JP3063147B2 - 高純度シリカの製造法 - Google Patents
高純度シリカの製造法Info
- Publication number
- JP3063147B2 JP3063147B2 JP2302863A JP30286390A JP3063147B2 JP 3063147 B2 JP3063147 B2 JP 3063147B2 JP 2302863 A JP2302863 A JP 2302863A JP 30286390 A JP30286390 A JP 30286390A JP 3063147 B2 JP3063147 B2 JP 3063147B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica
- acid
- cake
- slurry
- added
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は珪弗化水素酸、珪弗化アンモニウムまたはこ
れらの混合物を反応原料とし、この珪弗化物とアンモニ
アとを水性媒体中で反応させて得られるシリカスラリー
またはシリカケーキに弗化水素酸または珪弗化水素酸を
添加して不純物を除去することを特徴とする高純度シリ
カの製造法に関する。高純度シリカは石英原料、セラミ
ツクス原料、塗料、充填剤等の各種機能材料として有用
である。
れらの混合物を反応原料とし、この珪弗化物とアンモニ
アとを水性媒体中で反応させて得られるシリカスラリー
またはシリカケーキに弗化水素酸または珪弗化水素酸を
添加して不純物を除去することを特徴とする高純度シリ
カの製造法に関する。高純度シリカは石英原料、セラミ
ツクス原料、塗料、充填剤等の各種機能材料として有用
である。
従来、シリカ粉末の製造方法としては、珪酸ソーダを
酸やイオン交換樹脂を用いて中和する方法(珪酸ソーダ
を原料とする湿式法)が一般的であるが、この方法は低
コストである反面、ナトリウム、アルミニウム、鉄等の
金属性不純物が混入する為、高純度を要求される分野に
は供し得ない。
酸やイオン交換樹脂を用いて中和する方法(珪酸ソーダ
を原料とする湿式法)が一般的であるが、この方法は低
コストである反面、ナトリウム、アルミニウム、鉄等の
金属性不純物が混入する為、高純度を要求される分野に
は供し得ない。
また、乾式法として四塩化珪素を酸素と水素の存在
下、高温燃焼させる方法があるが、特殊な製造装置を要
する上、高コストのため用途が限定される。また得られ
るシリカの物性も湿式法シリカとは異なる。
下、高温燃焼させる方法があるが、特殊な製造装置を要
する上、高コストのため用途が限定される。また得られ
るシリカの物性も湿式法シリカとは異なる。
また更に、珪弗化水素酸のアンモニア中和により比較
的高純度の高いシリカが得られることが知られているが
(特開昭58−208125、特開昭58−208126、特開昭59−14
1413、特開昭62−153111)、通常の方法では本発明の如
き高純度のシリカは得られない。即ち、原料の珪弗化水
素酸、珪弗化アンモニウムまたはこれらの混合物中にア
ルミニウム、カルシウム、ナトリウム、鉄等の金属不純
分が含有しており、これらの金属成分は珪弗化物とアン
モニウムとを水性媒体中で反応させてシリカを得る際、
大半が製品シリカ中にそのまま不純物として混入する。
また、反応副原料であるアンモニアも生成シリカ内部及
び表面部に強く吸着され、通常の水洗処理では除去不能
である。製品シリカ中にこれらの不純物が残留すると、
シリカの実用場面で問題となる。
的高純度の高いシリカが得られることが知られているが
(特開昭58−208125、特開昭58−208126、特開昭59−14
1413、特開昭62−153111)、通常の方法では本発明の如
き高純度のシリカは得られない。即ち、原料の珪弗化水
素酸、珪弗化アンモニウムまたはこれらの混合物中にア
ルミニウム、カルシウム、ナトリウム、鉄等の金属不純
分が含有しており、これらの金属成分は珪弗化物とアン
モニウムとを水性媒体中で反応させてシリカを得る際、
大半が製品シリカ中にそのまま不純物として混入する。
また、反応副原料であるアンモニアも生成シリカ内部及
び表面部に強く吸着され、通常の水洗処理では除去不能
である。製品シリカ中にこれらの不純物が残留すると、
シリカの実用場面で問題となる。
上記の技術的課題につき本発明者等は鋭意研究を進め
た結果、本発明を完成した。本発明の方法によれば、通
常の水洗処理では除去不可能なアルミニウム、カルシウ
ム、ナトリウム、鉄等の金属不純物やアンモニアも除去
され、産業上有用な高純度シリカを工業製品として入手
し得る珪弗化物を反応原料として、簡単な製造工程で容
易に得ることができる。
た結果、本発明を完成した。本発明の方法によれば、通
常の水洗処理では除去不可能なアルミニウム、カルシウ
ム、ナトリウム、鉄等の金属不純物やアンモニアも除去
され、産業上有用な高純度シリカを工業製品として入手
し得る珪弗化物を反応原料として、簡単な製造工程で容
易に得ることができる。
本発明は、珪弗化水素酸、珪弗化アンモニウムまたは
これらの混合物とアンモニアとを水性媒体中で反応させ
て得られるシリカスラリーまたはシリカケーキに弗化水
素酸または珪弗化水素酸を添加して不純物を除去するこ
とを特徴とする高純度シリカの製造法に関する。
これらの混合物とアンモニアとを水性媒体中で反応させ
て得られるシリカスラリーまたはシリカケーキに弗化水
素酸または珪弗化水素酸を添加して不純物を除去するこ
とを特徴とする高純度シリカの製造法に関する。
酸成分の添加方式はシリカスラリー中に攪拌下、常温
もしくは加温下行うことが望ましいが、場合によりケー
キ状態のシリカに弗化水素酸または珪弗化水素酸(以
下、酸成分と略す)の添加、例えば、ろ過ケーキ中への
希薄酸による貫通洗浄方式も可能である。
もしくは加温下行うことが望ましいが、場合によりケー
キ状態のシリカに弗化水素酸または珪弗化水素酸(以
下、酸成分と略す)の添加、例えば、ろ過ケーキ中への
希薄酸による貫通洗浄方式も可能である。
酸成分の添加量はシリカスラリーまたはケーキ中の金
属不純物の種類、含量、アンモニア含量、シリカ混合物
のpH等によるが、シリカスラリーに酸成分を添加する場
合には、通常酸成分添加後のスラリーのpHが7以下、好
ましくはpHが5以下となる添加量である。シリカケーキ
の場合はスラリーの場合と同様のpHにするか、酸成分の
希薄溶液、好ましくは5%以下の濃度の酸成分溶液で洗
浄すれば良い。過度の酸成分添加は酸成分中のアニオン
成分の増加や装置材質の腐食をもたらし望ましくない。
本発明方法では、製品シリカ中に弗素以外のアニオン成
分の混入を防ぐことが出来る。
属不純物の種類、含量、アンモニア含量、シリカ混合物
のpH等によるが、シリカスラリーに酸成分を添加する場
合には、通常酸成分添加後のスラリーのpHが7以下、好
ましくはpHが5以下となる添加量である。シリカケーキ
の場合はスラリーの場合と同様のpHにするか、酸成分の
希薄溶液、好ましくは5%以下の濃度の酸成分溶液で洗
浄すれば良い。過度の酸成分添加は酸成分中のアニオン
成分の増加や装置材質の腐食をもたらし望ましくない。
本発明方法では、製品シリカ中に弗素以外のアニオン成
分の混入を防ぐことが出来る。
実施例1及び比較例1 10Lのテフロン(登録商標)製反応機に金属不純物を
含有する珪弗化アンモニウム水溶液2900gを仕込み、25
%アンモニア水900gを20℃で30分かけて添加し、pHが9.
9のシリカ含有スラリーを得た。このシリカ含有スラリ
ーを減圧ろ過して1次シリカケーキ420gを得た。得られ
た1次シリカケーキ42gに純水を加え全量300gのスラリ
ーを得た。これに10%弗化水素酸を加え(A)、スラリ
ーのpHを4とした。同様に1次シリカケーキ42gと純水2
58gからシリカスラリーを調製し10%珪弗化水素酸
(B)を添加しスラリーのpHを4とした。
含有する珪弗化アンモニウム水溶液2900gを仕込み、25
%アンモニア水900gを20℃で30分かけて添加し、pHが9.
9のシリカ含有スラリーを得た。このシリカ含有スラリ
ーを減圧ろ過して1次シリカケーキ420gを得た。得られ
た1次シリカケーキ42gに純水を加え全量300gのスラリ
ーを得た。これに10%弗化水素酸を加え(A)、スラリ
ーのpHを4とした。同様に1次シリカケーキ42gと純水2
58gからシリカスラリーを調製し10%珪弗化水素酸
(B)を添加しスラリーのpHを4とした。
pHを調製したシリカスラリーを減圧ろ過後、ろ過ケー
キを各々0.5kgの純水で洗浄し得られた2次シリカケー
キを105℃の熱風乾燥器中で3時間乾燥し、シリカ粉を
得た。
キを各々0.5kgの純水で洗浄し得られた2次シリカケー
キを105℃の熱風乾燥器中で3時間乾燥し、シリカ粉を
得た。
比較のため、得られた1次シリカケーキ42gを1kgの純
水で貫通洗浄をした。この洗浄した2次シリカケーキは
更に1kgの純水で貫通洗浄後105℃の熱風乾燥器中で3時
間乾燥し、シリカ粉を得た。
水で貫通洗浄をした。この洗浄した2次シリカケーキは
更に1kgの純水で貫通洗浄後105℃の熱風乾燥器中で3時
間乾燥し、シリカ粉を得た。
得られたシリカ粉の金属不純物含量をICP発光分析法
により測定した結果、Al、Ca、Naはいずれも1ppm以下で
あった。比較例1では、Al11.4ppm、Ca16.4ppm及びNa3.
1ppmであった。また、A、Bのシリカ粉及び比較例のシ
リカ粉の熱水抽出液をイオンクロマト分析すると、何れ
も硫酸イオン含量(SiO2固形分換算)は1ppm以下であっ
た。また、各々のシリカ粉の熱水抽出液をイオンクロマ
ト法によりアンモニア含量(SiO2固形分換算)を測定す
ると、比較例1は1000ppm以上、A、Bのシリカ粉は各
々100ppmであった。
により測定した結果、Al、Ca、Naはいずれも1ppm以下で
あった。比較例1では、Al11.4ppm、Ca16.4ppm及びNa3.
1ppmであった。また、A、Bのシリカ粉及び比較例のシ
リカ粉の熱水抽出液をイオンクロマト分析すると、何れ
も硫酸イオン含量(SiO2固形分換算)は1ppm以下であっ
た。また、各々のシリカ粉の熱水抽出液をイオンクロマ
ト法によりアンモニア含量(SiO2固形分換算)を測定す
ると、比較例1は1000ppm以上、A、Bのシリカ粉は各
々100ppmであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−153111(JP,A) 特開 昭58−208125(JP,A) 特開 昭58−208126(JP,A) 特開 昭59−141413(JP,A) 特開 平2−133310(JP,A) 特開 昭52−56096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/12 - 33/193
Claims (2)
- 【請求項1】珪弗化水素酸、珪弗化アンモニウムまたは
これらの混合物とアンモニアとを水性媒体中で反応させ
て得られるシリカスラリーまたはシリカケーキに弗化水
素酸または珪弗水素酸を添加して不純物を除去すること
を特徴とする高純度シリカの製造法。 - 【請求項2】弗化水素酸または珪弗化水素酸を添加後の
シリカスラリーまたはシリカケーキのpHを5以下とする
請求項1記載の高純度シリカの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2302863A JP3063147B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 高純度シリカの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2302863A JP3063147B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 高純度シリカの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04175218A JPH04175218A (ja) | 1992-06-23 |
JP3063147B2 true JP3063147B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=17914003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2302863A Expired - Fee Related JP3063147B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 高純度シリカの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3063147B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007005346A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Sanyu Rec Co Ltd | 金属性異物の除去方法 |
JP5392576B2 (ja) * | 2008-07-09 | 2014-01-22 | 滋 木谷 | けい素、チタンおよびふっ素の回収方法 |
CN102502669B (zh) * | 2011-10-26 | 2013-12-18 | 瓮福(集团)有限责任公司 | 一种纳米二氧化硅的制备方法 |
-
1990
- 1990-11-08 JP JP2302863A patent/JP3063147B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04175218A (ja) | 1992-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5458864A (en) | Process for producing high-purity silica by reacting crude silica with ammonium fluoride | |
US3967563A (en) | Process for producing precipitated thickener silica | |
US2535036A (en) | Manufacture of finely divided silica | |
CA1095877A (en) | Process for producing silicon-dioxide-containing waste fines to crystalline zeolitic type-a molecular sieves | |
JP4222582B2 (ja) | 高純度シリカゾルの製造方法 | |
JP3063147B2 (ja) | 高純度シリカの製造法 | |
JPS6212608A (ja) | 高純度シリカ及びその製造方法 | |
US2588786A (en) | Process for producing essentially silicon-free hydrofluoric acid from hydrofluosilicic acid | |
US2865709A (en) | Production of silico fluorides | |
US4031193A (en) | Process for preparing calcium fluoride from hexafluoro silicic acid | |
US4156717A (en) | Process for producing precipitated thickener silica | |
US2206280A (en) | Manufacture of luminescent materials | |
JP3362793B2 (ja) | シリカゾルの製造方法 | |
US3993497A (en) | Coating compositions containing precipitated silica | |
US2780521A (en) | Process for producing colloidal silicafree calcium fluoride | |
CN111533152A (zh) | 一种氟硅酸与碳酸钙快速反应制备高纯萤石的方法 | |
JP2864617B2 (ja) | 珪弗化水素酸、珪弗化アンモニウム及び高純度シリカの製造法 | |
JP2694163B2 (ja) | 高純度シリカの製造法 | |
US4614640A (en) | Process of producing copper (II) hydroxide | |
JPH0692247B2 (ja) | 珪弗化マグネシウムの製造方法 | |
CN117338607B (zh) | 一种牙膏用无定形二氧化硅磨擦剂的制备方法及应用 | |
US2614993A (en) | Preparation of silica sols from silicon metal | |
JPH0121093B2 (ja) | ||
JPS60191016A (ja) | 高純度シリカゲル | |
JPH055766B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |