組換体RNAのハイブリダイゼーション 組換体RNAの各々は、既知量のP.falciparumターゲッ
ト配列(第5図)を含む変性プラスミドに特異的に結合
することが判明した。P.falciparum配列を欠失する対照
プラスミドに結合した組換体RNAは皆無であった。更
に、プローブ配列を含まないMDV−poly RNAもプラスミ
ドに結合しなかった。これらの結果をまとめると、両者
の組換体RNAはそのターゲットに特異的に結合し、使用
されるハイブリダイゼーション条件下でプローブ領域に
おける構造の存在はハイブリダイゼーションにほとんど
影響しないことが立証される。
別の実験では、Sma IでなくStu Iで消化することによ
り開環したプラスミドからの転写により各組換体プロー
ブの截頭形を作製した。これらの転写物は111ヌクレオ
チド長であり、MDV−1(+)RNAの5′末端から63個の
ヌクレオチドと、挿入領域から48個のヌクレオチドとを
含んでおり、完全なプローブ配列を含んでいた。使用し
たハイブリダイゼーション条件下で、截頭RNAのハイブ
リダイゼーションと全長RNAのハイブリダイゼーション
との間に差異を認めることはできなかった。この結果か
ら明らかなように、全長分子中でプローブ領域を包囲す
るMDV−1ドメーン(44)の制限されたトポロジーは、
プローブがそのターゲットにハイブリダイズする能力に
ほとんど影響しない。
ハイブリダイゼーション後の組換体RNAの複製 ハイブリダイズした組換体RNAがフィルターハイブリ
ダイゼーションの間に行われる全操作後にQβレプリカ
ーゼの鋳型として機能する能力を維持しているか否かを
決定するために、別の実験を実施した。P.falciparum配
列を含むプラスミドにハイブリダイズしたMDV−fal−un
RNAを簡単な加熱段階によりドットブロットから溶離し
た。このRNAの電気泳動分析によると、無傷の組換体分
子が遊離されたことが判明した。次に、溶離したRNAの
一部がQβレプリカーゼの鋳型として機能し得るか否か
を調べるために試験した。20分間に107倍の増幅が行わ
れた。この反応生成物の電気泳動分析の結果、該生成物
は純粋なMDV−fal−un RNAであることが判明した。これ
らの実験の結果から、溶離したRNAの少なくとも10%は
その生物学的活性を維持していたと予想された。
ハイブリダイズしたMDV−fal−un RNAを含む反応物を
Qβレプリカーゼと共に直接インキュベートした。ター
ゲット配列にハイブリダイズしたRNAを有する膜を含む
反応物は、ターゲット配列を欠失する膜を含む反応物よ
りも多量の組換体RNAを合成した。これらの予備結果
は、ハイブリダイズした組換体RNAの複製を開始するた
めに特別な遊離段階が不要であることを示す。
ハイブリダイゼーション反応の結果 結果を第7図に示す。
実験の考察 分子プローブを使用するほとんどのバイオアッセイに
おいて、結合したプローブの量はターゲットの数に比例
する。酵素リポーター基(45)はポリメラーゼ鎖反応
(46−48)を使用するような増幅機構は、少数のターゲ
ットを検出することができる。しかしながら、増幅され
た信号の寸法とターゲットの数との間の関係はまだ線形
である。Qβレプリカーゼ反応の独自の動的特徴に基づ
いて、増幅された信号の寸法がターゲットの数の対数に
線形に比例するようなバイオアッセイを設計できるよう
にすべきである。第6図は、第4図に示した実験からの
データを使用してこの関係を示し、各反応物中に最初に
存在していた組換体RNA分子の数の対数を、25分間(各
反応物が指数関数的合成相を完了した時間)に合成され
たRNAの量に対してプロットした。これらの反応物に最
初に加えた組換体RNAの量は、これが実際のアッセイで
あったならばターゲットに結合したであろうプローブの
量を表すと考えることができ、25分で増幅されたRNAの
量は検出されるであろう信号をシミュレートする。結果
から明らかなように、ターゲットの数が1000程度である
か又は109に及ぶかに関係なく、増幅された信号は100ng
の範囲である。即ち、Qβレプリカーゼによる増幅を使
用するバイオアッセイは少なくとも106の範囲にわたっ
てターゲットを検出することが可能である。
理論的には、このような反応は1分子程度の小さい鋳
型RNA(10)で開始され得るので、Qβレプリカーゼを
使用するアッセイは著しく高感度になる。実際に、アッ
セイの感度は非特異的に結合したプローブの持続性のレ
ベルにより限定される。上記実験によると、600000分子
のMDV−fal−un RNAが1.5μgのpUC13 DNAを含むニトロ
セルロースドットブロットに非特異的に結合したことが
確認された。複製可能なプローブを使用するアッセイの
感度の限界を試験するためには別のハイブリダイゼーシ
ョン法が必要であることは自明である。溶液中でハイブ
リダイゼーションが行われる方法(49−51)や、「サン
ドイッチ」ハイブリダイゼーション法を使用する方法
(52,53)も含めて、バックグラウンドを著しく減少さ
せる多数の有望な方法がある。有効なバックグラウンド
減少方法を複製可能なプローブの使用に固有な莫大な増
幅と組み合わせることにより、数百分子のターゲットを
検出することが可能なアッセイを開発することが可能で
ある。こうして、調査サンプル中後の比較的少数のRNA
又はDNA分子を検出することができると共に、臨床サン
プル中に単一の感染性媒体が存在しない場合でもこれを
検出することができる。
最近では種々の挿入配列を含む複製可能な組換体RNA
が構築された。この結果、適当な挿入部を選択すること
により、ウイルス、細菌又は真核寄生体の核酸を検出す
ることが可能な組換体RNAプローブを作製することがで
きると考えられる。
増幅された組換体RNAは、どのターゲットが検出され
たかを確認する配列(プローブ)を含む。従って、夫々
異なる感染性媒体のゲノムに特異的なプローブ配列を含
む組換体RNAの混合物を使用する診断用アッセイを設計
することが可能である。Qβレプリカーゼで増幅後、RN
A集団はターゲットに結合したプローブのみの複製物を
含む。その後、プローブの各々に相補的なDNAドットブ
ロットの定序アレーを含む膜にこれらの増幅したRNAを
ハイブリダイズすることにより、同一サンプル中の数種
の異なる生物を同時に確認することができる。
第7図の各スポットの密度は、各時点に存在するRNA
の量を示す。各反応の初期時点の間にRNAを観察するこ
とはできないが、これはRNA集団が指数関数的に増加し
ている時間である。RNAは、RNA分子の数が活性なレプリ
カーゼ分子の数に等しいほぼ同一の時点(「飽和点」)
で現れる。従って、可視時点のRNAの量は線形に増加す
る。この結果から明らかなように、各飽和反応で飽和点
が生じる時間は、対応するハイブリダイゼーション反応
中に最初に存在していたターゲット分子の数の関数であ
る。存在していたターゲット分子が少なければ少ないほ
ど、ターゲットに結合したプローブの数は少なく、従っ
て、増幅反応を開始するために利用可能なプローブの数
も少ない。この結果から明らかなように、飽和時間を検
出するために検出装置(恐らくエチジウムブロミドのよ
うなRNAリガンドの蛍光に基づく)を使用することが可
能な自動化アッセイを開発することができる。次に、飽
和に到達するために要した時間から、増幅反応物中に最
初に存在していたプローブの数(サンプル中のターゲッ
トの数に比例する)を計算することができる。結果は、
別の方法を使用してサンプル中に存在するターゲットの
数を決定できることを立証する。全反応物が飽和に到達
後(例えば24分後)の特定の時点で存在するRNAの量
は、各増幅反応物中に最初に存在していたプローブの数
の対数に線形に比例する(同じく第6図参照)。
最後に、この改良アッセイの結果は、感度の通常範囲
が2500〜25000個のターゲット分子であることを示す。
少数のターゲットを含むハイブリダイゼーション反応物
から遊離されたプローブで開始した反応は、ほぼ同様の
結果を生じた。これらの反応から生じたRNAは組換体RNA
であったので、遊離されたRNAは主に、ハイブリッド単
離手順の間に除去されなかった非特異的にハイブリダイ
ズしたプローブから構成される筈である。
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Biol.93,981−986.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リザルデイ,ポール・エム. メキシコ国、キユアナバカ・62120、コ ロニア・ランチヨ・コルテス、エスキ ナ・プリバダ・セリトス、カレ・セリト ス・99 (56)参考文献 国際公開87/6270(WO,A1) J.Mol.Biol.,Vol. 171(1983)p281−295 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 C12N 15/09 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (34)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)RNA指向性RNAポリメラーゼの結合の
    ための認識配列と、 (b)上記RNA指向性RNAポリメラーゼによる生成物鎖合
    成の開始に必要な配列と、および (c)下記組換体RNAプローブ分子の下記異種RNA配列が
    目的とする標的オリゴ又はポリヌクレオチド配列とハイ
    ブリダイズするような一本鎖構造を有するように且つ効
    率的複製のための二次構造が形成されるように、下記組
    換体RNAプローブ分子の内部領域の特定部位に挿入され
    た且つ上記標的ヌクレオチド配列に相補的な異種RNA配
    列と を含む、複製可能な且つハイブリダイズ可能な組換体一
    重鎖RNAプローブ分子。
  2. 【請求項2】上記RNA指向性RNAポリメラーゼの結合のた
    めの認識配列が、上記組換体RNAプローブ分子の内部領
    域に位置されていることを特徴とする請求項1に記載の
    組換体RNAプローブ分子。
  3. 【請求項3】上記生成物鎖合成の開始に必要な配列が、
    シチジンを多く含む3′末端配列であることを特徴とす
    る請求項1に記載の組換体RNAプローブ分子。
  4. 【請求項4】上記RNA指向性RNAポリメラーゼが、Qβレ
    プリカーゼであることを特徴とする請求項1に記載の組
    換体RNAプローブ分子。
  5. 【請求項5】上記組換体RNAプローブ分子の上記認識配
    列と上記生成物鎖合成の開始に必要な配列が、Qβレプ
    リカーゼの変種RNA鋳型を構成していることを特徴とす
    る請求項1に記載の組換体RNAプローブ分子。
  6. 【請求項6】変種RNA鋳型がMDV−1 RNAであることを特
    徴とする請求項5に記載の組換体RNAプローブ分子。
  7. 【請求項7】上記MDV−1 RNAが、MDV−1(+)RNAまた
    はMDV−1(−)RNAであることを特徴とする請求項6に
    記載の組換体RNAプローブ分子。
  8. 【請求項8】上記組換体RNAプローブ分子が、DNA指向性
    RNAポリメラーゼと共にインキュベートすることにより
    組換体プラスミドから誘導される転写物であることを特
    徴とする請求項1に記載の組換体RNAプローブ分子。
  9. 【請求項9】上記組換体RNAプローブ分子の上記認識配
    列と上記生成物鎖合成の開始に必要な配列が、Qβレプ
    リカーゼの変種RNA鋳型を構成していることを特徴とす
    る請求項8に記載の組換体RNAプローブ分子。
  10. 【請求項10】上記組換体RNAプローブ分子が、MDV−1
    RNAであることを特徴とする請求項9に記載の組換体RNA
    プローブ分子。
  11. 【請求項11】上記MDV−1 RNAが、MDV−1(+)RNAま
    たはMDV−1(−)RNAであることを特徴とする請求項10
    に記載の組換体RNAプローブ分子。
  12. 【請求項12】上記異種配列が、63位及び64位のヌクレ
    オチドの間に挿入されていることを特徴とする請求項7
    または11に記載の組換体RNAプローブ分子。
  13. 【請求項13】上記挿入された異種配列が、感染性媒体
    の特異的核酸配列に相補的であることを特徴とする請求
    項1に記載の組換体RNAプローブ分子。
  14. 【請求項14】上記感染性媒体が、ウイルス、ウイロイ
    ド、ウイルソイド、原核生物または真核生物であること
    を特徴とする請求項13に記載の組換体RNAプローブ分
    子。
  15. 【請求項15】上記原核生物が、細菌であることを特徴
    とする請求項14に記載の組換体RNAプローブ分子。
  16. 【請求項16】上記真核生物が、寄生性原生動物である
    ことを特徴とする請求項14に記載の組換体RNAプローブ
    分子。
  17. 【請求項17】上記寄生性原生動物が、マラリヤを誘因
    することを特徴とする請求項16に記載の組換体RNAプロ
    ーブ分子。
  18. 【請求項18】上記挿入された異種配列が、特異的遺伝
    子配列又はその一部に相補的であることを特徴とする請
    求項1に記載の組換体RNAプローブ分子。
  19. 【請求項19】上記特異的遺伝子配列が、対立遺伝子又
    はその一部であることを特徴とする請求項18に記載の組
    換体RNAプローブ分子。
  20. 【請求項20】サンプル中における目的とするオリゴ又
    はポリヌクレオチドの存在又は濃度を決定するための方
    法であって、 (a)適当な条件下で且つ相補的ヌクレオチド配列をハ
    イブリダイズさせるに十分な時間、サンプルを請求項1
    に記載の組換体RNAプローブ分子と共にインキュベート
    することにより、上記組換体RNAプローブ分子と上記目
    的とするオリゴ又はポリヌクレオチドとの間で特異的複
    合体を形成する段階と、 (b)ハイブリダイズしなかった組換体RNAプローブ分
    子を反応混合物から除去する段階と、 (c)目的とするオリゴ又はポリヌクレオチドにハイブ
    リダイズされる組換体RNAプローブ分子のさらなるコピ
    ーを合成することが可能なRAN指向性RNAポリメラーゼと
    共に反応混合物をインキュベートする段階と、 (d)段階(c)で合成された組換体RNAプローブ分子
    を検出し、こうして目的とするオリゴ又はポリヌクレオ
    チドの存在又は濃度を決定する段階とを含む方法。
  21. 【請求項21】サンプル中のオリゴ又はポリヌクレオチ
    ドを固体支持体に結合することを特徴とする請求項20に
    記載の方法。
  22. 【請求項22】上記固体支持体が、ニトロセルロース又
    はナイロン膜であることを特徴とする請求項21に記載の
    方法。
  23. 【請求項23】段階(a)において、目的とするオリゴ
    又はポリヌクレオチド及び組換体RNAプローブ分子が、
    溶液状であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】段階(b)において、オリゴ又はポリヌ
    クレオチドを固体支持体上に捕獲することにより、ハイ
    ブリダイズした組換体RNAプローブ分子をハイブリダイ
    ズしなかったプローブ分子から分離することを特徴とす
    る請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】放射性標識したリボヌクレオシド5′ト
    リホスフェート前駆物質を組換体RNA生成物に取り込む
    ことにより検出を行うことを特徴とする請求項20に記載
    の方法。
  26. 【請求項26】化学的に修飾したリボヌクレオシド5′
    トリホスフェート前駆物質を組換体RNA生成物に取り込
    むことにより検出を実施することを特徴とする請求項20
    に記載の方法。
  27. 【請求項27】上記化学的に修飾したリボヌクレオシド
    5′トリホスフェート前駆物質が、ビオチニル化されて
    いることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】上記化学的に修飾したリボヌクレオシド
    5′トリホスフェート前駆物質が、蛍光性であることを
    特徴とする請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】RNA特異的クロモジェン性又はフルオロ
    ジェン性染料を組換体RNA生成物に結合することにより
    検出を行うことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  30. 【請求項30】物理的方法により検出を行うことを特徴
    とする請求項20に記載の方法。
  31. 【請求項31】段階(c)においてRNA指向性RNAポリメ
    ラーゼがQβレプリカーゼであることを特徴とする請求
    20に記載の方法。
  32. 【請求項32】組換体RNA生成物鎖の数がポリメラーゼ
    分子の数よりも大きくならないように、段階(c)にお
    けるインキュベーション時間が十分短く、その結果、組
    換体RNA生成物分子の数が最初にハイブリダイズした組
    換体RNAプローブ分子の数に線形に比例することを特徴
    とする請求項20に記載の方法。
  33. 【請求項33】組換体RNA生成物鎖の数がポリメラーゼ
    分子の数よりも大きくなるように、段階(c)における
    インキュベーション時間が十分に長く、その結果、組換
    体RNA生成物分子の数が最初にハイブリダイズした組換
    体RNAプローブ分子の数の対数に比例することを特徴と
    する請求項20に記載の方法。
  34. 【請求項34】サンプル中における目的とする数種の異
    なるオリゴ又はポリヌクレオチドの存在又は濃度を同時
    に決定するための方法であって、 (a)適当な条件下で且つ相補的なヌクレオチド配列を
    ハイブリダイズさせるに十分な時間、サンプルを夫々異
    なる挿入配列を有する異なる型の請求項1に記載の組換
    体RNAプローブ分子の混合物と共にインキュベートする
    ことにより、組換体RNAプローブ分子の混合物と、目的
    とするオリゴ又はポリヌクレオチドとの間で特異的複合
    体を形成する段階と、 (b)ハイブリダイズしなかった組換体RNAプローブ分
    子を反応混合物から除去する段階と、 (c)該当するオリゴ又はポリヌクレオチドにハイブリ
    ダイズされる組換体RNAプローブ分子のさらなるコピー
    を合成することが可能なRNA指向性RNAポリメラーゼと共
    に反応混合物をインキュベートする段階と、 (d)夫々合成組換体RNAの型の1つと相補的なポリヌ
    クレオチドの定序アレーを膜に結合し、合成組換体RNA
    を該アレーにハイブリダイズさせることにより、合成組
    換体RNAの混合物を分離する段階と、 (e)段階(d)で作製された組換体RNAプローブ分子
    を検出し、こうして目的とする各オリゴ又はポリヌクレ
    オチドの存在又は濃度を決定する段階とを含む方法。
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