JP3068530U - ブラジャ―の背中留め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張り力やねじり力を受けても外れにくいブ
ラジャーの背中留め具の提供。 【解決手段】 雌型留め具の止め合わせ孔が長形孔とさ
れ、且つ該止め合わせ孔の長軸の一端の内側周縁に内向
きに一つの凸縁が延設されることにより該凸縁の下にガ
イド縁が形成され、雄形留め具の凸柱が止め合わせ孔の
比較的大きな開口端より嵌合されて並びにガイド溝に沿
って押し込まれることにより、雄形留め具が強固に雌型
留め具に係合され、また雄形留め具の凸柱の長さが雌型
留め具の厚さ以下とされたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はブラジャーの背中留め具に係り、布帯を挟持させて直接一体成形した 雄形留め具と雌型留め具で組成され、雌型留め具にガイド溝を具えた止め合せ孔 が設けられ、雄形留め具を緊密に雌型留め具に止め合せて脱落を防止でき、且つ 厚さを縮小して着用後の不快感を形成せず、また着用後のシルエットに影響を与 えない、ブラジャーの背中留め具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にブラジャーの背中留め具は、カップ両側の背帯に縫い付けられた相互に 連結、分離可能な金属製の留め具の形態とされる。しかし洗濯機或いは手で洗濯 する時、この金属製の留め具が衣類を引掛けて損傷を与えることがあった。また 金属製の留め具のほとんどは鉄を材料とし、電気メッキ処理を施して製造される が、電気メッキ層が洗濯により脱落しやすく、脱落すると鉄が水に濡れることで 錆を発生し下着を汚すことになった。また、電気メッキは大量の工業廃水が発生 するため環境意識の台頭してきた現代にあって次第に採用されなくなっている。

【０００３】 金属製の留め具に代わるものとして多く採用されているのがプラスチック製の 留め具である。これには図４に示されるようなものがある。図４に示されるもの では、ブラジャーの左右の背帯に留め具ａが連結され、留め具ａの末端に係止手 段ａ１と結合板ブロックａ２が織帯ｂを挟持するよう一体成形されている。織帯 ｂはブラジャーの背帯に縫い付けられている（図示せず）。このようなプラスチ ック製の留め具を使用したブラジャーは、留め具ａが係止手段ａ１と結合板ブロ ックａ２が織帯ｂを挟持するよう一体成形されているため、体積が比較的大きく 、即ちその厚さが比較的大きい。このため着用時に突出して外観が悪くなった。 また、図示される留め具ａは左右が対応する形態とされるため、同一直線上で左 右に引っ張る力に対しては安定しているが、ねじり力が加えられると左右の留め 具ａが外れやすい。回転ねじれ力は押圧状態時に発生しやすく、二つの留め具ａ の一側辺が外側辺の施力により回転発生すると留め具が外れる現象が発生する。 このためこのような留め具ａは使用上理想的でなく、改善が求められていた。

【０００４】 また、図５に示される周知の留め具は雄形留め具ｃと雌型留め具ｄで組成され 、そのうち雄形留め具ｃは突出部ｃ１を具え、且つ突出部ｃ１の端縁にリップｃ １１が設けられている。雌型留め具ｄには楕円形の接合孔ｄ１が設けられ、該雄 形留め具ｃの突出部ｃ１を雌型留め具ｄの接合孔ｄ１に押止め可能である。雌型 留め具ｄの接合孔ｄ１は楕円形であり、即ち雄形留め具ｃ、雌型留め具ｄの位置 決めに偏差或いは不整合の状況があり、該雄形留め具ｃの突出部ｃ１が容易に雌 型留め具ｄの接合孔ｄ１中に進入でき、雄形留め具ｃを雌型留め具ｄ上に押止め できる。このようなスナップ式の留め具は各種物品に運用されており、ブラジャ ーに運用される時、雄形留め具ｃの突出部ｃ１の上部のリップｃ１１が雌型留め 具ｄの接合孔ｄ１内を圧持することにより、ブラジャーの後方の両側の背帯を連 接することができる。しかし雄形留め具ｃのリップｃ１１はわずかにリップｃ１ １自身の材質の弾性により雌型留め具ｄの接合孔ｄ１内を圧持しているため、外 界の側向施力が比較的大きければ、雄形留め具ｃと雌型留め具ｄが簡単に外れて しまい、その状況は図４のものと同様であり、このため使用上理想的であるとは いえず、改善が求められていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の主要な課題は、一種のブラジャーの背中留め具を提供することにあり 、それは布帯上に直接成形した雄形留め具と雌型留め具で組成され、該雌型留め 具にガイド溝を具えた止め合わせ孔が設けられ、雄形留め具に設けられた凸柱と 該止め合わせ孔が緊密に係合可能とされて雄形留め具と雌型留め具の脱落が防止 され、且つ厚さが縮小され着用後に不快感をもたらさずまた外観に影響を与えな いブラジャーの背中留め具とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、布帯を挟持するよう直接一体成形した雄形留め具と雌型留 め具で組成され、該布帯がブラジャーの左右のカップの外側端に連接された背帯 の別端にそれぞれ縫い付けられ、該雄形留め具が円盤状とされ、凸柱を一体に具 え、該凸柱の下端外周にリップを具え、該雌型留め具が楕円盤状とされて該雌型 留め具の中間に一つの止め合わせ孔が設けられ、該雄形留め具の凸柱が雌型留め 具の止め合わせ孔に係止されることによりブラジャー後面の左右の背帯が連結さ れるブラジャーの背中留め具において、 該雌型留め具の止め合わせ孔が長形孔とされ、且つ該止め合わせ孔の長軸の一 端の内側周縁に内向きに一つの凸縁が延設されることにより該凸縁の下にガイド 縁が形成され、雄形留め具の凸柱が止め合わせ孔の比較的大きな開口端より嵌合 されて並びにガイド溝に沿って押し込まれることにより、雄形留め具が強固に雌 型留め具に係合され、また該雄形留め具の凸柱の長さが雌型留め具の厚さ以下と されたことを特徴とする、ブラジャーの背中留め具としている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案は、直接布帯を挟持するよう一体成形した雄形留め具と雌型留め具で組 成され、該布帯がブラジャーの左右のカップの外側端に連接された背帯の別端に それぞれ縫い付けられ、該雄形留め具が円盤状とされ、凸柱を一体に具え、該凸 柱の下端外周にリップを具え、該雌型留め具が楕円盤状とされて該雌型留め具の 中間に一つの止め合わせ孔が設けられ、該雄形留め具の凸柱が雌型留め具の止め 合わせ孔に係止されることによりブラジャー後面の左右の背帯が連結され、特に 、該雌型留め具の止め合わせ孔が長形孔とされ、且つ該止め合わせ孔の長軸の一 端の内側周縁に内向きに一つの凸縁が延設され、該止め合わせ孔の一端内に一つ のガイド溝が形成され、雄形留め具の凸柱が止め合わせ孔の比較的大きな開口端 より嵌合されて並びにガイド溝に沿って押し込まれることにより、雄形留め具が 強固に雌型留め具に止め合わせられ、その緊密な結合により脱落が防止され、且 つ厚さを減少して着用後の不快感や外観への影響を発生しないようにしたことを 特徴としている。

【０００８】

【実施例】 図１及び図２を参照されたい。本考案は、ブラジャー４の左右のカップ４１の 外側端に連接された背帯４２の別端にそれぞれ縫い付けられた布帯１の別端を挟 持するよう直接一体成形した雄形留め具２と雌型留め具３で組成されている。該 雄形留め具２は円盤状とされ、下面に突出する凸柱２１を一体に具え、該凸柱２ １の下端外周にリップ２２を具えている。該雌型留め具３は楕円盤状とされて該 雌型留め具３の中間に一つの止め合わせ孔３１が設けられ、該雄形留め具２の凸 柱２１が雌型留め具３の止め合わせ孔３１に係止されることによりブラジャー４ 後面の左右の背帯４２が連結される。

【０００９】 本考案では特に、該雌型留め具３の止め合わせ孔３１が長形孔とされ、且つ該 止め合わせ孔３１の長軸の一端の内側周縁に内向きに突出する一つの凸縁３１１ が延設され、該止め合わせ孔３１の一端内の該凸縁３１１の下に一つのガイド溝 ３２が形成され、雄形留め具２の凸柱２１が止め合わせ孔３１の比較的大きな開 口端より嵌合されて並びにガイド溝３２に沿って反対側の開口端へと押し込まれ ることにより、雄形留め具２が強固に雌型留め具３に止め合わせられる。また雄 形留め具２の凸柱２１の長さは雌型留め具３の厚さ以下とされ、これは図３に示 されるとおりである。

【００１０】 以上の構造により、雄形留め具２を雌型留め具３の止め合わせ孔３１に押止す る時、雄形留め具２のリップ２２が止め合わせ孔３１内に嵌合し、その後、さら に雌型留め具３をガイド溝３２の方向へと押し込むことにより、雄形留め具２の 凸柱２１がガイド溝３２内に進入し、また雄形留め具２の凸柱２１の下方にリッ プ２２があり、雌型留め具３の止め合わせ孔３１に凸縁３１１があることから、 凸柱２１がガイド溝３２に押し込まれる時、我凸柱３１の下方のリップ２２がガ イド溝３２の上の凸縁３１１の下面に突き当たり、これにより雄形留め具２の凸 柱２２１が雌型留め具３のガイド溝３２内に係止され、良好な結合性を得る。こ れにより比較的大きな引張り力を受けても雄形留め具２と雌型留め具３が分離す ることがない。

【００１１】 且つ雄形留め具２はその下端外周のリップ２２により雌型留め具３の凸縁３１ １の下に結合されているため、側無施力を受けてねじれ力が発生しても、雄形留 め具２と雌型留め具３は回転して脱落することがない。

【００１２】 さらに、該雄形留め具２と雌型留め具３はそれぞれ長条状の布帯１を挟持する よう一体成形され、該布帯１に等間隔で連続して雄形留め具２或いは雌型留め具 ３を形成でき、使用時には布帯１の雄形留め具２或いは雌型留め具３をブラジャ ー４の後面の背帯４２の対応位置に縫い付けた後、布帯１を切断するか、或いは 先に等分に切断した後にさらに背帯４２に縫い付けることができ、縫製生産が速 やかに行え便利である。且つ雄形留め具２と雌型留め具３はそれぞれ布帯１を挟 持するよう一体成形されるため、その体積は比較的小さく、即ち組合せ後の厚さ が比較的少ない。このため着用後の不快感や外観への影響を発生しない。

【００１３】 このほか、該雄形留め具２と雌型留め具３はほぼ円状体或いは楕円状体とされ 、フックの形状を有していないため、洗濯時に衣類を引っかけることがなく、衣 類を傷つけることがない。さらに雄形留め具２と雌型留め具３はプラスチック材 質とされ、ゆえに洗濯後に酸化による錆を発生することがなく、錆により衣類を 汚すこともなく、周知の金属製のフック式留め具の錆の発生とそれによる衣類の 汚損の問題を発生しない。

【００１４】 また、本考案の雄形留め具２と雌型留め具３は実施においてズボン或いはスカ ートに運用されて上述と同じ効果を達成できる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案のブラジャーの背中留め具は、布帯を挟持させて直接一体成形した雄形 留め具と雌型留め具で組成され、雌型留め具にガイド溝を具えた止め合せ孔が設 けられ、雄形留め具を緊密に雌型留め具に止め合せて脱落を防止でき、且つ厚さ を縮小して着用後の不快感を形成せず、また着用後のシルエットに影響を与えな い。また本考案はブラジャー以外の留め具を利用した下着、衣類に利用可能であ る。このように本考案は実用性、新規性及び産業上の利用価値を有する考案であ って、本考案に基づきなしうる細部の修飾或いは改変であって本考案と同じ効果 を達成しうる設計的事項はいずれも本考案の請求範囲に属するものとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案のブラジャーにおける実施状態を示す斜
視図である。

【図３】本考案の組合せ断面図である。

【図４】周知の技術の斜視図である。

【図５】もう一つの周知の技術の組合せ断面図である。

【符号の説明】

１ 布帯 ２ 雄形留め具 ２１ 凸柱 ２２ リップ ３ 雌型留め具 ３１ 止め合わせ孔 ３１１ 凸縁 ３２ ガイド溝 ４ ブラジャー ４１ カップ ４２ 背帯

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布帯を挟持するよう直接一体成形した雄
   形留め具と雌型留め具で組成され、該布帯がブラジャー
   の左右のカップの外側端に連接された背帯の別端にそれ
   ぞれ縫い付けられ、該雄形留め具が円盤状とされ、凸柱
   を一体に具え、該凸柱の下端外周にリップを具え、該雌
   型留め具が楕円盤状とされて該雌型留め具の中間に一つ
   の止め合わせ孔が設けられ、該雄形留め具の凸柱が雌型
   留め具の止め合わせ孔に係止されることによりブラジャ
   ー後面の左右の背帯が連結されるブラジャーの背中留め
   具において、 該雌型留め具の止め合わせ孔が長形孔とされ、且つ該止
   め合わせ孔の長軸の一端の内側周縁に内向きに一つの凸
   縁が延設されることにより該凸縁の下にガイド縁が形成
   され、雄形留め具の凸柱が止め合わせ孔の比較的大きな
   開口端より嵌合されて並びにガイド溝に沿って押し込ま
   れることにより、雄形留め具が強固に雌型留め具に係合
   され、また該雄形留め具の凸柱の長さが雌型留め具の厚
   さ以下とされたことを特徴とする、ブラジャーの背中留
   め具。