JP3071474U - スタンドフレーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 馬の蹄鉄の効果的なリサイクルを実現する。 【解決手段】 スタンドフレームを蹄鉄からなるフレー
ム１と、この蹄鉄が立設されるべき基台４から構成し、
蹄鉄から突出している鉄唇２に止め螺子が貫通すべき貫
通孔を設け、基台表面に重ね合わせた鉄唇を止め螺子に
より基台に固定することにより蹄鉄の基台に対する立設
固定手段とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は立設したフレーム内に写真や絵、或いは各種の物品を保持して、装 飾の用に供するためのスタンドフレームに関する（以下、本願明細書においては 「スタンドフレーム」の用語を以上のように定義する。）。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のスタンドフレームとしては木材、金属、プラスチック等から構 成される矩形或いは円形のフレームを支持脚を利用して自立可能としたり、或い は基台上に立設固定したものが公知であった。そして、フレームは板材からのフ レーム全体の切り出し、或いはフレームを構成する各辺毎に切り出した構成部材 の接合、或いは鋳造や射出成形により得られた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、馬の蹄を保護する装具として蹄に沿った略Ｕ字形に構成される蹄鉄 が公知である。この蹄鉄は一定期間使用してすり減ったものは廃棄されていた。 しかしながら、蹄鉄は金属により構成されているので可燃物として焼却処理する ことはできず、廃棄にもそれ相応のコストを要し、加えて、折角の金属資源をそ のまま廃棄することはリサイクルの風潮にも逆行するものであった。一方、蹄鉄 は欧米を中心として幸せを呼ぶ一種の縁起物として位置づけられており、使用済 みの蹄鉄を一種の「開運グッズ」として販売する試みもなされているが、蹄鉄そ のものだけでは面白みに欠け、需要も限られているのが現状であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本願考案者は以上の現状に鑑み、使用済みの蹄鉄の再利用の途を模索していた ところ、前記の略Ｕ字形に構成される蹄鉄の形状に着目し、これをそのままスタ ンドフレームのフレームとして利用することに思い当たり、この基本的な着想を もとに本願考案に及んだものである。

【０００５】 即ち、本願考案のスタンドフレームは馬の蹄鉄からなるフレームと、この蹄鉄 が立設されるべき基台からなり、蹄鉄から突出している鉄唇に止め螺子が貫通す べき貫通孔を設け、基台表面に重ね合わせた鉄唇を止め螺子により基台に固定す ることにより蹄鉄の基台に対する立設固定手段としたことを特徴とする。尚、こ こに「鉄唇」とは、蹄鉄に対し略直交方向に突出される一つ又は複数の舌状の部 分であり、蹄に重合される蹄鉄が馬の脚の蹴り運動時に蹄に対し水平方向に移動 しないように蹄の周側に当接する役目を果たす。ちなみに、蹄鉄に関する最近の 公知発明で鉄唇に触れたものとしては特開平８−２１４７５１や同じく６−２９ ２４９４が挙げられる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図１及び２は この考案のスタンドフレームの第１実施例を示す図である。図中符号４はフレー ムを支持するための基台であり、木材、金属、プラスチック等により任意の形状 に構成される。

【０００７】 図中符号１はフレームであり、このフレームは蹄鉄をそのまま利用して得られ る。即ち、略Ｕ字形のフレーム状に構成される蹄鉄の内周空間Ｓが被保持物のた めの空間として利用される。図中符号２は蹄鉄から突出している鉄唇である。鉄 唇は馬の蹄の状態により一つ又は複数設けられ、又、その位置も異なるが、ここ ではもっとも一般的な蹄頭部分に一つ設けられたものを例示する。この鉄唇２に は貫通孔３が穿設され、鉄唇外面を基台１表面に重ね合わせた状態で基台を貫通 する止め螺子５及びナット６により基台に重合固定される。よって、鉄唇２と連 続するフレーム１は基台に対して立設固定されることとなる。

【０００８】 以上の構成よりなるこの考案のスタンドフレームはフレーム１の内周空間Ｓを 利用して写真や絵などを保持したり、各種の物品を保持したりする用途に使用さ れる。第１実施例においては写真や絵などを保持することを想定しており、フレ ーム１の裏面にプラスチックやガラス等からなる透明のホルダー１０が固定され る（図２参照）。ここでは、２枚のアクリル板１０Ａ、１０Ｂをポケット部Ｐを 構成するように重合したホルダー１０をフレーム１の裏面に貼着しているもので あり、このポケットＰ内に写真や絵などを挿入することによりフレームの内周空 間Ｓにこれらが保持されることとなる。

【０００９】 図３はこの考案のスタンドフレームの第２実施例を示す図である。この実施例 においてはフレーム１内に時計２０を保持している。

【００１０】 尚、以上においてフレーム１内に保持されるものは写真、絵、時計に限定され ず、フレーム内に保持可能な物品の全てを含むことは勿論である。又、フレーム １内に前記のようなホルダーや物品を予め設けず、フレームの利用は購入者の自 由に委ねてもよいことも勿論である。更に基台或いはフレームに蹄鉄が装着され ていた馬の名前を記してもよい。

【００１１】

【考案の効果】

以上の構成よりなるこの考案によれば、従来廃棄するしかなかった使用済みの 蹄鉄をスタンドフレームの構成材として再利用する途を開いたのでリサイクルに 寄与することとなる。

【００１２】 上記の場合、蹄鉄を利用したフレームを基台に対して立設固定するにあたって 、蹄鉄が有する鉄唇に着目してこれを利用しているので、特別な立設固定手段を 別途用意する必要がなく、部品点数が軽減された低コストのスタンドフレームを 実現することが可能となる。

【００１３】 同様の理由から、部品点数が少ないので基台とフレームを分解状態で販売して も需要者には容易に組み立て可能なので、包装コストや輸送コストを軽減するこ とが可能となる。

【００１４】 一方、この考案のスタンドフレームにおいては「縁起物」として認知されてい る蹄鉄をそのままフレームとして使用しているので、写真や絵、或いは物品を飾 ると同時に「縁起物」としての効果も得られ、場合によってはフレーム内に何も 保持せずそのまま飾っても良く、非常に高い商品性が得られる。

【００１５】 ところで、蹄鉄においては初期状態では蹄鉄に対し９０度の状態で起立してい る鉄唇の傾斜角度を、装着する段階で個々の馬の蹄の状態に合わせて微妙に調節 している。従って、この考案のスタンドフレームにおいては再利用する蹄鉄によ りフレームの基台に対する前後の立設角度が変化することとなる。同様に鉄唇の 位置及び数は前記したように個々の馬の蹄の状態により異なり、この考案のスタ ンドフレームにおいては再利用する蹄鉄によりフレームの基台に対する左右の立 設角度が変化することとなる。そこで、購入者においてフレームの前後左右の傾 斜具合によりその蹄鉄が装着されていた馬のことを想像できる面白みも生じ、実 施例のように具体的な馬の名前を記した場合はこの効果はより一層高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案のスタンドフレームの第１実施例の
分解斜視図。

【図２】 同上、正面図。

【図３】 この考案のスタンドフレームの第２実施例の
正面図。

【符号の説明】

１ フレーム ２ 鉄唇 ４ 台座

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 蹄鉄からなるフレームと、この蹄鉄が立
   設されるべき基台からなり、蹄鉄から突出している鉄唇
   に止め螺子が貫通すべき貫通孔を設け、基台表面に重ね
   合わせた鉄唇を止め螺子により基台に固定することによ
   り蹄鉄の基台に対する立設固定手段としたことを特徴と
   するスタンドフレーム。
2. 【請求項２】 使用済みの蹄鉄からなるフレームと、こ
   の蹄鉄が立設されるべき基台からなり、蹄鉄から突出し
   ている鉄唇に止め螺子が貫通すべき貫通孔を設け、基台
   表面に重ね合わせた鉄唇を止め螺子により基台に固定す
   ることにより蹄鉄の基台に対する立設固定手段としたこ
   とを特徴とするスタンドフレーム。
3. 【請求項３】 使用済みの蹄鉄からなるフレームと、こ
   の蹄鉄が立設されるべき基台からなり、蹄鉄から突出し
   ている鉄唇に止め螺子が貫通すべき貫通孔を設け、基台
   表面に重ね合わせた鉄唇を止め螺子により基台に固定す
   ることにより蹄鉄の基台に対する立設固定手段とし、更
   に蹄鉄が装着されていた馬の名前を記したことを特徴と
   するスタンドフレーム。
4. 【請求項４】 フレームに写真を保持可能な透明板を設
   けた請求項１から３の何れかに記載のスタンドフレー
   ム。
5. 【請求項５】 フレームに物品を保持した請求項１から
   ３の何れかに記載のスタンドフレーム。