JP3062495U - エアゾ―ル容器用ホルダ―及びエアゾ―ル容器用押釦 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアゾール容器の取り付けや交換が簡便で容
易なエアゾール容器のホルダーの提供。 【解決手段】 チルト式バルブの先端にステム１を備え
たエアゾール容器２を支持する支持基板５と、該支持基
板５に対し上部又は下部を支点として回転可能に設けら
れたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１
０におけるエアゾール容器２のステム１と対応する位置
に自動復元可能な押釦１５を備えたエアゾール容器のホ
ルダーであって、前記エアゾール容器２のステム１に、
側部に張出突起９を有する補助ノズル８を嵌め込み、前
記押釦１５の押圧により補助ノズル８の張出突起９を介
してエアゾール容器２のステム１を側部から押圧するこ
とによってエアゾール容器２内の充填剤を補助ノズル８
から噴出させるようにしたエアゾール容器のホルダー。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、エアゾール容器用ホルダー及びエアゾール容器用押釦に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

最近、各方面において衛生管理が強く叫ばれており、食品加工場、飲食店、コ ンビニエンスストアをはじめ病院などにおいて消毒剤（例えばクレゾール液）の 設置が広く行われているが、手を消毒液に浸ける消毒法は、消毒後タオルで手を 拭かなければならず大変面倒なものであった。

【０００３】 これを解決したものとして、最近、手でポンプの頭を直接押し下げることによ りアルコール系の消毒剤を噴霧状に出すポンプ式消毒器が開発され、病院などで 使用されているが、この消毒器は、消毒剤がなくなれば消毒器自体を交換するか 、或いは、ポンプを外して消毒器の容器内に消毒剤を追加補充しなければならな いものであり、多数の者がひんぱんに利用する場所には不向きなものであった。

【０００４】 また、多数の者がひんぱんに利用する場所に設置する手先用の消毒装置として 、例えば特開平９−７５４３１号公報に開示されている形態のものが存在するが 、この消毒装置は、本体の後部左右に消毒液タンクとポンプが配置され、ポンプ にてタンク内の消毒液を吸い上げて前方上部の噴射ノズルから噴射させるもので 、該装置の前面に手を差し入れる開口を備えたカバーが設けられている形態のも のであり、タンクをカートリッジ式にした場合には使い勝手のよいものとなるも のの、装備している各種機器が多く複雑で高価なものであった。

【０００５】 また、壁面に固定可能な支持基板と、該支持基板の下部を支点として回転可能 に設けられたカバーとからなり、該支持基板の下部に、下端にノズルを備えると 共に側部にポンプ部を備え上端に連結管を有する別体の噴霧機構を固定し、前記 カバーのポンプ部と対応する位置に自動復元可能な作動用レバー（押釦）を設け 、前記噴霧機構の連結管に消毒液の入ったパウチの継手手段を差し込んだ状態で このパウチを支持基板とカバー間に保持するようにした形態の噴霧式消毒器（特 表平８−５０２４３１号公報参照）が存在するが、この消毒器においては、パウ チの交換に際しその都度パウチの継手手段に噴霧機構の連結管を差し込まなけれ ばならず、さらに、支持基板とカバー間にパウチを安定的に保持する手段を備え ていないため、パウチを安定的に保持することができないものであった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記の問題点を解決することを技術的課題とするもので、以下に示 す新規な技術手段を提供することにより前記の問題点を解決したものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、消毒剤等の充填剤を、チルト式バルブの先端にステムを備 えたエアゾール容器に充填すると共にこのエアゾール容器を、開閉可能なエアゾ ール容器のホルダー内に着脱可能とし、エアゾール容器のホルダーの外部に配置 した押釦にてステムを側部から押圧するようにしている。

【０００８】 すなわち、本考案の第１は、チルト式バルブの先端にステム１を備えたエアゾ ール容器２を支持する支持基板５と、該支持基板５に対し上部又は下部を支点と して回転可能に設けられたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１０ におけるエアゾール容器２のステム１と対応する位置に自動復元可能な押釦１５ を備えたエアゾール容器用ホルダーであって、前記押釦１５の押圧によりエアゾ ール容器２のステム１を側部から押圧することによってエアゾール容器２内の充 填剤をステム先端のノズル８ａから噴出させるようにしたエアゾール容器用ホル ダーである。

【０００９】 また、本考案の第２は、チルト式バルブの先端にステム１を備えたエアゾール 容器２を支持する支持基板５と、該支持基板５に対し上部又は下部を支点として 回転可能に設けられたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１０にお けるエアゾール容器２のステム１と対応する位置に自動復元可能な押釦１５を備 えたエアゾール容器用ホルダーであって、前記エアゾール容器２のステム１に、 側部に張出突起９を有する補助ノズル８を嵌め込み、前記押釦１５の押圧により 補助ノズル８の張出突起９を介してエアゾール容器２のステム１を側部から押圧 することによってエアゾール容器２内の充填剤を補助ノズル８から噴出させるよ うにしたエアゾール容器用ホルダーである。

【００１０】 また、本考案の第３は、チルト式バルブの先端にステム１を備えたエアゾール 容器２を支持する支持基板５と、該支持基板５に対し上部又は下部を支点として 回転可能に設けられたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１０にお けるエアゾール容器２のステム１と対応する位置に自動復元可能に設けられる押 釦１５を備えたエアゾール容器用ホルダーにおける該押釦１５であって、前記押 釦１５が合成樹脂製であり、その背面に合成樹脂製の復元ばね１６が一体的に成 型されているエアゾール容器用押釦である。

【００１１】

【考案の実施の形態】

実施の形態１： 以下、本考案の実施の形態を図面に基づき説明する。 図１は本考案に係るエアゾール容器のホルダーの縦断側面図、図２は同正面図、 図３は図１のＡ−Ｂ−Ｃ−Ｄ断面図である。

【００１２】 図中５は、エアゾール容器２を壁面等に支持可能な支持基板で、浅底状の長方 形体を呈しており、下部内面に平面視Ｕ字状の支持アーム６（図３参照）を備え ると共に下端両側部には後記するカバー１０用の支持穴７を有している。

【００１３】 図中１０は、エアゾール容器２を覆うカバーで、深底状の長方形体を呈してお り、下端両側部に前記支持穴７に嵌まる支持軸１１を備えると共に下部の正面中 央には台形状の切欠部１２が形成され、この切欠部１２に押釦１５が自動復元可 能に設けられている。

【００１４】 押釦１５は、図４に示すように、釦本体１４の上端両側部に吊下アーム１３を 備え、釦本体１４の後面両側部にＳ型の復元ばね１６を設けると共に後面下方中 央部に作動舌片１７を一体的に有するものであり、押釦１５全体が合成樹脂製の 成型品である。

【００１５】 この押釦１５は、釦本体１４の部分がカバー１０下部の切欠部１２に臨むよう に、吊下アーム１３の上端部がカバー１０の内面に軸支１８され、下部の釦本体 １４の部分が内方へ揺動可能になっている。

【００１６】 この実施の形態においては、押釦１５と復元ばね１６は合成樹脂製の一体成型 品のについて図示したが、この復元ばね１６は別体の金属製でもよい。

【００１７】 図中２は、先端にステム１を有するチルト式バルブ型のエアゾール容器であり 、このエアゾール容器２のマウンテンカップ上端のリング状凹溝３の部分が支持 基板５内面の平面視Ｕ字状の支持アーム６に嵌められ、ステム１を下方に向けて 支持されている。

【００１８】 図中８は、側部に張出突起９を有する補助ノズルで、この補助ノズル８は張出 突起９を正面、すなわち、カバー１０の押釦１５側に向けてエアゾール容器先端 のステム１に嵌められている。

【００１９】 なお、図中４は、支持基板５の下端部内面の左右に突出状に設けられたばね受 である（図３参照）。

【００２０】 また、図中１９は、前記支持基板５の下部内面の平面視Ｕ字状の支持アーム６ の下方に設けられている平面視細幅Ｕ字状のノズルガイド（図３参照）で、前記 補助ノズル８の前後動をガイドするものであるが、このノズルガイド１９は必ず しも必要とするものではない。

【００２１】 実施の形態２： 前記実施の形態１においては、押釦１５の後面下方中央部の作動舌片１７の長 さを短くして、押釦１５における成型時の材料取りをよくするため、側部に張出 突起９を有する補助ノズル８をエアゾール容器先端のステム１に嵌め込んだ形態 について説明したが、この補助ノズル８は必ずしも必要とするものではなく、例 えば図５に示すように、押釦１５後面下方中央部の作動舌片１７を長くしてエア ゾール容器先端のステム１又は該ステム１の先端に設けられたノズル８ａの側部 を直接押圧するようにしてもよい。

【００２２】 なお、実施の形態１、２においては、エアゾール容器２の先端を下方に向けて 装着する形態について説明したが、エアゾール容器２の先端を上方に向けて装着 する形態を採ることも前記と同様の技術手段にて容易に行なうことができる。

【００２３】

【作用】

実施の形態１においては、図１の一点鎖線にて示すようにカバー１０を開き、 補助ノズル８を予めステム１に嵌め込んだ状態のエアゾール容器２を倒立状態に て、この補助ノズル８をノズルガイド１９に通しながらマウンテンカップ上端の リング状凹溝３の部分を、支持基板５内面の平面視Ｕ字状の支持アーム６に正面 （図面右側）から嵌め込む。

【００２４】 次いで、押釦１５の吊下アーム１３上端をカバー１０の内面に軸支１８した状 態にてカバー１０を回転させて閉じると、図示のように、押釦１５はＳ型の復元 ばね１６の下端部が、前記支持基板５の下端部内面のばね受け４の先端に当接す るため、この当接作用により押釦１５は外方（正面）に付勢された状態にてその 後面下方中央部の作動舌片１７先端部が補助ノズル８の張出突起９と対応する状 態となる。

【００２５】 従って、図示の状態にてカバー１０の正面から押釦１５を押すと、押釦１５は 二点鎖線にて示すように撓み、押釦１５内面の作動舌片１７先端部にて補助ノズ ル８の張出突起９を押すことになるのでエアゾール容器２のステム１も共に傾き 、エアゾール容器２内の充填剤（消毒剤等）を補助ノズル８から下方へ吐出又は 噴霧させることができる。

【００２６】 また、実施の形態２においては、図５に示すように、カバー１０の正面から押 釦１５を押すと、押釦１５は二点鎖線にて示すように撓み、押釦１５内面の作動 舌片１７先端部にてエアゾール容器２のステム先端に設けられたノズル８ａを直 接側部から押すことになるのでエアゾール容器２のステム１も共に傾き、エアゾ ール容器２内の充填剤（消毒剤等）をその先端のステム１から下方へ吐出又は噴 霧させることができる。

【００２７】 なお、本考案においては、押釦１５内面の作動舌片１７先端部にてエアゾール 容器２のステム１自体を直接側部から押すようにしてもよい。

【００２８】

【考案の効果】

本考案に係るエアゾール容器用ホルダーは、各種の充填剤を充填したチルト式 バルブの先端にステムを備えたエアゾール容器に用いることができ、また、これ らエアゾール容器のホルダー内への装着をきわめて簡単な構造としたので、エア ゾール容器の取り付けや交換が簡便で容易となり、従来品のように充填剤の追加 補充等の面倒な作業が不要である。

【００２９】 また、押釦と復元ばねとを合成樹脂製の一体成型品としたことにより、錆の発 生の恐れが全くないため、便所等に設置した場合でも長期間美しい状態が維持で きる。

【００３０】 従って、本考案の産業上利用性は従来品に比し非常に高いといえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るエアゾール容器用ホルダーの縦
断側面図。

【図２】 本考案に係るエアゾール容器用ホルダーの正
面図。

【図３】 図１のＡ−Ｂ−Ｃ−Ｄ断面図。

【図４】 本考案に係る押釦の斜視図。

【図５】 本考案に係る他のエアゾール容器用ホルダー
の要部縦断側面図。

【符号の説明】

１ エアゾール容器のステム ２ エアゾール容器 ３ リング状凹溝 ４ ばね受 ５ 支持基板 ６ 平面視Ｕ字状の支持アーム ７ 支持穴 ８ 補助ノズル ８ａ ノズル ９ 張出突起 １０ カバー １１ 支持軸 １２ 切欠部 １３ 吊下アーム １４ 釦本体 １５ 押釦 １６ 復元ばね １７ 作動舌片 １８ 軸支 １９ ノズルガイド

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チルト式バルブの先端にステム１を備え
   たエアゾール容器２を支持する支持基板５と、該支持基
   板５に対し上部又は下部を支点として回転可能に設けら
   れたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１
   ０におけるエアゾール容器２のステム１と対応する位置
   に自動復元可能な押釦１５を備えたエアゾール容器用ホ
   ルダーであって、前記押釦１５の押圧によりエアゾール
   容器２のステム１を側部から押圧することによってエア
   ゾール容器２内の充填剤をステム先端のノズル８ａから
   噴出させるようにしたエアゾール容器用ホルダー。
2. 【請求項２】 チルト式バルブの先端にステム１を備え
   たエアゾール容器２を支持する支持基板５と、該支持基
   板５に対し上部又は下部を支点として回転可能に設けら
   れたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１
   ０におけるエアゾール容器２のステム１と対応する位置
   に自動復元可能な押釦１５を備えたエアゾール容器用ホ
   ルダーであって、前記エアゾール容器２のステム１に、
   側部に張出突起９を有する補助ノズル８を嵌め込み、前
   記押釦１５の押圧により補助ノズル８の張出突起９を介
   してエアゾール容器２のステム１を側部から押圧するこ
   とによってエアゾール容器２内の充填剤を補助ノズル８
   から噴出させるようにしたエアゾール容器用ホルダー。
3. 【請求項３】 チルト式バルブの先端にステム１を備え
   たエアゾール容器２を支持する支持基板５と、該支持基
   板５に対し上部又は下部を支点として回転可能に設けら
   れたエアゾール容器２を覆うカバー１０と、該カバー１
   ０におけるエアゾール容器２のステム１と対応する位置
   に自動復元可能に設けられる押釦１５を備えたエアゾー
   ル容器用ホルダーにおける該押釦１５であって、前記押
   釦１５が合成樹脂製であり、その背面に合成樹脂製の復
   元ばね１６が一体的に成型されているエアゾール容器用
   押釦。