JP3069938U - 電子血圧測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な血圧測定が行える電子血圧測定装置の
提供。 【解決手段】 充気嚢を具えた二つの腕帯内それぞれ
に、圧力センサーを設けて、各圧力センサーをそれぞれ
電子血圧計内部の回路制御ユニットの測定回路に連接
し、各測定回路を一つのマイクロプロセッサに連接し、
該マイクロプロセッサを一つの電源回路、一つのディス
プレイ、一つのキースイッチ、一つのモータ及び腕帯に
対する漏気に使用される漏気手段にそれぞれ連接し、そ
のうちモータと漏気手段をそれぞれ腕帯への充気に供さ
れる空圧回路に連接し、空圧回路を二つの腕帯に連接
し、これにより有効に測定の正確度を高めることができ
るようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の電子血圧測定装置に係り、特に二つの腕帯を用いて血圧測定を 行う装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

臨床で収縮期血圧と拡張期血圧を測定するには、通常、聴診法（ａｕｓｃｕｌ ｔａｔｏｒｙ ｍｅｔｈｏｄ）と振動法（ｏｓｃｉｌｌｏｍｅｔｒｉｃ ｍｅｔ ｈｏｄ）が使用される。

【０００３】 そのうち、聴診法を説明するまえに、まずコロトコフサウンド（Ｋｏｒｏｔｋ ｏｆｆ ｓｏｕｎｄｓ）について説明を行う必要がある。腕帯を上腕に巻き、並 びに充気し、聴診器を下腕に置く時、もし腕帯の圧力が小さすぎると、動脈中に 血液が充満しやすく、即ち脈動の存在があり、聴診器でいかなる音声もきくこと ができない。しかし、もし腕帯圧力が十分で動脈が心拍周期の一つの時期に閉合 すると、即ち心拍が伝動すると、聴診器で音声を聞き取ることができ、この音声 が即ちコロトコフサウンドである。

【０００４】 聴診法で血圧を測定する時には、まず腕帯内の圧力を動脈の収縮圧よりずっと 高くして、動脈を押しつぶし、完全に血流を阻止する。これにより下方の血管か らはコロトコフサウンドが聞こえない。腕帯圧力をわずかに減少すると、腕帯下 の血管に少量の血液が流れ、このとき、下腕動脈において心拍と同期の軽いタッ ピング音が聞こえ、音声が出現すると同時に、腕帯と連結された検圧器が表示す る圧力値がほぼ最大血圧とされる。

【０００５】 聴診法は正確度が高いというメリットを有している。しかし、聴診法は聴診器 を使用してコロトコフサウンドを聞き取る必要があり、これはプロの医療従事者 にとって基本的な技術である。しかし医療関係者でなければ、あまり簡単で便利 な方式ではなく、ゆえに家庭内での使用は普及していない。

【０００６】 振動法は、電子センサーを利用して動脈血管の波形を検出し、それにより既存 の実験で得られた変数により血圧値を推定する。

【０００７】 この振動法は、測定と携帯のいずれにも便利であるというメリットを有してい る。しかし、獲得した最高と拡張期血圧は推定の変数により獲得される。この変 数は殆どの使用者の特徴に符合するが、しかし、ある特殊な使用者、例えば動脈 硬化、糖尿病患者に対しては不適用であり、且つ一旦推定を運用すると誤差の確 率が高くなった。

【０００８】 さらに、現在ある腕帯充気式電子血圧計は、設計上、いずれも充気嚢を具えた 腕帯を透過し、それに電子血圧計内部の回路制御ユニットを組み合わせることで 血圧測定の機能を達成しているため、聴診法のコロトコフサウンド理論基礎と振 動法のセンサーの運用した測定のメリットを併合させて測定の正確度を高めるこ とはできなかった。

【０００９】 このため、聴診法のコロトコフサウンド理論基礎と振動法のセンサーを利用し た検出のメリットを併せ持った電子血圧計が求められていた。

【００１０】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、二つの腕帯を使用する充気式電子血圧測定装置を提供することを課 題とし、それは、充気嚢を具えた二つの腕帯内それぞれに、圧力センサーを設け て、各圧力センサーをそれぞれ電子血圧計内部の回路制御ユニットの測定回路に 連接し、各測定回路を一つのマイクロプロセッサに連接し、該マイクロプロセッ サを一つの電源回路、一つのディスプレイ、一つのキースイッチ、一つのモータ 及び腕帯に対する漏気に使用される漏気手段にそれぞれ連接し、そのうちモータ と漏気手段をそれぞれ腕帯への充気に供される空圧回路に連接し、空圧回路を二 つの腕帯に連接し、これにより有効に測定の正確度を高めることができるものと している。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、 充気嚢を具えると共に内部に動脈血管を流れる血流の信号を検出する第１圧力 センサーが設けられた第１腕帯と、 充気嚢を具えると共に内部に動脈血管を流れる血流の信号を検出する第２圧力 センサーが設けられた第２腕帯と、 回路制御ユニットとされ、マイクロプロセッサを具え、該マイクロプロセッサ が電源回路に連接し、マイクロプロセッサの出力ポートが測定血圧数値を表示す るディスプレイと、一つのモータと気嚢帯に気体を放出させる漏気手段とに連接 し、該モータと該漏気手段が充気嚢に気体を注入する一つの空圧回路に連接し、 該空圧回路の出力が第１腕帯、第２腕帯に連接し、さらにマイクロプロセッサが 第１測定回路、第２測定回路に連接し、この第１、第２測定回路がそれぞれ第１ 、第２圧力センサーに連接し、第１、第２測定回路が圧力センサーの検出した信 号をマイクロプロセッサに送りマイクロプロセッサが判断と処理を行う、上記回 路制御ユニット、 以上を具備したことを特徴とする、電子血圧測定装置としている。 請求項２の考案は、前記電子血圧測定装置において、一つのキースイッチを具 備し、該キースイッチがマイクロプロセッサに連接されたことを特徴とする、請 求項１に記載の電子血圧測定装置としている。 請求項３の考案は、前記電子血圧測定装置において、回路制御ユニットが電子 血圧計本体内に設けられたことを特徴とする、請求項１に記載の電子血圧測定装 置としている。

【００１２】

【考案の実施の形態】

図１及び図２に示されるように、本考案の電子血圧測定装置は、第１腕帯１、 第２腕帯２及び電子血圧計の回路制御ユニット３を具備する。

【００１３】 そのうち、第１腕帯１内に血流が動脈血管を流れる信号を検出する第１圧力セ ンサー１１が設けられる。

【００１４】 第２腕帯２内に血流が動脈血管を流れる信号を検出する第２圧力センサー２１ が設けられる。

【００１５】 回路制御ユニット３にはマイクロプロセッサ３１が設けられ、該マイクロプロ セッサ３１が作業電力を提供する電源回路３３に連接し、マイクロプロセッサ３ １の出力ポートが測定した血圧数値を表示するディスプレイ３４と、一つのモー タ３５と気嚢帯に気体を漏出させる漏気手段３７に連接する。そのうちモータ３ ５と漏気手段３７は一つの空圧回路３６に連接し、空圧回路３６の出力が第１腕 帯１、第２腕帯２に連接し、該空圧回路３６はモータ３５が起動するのをうけて 、気嚢に対して気体の注入を行う。さらにマイクロプロセッサ３１は一つのキー スイッチ３２、第１測定回路３８、第２測定回路３９に連接し、各測定回路３８ 、３９はそれぞれ第１、第２圧力センサー１１、２１に連接し、各測定回路３８ 、３９は圧力センサー１１、２１の検出した信号をマイクロプロセッサ３１に送 りマイクロプロセッサ３１によるさらなる判断と処理に供する。

【００１６】 図３に示されるのは本考案の操作フローチャートである。まず、キースイッチ を操作（６０）し、漏気手段を開放（６１）し、第１、第２腕帯の気嚢帯内の気 体を完全に放出させる。続いて、モータを作動させ（６２）、空圧回路を起動（ ６３）し、第２腕帯に充気加圧を進行し（６４）、動脈血管に接触するまで加圧 を行い、この時、第２腕帯内の圧力センサーが検出した動脈拍動波形は平穏で一 致する。これは図４に示されるとおりである。

【００１７】 そののち、第１腕帯に対して充気加圧を行い、動脈血管を圧迫（６５）させ（ 即ち第１腕帯圧力≧血管内最低圧）、このとき、マイクロプロセッサが第２腕帯 内圧力センサーが波形変化を検出したか否かを判定する（６６）。これは図５に 示されるとおりである。

【００１８】 もし波形信号を検出していなければ、ステップ（６２）に戻る。また、検出し ていればこのときの波形改変時の圧力点を拡張期血圧とする。続いて、第１腕帯 に対して持続して充気加圧を進行し、完全に動脈血管を圧迫させる（６７）。こ のとき、第２腕帯内の圧力センサーが動脈血管を血流が流れないことを検出し（ 即ち第１腕帯圧力≧血管内最高圧）（６８）（図６の信号変化）、この時、マイ クロプロセッサ３１が第２腕帯内の圧力検出の信号が消失したか否かを判定する （６９）。

【００１９】 もし信号が消失していなければ、ステップ（６７）にもどる。そうでなければ 、ディスプレイに収縮期血圧と拡張期血圧の数値を表示する（７０）。その後、 モータを停止させ（７１）、漏気手段を開放し（７２）、第１、第２腕帯の気嚢 帯内の気体を完全に放出させる。

【００２０】

【考案の効果】

総合すると、本考案の回路の改良を透過して、聴診法コロトコフサウンド理論 基礎と振動法で運用するセンサーでの検出のメリットを併合し、測定の正確度を 高めることができ、ゆえに本考案は実用性、新規性、進歩性及び産業上の利用価 値を有している。なお、以上の説明は本考案の実施例を説明するものであって本 考案の請求範囲を限定するものではなく、本考案に基づき容易になしうる細部の 修飾或いは改変はいずれも本考案の請求範囲に属する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の回路ブロック図である。

【図２】本考案の二つの腕帯を被測定者の上腕に巻いた
状態を示す状態表示図である。

【図３】本考案の操作フローチャートである。

【図４】本考案のＢ腕帯内で信号が検出されない状態を
示す波形図である。

【図５】本考案のＢ腕帯内で検出される脈動の信号の波
形図である。

【図６】本考案のＢ腕帯内で検出される信号の変化を示
す波形図である。

【符号の説明】

１ 第１腕帯 １１ 第１圧力センサー ２ 第２腕帯 ２１ 第２圧力センサー ３ 回路制御ユニット ３１ マイクロプロセッサ ３２ キースイッチ ３３ 電源回路 ３４ ディスプレイ ３５ モータ ３６ 空圧回路 ３７ 漏気手段 ３８ 第１測定回路 ３９ 第２測定回路

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 充気嚢を具えると共に内部に動脈血管を
   流れる血流の信号を検出する第１圧力センサーが設けら
   れた第１腕帯と、 充気嚢を具えると共に内部に動脈血管を流れる血流の信
   号を検出する第２圧力センサーが設けられた第２腕帯
   と、 回路制御ユニットとされ、マイクロプロセッサを具え、
   該マイクロプロセッサが電源回路に連接し、マイクロプ
   ロセッサの出力ポートが測定血圧数値を表示するディス
   プレイと、一つのモータと気嚢帯に気体を放出させる漏
   気手段とに連接し、該モータと該漏気手段が充気嚢に気
   体を注入する一つの空圧回路に連接し、該空圧回路の出
   力が第１腕帯、第２腕帯に連接し、さらにマイクロプロ
   セッサが第１測定回路、第２測定回路に連接し、この第
   １、第２測定回路がそれぞれ第１、第２圧力センサーに
   連接し、第１、第２測定回路が圧力センサーの検出した
   信号をマイクロプロセッサに送りマイクロプロセッサが
   判断と処理を行う、上記回路制御ユニット、 以上を具備したことを特徴とする、電子血圧測定装置。
2. 【請求項２】 前記電子血圧測定装置において、一つの
   キースイッチを具備し、該キースイッチがマイクロプロ
   セッサに連接されたことを特徴とする、請求項１に記載
   の電子血圧測定装置。
3. 【請求項３】 前記電子血圧測定装置において、回路制
   御ユニットが電子血圧計本体内に設けられたことを特徴
   とする、請求項１に記載の電子血圧測定装置。