JP3067106B1 - トレ―ラ - Google Patents

トレ―ラ

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JP3067106B1
JP3067106B1 JP11074201A JP7420199A JP3067106B1 JP 3067106 B1 JP3067106 B1 JP 3067106B1 JP 11074201 A JP11074201 A JP 11074201A JP 7420199 A JP7420199 A JP 7420199A JP 3067106 B1 JP3067106 B1 JP 3067106B1
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正人 横山
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株式会社末廣車輌製作所
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Abstract

【要約】 【課題】 前後のトレーラ本体2の牽引体5,6が上下
に重ね合わされたときこれら牽引体5,6を簡単にかつ
確実に連結固定できるトレーラを提供する。 【解決手段】 トレーラ本体2の一端側及び他端側の幅
方向中間部にトレーラ本体2を牽引する一端側牽引体5
及び他端側牽引体6をそれぞれ回動可能に設ける。一端
側牽引体5及び他端側牽引体6にこれら牽引体5,6に
て前後のトレーラ本体2を連結するとき上下に重ね合わ
された牽引体5,6を連結する連結手段101 をそれぞれ
設ける。連結手段101 は、一端側牽引体5及び他端側牽
引体6の基端側に嵌合突部85を突設し、一端側牽引体5
及び他端側牽引体6の先端側に前後のトレーラ本体2の
嵌合突部85を回動可能に嵌合する嵌合孔84を形成する。
一端側牽引体5及び他端側牽引体6に嵌合孔84内に嵌合
突部85を嵌合し牽引体5,6が上下に重ね合わされた状
態で上下の牽引体5,6を連結する連結体112 を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空港等で貨物を運
搬するトレーラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のトレーラとしては、たと
えば、実用新案登録第3002199号公報に記載され
ているように、トレーラ本体の一端側左右及び他端側左
右に車輪をそれぞれ回転自在に軸架し、前記トレーラ本
体の一端側幅方向中間部及び他端側幅方向中間部にこの
トレーラ本体を牽引する一端側牽引体及び他端側牽引体
をそれぞれ回動可能に軸支し、この一端側牽引体及び他
端側牽引体の先端側に嵌合孔をそれぞれ形成し、前記一
端側牽引体及び他端側牽引体の基端側に前後のトレーラ
本体の牽引体に形成された前記嵌合孔内に回動可能に嵌
合する嵌合突部をそれぞれ突設し、これら嵌合孔内に嵌
合突部をそれぞれ嵌合し前後のトレーラ本体の牽引体を
上下に重ね合わせて連結する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載された
構成では、前後のトレーラ本体の牽引体の先端側の嵌合
孔と嵌合突部及びこの牽引体の基端側の嵌合孔と嵌合突
部とをそれぞれ位置合わせする労力を要し、また、牽引
体の先端側及び基端側の嵌合孔内に嵌合突部をそれぞれ
嵌合するため、前後のトレーラ本体の牽引体の連結に手
数を要し、特に前後のトレーラ本体が直進走行方向に対
して斜めに停止しているときは、前後のトレーラ本体を
直進走行状態に移動する労力を要し、前後のトレーラ本
体の牽引体を簡単に連結することができないという問題
がある。
【0004】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、前後のトレーラ本体の牽引体が上下に重ね合わ
されたときこれら牽引体を簡単にかつ確実に連結固定す
ることができるトレーラを提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のトレーラ
は、一端側左右及び他端側左右にそれぞれ車輪(3)を回
転自在に軸架したトレーラ本体(2)と、このトレーラ本
(2)の一端側幅方向中間部及び他端側幅方向中間部に
それぞれ水平方向に回動可能に設けられこのトレーラ本
(2)を牽引する一端側牽引体(5)及び他端側牽引体(6)
と、この一端側牽引体(5)及び他端側牽引体(6)にそれぞ
れ設けられこれら牽引体(5)(6)にて前後のトレーラ本体
(2)を連結するとき上下に重ね合わされた牽引体(5) (6)
を連結する連結手段(101)とを具備し、前記連結手段(10
1)は、前記一端側牽引体(5)及び他端側牽引体(6)の基端
側にそれぞれ突設され前後のトレーラ本体(2)の牽引体
(5)(6)の先端側に形成された嵌合孔(84)内に回動可能に
嵌合する嵌合突部(85)と、前記嵌合孔(84)内に前記嵌合
突部(85)を嵌合し牽引体(5)(6)が上下に重ね合わされた
状態でこの下側の牽引体を嵌合固定する連結体(112)
を有するものである。
【0006】そして、複数のトレーラ本体(2)(2)を連結
するとき、前後のトレーラ本体(2)の対向する一端側牽
引体(5)の先端側の嵌合孔(84)内に他端側牽引体(6)の基
端側の嵌合突部(85)を嵌合し、これら対向する牽引体
(5)(6)が上下に重ね合わされた状態でこの上下の牽引体
(5)(6)が連結される。そして、前後のトレーラ本体(2)
(2)の牽引体(5)(6)が連結体(112)により連結部で回動す
ることなく簡単にかつ確実に嵌合固定される。
【0007】また、前後のトレーラ本体(2)(2)の牽引体
(5)(6)を連結しない非連結側の一端側牽引体(5)または
他端側牽引体(6)にて走行方向の前側のトレーラ本体(2)
が牽引されることにより、この前側のトレーラ本体(2)
にて嵌合突部(85)と連結体(112)とにより連結固定され
た牽引体(5)(6)で後側のトレーラ本体(2)が牽引され
る。そして、この後側のトレーラ本体(2)が前側のトレ
ーラ本体(2)の走行に追従して走行する。
【0008】また、請求項1記載のトレーラ連結体(1
12)は、一端側牽引体(5)及び他端側牽引体(6)にそれぞ
れ回動可能に枢支された相対する回動アーム部(102)
と、この相対する回動アーム部(102)の先端部にそれぞ
れ固定され下側に重ね合わせる牽引体の移動を案内する
案内部(103)と、この相対する案内部(103)間に形成され
下側に重ね合わせる牽引体を嵌合固定する固定部(104)
とを有し、この固定部(104)を下側に重ね合わされる牽
引体に向かって常時附勢するものである。
【0009】そして、複数のトレーラ本体(2)(2)を連結
するとき、前後のトレーラ本体(2)(2)の一方が他方に対
してまたはその両方が直進走行方向に対して斜めに停止
している場合には、前後のトレーラ本体(2)(2)の対向す
る一端側牽引体(5)の先端側の嵌合孔(84)内に他端側牽
引体(6)の基端側の嵌合突部(85)を嵌合する。
【0010】そして、前後のトレーラ本体(2)(2)の牽引
(5)(6)が嵌合孔(84)内に嵌合した嵌合突部(85)を中心
として水平方向に相対回動すると、一端側牽引体(5)
設けた連結体(112)の一方側の案内部(103)に他端側牽引
(6)の先端側が当接し、この他端側牽引体(6)の先端側
にて一方側の案内部(103)が押動され、この案内部(103)
を先端部に備えた相対する回動アーム部(102)を有する
連結体(112)が附勢に抗して枢支部を中心に回動され
る。
【0011】この連結体(112)が回動すると、一端側牽
引体(5)とこの一端側牽引体(5)に設けた連結体(112)
一方側の案内部(103)との間が開き、この連結体(103)
一方側の案内部(103)と一端側牽引体(5)との間の間隙か
ら一方側の案内部(103)にて案内された他端側牽引体(6)
の先端側が連結体(112)の固定部(104)上に案内され、こ
の他端側牽引体(6)が一端側牽引体(5)の下側に重ね合わ
されたとき、附勢力により相対する回動アーム部(102)
がそれぞれ枢支部を中心に復帰回動され、この相対する
回動アーム部(102)の先端部間の固定部(104)に一端側牽
引体(5)の下側に重ね合わされた他端側牽引体(6)の先端
側が嵌合固定される。
【0012】したがって、複数のトレーラ本体(2)(2)
連結するとき、前後のトレーラ本体(2)(2)の一方が他方
に対してまたはその両方が直進走行方向に対して斜めに
停止している場合であっても、前後のトレーラ本体(2)
(2)の牽引体(5)(6)が嵌合孔(84)内に嵌合した嵌合突部
(85)で連結され連結体(112)により連結部で牽引体(5)
(6)が回動することなく簡単にかつ確実に嵌合固定され
る。
【0013】請求項記載のトレーラは、請求項記載
のトレーラにおいて、案内部(103)は、固定部(104)側が
高く傾斜し前記固定部(104)に向かって牽引体(6)を案内
する案内面(107)を有するものである。
【0014】そして、牽引体(6)の先端側が案内面(107)
を固定部(104)に向かって乗上げるとともに、この案内
(107)にて固定部(104)上にスムーズに案内される。
【0015】請求項記載のトレーラは、請求項記載
のトレーラにおいて、固定部(104)は、下方に向かって
凹んだ固定凹部にて形成されているものである。
【0016】そして、牽引体(6)の先端側が固定凹部内
に嵌合され、この固定凹部にて牽引体(6)の先端側が確
実に嵌合固定される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0018】図1及び図2に示すように、1はトレーラ
で、このトレーラ1はトレーラ本体2と、このトレーラ
本体2の一端側左右及び他端側左右にそれぞれ設けられ
車輪3を回転自在に軸架した車輪支持機構4と、前記ト
レーラ本体2の一端側幅方向中間部及び他端側幅方向中
間部にそれぞれ回動自在に設けられた一端側牽引体5及
び他端側牽引体6をそれぞれ有し、かつ、これらいずれ
か一方の牽引体5または牽引体6の回動により前記各車
輪3をそれぞれ操舵する操舵機構7とを具備している。
【0019】前記トレーラ本体2は、左右に平行状に配
置された角柱状の側枠部材8と、この左右の側枠部材8
の一端側間に固定された一端側枠部材9と、前記左右の
側枠部材8の他端側間に固定された他端側枠部材10とを
有して平面視略矩形状に形成されている。
【0020】また、前記左右の側枠部材8の一端側及び
他端側の外側面には、図1乃至図3に示すように、支持
枠11がそれぞれ固定され、これら支持枠11は相対して離
間した一対の支持板12を有して平面視略コ字形状に形成
されている。
【0021】また、前記一端側枠部材9及び他端側枠部
材10は、図2、図4及び図5に示すように、中間部に取
付枠13をそれぞれ有し、これら取付枠13は上下に配置固
定された上下の取付板14と、この下側の取付板14から突
出された突出板15と、この突出板15の上方に位置して固
定された固定取付板16とをそれぞれ有している。また、
前記上下の取付板14に互いに連通した取付孔17がそれぞ
れ形成され、前記突出板15と前記固定取付板16とに取付
孔18がそれぞれ形成されている。
【0022】つぎに、前記車輪支持機構4は、図2及び
図3に示すように、前記トレーラ本体2の前記左右の側
枠部材8の一端側及び他端側の外側面に固定された前記
支持枠11内に位置してこの支持枠11の相対する支持板12
及び前記側枠部材8の下面に固定された固定板19と、こ
の固定板19に形成された嵌合孔20内に嵌合固定された軸
ホルダー21と、この軸ホルダー21内に回動自在に挿通さ
れた車輪回動中心軸22及び前記車輪3を回転自在に軸架
した車軸23を有する車軸本体24と、前記車軸本体24を制
動し前記トレーラ本体2の直進性を保持する制動手段25
とを有している。
【0023】そして、前記固定板19は、相対して下方に
向かって一体に突出されたピン支持片26をそれぞれ有
し、この相対するピン支持片26には互いに連通するピン
挿通孔27がそれぞれ形成されている。
【0024】また、前記軸ホルダー21は、上下方向を軸
方向とする中空円筒状に形成され、その内部に上下面に
開口し前記車輪回動中心軸22を回動自在に挿通した挿通
孔28を有している。また、前記挿通孔28の上端部及び下
端部に前記車輪回動中心軸22を回動自在に挿通した中空
円筒状のスリーブ29がそれぞれ嵌合して固定されてい
る。
【0025】つぎに、図2に示すように、前記車軸本体
24は、一端側上面にブロック状の固定部30を形成すると
ともに他端側に前記固定部30から側方に向かって突出し
た取付片部31を形成したベース32を有し、前記取付片部
31の先端部に取付孔33が形成されている。また、前記固
定部30の上部に前記車輪回動中心軸22が垂直状に一体に
固定され、この車輪回動中心軸22は円柱状に形成され、
上端部にねじ軸部34を有している。
【0026】また、前記固定部30の一側部に前記車軸23
が水平状に一体に固定され、この車軸23は先端に向かっ
て段階的に縮径した円柱状に形成され、先端部にねじ軸
部35を有している。そして、前記車軸23の先端側周面に
複数の軸受36を介して前記車輪3が回転自在に軸架さ
れ、この車軸23の先端部のねじ軸部35にワッシャ37を介
してナット38が締め付け固定され、この車軸23の先端側
周面に前記車輪3が軸方向に移動しないように位置決め
されて状態で前記複数の軸受36を介して回転自在に軸架
されている。
【0027】また、前記固定部30の両側部に位置して前
記ベース32上に保持部39がそれぞれ一体に固定され、こ
れら保持部39は上面を開口した矩形状の嵌合孔40を有し
ている。また、これら保持部39の嵌合孔40の底面は前記
ベース32にてそれぞれ閉塞されている。
【0028】つぎに、前記制動手段25は、前記軸ホルダ
ー21に回動可能に設けられ前記車軸本体24に対向する面
に被制動面41を有する被制動体42と、前記車軸本体24に
固定され前記被制動体42の被制動面41に係合するカム43
を有する制動体44と、前記被制動体42の被制動面41に前
記制動体44のカム43を常時係合させるように附勢するス
プリング45と、前記被制動体42を固定及びこの固定を解
除する進退可能な固定ピン46と、前記スプリング45の端
部に当接するスプリング当接体47と、このスプリング当
接体47を前記車輪回動中心軸22にワッシャ48を介して固
定するナット49とを有している。
【0029】そして、前記被制動体42は、環状に形成さ
れた本体50を有し、この本体50は、中心部に上面及び下
面を開口して形成され前記軸ホルダー21の外周面に回動
可能に嵌合する嵌合孔51と、前記本体50の周面に開口さ
れ前記固定ピン46の先端部46a を挿脱可能に係合する係
合部52と、前記本体50の上面に形成され前記固定板19の
下面に摺動可能に当接する摺動面53と、前記本体50の前
記車軸本体24に対向する下面に前記嵌合孔51を介して相
対して形成された前記被制動面41とを有している。
【0030】また、前記本体50の周面の係合部52は、前
記中心に向かって凹んだ係合凹部にて形成され、また、
前記相対する被制動面41は、前記本体50の上方に向かっ
て山形状に凹んだ凹弧状面にて形成されている。そし
て、被制動体42に形成した本体50の嵌合孔51には前記軸
ホルダー21の外周面が回動可能に嵌合され、この本体50
の係合部52が前記固定ピン46の先端部46a に対向する位
置に位置され、この本体50の上面の摺動面53が前記固定
板19の下面に摺動可能に当接されるようになっている。
【0031】また、前記制動体44は、前記車軸本体24の
固定部30の両側の保持部39の嵌合孔40内にそれぞれ嵌合
する矩形板状の本体54を有し、これら本体54の上端部に
前記被制動体42の相対する被制動面41にそれぞれ係合す
る前記カム43が形成されている。そして、前記両側の本
体54のカム43は、前記両側の保持部39の嵌合孔40の開口
面より上方に向かって突出され、前記被制動面41の凹弧
状面に係合する凸弧状面にて形成されている。
【0032】そして、前記制動体44は、この本体54が前
記車軸本体24の固定部30の両側の保持部39の嵌合孔40内
にそれぞれ嵌合され、これら本体54の上端部に形成され
た前記カム43が前記被制動体42の被制動面41にそれぞれ
係合されるようになっている。すなわち、制動体44のカ
ム43の凸弧状面が被制動体42の被制動面41の凹弧状面に
それぞれ係合されるようになっている。
【0033】また、前記スプリング45は、前記軸ホルダ
ー21の外周面に嵌合する内径を有したコイルスプリング
にて形成され、このスプリング45は、前記軸ホルダー21
の外周面に嵌合され、この下端部が前記固定板19の上面
に当接されるとともに、上端部が前記軸ホルダー21の上
端側に位置するようになっている。
【0034】さらに、前記スプリング当接体47は、円板
状の固定板部55と、この固定板部55の周縁部に一体に形
成された環状の当接板部56とを有してキャップ状に形成
され、前記固定板部55は、この中心部に前記車輪回動中
心軸22の上端部のねじ軸部34を挿通する挿通孔57が形成
され、前記当接板部56の下端周縁部に前記スプリング45
の端部としての上端部に当接する当接部58が形成されて
いる。
【0035】そして、前記スプリング当接体47の固定板
部55の挿通孔57内に前記車輪回動中心軸22の上端部のね
じ軸部34を挿通することにより、環状の当接板部56の当
接部58がスプリング45の上端部に当接され、この固定板
部55の挿通孔57から突出した車輪回動中心軸22の上端部
のねじ軸部34にワッシャ48を介してナット49を締め付け
ることにより、車輪回動中心軸22の上端部に前記スプリ
ング当接体47が固定される。
【0036】また、前記車輪回動中心軸22の上端部のね
じ軸部34にワッシャ48を介してナット49を締め付けるこ
とにより、前記スプリング当接体47の当接部58と前記固
定板19の上面との間で前記スプリング45が圧縮されて蓄
勢され、このスプリング45の蓄勢された付勢力によりス
プリング当接体47を介してこのスプリング当接体47を固
定した車輪回動中心軸22が上方に向かって附勢される。
そして、前記被制動体42の被制動面41の凹弧状面にスプ
リング45にて附勢された車輪回動中心軸22の下端側両側
部の制動体44のカム43の凸弧状面がそれぞれ常時係合さ
れるようになっている。
【0037】さらに、前記固定ピン46は、前記固定板19
に固定された相対するピン支持片26のピン挿通孔27内に
進退可能に挿通され、前記被制動体42側にこの被制動体
42に形成された係合部52に係脱可能に係合する先端部46
a を有するとともに、基端部に端面及び周面に開口した
割り溝59が形成されている。
【0038】また、図2に示すように、前記固定ピン46
の周面には前記被制動体42側のピン支持片26の内側に位
置してストッパー60が突出され、このストッパー60の外
周面に嵌合したスプリングとしてのコイルスプリング61
の一端部が当接され、前記被制動体42側と反対側のピン
支持片26の内側に前記コイルスプリング61の他端部が当
接されている。そして、このコイルスプリング61にて前
記固定ピン46を常時前記被制動体42に向かって進出する
方向に附勢されている。
【0039】つぎに、前記操舵機構7は、図1及び図2
に示すように、前記トレーラ本体2の一端側幅方向中間
部及び他端側幅方向中間部にそれぞれ回動自在に設けら
れこのトレーラ本体2を牽引する前記一端側牽引体5及
び他端側牽引体6と、この一端側牽引体5と他端側牽引
体6とのそれぞれに設けられこれら牽引体5,6の回動
に連動される操舵体62と、これら一端側及び他端側の操
舵体62の回動にそれぞれ連動され前記一端側左右の前記
車輪3及び他端側左右の前記車輪3を操舵する一端側左
右及び他端側左右のタイロッド63と、前記いずれか一方
の牽引体5または牽引体6の回動に連動される一方の操
舵体62の回動で他方の操舵体62を連動するステアリング
ロッド64とを有している。
【0040】前記一端側牽引体5及び他端側牽引体6は
それぞれ同一構造で構成され、これら牽引体5,6は、
図2、図4及び図5に示すように、第1の牽引部材65
と、この第1の牽引部材65を前記トレーラ本体2の取付
枠13にトレーラ1の進行方向に対して左右方向に回動自
在に連結する上下方向を軸方向とする第1の連結ピン66
と、前記第1の牽引部材65の先端側に設ける第2の牽引
部材67と、この第2の牽引部材67を前記第1の牽引部材
65の先端側にトレーラ1の進行方向に対して上下方向に
回動自在に連結する左右方向を軸方向とする第2の連結
ピン68とを有している。
【0041】そして、前記第1の牽引部材65は、下側取
付板69とこの下側取付板69上にスペーサ70を介して下側
取付板69と平行に固定された上側取付板71とを有し、こ
の上側取付板71と前記下側取付板69との基端部に前記第
1の連結ピン66を挿通する挿通孔72を有するピン支持筒
73が固定されている。また、前記下側取付板69の先端側
にトレーラ1の進行方向に長い長孔74が形成されてい
る。
【0042】また、前記上側取付板71の先端部に前記第
2の連結ピン68を挿通する挿通孔75を有するピン支持筒
76が固定されている。そして、前記長孔74を有する下側
取付板69の先端部に前記上側取付板71のピン支持筒76の
位置より先端側に向かって突出したストッパー69a が形
成されている。
【0043】また、前記第1の連結ピン66は、この第1
の連結ピン66の上端部に前記上側取付板14の取付孔17の
開口縁部に当接する大径の当接板77を有するとともに、
この第1の連結ピン66の下端部にロックナット78を締め
付けるねじ軸部79を有している。
【0044】そして、前記上側取付板71と前記下側取付
板69との後端部のピン支持筒73が前記トレーラ本体2の
取付枠13の上下の取付板14間に挿入され、この取付枠13
の上側取付板14の取付孔17からピン支持筒73の挿通孔72
及び前記取付枠13の下側取付板14の取付孔17に前記第1
の連結ピン66が挿通され、この第1の連結ピン66の当接
板77が前記上側取付板14の取付孔17の開口縁部に当接さ
れ、この第1の連結ピン66のねじ軸部79に前記ロックナ
ット78が締め付け固定されることにより、前記取付枠13
の上下の取付板14間に前記第1の連結ピン66にて前記第
1の牽引部材65がトレーラ1の進行方向に対して左右方
向に回動自在に連結されている。
【0045】また、前記第2の牽引部材67は、トレーラ
1の先端に向かって幅狭く形成された板状の部材本体80
と、この部材本体80の基端部に相対して前記第1の牽引
部材65側に向かって一体に突出固定された軸支板81と、
この相対する軸支板81の上面部間に掛け渡されこの相対
する軸支板81を固定した固定片82と、前記相対する軸支
板81の下面部間に固定されこの第2の牽引部材67の下降
回動時に前記第1の牽引部材65の下側取付板69のストッ
パー69a に当接する当接板83とを有している。
【0046】そして、前記部材本体80は、この部材本体
80の先端側に円形に形成されたの嵌合孔84を有し、この
部材本体80の基端側に突設され複数のトレーラ1を連結
するとき、対向するトレーラ1の第2の牽引部材67の嵌
合孔84内に回動可能に嵌合する円柱状の嵌合突部85を有
し、さらに、前記部材本体80は一側部にハンドル95を有
している。
【0047】前記嵌合突部85は、図5乃至図7に示すよ
うに、この嵌合突部85の上部が前記嵌合孔84内に嵌合し
易いように上端から下方に向かって拡開した円錐形状に
形成され、この嵌合突部85の上面部に径方向に形成され
た案内凹部86を有し、この案内凹部86の下方に位置して
この嵌合突部85の上部を貫通した水平方向のピン挿通孔
87を有している。そして、前記案内凹部86の底部の両端
部と前記ピン挿通孔87との間にストッパー部85a がそれ
ぞれ形成されている。
【0048】また、前記嵌合突部85にストッパーピン88
が着脱可能に設けられている。このストッパーピン88
は、図6に示すように、前記ピン挿通孔87内に挿通する
直伸状の挿通軸部89と、この挿通軸部89と略平行の直伸
状の支持軸部90とを有して略U字形状に形成されたピン
本体91と、このピン本体91の前記支持軸部90の先端部に
支軸92にて回動可能に軸支され先端部に前記挿通軸部89
の先端側に係合する係合面93を形成したストッパー爪94
とを有している。そして、前記ストッパー爪94の係合面
93は、前記挿通軸部89の先端側に向かって傾斜したテー
パー状に形成されている。
【0049】そして、前記ストッパー爪94の係合面93と
前記支軸92との間の長さは前記挿通軸部89の先端部と支
持軸部90の先端部との間の間隔より長く形成され、この
ストッパー爪94の係合面93が挿通軸部89の先端側に係合
したとき、この係合面93が挿通軸部89の先端側から外れ
る方向にストッパー爪94が回動しないようになってい
る。
【0050】また、前記相対する軸支板81は、前記固定
片82の後方に位置して上面に形成された係合部96と、前
記固定片82の下方に位置して相対して形成され前記第2
の連結ピン68を挿通するピン挿通孔97とをそれぞれ有し
ている。
【0051】そして、前記第2の牽引部材67の相対する
軸支板81の後端部間に前記第1の牽引部材65のピン支持
筒76が配置され、この一方側の軸支板81のピン挿通孔97
から前記ピン支持筒76の挿通孔75及び他方側の軸支板81
のピン挿通孔97に前記第2の連結ピン68を挿通し、この
第2の連結ピン68の両端部のねじ軸部98にワッシャ99を
介してロックナット100 を締め付け固定することによ
り、前記第1の牽引部材65のピン支持筒76に前記第2の
連結ピン68にて前記第2の牽引部材67がトレーラ1の進
行方向に対して上下方向に回動自在に連結されている。
【0052】つぎに、前記一端側牽引体5及び他端側牽
引体6に対向するトレーラ本体2の牽引体5と牽引体6
とを上下に重ね合わせて連結する連結手段101 が設けら
れている。
【0053】前記トレーラ本体2の一端側及び他端側の
連結手段101 は、同一構造で構成され、図2、図4、図
5及び図8に示すように、一端側及び他端側の牽引体
5,6の前記第2の牽引部材67の嵌合孔84内に回動可能
に嵌合される前記嵌合突部85と、対向する牽引体5,6
が上下に重ね合わされた状態でこれら牽引体5,6を連
結する連結体112 とを有している。
【0054】また、前記連結体112 は、前記第2の連結
ピン68の両端部にそれぞれ回動可能に枢支される相対す
る回動アーム部102 と、この相対する回動アーム部102
の先端部にそれぞれ固定され下側に重ね合わされる前記
第2の牽引部材67の移動を案内する案内部103 と、この
相対する案内部103 間に形成され下側に重ね合わされる
前記第2の牽引部材67を嵌合固定する固定部104 と、こ
の固定部104 を下側に重ね合わされる前記第2の牽引部
材67に向かって常時附勢するコイルスプリング111 とを
有している。
【0055】そして、前記相対する回動アーム部102
は、同形状で側面視略L字形状にそれぞれ形成され、こ
れら回動アーム部102 の後端部の上方に向かって突出さ
れた突出部105 に前記前記第2の連結ピン68の両端部を
挿通する挿通孔106 がそれぞれ形成されている。
【0056】また、前記相対する案内部103 は、これら
の側面部に前記固定部104 側が高く傾斜し前記固定部10
4 に向かって下側に重ね合わされる前記第2の牽引部材
67を案内する傾斜した第1の案内面107 と、これら上面
部に前記傾斜した第1の案内面107 に連続し前記固定部
104 に向かって下側に重ね合わされる前記第2の牽引部
材67を案内する略水平状の第2の案内面108 とをそれぞ
れ有している。
【0057】さらに、前記固定部104 は、前記相対する
案内部103 の第2の案内面108 間にこの第2の案内面10
8 の高さより低く下方に向かって凹んで形成され前記相
対する第2の案内面108 側にストッパー面104aをそれぞ
れ有する固定凹部にて形成され、この固定凹部の相対す
るストッパー面104aの間隔は前記第2の牽引部材67を嵌
合して位置決め可能な間隔で形成され、この固定凹部の
相対するストッパー面104aにてこの固定凹部内に嵌合さ
れた前記第2の牽引部材67が左右方向に移動することな
く固定されるようになっいる。
【0058】また、前記コイルスプリング111 は、前記
相対する軸支板81に突設された係止ピン109 と前記相対
する回動アーム部102 に突設された係止ピン110 との間
にそれぞれ張設されている。そして、これらのコイルス
プリング111 にて前記第2の連結ピン68を中心として回
動する前記相対する回動アーム部102 により前記固定部
104 を常時前記第2の牽引部材67の下面側に向かって附
勢し前記相対する案内部103 の第2の案内面108 が前記
第2の牽引部材67の下面に当接されるようになってい
る。
【0059】そして、前記固定部104すなわち固定凹部
ないに下側に重ね合わされる前記第2の牽引部材67がコ
イルスプリング111に抗して第1の案内面107及び第2の
案内面108に案内されて嵌合した状態で、コイルスプリ
ング111にて前記相対する回動アーム部102により固定部
104が下側に重ね合わされる前記第2の牽引部材67側が
向かって復帰回動され、この相対する回動アーム部102
に固定された前記固定部104すなわち固定凹部にて下側
に重ね合わされる前記第2の牽引部材67が嵌合固定さ
ようになっている。
【0060】つぎに、前記操舵体62は、図2、図4及び
図5に示すように、板状本体114 を有し、この板状本体
114 の基端部に連動片115 が固定され、前記板状本体11
4 の先端部に前記下側取付板69に形成された長孔74内に
回転自在に係合されたローラ116 が設けられている。
【0061】また、前記板状本体114 に前記第1の牽引
部材65の第1の連結ピン66を移動自在に挿通した案内長
孔117 が形成され、前記板状本体114 の幅方向の一方側
に連動突片118 が突設されている。また、前記取付枠13
の突出板15と前記固定取付板16との間に第3の連結ピン
119 にて前記板状本体114 が回動自在に連結されてい
る。
【0062】そして、前記板状本体114 は、前記トレー
ラ1の進行方向に長い矩形状に形成され、先端部に前記
ローラ116 を回転自在に軸支した軸挿通孔120 が形成さ
れている。また、前記連動片115 には、前記トレーラ1
の進行方向に対して左右方向の両端部にピン挿通孔121
がそれぞれ形成されている。
【0063】また、前記ローラ116 は、前記板状本体11
4 の先端部の前記軸挿通孔120 に挿通されたローラ支軸
122 の上端部に回転自在に軸支され、このローラ支軸12
2 は、前記軸挿通孔120 の開口縁部に位置して前記板状
本体114 の先端部に固定された軸支板123 上に固定され
ている。そして、前記ローラ116 は、前記ローラ支軸12
2 にて前記板状本体114 の上方に位置して前記長孔74内
に回転自在に係合されている。
【0064】また、前記板状本体114 に形成した前記案
内長孔117 は、前記板状本体114 の略中間部に位置して
この板状本体114 の幅方向を長径とした略楕円形状に形
成され、前記第1の牽引部材65の第1の連結ピン66が移
動自在に挿通されている。また、前記連動突片118 は、
前記案内長孔117 と前記連動片115 との間に位置して前
記板状本体114 にこの板状本体114 の幅方向の一方側に
一体に突設され、この先端部にピン挿通孔124 を有して
いる。
【0065】前記トレーラ本体2の一端側の操舵体62の
板状本体114 に突設された前記連動突片118 は、たとえ
ば、この板状本体114 の一方側に一体に突設され、前記
トレーラ本体2の他端側の操舵体62の板状本体114 に突
設された前記連動突片118 は、この板状本体114 の他方
側に一体に突設され、すなわち、前記トレーラ本体2の
一端側の操舵体62の板状本体114 に突設された連動突片
118 と前記トレーラ本体2の他端側の操舵体62の板状本
体114 に突設された連動突片118 とは互いに反対方向に
向かって突設されている。
【0066】また、前記連動突片118 の後端部に位置し
て前記板状本体114 に前記第3の連結ピン119 を挿通す
るピン挿通孔125 を有する円筒状のピン支持筒126 が一
体に立設固定され、このピン支持筒126 は、前記取付枠
13の突出板15と固定取付板16との間に挿入可能な高さで
形成されている。
【0067】さらに、前記第3の連結ピン119 は、この
第3の連結ピン119 の上端部に前記固定取付板16の取付
孔18の開口縁部に当接する当接板127 を有するととも
に、この下端部にロックナット128 を締め付けるねじ軸
部129 を有している。
【0068】そして、図5に示すように、前記取付枠13
の突出板15と固定取付板16との間に前記板状本体114 が
挿入され、この板状本体114 の案内長孔117 内には前記
第1の牽引部材65を回動自在に連結した前記第1の連結
ピン66の下端側が移動自在に挿通され、この第1の連結
ピン66の下端部に形成されたねじ軸部130 にロックナッ
ト131 が締め付け固定されている。
【0069】また、前記取付枠13の突出板15と固定取付
板16との間に前記板状本体114 が挿入されることによ
り、この板状本体114 のピン支持筒126 が前記突出板15
の後端部と固定取付板16との間に挿入され、この固定取
付板16の取付孔18からピン支持筒126 のピン挿通孔125
及び突出板15の取付孔18に前記第3の連結ピン119 が挿
通され、この第3の連結ピン119 の上端部の当接板127
が取付孔18の開口縁部に当接した状態で、この第3の連
結ピン119 の下端部に形成されたねじ軸部129 にロック
ナット128 が締め付け固定されている。
【0070】そして、前記突出板15と固定取付板16との
間に前記ピン支持筒126 を介して取り付けられた前記第
3の連結ピン119 を中心として前記操舵体62が前記トレ
ーラ1の進行に対して左右方向に回動自在に連結されて
いる。
【0071】つぎに、前記一端側左右及び他端側左右の
タイロッド63は、同一構造で構成され、図1及び図2に
示すように、一端側左右のタイロッド63の一端部が前記
トレーラ本体2の一端側の板状本体114 に固定した連動
片115 の両端部のピン挿通孔121 に上下方向を軸方向と
する連動ピン132 にてそれぞれ回動自在に枢支され、こ
れらのタイロッド63の他端部が前記車軸本体24の取付片
部31の取付孔33に上下方向を軸方向とする連動ピン133
にてそれぞれ回動自在に枢支されている。
【0072】また、他端側左右のタイロッド63の一端部
が前記一端側左右のタイロッド63の場合と同様に前記ト
レーラ本体2の他端側の板状本体114 に固定した連動片
115の両端部のピン挿通孔121 に連動ピン132 にてそれ
ぞれ回動自在に枢支され、これらのタイロッド63の他端
部が前記車軸本体24の取付片部31の取付孔33に連動ピン
133 にてそれぞれ回動自在に枢支されている。
【0073】つぎに、前記一方の牽引体5または牽引体
6の回動に連動される一方の操舵体62の回動で他方の操
舵体62を連動するステアリングロッド64は、図1、図
2、図9及び図10に示すように、第1のロッド体134
と、この第1のロッド体134 内に進退可能に嵌合された
第2のロッド体135 と、前記第1のロッド体134 と前記
第2のロッド体135 とを定位置に保持するスプリング13
6 とを有している。
【0074】そして、前記第1のロッド体134 は、挿入
孔137 を形成した中空円筒状のガイド体138 を有し、こ
のガイド体138 の一端側外周部に固定された環状体139
に中空円筒状の第1のパイプ体140 が固定され、この第
1のパイプ体140 の一端側外周部に中空円筒状の第2の
パイプ体141 が固定され、この第2のパイプ体141 の一
端部に摺動孔142 を中心に有するガイドボス143 が固定
されている。また、前記ガイド体138 の他端部にねじボ
ス144 が固定され、このねじボス144 にロックナット14
5 を有する調整ねじ146 が回動により進退調整可能に螺
着され、この調整ねじ146 の他端部にヨーク147 が回動
自在に取着され、このヨーク147 はピン挿通孔148 を有
している。
【0075】また、前記第2のロッド体135 は、挿入孔
149 を形成した中空円筒状のガイド体150 を有し、この
ガイド体150 の他端側が前記ガイドボス143 の摺動孔14
2 内に摺動可能に挿入されている。また、前記ガイド体
150 の挿入孔149 内にロッド151 が進退調節可能に挿入
され、このロッド151 の他端側が前記第1のロッド体13
4 のガイド体138 の挿入孔137 内に摺動可能に挿入さ
れ、このロッド151 の一端側が前記第2のロッド体135
のガイド体150 内に所定の位置で固定ピン152 にて固定
されている。
【0076】また、前記ロッド151 に、このロッド151
の他端側に位置して前記第1のロッド体134 の第1のパ
イプ体140 内を移動可能なストッパー153 が固定ピン15
4 にて固定され、このストッパー153 の一端側に位置し
て前記ロッド151 に第1のスプリング受体155 が軸方向
に摺動可能に嵌合され、前記第1のロッド体134 のガイ
ドボス143 の他端側に位置して前記ロッド151 に第2の
スプリング受体156 が軸方向に摺動可能に嵌合されてい
る。
【0077】また、前記ロッド151 の周面に前記スプリ
ング136 が設けられ、このスプリング136 の一端が前記
第2のスプリング受体156 に当接され、このスプリング
136の他端が前記第1のスプリング受体155 に当接され
ている。前記スプリング136はコイルスプリングにて形
成されている。
【0078】そして、このスプリング136 にて前記第1
のスプリング受体155 と前記第2のスプリング受体156
とは互いに反対方向に向かって附勢され、前記第1のス
プリング受体155 が前記第1のロッド体134 の第1のパ
イプ体140 の一端部の当接部140aに当接され、前記第2
のスプリング受体156 が前記第2のロッド体135 のガイ
ド体150 の他端部の当接部150a及び前記ガイドボス143
の他端部の当接部143aに当接されている。
【0079】さらに、前記第2のロッド体135 のガイド
体150 の一端部にヨーク157 が固定され、このヨーク15
7 はピン挿通孔158 を有している。そして、前記スプリ
ング136 にて前記第1のロッド体134 と前記第2のロッ
ド体135 との長さが前記トレーラ本体2の一端側の操舵
体62の連動突片118 と前記トレーラ本体2の他端側の操
舵体62の連動突片118 とを連結する長さに形成されてい
る。
【0080】そして、前記トレーラ本体2の一端側の操
舵体62の連動突片118 に前記第1のロッド体134 のヨー
ク147 がそれぞれのピン挿通孔124 ,148 に挿通した連
結ピン159 にて回動自在に枢支され、前記トレーラ本体
2の他端側の操舵体62の連動突片118 に前記第2のロッ
ド体135 のヨーク157 がそれぞれのピン挿通孔124 ,14
8 に挿通した連結ピン160 にて回動自在に枢支されてい
る。
【0081】つぎに、前記トレーラ本体2の一端側にこ
のトレーラ本体2の一端側左右の制動手段25の固定ピン
46を連動する第1の固定ピン連動手段161a及び前記トレ
ーラ本体2の他端側にこのトレーラ本体2の他端側左右
の制動手段25の固定ピン46を連動する第2の固定ピン連
動手段161bがそれぞれ設けられている。
【0082】前記トレーラ本体2の一端側及び他端側に
それぞれ設けられた前記第1及び第2の固定ピン連動手
段161a,161bは、同一構造で構成されているので以下固
定ピン連動手段161 として説明する。この固定ピン連動
手段161 は、図2、図7及び図11に示すように、前記
一端側牽引体5または他端側牽引体6すなわち、これら
牽引体5,6の第2の牽引部材67の上下方向への回動に
より上下動される連動部材162 と、この連動部材162 の
上下動に連動されて進退動され前記固定ピン46を進退さ
せるリンク機構163 と、前記固定ピン46を常時前記被制
動体42に向かって進出する方向に附勢し前記連動部材16
2 を前記牽引体5,6すなわち、これら牽引体5,6の
第2の牽引部材67の相対する係合部96に係合させる前記
スプリング61とをそれぞれ有している。
【0083】そして、前記連動部材162 は、前記第2の
牽引部材67の相対する係合部96に係合する円弧状係合部
164 と、この円弧状係合部164 の両端側に連続して相対
して略平行に伸長された伸長部165 とを有する平面視略
U字形状に形成されている。また、前記相対する伸長部
165 の端部に軸支部166 をそれぞれ有するとともに、こ
れら軸支部166 に前記伸長部165 の水平に対して略直角
状に下方に向かって突出された連動軸部167 をそれぞれ
有している。
【0084】また、前記相対する軸支部166 は、前記ト
レーラ本体2の一端側中間部及び他端側中間部にそれぞ
れ固定されたブラケット168 の相対する左右の支持板16
9 間に支軸170 にてそれぞれ回動自在に軸支されてい
る。そして、前記連動部材162は前記支軸170 を中心と
して上下方向に回動自在に軸支されている。
【0085】また、前記リンク機構163 は、第1のリン
ク171 と、この第1のリンク171 に上下方向を軸方向と
する支軸172 にて回動自在に軸支された第2のリンク17
3 とを有している。
【0086】そして、前記第1のリンク171 は、上下方
向を軸方向とする軸支部174 を有し、この軸支部174 の
周面に前記連動部材162 の連動軸部167 に向かって水平
状に突出された受動側リンク175 が固定され、前記軸支
部174 の周面に前記受動側リンク175 に対して所定の角
度をおいて前記第2のリンク173 に向かって水平状に突
出された連動側リンク176 が固定されている。
【0087】また、前記第1のリンク171 の軸支部174
は、前記トレーラ本体2の一端側中間部及び他端側中間
部にそれぞれ固定されたブラケット177 の相対する上下
の支持板178 間に支軸179 にてそれぞれ回動自在に軸支
されている。また、前記受動側リンク175 の先端部に前
記連動部材162 の連動軸部167 が挿通され、前記連動側
リンク176 の先端部に前記支軸172 が支持されている。
【0088】また、前記第2のリンク173 は、一端部に
前記支軸172 を移動可能に挿通した長孔180 を有し、他
端部が前記固定ピン46の後端部に形成された割り溝59内
に挿入されこの固定ピン46の後端部に支軸181 にて回動
自在に軸支されている。
【0089】そして、前記コイルスプリング61にて前記
固定ピン46が常時前記被制動体42に向かって附勢され、
この固定ピン46の先端部46a が前記被制動体42の係合部
52に係合されているとともに、前記リンク機構163 を介
して前記連動部材162 が両側の支軸170 を中心に前記第
2の牽引部材67に向かって回動され、この連動部材162
の円弧状係合部164 が第2の牽引部材67の相対する係合
部96に常時係合するようになっている。
【0090】つぎに、前記実施の形態の作用を説明す
る。
【0091】一両目のトレーラ本体2の一端側牽引体5
の第2の牽引部材67を、自重で下向きに回動した図7鎖
線状態から第2の連結ピン68を中心としてトラクタ等の
牽引車に連結する図7実線状態に上向きに回動すると、
コイルスプリング61の附勢力で連動部材162 が両側の支
軸170 を中心として図7鎖線状態から図7実線状態に回
動され、この連動部材162 の円弧状係合部164 の左右部
が上向きに回動した一端側牽引体5の第2の牽引部材67
の相対する左右の係合部96に係合される。
【0092】そして、スプリング61の附勢力で連動部材
162 が回動されると、この連動部材162 の左右の連動軸
部167 がトレーラ本体2の他端側に向かって回動され、
この左右の連動軸部167 にて左右の第1のリンク171 の
受動側リンク175 が連動され、この左右の第1のリンク
171 がそれぞれの支軸179 を中心として回動され、この
左右の第1のリンク171 の連動側リンク176 がそれぞれ
被制動体42に向かって回動される。
【0093】また、スプリング61の附勢力で左右の第1
のリンク171 の連動側リンク176 が回動されると、これ
ら連動側リンク176 にて第2のリンク173 を介して固定
ピン46がそれぞれ被制動体42に向かって進出され、これ
らの固定ピン46の先端部46aが、図3に示すように、左
右の被制動体42の係合部52にそれぞれ係合され、これら
の固定ピン46にて左右の被制動体42が固定される。
【0094】そして、牽引車に一両目のトレーラ本体2
の一端側牽引体5を連結することにより、固定ピン連動
手段161 にて作動される左右の固定ピン46にて左右の車
輪支持機構4の被制動体42がそれぞれ固定され、これら
左右の被制動体42の被制動面41と制動体44のカム43との
係合により車軸本体24がそれぞれ簡単に回動することが
ない状態に支持され、この左右の車軸本体24の車輪3が
直進走行する状態に支持される。
【0095】また、一両目のトレーラ本体2の他端側牽
引体6及び二両目のトレーラ本体2の一端側牽引体5の
第2の牽引部材67を、それぞれ下向きに回動した状態か
ら略水平状態に上向きに回動すると、前記一両目のトレ
ーラ本体2の一端側牽引体5を上向きに回動した場合と
同様に固定ピン連動手段161 にて作動されるそれぞれの
固定ピン46の先端部46a が被制動体42の係合部52にそれ
ぞれ係合し、これら固定ピン46にて被制動体42がそれぞ
れ固定される。
【0096】そして、一両目のトレーラ本体2の他端側
牽引体6と二両目のトレーラ本体2の一端側牽引体5と
を固定状態に連結することにより、一両目のトレーラ本
体2に二両目のトレーラ本体2が連結される。
【0097】すなわち、一両目のトレーラ本体2の後方
に二両目のトレーラ本体2が直進走行状態で停止してい
る場合において、これら一両目のトレーラ本体2の他端
側牽引体6と二両目のトレーラ本体2の一端側牽引体5
とを連結するときは、二両目のトレーラ本体2の一端側
牽引体5を第2の連結ピン68を中心に回動して持上げ、
この一端側牽引体5の下方に一両目のトレーラ本体2の
他端側牽引体6を配置し、この他端側牽引体6の先端側
を一端側牽引体5の連結体112 の固定部104 に嵌合固定
する。
【0098】そして、この他端側牽引体6上に一端側牽
引体5を第2の連結ピン68を中心に回動して下降し、こ
の一端側牽引体5の先端部の嵌合孔84内に他端側牽引体
6の嵌合突部85を嵌合することにより、これら上下に重
ね合わされた牽引体5,6は、図12及び図13に示す
ように、嵌合孔84と嵌合突部85とにより連結され、連
体112にて嵌合固定される。
【0099】したがって、一両目のトレーラ本体2の他
端側牽引体6と二両目のトレーラ本体2の一端側牽引体
5とは互いに連結され、一両目のトレーラ本体2にて二
両目のトレーラ本体2を牽引する1本の引棒体に構成さ
れる。
【0100】また、図14に示すように、一両目のトレ
ーラ本体2と二両目のトレーラ本体2との一方が他方に
対してまたはその両方が直進走行状態に対して斜めに停
止している場合において、これら一両目のトレーラ本体
2の他端側牽引体6と二両目のトレーラ本体2の一端側
牽引体5とを連結するときは、前記一両目のトレーラ本
体2の後方に二両目のトレーラ本体2が直進走行状態で
停止している場合と同様に、一端側牽引体5の先端部の
嵌合孔84内に他端側牽引体6の嵌合突部85を嵌合し、こ
れら上下に重ね合わされた牽引体5,6の他端側が嵌合
孔84と嵌合突部85とにより連結される。
【0101】そして、一両目のトレーラ本体2の一端側
牽引体5が牽引車Aにて牽引され、この一両目のトレー
ラ本体2の一端側牽引体5が第1の連結ピン66を中心と
して水平方向に回動されて直進走行状態に操舵される
と、この一端側牽引体5の操舵にステアリングロッド64
が連動されて進退される。
【0102】また、このステアリングロッド64にて一両
目のトレーラ本体2の他端側牽引体6が第1の連結ピン
66を中心として進行方向に対して斜めの状態から直進走
行方向に向かって水平方向に回動されるとともに、この
他端側牽引体6の先端側が二両目のトレーラ本体2の一
端側牽引体5の嵌合突部85を中心としてこの一端側牽引
体5に向かって水平方向に回動され、すなわち他端側牽
引体6と一端側牽引体5とが嵌合突部85を中心として水
平方向に相対回動される。
【0103】そして、この他端側牽引体6の第2の牽引
部材67の先端側が一端側牽引体5の連結体112 の一方側
の案内部103 の第1の案内面107 に当接され、この他端
側牽引体6が一端側牽引体5に向かって更に回動される
と、この他端側牽引体6の第2の牽引部材67の先端側が
一端側牽引体5の連結体112 の一方側の案内部103 の第
1の案内面107 に案内されて乗上げながらこの第2の牽
引部材67の先端側にて第1の案内面107 が押動される。
【0104】また、第1の案内面107 が押動されると、
この連結体112 の回動アーム部102がコイルスプリング1
11 に抗して第2の連結ピン68を中心として下降回動さ
れ、この一方側の案内部103 の第2の案内面108 と一端
側牽引体5との間が開き、他端側牽引体6が一端側牽引
体5に向かって更に回動されると、この連結体112 の一
方側の案内部103 の第2の案内面108 と一端側牽引体5
との間の間隙から、この第2の案内面108 に乗上げた他
端側牽引体6の第2の牽引部材67の先端側が一端側牽引
体5の連結体112 の固定部104 上に案内される。
【0105】そして、この他端側牽引体6の第2の牽引
部材67の先端側が第2の案内面108から外れて固定部104
上に移動されると、コイルスプリング111 の復帰力に
より第2の連結ピン68を中心として回動アーム部102 を
有する連結体112 が上昇回動され、この回動アーム部10
2 の案内部103 間の固定部104 内に下側に重ね合わされ
た他端側牽引体6の第2の牽引部材67の先端側が嵌合固
定される。
【0106】したがって、一両目のトレーラ本体2の直
進走行によりこの一両目のトレーラ本体2の他端側牽引
体6の先端側と二両目のトレーラ本体2の一端側牽引体
5とは上下に重ね合わされたとき連結体112にて自動的
嵌合固定される。そして、一両目のトレーラ本体2の
他端側牽引体6と二両目のトレーラ本体2の一端側牽引
体5とにより一両目のトレーラ本体2にて二両目のトレ
ーラ本体2を牽引する1本の引棒体構成される。
【0107】このように、一両目のトレーラ本体2に複
数のトレーラ本体2を連結するとき、これらの対向する
牽引体5,6の相互を略水平状態に上向きに回動するこ
とにより、それぞれのトレーラ本体2の固定ピン連動手
段161 すなわち第1及び第2の固定ピン連動手段161a,
161bが作動され、これら固定ピン連動手段161 の固定ピ
ン46にて被制動体42がそれぞれ固定される。そして、こ
れらの対向する牽引体5,6の相互を連結手段101 にて
連結することにより、複数のトレーラ本体2がそれぞれ
連結される。
【0108】つぎに、前記複数のトレーラ本体2の対向
する牽引体5,6の相互を連結した各嵌合突部85にこれ
ら嵌合突部85を嵌合した嵌合孔84を有する牽引体5,6
を抜止めするストッパーピン88をそれぞれ挿着する。
【0109】すなわち、これら嵌合突部85のピン挿通孔
87内に一端側開口からストッパーピン88の挿通軸部89の
先端部を挿入すると、これら嵌合突体85の案内凹部86の
一端側のストッパー部85a にストッパーピン88のストッ
パー爪94の先端側が当接し、ストッパーピン88の挿通軸
部89をピン挿通孔87内に更に挿入すると、ストッパー部
85a に当接したストッパー爪94が支軸92を中心として挿
通軸部89の挿入方向と反対側に向かって回動され、この
ストッパー爪94の係合面93が案内凹部86に係合されこの
案内凹部86に案内されて案内凹部86の一端側から他端側
に向かって移動される。
【0110】そして、挿通軸部89の先端部がピン挿通孔
87の他端側開口から突出するとともに、ストッパー爪94
の係合面93が案内凹部86の他端側から外れると、このス
トッパー爪94が自重により支軸92を中心として挿通軸部
89の先端部に向かって下降回動し、このストッパー爪94
の係合面93が挿通軸部89の先端部の上面に係合される。
【0111】したがって、各嵌合突部85のピン挿通孔87
内にストッパーピン88の挿通軸部89を押し込んで挿通す
ることにより、各嵌合突部85にストッパーピン88がそれ
ぞれ簡単に挿着される。
【0112】そして、トレーラ1の走行時の振動等によ
りストッパーピン88の挿通軸部89が後退されると、この
ストッパーピン88のストッパー爪94の先端側が案内凹部
86の他端側のストッパー部85a に当接され、このストッ
パー爪94が挿通軸部89の先端側に向かって回動する方向
の力を受けても、このストッパー爪94の係合面93が挿通
軸部89の先端部の上面に更に強く係合され、このストッ
パー爪94が挿通軸部89の先端側に向かって回動すること
が阻止される。
【0113】したがって、トレーラ1の走行時の振動等
によりストッパーピン88の挿通軸部89が後退されても、
この挿通軸部89とストッパー爪94とによりストッパーピ
ン88が各嵌合突部85から外れることが防止され、このス
トッパーピン88にて複数のトレーラ本体2の対向する牽
引体5,6の相互の連結状態が保持される。
【0114】つぎに、複数連結したトレーラ本体2の最
後部のトレーラ本体2の他端側牽引体6は、第2の連結
ピン68を中心として自重で下向きに回動した状態となっ
ているので、この他端側牽引体6の相対する係合部96に
てコイルスプリング61の附勢力に抗して連動部材162 が
両側の支軸170 を中心として上動すなわち上方に持上げ
回動されているとともに、この連動部材162 に連動され
る左右のリンク機構163 を介して左右の固定ピン46がそ
れぞれ被制動体42から外れて被制動体42の固定を解除し
ており、この被制動体42が制動体44にて制動されること
なく軸ホルダー21を中心として回動可能な状態になって
いる。そして、この最後部のトレーラ本体2の他端側左
右の車輪3が、この最後部のトレーラ本体2の一端側左
右の車輪3の走行進路を走行するようになっている。
【0115】つぎに、複数のトレーラ本体2を対向する
牽引体5,6にてそれぞれ連結し、これら複数のトレー
ラ本体2を牽引車Aにて牽引するとき、各トレーラ本体
2の一端側左右の車輪3を有する車軸本体24及び各トレ
ーラ本体2の他端側左右の車輪3を有する車軸本体24が
それぞれの制動手段25にてそれぞれのトレーラ本体2の
直進性を保持するように制動されることにより、これら
トレーラ本体2の各車軸本体24の車輪3が路面の凹凸部
等を走行しても左右に回動することがなく、二両目以降
の各トレーラ本体2の各車輪3が一両目のトレーラ本体
2の各車輪3の走行軌跡上を追従して直進走行の進路を
保つ状態で回転走行する。
【0116】すなわち、各制動手段25のスプリング45に
て被制動体42の各被制動面41に制動体44の各カム43がそ
れぞれ常時附勢係合され、これら被制動体42の各被制動
面41と制動体44の各カム43とによりそれぞれの車軸本体
24が制動され、これら車軸本体24の車輪3がそれぞれ常
時直進走行の進路を保つ状態で回転走行する。
【0117】このとき、被制動体42の各被制動面41は凹
弧状面に形成され、制動体44の各カム43は前記凹弧状面
に係合する凸弧状面に形成されていることにより、各制
動手段25のスプリング45にて被制動体42の各被制動面41
の凹弧状面と制動体44の各カム43の凸弧状面との係合に
より被制動体42と制動体44とはそれぞれ常時附勢係合さ
れ、これら各被制動面41とカム43との凹弧状面と凸弧状
面とにて係合した被制動体42と制動体44とによりそれぞ
れの車軸本体24が確実に制動され、これら車軸本体24の
車輪3がそれぞれ常時直進走行の進路を保つ状態で回転
走行する。
【0118】また、制動手段25の被制動体42を固定ピン
46にて固定した状態で、車軸本体24の車輪3が路面の凹
凸部等を走行して直進走行の進路を保つ状態から外れる
左右方向に車輪3に外力が加わると、この車輪3にて各
被制動面41と各カム43との凹弧状面と凸弧状面との一方
がスプリング45に抗して他方から外れる方向に摺動し、
この凹弧状面と凸弧状面との間に僅かな隙間ができるよ
うになるが、スプリング45の復帰力とトレーラ本体2の
重量とにより各被制動面41と各カム43との凹弧状面と凸
弧状面が互いに戻る方向に摺動して係合される。
【0119】したがって、直進走行の進路を保つ状態か
ら外れる左右方向に車輪3に外力を加わることがあって
も、各被制動面41と各カム43との凹弧状面と凸弧状面と
にて被制動体42と制動体44とによりそれぞれの車軸本体
24が確実に制動され、これら車軸本体24の車輪3が直進
走行の進路から外れることがなく、それぞれ常時直進走
行の進路を保つ状態で回転走行する。
【0120】そして、各車輪3にて牽引体5,6がそれ
ぞれの第1の連結ピン66を中心として簡単に回動される
ことがないため、複数連結した各トレーラ1が蛇行する
ことを防止され、各トレーラ1の直進性が保持され、各
トレーラ1が確実に直進走行される。
【0121】つぎに、一両目のトレーラ本体2の一端側
牽引体5を第1の連結ピン66を中心として水平方向に回
動することにより、この一端側牽引体5にて第3の連結
ピン119 を中心として一端側の操舵体62が水平方向に回
動され、この操舵体62に左右のタイロッド63がそれぞれ
連動され、この左右のタイロッド63にて一端側左右の車
軸本体24がそれぞれ連動され、この左右の車軸本体24の
車輪3が軸ホルダー21内の車輪回動中心軸22を中心とし
てそれぞれ一端側牽引体5と同方向に操舵される。
【0122】また、一端側牽引体5にて一端側の操舵体
62が水平方向に回動されると、この操舵体62の回動にス
テアリングロッド64が連動されて進退動され、ステアリ
ングロッド64にて他端側の操舵体62が第3の連結ピン11
9 を中心として回動され、この他端側の操舵体62のロー
ラ116 にて他端側牽引体6が操舵体62の回動方向すなわ
ち一端側牽引体5と同方向に回動される。
【0123】また、他端側の操舵体62の回動に左右のタ
イロッド63がそれぞれ連動され、この左右のタイロッド
63にて他端側左右の車軸本体24がそれぞれ連動され、こ
の左右の車軸本体24の車輪3が軸ホルダー21内の車輪回
動中心軸22を中心としてそれぞれ一端側牽引体5側の左
右の車輪3と反対方向に操舵される。
【0124】また、一両目のトレーラ本体2の他端側牽
引体6が回動されると、この他端側牽引体6にてこの他
端側牽引体6に連結固定した二両目のトレーラ本体2の
一端側牽引体5が一両目のトレーラ本体2の他端側牽引
体6と同方向に回動され、この二両目のトレーラ本体2
の一端側牽引体5にてこの二両目のトレーラ本体2の操
舵機構7が作動される。
【0125】そして、この二両目のトレーラ本体2の操
舵機構7にて前記場合と同様に一端側牽引体5側の左右
の車軸本体24がそれぞれ連動され、この左右の車軸本体
24の車輪3が軸ホルダー21内の車輪回動中心軸22を中心
としてそれぞれ一端側牽引体5と同方向に操舵される。
【0126】また、この操舵機構7にて二両目のトレー
ラ本体2の一端側左右の車輪3がそれぞれ操舵されると
ともに、前記場合と同様にこの二両目のトレーラ本体2
の他端側牽引体6が二両目のトレーラ本体2の一端側牽
引体5と同方向に回動され、この他端側の左右の車軸本
体24の車輪3が一端側左右の車輪3と反対方向に操舵さ
れる。
【0127】以下、三両目以降の各トレーラ本体2の一
端側牽引体5側の左右の車輪3が一両目及び二両目のト
レーラ本体2の一端側の左右の各車輪3と同方向に操舵
されるとともに、この三両目以降の各トレーラ本体2の
他端側牽引体6側の左右の車輪3が一両目及び二両目の
他端側の左右の各車輪3と同方向に操舵される。
【0128】そして、牽引車Aに連結した複数のトレー
ラ1のうち、最後部に位置するトレーラ本体2の非連結
状態の牽引体5または牽引体6側の左右の被制動体42の
固定を固定ピン46にて解除し、各トレーラ本体2の各制
動手段25の被制動体42及び最後部に位置するトレーラ本
体2の連結した牽引体5または牽引体6側の左右の制動
手段25の被制動体42を固定ピン46にて固定することによ
り、複数のトレーラ本体2を牽引車Aにて旋回走行する
とき、非連結状態の牽引体5または牽引体6側の左右の
被制動体42のみがそれぞれ軸ホルダー21を中心として回
動可能になり、これら被制動体42の各被制動面41が制動
体44の各カム43に係合した状態で左右の車軸本体24の車
輪3がそれぞれの軸ホルダー21内の車輪回動中心軸22を
中心としてそれぞれ回動しながら回転走行する。
【0129】また、非連結状態の一端側牽引体5または
他端側牽引体6側の非固定状態の左右の車軸本体24の車
輪3がこの最後部に位置するトレーラ本体2の前側の左
右の車軸本体24の車輪3の走行軌跡上を追従して走行
し、この最後部に位置するトレーラ本体2の前側の左右
の車軸本体24の車輪3がこの最後部に位置するトレーラ
本体2の前方のトレーラ本体2の各車輪3の走行軌跡上
を追従して走行する。
【0130】したがって、最後部に位置するトレーラ本
体2の非連結状態の一端側牽引体5または他端側牽引体
6側の左右の車輪3にてこの最後部に位置するトレーラ
本体2がこれより前方のトレーラ本体2の走行軌跡から
外れることがなく、これらのトレーラ本体2がそれぞれ
図15に示すように仮想旋回中心点Oを中心として旋回
走行し、たとえば、複数のトレーラ本体2が図16に示
すようなS字状旋回走行、図17に示すような複数のト
レーラ本体2の前側L字状旋回走行、図18に示すよう
な複数のトレーラ本体2の後側L字状旋回走行がそれぞ
れ確実になり、荷物を搬入・搬出する箇所に応じてスム
ーズに移動することができる。
【0131】つぎに、制動手段25のナット49を車輪回動
中心軸22のねじ軸部34に進退するように締め付け調整す
ることにより、このナット49にてスプリング45の一端部
を当接部58に当接したスプリング当接体47がねじ軸部34
に沿って上下動され、このスプリング当接体47にて被制
動体42の被制動面41と制動体44のカム43とを係合させる
スプリング45の附勢力が調整される。
【0132】つぎに、前記実施の形態では、制動手段25
の被制動体42の被制動面41は上方に向かって凹んだ凹弧
状面に形成し、この被制動面41の凹弧状面に係合する制
動体44のカム43は上方に向かって凸出した凸弧状面に形
成する場合について説明したが、これに限らず、被制動
体42の被制動面41は下方に向かって凸出した凸弧状面に
形成し、この被制動体42の凸弧状面に係合する制動体44
のカム43は下方に向かって凹んだ凹弧状面に形成するよ
うにしてもよい。
【0133】また、前記実施の形態では、制動手段25の
被制動体42の被制動面41は本体50の下端部の両側にそれ
ぞれ相対して対に形成し、これら被制動面41に係合する
制動体44のカム43は車輪回動中心軸22の両側にそれぞれ
対に設ける場合について説明したが、被制動体42の被制
動面41と制動体44のカム43とはそれぞれ対に設ける構成
に限らず、たとえば、被制動体42には一つの被制動面41
を形成し、制動体44には前記被制動体42の一つの被制動
面41に係合する一つのカム43を設けるようにしてもよ
い。
【0134】また、前記実施の形態では、制動体44は車
軸本体24に形成された保持部39の嵌合孔40内に嵌合する
場合について説明したが、これに限らず、制動体44は車
軸本体24に固定するようにしてもよい。
【0135】また、前記実施の形態では、ステアリング
ロッド64の第2のパイプ体141 内にコイルスプリング13
6 を設ける場合について説明したが、これに限らず、た
とえば、第2のパイプ体141 内にはロッド151 に軸方向
に複数並設した皿状スプリングを設けるようにしてもよ
い。
【0136】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数のトレー
ラ本体(2)(2)を連結するとき、前後のトレーラ本体(2)
(2)の対向する一端側牽引体(5)の先端側の嵌合孔(84)
に他端側牽引体(6)の基端側の嵌合突部(85)を嵌合し、
これら対向する牽引体(5)(6)が上下に重ね合わされた状
態でこの上下の牽引体(5)(6)を連結することができる。
【0137】そして、複数のトレーラ本体(2)(2)を連結
するとき、前後のトレーラ本体(2)(2)の対向する一端側
牽引体(5)の先端側の嵌合孔(84)内に他端側牽引体(6)
基端側の嵌合突部(85)を嵌合し、この嵌合突部(85)を中
心として前後のトレーラ本体(2)(2)の牽引体(5)(6)が水
平方向に相対回動することにより、この前後の牽引体
(5)(6)が上下に重ね合わされた状態でこの上下の牽引体
(5)(6)を連結体(112)にて嵌合固定することができる。
【0138】この際、連結体(112)は下側に重ね合わせ
る牽引体の移動を案内する案内部(103)を有するので、
この案内部(103)にて下側に重ね合わせる牽引体を固定
(104)に向かってスムーズに案内することができ、ま
た、連結体(112)の固定部(104)は下側に重ね合わされた
牽引体に向かって常時附勢されているので、この連結体
(112)の固定部(104)にて下側に重ね合わされた牽引体を
確実に固定することができ、この固定部(104)から下側
に重ね合わされた牽引体が外れることを確実に防止でき
る。
【0139】したがって、複数のトレーラ本体(2)(2)
連結するとき、前後のトレーラ本体(2)(2)の一方が他方
に対してまたはその両方が直進走行方向に対して斜めに
停止している場合であっても、前後のトレーラ本体(2)
(2)の牽引体(5)(6)を上下に重ね合わさせることがで
き、この上下の牽引体(5)(6)は連結体(112)により牽
(5)(6)が回動することなく牽引体(5)(6)を簡単にかつ
確実に嵌合固定することができる。
【0140】請求項の発明によれば、請求項の発明
の効果に加え、案内体(103)の案内面(107)にて下側に重
ね合わせる牽引体を固定部(104)に向かって更にスムー
ズに案内することができる。
【0141】請求項の発明によれば、請求項の発明
の効果に加え、固定凹部にてこの固定凹部内に嵌合した
下側に重ね合わせる牽引体を確実に固定することがで
き、この固定凹部から下側に重ね合わされた牽引体が外
れることを更に確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すトレーラの平面図
である。
【図2】同上トレーラの一端側の分解斜視図である。
【図3】同上トレーラの車輪の制動手段を示す断面図で
ある。
【図4】同上トレーラの牽引体を示す拡大平面図であ
る。
【図5】同上牽引体の断面図である。
【図6】同上対向する牽引体の連結状態を示す拡大断面
図である。
【図7】同上牽引体の上下動で固定ピン連動手段を動作
させる状態を示す拡大側面図である。
【図8】同上対向する牽引体の連結状態を示す正面図で
ある。
【図9】同上ステアリングロッドの断面図である。
【図10】同上牽引体の上下動を示すトレーラの側面図
である。
【図11】同上固定ピン連動手段を示す正面図である。
【図12】同上対向する牽引体の連結状態を示す平面図
である。
【図13】同上対向する牽引体の連結状態を示す側面図
である。
【図14】同上一方の牽引体に他方の牽引体が斜め方向
から連結される状態を示す説明平面図である。
【図15】同上トレーラの旋回走行状態を示す説明図で
ある。
【図16】同上複数のトレーラのS字旋回状態を示す説
明図である。
【図17】同上複数のトレーラの前側L字旋回状態を示
す説明図である。
【図18】同上複数のトレーラの後側L字旋回状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
2 トレーラ本体 3 車輪 5 一端側牽引体 6 他端側牽引体 84 嵌合孔 85 嵌合突部 101 連結手段 102 回動アーム部 103 案内部 104 固定部 107 第1の案内面 108 第2の案内面 112 連結体
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/02 B62D 13/00 B62D 53/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側左右及び他端側左右にそれぞれ車
    (3)を回転自在に軸架したトレーラ本体(2)と、このト
    レーラ本体(2)の一端側幅方向中間部及び他端側幅方向
    中間部にそれぞれ水平方向に回動可能に設けられこのト
    レーラ本体(2)を牽引する一端側牽引体(5)及び他端側牽
    引体(6)と、この一端側牽引体(5)及び他端側牽引体(6)
    にそれぞれ設けられこれら牽引体(5) (6)にて前後のト
    レーラ本体(2)を連結するとき上下に重ね合わされた牽
    引体(5)(6)を連結する連結手段(101)とを具備し、 前記連結手段(101)は、前記一端側牽引体(5)及び他端側
    牽引体(6)の基端側にそれぞれ突設され前後のトレーラ
    本体(2)の牽引体(5)(6)の先端側に形成された嵌合孔(8
    4)内に回動可能に嵌合する嵌合突部(85)と、前記嵌合孔
    (84)内に前記嵌合突部(85)を嵌合し牽引体(5)(6)が上下
    に重ね合わされた状態でこの下側の牽引体を嵌合固定
    る連結体(112)とを有前記連結体(112)は、一端側牽引体(5)及び他端側牽引体
    (6)にそれぞれ回動可能に枢支された相対する回動アー
    ム部(102)と、この相対する回動アーム部(102)の先端部
    にそれぞれ固定され下側に重ね合わせる牽引体の移動を
    案内する案内部(103)と、この相対する案内部(103)間に
    形成され下側に重ね合わせる牽引体を嵌合固定する固定
    部(104)とを有し、この固定部(104)を下側に重ね合わさ
    れる牽引体に向かって常時附勢する、 ことを特徴とするトレーラ。
  2. 【請求項2】 案内部(103)は、固定部(104)側が高く傾
    斜し前記固定部(104)に向かって牽引体(6)を案内する案
    内面(107)を有する、 ことを特徴とする請求項記載のトレーラ。
  3. 【請求項3】 固定部(104)は、下方に向かって凹んだ
    固定凹部にて形成されている、 ことを特徴とする請求項記載のトレーラ。
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