JP3069021B2 - 塩化物イオン濃度の測定方法、および塩化物イオン濃度の測定装置 - Google Patents
塩化物イオン濃度の測定方法、および塩化物イオン濃度の測定装置Info
- Publication number
- JP3069021B2 JP3069021B2 JP7082422A JP8242295A JP3069021B2 JP 3069021 B2 JP3069021 B2 JP 3069021B2 JP 7082422 A JP7082422 A JP 7082422A JP 8242295 A JP8242295 A JP 8242295A JP 3069021 B2 JP3069021 B2 JP 3069021B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dye
- measuring
- sample
- chloride ion
- aqueous solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩化物イオン用のセン
サ、特に光学的測定方法に基づく化学センサに関する。
サ、特に光学的測定方法に基づく化学センサに関する。
【0002】
【従来技術】塩化物イオンは生体内を初め河川や海水等
の環境水中に広範囲に分布し、pHバランス等を通して
生態系に深く関与している。また、塩化物イオンはナト
リウムイオン等の金属イオンや種々の有機物陽イオンの
対アニオンとしても重要な役割を果たしている。従っ
て、臨床分析や環境保全等の広い分野において塩化物イ
オンの濃度は重要な指標となっており、これを簡便、且
つ選択的に測定するセンサが要望されている。更に、塩
酸や塩化ナトリウム等の金属塩化物は工業的に多量に用
いられており、工程管理や品質管理等の点からも塩化物
イオンのモニタリングは重要な位置を占めている。即
ち、医療或いは工業プロセスにおいては塩化物イオンを
連続的に計測し、その測定結果を基に塩化物イオンの濃
度をコントロールするためのセンサが必要とされる。ま
た、河川水等の環境水を連続的にモニタリングするため
には、センサ及び信号処理装置を測定位置に設置してデ
ータを継続的に収得しなければならず、その費用や労力
は多大なものとなる。従って、センサのみを測定地に設
置し、センサからの信号の遠隔計測が可能であれば、安
価で簡便にモニタリングを行なうことができる。また、
このようなセンサを、いわゆる「in vivo」な計
測に適用するには、生体にダメージを与えることのない
微小なセンサ、例えば血管内に挿入することができる程
度に小型なセンサも要求される。
の環境水中に広範囲に分布し、pHバランス等を通して
生態系に深く関与している。また、塩化物イオンはナト
リウムイオン等の金属イオンや種々の有機物陽イオンの
対アニオンとしても重要な役割を果たしている。従っ
て、臨床分析や環境保全等の広い分野において塩化物イ
オンの濃度は重要な指標となっており、これを簡便、且
つ選択的に測定するセンサが要望されている。更に、塩
酸や塩化ナトリウム等の金属塩化物は工業的に多量に用
いられており、工程管理や品質管理等の点からも塩化物
イオンのモニタリングは重要な位置を占めている。即
ち、医療或いは工業プロセスにおいては塩化物イオンを
連続的に計測し、その測定結果を基に塩化物イオンの濃
度をコントロールするためのセンサが必要とされる。ま
た、河川水等の環境水を連続的にモニタリングするため
には、センサ及び信号処理装置を測定位置に設置してデ
ータを継続的に収得しなければならず、その費用や労力
は多大なものとなる。従って、センサのみを測定地に設
置し、センサからの信号の遠隔計測が可能であれば、安
価で簡便にモニタリングを行なうことができる。また、
このようなセンサを、いわゆる「in vivo」な計
測に適用するには、生体にダメージを与えることのない
微小なセンサ、例えば血管内に挿入することができる程
度に小型なセンサも要求される。
【0003】従来の塩化物イオンのセンサとしては、例
えば、電気化学的な計測方法、即ち塩化物イオン電極を
挙げることができる。イオン電極は簡便で高感度なセン
サであり、ビーカー等にサンプリングした試料の分析方
法としては極めて汎用性が高い。然し、イオン電極は電
気インピーダンスが高いのでセンサと信号計測器(電位
差計)との距離を可及的に短くする必要があり、電極の
みを測定地に設置して遠隔計測を行なうことは困難であ
る。従って、このようなイオン電極による、いわゆる
「in situ」な連続分析においては、電極と電位
差計とを共に測定位置に設置する必要がある。また、イ
オン電極は作用電極や参照電極等から構成されている
が、従来より微小な参照電極の作製が困難であるため、
イオン電極を直接生体内で利用した例は殆どない。更
に、イオン電極はそのイオン感応部が破損し易いので操
作性は必ずしも良いものではなく、試料のpHや共存イ
オンの妨害を強く受けるため実用上の制約も少なくな
い。
えば、電気化学的な計測方法、即ち塩化物イオン電極を
挙げることができる。イオン電極は簡便で高感度なセン
サであり、ビーカー等にサンプリングした試料の分析方
法としては極めて汎用性が高い。然し、イオン電極は電
気インピーダンスが高いのでセンサと信号計測器(電位
差計)との距離を可及的に短くする必要があり、電極の
みを測定地に設置して遠隔計測を行なうことは困難であ
る。従って、このようなイオン電極による、いわゆる
「in situ」な連続分析においては、電極と電位
差計とを共に測定位置に設置する必要がある。また、イ
オン電極は作用電極や参照電極等から構成されている
が、従来より微小な参照電極の作製が困難であるため、
イオン電極を直接生体内で利用した例は殆どない。更
に、イオン電極はそのイオン感応部が破損し易いので操
作性は必ずしも良いものではなく、試料のpHや共存イ
オンの妨害を強く受けるため実用上の制約も少なくな
い。
【0004】近年、遠隔計測が可能で微小化も容易なセ
ンサとして、分析試薬を固定した感応膜と光ファイバー
等の光導波路を組み合わせた方法が提案されている。
(Widmer H.M.,Anal.Method
Instrum.,Vol.1:pp60−72,19
93)。この方法では、測定対象である化合物に対して
光学的に応答する分析試薬を高分子膜等の担体に固定
し、これを感応膜とする。この感応膜を試料溶液に浸し
て、固定した分析試薬の光学的変化(吸光度変化や蛍光
強度変化等)を測定し、これより目的化合物の濃度を求
める。分析試薬の光学的変化は感応膜を分光光度計や蛍
光光度計のセル壁に直接装着して測定することもできる
し、或いは感応膜と光度計を光ファイバー等の光導波路
で接続して測定することもできる。分析試薬は感応膜に
固定されているため、試薬を消費することはなく連続的
に計測を行なうことができる。また、感応膜は1mm2
以下でも十分に光学的変化の測定が可能なので、微小な
センサを構築することができる。更に、感応膜と計測器
を光ファイバーで接続し、光ファイバーを通して感応膜
の光学的変化を測定することもできる。このようなセン
サでは、光ファイバーの高い光透過性を利用して容易に
遠距離計測へと適用できる。
ンサとして、分析試薬を固定した感応膜と光ファイバー
等の光導波路を組み合わせた方法が提案されている。
(Widmer H.M.,Anal.Method
Instrum.,Vol.1:pp60−72,19
93)。この方法では、測定対象である化合物に対して
光学的に応答する分析試薬を高分子膜等の担体に固定
し、これを感応膜とする。この感応膜を試料溶液に浸し
て、固定した分析試薬の光学的変化(吸光度変化や蛍光
強度変化等)を測定し、これより目的化合物の濃度を求
める。分析試薬の光学的変化は感応膜を分光光度計や蛍
光光度計のセル壁に直接装着して測定することもできる
し、或いは感応膜と光度計を光ファイバー等の光導波路
で接続して測定することもできる。分析試薬は感応膜に
固定されているため、試薬を消費することはなく連続的
に計測を行なうことができる。また、感応膜は1mm2
以下でも十分に光学的変化の測定が可能なので、微小な
センサを構築することができる。更に、感応膜と計測器
を光ファイバーで接続し、光ファイバーを通して感応膜
の光学的変化を測定することもできる。このようなセン
サでは、光ファイバーの高い光透過性を利用して容易に
遠距離計測へと適用できる。
【0005】然しながら、従来塩化物イオン等のハロゲ
ンイオンの光センサについては報告が少なく、6−メト
キシ−1−(3−スルホプロピル)キノリニウムや3−
(10−メチルアクリジニウム−9−イル)プロピル酸
4フッ化ホウ酸塩(Urbano E.et al.,
Anal.Chem.,Vol.56:pp427−4
29,1984)等の色素の蛍光消光に基づくセンサが
報告されているのみである。これら色素の蛍光は、塩化
物イオンより原子量が大きな臭化物イオンやヨウ化物イ
オンによって強く消光されるため、センサの感度は、
(塩化物イオン)<(臭化物イオン)<(ヨウ化物イオ
ン)の順となり、ハロゲンイオンの共存下における塩化
物イオンの選択的な計測は困難である。従って、臭化物
イオンやヨウ化物イオンによる消光の影響が小さく、塩
化物イオンによって強く消光される蛍光色素を用いるこ
とにより、塩化物イオンに対して高感度で選択的な光セ
ンサを構築することができる。
ンイオンの光センサについては報告が少なく、6−メト
キシ−1−(3−スルホプロピル)キノリニウムや3−
(10−メチルアクリジニウム−9−イル)プロピル酸
4フッ化ホウ酸塩(Urbano E.et al.,
Anal.Chem.,Vol.56:pp427−4
29,1984)等の色素の蛍光消光に基づくセンサが
報告されているのみである。これら色素の蛍光は、塩化
物イオンより原子量が大きな臭化物イオンやヨウ化物イ
オンによって強く消光されるため、センサの感度は、
(塩化物イオン)<(臭化物イオン)<(ヨウ化物イオ
ン)の順となり、ハロゲンイオンの共存下における塩化
物イオンの選択的な計測は困難である。従って、臭化物
イオンやヨウ化物イオンによる消光の影響が小さく、塩
化物イオンによって強く消光される蛍光色素を用いるこ
とにより、塩化物イオンに対して高感度で選択的な光セ
ンサを構築することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】塩化物イオンの高精度
な分析には従来バッチ処理に基づく方法が多く用いられ
ている。これは、前処理をした試料に指示薬や呈色試薬
を添加して、滴定分析或いは比色分析により塩化物イオ
ン濃度を求めるものである。然しながら前記のように、
塩化物イオンについて連続的に計測する必要性が高く、
上記のようなバッチ処理による分析方法は適用が困難で
ある。従って、試料のサンプリングや前処理等を必要と
しない塩化物イオンのセンサが望まれている。また、分
析対象となる河川水等の環境水或いはプラントにおける
反応溶液や工業廃水等においては、いわゆる「in s
itu」の計測が要求され、このためには遠隔計測に適
用可能なセンサが望まれる。更に、生体内にセンサを挿
入していわゆる「in vivo」な計測を行なうに
は、生体にできる限り損傷を与えることのないような微
小なセンサを開発する必要がある。また、以上のような
分析試料の化学組成は一般に極めて複雑であり、共存す
るイオンや有機物が測定値に大きな妨害を与えることも
少なくない。従って、共存物による影響が小さな塩化物
イオンのセンサも要望されている。特に、半導体産業等
で必須の高純度試薬、例えば塩素や金属塩化物等の試薬
製造工程においては、他のハロゲンイオンの共存下にお
ける塩化物イオンの高精度なセンシングは不可欠であ
る。
な分析には従来バッチ処理に基づく方法が多く用いられ
ている。これは、前処理をした試料に指示薬や呈色試薬
を添加して、滴定分析或いは比色分析により塩化物イオ
ン濃度を求めるものである。然しながら前記のように、
塩化物イオンについて連続的に計測する必要性が高く、
上記のようなバッチ処理による分析方法は適用が困難で
ある。従って、試料のサンプリングや前処理等を必要と
しない塩化物イオンのセンサが望まれている。また、分
析対象となる河川水等の環境水或いはプラントにおける
反応溶液や工業廃水等においては、いわゆる「in s
itu」の計測が要求され、このためには遠隔計測に適
用可能なセンサが望まれる。更に、生体内にセンサを挿
入していわゆる「in vivo」な計測を行なうに
は、生体にできる限り損傷を与えることのないような微
小なセンサを開発する必要がある。また、以上のような
分析試料の化学組成は一般に極めて複雑であり、共存す
るイオンや有機物が測定値に大きな妨害を与えることも
少なくない。従って、共存物による影響が小さな塩化物
イオンのセンサも要望されている。特に、半導体産業等
で必須の高純度試薬、例えば塩素や金属塩化物等の試薬
製造工程においては、他のハロゲンイオンの共存下にお
ける塩化物イオンの高精度なセンシングは不可欠であ
る。
【0007】これらの要求を満足する塩化物イオンのセ
ンサとしては、例えば塩化物イオンによる色素の蛍光消
光を利用する方法を挙げることができる。この方法にお
いては、塩化物イオンの濃度の増加に伴い色素からの蛍
光強度が減少することを利用して、その蛍光強度の変化
から間接的に塩化物イオンの濃度を測定するものであ
る。従って、塩化物イオンによって消光される数多くの
有機或いは無機の蛍光色素を利用することができる。ま
た、これらの色素から塩化物イオンに対して特異的に大
きな消光定数を有する化合物を探索することにより、塩
化物イオンの選択的な計測が可能になる。然しながら、
従来の塩化物イオンを計測する光センサではハロゲンイ
オン、特にヨウ化物イオンの大きな妨害を受け、このよ
うなイオンが共存する試料については高精度な塩化物イ
オンの計測が困難である。従って、ヨウ化物イオン等に
よる妨害が小さな蛍光色素を用いて、塩化物イオンを高
感度で、且つ選択的に計測する光センサの開発が望まれ
ている。
ンサとしては、例えば塩化物イオンによる色素の蛍光消
光を利用する方法を挙げることができる。この方法にお
いては、塩化物イオンの濃度の増加に伴い色素からの蛍
光強度が減少することを利用して、その蛍光強度の変化
から間接的に塩化物イオンの濃度を測定するものであ
る。従って、塩化物イオンによって消光される数多くの
有機或いは無機の蛍光色素を利用することができる。ま
た、これらの色素から塩化物イオンに対して特異的に大
きな消光定数を有する化合物を探索することにより、塩
化物イオンの選択的な計測が可能になる。然しながら、
従来の塩化物イオンを計測する光センサではハロゲンイ
オン、特にヨウ化物イオンの大きな妨害を受け、このよ
うなイオンが共存する試料については高精度な塩化物イ
オンの計測が困難である。従って、ヨウ化物イオン等に
よる妨害が小さな蛍光色素を用いて、塩化物イオンを高
感度で、且つ選択的に計測する光センサの開発が望まれ
ている。
【0008】本発明の目的は、上記のように塩化物イオ
ンを高感度で、且つ選択的に計測することのできる、光
学的測定方法に基づく優れた塩化物イオン用化学センサ
を提供することにある。
ンを高感度で、且つ選択的に計測することのできる、光
学的測定方法に基づく優れた塩化物イオン用化学センサ
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下に示
す本発明によって達成される。すなちわ本発明は、試料
水溶液中の塩化物イオン濃度を測定する方法であって、 (1)表面に上記構造式(I)で示される色素が固定さ
れている担体を具備してなる化学センサを透明材質から
なる試料セルの内壁に配置する工程、(2)該試料セル
内に塩化物イオンを含有する試料水溶液を導入して前記
化学センサの色素と該試料水溶液とを接触させることに
より生ずる該色素の蛍光消光の程度を測定する工程、の
各工程を有することを特徴とする塩化物イオン濃度の測
定方法を開示するものである。また本発明は、試料水溶
液中の塩化物イオン濃度を測定する方法であって、 (1)表面に上記構造式(I)で示される色素が固定さ
れている担体を具備してなる化学センサが先端に取り付
けられてなる光導波路の、該先端を塩化物イオンを含有
する試料水溶液中に浸漬して前記化学センサの色素と該
試料水溶液とを接触させることにより生ずる該色素の蛍
光消光の程度を測定する工程、の各工程を有することを
特徴とする塩化物イオン濃度の測定方法を開示するもの
である。さらに本発明は、試料水溶液中の塩化物イオン
濃度を測定する方法であって、 (1)表面に上記構造式(I)で示される色素が固定さ
れている担体を具備してなる化学センサを用意する工
程、(2)該化学センサと塩化物イオンを含有する試料
水溶液とを接触させることにより生ずる該色素の蛍光消
光の程度を測定する工程、の各工程を有し、該色素の蛍
光消光の程度を測定する工程が、該色素をエバネッセン
ト光で励起することにより該色素が発するエバネッセン
ト蛍光の消光の程度を測定する工程を含むことを特徴と
する塩化物イオン濃度の測定方法を開示するものであ
る。また本発明は、試料水溶液中の塩化物イオン濃度を
測定する装置であって、該試料水溶液を保持する透明材
質からなる試料セル、表面に上記構造式(I)で示され
る色素が固定されている担体を具備し、前記色素と試料
セル中の試料水溶液とが接するように該試料セルの内壁
に配置されてなる化学センサ、該色素を励起する手段、
および励起された該色素からの蛍光を検出する手段、を
有することを特徴とする塩化物イオン濃度の測定装置を
開示するものである。さらに本発明は、試料水溶液中の
塩化物イオン濃度を測定する装置であって、光ファイバ
ー、表面に上記構造式(I)で示される色素が固定され
ている担体を具備してなる化学センサ、前記光ファイバ
ーを通して該色素に励起光を照射する手段、および励起
された該色素が発する蛍光を該光ファイバーを通して検
出する手段を有し、前記化学センサは該光ファイバーの
一方の先端に、該先端を塩化物イオンを含有する試料水
溶液に浸漬したときに前記色素が該試料水溶液と接する
ように結合されてなることを特徴とする塩化物イオン濃
度の測定装置を開示するものである。
す本発明によって達成される。すなちわ本発明は、試料
水溶液中の塩化物イオン濃度を測定する方法であって、 (1)表面に上記構造式(I)で示される色素が固定さ
れている担体を具備してなる化学センサを透明材質から
なる試料セルの内壁に配置する工程、(2)該試料セル
内に塩化物イオンを含有する試料水溶液を導入して前記
化学センサの色素と該試料水溶液とを接触させることに
より生ずる該色素の蛍光消光の程度を測定する工程、の
各工程を有することを特徴とする塩化物イオン濃度の測
定方法を開示するものである。また本発明は、試料水溶
液中の塩化物イオン濃度を測定する方法であって、 (1)表面に上記構造式(I)で示される色素が固定さ
れている担体を具備してなる化学センサが先端に取り付
けられてなる光導波路の、該先端を塩化物イオンを含有
する試料水溶液中に浸漬して前記化学センサの色素と該
試料水溶液とを接触させることにより生ずる該色素の蛍
光消光の程度を測定する工程、の各工程を有することを
特徴とする塩化物イオン濃度の測定方法を開示するもの
である。さらに本発明は、試料水溶液中の塩化物イオン
濃度を測定する方法であって、 (1)表面に上記構造式(I)で示される色素が固定さ
れている担体を具備してなる化学センサを用意する工
程、(2)該化学センサと塩化物イオンを含有する試料
水溶液とを接触させることにより生ずる該色素の蛍光消
光の程度を測定する工程、の各工程を有し、該色素の蛍
光消光の程度を測定する工程が、該色素をエバネッセン
ト光で励起することにより該色素が発するエバネッセン
ト蛍光の消光の程度を測定する工程を含むことを特徴と
する塩化物イオン濃度の測定方法を開示するものであ
る。また本発明は、試料水溶液中の塩化物イオン濃度を
測定する装置であって、該試料水溶液を保持する透明材
質からなる試料セル、表面に上記構造式(I)で示され
る色素が固定されている担体を具備し、前記色素と試料
セル中の試料水溶液とが接するように該試料セルの内壁
に配置されてなる化学センサ、該色素を励起する手段、
および励起された該色素からの蛍光を検出する手段、を
有することを特徴とする塩化物イオン濃度の測定装置を
開示するものである。さらに本発明は、試料水溶液中の
塩化物イオン濃度を測定する装置であって、光ファイバ
ー、表面に上記構造式(I)で示される色素が固定され
ている担体を具備してなる化学センサ、前記光ファイバ
ーを通して該色素に励起光を照射する手段、および励起
された該色素が発する蛍光を該光ファイバーを通して検
出する手段を有し、前記化学センサは該光ファイバーの
一方の先端に、該先端を塩化物イオンを含有する試料水
溶液に浸漬したときに前記色素が該試料水溶液と接する
ように結合されてなることを特徴とする塩化物イオン濃
度の測定装置を開示するものである。
【0010】本発明は、上記の観点から塩化物イオンの
光センサにおいて、3,6−ビス(ジメチルアミノ)ア
クリジンの10位の窒素原子の位置に炭素数30以下の
アルキル置換基を有する3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)−10−アルキルアクリジニウムイオンのハロゲン
化物を担体に固定し、これを感応膜とした塩化物イオン
センサを開発したことに基づくものである。
光センサにおいて、3,6−ビス(ジメチルアミノ)ア
クリジンの10位の窒素原子の位置に炭素数30以下の
アルキル置換基を有する3,6−ビス(ジメチルアミ
ノ)−10−アルキルアクリジニウムイオンのハロゲン
化物を担体に固定し、これを感応膜とした塩化物イオン
センサを開発したことに基づくものである。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、塩化物イオン等のハロゲンイオンによる蛍光消光
は、光励起された色素の励起エネルギーがハロゲンイオ
ンへと移動し、色素が蛍光を発することなく基底状態へ
と緩和することに基づく。従って、色素と試料溶液は直
接接触する必要があるが、色素を試料溶液に添加するだ
けでは、色素が溶液から流出してしまうので、連続的な
計測は不可能である。そこで、色素の10位にあるアル
キル置換基を用いて色素を担体へ固定し、これを感応膜
とする。この感応膜を試料溶液と接触させてその蛍光強
度から塩化物イオンの濃度を求める。この方法を用いる
ことにより、色素を消費することなく連続的なモニタリ
ングが可能となり、測定後は感応膜と共に色素を全て回
収することができる。担体への色素の固定化には、物理
的及び化学的方法がある。先ず、3,6−ビス(ジメチ
ルアミノ)−10−アルキルアクリジニウムイオンの蛍
光特性(蛍光強度、励起波長、及び蛍光波長)は10位
のアルキル鎖長に殆ど依存しないので、炭素数30以下
の長鎖アルキル基を10位の位置に導入し、アルキル鎖
の疎水性を利用して色素を担体へ物理的に固定すること
ができる。また、このアルキル基は、ハロゲン原子、ス
ルホネート基、アミノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、カルボキシル基、ケトン基、シアノ基、3
級以上の置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは
未置換アリール基、置換もしくは未置換シクロアルキル
基を含んでいても何ら支障はない。更に、このアルキル
基をマレイミドやスクシンイミド等の反応活性基によっ
て修飾してもよい。反応活性基で修飾した色素は−SH
等の官能基を有する化合物、或いはこれら官能基を有す
る担体表面に化学的に固定することができる。色素を固
定する担体としては、例えばクロマトグラフィー等に用
いられる粒子状担体や機能性膜の材料となる高分子化合
物或いはゲル状化合物等が挙げられる。例えば、多孔質
ガラス、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ等の粒子状
担体、イオン交換樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポ
リ塩化ビニル、ウレタン等の高分子化合物或いはポリビ
ニルアルコール、ポリアクリルアミド等のゲル状化合物
等である。
ず、塩化物イオン等のハロゲンイオンによる蛍光消光
は、光励起された色素の励起エネルギーがハロゲンイオ
ンへと移動し、色素が蛍光を発することなく基底状態へ
と緩和することに基づく。従って、色素と試料溶液は直
接接触する必要があるが、色素を試料溶液に添加するだ
けでは、色素が溶液から流出してしまうので、連続的な
計測は不可能である。そこで、色素の10位にあるアル
キル置換基を用いて色素を担体へ固定し、これを感応膜
とする。この感応膜を試料溶液と接触させてその蛍光強
度から塩化物イオンの濃度を求める。この方法を用いる
ことにより、色素を消費することなく連続的なモニタリ
ングが可能となり、測定後は感応膜と共に色素を全て回
収することができる。担体への色素の固定化には、物理
的及び化学的方法がある。先ず、3,6−ビス(ジメチ
ルアミノ)−10−アルキルアクリジニウムイオンの蛍
光特性(蛍光強度、励起波長、及び蛍光波長)は10位
のアルキル鎖長に殆ど依存しないので、炭素数30以下
の長鎖アルキル基を10位の位置に導入し、アルキル鎖
の疎水性を利用して色素を担体へ物理的に固定すること
ができる。また、このアルキル基は、ハロゲン原子、ス
ルホネート基、アミノ基、スチリル基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、カルボキシル基、ケトン基、シアノ基、3
級以上の置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは
未置換アリール基、置換もしくは未置換シクロアルキル
基を含んでいても何ら支障はない。更に、このアルキル
基をマレイミドやスクシンイミド等の反応活性基によっ
て修飾してもよい。反応活性基で修飾した色素は−SH
等の官能基を有する化合物、或いはこれら官能基を有す
る担体表面に化学的に固定することができる。色素を固
定する担体としては、例えばクロマトグラフィー等に用
いられる粒子状担体や機能性膜の材料となる高分子化合
物或いはゲル状化合物等が挙げられる。例えば、多孔質
ガラス、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ等の粒子状
担体、イオン交換樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポ
リ塩化ビニル、ウレタン等の高分子化合物或いはポリビ
ニルアルコール、ポリアクリルアミド等のゲル状化合物
等である。
【0012】3,6−ビス(ジメチルアミノ)−10−
アルキルアクリジニウムイオンを固定した感応膜は、ガ
ラス或いは石英等の透明材質から成る試料セルの内壁に
装着する。セル内を試料溶液で満たし、感応膜からの蛍
光強度を蛍光光度計により測定する。塩化物イオンが存
在しない場合の蛍光強度と比較し、これより塩化物イオ
ンの濃度を求める。セル内の試料溶液を順次入れ替える
ことにより、色素を消費することなく多数の試料につい
て分析を行なう。また、流通型のセルに感応膜を装着し
て、セル内を流れる試料溶液の塩化物イオン濃度を連続
的に測定する。更に、この感応膜を光ファイバー等の光
導波路に装着して遠隔計測が可能な光センサとする。即
ち、感応膜を光ファイバーの一端に装着し、光ファイバ
ーの他端より感応膜からの蛍光強度を測定する。この光
センサにより、光ファイバーで光信号が伝送可能な範囲
における遠隔、且つ連続的な塩化物イオンの計測を行な
う。尚、光導波路にはガラス製、石英製或いはプラスチ
ック製の光ファイバーの他、これら材質から成る板状の
光導波路を用いることもできる。
アルキルアクリジニウムイオンを固定した感応膜は、ガ
ラス或いは石英等の透明材質から成る試料セルの内壁に
装着する。セル内を試料溶液で満たし、感応膜からの蛍
光強度を蛍光光度計により測定する。塩化物イオンが存
在しない場合の蛍光強度と比較し、これより塩化物イオ
ンの濃度を求める。セル内の試料溶液を順次入れ替える
ことにより、色素を消費することなく多数の試料につい
て分析を行なう。また、流通型のセルに感応膜を装着し
て、セル内を流れる試料溶液の塩化物イオン濃度を連続
的に測定する。更に、この感応膜を光ファイバー等の光
導波路に装着して遠隔計測が可能な光センサとする。即
ち、感応膜を光ファイバーの一端に装着し、光ファイバ
ーの他端より感応膜からの蛍光強度を測定する。この光
センサにより、光ファイバーで光信号が伝送可能な範囲
における遠隔、且つ連続的な塩化物イオンの計測を行な
う。尚、光導波路にはガラス製、石英製或いはプラスチ
ック製の光ファイバーの他、これら材質から成る板状の
光導波路を用いることもできる。
【0013】3,6−ビス(ジメチルアミノ)アクリジ
ニウムイオンの蛍光測定のための励起光源としては、例
えばフィルターや回折格子で分光したタングステンラン
プやキセノンランプ或いは発光ダイオード等を用いるこ
とができる。また、3,6−ビス(ジメチルアミノ)ア
クリジンの誘導体の励起極大波長は490nm付近にあ
り、これは市販のアルゴンイオンレーザーの発振波長
(488nm)と良く一致しているので、レーザーを励
起光源とすることも可能である。特に担体への色素の固
定量が少ない場合は、ランプ励起によっては十分な蛍光
強度が得られずセンシングに支障を来す。このような場
合、レーザーを励起光源として高感度に蛍光を測定し、
これより塩化物イオン濃度を精度良く求める。感応膜に
固定した色素からの蛍光はフィルターや回折格子を用い
て励起光と分離し、その強度をフォトダイオードや光電
子増倍管或いはCCDカメラにより測定する。
ニウムイオンの蛍光測定のための励起光源としては、例
えばフィルターや回折格子で分光したタングステンラン
プやキセノンランプ或いは発光ダイオード等を用いるこ
とができる。また、3,6−ビス(ジメチルアミノ)ア
クリジンの誘導体の励起極大波長は490nm付近にあ
り、これは市販のアルゴンイオンレーザーの発振波長
(488nm)と良く一致しているので、レーザーを励
起光源とすることも可能である。特に担体への色素の固
定量が少ない場合は、ランプ励起によっては十分な蛍光
強度が得られずセンシングに支障を来す。このような場
合、レーザーを励起光源として高感度に蛍光を測定し、
これより塩化物イオン濃度を精度良く求める。感応膜に
固定した色素からの蛍光はフィルターや回折格子を用い
て励起光と分離し、その強度をフォトダイオードや光電
子増倍管或いはCCDカメラにより測定する。
【0014】尚、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−1
0−アルキルアクリジニウムイオンは陽イオンであり、
その対イオンとして臭化物イオンの他に塩化物イオン等
のハロゲンイオン、水酸化物イオン、チオシアン酸イオ
ン、ホウ酸イオン、過塩素酸イオン等を有する色素を本
センサに用いることができる。
0−アルキルアクリジニウムイオンは陽イオンであり、
その対イオンとして臭化物イオンの他に塩化物イオン等
のハロゲンイオン、水酸化物イオン、チオシアン酸イオ
ン、ホウ酸イオン、過塩素酸イオン等を有する色素を本
センサに用いることができる。
【0015】試料溶液は水溶液が望ましいが、エタノー
ルやアセトニトリル等水に可溶な有機溶媒が溶解してい
ても何ら支障はない。また、試料溶液のpHは中性付近
が望ましいが、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−10
−アルキルアクリジニウムイオンの蛍光特性はpH3〜
11の範囲で殆ど変化しないので、広範なpH領域にお
いて分析が可能である。更に、3,6−ビス(ジメチル
アミノ)−10−アルキルアクリジニウムイオンの蛍光
特性は試料溶液のイオン強度にも殆ど依存しないので、
広範なイオン強度を有する試料に本センサを適用するこ
とができる。即ち、上記のような色素の蛍光特性によ
り、試料のpH調整やイオン強度調整等の前処理が不要
となり、広範な測定対象についていわゆる「in si
tu」な遠隔、且つ連続センシング法を提供することが
できる。
ルやアセトニトリル等水に可溶な有機溶媒が溶解してい
ても何ら支障はない。また、試料溶液のpHは中性付近
が望ましいが、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−10
−アルキルアクリジニウムイオンの蛍光特性はpH3〜
11の範囲で殆ど変化しないので、広範なpH領域にお
いて分析が可能である。更に、3,6−ビス(ジメチル
アミノ)−10−アルキルアクリジニウムイオンの蛍光
特性は試料溶液のイオン強度にも殆ど依存しないので、
広範なイオン強度を有する試料に本センサを適用するこ
とができる。即ち、上記のような色素の蛍光特性によ
り、試料のpH調整やイオン強度調整等の前処理が不要
となり、広範な測定対象についていわゆる「in si
tu」な遠隔、且つ連続センシング法を提供することが
できる。
【0016】本発明によるこの光センサは、化成品の原
料や中間生成物或いは最終生成物における塩化物イオン
の計測に用いる。また、工業プラントにおける冷却水や
廃水等の分析にも適用することができる。更に、地下水
や河川水等の環境水或いは血液や細胞内液等の生体試料
における塩化物イオンのセンシングにも用いることがで
きる。本発明の光センサは単に塩化物イオンの計測のみ
ならず、塩化物イオンが関与する反応において、塩化物
イオン量と化学量論的な関係にある化学種のセンシング
にも用いることができる。例えば、有機化合物へのハロ
ゲン付加反応や脱ハロゲン化反応において本センサによ
り塩化物イオンの濃度を測定し、これより原料有機化合
物の量や反応生成物の量を間接的に求めることができ
る。
料や中間生成物或いは最終生成物における塩化物イオン
の計測に用いる。また、工業プラントにおける冷却水や
廃水等の分析にも適用することができる。更に、地下水
や河川水等の環境水或いは血液や細胞内液等の生体試料
における塩化物イオンのセンシングにも用いることがで
きる。本発明の光センサは単に塩化物イオンの計測のみ
ならず、塩化物イオンが関与する反応において、塩化物
イオン量と化学量論的な関係にある化学種のセンシング
にも用いることができる。例えば、有機化合物へのハロ
ゲン付加反応や脱ハロゲン化反応において本センサによ
り塩化物イオンの濃度を測定し、これより原料有機化合
物の量や反応生成物の量を間接的に求めることができ
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明がこれらによって何ら限定されるものではな
い。
が、本発明がこれらによって何ら限定されるものではな
い。
【0018】[実施例1] (感応膜の作製と蛍光光度計による塩化物イオンのセン
シング) (A)アクリルアミド(3g),N,N′−メチレンビ
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0,
25ml)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液
(含量10%、平均分子量7×105 、3g)を加え
た。この溶液2mlをシャーレ(直径70mm)に移
し、タングステンランプ(出力300W)を照射して光
重合を行なった。次いで、この重合膜を3,6−ビス
(ジメチルアミノ)−10−ドデシルアクリジニウムブ
ロミド水溶液(濃度10-5M、R=−C10H21、I=B
r- )に浸して蛍光色素を固定し、感応膜を作製した。
シング) (A)アクリルアミド(3g),N,N′−メチレンビ
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)を0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0,
25ml)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液
(含量10%、平均分子量7×105 、3g)を加え
た。この溶液2mlをシャーレ(直径70mm)に移
し、タングステンランプ(出力300W)を照射して光
重合を行なった。次いで、この重合膜を3,6−ビス
(ジメチルアミノ)−10−ドデシルアクリジニウムブ
ロミド水溶液(濃度10-5M、R=−C10H21、I=B
r- )に浸して蛍光色素を固定し、感応膜を作製した。
【0019】(B)作製した感応膜を三角形の蛍光セル
の内壁に装着した。0.1Mリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)を溶媒として所定濃度(10-4〜10-1M)
の塩化カリウム溶液を調製し、セル内をこの溶液で満た
した。励起波長490nm、蛍光波長530nmにおい
て蛍光強度を測定し、塩化物イオン濃度が0Mのときの
蛍光強度を1として相対蛍光強度を求めた。次に、セル
内の塩化カリウム溶液を排出し、セル内を緩衝液で洗浄
後、異なる濃度の塩化カリウム溶液で満たして相対蛍光
強度を求めた。
の内壁に装着した。0.1Mリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)を溶媒として所定濃度(10-4〜10-1M)
の塩化カリウム溶液を調製し、セル内をこの溶液で満た
した。励起波長490nm、蛍光波長530nmにおい
て蛍光強度を測定し、塩化物イオン濃度が0Mのときの
蛍光強度を1として相対蛍光強度を求めた。次に、セル
内の塩化カリウム溶液を排出し、セル内を緩衝液で洗浄
後、異なる濃度の塩化カリウム溶液で満たして相対蛍光
強度を求めた。
【0020】この結果を図1に示す。これより、作製し
た感応膜を用いて蛍光色素を消費することなく高感度
で、且つ繰り返し塩化物イオンの濃度測定が可能である
ことが判った。尚、蛍光色素を試料溶液に溶解させて塩
化物イオンの濃度を求めた場合と比較して、色素を固定
した感応膜では塩化物イオンに対する感度が最大約20
%低下した。これは蛍光セルの壁面における励起光の散
乱によりバックグラウンドが増大したことに起因してい
る。
た感応膜を用いて蛍光色素を消費することなく高感度
で、且つ繰り返し塩化物イオンの濃度測定が可能である
ことが判った。尚、蛍光色素を試料溶液に溶解させて塩
化物イオンの濃度を求めた場合と比較して、色素を固定
した感応膜では塩化物イオンに対する感度が最大約20
%低下した。これは蛍光セルの壁面における励起光の散
乱によりバックグラウンドが増大したことに起因してい
る。
【0021】[実施例2] (光ファイバー型センサによる塩化物イオンの計測) (A)アクリルアミド(3g)、N,N′−メチレンビ
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)をリン酸緩衝液(pH7.0,25m
l)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液(含有
量10%、平均分子量7×105 、3g)を加えた。こ
の溶液に、光ファイバー(材質石英、コア径100μ
m、クラッド径140μm)の一端を浸漬し、引き上げ
た。光ファイバーの先端に残った液滴にタングステンラ
ンプ(出力300W)を照射して光重合を行なった。次
に、この重合膜を3,6−ビス(ジメチルアミノ)−1
0−ドデシルアクリジニウムブロミド水溶液(濃度10
-5M,R=−C10H21,I=Br- )に浸して蛍光色素
を固定し、光ファイバー型のセンサを作製した。
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)をリン酸緩衝液(pH7.0,25m
l)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液(含有
量10%、平均分子量7×105 、3g)を加えた。こ
の溶液に、光ファイバー(材質石英、コア径100μ
m、クラッド径140μm)の一端を浸漬し、引き上げ
た。光ファイバーの先端に残った液滴にタングステンラ
ンプ(出力300W)を照射して光重合を行なった。次
に、この重合膜を3,6−ビス(ジメチルアミノ)−1
0−ドデシルアクリジニウムブロミド水溶液(濃度10
-5M,R=−C10H21,I=Br- )に浸して蛍光色素
を固定し、光ファイバー型のセンサを作製した。
【0022】(B)0.1Mリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)を溶媒として、所定濃度(10-4〜10
-1M)の塩化カリウム溶液を調製し、センサを溶液に浸
漬した。アルゴンイオンレーザー(発振波長488n
m、出力10μW)を光ファイバーの末端より入射し、
同じ光ファイバーの末端より蛍光波長530nmにおけ
る蛍光強度を測定した。塩化物イオン濃度が0Mのとき
の蛍光強度を1として、種々の塩化物イオン濃度におけ
る相対蛍光強度を求めた。
H7.0)を溶媒として、所定濃度(10-4〜10
-1M)の塩化カリウム溶液を調製し、センサを溶液に浸
漬した。アルゴンイオンレーザー(発振波長488n
m、出力10μW)を光ファイバーの末端より入射し、
同じ光ファイバーの末端より蛍光波長530nmにおけ
る蛍光強度を測定した。塩化物イオン濃度が0Mのとき
の蛍光強度を1として、種々の塩化物イオン濃度におけ
る相対蛍光強度を求めた。
【0023】この結果を図2に示す。これより、この光
センサを用いて高感度で、且つ連続的に塩化物イオン濃
度の測定が可能であることが判った。尚、蛍光色素を試
料溶液に溶解させて塩化物イオンの濃度を求めた場合と
比較して、光センサでは塩化物イオンに対する感度が最
大約30%低下した。これは光ファイバー端面における
励起光の散乱によりバックグラウンドが増大したことに
起因している。
センサを用いて高感度で、且つ連続的に塩化物イオン濃
度の測定が可能であることが判った。尚、蛍光色素を試
料溶液に溶解させて塩化物イオンの濃度を求めた場合と
比較して、光センサでは塩化物イオンに対する感度が最
大約30%低下した。これは光ファイバー端面における
励起光の散乱によりバックグラウンドが増大したことに
起因している。
【0024】[実施例3] (塩化物イオンのセンシングにおけるヨウ化物イオンの
妨害) (A)アクリルアミド(3g)、N,N′−メチレンビ
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)をリン酸緩衝液(pH7.0,25m
l)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液(含有
量10%、平均分子量7×105 、3g)を加えた。こ
の溶液に、光ファイバー(材質石英、コア径100μ
m、クラッド径140μm)の一端を浸漬し、引き上げ
た。光ファイバーの先端に残った液滴にタングステンラ
ンプ(出力300W)を照射して光重合を行なった。次
に、この重合膜を3,6−ビス(ジメチルアミノ)−1
0−ドデシルアクリジニウムブロミド水溶液(濃度10
-5M,R=−C10H21,I=Br- )に浸して蛍光色素
を固定し、光ファイバー型のセンサを作製した。
妨害) (A)アクリルアミド(3g)、N,N′−メチレンビ
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)をリン酸緩衝液(pH7.0,25m
l)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液(含有
量10%、平均分子量7×105 、3g)を加えた。こ
の溶液に、光ファイバー(材質石英、コア径100μ
m、クラッド径140μm)の一端を浸漬し、引き上げ
た。光ファイバーの先端に残った液滴にタングステンラ
ンプ(出力300W)を照射して光重合を行なった。次
に、この重合膜を3,6−ビス(ジメチルアミノ)−1
0−ドデシルアクリジニウムブロミド水溶液(濃度10
-5M,R=−C10H21,I=Br- )に浸して蛍光色素
を固定し、光ファイバー型のセンサを作製した。
【0025】(B)0.1Mリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)を溶媒として、1mMヨウ化カリウムを含む
所定濃度(10-4〜10-1M)の塩化カリウム溶液を調
製した。センサをこの溶液に浸漬し、実施例2と同様に
して相対蛍光強度を求め、塩化物イオンのセンシングに
おけるヨウ化物イオンの妨害を調べた。
H7.0)を溶媒として、1mMヨウ化カリウムを含む
所定濃度(10-4〜10-1M)の塩化カリウム溶液を調
製した。センサをこの溶液に浸漬し、実施例2と同様に
して相対蛍光強度を求め、塩化物イオンのセンシングに
おけるヨウ化物イオンの妨害を調べた。
【0026】この結果を図2に示す。これより、この光
センサではヨウ化物イオンの妨害を殆ど受けることがな
く、塩化物イオンを選択的にセンシングできることが確
かめられた。
センサではヨウ化物イオンの妨害を殆ど受けることがな
く、塩化物イオンを選択的にセンシングできることが確
かめられた。
【0027】[実施例4] (平面基盤型センサによる塩化物イオンの計測) (A)アクリルアミド(3g)、N,N′−メチレンビ
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)をリン酸緩衝液(pH7.0、25m
l)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液(含有
量10%、平均分子量7×105 、3g)を加えた。裏
面にアルミ薄膜を蒸着した平面基盤(材質BK7、長さ
巾10mm四方、厚さ1mm)の上面に上記溶液を滴下
し、これを薄く広げた後タングステンランプ(出力30
0W)を照射して光重合を行なった。次いで、この重合
膜を3,6−ビス(ジメチルアミノ)−10−ドデシル
アクリジニウムブロミド水溶液(濃度10-5M、R=−
C10H21、I=Br- )に浸して蛍光色素を固定し、平
面基盤型センサを作製した。
ス(アクリルアミド)(58mg)、リボフラビン
(2.7mg)、及びペルオキソ二硫酸アンモニウム
(2.7mg)をリン酸緩衝液(pH7.0、25m
l)に溶解し、これにポリアクリルアミド水溶液(含有
量10%、平均分子量7×105 、3g)を加えた。裏
面にアルミ薄膜を蒸着した平面基盤(材質BK7、長さ
巾10mm四方、厚さ1mm)の上面に上記溶液を滴下
し、これを薄く広げた後タングステンランプ(出力30
0W)を照射して光重合を行なった。次いで、この重合
膜を3,6−ビス(ジメチルアミノ)−10−ドデシル
アクリジニウムブロミド水溶液(濃度10-5M、R=−
C10H21、I=Br- )に浸して蛍光色素を固定し、平
面基盤型センサを作製した。
【0028】(B)0.1Mリン酸カリウム緩衝液(p
H7.0)を溶媒として、所定濃度(10-4〜10
-1M)の塩化カリウム溶液を調製し、センサを溶液に浸
漬した。アルゴンイオンレーザー(発振波長488n
m、出力10μW)を平面基盤の側面(厚み方向)より
入射し、レーザー光を基盤内で全反射させて、基盤上面
に現われるエバネッセント光により重合膜に含まれる蛍
光色素を励起した。平面基盤の側面より蛍光波長530
nmにおけるエバネッセント蛍光を測定した。塩化物イ
オン濃度が0Mのときの蛍光強度を1として、種々の塩
化物イオン濃度における相対蛍光強度を求めた。
H7.0)を溶媒として、所定濃度(10-4〜10
-1M)の塩化カリウム溶液を調製し、センサを溶液に浸
漬した。アルゴンイオンレーザー(発振波長488n
m、出力10μW)を平面基盤の側面(厚み方向)より
入射し、レーザー光を基盤内で全反射させて、基盤上面
に現われるエバネッセント光により重合膜に含まれる蛍
光色素を励起した。平面基盤の側面より蛍光波長530
nmにおけるエバネッセント蛍光を測定した。塩化物イ
オン濃度が0Mのときの蛍光強度を1として、種々の塩
化物イオン濃度における相対蛍光強度を求めた。
【0029】この結果を図3に示す。これより、この光
センサを用いて高感度で、且つ連続的に塩化物イオン濃
度の測定が可能であることが判った。尚、蛍光色素を試
料溶液に溶解させて塩化物イオンの濃度を求めた場合と
比較して、この光センサでは塩化物イオンに対する感度
が最大約50%低下した。これは、エバネッセント光に
よる蛍光色素の励起効率が低いこと、及び励起光の進行
方向で蛍光測定を行うためバックグラウンドが増大した
ことに起因している。
センサを用いて高感度で、且つ連続的に塩化物イオン濃
度の測定が可能であることが判った。尚、蛍光色素を試
料溶液に溶解させて塩化物イオンの濃度を求めた場合と
比較して、この光センサでは塩化物イオンに対する感度
が最大約50%低下した。これは、エバネッセント光に
よる蛍光色素の励起効率が低いこと、及び励起光の進行
方向で蛍光測定を行うためバックグラウンドが増大した
ことに起因している。
【0030】
【発明の効果】本発明によって、塩化物イオンを他のハ
ロゲンイオンに妨害されることなく、選択的に且つ高精
度で、光学的に計測可能な化学センサを得ることがで
き、該センサは、広く化成品の原料や中間生成物或いは
最終生成物における塩化物イオンの計測に利用すること
が可能であり、また、工業プラントにおける冷却水や廃
水等の分析にも適用することができ、更に、地下水や河
川水等の環境水或いは血液や細胞内液等の生体試料にお
ける塩化物イオンのセンシングにも用いることができ
る。
ロゲンイオンに妨害されることなく、選択的に且つ高精
度で、光学的に計測可能な化学センサを得ることがで
き、該センサは、広く化成品の原料や中間生成物或いは
最終生成物における塩化物イオンの計測に利用すること
が可能であり、また、工業プラントにおける冷却水や廃
水等の分析にも適用することができ、更に、地下水や河
川水等の環境水或いは血液や細胞内液等の生体試料にお
ける塩化物イオンのセンシングにも用いることができ
る。
【0031】更には、単に塩化物イオンの計測のみなら
ず、塩化物イオンが関与する反応において、塩化物イオ
ン量と化学量論的な関係にある化学種のセンシングにも
用いることもでき、例えば、有機化合物へのハロゲン付
加反応や脱ハロゲン化反応において本センサにより塩化
物イオンの濃度を測定し、これより原料有機化合物の量
や反応生成物の量を間接的に求めることができる等々、
幾多の顕著な効果を奏する。
ず、塩化物イオンが関与する反応において、塩化物イオ
ン量と化学量論的な関係にある化学種のセンシングにも
用いることもでき、例えば、有機化合物へのハロゲン付
加反応や脱ハロゲン化反応において本センサにより塩化
物イオンの濃度を測定し、これより原料有機化合物の量
や反応生成物の量を間接的に求めることができる等々、
幾多の顕著な効果を奏する。
【図1】実施例1における感応膜の塩化物イオン濃度と
相対蛍光強度の相関を示す図。
相対蛍光強度の相関を示す図。
【図2】実施例2及び3における感応膜の塩化物イオン
濃度と相対蛍光強度の相関を示す図。
濃度と相対蛍光強度の相関を示す図。
【図3】実施例4における感応膜の塩化物イオン濃度と
相対蛍光強度の相関を示す図。
相対蛍光強度の相関を示す図。
Claims (8)
- 【請求項1】 試料水溶液中の塩化物イオン濃度を測定
する方法であって、(1)表面に下記構造式(I)で示
される色素が固定されている担体を具備してなる化学セ
ンサを透明材質からなる試料セルの内壁に配置する工
程、(2)該試料セル内に塩化物イオンを含有する試料
水溶液を導入して前記化学センサの色素と該試料水溶液
とを接触させることにより生ずる該色素の蛍光消光の程
度を測定する工程、の各工程を有することを特徴とする
塩化物イオン濃度の測定方法。 【化1】 (但し、式中のRはアルキル基を、またI- はハロゲン
イオンを表わす。) - 【請求項2】 試料水溶液中の塩化物イオン濃度を測定
する方法であって、(1)表面に前記構造式(I)で示
される色素が固定されている担体を具備してなる化学セ
ンサが先端に取り付けられてなる光導波路の、該先端を
塩化物イオンを含有する試料水溶液中に浸漬して前記化
学センサの色素と該試料水溶液とを接触させることによ
り生ずる該色素の蛍光消光の程度を測定する工程、の各
工程を有することを特徴とする塩化物イオン濃度の測定
方法。 - 【請求項3】 前記光導波路が、光ファイバーであるこ
とを特徴とする請求項2記載の塩化物イオン濃度の測定
方法。 - 【請求項4】 試料水溶液中の塩化物イオン濃度を測定
する方法であって、(1)表面に前記構造式(I)で示
される色素が固定されている担体を具備してなる化学セ
ンサを用意する工程、(2)該化学センサと塩化物イオ
ンを含有する試料水溶液とを接触させることにより生ず
る該色素の蛍光消光の程度を測定する工程、の各工程を
有し、該色素の蛍光消光の程度を測定する工程が、該色
素をエバネッセント光で励起することにより該色素が発
するエバネッセント蛍光の消光の程度を測定する工程を
含むことを特徴とする塩化物イオン濃度の測定方法。 - 【請求項5】 試料水溶液中の塩化物イオン濃度を測定
する装置であって、該試料水溶液を保持する透明材質か
らなる試料セル、表面に前記構造式(I)で示される色
素が固定されている担体を具備し、前記色素と試料セル
中の試料水溶液とが接するように該試料セルの内壁に配
置されてなる化学センサ、該色素を励起する手段、およ
び励起された該色素からの蛍光を検出する手段、を有す
ることを特徴とする塩化物イオン濃度の測定装置。 - 【請求項6】 前記試料セルが、流通型のセルであるこ
とを特徴とする請求項5記載の塩化物イオン濃度の測定
装置。 - 【請求項7】 前記色素を励起する手段が、エバネッセ
ント光を用いて励起することを特徴とする請求項5記載
の塩化物イオン濃度の測定装置。 - 【請求項8】 試料水溶液中の塩化物イオン濃度を測定
する装置であって、光ファイバー、表面に前記構造式
(I)で示される色素が固定されている担体を具備して
なる化学センサ、前記光ファイバーを通して該色素に励
起光を照射する手段、および励起された該色素が発する
蛍光を該光ファイバーを通して検出する手段を有し、前
記化学センサは該光ファイバーの一方の先端に、該先端
を塩化物イオンを含有する試料水溶液に浸漬したときに
前記色素が該試料水溶液と接するように結合されてなる
ことを特徴とする塩化物イオン濃度の測定装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7082422A JP3069021B2 (ja) | 1994-09-07 | 1995-04-07 | 塩化物イオン濃度の測定方法、および塩化物イオン濃度の測定装置 |
US08/493,346 US5691205A (en) | 1994-06-23 | 1995-06-21 | Fluorometric analysis of chloride ion and chemical sensor therefor |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21376894 | 1994-09-07 | ||
JP6-213768 | 1994-09-07 | ||
JP7082422A JP3069021B2 (ja) | 1994-09-07 | 1995-04-07 | 塩化物イオン濃度の測定方法、および塩化物イオン濃度の測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08128957A JPH08128957A (ja) | 1996-05-21 |
JP3069021B2 true JP3069021B2 (ja) | 2000-07-24 |
Family
ID=26423445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7082422A Expired - Fee Related JP3069021B2 (ja) | 1994-06-23 | 1995-04-07 | 塩化物イオン濃度の測定方法、および塩化物イオン濃度の測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3069021B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT409307B (de) * | 1999-01-12 | 2002-07-25 | Hoffmann La Roche | Optisch-chemischer sensor |
-
1995
- 1995-04-07 JP JP7082422A patent/JP3069021B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08128957A (ja) | 1996-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5691205A (en) | Fluorometric analysis of chloride ion and chemical sensor therefor | |
Yin et al. | Fiber optic bio and chemical sensors | |
Thompson et al. | Fiber optic pH sensor based on phase fluorescence lifetimes | |
Lin | Recent development and applications of optical and fiber-optic pH sensors | |
US4892383A (en) | Reservoir fiber optic chemical sensors | |
McNamara et al. | Fiber-optic oxygen sensor based on the fluorescence quenching of tris (5-acrylamido, 1, 10 phenanthroline) ruthenium chloride | |
Werner et al. | Fiber optic sensor designs and luminescence-based methods for the detection of oxygen and pH measurement | |
Koronczi et al. | Development of a submicron optochemical potassium sensor with enhanced stability due to internal reference | |
Mahendra et al. | Investigation of a Cu (II) fibre optic chemical sensor using fast sulphon black F (FSBF) immobilised onto XAD-7 | |
Niu et al. | A ratiometric fluorescence halide sensor based on covalently immobilization of quinine and benzothioxanthene | |
JP3069021B2 (ja) | 塩化物イオン濃度の測定方法、および塩化物イオン濃度の測定装置 | |
Wróblewski et al. | Cellulose based bulk pH optomembranes | |
Kawabata et al. | Fiber-optic pH sensor with monolayer indicator | |
Amin | Application of a triacetylcellulose membrane with immobilizated of 5-(2′, 4′-dimethylphenylazo)-6-hydroxypyrimidine-2, 4-dione for mercury determination in real samples | |
JP4517079B2 (ja) | スラブ光導波路分光ケミカルセンサ | |
CN1276250C (zh) | 光纤原位药物溶出度/释放度监测仪 | |
CN1278116C (zh) | 光纤化学传感器探头 | |
JP2986712B2 (ja) | 化学センサ、それを用いた塩化物イオン濃度の測定装置及び測定方法 | |
US6562424B1 (en) | Photochemical sensors and method for the production thereof | |
JP3011855B2 (ja) | 塩化物イオンの蛍光分析方法、及びそれに用いる塩化物イオン濃度測定用担体 | |
CN1271401C (zh) | 光纤原位药物溶出度/释放度试验仪 | |
Song et al. | Plug-in Highly-sensitive pH Sensor Based on Polyacrylic Acid-chitosan Sensitive Film Coated Optical Fiber | |
Casay et al. | Fiber optic probe applications using near-infrared compounds: determination of NaOH | |
Werner et al. | Fiber optic ion-microsensors based on luminescence lifetime | |
Scully | Optical techniques for water monitoring |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |