JP3066479B2 - 広告表示体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、手軽に広告を変更でき
る宣伝広告用の広告表示体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、街角でよく見受けられる宣伝広告
用の広告表示体、いわゆる看板は、通常、一枚の板に宣
伝したい内容の文字や図形を描き、店頭に立て掛けられ
たり、或いは台座の上に設置するなどして看者の目を引
いている。

【０００３】また、近年の広告媒体の多様化とともに、
看板も広告体が回転するものや電光掲示によるもの等種
々のものが開発されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、一枚の看板に
描かれる文字図形は限られているため、多くの宣伝情報
を盛り込めない。そのため、通常の看板で多くの情報を
宣伝しようとすれば、複数の看板を用意し設置しなけれ
ばならず、スペ−スの確保が容易でなく、且つコスト高
である。一方、少ないスペースで多くの宣伝情報を伝え
るために電光掲示等の形式にすると、看板程多彩な文字
図形を使用できないため看者の視覚に十分に訴えること
ができず、また構造が複雑で尚更多額の費用を要する。

【０００５】さらに、通常の看板は一旦設置するとその
内容を書き替えることは容易でなく、また、電光掲示等
の形式にすると宣伝情報を順次変更することも可能であ
るが、その操作が複雑である。従って、従来の看板では
手軽且つタイムリ−に宣伝したい情報を顧客に伝えるこ
とができない。

【０００６】本発明の目的は、自らの好みにより広告体
を手軽に変更でき、且つ少ないスペースで多くの情報を
宣伝できる広告表示体を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成
するため、本発明は、複数の軸体と、該軸体の回りを回
動し且つその表面に広告体が脱着可能な貼着面を有する
透明な駆動ベルトとを有し、前記透明な駆動ベルトが周
回する空間の内部に、他の複数の軸体が設けられ、該軸
体の回りを回動し且つその表面に広告体が脱着可能な貼
着面を有する他の駆動ベルトが設けられてなることを特
徴とする。また、前記透明な駆動ベルトが周回する空間
内に設けられた内側の軸体の一部が駆動軸とされ、該駆
動軸と、前記透明な駆動ベルトが回動する外側の軸体の
一部とが噛合することによって、前記内側の軸体の動力
が外側の軸体に伝達されるようにしたことを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】本発明による広告表示体は、透明な駆動ベルト
と、該透明な駆動ベルトが周回する空間の内部に設けた
他の駆動ベルトとを有しており、この外側の駆動ベルト
と内側の駆動ベルトとが、別個の周回運動をするので、
少ないスペースでより多くの宣伝情報を提供できるとと
もに、各々の駆動ベルトに貼着された広告体の複雑な動
きにより看者の関心を惹起することができる。

【０００９】しかも、広告体８が脱着可能であり手軽に
広告体を変更できるため、看者に伝えたい情報をタイム
リ−に宣伝できる。

【００１０】

【実施例】図において、１は台座であって、該台座１に
は一対の支持杆１１、１２を立設するとともに、これら
両支持杆１１、１２にはフランジ１３０をもつ一対の止
環１３ａ、１３ｂをそれぞれ挿入して、これら各止環１
３ａ、１３ｂを前記支持杆１１、１２の上端部と長さ方
向中間部とに固定している。

【００１１】支持杆１１、１２の外径に対応した穴をも
った下板２は、支持杆１１、１２に挿入した後、支持杆
１１、１２の長さ方向中間部に取付けた止環１３ａのフ
ランジ１３０に固定される。支持杆１１、１２の外径に
対応した穴をもった上板３も、後述する透明な側部カバ
ー９を組付けた上で、下板２と同様に、支持杆１１、１
２に挿入して、支持杆１１、１２の上端部に取付けた止
環１３ｂのフランジ１３０に固定するようにしている。

【００１２】駆動軸４は筒状の主軸４１と、該主軸４１
の軸方向の両端部に挿嵌された支持軸４３をもつスプロ
ケット４２とからなり、該駆動軸４は、前記主軸４１を
一方の支持杆１１の外側方において前記上板３と下板２
との間に介装するとともに、前記支持軸４３を上下軸受
部材３１、２１を介して上板３及び下板２に回転可能に
支持する。支持された駆動軸４の下側の支持軸４３は下
板２を貫通し、その先端部に該駆動軸４を駆動するモ−
タ５が直結されている。該モ−タ５は広告体８の移動が
適当な速度となるように減速ギヤが装備されていること
が好ましい。このモ−タ５は下板２の下側に設けられた
ケ−シング１４に内設され、ケ−シング１４の外側表面
には該モ−タ５をオンオフするスイッチ５１が設けられ
ている。尚、モ−タ５は後述するような間歇制御手段を
設けて、広告体８が正面位置に移動したときに一時的に
静止するような制御を行ってもよい。

【００１３】また、枢軸６も駆動軸４と同様な構成であ
って、筒状の主軸６１と、該主軸６１の軸方向の両端部
に挿嵌された支持軸６３をもつスプロケット６２からな
り、該枢軸６は、前記主軸６１を支持杆１２の外側方に
おいて前記上板３と下板２との間に介装するとともに、
前記支持軸６３を上下軸受部材３１、２１を介して上板
３及び下板２に回転可能に支持する。

【００１４】駆動ベルト７は、図４に示すように、エン
ドレスに形成され、その上下両端部には駆動軸４及び枢
軸６のスプロケット４２、６２に噛合する多数の噛合穴
７１を周設して成り、この駆動ベルト７を前記駆動軸４
と枢軸６との間に掛け渡すと共に、前記噛合穴７１をス
プロケット４２、６２に噛合させることで、駆動軸４と
枢軸６の外周を回動するようにしている。

【００１５】また、駆動ベルト７には、上下に設けた噛
合穴７１間に、広告体４を脱着可能に貼着できる貼着面
７２を設ける。広告体８は、宣伝したい内容を示した
紙、フィルム等から形成され、貼着面７２に両面テ−プ
等で脱着可能に貼着される。

【００１６】尚、広告体８と貼着面７２との貼着力が弱
い場合には、駆動軸４又は／及び枢軸６に駆動ベルト７
の貼着面７２を圧接するような貼着外れ防止用のロ−ラ
を該駆動軸４又は／及び該枢軸６の外側に平行して設け
てもよい。

【００１７】さらに間歇制御手段を設ける場合には、図
３に示すように、例えば、駆動ベルト７を挟むようにし
て発光素子７３ａと受光素子７３ｂとからなる光センサ
−７３を配設する一方、該駆動ベルト７には一定間隔毎
に前記センサ−７３の光を通しうる連続した穴７４を設
け、かかる穴を通過する光の受感により制御を行う。

【００１８】上板３の上方には、外周に下板側に向かっ
て延びる縁３２ａをもつ上部カバ−板３２を支持杆１
１、１２に取外し可能なとめ具３３で固定する。

【００１９】広告体８を雨風から保護する透明な側部カ
バー９は、その上下両端部を上部カバ−板３２の縁３２
ａと下板２から上板側に向かって延びる縁２ａ内に嵌め
込むことで、前記上部カバー板３２と下板２の間に介装
される。

【００２０】尚、支持杆１１、１２の両外側に仮想線で
示すように照明具１５を配設し、夜間の宣伝効果を高め
てもよい。この場合、駆動軸４及び枢軸６は、透明なア
クリル樹脂等を用いるとなお効果的である。

【００２１】かくして構成された広告表示体は、ケ−シ
ング１４に設けられたスイッチ５１をオンにするとモー
タ５を介して駆動軸４が回転すると共に、駆動軸４に挿
嵌されたスプロケット４２を介して駆動ベルト７が前記
駆動軸４と前記枢軸６との間で回動する。この場合、枢
軸６は、スプロケット６２を介して駆動ベルト７の回動
にあわせて回転する。広告体８は駆動ベルト７に貼着さ
れているので、駆動ベルト７とともに回動する。従っ
て、看者は横方向に移動する広告を見ることができ、関
心が惹起される。

【００２２】また、広告体８は、とめ具３３を外し上部
カバ−板３２及び側部カバー９を取外した後、貼着面７
２から容易に剥がして交換できるので、手軽に変更でき
看者に伝えたい情報をタイムリ−に宣伝できる。特に、
近年のパ−ソナルコンピュータやカラ−プリンタ技術の
急速な進歩に伴い、専門業者によらずとも一般人でもこ
れら市販のパ−ソナルコンピュータやプリンタを用いて
専門業者が作製したと同様な広告を作製することができ
るため、これら家庭用プリンタにより印刷された印刷紙
をそのまま広告体８として用いれば、低コストで且つ自
らの好みに応じた広告を自在に宣伝でき、本発明の効果
は尚一層大きいものとなる。

【００２３】また、本発明の広告表示体は枢軸６を副数
本配設してもよい。図５では枢軸６が３本の場合を、図
６では枢軸６が５本の場合をそれぞれ示す。図５及び図
６において、駆動軸４側に配設された第１枢軸６４と駆
動軸４の反対側に配設された第２枢軸６５との間で往復
する駆動べルト７に貼着している広告体８の部分は両外
側の駆動ベルト７により隠れるため看者には見えない
が、順次駆動ベルト７の回動に伴い外側に現れることに
なる。従って、枢軸を副数本配設することにより、かか
る第１枢軸６４と第２枢軸６５の往復間の分だけより多
くの広告を宣伝することができる。

【００２４】また、図７のように内側に駆動軸４とそれ
に連動する枢軸６及びその外側四方に４本の第３枢軸６
７を配設し、駆動軸４に隣接する第３枢軸６７に挿嵌し
たスプロケット６７ａと駆動軸４に別途挿嵌されたスプ
ロケット４４とを噛合させた構成とし、さらに第３枢軸
６７により回動する外側の駆動ベルト７１及び該駆動ベ
ルト７１に貼着する広告体８を透明なフィルム等とした
場合には、広告体８は左右両側から互いに反対方向に移
動し、且つ外側の広告体８は透けて見えるため、その独
特の動きで看者の興味を引くことができる。

【００２５】さらに、図８に示すように、図２及び図３
に示した実施例の内側に、もう一つの駆動軸４０と３本
の第４枢軸６０を設け、且つ外周の横方向に動く駆動ベ
ルト７及び該駆動ベルト７に貼着する広告体８を透明な
フィルム等とした場合には、外周の駆動ベルト７に貼着
する広告体８が横方向に、且つ内側の駆動ベルト７２に
貼着する広告体８が上下方向に動くため、広告体８は全
体として一層複雑な動きが得られ、看者の注意をより引
きつけることができる。尚、図８において、駆動軸４０
にはモータが直結され（図示せず。）、該モ−タの駆動
に応じて駆動軸４０が回転し、カウンタギヤ（図示せ
ず。）を介して並設された第４枢軸６０に動力が伝わり
該第４枢軸６０が回動する。

【００２６】尚、これら図５ー８に示した実施例は、特
に大型の広告表示体に好適である。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡易な構造により一方向からでも移動する複数の広告を
見ることができ、少ないスペ−スでより多くの宣伝情報
を提供できるとともに、その広告体の動きにより看者の
関心を惹起することができる。

【００２８】また、広告体が脱着可能であり手軽に広告
体を変更できるため、看者に伝えたい情報をタイムリ−
に宣伝できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の広告表示体の実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】本発明の広告表示体の実施例を示す断面図であ
る。

【図３】図２におけるＸーＸ線における断面図である。

【図４】本発明の駆動ベルト７及び広告体８を示す斜視
図である。

【図５】本発明の他の実施例を示す概略説明図である。

【図６】本発明の他の実施例を示す概略説明図である。

【図７】本発明の他の実施例を示す概略説明図である。

【図８】本発明の他の実施例を示す概略説明図である。

【符号の説明】

４ 駆動軸 ６ 枢軸 ７ 駆動ベルト ７２ 貼着面 ８ 広告体

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の軸体と、該軸体の回りを回動し且
   つその表面に広告体が脱着可能な貼着面を有する透明な
   駆動ベルトとを有し、前記透明な駆動ベルトが周回する
   空間の内部に、他の複数の軸体が設けられ、該軸体の回
   りを回動し且つその表面に広告体が脱着可能な貼着面を
   有する他の駆動ベルトが設けられてなることを特徴とす
   る広告表示体。
2. 【請求項２】 前記透明な駆動ベルトが周回する空間内
   に設けられた内側の軸体の一部が駆動軸とされ、該駆動
   軸と、前記透明な駆動ベルトが回動する外側の軸体の一
   部とが噛合することによって、前記内側の軸体の動力が
   外側の軸体に伝達されるようにしたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の広告表示体。