JP3068318B2 - 眼用レンズのマーキング方法 - Google Patents

眼用レンズのマーキング方法

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JP3068318B2 JP4087701A JP8770192A JP3068318B2 JP 3068318 B2 JP3068318 B2 JP 3068318B2 JP 4087701 A JP4087701 A JP 4087701A JP 8770192 A JP8770192 A JP 8770192A JP 3068318 B2 JP3068318 B2 JP 3068318B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、硬質コンタクトレンズや、含水
性若しくは非含水性の軟質コンタクトレンズ、更には眼
内レンズを含む、各種眼用レンズへの文字、図形、記号
等のマーキングに関するものである。
【0002】
【背景技術】従来より、コンタクトレンズや眼内レンズ
には、その表裏や左右を判別したり、レンズ規格を明示
する目的等から、文字、図形、記号等のマークが付与さ
れている。そして、そのための具体的なマーキング方法
としては、レーザーで蝕刻する方法(米国特許第419
4814号明細書)や、色素(染料)を含有する印字液
を含ませたスタンプで捺印する方法(特公平1−608
04号公報)、または、レンズのマーク部分を残して他
の部分を治具で覆った状態で、水溶性染料と溶剤からな
る染料溶液にレンズを浸漬した後、乾燥して、当該マー
ク部分を染色乃至は着色する方法(特開昭62−732
28号公報)等が知られている。
【0003】その中で、色素(染料)を含有する印字液
や染料溶液にて部分的に染色乃至は着色する方法では、
マークが滲み易く、不鮮明になり易いといった問題があ
り、加えて、色素(染料)が溶出するために、マークが
次第に消失するといった問題があった。また、そのよう
な印字液や染料溶液が浸透し難い非含水性の眼用レン
ズ、とりわけ硬質レンズに関しては、染色し難く、或い
は染色が薄くなる問題があり、更にはレンズ洗浄時に、
マークが剥がれ易く、マークの耐久性が悪いといった問
題があった。
【0004】一方、レーザーマーキングは、レーザービ
ームで蝕刻することによって、眼用レンズの表面に、急
な傾斜で深く削られた溝乃至は凹部が形成されるところ
から、レンズの強度が弱くなり、レンズが割れ易くなる
という大きな問題を内在している。而して、レーザーの
出力を下げると、マークが殆ど見えなくなってしまうの
である。また、急な傾斜で深く削られた溝乃至は凹部に
は、汚れが溜まり易いことから、眼刺激等の原因となる
問題があった。
【0005】
【解決課題】本発明は、このような事情を背景として為
されたものであって、その解決課題とするところは、硬
質・軟質或いは含水性・非含水性を問わず、種々なるレ
ンズ基材に適用可能であると共に、鮮明で、色素(染
料)溶出の問題がないマークを付与することができ、更
にはレンズの割れや汚れ等の問題も生じない、眼用レン
ズのマーキング方法を提供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、上記の課題を解決するために、本
発明にあっては、所望の文字、図形、記号等のマークに
対応した型が設けられたスクリーンを眼用レンズの表面
に接触せしめ、該スクリーンを通じて、レンズ基材を膨
潤させ得る有機溶剤又は該有機溶剤と増粘剤とからな
、色素不含のプリント液を、かかる眼用レンズ表面の
所定部位に付与し、該付与部分を膨潤させることによ
り、眼用レンズの表面に、スクリーンメッシュにて付与
される凹凸模様からなるマーク部を形成することを特徴
とする眼用レンズのマーキング方法を、その要旨とする
ものである。
【0007】
【作用・効果】要するに、本発明手法では、眼用レンズ
の表面の所定部位がプリント液(印字液)にて膨潤せし
められることによって、スクリーンの型(網目部分)に
対応したマークが付与されるのであり、しかも該マーク
部には、スクリーンメッシュによる微小な凹凸模様が形
成されることから、眼用レンズ表面に対して、十分に視
認可能な鮮明なマークが付与され得るのである。なお、
そのような凹凸模様のマーク部における凹部は、スクリ
ーンの型内で、メッシュの糸によって押さえられたレン
ズ部位が、膨潤されずにそのまま残って形成されるもの
であり、一方、かかるマーク部における凸部は、メッシ
ュの一つ一つの網目内に位置するレンズ表面部位が、プ
リント液(印字液)にて僅かに膨潤させられて形成され
るものである。
【0008】それ故に、かかるマーク部における凹凸
は、従来のレーザーマーキングにて形成された溝部や凹
部と比較して、傾斜が緩やかなものであり、深さも浅い
ため、汚れ等が付着する心配もなく、安全である特徴が
あり、また、レーザーマーキングとは異なり、レンズ面
を削るのではなく、レンズ面を膨潤させて、マークを付
与することから、レンズの強度が低下せず、割れが生じ
ない特徴を有しているのである。
【0009】そして、本発明手法は、従来の如き着色乃
至は染色によるマーキング方法ではないことから、色素
溶出によるマークの消失の問題がなく、マークの耐久性
が高い利点があり、更に本発明手法は、プリント液の有
機溶剤をレンズ基材に応じて適宜に選択することによ
り、種々なるレンズ基材に対して適用することができる
特徴を有している。
【0010】
【具体的構成】ところで、本発明が対象とする眼用レン
ズには、従来から公知の、硬質コンタクトレンズ、含水
性軟質コンタクトレンズ、非含水性軟質コンタクトレン
ズが含まれ、更には眼内レンズも含まれる。より具体的
には、メチルメタクリレート、シロキサニルメタクリレ
ート、フルオロアルキルメタクリレート、シロキサニル
スチレン、フルオロアルキルスチレン、シロキサニルフ
マレート、フルオロアルキルフマレート等を主成分とす
る重合成分から得られる重合体材料からなる硬質コンタ
クトレンズ;ヒドロキシエチルメタクリレート、N−ビ
ニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド、ポリビニル
アルコール等を主成分とする重合成分から得られる重合
体材料からなる含水性軟質コンタクトレンズ;ブチルア
クリレート、シロキサニルアクリレート、フルオロアル
キルエーテル系モノマー等を主成分とする重合成分から
得られる重合体材料からなる非含水性軟質コンタクトレ
ンズ;メタクリレート系ポリマー等の重合体材料を主成
分とする眼内レンズ等を挙げることができる。
【0011】一方、本発明で使用されるプリント液(印
字液)は、有機溶剤又は該有機溶剤と増粘剤とからなる
ものである。そして、有機溶剤としては、マーキングを
施すレンズ基材に応じて、該レンズ基材を膨潤させ得る
と共に、揮発性を有するものが、適宜に選択されること
となる。つまり、本発明手法は、このように有機溶剤を
選択することによって、硬質・軟質或いは含水性・非含
水性を問わず、前記した何れのレンズ基材に対しても適
用することができるのである。なお、有機溶剤の具体例
としては、o−ジクロロベンゼン、1,4−ジオキサ
ン、トルエン、メチルエチルケトン、ヘキサン、エタノ
ール、テトラヒドロフラン(THF)、2−エトキシエ
タノール、p−キシレン、クロロホルム、アセトン等を
挙げることができる。
【0012】また、かかる有機溶剤には、必要に応じ
て、増粘剤(バインダー)が添加されて、プリント液が
構成されることとなるのであり、それによって、得られ
るプリント液の粘度が高められて、有機溶剤の揮発が抑
制され得ると共に、プリント液の取扱いが容易になる利
点がある。なお、この増粘剤としては、例えば、エチル
セルロース、シリコーンオイル、ポリエチレングリコー
ル等が用いられる。また、増粘剤の添加量は、有機溶剤
の揮発性や増粘剤の粘性にもよるが、通常、有機溶剤の
1重量部に対して、0〜0.5重量部程度とされる。
【0013】そして、本発明手法では、このプリント液
を前記眼用レンズに適用するに際して、所要の文字、図
形、記号等に対応した型が設けられたスクリーンが使用
され、所謂スクリーン・プリントが実施されて、眼用レ
ンズ表面の所定部位に所要のマークが印刷付与せしめら
れるのである。
【0014】すなわち、よく知られているように、所望
の文字、図形、記号等のマークに対応した型(網目部
分)が設けられた、ポリエステルフィルムやナイロンフ
ィルム等からなるスクリーンを、眼用レンズに密着させ
て配置し、該スクリーンの型(網目部分)を通して、前
記プリント液をレンズ表面に適用するのである。こうす
ることによって、眼用レンズ表面の所定の部位がプリン
ト液によって膨潤させられて、スクリーンの型に対応し
且つスクリーンメッシュによる凹凸模様が形成されたマ
ーク部が形成されるのである。なお、プリント液の粘度
や揮発性にもよるが、マークを鮮明に出すためには、通
常、数秒〜数分間程度の適当な時間保持してから、眼用
レンズ表面からスクリーンを取り外すようにすることが
望ましい。
【0015】ところで、図1には、本発明に従って、眼
用レンズ16の表面上に形成されたマーク10の一具体
例が示されている。このように、マーク10は、メッシ
ュの糸によって押さえられて、膨潤されずに残った凹部
12と、メッシュの網目内に位置して、プリント液にて
膨潤せしめられた凸部14とによって、その全面が凹凸
部として形成されているのである。そして、そのような
凹凸形態によって、マーク10が鮮明に現れているので
ある。また、かかる凹凸部分の傾斜が緩やかで、深さが
比較的浅いことから、マーク10には、汚れ等が付着す
る心配もなく、安全である。
【0016】さらに、このようなマーキング方法は、従
来の着色乃至は染色方法と異なり、色素の溶出によるマ
ークの消失の問題がなく、それ故にマークの耐久性が高
いものであり、また従来のレーザーマーキングとは異な
り、マーキングによって眼用レンズの強度が低下させら
れることがなく、割れが生じない特徴を有しているので
ある。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、
修正、改良等を加え得るものであることが、理解される
べきである。
【0018】先ず、下記表1に示される各組成を有する
I,II,III ,IV,Vの5種類の共重合体(眼用レンズ
基材)を用意して、それぞれを切削して、コンタクトレ
ンズを製作した。また、各種の有機溶剤を用意して、そ
れぞれ3重量部を秤り取り、増粘剤としてエチルセルロ
ースを0.25重量部ずつ加えて、増粘剤の粉末が溶解
するまでよく練って、A〜Hの8種類のプリント液を調
製した。なお、各プリント液に使用した有機溶剤は、以
下の通りである。 プリント液A:o−ジクロロベンゼン プリント液B:トルエン プリント液C:メチルエチルケトン プリント液D:1,4−ジオキサン プリント液E:テトラヒドロフラン プリント液F:p−キシレン プリント液G:クロロホルム プリント液H:アセトン
【0019】
【表1】
【0020】次いで、上記で得られた各種コンタクトレ
ンズと各種プリント液の中から、下記表2に示された組
合せに従って、それぞれ一つずつ選択し、数字の型が設
けられたナイロン製のスクリーン(メッシュ350)
を、コンタクトレンズのエッジ部表面に密着させ、その
上にプリント液を1滴のせて、約30秒間、その状態に
保持した後、スクリーンを取り除いて、マーキングを行
なった。そして、表2のNo. 1〜No. 29までの種々な
る組合せでマーキングを行なったところ、何れのコンタ
クトレンズにも鮮明なマーク(凹凸部)が付与され得
た。
【0021】
【表2】
【0022】さらに、上記の如くマーキングが施された
No. 9、No. 13、No. 18、No.26の4種類のコン
タクトレンズについて、そのマークの凹凸部の深さ(図
2参照)及び凹凸部の平均傾き度θ(図2参照)を、触
針式表面粗さ計:『Form Talysurf (Taylor-Hobson 社
製)』を使用して、測定し、その結果を、下記表3に示
した。また、比較のために、レーザーマーキングにより
マークが形成された市販の2種類のコンタクトレンズに
ついて、同様に、マークの凹凸部の深さ及び凹凸部の平
均傾き度θを測定し、その結果を、下記表3に併せて示
した。
【0023】
【表3】
【0024】かかる表3の結果より、本発明のマーキン
グ方法に従って形成されるマークは、一般に市販されて
いる2種類のコンタクトレンズ(市販品1,2)のレー
ザーマーキングのマークに比して、傾斜が緩やかで浅い
凹凸部からなっていることが分かる。それ故に、鮮明な
マークでありながら、汚れ等が付着し難くなっており、
またレンズの割れ等も生じ難くなっているのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明手法に従って眼用レンズ表面に付与され
たマークの一例を示す平面説明図である。
【図2】実施例におけるマークの凹凸部の測定箇所を拡
大して示す説明図である。
【符号の説明】
10 マーク 12 凹部 14 凸部 16 眼用レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−188824(JP,A) 特開 昭58−104286(JP,A) 実開 平1−128217(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 1/00 - 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の文字、図形、記号等のマークに対
    応した型が設けられたスクリーンを眼用レンズの表面に
    接触せしめ、該スクリーンを通じて、レンズ基材を膨潤
    させ得る有機溶剤又は該有機溶剤と増粘剤とからなる
    色素不含のプリント液を、かかる眼用レンズ表面の所定
    部位に付与し、該付与部分を膨潤させることにより、眼
    用レンズの表面に、スクリーンメッシュにて付与され
    凹凸模様からなるマーク部を形成することを特徴とする
    眼用レンズのマーキング方法。
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