JP3068598U - 観賞用植物 - Google Patents
観賞用植物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光触媒活性を有する溶液を、葉20や花、幹
21等の一部又は全体に塗布させた天然又は人工の観賞
用植物2において、光触媒活性を有する溶液を観賞用植
物2に容易に塗布できると共に、前記溶液により観賞用
植物2が変色や腐食、劣化されることなく長期間安定し
た外観を維持できること 【解決手段】 前記光触媒活性を有する溶液は、アナタ
ーゼ型の結晶化チタニアを主成分とする中性の無機性溶
液である、観賞用植物。
21等の一部又は全体に塗布させた天然又は人工の観賞
用植物2において、光触媒活性を有する溶液を観賞用植
物2に容易に塗布できると共に、前記溶液により観賞用
植物2が変色や腐食、劣化されることなく長期間安定し
た外観を維持できること 【解決手段】 前記光触媒活性を有する溶液は、アナタ
ーゼ型の結晶化チタニアを主成分とする中性の無機性溶
液である、観賞用植物。
Description
【0001】
本考案は、 観賞用植物に関する。特に、光触媒活性を有する観賞用植物に関す る。
【0002】
近年、光が照射されることによって空気中の悪臭成分や埃、雑菌等を酸化又は 分解する活性酸素の発生を触媒する光触媒物質(代表的なものとしては、酸化チ タン)が注目されており、この光触媒物質を含有する溶液を塗布させたり、原料 に光触媒物質を混入させて、空気清浄機能や消臭、抗菌、殺菌機能を有する種々 の製品が作られている。
【0003】 このような製品のうち、室内外の装飾性を高めるために配置される人工観賞用 植物に光触媒物質による消臭機能や空気清浄及び自己清浄機能を付与させたもの が、特開平10−28723号、及び、特開平10−292215号として提案 されている。
【0004】 これらは、酸化チタンゾルを含浸させた光触媒活性を有する繊維を織込んだ不 織布から観賞用植物の葉を作製し、これを木の幹に所定の総面積対空間比率で取 付けられた観賞用植物(特開平10−28723)、観賞用植物の葉部や花部等 に無機質のバインダーを塗布させた下塗り層を介して、酸化チタンの薄層を形成 させた観賞用植物、または、酸化チタンを練り込んだ合成樹脂シートから葉部や 花部を作製し、これを用いて作製された観賞用植物(特開平10−292215 )であり、共に高い消臭、環境浄化機能を有して、さらに観賞用植物自体に付着 する汚れを分解する自己浄化機能も有することが示されている。
【0005】 しかし、これらの観賞用植物は、いずれも光触媒活性を有するように別途成形 又は加工された葉や花等を木の幹等に接続させて製作されているため、通常の人 工観賞用植物と比較して製作に手間やコストがかかる。
【0006】 また、前述の2例の観賞用植物の製作に用いられている酸化チタン溶液は共に 強酸性の有機性溶液であるため、天然、及び、酸や有機溶媒に対して耐性を持た ない素材から形成された観賞用植物に直接塗布させると、葉や花、幹等が変色や 腐食、劣化されるため、長期間にわたって美観を維持することができない。この ような変色や腐食、劣化を防ぐために、前述の例においては、耐性の弱い部材に 前記酸化チタン溶液を接触させないように、観賞用植物の外表面にバインダーに よる下塗り層を形成させる方法が採られているが、これは二度塗りとなるため手 間がかかる。また、耐性の弱い部材を避けて光触媒溶液を塗布させる場合も同様 に手間がかかると共に、光触媒溶液を塗布された部分と塗布されない部分との間 に外観の相違が生じるため全体として美しい仕上がりとならない。
【0007】
本考案は、『光触媒活性を有する溶液を、その葉や花、幹等の一部又は全体に 塗布させた天然又は人工の観賞用植物』において、光触媒活性を有する溶液を観 賞用植物に容易に塗布できると共に、前記溶液により観賞用植物が変色や腐食、 劣化されることなく長期間安定した外観を維持できることを課題とする。
【0008】
*1項 上記課題を解決するための本考案の技術的手段は、『前記光触媒活性を有する 溶液は、結晶化チタニアを主成分とする中性の無機性溶液である』ことである。 上記技術的手段は次のように作用する。上記手段によれば、光触媒活性を有す る溶液は無機性溶液であるため、観賞用植物を構成する葉や花、幹、枝等の各部 材が、酸やアルカリ、有機溶媒等に対して耐性のない材質からなる場合であって も、前記葉や花等が変色、腐食、劣化されることがない。そのため、前記葉や花 等の表面と前記無機溶液との間にバインダー層等を介在させることなく前記無機 性溶液を観賞用植物に直接塗布させる。また、前記無機性溶液の塗布、乾燥によ り形成されたチタニア膜は、観賞用植物を変色、腐食、劣化させることがないと 共に、前記観賞用植物を覆う保護膜ともなる。 ここで、本考案の観賞用植物を構成する葉や花、幹、枝等は、天然植物を乾燥 させて作製されたものをはじめ、合成樹脂や不織布、ガラス、金属等から作製さ れた人工の天然の葉や花、幹、枝等も含まれる。
【0009】 [その他] *2項 1項において、『前記結晶化チタニアは、チタン含有液体から沈殿形成によっ て形成した水酸化チタン若しくはチタン酸化物と過酸化水素とを反応させた後、 85℃〜200℃において加熱処理を行うことにより結晶化された』ことにより 、前記結晶化チタニアには、チタン以外の金属や金属塩及び酸素と水素以外の成 分が混入されないため、結晶性及び安定性が高く被塗布物との反応性が低いチタ ニア膜が形成される。また、人体や動物等に影響を及ぼすことがなく安全性も高 い。そのため、観賞用植物は長期間にわたって光触媒活性及びその外観を維持す ることができると共に、安全である。
【0010】
本考案は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。 観賞用植物を構成する葉や花、幹、枝等の各部材が、変色、腐食、劣化される ことがなく、前記無機性溶液を観賞用植物に直接塗布させることができるため、 観賞用植物全体に容易に塗布させことができる。また、チタニア膜は観賞用植物 の保護膜ともなるため、長期間にわたって安定した外観を維持できる。 上記効果に加えて、2項においては、長期間にわたって光触媒活性及びその外 観を維持することができると共に、安全である。
【0011】
次に、上記した本考案の実施例を図面に従って詳述する。 (実施例1) 図1には、本考案実施の形態の一例である、観賞用植物2を示している。この 観賞用植物2は、天然木を乾燥させて作製された幹21に、合成樹脂製の葉20 及び小枝とを取付けられた構成の人工観賞用植物であり、図1(a)及び(b) に示すように、葉20,20及び幹21の表面には、アナターゼ型の結晶化チタ ニウムを含有する1μm程度の厚みのチタニア膜1が形成されている。
【0012】 このチタニア膜1は、特許第2875993号に提案される技術に基づいて、 水酸化チタン若しくは酸化チタンを分散させた液に過酸化水素を反応させた後、 85℃〜200℃において加熱処理を行うことにより得られたアナターゼ型の結 晶化チタニアを含む中性の無機性溶液を塗布、乾燥させることにより形成されて いる。
【0013】 図1の観賞植物2は、以下のように作製されている。 乾燥された天然木に合成樹脂製の小枝と葉20が取付けられた観賞用植物2の 外表面を水又は中性洗剤等で十分に洗浄し、前記外表面に付着した汚れ成分や埃 を除去させる。前記観賞用植物2の表面を十分に乾燥させた後、アナターゼ型の 結晶化チタニウムを含有するの中性の無機性溶液(pH7.0、薄黄色半透明溶 液)であるPTXゾル溶液(オー・ジー社製)をスプレー器具に充填させ、前記 観賞用植物2の表面に前記PTXゾル溶液が液垂れしないように前記観賞用植物 2の全体にスプレー塗布させた後、前記PTXゾル溶液が固まるまで乾燥させて 観賞用植物2の表面にチタニア膜1を形成させる。
【0014】 このとき、塗布に用いるスプレー器具は、噴出溶液の粒子が微細となる器具で あることが好ましく、また、前記TPXゾル溶液を2〜3回に分けて重ね塗りさ せることによりのツヤや風合いの高い美しい仕上がりの観賞用植物2となる。ま た、前記観賞用植物2の植木鉢等の装飾用部材にも前記TPXゾル溶液を同様に スプレー塗布させてもよい。
【0015】 前述のように作製された観賞用植物2において、前記チタニア膜1に光が照射 されると、このチタニア膜1に含有されるアナターゼ型の結晶化チタニウムの微 粒子が励起され、空気中の水分と酸素から活性酸素を合成する反応を触媒するた め、チタニア膜1表面に活性酸素が発生される。この活性酸素の働きにより、該 チタニア膜1の表面に接触する悪臭成分(アンモニア等)や汚れ成分(NOXや ホルムアルデヒド等の有機物質)は酸化分解され、また、その強い酸化力によっ てMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や大腸菌等の細菌類も死滅される 。
【0016】 そのため、前記チタニア膜1が全体に形成されたこの例の観賞用植物2を配置 させた周辺域の空気は、前記活性酸素の働きによる消臭、殺菌によって清浄化さ れる。また、該チタニア膜1は前記観賞用植物2と反応し腐食又は退色させるこ とがないと共に、防曇性、セルフクリーニング効果、酸や紫外線に対しても高い 耐性を示すため、前記観賞用植物2は長期間にわたってその美観を維持される。
【図1】本考案実施の形態の観賞用植物
(1)・・・チタニア膜、(2)・・・観賞用植物、(20)・・・葉、(2
1)・・・幹
1)・・・幹
Claims (2)
- 【請求項1】 光触媒活性を有する溶液を、葉や花、幹
等の一部又は全体に塗布させた天然又は人工の観賞用植
物において、前記光触媒活性を有する溶液は、アナター
ゼ型の結晶化チタニアを主成分とする中性の無機性溶液
である、観賞用植物。 - 【請求項2】 請求項1において、前記結晶化チタニア
は、チタン含有液体から沈殿形成によって形成した水酸
化チタン若しくはチタン酸化物と過酸化水素とを反応さ
せた後、85℃〜200℃において加熱処理を行うこと
により結晶化された、観賞用植物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999008263U JP3068598U (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 観賞用植物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999008263U JP3068598U (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 観賞用植物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3068598U true JP3068598U (ja) | 2000-05-12 |
Family
ID=43202089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999008263U Expired - Lifetime JP3068598U (ja) | 1999-10-29 | 1999-10-29 | 観賞用植物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3068598U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007136373A (ja) * | 2005-11-19 | 2007-06-07 | Hikari Shokubai Kenkyusho:Kk | 光触媒により害虫の誘引を妨害する方法及びその処理剤 |
CN102697224A (zh) * | 2012-06-19 | 2012-10-03 | 德清诺普医药科技有限公司 | 一种光触媒仿真树 |
-
1999
- 1999-10-29 JP JP1999008263U patent/JP3068598U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007136373A (ja) * | 2005-11-19 | 2007-06-07 | Hikari Shokubai Kenkyusho:Kk | 光触媒により害虫の誘引を妨害する方法及びその処理剤 |
CN102697224A (zh) * | 2012-06-19 | 2012-10-03 | 德清诺普医药科技有限公司 | 一种光触媒仿真树 |
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