JP3071320U - 指ポケットを備えた洗顔用具。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗顔する際の洗顔を補助する用具であり、握
り易くて片手でも容易に洗顔できて、洗面台等で使用し
ても水が垂れ落ちる事もなく、微妙な力加減と指先の動
きにも対応できる簡単な構造の衛生的な洗顔用具を提供
する事にある。 【解決手段】 複数枚のガーゼ７を積層した楕円形状の
基布体１の一端部分に、添え布２を重ね合わせて縁取布
４で縁取りし、指が入る状態に成して指ポケット３を設
けるが、縁取布４は基布体１の楕円形周辺に添ってぐる
りと一周して取り付け、縁に厚みを持たせる事で保水性
を高め、水がしたたりにくい構造とした。指ポケット内
の三本の指は自在に動き、外に出した親指と小指で挟み
込むような状態で保持するので、手から抜け出る事もな
く適度な厚みと強度は握り具合が良く、手に馴染んで持
ち易いものとなった。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は洗顔を容易にするための、指ポケットを設けた洗顔用具に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、洗顔の方法として石鹸や洗顔クリーム等を両手で泡立て素手で行なうの が普通である。しかしそれだけでは不充分だとして、スポンジタイプやヘチマ等 の洗顔具がある。又、高価で特殊な洗顔機器等も多種多様に出回っている。その 他に化粧拭き取り用の使い捨てウエットティッシュ等も洗顔用としてある。尚、 本考案に係わる先行技術として実開平０３−１２５４９５（洗顔用ガーゼの手袋 ）の出願がある。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

従来の洗顔用具での洗顔は次のような不便や欠点があった。

【０００４】 手の平で洗顔クリームや石鹸等を泡立てるには両手を必要とし、又、厚みのあ るスポンジタイプやヘチマ等の洗顔用具は片手でも充分泡立ちはできるものの、 持ち手にそれなりの握力が必要であり手の不自由な人は苦労する。そしてこれら の洗顔具では眼、鼻、口の廻り、首筋や髪の生え際などは洗いにくいし、洗面台 で洗顔する時などは水が下に垂れ落ちることもあり使い勝手が悪い。

【０００５】 それに、充分水切りしたつもりでも使用回数を重ねるにつれてヌルヌルしてき だし、乾きにくくて中からカビが出る場合もあり衛生面からも好ましくない。

【０００６】 又、美顔用の高価で特殊な洗顔機器類は持運びにも不便で通常の洗顔具として 用いるものではなく、本考案が目的とするものとは異なる。

【０００７】 化粧拭き取り用の使い捨てウエットティッシュ等は、旅行先とか大変忙しい時 には有難いものであり、クレンジングクリーム等の拭き取りなどには便利で使い 易いと思う。でも結局最後は水で洗い流して仕上げるのが普通であって洗顔用具 としては言い難い。それに日常ふんだんに使用するには結構高値な為に価格面で 少々使い捨てに抵抗があり、それが欠点であるとも云える。

【０００８】 尚本考案に類似する実開平０３−１２５４９５（洗顔用ガーゼの手袋）の場合 は、五本の指を全部手の甲まで差し込んで使用するもので、まして指なし手袋の 形状であれば指先と手袋との一体感に乏しく、自在な動きを必要とする洗顔運動 に不都合な構造であり、洗顔中に手から抜け出るなど使いづらいものとなってい る。又、洗面台で使用する時など水がしたたり落ちてくるなどの欠点もある。

【０００９】 そこで、本考案ではこれら上述の課題を解決し、簡単で使い易い指ポケットを 備えた洗顔用具を提供しようとするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案における指ポケットを備えた洗顔用具は次 のようなものである。

【００１１】 楕円形状の基布体１は、一枚又は複数枚の布を重ね合わせ、適当な部分に押さ えミシン５を施して成る。

【００１２】 添え布２は、指ポケット３を形成するために用意するもので、基布体１の平面 積のほぼ半分とした半楕円状の形で基布体１と同様に複数枚の布を重ね合わせ押 さえミシン５を施してある。即ち、この添え布２を基布体１の一端部分に重ね合 わせて取り付け、指ポケット３を形成するのを特徴とする請求項１に記載の指ポ ケットを備えた洗顔用具とする。

【００１３】 基布体１の一端部分に添え布２を重ね合わせ、指が入る状態に成して指ポケッ ト３を設けるが、その際、縁取布４で楕円形状の基布体１の周辺に添ってぐるり と一周して縁取りする。このように縁取布４で外周辺に厚みを持たせる事は、保 水性を増して溜める能力を高める事ができる為に水がしたたり難くなる。即ち、 水垂れ防止を機能させて完成する請求項２に記載の指ポケットを備えた洗顔用具 となる。

【００１４】

【作用】

指ポケット３に中三本の指を差し込み、親指と小指を外に出して中三本の指を 挟み込む状態で保持しながら水を含ませて使用する。

【００１５】

【考案の実施の形態】

発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。

【００１６】

【実施例１】 図１は実施例１の平面図であり、図２は実施例１のＡ−Ａ断面図である。

【００１７】 本実施例１では基布体１及び添え布２の素材にガーゼ７を採用した。ガーゼ７ の吸水性と通気性は水を含ませて洗顔するのに最適である。

【００１８】 本実施例１の基布体１は、楕円形状に裁断した複数枚のガーゼ７を重ね合わせ て中央部分の長手方向に一箇所だけ押さえミシン５を施した。この押さえミシン ５は縦、横方向に何箇所でも自由であるが、多すぎるとガーゼの特徴であるソフ ト感がなくなるので、必要最小限にする方が使い易い。

【００１９】 指ポケット３を形成する為の添え布２は、図１で示す通り基布体１の平面積の ほぼ半分とした半楕円形状であるが、指差込み口辺６はゆるやかな湾曲線を描き 指差込み口辺６部分の寸法を若干広幅として裁断した複数枚のガーゼ７を重ね合 わせて、基布体１と同様に押さえミシン１５を施してある。

【００２０】 そして、基布体１の一端部分に添え布２を重ね合わせの状態で取り付けて指ポ ケット３を設けるものであるが、この指ポケット３は片手三本の指が差込める状 態の深さと膨らみを持たせる。そして縁取布４で楕円形状の基布体１の周辺に添 ってぐるりと一周して楕円形状の外周全部を縁取りし、さらに指ポケット３の指 差込み口辺６も同じようにして縁取布１４で縁取りを施して完成させる。

【００２１】 又、楕円形状の湾曲した部分を綺麗に縁取りするには大変難しく苦労したもの だが試行錯誤の結果、縁取布４、１４はバイアス状に生地を裁断し縦・横方向へ の伸縮性を持たせることで、縁取りが容易で見栄えよく仕上げる事ができた。

【００２２】 例えば、縁取布４、１４はガーゼの織目をバイアス状に幅を８ｃｍで長さを４ ４ｃｍの長方形に裁断し、さらに幅８ｃｍを長手方向の縦半分に二つ折りに合わ せて袋縫いにして幅を４ｃｍとなす。この場合の長さとは、楕円形状の基布体１ の外周辺縁取り部分及び差込み口辺６の長さである。即ち、幅が４ｃｍで長さを ４４ｃｍとする長い紐状で縁取布４、１４を準備する。

【００２３】 縁取りの縫い方としては、重ね合わせた状態の基布体１と添え布２を縁取布４ で包み込むように二つ折りにしながら縁取りすのであるが、まず、縁取布４の長 手方向の一辺片側を顔に触れる底面側の楕円形状に一周して添え縫いした後、さ らに縁取布４のもう一方の長方向の一辺側を返し縫いして基布体１の外周を包み 込むように押さえ縫いして縁取りすれば体裁よく仕上げる事ができる。このよう に縁取すれば基布体１の外周辺に添って厚みをつける事ができる。尚、厚みをつ けるための縁取りや縫い方等についての方法は他にもいろいろと考察される。

【００２４】 基布体１の外周辺に厚みをつけ縁取布４を設けることで、かなりの保水性を高 めることができる。即ち、楕円形状の基布体１をぐるりと一周する状態で縁取布 ４を設ければ、余分な水分を一時的にでも受け止めることが出来て、水がだらだ らとしたたり落ちるような事もなく、水垂れ防止を考慮した実施例１とする本考 案の指ポケットを備えた洗顔用具として完成させる事ができた。

【００２５】 尚、基布体１及び添え布２は複数枚の素材を積層したものと限定するものでは なく、例えば、基布体１は複数枚のガーゼ７を積層して成す場合でも、添え布２ を不織布などの他に適当と思われる一枚の素材で成しても良い。

【００２６】 本考案の構造は、素材を変更することで使用の目的及び使用方法等が変わる。 即ち、本考案は洗顔用として限定するものではなく、例えば化粧落しや首周辺の アカ落し用とか、或いは、水を使わないで美顔マッサージの効果を引き出す為の 美顔マッサージ用具としてなど、その目的に適合した素材を採用する事で微妙な 指先を必要とする美容補助用具として、他にもいろいろと利用法が考えられる。

【００２７】

【実施例２】 図３は実施例２の平面図であり、図４は実施例２のＢ−Ｂ断面図である。

【００２８】 本実施例２の素材は実施例１と同じくガーゼ７を採用する。実施例１では指ポ ケット３とする添え布２を一ヶ所に備える構造としているので、基布体１の指先 面の一方向部分だけを使って洗顔することになる。そこで、本実施例２では、基 布体１１の二ヶ所に添え布１２、２２を用いて指ポケット１３、２３を二方向へ 向けて取り付け、指を差し替えて基布体１１の両端指先面の部分を使い分けして 使えるようにしたものである。

【００２９】 尚、指ポケット１３、２３を設ける方法として基布体１とほぼ同じ楕円形状の 添え布の短手方向の中央広幅部分（図面省略）を切り開き指差込み口を両方向へ 向けて設け、指ポケットを二ヶ所備える構造で成す方法もある。

【００３０】 又、実施例２で複数枚のガーゼ７を積層し、縁取りして完成させる制作方法等 に関しては実施例１に記述の方法を採用するものとする。

【００３１】

【考案の効果】 本考案は、上述のとおり構成されているので次に記載する効果がある。

【００３２】 外に出した親指と小指で挟み込むようにして使うので強い握力を必要とせず、 泡立ても楽で片手で自由に洗顔できる。

【００３３】 指ポケット内に差し込んだ三本の指は自在な動きが可能で、微妙な指先の動き と力加減の調整が容易であり、手から抜け出るようなこともなく、他の洗顔具で は洗いにくい眼、鼻、口の廻り、髪の生え際、首筋などすべての部分を簡単に綺 麗に洗える。

【００３４】 保水性を高めて縁取りしてあるので、洗面台で洗う時など水が直接だらだらと 下にしたたり落ちることがない。

【００３５】 洗顔用の素材として軽やかで柔らかい肌ざわりのガーゼを採用したので、肌に 優しく扱い易いので赤ちゃんの入浴用などにも使える。

【００３６】 ガーゼを素材とするので、使用後は軽く水洗いして洗濯バサミで簡単に掛け干 すだけで、乾きも早くカビの心配もないので常に清潔さを保て衛生的である。又 、軽くて乾きが早いという事は旅行等に携帯するにも便利である。

【００３７】 基布体１及び添え布２を複数枚のガーゼ７で重ね合わせて成す構造は含水能力 を高めて洗顔に必要な水量の調整が容易であり、洗顔料を洗い流す時などたっぷ りと水を含ましてこすらず軽く叩くようにして使えば、洗い流しが楽で洗顔料の 洗い残しもなく肌のためには最良な洗顔具となる。

【００３８】 そして又、重ね合わせた複数枚のガーゼ７の適度な厚みは安定した強度と握り 具合が良く、手に馴染んで持ちやすく使い易い洗顔用具となった。

【００３９】 毎日の洗顔の際、微妙な指先の力を加減できるので、美顔用のマッサージ感覚 で使えばお肌を痛めることなく角質層の剥離を助ける結果となり、皮膚の最上部 の角質である老人性の色素班などがだんだん薄くなる効果もでている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１を示す平面図である。

【図２】本考案の実施例１を示すＡ−Ａ断面図である。

【図３】本考案の実施例２示す平面図である。

【図４】本考案の実施例２を示すＢ−Ｂ断面図である。

【符号の説明】

１、１１ 基布体 ２、１２、２２ 添え布 ３、１３、２３ 指ポケット ４、１４ 縁取布 ５、１５ 押さえミシン ６、１６、２６ 指差込み口辺 ７ ガーゼ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基布体１に添え布２を取付けて指ポケッ
   ト３を形成するのを特徴とする、指ポケットを備えた洗
   顔用具。
2. 【請求項２】 基布体１の外周を縁取る縁取布４は、水
   垂れ防止を機能させて完成する請求項１に記載の指ポケ
   ットを備えた洗顔用具。