JP3069338B2 - 光ディスク、記録装置、記録プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び記録方法 - Google Patents

光ディスク、記録装置、記録プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び記録方法

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JP3069338B2
JP3069338B2 JP10355164A JP35516498A JP3069338B2 JP 3069338 B2 JP3069338 B2 JP 3069338B2 JP 10355164 A JP10355164 A JP 10355164A JP 35516498 A JP35516498 A JP 35516498A JP 3069338 B2 JP3069338 B2 JP 3069338B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオストリー
ム、オーディオストリームが多重化されたMPEGストリー
ムが記録された光ディスク、記録装置、及び記録プログ
ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、
記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】映像の鑑賞だけに飽きたらず、記録され
た映像を自分の好みに合わせて編集したいというニーズ
は多くの映画愛好家において根強く存在する。映像編集
において操作者は、ビデオストリームとオーディオスト
リームとを多重化して得られたMPEGストリームの不要な
部分だけを消去することができる。また不要部分が消去
されたMPEGストリームを自分の嗜好に応じた順序で再生
することができる。
【0003】近年、このような映像編集を実現するもの
として注目を集めているのは、MPEGストリームをコンピ
ュータファイルと同等に扱うファイルシステムである。
ファイルシステムとは、ハードディスクや光ディスク
等、ランダムアクセス可能な記録媒体の領域を管理する
ためのデータ構造の総称である。例えばISO/IEC13346規
格に準拠したファイルシステムにおいてMPEGストリーム
がファイルに格納されているものとする。この場合、MP
EGストリームを格納したファイルはディレクトリィファ
イル、ファイルエントリという管理情報を用いて管理さ
れる。後者のファイルエントリは、ファイルを構成する
エクステントと同数のアロケーション記述子を有してお
り、それぞれのアロケーション記述子は、ファイルを構
成する各エクステントの記録位置を示す論理ブロック番
号(LBN)と、エクステント長とを含む。これら論理ブ
ロック番号(LBN)、エクステント長を更新することに
より、論理セクタの状態を使用済み、未使用の何れかに
設定することができるので、論理セクタを最小単位とし
た部分削除が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うに論理セクタを最小の削除単位としてMPEGストリーム
の部分削除を行おうとすると、ビデオストリーム、オー
ディオストリームのデコードが不可能になる場合があ
る。デコード不可状態に陥るのは、2048Byteを有する論
理セクタ一つあたりMPEGストリームがどれだけ格納され
るかを考慮せずに、部分削除を行おうとするからであ
る。DVD規格では、MPEG2規格により圧縮されたMPEGスト
リームを格納するようその記録方式が規定されており、
記録すべきパックのデータサイズと論理セクタサイズと
の統一化が規定されている。そのため、一個当たりの論
理セクタにつきMPEGストリームにおける一個のパックが
記録される。ここでパックとは、MPEGストリームにおけ
る1単位である。MPEGでは、ビデオストリーム及びオー
ディオストリームは、所定サイズに分割され、各分割部
分がパケット化される。このパケットを1つ又は複数束
ねたものがパックである。パックはMPEGストリームのデ
ータ転送用タイムスタンプが付与されていて、データ転
送の一単位となっている。DVDでは、このパックとパケ
ットとを一対一に対応させている。即ち、パック内にパ
ケットの構成をとっている。
【0005】そのうちビデオパックには、過去方向およ
び未来方向に再生されるべき画像との時間相関特性を用
いて圧縮されているBidirectionally predictive Predi
ctive(B)ピクチャ、過去方向に再生されるべき画像との
時間相関特性を用いて圧縮されているPredictive(P)ピ
クチャ、時間相関特性を用いず、一フレーム分の画像内
での空間周波数特性を利用して圧縮されているIntra(I)
ピクチャという三種のピクチャデータの分割部分が格納
されている。
【0006】ここで管理情報を更新することにより、一
つのピクチャデータを格納しているビデオパックを部分
削除すれば、部分削除されたピクチャデータを参照して
いるBピクチャ、Pピクチャをデコードすることが不可能
となる。一方オーディオパックには、パック1つ当たり
にオーディオフレームデータが複数格納されている。オ
ーディオフレームデータとは、一オーディオフレーム
(一般にアクセスユニットと呼ばれる)当たりに再生さ
れるべきデータであり、MPEGストリームにおいてデコー
ド及び再生出力を行うことができる最小単位である。具
体例を挙げると、DOLBY-AC3方式によりエンコードされ
たオーディオストリームのフレーム長は32msecであり、
MPEGの1フレームは24msec、LPCMの1フレームは約1.67ms
ec(正確には1/600sec)である。DOLBY-AC3方式のオーデ
ィオフレームデータは192Kbpsのビットレートにてデコ
ードが行われるので、一オーディオフレームデータ当た
りのサイズは768Byte(32msec×192Kbps)となる。一方、
オーディオフレームデータの搭載時におけるパックのペ
イロードサイズは、最大2016Byteなので、ペイロードサ
イズは、オーディオフレームデータサイズの2.624倍、
即ち、非整数倍となることがわかる。ペイロードサイズ
が非整数倍であるのに、パックのペイロードサイズ毎に
オーディオストリームを分割し、順次各パックのペイロ
ードに格納してゆけば、何れかのオーディオフレームデ
ータがパックの境界を跨ぐことがわかる。
【0007】図32は、オーディオフレームデータがパ
ック境界を跨いでいる状態を示す図である。図32の最
上段は、オーディオフレームの一例を示している。本図
において"<"記号は、オーディオフレームの再生開始時
刻を示し、">"記号はオーディオフレームの再生終了時
刻を示している(以降オーディオフレームは、このよう
な表記を持って図示する。)。このようなオーディオフ
レームにて表示(Presentate)されるべきオーディオフレ
ームデータは、そのオーディオフレームの再生開始時刻
より前にデコーダに入力されて、再生開始時刻において
デコーダによりバッファから取り出されねばならない。
【0008】図32の下段は、各オーディオフレームで
再生されるべきオーディオフレームデータがオーディオ
パックにどのように格納されるかの一例を示す図であ
る。本図においてオーディオフレームf81,f82にて再生
されるべきオーディオフレームデータはオーディオパッ
クA71に格納されており、オーディオフレームf84にて再
生されるべきオーディオフレームデータはその次のオー
ディオパックA72に、オーディオフレームf86にて再生さ
れるべきオーディオフレームデータはその次のオーディ
オパックA73に格納されている。ここでオーディオフレ
ームf83にて再生されるべきオーディオフレームデータ
は先行すべきオーディオパックA71と、後続すべきオー
ディオパックA72とに分割された状態で格納されてい
る。同じくオーディオフレームf85にて再生されるべき
オーディオフレームデータも先行すべきオーディオパッ
クA72と、後続すべきオーディオパックA73とに分割され
た状態で格納される。このように1つのオーディオフレ
ームデータが分割された状態で2つのオーディオパック
に格納されているのは、オーディオフレームの境界と、
パックの境界とが一致しないことを意味している。この
ような境界の不一致が現れるのは、MPEG規格においてパ
ックのデータ構造は、オーディオストリームのデータ構
造と何の関連性も有さず規定されているからである。
【0009】図32のようにオーディオフレームデータ
がパック境界を跨いでいる状態で、ファイル管理情報を
更新することにより論理セクタ(パック)の単位で部分
削除を行えば、例えばf83のように削除範囲と範囲外と
の境界を跨ぐオーディオフレームデータは、オーディオ
フレームデータの一方の端部が削除済みに設定され、他
方の端部が使用中として管理されることになる。
【0010】MPEG規格は、連続する一つのストリームを
先端から終端までを再生するように規定されていて、ま
た、1つのオーディオフレームデータをデコード単位と
してモデル化が行われているので、MPEG規格準拠のデコ
ーダはこれら先端部と、終端部がオーディオフレームデ
ータの境界にて終了していることを前提としてデコード
を行う。そのため、先端部と、終端部に分断されたオー
ディオフレームデータを有したオーディオストリームで
は、デコードに必要なオーディオフレームデータの一部
を失っているため正常なデコードが保証されない場合が
ある。
【0011】部分削除後のMPEGストリームを正常にデコ
ードさせるには、部分削除を行う前に一旦MPEGストリー
ムを読み出し、MPEGストリームをそれぞれ、オーディオ
パック、ビデオパックに分離して、ビデオストリームに
ついては範囲外のみで正常にデコードされるよう再エン
コード(GOPの再構築)を行い、オーディオストリーム
から不要となるオーディオフレームデータを捨て、再度
多重化してMPEGストリームを得て、それを記録した後、
管理情報の更新を行うのである。
【0012】このようにして行われる部分削除は、MPEG
ストリームの解析や、再エンコード、再多重化を行うた
めのハードウェア、ソフトウェアを記録装置や再生装置
に求めるものである。ということは、このようなハード
ウェア、ソフトウェアを具備していない記録装置では部
分削除は不可能なことになる。つまり、記録装置には、
携帯タイプのもの、汎用コンピュータへの組込型のもの
等様々な機種が存在し、それら全ての機種が上記のよう
なハードウェア、ソフトウェアを具備しているとは言い
難い。特に、汎用コンピュータ組込型の記録装置は、MP
EGストリームを再生し得るだけの簡易なハードウェア−
ソフトウェアと、ファイルシステムとを備えているもの
が多い。それにも拘らず、部分削除の実現に上記のよう
なハードウェア、ソフトウェアを要求するということ
は、部分削除を行なえる記録装置の機種が絞られること
になり、光ディスクの利用者にとっては、部分削除が行
なえる機会が大幅に制限されることになる。
【0013】本発明の目的は、記録装置が管理情報を更
新する機能さえ有していれば、MPEGストリームの部分削
除が可能となる光ディスクと、そのようなMPEGストリー
ムを光ディスクに記録する記録装置、記録プログラムを
記録したコンピュータ読取可能な記録媒体、記録方法を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る光ディスクは、複数のピクチャデータ
を有するビデオストリームと、複数のオーディオフレー
ムデータを有するオーディオストリームとを多重化する
ことにより得られたビデオオブジェクトが記録された光
ディスクであって、ビデオオブジェクトは、複数の所定
長のビデオオブジェクトユニットから構成され、全ての
前記ビデオオブジェクトユニットは、完結した複数個の
ピクチャデータと、完結した複数個のオーディオフレー
ムデータとを有している。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、光ディスク、記録装置の実
施形態を図面を参照しながら説明する。 (1-1)記録可能な光ディスクの物理構造 図1(a)は、記録可能な光ディスクであるDVD-RAMデ
ィスクの外観を表した図である。本図に示すように、DV
D-RAMはカートリッジ75に収納された状態で記録装置
に装填される。本カートリッジ75は、DVD-RAMの記録
面を保護する目的のものであり、本カートリッジ75の
収納時においてDVD-RAMは、シャッタ76の開閉するこ
とによりアクセスされる。
【0016】図1(b)は、記録可能な光ディスクであ
るDVD-RAMディスクの記録領域を表した図である。同図
のように、DVD-RAMディスクは、最内周にリードイン領
域を、最外周にリードアウト領域を、その間にデータ領
域を配置している。リードイン領域は、光ピックアップ
のアクセス時においてサーボを安定させるために必要な
基準信号や他のメディアとの識別信号などが記録されて
いる。リードアウト領域もリードイン領域と同様の基準
信号などが記録される。データ領域は、最小のアクセス
単位であるセクタ(2kバイトとする)に分割されてい
る。
【0017】図1(c)は、セクタをヘッダしてDVD-RA
Mの断面及び表面を示した図である。同図に示すよう
に、1セクタは、金属薄膜等の反射膜表面に形成された
ピット列部と、凹凸形状部とからなる。ピット列部は、
セクタアドレスを表すために刻印された0.4μm〜1.87μ
mのピットからなる。
【0018】凹凸形状部は、凹部(グルーブと呼ぶ)及
び凸部(ランドと呼ぶ)からなる。ランド、グルーブは
それぞれの表面に相変化(Phase Change)可能な金属薄膜
である記録マークが付着されている。相変化とは、付着
した金属薄膜の状態が光ビームの照射により結晶状態
と、非晶状態とに変化することをいう。凹凸形状部に
は、相変化を利用することによりデータを書き込むこと
ができる。MOディスクではランド部のみが記録用である
のに対して、DVD-RAMではランド部とグルーブ部にもデ
ータを記録できるようになっている。グルーブ部へのデ
ータ記録を実現したことは、記録密度をMOと比べて増大
させている。セクタに対する誤り訂正情報は、16個の
セクタ毎になされる。本実施例では、ECC(Error Corre
cting Code)が付与されるセクタ群(16セクタ)をEC
Cブロックと呼ぶ。
【0019】また、DVD-RAMは、記録・再生時においてZ
-CLV(Zone-Constant Linear Velocity)と呼ばれる回転
制御を実現するために、データ領域が複数のゾーン領域
に分割されている。図2(a)は、DVD-RAMに同心円状
に設けられた複数のゾーン領域を示す図である。同図の
ように、DVD-RAMは、ゾーン0〜ゾーン23の24個の
ゾーン領域に分割されている。ここでゾーン領域とは、
同じ角速度でアクセスされる一群のトラックをいう。本
実施形態では1ゾーン領域は、1888本のトラックを含
む。DVD-RAMの回転角速度は、内周側のゾーン程速くな
るようにゾーン領域毎に設定され、光ピックアップが1
つのゾーン内でアクセスする間は一定に保たれる。これ
により、DVD-RAMの記録密度を高めるとともに、記録・
再生時における回転制御を容易にしている。
【0020】図2(b)は、図2(a)において同心円
状に示したリードイン領域と、リードアウト領域と、ゾ
ーン領域0〜23を横方向に配置した説明図である。リ
ードイン領域とリードアウト領域は、その内部に欠陥管
理領域(DMA:DefectManagement Area)を有する。欠陥
管理領域とは、欠陥が生じたセクタの位置を示す位置情
報と、その欠陥セクタを代替するセクタが上記代替領域
の何れに存在するかを示す代替位置情報とが記録されて
いる領域をいう。
【0021】各ゾーン領域はその内部にユーザ領域を有
すると共に、境界部周辺に代替領域及び未使用領域を有
している。ユーザ領域は、ファイルシステムが記録用領
域として利用することができる領域をいう。代替領域
は、欠陥セクタが存在する場合に代替使用される領域で
ある。未使用領域は、データ記録に使用されない領域で
ある。未使用領域は、2トラック分程度設けられる。未
使用領域を設けているのは、ゾーン内では隣接するトラ
ックの同じ位置にセクタアドレスが記録されているが、
Z-CLVではゾーン境界に隣接するトラックではセクタア
ドレスの記録位置が異なるため、それに起因するセクタ
アドレス誤判別を防止するためである。
【0022】このようにゾーン境界にはデータ記録に使
用されないセクタが存在する。そのためデータ記録に使
用されるセクタのみを連続的に示すように、DVD-RAM
は、内周から順に論理セクタ番号(LSN:Logical Sector
Number)をユーザ領域の物理セクタに割り当ててい
る。図2(c)に示すように、LSNが付与されたセクタ
により構成される、ユーザデータを記録する領域をボリ
ューム空間と呼ぶ。
【0023】(1-2)ボリューム領域上に記録されている
データ 図3は、各ゾーン領域上のユーザ領域に、どのような内
容のデータが記録されているかを示す図である。ボリュ
ーム領域には、複数VOBを収録したAVファイルと、その
管理情報であるRTRW(RealTime ReWritable)管理ファイ
ルとが記録されている。
【0024】図3の5段目に示されているビデオストリ
ーム及びオーディオストリームは、4段目に示すように
パケットのペイロードサイズに分割される。その分割に
より得られた小部分は、MPEG規格に規定されたビデオパ
ック−オーディオパックに格納された状態で、3段目に
示すAVファイル内のVOB#1、VOB#2に多重される。AVファ
イルは、ISO/IEC13346に基づいて2段目に示すように複
数のエクステントに分割され、各エクステントは1段目
に示すボリューム領域上のゾーン領域内の空き領域上
に、ゾーン領域の境界を跨がないように記録される。
【0025】これらのAVファイル、RTRW管理ファイルは
ISO/IEC13346規格に準拠したディレクトリィファイル、
ファイルエントリを用いて管理される。図3の一例にお
いて、VOB#1、VOB#2、VOB#3を格納したAVファイルは、
エクステントA,B,C,Dに分割され、ゾーン領域内に格納
されているので、このAVファイルについてのファイルエ
ントリは、エクステントA,B,C,Dについてのアロケーシ
ョン記述子を有している。AVファイルを分割することに
より得られるエクステントはAVブロックとよばれる。こ
のAVブロックは、再生装置におけるトラックバッファと
呼ばれるディスクアクセス用のバッファがアンダーフロ
ーしないサイズを有している。
【0026】図4にファイルエントリのデータ構造の一
例を示す。本図においてファイルエントリは、記述子タ
グと、ICBタグと、アロケーション記述子長と、拡張属
性と、エクステントA,B,C,Dのそれぞれに対応するアロ
ケーション記述子とを有する。記述子タグは、自身がフ
ァイルエントリである旨を示すタグである。DVD-DAMに
おけるタグには、ファイルエントリ記述子、スペースビ
ットマップ記述子などの種別があるが、ファイルエント
リの場合には、記述子タグとしてファイルエントリを示
す261が記述される。
【0027】ICBタグはファイルエントリ自身に関する
属性情報を示す。拡張属性は、ファイルエントリ内の属
性情報フィールドで規定された内容よりも高度な属性を
示すための情報である。アロケーション記述子のデータ
構造を、図4の右半分に示す。本図においてアロケーシ
ョン記述子は、エクステント長と、エクステントの記録
開始位置を示す論理ブロック番号とを含む。DVD-RAMに
おいてこのようなエクステントにより占有されている論
理セクタは、"使用済み"として管理され、占有されてい
ない論理セクタは、"未使用"として管理される。
【0028】一方、VOB#1〜VOB#3についての情報は6段
目に示すVOB#1情報、VOB#2情報、VOB#3情報としてRTRW
管理ファイルに収録される。これらを収録したRTRW管理
ファイルもAVファイルと同様、複数のエクステントに分
割された状態でボリューム領域内に記録される。 (1-2-1)ビデオストリーム 図5に示すビデオストリームは、一フレーム分の画像に
対応するピクチャデータを複数配してなる。ピクチャデ
ータは、NTSC方式、PAL方式のビデオ信号をMPEG規格に
従って圧縮したものである。NTSC方式のビデオ信号を圧
縮した複数のピクチャデータは、約33msec(正確には1/
29.97sec)のフレーム周期を有するビデオフレームにて
表示され、PAL方式のビデオ信号を圧縮した複数のピク
チャデータは、40msecのフレーム周期を有するビデオフ
レームにて表示される。図5の最上段は、ビデオフレー
ムの一例を示している。本図において"<"記号,">"記
号の一組で特定される区間はビデオフレームを示してい
る。ビデオフレームにおいて"<"記号は、そのビデオフ
レームの再生開始時刻(Presentation_Start_Time)を示
し、">"記号はビデオフレーム再生終了時刻(Presentat
ion_End_Timeを示している(以降ビデオフレームは、こ
のような表記を持って図示する。)。また、これらの記
号により特定される閉区間には、複数のビデオフィール
ドがふくまれている。
【0029】MPEG規格に従った圧縮とは、一フレーム分
の画像内での空間周波数特性と、過去および未来に再生
されるべき画像との時間相関特性とを用いた圧縮であ
り、この圧縮を経ることにより、各ピクチャデータは、
Bピクチャ、Pピクチャ、Iピクチャのうち何れかに変換
される。本図においてB,P,Iピクチャは均等な大きさで
示しているが、これらのデータサイズはバラバラである
ことに留意されたい。時間相関特性を用いて圧縮されて
いるPピクチャおよびBピクチャをデコードするには、過
去方向および未来方向に再生されるべき画像を参照せね
ばならない。例えばBピクチャをデコードする際、参照
先である画像のデコードが終わっていなければならな
い。
【0030】そこで、MPEGのビデオストリームでは、各
ピクチャの表示順序(display order)を規定するとと
もに、各ピクチャの符号化順序(coding order)を規定
している。図5における2段目、3段目は、表示順序に配
されたピクチャデータと、符号化順序に配されたピクチ
ャデータとを示す。またPピクチャおよびBピクチャのみ
を連続して使用すると、特殊再生などでストリーム途中
からのデコードを行う場合に問題が生じるので、ピクチ
ャデータには約0.5秒毎にIピクチャが挿入されている。
このIピクチャを先頭として、次のIピクチャ先頭までの
ピクチャデータ列はGOP(Group of Pictures)と呼ばれ、
MPEGでの一圧縮単位となっている。図5の3段目におけ
る"|"記号はGOPの境界を示す。GOPでは、display orde
rにおいて一番最後に位置するピクチャデータのピクチ
ャタイプがPピクチャであるのが一般的であり、coding
orderで一番最初に位置するピクチャデータのピクチャ
タイプがIピクチャでなければならない。
【0031】(1-2-2)VOBのデータ構造 図3に示したVOB(Video Object)#1,#2,#3・・・・は、ビデ
オストリーム、オーディオストリームを多重化すること
により得られたISO/IEC13818-1規格準拠のプログラムス
トリームであって、その終端部にprogram_end_codeが付
与されていないものをいう。
【0032】図6は、VOBの論理フォーマットを段階的
に詳細化した図である。即ち、本図において上段に位置
する論理フォーマットは、その下段に位置する論理フォ
ーマットを詳細化したものである。本図において1段目
に位置するビデオストリームは、その2段目に示すよう
に図5に示した複数のGOPに分割される。図5に示した
ように、GOP単位のピクチャデータは、分割されパック
化される。一方、1段目の右側に位置するオーディオス
トリームは、図5同様、3段目に示すように分割され、
パック化される。複数に分割されたGOP単位のピクチャ
データは、分割されたオーディオストリームとインター
リーブ多重されて、4段目に示すパック列を形成してい
る。このようなパック列は、5段目に示す複数のVOBU(V
ideo Object Unit)を形成しており、6段目に示すVOBは
複数のVOBUが時系列に配列された構成を持つことがわか
る。本図における破線に示す引き出し線は、下段の論理
フォーマットがその上段の論理フォーマット内のどの部
分を詳細化したかを明確にしている。この表記に基づい
て図中の破線を参照すると、5段目におけるVOBUは、4段
目に示したパック列に対応しており、更に2段目に示すG
OP単位のピクチャデータに対応している。
【0033】破線に示した対応関係からも明らかなよう
に、VOBUとは、その再生時間が約0.4秒〜1.0秒となるピ
クチャデータからなる少なくとも1つ以上のGOPと、こ
のピクチャデータと共にDVD-RAMから再生装置へと読み
出されるべきオーディオフレームデータ群を含む単位で
ある。MPEG規格においてGOPという単位はMPEGビデオ規
格ISO/IEC(13818-2)で定義されているものであるが、GO
Pにより指示されるのは図6(a)の2段目に示すように
ピクチャデータのみであり、これと多重化されているオ
ーディオフレームデータや他のデータ(副映像データや
制御データ等がある。)はGOPでは指示されない。これ
を補間する狙いで、DVD-RAM規格では、GOPに相当する単
位としてVOBUを設け、その再生時間が約0.4秒〜1.0秒と
なるピクチャデータからなる少なくとも1つ以上のGOP
と、このピクチャデータと共に多重化されているオーデ
ィオフレームデータとをひとまとまりに称呼できるよう
にしている。
【0034】VOBUにおけるビデオパック−オーディオパ
ックの配列は、論理セクタ列の並びと等価であり、これ
らのパックに格納されているデータがDVD-RAMから読み
出される。即ち、ビデオパック−オーディオパックの配
列は、DVD-RAMからの読出順序を意味している。各ビデ
オパックは約2KByteの格納容量を有しており、例えば1V
OBU当たりのビデオストリームのデータサイズは、数100
KByteであるので、上記ビデオストリームが数100個のビ
デオパックに分割されて格納されることになる。
【0035】続いて再生装置が、VOBUの先頭をどのよう
に識別するかについて説明する。図6(a)には、シス
テムヘッダ(system_header)h1が記述されており、当該
システムヘッダから伸びる矢印がVOBUの先頭に位置する
ビデオパックを指示していることがわかる。このシステ
ムヘッダは、ストリームのデコードに必要な各種パラメ
ータを含むものであり、上記の矢印は、このシステムヘ
ッダがVOBUの先頭となるパックに格納されていることを
示す。このシステムヘッがデータ列におけるVOBUのセパ
レータとなる。
【0036】(1-2-2-1)オーディオパックのデータ構造 図6(b)は、VOBUの先頭に配されるビデオパックの論
理フォーマットを示す図であり、本図においてVOBUにお
ける先頭ビデオパックは、パックヘッダと、システムヘ
ッダと、パケットヘッダと、ビデオストリームの一部分
であるビデオデータとから構成されることがわかる。
【0037】図6(c)は、VOBUにおいて先頭以外に配
されるビデオパックの論理フォーマットを示す図であ
り、本図においてVOBUにおいて先頭以外に配されるビデ
オパックは、システムヘッダを排した構成になってお
り、パックヘッダと、パケットヘッダと、ビデオデータ
とから構成されることがわかる。図6(d)は、システ
ムヘッダの論理フォーマットを示す図であり、本図にお
いてシステムヘッダは、VOBUの先頭に位置するビデオパ
ックにのみ付与されるものであり、データを入力する際
に再生装置に求められる転送レートを示す最大レート情
報(図中のRate.bound.info)と、VOBにおけるデータを
入力する際に再生装置に求められる最大バッファサイズ
を示すバッファサイズ情報(図中のBuffer.bound.inf
o)とを含む。
【0038】続いて各パックのデータ構造について説明
する。尚、ビデオパックのデータ構造は、本実施形態の
主眼ではないのでその説明は省略するものとし、オーデ
ィオパックのデータ構造についてのみ説明を行う。図7
(a)は、DOLBY-AC3方式のオーディオパックの論理フ
ォーマットを示す図であり、本図においてオーディオパ
ックは、パケットヘッダ(Pack header)と、パケットヘ
ッダ(Packet header)と、本パックに含まれるオーディ
オストリームの圧縮方式がLinear-PCM方式ものである
か、Dolby-AC3方式のものであるかを示すsub_stream_id
と、オーディオフレーム情報(Audio Frame Informatio
n)と、その圧縮方式にて圧縮された複数のオーディオフ
レームデータとから構成されることがわかる。
【0039】図7(b)は、Linear-PCM方式のオーディ
オパックの論理フォーマットを示す図である。Linear-P
CMのパックは、DOLBY-AC3方式のフォーマットにオーデ
ィオフレームデータ情報(Audio data information)が追
加されたデータ構造を有する。このオーディオフレーム
データ情報は、エンファシス状態のオン/オフを示すau
dio_emphasis_flag、オーディオミュートのオン/オフ
を示すaudio_mute_flag、オーディオフレームグループ
(GOF)における先頭オーディオフレームのフレーム番号
が記述されるaudio_frame_number、オーディオフレーム
サンプルが量子化された際のワード長を示すquantizati
on_word_length、オーディオサンプリング周波数を示す
audio_sampling_length、モノナル、ステレオ、デュア
ルモノナルに設定可能なnumber_of_audio_channels、先
頭アクセスユニットからのダイナミックレンジを圧縮し
たdynamic_range_controlを含む。
【0040】図7(c)は、MPEG-AUDIO方式のオーディ
オパックの論理フォーマットを示す図である。MPEG-AUD
IOのパックは、DOLBY-AC3方式のパケット構造からsub_s
tream_id、オーディオフレーム情報が削除されたデータ
構造を有する。図7(d)は、パケットヘッダ、パケッ
トヘッダ及びオーディオフレーム情報のデータ構造を示
す図である。
【0041】本図に示すようにパケットヘッダは、Pack
_Start_Code、そのパックに格納されているオーディオ
フレームデータをオーディオストリームのデコード用バ
ッファ(以下オーディオデコーダバッファと呼ぶ)に何
時入力すべきかを示すSCR(System Clock Reference)、P
rogram_mux_rateを含む。VOBにおける最初のSCRは、MPE
G規格のデコーダが標準装備しているシステムタイムク
ロック(以下「STC」と呼ぶ)の初期値として、STCに設
定される。
【0042】本図に示すようにパケットヘッダは、パケ
ットの先頭コードである"packet_start_code_prefix"
と、プライベートストリームの固定値に設定された"str
eam_Id"と、オーディオフレームデータを何時デコード
するかを指示するPTS(Presentation Time Stamp)とを含
む。オーディオフレーム情報は、このオーディオパック
の中にあるオーディオフレームの数が記述される"numbe
r_of_frame_header"と、先頭アクセスユニット(オーデ
ィオフレーム)の先頭バイトが、この情報からの相対ブ
ロック数で記述される"first_access_pointer"とを含
む。
【0043】(1-2-2-2)オーディオデコーダバッファの
バッファ状態 PTS、SCRをパケットヘッダ、パケットヘッダに付与する
ことによりオーディオデコーダバッファの内部状態どの
ように変化するかについて説明する。図8は、オーディ
オデコーダバッファのバッファ状態を示す図である。本
図は、縦軸をバッファ占有量としており、横軸を時間軸
としている。
【0044】本図における傾斜部k12,k13の傾きは、オ
ーディオパックのProgra_mux_rateに示される転送レー
トを意味する。全オーディオパックにおいてこの転送レ
ートは同一である。傾斜部k12,k13の高さは、各オーデ
ィオパックによりオーディオデコーダバッファに転送さ
れるオーディオフレームデータのデータ量を意味してい
る。一般に、各オーディオパックのペイロードは、オー
ディオフレームデータによって満たされているので、傾
斜部k12,k13の高さは、2016Byteになる。
【0045】傾斜部k12,k13の横幅は、1パックの転送
期間を示し、傾斜部k12,k13の開始位置は、そのパック
に付与されたSCRを示す。オーディオデコーダバッファ
への転送レートは、例えばDolby-AC3,192Kbpsの場合、
オーディオストリーム2本分で384kbpsとなる。一方、パ
ックのペイロードサイズは2016Byteなので、転送期間
は、2msec(=2016byte×8/8Mbps)となる。つまりオーデ
ィオフレームの約0.0625倍(=2msec/32msec)の時間にお
いて、パックのペイロードに格納された2016Byteものの
オーディオフレームデータの転送が完遂するのである。
【0046】段差部d1,d2,d3は、オーディオフレームの
再生開始時刻が到来する度にオーディオデコーダバッフ
ァに蓄積されたオーディオフレームデータが取り出され
てデコードされることにより、オーディオデコーダバッ
ファの蓄積量が減少していることを示す。段差部d1,d2,
d3の位置は、PTS(Presentation Time Stamp)を示す。本
図におけるオーディオパックA31はオーディオフレームf
20,f21,f22の再生終了時刻にデコードされるべきオーデ
ィオフレームデータA21,A22,A23をその内部に格納して
いる。これらのオーディオフレームデータのうち、オー
ディオフレームデータA21はオーディオフレームf21の再
生開始時刻にてデコードされ、その後、オーディオフレ
ームf22,f23の再生開始時刻にてオーディオフレームデ
ータA22,A23がデコードされていることがわかる。オー
ディオパックに格納されているオーディオフレームのう
ち、最も早くデコードされるべきなのはオーディオフレ
ームデータA21であり、本オーディオフレームデータ
は、オーディオフレームf21の再生開始時刻にてデコー
ドされるべきなので、このオーディオパックは、オーデ
ィオフレームf20の表示終了までにDVD-RAMから読み出さ
れるべきである。そのため、オーディオフレームデータ
A21,A22,A23を格納したオーディオパックは、オーディ
オフレームf20の再生終了時刻までの入力時刻を示すSCR
が付与されている。
【0047】(1-2-2-3)ビデオストリームにおけるバッ
ファ状態 PTS、DTS、SCRといったタイムスタンプをパケットヘッ
ダ、パケットヘッダに付与することによりビデオストリ
ームのデコード用バッファ(以下ビデオデコーダバッフ
ァと呼ぶ。)の内部状態どのように変化するかについて
説明する。ビデオストリームは、時間相関特性を用いた
圧縮方式の採用によってピクチャタイプ(Iピクチャ、P
ピクチャ、Bピクチャ)毎に必要となる符号量に大きな差
があることと、可変符号長にて符号化され、尚且つデー
タ量が大きいことから、各ピクチャデータ、特にIピク
チャの再生に必要なデータの転送を、それがデコードさ
れるべきビデオフレームの1つ前のビデオフレームのデ
コード時刻から、当該Iピクチャのデコード開始時刻、
即ち、1フレームの期間中に完遂することは困難であ
る。
【0048】図9(a)は、ビデオフレームと、ビデオ
デコーダバッファにおけるバッファ占有量とを示す図で
ある。本図は、縦軸をバッファ占有量としており、横軸
を時間軸としている。この時間軸の一区切りは、33msec
置きであり、NTSC方式のビデオフレームの時間長と合致
する。本グラフを参照すると、バッファ占有量が"ノコ
ギリ波状"に変化していることがわかる。
【0049】ノコギリを構成する三角形の高さは、各ビ
デオフレームにて再生されるビデオストリームのデータ
量を意味しており、このデータ量はビデオフレームにお
いてバラバラである。このようにデータ量がバラバラな
のは、画像の複雑さに応じた動的な符号量割り当てを行
っているからである。各三角形の傾きは、ビデオストリ
ームの転送レートを意味する。ビデオストリームの転送
レートの大雑把な値は、トラックバッファの出力レート
から、オーディオストリームの出力レートを減じること
により算出される。全フレーム周期においてこの転送レ
ートは同一である。
【0050】本図における三角形は、各ピクチャデータ
が、一定の転送レートでビデオデコーダバッファに蓄積
され、デコード時刻においてビデオデコーダバッファか
ら瞬時に取り出されることを意味する。上記"ノコギリ
波状"の変化は、上記蓄積から取り出しまでの処理が、
延々と繰り返されていることを意味する。各ビデオパッ
クに付与されたDTSは、ビデオデコーダバッファからの
取り出し時刻を意味するものである。
【0051】図9(a)に示すように複雑な画像に対し
ては画質を保つため、より多くの符号量を割り当てる必
要がある。このように多くの符号量を割り当てると、そ
のデータ量も膨大となるため、ビデオデコーダバッファ
へのデータの備蓄も、かなり早めに初めておく必要があ
る。一般に、各ピクチャデータのビデオデコーダバッフ
ァへの転送開始時刻からピクチャデータのデコード時刻
までの時間長は「VBV(Video Buffer Verify) delay」と
呼ばれる。絵柄が複雑であり、より多くの符号量が割り
当てられている画像程、この「VBV delay」は大きくな
る傾向にある。
【0052】図9(a)を参照すると、ビデオフレーム
のデコード時刻T16にてデコードされるピクチャデータ
の転送は、時刻T11から始まっていることがわかる。そ
の一方、時刻T12では、時刻T18にてデコードされるピク
チャデータの転送が始まっていることがわかる。同様
に、時刻T14、時刻T15、時刻T17では、時刻T19、時刻T2
0、時刻T21にてデコードされるピクチャデータの転送が
始まっていることがわかる。
【0053】(1-2-2-4) 各ピクチャデータの転送期間 図9(b)は、各ピクチャデータの転送時間をより詳細
に説明するための説明図である。図9(a)に基づいて
考えると、図9(b)において時刻T24にてデコードさ
れるべきピクチャデータの転送は、「VBV delay」の開
始時刻T23から次のピクチャデータの転送が始まるまで
の時間「Tf_Period」内に完遂しているといえる。この時
間以降におけるバッファ占有量の増加は、以降のピクチ
ャデータの転送がもたらすものである。
【0054】Tf_Periodの開始時刻は、対応するピクチ
ャデータの分割部分を格納したパックのうち先頭のパッ
クに付与されたSCRにほぼ相等しく、Tf_Periodの終了時
刻は次順位のピクチャデータの分割部分を格納したパッ
クのうち先頭のパックに付与されたSCRにほぼ相等し
い。つまりTf_Periodは、各ビデオパックに付与されたS
CRにより特定される。
【0055】ビデオデコーダバッファに蓄積された画像
Aのピクチャデータは、そのデコード時刻T24を待つ。デ
コード時刻T24で画像Aのデコードが行われると、ビデオ
デコーダバッファ内のピクチャデータは消尽したことに
なり、バッファ占有量が減少する。以上から、オーディ
オフレームデータの転送は、そのデコード時刻の直前、
例えば、1オーディオフレーム前に転送を行えば充分で
あるのに対して、ビデオデータの転送は、ピクチャデー
タのデコード時刻より充分前から転送を開始せねばなら
ない。つまりほぼ同時にデコードされるビデオのピクチ
ャデータと、オーディオフレームデータとでは、ピクチ
ャデータがオーディオフレームデータに先行して転送が
行われる。言い換えれば、ほぼ同時に転送されるピクチ
ャデータと、オーディオフレームデータとではオーディ
オフレームデータのデコード時刻よりも後、即ち、未来
にデコードされるピクチャデータが一緒に多重化されて
いる。これは、VOBU内にあるピクチャデータとオーディ
オフレームデータとでは、ピクチャデータの方が、オー
ディオフレームデータより後、即ち、未来にデコードさ
れるデータが多重化されることを意味している。
【0056】(1-2-2-5) 各パックへのビデオデータ、
オーディオフレームデータの配置 図10は、複数のオーディオフレームを格納したオーデ
ィオパックと、ピクチャデータを格納したビデオパック
とをどのように配列すればよいかを示す図である。本図
においてオーディオパックA31は、f21,f22,f23で再生さ
れるべきオーディオフレームデータA21,A22,A23を格納
したオーディオパックである。このオーディオパックに
格納されているオーディオフレームデータのうち、最も
早くデコードされるのはオーディオフレームデータA21
である。本オーディオフレームデータは、オーディオフ
レームf20の再生終了時刻にデコードされるので、この
オーディオフレームf20と同時期(期間k11)に転送が行
われるピクチャデータV11と多重化される。そのため、
図10の最下段に示すように、ピクチャデータV11を格
納したビデオパックの近傍位置に配置される。
【0057】f24,f25,f26に再生されるオーディオフレ
ームデータA24,A25,A26を格納したオーディオパックA32
は、オーディオフレームf23と同時期(期間k15)に転送
が行われるピクチャデータV15と多重化される。そのた
め、図10の最下段に示すように、ピクチャデータV15
を格納したビデオパックの近傍位置に配置される。 (1-2-2-6)VOBU境界周辺における各パックの配置 VOBUは1つのGOPを含む単位であるため、VOBUの境界はGO
Pの境界に基づいて、定められることがわかる。この場
合、第1に問題となるのは、1つ当たりのVOBUに、どれ
だけのオーディオフレームデータが格納されているかで
ある。図10に示すように各オーディオフレームデータ
を格納したオーディオパックは、時間的に未来に再生さ
れるべきピクチャデータを格納したビデオパックの周辺
位置に配置されているので、そのGOPとほぼ同時にデコ
ーダバッファに入力されるべきオーディオフレームデー
タが1つ当たりのVOBUに格納されていることになる。ま
た、第2に問題となるのは、VOBUはあくまでもGOPを基
準として定められるので、オーディオフレームデータの
境界を、どのようにしてVOBUの境界に整合させているか
である。即ち、各ピクチャデータは可変符号長にて圧縮
されているため、GOPのサイズは互いに異なる。GOP毎の
サイズが互いに異なるので、これを格納したビデオパッ
クとほぼ同時刻にデコーダバッファに入力されるべきオ
ーディオパックの数も、VOBU毎に異なることがわかる。
そうすると、オーディオパックのペイロードの総サイズ
がオーディオフレームデータの整数倍になるVOBUと、非
整数倍になるVOBUとが同じVOB中に現れる。オーディオ
パックの数が異なるにも拘らず、VOBUの境界と、オーデ
ィオフレームデータの境界とを一致させるため、ビデオ
オブジェクトユニットの境界近辺における各パックの配
置は、VOBUに含まれるオーディオパックのペイロードの
総サイズがオーディオフレームデータの整数倍になる場
合と、非整数倍になる場合とでそれぞれ異なる。
【0058】図11は、VOBUに含まれるオーディオパッ
クのペイロードの総サイズがオーディオフレームデータ
の整数倍になる場合において、各パックのペイロードに
各オーディオフレームデータがどのように格納されるか
を示す。第1段目に配置された複数の枠は、ビデオスト
リームに含まれている各B,P,Iピクチャを示す。第2段
目は、第1段目に示すビデオストリームがパックのペイ
ロードサイズに分割されていることを示す。第2段目か
ら下方向に伸びる矢印は、ペイロードサイズの分割によ
り得られた分割部分が各ビデオパックのペイロードに格
納されることを示す。
【0059】第5段目に配置された波形列は、サンプリ
ングされるべき音声波形を示す。この音声波形は48KHz
のサンプリング周波数にてサンプリングされる。一方、
第4段目は、オーディオフレームデータ列を示し、第5
段目から上方向に伸びる矢印は、サンプリングにより得
られたサンプリングデータが1536個(=32msec/(1/48kH
z))ずつグループ化されてオーディオアクセスユニット
(AAU)が構成され、これが符号化されることにより、第
4段目に示すオーディオフレームデータが構成されてい
ることを示す。第4段目から上方向に伸びる矢印は、オ
ーディオフレームデータがオーディオパックのペイロー
ドに格納されることを示す。
【0060】第1段目のBピクチャと、Iピクチャとを左
右に分断する垂線は、Bピクチャv15と、Iピクチャv16と
の間に位置するGOPの境界を示すものである。このGOP境
界の直前に位置するピクチャデータを含むビデオパック
は、GOPの直前に位置するビデオパックP31であることが
わかる。一方このビデオパックP31の直前に位置するオ
ーディオパックP32は、オーディオフレームデータy-1、
オーディオフレームデータy-2、オーディオフレームデ
ータy-3の後半部から伸びた矢印により指示されている
ので、これらのオーディオフレームデータを格納してい
ることがわかる。その前に位置するオーディオパックP3
5は、オーディオフレームデータy-5、オーディオフレー
ムデータy-4、オーディオフレームデータy-3の前半部か
ら伸びた矢印により指示されているので、これらのオー
ディオフレームデータを格納していることがわかる。
【0061】図12は、VOBUに含まれるオーディオパッ
クのペイロードの総サイズがオーディオフレームデータ
の非整数倍になる場合において、各パックのペイロード
に各オーディオフレームデータがどのように格納される
かを示す。第1段目、第2段目は図11と同様である
が、第3段目においてビデオパックP31の直後にオーデ
ィオパックP33が存在している点が図11と異なり、ま
た、第4段目に示すオーディオフレームデータと、第3
段目に示すパック列との対応関係が図11と異なる。
【0062】このビデオパックの直前に位置するオーデ
ィオパックP32は、オーディオフレームデータx-3、オー
ディオフレームデータx-2、オーディオフレームデータx
-1の前半部から伸びた矢印により指示されているので、
これらのオーディオフレームデータを格納していること
がわかる。ビデオパックP31の直後に位置するオーディ
オパックP33は、オーディオフレームデータx-1の後半部
から伸びた矢印により指示されているので、このオーデ
ィオフレームデータを格納していることがわかる。オー
ディオフレームデータx-1の後半部のみを格納したので
は、オーディオパックP33のペイロードに空きが生じ
る。この空きを埋めるため、オーディオパックP33には
パッディングパケットp51が挿入されている。
【0063】オーディオパックP33にオーディオフレー
ムデータの後半部と、パッディングパケットとを一パッ
ク内に格納しているので、VOBUの境界とオーディオフレ
ームデータの境界とが一致しているのである。このよう
に、VOBUに含まれるオーディオパックのペイロードの総
サイズがオーディオフレームデータの整数倍になる場合
でも、非整数倍になる場合でも、VOBUの境界とオーディ
オフレームデータの境界とが一致しているので、VOBUを
最小単位として部分削除を行う限りは、その削除範囲
と、範囲外との境界は、オーディオフレームデータの境
界と一致するのである。
【0064】(1-2-2-6-1)オーディオパックの空きサイ
ズに応じてどのような論理フォーマットを選択するか 図12の一例では、ペイロードの空きをパッディングパ
ケットP51で埋めていたが、ペイロードの空きサイズに
より、パッディングパケットP51をパックに挿入する
か、またはパケットヘッダにスタッフィングバイトを挿
入するかを定める。図13(a)、図13(b)は、パ
ッディングパケット及びスタッフィングバイトが挿入さ
れたパックの一例を示す図である。
【0065】パックにおける空きサイズが1〜7バイトで
ある場合、図13(a)に示すようにパケットヘッダに
スタッフィングバイトが挿入される。一方、パックにお
ける空きサイズが8バイト以上である場合、図13
(b)に示すようにオーディオパケットの他に、パッデ
ィングパケットが挿入される。パッディングパケットは
固有のヘッダを有している。再生装置においてオーディ
オ-ビデオの多重分離を行うデ・マルチプレクサはこのヘ
ッダを参照すると、ヘッダ以降のデータは無効データで
あるものとして廃棄する。このため、オーディオパック
は、パッディングパケットを配置することによりオーデ
ィオデコーダバッファに無効なデータを蓄積することな
く、ペイロードの空きを埋めるのである。
【0066】(1-3)RTRW管理ファイルの構成 続いてRTRW管理ファイルの構成について説明する。RTRW
管理ファイル内には、大きく分けてVOBテーブルとPGCテ
ーブルに区分けされる。ここでVOBは光ディスクに記録
されたMPEGストリームを指示するための物理的な単位で
あるのに対し、PGC(Program chain)とはVOB内の任意の
部分区間の配列または全区間の配列を指示するための論
理的な単位であり、これによって再生シーケンスが規定
される。図14では、VOB#1、VOB#2、VOB#3という3つ
のVOBに対してPGC情報#1、PGC情報#2、PGC情報#3、PGC
情報#4という4つ以上のPGC情報が存在するが、これは
物理的に存在する3つのVOBについて4つ以上のPGCが論
理的に定義されていることを示す。
【0067】図14は、RTRW管理ファイルの収録内容を
段階的に詳細化した図である。即ち、本図において右段
に位置する論理フォーマットは、その左段に位置する論
理フォーマットを詳細化したものであり、破線に示す引
き出し線は、右段の論理フォーマットがその左段の論理
フォーマット内のどの部分を詳細化したかを明確にして
いる。
【0068】このような表記に従って本図におけるVOB
の論理フォーマットを参照すると、VOBテーブルは、VOB
数(Number_of_VOBs)と、VOB#1、VOB#2、VOB#3につい
てのVOB情報を収録しており、VOB情報は、VOB一般情報
と、VOBストリーム情報と、タイムマップテーブルとか
ら構成されることがわかる。 (1-3-1)VOBテーブルの構成 『VOB一般情報』は、AVファイルに収録されている各VOB
にユニークに割り当てられたVOB-IDと、VOB録画時間情
報とを含む。
【0069】『VOBストリーム情報』は、『ビデオ属性
情報』『オーディオ属性情報』からなる。『ビデオ属性
情報』は、MPEG2、MPEG1の何れか一方が記述されるビデ
オ圧縮モード情報と、NTSCまたはPAL/SECAMが記述され
るTVシステム方式情報と、4:3または16:9が記述される
アスペクト比情報と、NTSC方式に記述された場合720 x
480,352 x 240等を記述することができる解像度情報
と、VTRへのコピーガードの有無を記述を示すコピーガ
ード情報とを含む。
【0070】『オーディオ属性情報』は、MPEG、DolbyA
C-3、リニアPCMなどのエンコード方式を示すエンコード
方式と、48KHz等が設定されるサンプリング周波数と、
固定ビットレートの場合にそのビットレートを示し、可
変ビットレートの場合に"VBR"というマークが記述され
るオーディオビットレートとを有する。『タイムマップ
テーブル』には、VOBUの再生開始時刻と、AVファイル先
頭からのVOBUの相対アドレスとが記述されている。
【0071】(1-3-2) PGCテーブルの構成 PGCテーブルは、中にPGC情報数(Number_of_PGCIs)と
複数のPGC情報とからを構成される。PGC情報はPGC内のC
ell数(Number_of_Cells)と各Cell情報から構成され、
Cell情報は、VOB_IDと、C_V_S_PTMと、C_V_E_PTMとから
構成される。『VOB_ID』は、AVファイルに含まれている
VOBの識別子を記入する欄である。セル情報に対応するA
VファイルにVOBが複数含まれている場合、その複数のVO
Bのうちセル情報がどれに対応するかを明示するという
役割がある。
【0072】『セル開始時刻C_V_S_PTM(図中では、C_V_
S_PTMと略記している)』は、セル情報により論理的に指
定される部分区間の開始点を示す情報であり、その開始
点に位置するビデオフィールドを示す。『セル終了時刻
C_V_E_PTM(図中では、C_V_E_PTMと略記している)』は、
セル情報により論理的に指定される部分区間の終了点を
示す情報であり、その終了点に位置するビデオフィール
ドの終了時刻を示す。『セル開始時刻C_V_S_PTM』及び
『セル終了時刻C_V_E_PTM』における時刻情報は、ビデ
オエンコーダによるエンコード動作の開始点、エンコー
ド動作の終了点、操作者がマーキングした画像等を意味
している。例えば、操作者が図15に示す画像に対して
マーキングを行った場合、そのセル情報におけるC_V_S_
PTM、C_V_E_PTMは、マーキングされた画像のビデオフィ
ールドを高精度に指定することになる。
【0073】(1-3-2-1)論理単位(PGC)を用いての再生 次にPGCの再生がどのように行われるかを説明する。図
16は、PGCを用いて、VOBがどのようにアクセスされる
かを示す図である。図16における破線の矢印は、参照
される側のデータと、参照する側のデータとの関係を表
現したものである。矢印y2,y4,y6,y8は、VOBにおける各
VOBUと、VOB情報内のタイムマップテーブルに含まれて
いるタイムコードとの間の参照関係を明示しており、矢
印y1,y3,y5,y7は、VOB情報内のタイムマップテーブルに
含まれているそれぞれのタイムコードと、セル情報との
間の参照関係を明示している。
【0074】操作者により何れかのPGCを指定してその
再生を指示したものとする。指定されたPGCがPGC#2であ
る場合、そのPGC#2において先頭に位置するセル情報#1
(CellI#1)が再生装置により取り出される。続いて、取
り出されたセル情報#1に含まれているAVファイル及びVO
B識別子が参照されることにより、そのセル情報に対応
するAVファイル、VOBとしてAVファイル#1と、VOB#1と、
そのVOBについてのタイムマップテーブル#1とが特定さ
れる。
【0075】特定されたタイムマップテーブル#1には、
VOB先頭からのアドレス及び経過時間が記述されている
ので、矢印y1に示すようにセル開始時刻C_V_S_PTMを用
いてタイムマップテーブル#1を参照することにより、セ
ル情報#1に含まれているセル開始時刻C_V_S_PTMがAVフ
ァイル内のどのVOBUに対応するかを特定し、その先頭ア
ドレスを特定する。これによりセル開始時刻C_V_S_PTM
に対応するVOBUの先頭アドレスが判明するので、再生装
置は矢印y2に示すようにVOB#1をアクセスして、この先
頭アドレスに示されているVOBU#1からVOBU列の読み出し
を開始する。
【0076】一方、セル情報#1にはセル開始時刻C_V_S_
PTMと共にセル終了時刻C_V_E_PTMが含まれているので矢
印y3に示すようにセル終了時刻C_V_E_PTMを用いてタイ
ムマップテーブル#1を参照することにより、セル情報#1
に含まれているセル終了時刻C_V_E_PTMがAVファイル内
のどのVOBUに対応するかを特定する。これによりセル終
了時刻C_V_E_PTMに対応するVOBUの終了アドレスが判明
する。ここで特定されたのがVOBU#iであるものとする
と、矢印y4に示すように、VOBU#iの終わりまでのVOBU
列を読み出す。セル情報#1−VOB情報#1を介したアクセ
スをAVファイルに対して行えば、AVファイル#1に収録さ
れているVOB#1のうち、セル情報#1により指定された部
分区間のみを読み出すことができる。このような部分区
間の読み出しをセル情報#2、セル情報#3に対して行えば
VOB#1に含まれている全てのVOBUが読み出され、再生さ
れる。
【0077】以上のようにPGC情報による再生では、VOB
内の部分区間を、その配列順序に従って再生させてゆく
ことができる。PGCは、部分的に再生されることも可能
である。この場合におけるPGCの部分再生は、PGC内に含
まれているセルが操作者により指定されることにより行
われる。このセルは、ビデオフィールドの時間精度で指
定されているので、操作者は高い時間精度でみたいシー
ンのみを視聴することができる。その反面、セル未満の
例えばVOBUが直接指定されて部分再生が命じられること
もない。
【0078】(1-3-2-2)PGCに対しての部分削除 VOBの部分削除は、VOBUを最小単位として行われる。そ
の理由は、各VOBUには、ビデオストリームにおけるGOP
が含まれており、またオーディオフレームデータの境界
がVOBUの境界と一致しているからである。以降、本実施
形態における部分削除の手順を説明する。
【0079】図16においてPGC情報#2はセル#1、セル#
2、セル#3のみでPGC#2を形成しており、このうちPGC#2
におけるセル#2のみが部分削除されるものとする。図1
7は、削除範囲となったセルに対応する部位にハッチン
グを付した図である。ここで削除されたセル#2は、枠w1
1の内部に示すように、VOBU#i+1に含まれる複数のピク
チャデータのうち、何れか一つのビデオフレームをC_V_
S_PTMとして指定するものである。また、枠w12の内部に
示すように、VOBU#j+1に含まれる複数のピクチャデータ
のうち、何れか一つのビデオフレームをC_V_E_PTMとし
て指定するものである。
【0080】図18(a)は、PGC情報#2を用いた部分
削除により、DVD-RAM上のどのECCブロックが空き領域に
解放されるかを示す。図18(a)の2段目を参照する
と、VOBU#i、VOBU#i+1、VOBU#i+2は、AVブロック#m上に
記録され、VOBU#j、VOBU#j+1、VOBU#j+2はAVブロック#n
に記録されていることがわかる。図18(a)に示した
ように、セル#2はVOBU#i+1に含まれているピクチャデー
タをC_V_S_PTMとして指定していており、VOBU#j+1に含
まれているピクチャデータをC_V_E_PTMとして指定して
いたから、枠w13,w14の内部に示すように、VOBU#i+2が
占有しているエクステントからVOBU#jが占有しているエ
クステントまでが空き領域に解放される。その反面、VO
BU#i、VOBU#i+1が占有しているエクステント、VOBU#j+
1、VOBU#j+2が占有しているエクステントは、空き領域
に解放されない。
【0081】図18(b)は、部分削除後におけるVO
B、VOB情報、PGC情報の一例を示す。セル#2に相当する
部位が削除されたので、VOB#1は、(新)VOB#1−VOB#2に
分割される。VOB#1についてのVOB情報はVOB情報#1と、V
OB情報#2とに分割される。これらのVOB情報に含まれて
いるタイムマップテーブルも、タイムマップテーブル#1
と、タイムマップテーブル#2とに分割される。
【0082】図19(a)、図19(b)は、部分削除
前後のVOBU#i+1、VOBU#i+2とを対比して示す図である。
そのうち図19(a)は、部分削除前を示すものであ
り、図11と同一である。図19(b)では、VOBU#i+2
以降が削除されたことがわかるが、VOBU#i+1−VOBU#i+2
の境界と、オーディオフレームデータy-1−オーディオ
フレームデータyの境界とが一致していたので、上記の
ようなVOBU#i+2以降の部分削除により、オーディオフレ
ームデータy-1までが残り、オーディオフレームデータy
以降が削除されたことがわかる。
【0083】図20(a)、図20(b)は、部分削除
前後のVOBU#j、VOBU#j+1とを対比して示す図である。そ
のうち図20(a)は、部分削除前を示すものであり、
図12と同一である。図20(b)では、VOBU#j以前が
削除されたことがわかるが、VOBU#j−VOBU#j+1の境界
と、オーディオフレームデータx-1−オーディオフレー
ムデータxの境界とが一致していたので、上記のようなV
OBU#j以前の部分削除により、オーディオフレームデー
タx以降が残り、オーディオフレームデータx-1以前が削
除されたことがわかる。
【0084】上記のようにVOBUの境界とオーディオフレ
ームデータの境界とを一致させているため、VOBUを最小
単位とした部分削除を行う限り、オーディオフレームデ
ータの一部のみが光ディスク上に残存することは有り得
ないことがわかる。 (2-1)記録装置のシステム構成 本実施形態における記録装置は、DVD-RAMの再生装置と
しての機能を兼備しているものである。図21は、本実
施形態における記録装置を用いたシステムの構成例を示
す。本システムにおける記録装置(以下DVDレコーダ7
0と呼ぶ)は、リモコン71、DVDレコーダ70に接続
されたテレビ受像機72、アンテナ73を含んでいる。
本DVDレコーダ70は、テレビ放送の録画機として広く
普及しているビデオテープレコーダの編集機能付きの代
替機として用いられることを想定しており、本システム
は、このような用途で記録装置が家庭内に用いられた場
合を示したものである。上記DVD-RAMは、DVDレコーダ7
0がテレビ放送の録画を行うための記録媒体として用い
られる。
【0085】DVDレコーダ70は、DVD-RAMを装填する
と、アンテナ73を通じて受信されたビデオ信号或はNT
SC信号を圧縮してVOBとしてDVD-RAMに記録し、また、DV
D-RAMに記録されたVOBに含まれているビデオストリー
ム、オーディオストリームを伸長してそのビデオ信号或
はNTSC信号、オーディオ信号をテレビ受像機72に出力
する。
【0086】(2-2)DVDレコーダ70のハードウェア構成 図22は、DVDレコーダ70のハードウェア構成を示す
ブロック図である。このDVDレコーダ70は、制御部
1、MPEGエンコーダ2、ディスクアクセス部3、デコー
ダ4、ビデオ信号処理部5、リモコン71、バス7及び
リモコン信号受信部8、レシーバ9を有している。
【0087】図中の実線の矢印は、記録装置において基
板配線として実装されている物理的な接続線であり、図
中の破線は、映像編集時において実線の矢印に示す接続
線上で、各種データがどのように入出力されているかを
示す論理的な接続線である。制御部1は、CPU1a、プロ
セッサバス1b、バスインタフェース1c、主記憶1d、R
OM1eを有したホスト側制御部であり、ROM1eに格納さ
れたプログラムを実行することにより、VOBの記録、再
生等を行う。
【0088】MPEGエンコーダ2は、アンテナ73を通し
てレシーバ9がNTSC信号を受信した場合、または、DVD
レコーダ70の背面に備えられているビデオ入力端子か
ら、家庭用ビデオカメラが出力したビデオ信号が入力さ
れてくる場合、これらNTSC信号及びビデオ信号をエンコ
ードすることによりVOBを得て、エンコード結果であるV
OBをバス7を通じてディスクアクセス部3に出力する。
【0089】ディスクアクセス部3は、トラックバッフ
ァ3a、ECC処理部3b、DVD-RAMについてのドライブ機構
3cを有しており制御部1の制御に従いDVD-RAMをアク
セスする。より詳しくは、制御部1によりDVD-RAMへの
記録が指示され、MPEGエンコーダ2からエンコードされ
たVOBが破線(1)に示すように順次出力された場合、ディ
スクアクセス部3は出力されたそれらのVOBをトラック
バッファ3aに格納して、一旦ECC処理部3bによるECC
処理を施した後、順次DVD-RAMに記録するようドライブ
機構3cを制御する。一方、制御部1によりDVD-RAMか
らの読み出しが指示された場合、DVD-RAMからVOBを順次
読み出すようドライブ機構3cを制御し、読み出された
VOBにECC処理部3bによるECC処理を施した後、トラッ
クバッファ3aに格納する。
【0090】ここでドライブ機構3cは、DVD-RAMをセッ
トする基台と、セットされたDVD-RAMをクランプして回
転駆動するスピンドルモータと、DVD-RAMに記録された
信号を読み出す光ピックアップと、光ピックアップのア
クチュエータとを備えており、DVD-RAMの読み書きは、
これらの制御により実現されるが、その制御の詳細につ
いては本発明の主眼でなく、公知技術であっても実現で
きるものなので、その詳細説明は省略する。
【0091】MPEGデコーダ4は、ディスクアクセス部3
によってDVD-RAMから読み出されたVOBが破線の矢印(2)
に示すように出力されると、出力されたVOBをデコード
することによりデジタル非圧縮のビデオデータと、音声
信号とを得て、デジタル非圧縮のビデオデータをビデオ
信号処理部5に出力すると共に、音声信号をテレビ受像
機72に出力する。
【0092】ビデオ信号処理部5は、デコーダ4からの
映像データをテレビ受像機72用の映像信号に変換する
と共に、外部からグラフィックスデータが出力されれば
そのグラフィックスデータを変換後の映像信号に合成す
るよう信号処理を行う。リモコン信号受信部8は、リモ
コン信号を受信し、その信号に含まれているキーコード
を制御部1に通知して、リモコン71の操作に従った制
御を制御部1に行わせる。
【0093】(2-2-1)MPEGエンコーダ2の内部構成 図23(a)は、MPEGエンコーダ2の構成を示すブロッ
ク図である。同図のようにMPEGエンコーダ2は、ビデオ
エンコーダ2aと、ビデオエンコーダの出力を格納する
ビデオエンコードバッファ2bと、外部から入力されて
くる音声情報をエンコードすることにより、単独デコー
ドが可能な最小単位であるオーディオフレームデータを
複数生成するオーディオエンコーダ2cと、オーディオ
エンコーダ2cによりエンコードされた複数オーディオ
フレームデータがエンコードされた順序で配列されてい
るオーディオエンコードバッファ2dと、ビデオエンコ
ードバッファ2b内のエンコードされたビデオストリー
ムとオーディオエンコードバッファ2d内のエンコード
されたオーディオストリームを多重化するシステムエン
コーダ2eと、エンコーダ2の同期クロックを生成するS
TC(システムタイムクロック)部2fと、これらの制御
及び管理を行うエンコーダ制御部2gとから構成されて
いる。
【0094】(2-2-2)システムエンコーダ2eの内部構
成 図23(b)は、システムエンコーダ2eの内部構成を
示す図である。本図においてシステムエンコーダ2e
は、オーディオエンコードバッファ2dに格納されたオ
ーディオフレームデータを用パック化するオーディオ用
パック化部15と、オーディオフレームデータが格納さ
れたパックの入力時におけるバッファ状態をシミュレー
トするための仮想デコーダバッファ16と、STC2fが
発生する同期クロックに基づいて、SCR、PTSを付与する
際に基準となる時刻(以降、仮想再生時刻という)を生
成する仮想再生時刻計時部17と、ビデオエンコードバ
ッファ2bに格納されたビデオデータを用パック化する
ビデオ用パック化部18と、ビデオデータが格納された
パックの入力時におけるバッファ状態をシミュレートす
るための仮想デコーダバッファ19と、ビデオパック、
オーディオパックに付与されたSCRに従ってビデオパッ
ク、オーディオパックを配列してVOBを得るインターリ
ーブ部20とから構成される。本実施形態では、オーデ
ィオ用パック化部15によるオーディオフレームデータ
の用パック化について主眼をおいた説明を行い、ビデオ
用パック化部18によるビデオパックの生成については
本実施形態の主眼でないのでその詳細説明を省略する。
【0095】(2-2-2-1) オーディオ用パック化部15
によるバッファ制御 オーディオ用パック化部15は、オーディオエンコード
バッファ2dに蓄積されているエンコード結果のうち、
ペイロードサイズ分を取り出して、これをペイロードに
格納したパックを生成しシステムエンコーダ2eに出力
する。ここでパックの生成は、ペイロードに配置する処
理と、そのパックのオーディオデコーダバッファへの入
力時刻を計算する処理とを含む。
【0096】オーディオデコーダバッファへの入力時刻
を計算するのは、オーディオデコーダバッファのバッフ
ァ状態を高効率に制御するためである。即ち、DVD規格
の再生装置モデルでは、オーディオデコーダバッファの
メモリ規模は僅か4KByteであり、DVD-RAMからの読み出
しの1単位であるオーディオパックのデータサイズと比
較してその2倍のサイズしかない。そのため、オーディ
オデコーダバッファへの入力時期及び入力回数を制限し
なければオーディオデコーダバッファのオーバーフロー
が発生してしまう。しかし入力回数の制限を誤れば、オ
ーディオフレームにおいてデコードされるべきオーディ
オフレームデータがオーディオデコーダバッファに存在
しないという現象が起こり、オーディオデコーダバッフ
ァがアンダーフローしてしまう。
【0097】オーバーフロー/アンダーフローを避ける
ため、オーディオ用パック化部15はパックが入力され
た際にデコーダのシステムエンコーダ2eの蓄積量がど
のように増加してゆくか、基準時刻の経過によりシステ
ムエンコーダ2eの蓄積量がどのように減少してゆくか
を仮想デコーダバッファ16を用いてシミュレートし
て、オーディオデコーダバッファのアンダーフロー/オ
ーバーフローが発生しないようなパックの入力時刻を計
算する。このようにして計算された入力時刻を示すSCR
をパックに付与することにより、オーディオ用パック化
部15はオーディオデコーダバッファのオーバーフロー
/アンダーフローを避ける。このとき重要なのは、オー
ディオパックに付与したSCRと、ビデオパックのSCRとが
重ならないようにすることがである。ここでは、オーデ
ィオ用パック化部15が、ビデオ用パック化部18に既
にパックに付与したSCRを連絡し、ビデオ用パック化部
18は、オーディオパックのSCRと重ならないようにビ
デオパックのSCRを付与する。
【0098】ここで仮想デコーダバッファ16を用いた
オーディオデコーダバッファのシミュレートは、仮想再
生時刻計時部17が計時する時刻を時間軸として図8に
示したバッファ状態を示すグラフを仮想デコーダバッフ
ァ16上に作図することにより行われる。オーディオ用
パック化部15は、仮想再生時刻計時部17に時刻の計
時を開始させ、オーディオエンコードバッファ2dに蓄
積されたオーディオフレームデータを先頭パックに格納
した場合、このパックによりオーディオデコーダバッフ
ァの蓄積量が増加するものとして、パックの入力ビット
レートに基づいて、仮想再生時刻計時部17が計時する
時刻に傾斜部をプロットする。一方、仮想再生時刻計時
部17が時刻の計時を継続しバッファ状態がオーディオ
フレームの再生開始時刻を経過する度毎に、仮想再生時
刻計時部17が計時する時刻に段差部をプロットする。
段差部のプロットが繰り返され、パックのペイロードを
格納しうるだけの空き領域がオーディオデコーダバッフ
ァに現れると、オーディオエンコードバッファ2dに蓄
積されたオーディオフレームデータを次のパックに格納
して、その時点における時刻を示すSCRを付与する。同
様の手順を繰り返して、用パック化を継続して行う。
【0099】(2-2-2-2) VOBU−オーディオフレームデ
ータの境界一致のためのバッファ制御 以上がバッファ状態のシミュレートであるが、本実施形
態におけるオーディオ用パック化部15は、VOBUの境界
とオーディオフレームデータの境界とを一致させる目的
でバッファ制御を行う点が新規である。境界一致のため
のバッファ制御とは、VOBU最後の(オーディオ)パック
が転送終了した時点で、オーディオデコーダバッファ内
に蓄積されているオーディオデータが全てオーディオフ
レームとして完結している状態となるようにオーディオ
デコーダバッファを制御するものである。このようにバ
ッファ状態が維持される場合、VOBU境界とオーディオフ
レーム境界とが一致していることになる。
【0100】図24は、オーディオフレームデータの境
界とVOBUの境界とが一致している様子を示す図である。
図24の第1段目は、ビデオデコーダバッファにおける
バッファ状態の遷移を示している。第2段目は、第1段
目のバッファ状態の変化をもたらすビデオパック列を示
す。本図にはピクチャデータv11,v12,v13,v14,v15,v16
が存在するが、そのうちビデオパックp31は、VOBUの最
後のピクチャデータv15を格納した最後のパックであ
り、ビデオパックp34は、VOBUの先頭のピクチャデータv
16を格納したパックである。
【0101】図24の第3段目は、ビデオパック、オー
ディオパックが多重化されたパック列を示し、第4段目
は、オーディオデコーダバッファのバッファ状態を示す
グラフである。本グラフの右脇には垂直線が配されてお
り、その線上に"X"印が示されていることがわかるが、
この"X"印はオーディオフレームデータの境界を示す。
【0102】第3段目のVOBU最後のビデオパックp31
は、その直前にオーディオパックp32が位置しているこ
とがわかる。本オーディオパックp32の転送によってオ
ーディオデコーダバッファは、傾斜部k1に示すように蓄
積量が増加する。これによって図24第4段目に示すよ
うに、オーディオデコーダバッファ内には丁度オーディ
オフレームデータ4個分のオーディオフレームデータが
完結して格納される。これは、VOBU境界とオーディオフ
レーム境界とが一致していることを示している。
【0103】一方、オーディオフレームデータの途中ま
でがオーディオデコーダバッファに格納されている場
合、VOBUの境界とオーディオフレームデータの境界との
不一致が発生していることになる。境界の不一致が発生
している場合、オーディオフレームデータの残り部分の
みをオーディオデコーダバッファに転送させることでVO
BU境界とオーディオフレームデータの境界とを一致させ
ることができる。
【0104】図25は、オーディオフレームデータの残
り部分のみをオーディオデコーダバッファに転送するこ
とにより、オーディオフレーム境界とGOPの境界とを一
致させた様子を示す図である。図25の第1段目、第2
段目の意味内容は、図24と同一である。第3段目のGO
P最後の分割部分を転送するビデオパックp31に、その直
前にオーディオパックp32が位置していることも図24
と同一であり、このオーディオパックp32によってオー
ディオデコーダバッファは、傾斜部k1だけ増加するのは
図24と同一であるが、オーディオパックp32の転送後
のオーディオデコーダバッファ内に4フレーム分のオー
ディオフレームデータと、5フレーム目のオーディオフ
レームデータの一部が格納されている点が異なってい
る。これは傾斜部k1の頂点k2に示すように、VOBU境界と
オーディオフレームデータ境界とが一致していないこと
を示している。また本図では、傾斜部k1以降に再生終了
時刻が到来することにより、段差部k5が現れているが、
この段差部により減少する蓄積量は、オーディオフレー
ムデータ1個分のデータサイズなので、依然としてオー
ディオデコーダバッファ内に不完全なオーディオフレー
ムデータが格納されたままになっている。
【0105】この状態では、VOBUの境界と、オーディオ
フレームデータの境界との不一致が発生するので、図2
5では、ビデオパックp31の直後、ビデオパックp34の直
前にオーディオパックp33が配置されている。このオー
ディオパックp33は、オーディオフレームデータの残余
部を格納するものなので、このオーディオパックp33の
入力により、傾斜部k3が現れる。オーディオパックp31
の転送、即ち、傾斜部k3によってオーディオデコーダバ
ッファの蓄積量はk4に示すものとなり、丁度4つ目のオ
ーディオフレームデータが完結することになる。これは
VOBUの境界とオーディオフレームデータの境界とが一致
していることを示している。
【0106】VOBU最後のビデオパックの通知はビデオ用
パック化部18から突発的に通知される。このためオー
ディオ用パック化部15は、上記のようなオーディオフ
レームデータの残り部分を突発的に配置する処理を行な
わねばならない。特に注意しなければならないのは、オ
ーディオデコーダバッファのサイズが4KByteしかないた
め、VOBU最後に転送したいオーディオパック、先の例で
説明したオーディオパックP31が転送できない場合が起
こりうることである。例えば、オーディオデコーダバッ
ファに4KByte分のオーディオフレームデータが格納さ
れており、そのうち最後のオーディオフレームデータが
途中で途切れている場合である。ここでオーディオデコ
ーダバッファの容量は4KByteであり、オーディオフレー
ムデータのデータサイズの5.333・・・倍(=4096Byte/768By
te)であるので、非整数倍であることがわかる。図26
(a)は、オーディオデコーダバッファに4KByte分の
オーディオフレームデータが格納されており、そのうち
最後のオーディオフレームデータが途中で途切れている
状態を示す図である。本図の第1段目は、VOBU最後のビ
デオパックであるビデオパックp31に、その直前にオー
ディオパックp32が位置していることを示すものであ
り、図25と同一である。このオーディオパックp32か
ら降りた破線の垂線の先にこのオーディオパックp32が
もたらす増加量を示す傾斜部k1が位置しており、その頂
点k2と交差する水平線がオーディオフレームデータの境
界とは交差していない点も図25と同一である。図25
と異なるのは、頂点k2におけるバッファ蓄積量が4096By
teとなる点である。オーディオデコーダバッファに既に
4096Byteものオーディオフレームデータが蓄積されてい
るので、図25と同様にオーディオパックP33をオーデ
ィオデコーダバッファに転送しようとすると、オーディ
オデコーダバッファがオーバーフローしてしまう。
【0107】これでは、オーディオパックP33のオーデ
ィオフレームデータの残り部分をオーディオデコーダバ
ッファに入力することが不可能となり、VOBU境界とオー
ディオフレームデータの境界の一致が不可能となる。そ
こで、オーディオ用パック化部15はオーディオデコー
ダバッファがオーディオフレームデータにより充填され
てしまうというバッファ状態を敢えて避けるようなバッ
ファ制御を行う。具体的にいうと、所定のサイズBSa'を
オーディオフレームデータ格納の上限としたバッファ状
態を維持させるのである。図26(b)は、オーディオ
デコーダバッファの充填を避けるよう制御されたバッフ
ァ状態を示す図である。図26(b)におけるバッファ
状態は、所定のサイズBSa'をオーディオフレームデータ
蓄積の上限値としており、オーディオデコーダバッファ
の蓄積量をこのBSa'を超えさせない。
【0108】ここで所定のサイズBSa'の決定規則は、エ
ンコーダのアルゴリズムに依存しており、一手法に特定
されるものではないが、本実施形態では、オーディオフ
レームのデータサイズをAaudioとして、下式から求まる
値を使用する Br = ( 4KB % Aaudio ) (式2-1) BSa' = 4KB - Br (式2-2) ”%”は余りを求める演算を示す 上式は、オーディオデコーダバッファの上限データ量を
オーディオフレームの整数倍にすることを意味してい
る。即ち、オーディオデコーダバッファの蓄積量は、所
定サイズBSa'を上回まらないのである。(式2-2)で
求まる所定サイズBSa'にオーディオデコーダバッファ使
用量の上限を下げているため、バッファ状態は、常にオ
ーディオフレームの残りデータを入力できる余裕を持つ
ことができる。具体的に数値を適用すると、Dolby-AC3,
192Kbpsの場合、Aaudioは768Byteであるので、Brは、25
6Byteとなる(=4096-768×5)。このBrの値を(式2オー
ディオフレームデータy-2)に適用すると、BSa'は3840B
yte(=768×5)となる。図26(b)において、この3840
Byteという値がBSa'をオーディオフレームデータ蓄積の
上限値となる。
【0109】オーディオ用パック化部15は、オーディ
オフレームデータをパックに格納する際、仮想デコーダ
バッファ16の蓄積量とペイロードサイズとの和が上記
のようにして求めた所定サイズBSa'を下回るか否かを判
定する。下回る場合、次のパックを生成し、その下回っ
た時刻を示すSCRをヘッダに付与する。仮想デコーダバ
ッファ16の蓄積量とペイロードサイズとの和が所定サ
イズBSa'を上回る場合、次のオーディオフレームのデコ
ードにより、蓄積量が減少するのを待つ。蓄積量の減少
が繰り返され、仮想デコーダバッファ16の蓄積量とペ
イロードサイズとの和が所定サイズBSa'を下回れば、次
のパックの生成を行い、その下回った時刻を示すSCRを
ヘッダに付与する。
【0110】以上に説明した原理に従いオーディオ用パ
ック化部15がオーディオデコーダバッファをシミュレ
ートし、オーディオパックを生成する手順について説明
する。図27は、オーディオ用パック化部15がオーデ
ィオデコーダバッファのバッファ状態をシミュレートし
ながらオーディオパックを生成する手順を示したフロ−
チャ−トである。
【0111】ステップS1においてオーディオ用パック
化部15は仮想再生時刻計時部17に仮想再生時刻tの
カウントを開始させる。ステップS2においてオーディ
オ用パック化部15は、オーディオエンコードバッファ
2dにおける複数のオーディオフレームデータの配列の
うち、先端部に位置する所定サイズのオーディオフレー
ムデータを取り出して、これをオーディオパックに格納
する。また、そのヘッダに仮想再生時刻tに基づいたSC
R,PTSを付することによりオーディオパックを生成す
る。それと共に、バッファ蓄積量にペイロードサイズを
加算し、傾斜部を仮想デコーダバッファ16にプロット
する。
【0112】ステップS3において仮想再生時刻計時部
17が現在経時している時刻がオーディオフレームの再
生開始時刻に達したかを判定し、再生開始時刻でなけれ
ば、ステップS4においてオーディオ用パック化部15
はオーディオパックの入力可能時刻であるかを判定す
る。入力可能時刻でない場合、ステップS5においてオ
ーディオ用パック化部15はVOBUの最後のビデオパック
に格納されたかを判定する。ステップS3〜ステップS
5までの一連の判定ステップにおいて、何れもNoと判定
された場合、ステップS6に移行して仮想再生時刻計時
部17に仮想再生時刻をインクリメントさせる。ステッ
プS6におけるインクリメントは、ステップS3〜ステ
ップS5の何れかがYesとなるまで繰り返される。仮想
再生時刻のインクリメントが、何度も繰り返されて、オ
ーディオフレームデータの再生開始時刻と等しくなった
ものとする。この場合、ステップS3がYesとなり、ス
テップS7に移行する。ステップS7では、オーディオ
用パック化部15は段差部を仮想デコーダバッファ16
にプロットすることにより、バッファ蓄積量から一オー
ディオフレームデータのサイズを減少させ、ステップS
6に移行し仮想再生時刻をインクリメントさせた後、ス
テップS3〜ステップS5のループ処理を繰り返し行わ
せる。
【0113】一方、仮想再生時刻のインクリメントが継
続して行われることにより、オーディオパックの入力可
能仮想再生時刻に達した場合、ステップS8に移行し
て、オーディオ用パック化部15はバッファ蓄積量とペ
イロードサイズとを加算したサイズが 所定サイズBSa'
以下であるかを判定する。もし所定サイズBSa'を上回る
ならば、オーディオデコーダバッファへのオーディオパ
ック入力はオーディオデコーダバッファをオーバーフロ
ーさせる危険があるものとして、ステップS6に移行し
てステップS3〜ステップS5の処理を繰り返し行わせ
ることによりオーディオデコーダバッファの蓄積量が減
少するの待つ。
【0114】所定サイズBSa'以下ならば、ステップS9
に移行して、オーディオ用パック化部15はオーディオ
エンコードバッファ2dにおける複数のオーディオフレ
ームデータの配列のうち、先端部に位置する所定サイズ
のオーディオフレームデータを取り出して、これをオー
ディオパックのペイロード上に配置する。また、そのヘ
ッダに仮想再生時刻tに基づいたSCR,PTSを付することに
よりオーディオパックを生成する。それと共に、バッフ
ァ蓄積量にペイロードサイズを加算し、傾斜部を仮想デ
コーダバッファ16にプロットする。生成後、ステップ
S6に移行して、仮想再生時刻をインクリメントさせた
後、ステップS3〜ステップS6のループ処理を繰り返
し行わせる。
【0115】一方、仮想再生時刻のインクリメントが継
続して行われることにより、VOBUの最後のビデオパック
を格納した旨がビデオ用パック化部18により突発的に
通知されたものとする。VOBU最後のビデオパックの格納
が通知されると、オーディオ用パック化部15はステッ
プS10に移行して、それまでのオーディオデコーダバ
ッファの蓄積量をオーディオフレームデータで割った場
合の剰余Frame_Remainを求める。続いてステップS11
では、Frame_Remainのサイズが0であるか否かを判定す
る。 0である場合、ステップS6に移行して、仮想再生
時刻をインクリメントさせた後、ステップS3〜ステッ
プS6のループ処理を繰り返し行わせるが、0でない場
合、ステップS12においてオーディオ用パック化部1
5はオーディオエンコードバッファ2dにおける複数の
オーディオフレームデータの配列のうち、先端部に位置
するオーディオフレームデータの残りを取り出して、こ
れをオーディオパックのペイロード上に配置する。ま
た、そのヘッダに仮想再生時刻tに基づいたSCR,PTSを付
することによりオーディオパックを生成する。続いてス
テップS13に移行して、そのFrame_Remainのデータサ
イズと、ペイロードサイズとの差分が8バイト以上か否
かを判定する。差分が8バイト以上である場合、ステッ
プS14においてオーディオパックにパッディングパケ
ットを格納する。一方、差分が8バイト未満の場合、ス
テップS15においてオーディオパックのパケットヘッ
ダにスタッフィングバイトを格納する。その後、ステッ
プS6に移行して、仮想再生時刻をインクリメントさせ
た後、ステップS3〜ステップS6のループ処理を繰り
返し行わせる。
【0116】尚、オーディオエンコードバッファ2dに
は、オーディオエンコーダ2cによりエンコードされた
複数オーディオフレームデータがエンコードされた順序
で配列されているので、オーディオエンコードバッファ
2dにおけるオーディオフレームデータのデータサイズを
参照することにより次に格納すべきオーディオフレーム
データの途中までが直前のオーディオパックに格納済み
であるかを判定しても良い。
【0117】(2-2-2-3) VOB部分削除の処理手順 制御部1は、ISO/IEC13346準拠のデータフォーマットを
アクセスするための標準機能を用いて部分削除を実現す
る。制御部1により提供される標準機能とは、DVD-RAM
をディレクトリ単位、ファイル単位に読み書きするよう
ディスクアクセス部3を制御することをいう。制御部1
により提供される標準機能の代表的なものには、ファイ
ルエントリィを記録させ、ファイル識別記述子を取得す
る機能(1)、ディスク上において一つのファイルが占め
ている記録領域を空き領域に解放する機能(2)、指定さ
れたファイルのファイル識別記述子をDVD-RAMから読み
出させるようディスクアクセス部3を制御する機能
(3)、メモリ上に存在するデータをディスク上に記録さ
せるようディスクアクセス部3を制御する機能(4)、デ
ィスク上に記録されたファイルを構成するエクステント
を読み出させるようディスクアクセス部3を制御する機
能(5)、ファイルを構成するエクステント上の所望の位
置に光ピックアップを移動させるようディスクアクセス
部3を制御する機能(6)等がある。
【0118】制御部1が図27、図28(a)、図28
(b)に示した手順に基づいて部分削除を行う場合の処
理内容について説明する。図28は、VOBの部分削除を
示す際の処理手順を示すフローチャートである。本フロ
ーチャートでは、先ずステップS21において制御部1
は図27、図28(a)、図28(b)に示したように
VOB情報、PGC情報の更新を行い、ファイルエントリの更
新を行う。
【0119】ステップS22において制御部1は、タイ
ムマップ情報に記されているVOBUの相対アドレスを参照
して、削除範囲となるVOBUに対応するエクステントを特
定する。ここで削除範囲は1つのエクステントに対応す
る場合もあるし、1つの削除範囲が2以上のエクステント
に対応する場合もある。複数VOBUからなる削除範囲が複
数のエクステントと対応するのは、AVファイルはVOBUの
構造と全く無関係に複数エクステントに分割されている
からである。
【0120】このようにエクステントを特定した後、ス
テップS30に移行する。ステップS30は、ステップ
S23〜ステップS29の一連のステップをステップS
23にて特定された全てのエクステントについて繰り返
すループ文である。ステップS23では、削除範囲が特
定されたエクステントの先端部に位置するかを判定す
る。図29(a)は、削除範囲が特定されたエクステン
トの先端部に位置する場合を示す説明図である。図29
(a)に示すように先端部に位置する場合ステップS2
3がYesとなり、ステップS24に移行する。ステップ
S24では当該エクステントの記録開始位置に削除範囲
の論理ブロック長を加算し、当該エクステントの論理ブ
ロック長から削除範囲の論理ブロック長を減じる。これ
により、記録開始位置、エクステント長は図29(a)
において破線で示すものから実線に示すものへと更新さ
れる。
【0121】一方ステップS25では、削除範囲が特定
されたエクステントの終端部に位置するかを判定する。
図29(b)は、削除範囲が特定されたエクステントの
終端部に位置する場合を示す説明図である。終端部に位
置する場合ステップS25がYesとなり、ステップS2
6に移行する。ステップS26では、図29(b)に示
すように当該エクステントの論理ブロック長に削除範囲
の論理ブロック長を減算する。これにより、記録開始位
置、エクステント長は図29(a)において破線で示す
ものから実線に示すものへと更新される。
【0122】ステップS27では、削除範囲が判定され
たエクステントの途中に位置するかを判定する。図29
(c)は、削除範囲が判定されたエクステントの途中に
位置する場合を示す説明図である。削除範囲が途中に位
置する場合、ステップS27がYesとなり、その削除範
囲の前後でエクステントを分断するべくステップS28
に移行する。ステップS28では、先ず削除範囲以降に
存在するストリームデータを新たなエクステントとして
ファイルエントリに登録する。削除範囲以降に残ったAV
データの先頭アドレスを記録開始位置とし、削除範囲以
降に残ったAVデータのデータ長を論理ブロック長とした
新たなアロケーション記述子をファイルエントリに登録
する。
【0123】続いてステップS29において、元のエク
ステントの記録開始位置はそのままにして、アロケーシ
ョン記述子に記載されている論理ブロック長からその新
たなエクステントの論理ブロック長と、削除したデータ
の論理ブロック長と削除したデータの論理ブロック長と
を減じる。また、ステップS27がNoである場合、当該
エクステントは、全区間が削除対象なので、ステップS
31においてエクステントの消去を行う。
【0124】以上の処理をステップS23にて特定され
た全てのエクステントについて繰り返せば、部分削除が
完遂する。以上のように本実施形態によれば、VOBUにお
けるオーディオパックのペイロードサイズの総和がオー
ディオフレームデータの非整数倍になる場合、各パック
にパッディングパケット及びスタッフィングバイトの何
れか一方を挿入することにより、オーディオフレームデ
ータの境界と、VOBU境界とを一致させるので、VOBU単位
に部分削除が行われる限り、オーディオフレームデータ
の前半部又は後半部が残存することはない。従って、ビ
デオオブジェクトユニット単位にファイルエントリを始
めとする管理情報を更新することにより、再生装置は容
易に部分削除を行うことができる。
【0125】各パックにパッディングパケット及びスタ
ッフィングバイトの何れか一方を挿入するという処理は
オーディオ用パック化部15のバッファ制御方式の工夫
によってVOBU最後のビデオパックの格納が突発的にビデ
オ用パック化部18から通知された場合でも、即座にオ
ーディオフレームデータの境界とビデオオブジェクトユ
ニットの境界とを一致させることができる。
【0126】(第2実施形態)第2実施形態は、各パッ
クのペイロードに各オーディオフレームデータを1対1の
比率で格納することに主眼を置いた実施形態である。図
30は、各パックのペイロードに各オーディオフレーム
データを1対1の比率で格納する場合を示す図である。
【0127】第1段目は、オーディオパック−ビデオパ
ックが多重化されたVOBUを示す。本VOBUにおけるオーデ
ィオパックP61は、オーディオフレームデータzから伸び
た矢印により指示されているので、第2段目に示すオー
ディオフレームデータzのみを格納していることがわか
る。オーディオフレームデータzのみを格納したので
は、オーディオパックP61のペイロードに空きが生じ
る。この空きを埋めるため、オーディオパックP61には
パッディングパケットが挿入されている。
【0128】同様に第1段目に示すオーディオパックP6
2,P63,P64は、オーディオフレームデータz+1,v+2,v+3か
ら伸びた矢印により指示されているので、それぞれ第2
段目に示すオーディオフレームデータz+1,v+2,v+3のみ
を格納していることがわかる。これらのオーディオパッ
クはオーディオフレームデータを一つのみ格納している
ので、オーディオパックP62,P63,P64のペイロードに空
きが生じる。この空きを埋めるため、オーディオパック
にはそれぞれ、パッディングパケットが挿入されてい
る。
【0129】図31は、図30に示したVOBUにより、バ
ッファ状態がどう変化するかを示す図である。本図にお
ける第3段目は、図30に示したものと同一のVOBUであ
り、第2段目はオーディオパック列を示すものであり、
このオーディオパック列は第3段目に示すVOBUからオー
ディオパックが分離されることにより得られる。第1段
目は、第2段目におけるそれぞれのオーディオパックか
ら、オーディオデコーダバッファへとオーディオフレー
ムデータが転送されることにより、オーディオデコーダ
バッファの蓄積量が増加してゆくことを示す。第1段目
に示されているそれぞれの傾斜部は、各パケットヘッダ
に付与されたSCRから立ち上がり、そのパックのパケッ
トヘッダに付与されたPTSにて立ち下がっている。即
ち、各オーディオフレームデータを格納したオーディオ
パックは、その再生開始時刻までにオーディオデコーダ
バッファに入力が完了され、それに含まれるオーディオ
フレームデータがデコードされるのである。
【0130】以上のように本実施形態によれば、各オー
ディオパックにオーディオフレームデータを一つずつ格
納するので、仮想デコーダバッファ16を用いたオーデ
ィオデコーダバッファのシミュレートが必要でなくな
り、システムエンコーダ2eの構成を単純化することが
できる。また、オーディオデコーダバッファの規模がオ
ーディオフレームデータ一個分の規模で済み、再生装置
を低コストで製造することができる。
【0131】上記実施形態に基づいて説明してきたが、
現状において最善の効果が期待できるシステム例として
提示したに過ぎない。本発明はその要旨を逸脱しない範
囲で変更実施することができる。代表的な変更実施の形
態として、以下(a)(b)(c)・・・・のものがある。 (a)第1実施形態においてDVDレコーダ70は、従来
の据え置き型家庭用VTRに代用することを前提とした構
成を示したが、DVD-RAMがコンピュータの記録媒体とし
ても使用される場合には、次のような構成とすればよ
い。すなわち、ディスクアクセス部3は、DVD-RAMドラ
イブ装置としてSCSI、IDE、IEEE1394準拠のインターフ
ェイスを介してコンピュータバスに接続される。また、
同図のディスクアクセス部3以外の構成要素はコンピュ
ータのハードウェア上でOS及びアプリケーションプログ
ラムが実行されることに実現される。
【0132】この場合、第1実施形態でフローチャート
を参照して説明したシステムエンコーダによる多重化の
手順やオーディオ用パック化部15による仮想デコーダ
バッファ16のシミュレートの手順(図27)を機械語
プログラムにより実現し、これを記録媒体に記録して流
通・販売の対象にしても良い。このような記録媒体に
は、ICカードや光ディスク、フロッピーディスク等があ
るが、これらに記録された機械語プログラムは汎用コン
ピュータにインストールされることにより利用に供され
る。この汎用コンピュータは、インストールした機械語
プログラムを逐次実行して、本実施形態に示した記録装
置の機能を実現するのである。
【0133】(b)本実施形態では、VOBには、ビデオ
ストリームとオーディオストリームとが多重されてお
り、オーディオフレームデータの境界部を一致させた
が、字幕文字をランレングス圧縮した副映像ストリーム
を多重化させ、オーディオフレームデータの境界部とVO
BUの境界部とを一致させてもよい。 (c)本実施形態では全単位をビデオフレーム、オーデ
ィオフレームにて記述したが、フィルム素材のように、
24フレーム/秒の映像を圧縮する場合に使用する3:2プル
ダウンを用いたビデオストリームの場合、1フレーム=
1ピクチャでなく、1.5フレーム=1ピクチャになる場合
がある。本発明は実質的に3:2プルダウンに依存するも
のではなく、この場合、上述したフレームに制限される
ものではない。
【0134】(d)第2実施形態では、1オーディオパ
ックにオーディオフレームデータを1つ格納するとして
いたが、1オーディオパックに格納可能な範囲でオーデ
ィオフレームデータの格納個数を2つ、3つにしてもよ
い。 (e)第1、第2実施形態では、オーディオコーディン
グモードをDolby-AC3,MPEG,LPCMとしたが、他のコーデ
ィングモードであっても、同様の効果が得られることは
いうまでもない。
【0135】(f)第1、第2実施形態では、1パック
内に格納すべきパケット数を1パケットとしたが、従来
のMPEGと同様に、1パック内に複数のパケットを格納し
てもよい。 (g)第1、第2実施形態では、DVD-RAMを一例にして
説明を行ったが、本発明は記録媒体の制限を受けるもの
ではなく、MOやHDDを始めとするリライタブルミディア
であれば同様の効果が得られる。
【0136】
【発明の効果】以上のように本発明に係る光ディスク
は、複数のピクチャデータを有するビデオストリーム
と、複数のオーディオフレームデータを有するオーディ
オストリームとを多重化することにより得られたビデオ
オブジェクトが記録された光ディスクであって、ビデオ
オブジェクトは、複数の所定長のビデオオブジェクトユ
ニットから構成され、全ての前記ビデオオブジェクトユ
ニットは、完結した複数個のピクチャデータと、完結し
た複数個のオーディオフレームデータとを有している。
【0137】本光ディスクによれば、全てのビデオオブ
ジェクトユニットが完結した複数個のオーディオフレー
ムデータを有しているので、ビデオオブジェクトユニッ
ト単位に部分削除を行う限り、オーディオフレームデー
タの前半部又は後半部のみが光ディスク上に残存するこ
とはない。前半部又は後半部が光ディスク上に残存しな
いので、再エンコードを行うことなく、ビデオオブジェ
クトを部分削除することができる。部分削除に必要な処
理はビデオオブジェクトユニット単位に管理情報を更新
処理のみとなるので、あらゆるタイプの記録装置に部分
削除を行わせることができる。
【0138】前記ビデオストリームにおいて少なくとも
1つのフレーム内符号化されたピクチャデータを含む1以
上のピクチャデータは、グループピクチャを構成してお
り、全ての前記ビデオオブジェクトユニットは、完結し
た少なくとも1つのグループピクチャを含んでいてもよ
い。グループピクチャ(GOP)は、フレーム内符号化に
より圧縮されたピクチャデータを先頭に配しているの
で、記録装置がビデオオブジェクトユニットを最小単位
として部分削除を行う限り、部分削除されたピクチャデ
ータと依存関係を有するピクチャデータが光ディスク上
に残存することはない。そのため、部分削除後における
ピクチャデータの正常再生が保証される。従って記録装
置は、単純にビデオオブジェクトユニット単位に管理情
報を更新することにより、簡易に部分削除を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の実施形態における記録可能な
光ディスクであるDVD-RAMディスクの外観を示す図であ
る。 (b) 記録領域を表した図である。 (c) セクタレベルに切り出したDVD-RAMの断面及び
表面を示す図である。
【図2】(a) DVD-RAMにおけるゾーン領域0〜23
その他を示す図である。 (b) ゾーン領域0〜23その他を横方向に配置した
説明図である。 (c) ボリューム空間における論理セクタ番号(LS
N)を示す図である。 (d) ボリューム空間における論理ブロック番号(LB
N)を示す図である。
【図3】ボリューム領域にどのような内容のデータが記
録されているかを示す図である。
【図4】ファイルエントリのデータ構造を示す図であ
る。
【図5】表示順序に配置された複数のピクチャデータ
と、符号化順序に配置された複数のピクチャデータを示
す図である。
【図6】(a) VOBのデータ構造を論理的フォーマッ
トを段階的に詳細化した図である。 (b) VOBUの先頭に配されるビデオパックの論理フォ
ーマットを示す図である。 (c) VOBUにおいて先頭以外に配されるビデオパック
の論理フォーマットを示す図である。 (d) システムヘッダの論理フォーマットを示す図で
ある。
【図7】(a) DOLBY-AC3方式のオーディオパックの
論理フォーマットを示す図である。 (b) Linear-PCM方式のオーディオパックの論理フォ
ーマットを示す図である。 (c) MPEG-AUDIO方式のオーディオパックの論理フォ
ーマットを示す図である。 (d) パケットヘッダ、パケットヘッダ、オーディオ
フレーム情報の論理フォーマットを示す図である。
【図8】オーディオデコーダバッファにおけるバッファ
状態を示すグラフである。
【図9】(a) ビデオデコーダバッファにおけるバッ
ファ状態を示すグラフである。 (b) 各ピクチャデータの転送期間を示すグラフであ
る。
【図10】複数オーディオフレームにて再生されるべき
オーディオフレームデータを格納したオーディオパック
と、各ビデオフレームにて再生されるべきピクチャデー
タを格納したビデオパックとをどのように格納すればよ
いかを示す図である。
【図11】VOBUに含まれるオーディオパックのペイロー
ドの総サイズがオーディオフレームデータの整数倍にな
る場合において、各パックのペイロードに各オーディオ
フレームデータがどのように格納されるかを示す。
【図12】VOBUに含まれるオーディオパックのペイロー
ドの総サイズがオーディオフレームデータの非整数倍に
なる場合において、各パックのペイロードに各オーディ
オフレームデータがどのように格納されるかを示す。
【図13】(a)(b) パッディングパケット及びス
タッフィングバイトが挿入されたパックの一例を示す図
である。
【図14】RTRW管理ファイルの収録内容を段階的に詳細
化した図である。
【図15】セル情報におけるC_V_S_PTM、C_V_E_PTMを用
いて、ビデオフィールドがどのように特定されるかを示
す図である。
【図16】PGCを用いて、VOBがどのようにアクセスされ
るかを示す図である。
【図17】図16に示したセルのうち、削除範囲となっ
たセルに対応する部位にハッチングを付した図である。
【図18】(a) PGC情報#2を用いた部分削除によ
り、DVD-RAM上のどのエクステントが空き領域に解放さ
れるかを示す。 (b) 部分削除後におけるVOB、VOB情報、PGC情報の
一例を示す。
【図19】(a)(b) 部分削除前後のVOBU#i+1、VO
BU#i+2を対比して示す図である。
【図20】(a)(b) 部分削除前後のVOBU#j、VOBU
#j+1を対比して示す図である。
【図21】本実施形態における記録装置を用いたシステ
ムの構成例を示す。
【図22】DVDレコーダ70のハードウェア構成を示す
ブロック図である。
【図23】(a) MPEGエンコーダ2の構成を示すブロ
ック図である。 (b) システムエンコーダ2eの内部構成を示す図で
ある。
【図24】オーディオフレームデータの境界とGOPの境
界とが一致している様子を示す図である。
【図25】オーディオフレームデータの残り部分のみを
オーディオデコーダバッファに転送するオーディオパッ
クを生成することにより、オーディオフレームデータの
境界とGOPの境界とを一致させた様子を示す図である。
【図26】(a) オーディオデコーダバッファに4KB
yte分のオーディオフレームデータが格納されており、
そのうち最後のオーディオフレームデータが途中で途切
れている状態を示す図である。 (b) オーディオデコーダバッファの充填を避けるよ
う制御されたバッファ状態を示す図である。
【図27】オーディオ用パック化部15がオーディオデ
コーダバッファをシミュレートしてパックを生成する手
順を示したフロ−チャ−トである。
【図28】VOBの部分削除を示す際の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図29】(a) 削除範囲がエクステントの先端部に
位置する場合を示す説明図である。 (b) 削除範囲がエクステントの終端部に位置する場
合を示す説明図である。 (c) 削除範囲がエクステントの途中に位置する場合
を示す説明図である。
【図30】各パックのペイロードに各オーディオフレー
ムデータを1対1の比率で格納する場合を示す図である。
【図31】図20に示したVOBUにより、バッファ状態が
どう変化するかを示す図である。
【図32】オーディオフレームデータがパック境界を跨
いでいる状態を示す図である。
【符号の説明】
1 制御部 2 MPEGエンコーダ 2a ビデオエンコーダ 2b ビデオエンコードバッファ 2c オーディオエンコーダ 2d オーディオエンコードバッファ 2e システムエンコーダ 2f STC 2g エンコーダ制御部 3 ディスクアクセス部 3a トラックバッファ 3b ECC処理部 3c ドライブ機構 5 ビデオ信号処理部 8 リモコン信号受信部 9 レシーバ 15 オーディオ用パック化部 16 仮想デコーダバッファ 17 仮想再生時刻計時部 18 ビデオ用パック化部 19 仮想デコーダバッファ 20 インターリーブ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/85 H04N 5/85 Z G11B 27/00 D (72)発明者 津賀 一宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−334938(JP,A) 特開 平9−252449(JP,A) 特開 平8−339637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/85,5/92 G11B 20/10 G11B 20/12 G11B 27/00

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 書き換え可能な光ディスクであって、 符号化されたビデオストリームとオーディオストリーム
    とを含むビデオオブジェクトが記録され、 前記ビデオストリームは、復号再生の単位であるピクチ
    ャデータが複数個集まって構成され、 前記オーディオストリームは、復号再生の単位であるオ
    ーディオフレームデータが複数個集まって構成され、 前記ビデオオブジェクトは、独立復号可能な単位である
    ビデオオブジェクトユニットが複数個集まって構成さ
    れ、 前記ビデオオブジェクトユニットは、1つ以上の前記ピ
    クチャデータと1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記ビデオオブジェクトユニットに含まれる全てのオー
    ディオフレームデータは、当該ビデオオブジェクトユニ
    ットの中で復号再生の単位として完結しており、 前記複数のオーディオフレームデータは、光ディスクの
    記録及び読み出しの単位である固定長の複数のパックに
    分割して格納され、 前記パックは、1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記パックに含まれる全てのオーディオフレームデータ
    は、当該パックの中で復号再生の単位として完結してい
    ことを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 前記ビデオオブジェクトユニットに含ま
    れる全てのピクチャデータそれぞれの再生時間を合計し
    た値は、1秒以下である ことを特徴とする請求項1記載
    の光ディスク。
  3. 【請求項3】 前記ビデオオブジェクトユニットに含ま
    れるピクチャデータは、フレーム内符号化されたピクチ
    ャデータを含むピクチャデータの集まりであるグループ
    ピクチャを構成している ことを特徴とする請求項2記載
    の光ディスク。
  4. 【請求項4】 前記パックにおける前記オーディオフレ
    ームデータが格納さ れていない領域は、所定のデータで
    あるパッディングパケット及びスタッフィングバイトの
    いずれかで埋められている ことを特徴とする請求項3記
    載の光ディスク。
  5. 【請求項5】 前記ビデオオブジェクトユニットは、削
    除を含む編集の単位である ことを特徴とする請求項4記
    載の光ディスク。
  6. 【請求項6】 書き換え可能な光ディスクにデータを記
    録する記録装置であって、 外部から入力された信号を符号化することによりピクチ
    ャデータとオーディオフレームデータとをそれぞれ生成
    する符号化手段と、 生成されたピクチャデータとオーディオフレームデータ
    とを多重化することにより、ビデオストリームとオーデ
    ィオストリームとを多重化したビデオオブジェクトを生
    成する多重化手段と、 生成されたビデオオブジェクトを光ディスクに記録する
    記録手段とを備え、 前記ビデオオブジェクトは、独立復号可能な単位である
    ビデオオブジェクトユニットが複数個集まって構成さ
    れ、 前記ビデオオブジェクトユニットは、1つ以上の前記ピ
    クチャデータと1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記ビデオオブジェクトユニットに含まれる全てのオー
    ディオフレームデータは、当該ビデオオブジェクトユニ
    ットの中で復号再生の単位として完結しており、 前記複数のオーディオフレームデータは、光ディスクの
    記録及び読み出しの単位である固定長の複数のパックに
    分割して格納され、 前記パックは、1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記パックに含まれる全てのオーディオフレームデータ
    は、当該パックの中で復号再生の単位として完結してい
    ことを特徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 前記ビデオオブジェクトユニットに含ま
    れる全てのピクチャデータそれぞれの再生時間を合計し
    た値は、1秒以下である ことを特徴とする請求項6記載
    の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記ビデオオブジェクトユニットに含ま
    れるピクチャデータは、フレーム内符号化されたピクチ
    ャデータを含むピクチャデータの集まりであるグループ
    ピクチャを構成している ことを特徴とする請求項7記載
    の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記複数のオーディオフレームデータ
    は、光ディスクの記録及び読み出しの単位である固定長
    の複数のパックに分割して格納され、 前記パックにおける前記オーディオフレームデータが格
    納されていない領域は、所定のデータであるパッディン
    グパケット及びスタッフィングバイトのいずれかで埋め
    られている ことを特徴とする請求項8記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記ビデオオブジェクトユニットは、
    削除を含む編集の単位である ことを特徴とする請求項9
    記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 書き換え可能な光ディスクにデータを
    記録する記録方法であって、 外部から入力された信号を符号化することによりピクチ
    ャデータとオーディオフレームデータとをそれぞれ生成
    する符号化ステップと、 生成されたピクチャデータとオーディオフレームデータ
    とを多重化することにより、ビデオストリームとオーデ
    ィオストリームとを多重化したビデオオブジェクトを生
    成する多重化ステップと、 生成されたビデオオブジェクトを光ディスクに記録する
    記録ステップとを備え、 前記ビデオオブジェクトは、独立復号可能な単位である
    ビデオオブジェクトユニットが複数個集まって構成さ
    れ、 前記ビデオオブジェクトユニットは、1つ以上の前記ピ
    クチャデータと1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記ビデオオブジェクトユニットに含まれる全てのオー
    ディオフレームデータは、当該ビデオオブジェクトユニ
    ットの中で復号再生の単位として完結しており 前記複数のオーディオフレームデータは、光ディスクの
    記録及び読み出しの単位である固定長の複数のパックに
    分割して格納され、 前記パックは、1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記パックに含まれる全てのオーディオフレームデータ
    は、当該パックの中で復号再生の単位として完結してい
    ことを特徴とする記録方法。
  12. 【請求項12】 前記ビデオオブジェクトユニットに含
    まれる全てのピクチャデータそれぞれの再生時間を合計
    した値は、1秒以下である ことを特徴とする請求項11
    記載の記録方法。
  13. 【請求項13】 前記ビデオオブジェクトユニットに含
    まれるピクチャデータは、フレーム内符号化されたピク
    チャデータを含むピクチャデータの集まりであるグルー
    プピクチャを構成している ことを特徴とする請求項12
    記載の記録方法。
  14. 【請求項14】 前記複数のオーディオフレームデータ
    は、光ディスクの記録及び読み出しの単位である固定長
    の複数のパックに分割して格納され、 前記パックにおける前記オーディオフレームデータが格
    納されていない領域は、所定のデータであるパッディン
    グパケット及びスタッフィングバイトのいずれかで埋め
    られている ことを特徴とする請求項13記載の記録方
    法。
  15. 【請求項15】 前記ビデオオブジェクトユニットは、
    削除を含む編集の単位である ことを特徴とする請求項1
    4記載の記録方法。
  16. 【請求項16】 書き換え可能な光ディスクにデータを
    記録するためのプログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体であって、 前記プログラムは、 外部から入力された信号を符号化することによりピクチ
    ャデータとオーディオフレームデータとをそれぞれ生成
    する符号化ステップと、 生成されたピクチャデータとオーディオフレームデータ
    とを多重化することに より、ビデオストリームとオーデ
    ィオストリームとを多重化したビデオオブジェクトを生
    成する多重化ステップと、 生成されたビデオオブジェクトを光ディスクに記録する
    記録ステップと をコンピュータに実行させ、 前記ビデオオブジェクトは、独立復号可能な単位である
    ビデオオブジェクトユニットが複数個集まって構成さ
    れ、 前記ビデオオブジェクトユニットは、1つ以上の前記ピ
    クチャデータと1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記ビデオオブジェクトユニットに含まれる全てのオー
    ディオフレームデータは、当該ビデオオブジェクトユニ
    ットの中で復号再生の単位として完結しており、 前記複数のオーディオフレームデータは、光ディスクの
    記録及び読み出しの単位である固定長の複数のパックに
    分割して格納され、 前記パックは、1つ以上の前記オーディオフレームデー
    タを含み、 前記パックに含まれる全てのオーディオフレームデータ
    は、当該パックの中で復号再生の単位として完結してい
    ことを特徴とする記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記ビデオオブジェクトユニットに含
    まれる全てのピクチャデータそれぞれの再生時間を合計
    した値は、1秒以下である ことを特徴とする請求項16
    記載の記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記ビデオオブジェクトユニットに含
    まれるピクチャデータは、フレーム内符号化されたピク
    チャデータを含むピクチャデータの集まりであるグルー
    プピクチャを構成している ことを特徴とする請求項17
    記載の記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記複数のオーディオフレームデータ
    は、光ディスクの記録及び読み出しの単位である固定長
    の複数のパックに分割して格納され、 前記パックにおける前記オーディオフレームデータが格
    納されていない領域は、所定のデータであるパッディン
    グパケット及びスタッフィングバイトのいずれかで埋め
    られている ことを特徴とする請求項18記載の記録媒
    体。
  20. 【請求項20】 前記ビデオオブジェクトユニットは、
    削除を含む編集の単位である ことを特徴とする請求項1
    9記載の記録媒体。
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