JP3059169B2 - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JP3059169B2
JP3059169B2 JP11233314A JP23331499A JP3059169B2 JP 3059169 B2 JP3059169 B2 JP 3059169B2 JP 11233314 A JP11233314 A JP 11233314A JP 23331499 A JP23331499 A JP 23331499A JP 3059169 B2 JP3059169 B2 JP 3059169B2
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号を
記録再生する光ディスク、光ディスク装置及び光ディス
ク再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク装置は大容量のデータ
を記録再生する手段として注目され、より高い記録密度
を達成するための技術開発も盛んに行われている。
【0003】現在普及している書換型光ディスクでは、
ディスク基板に1〜1.6μmのピッチで凹凸状(それ
ぞれ約50%程度の幅)の溝トラックがスパイラル状に
形成されており、その基板表面に記録材料(相変化型光
ディスクの場合、Ge、Sb、Teなど)を成分とする
薄膜がスパッタリングなどの方法で形成される。ディス
ク基板は、まず、光ビームの照射によって凹状の溝及び
セクタアドレスなどのピットをカッティングした原盤を
基にスタンパーを作製し、このスタンパーを用いてポリ
カーボネートなどの基板として大量に複製される。書換
型光ディスクは、データの記録および再生にセクタ単位
の管理を要するため、ディスク製造時にトラッキング制
御用の案内溝を形成すると同時に、記録面に凹凸形状
(ピット)を形成することにより各セクタのアドレス情
報を記録することが多い。
【0004】上記のような構造の光ディスクに対して、
各トラックに光ビームを所定の記録パワーで照射するこ
とにより、記録薄膜上にマークを形成することで情報を
記録する。記録用の光ビームが照射された部分(記録マ
ーク)は、記録薄膜の光学特性(反射特性)が他の部分
と異なるため、所定の再生パワーでトラックに光ビーム
を照射して記録膜からの反射光を検出することにより情
報の再生が行われる。
【0005】以下の説明では、特に断らない限り、物理
的な凹凸形状のピットと記録薄膜の光学特性の変調によ
る記録マークとを併せて「マーク」と称することにす
る。ピットは一旦形成された後は読み出し専用のマーク
であり、記録マークは書き換え可能である。記録された
情報の再生においては、いずれのマークも再生信号の振
幅の変化として読み出される。また、以下の記載におけ
る凹凸形状は、光ディスク装置の再生ヘッドから見た凹
凸形状を指すものとする。即ち、「ピット」は再生ヘッ
ドから見た凸部を指し、「グルーブ」も凸形状の部分を
指すものとする。
【0006】光ディスクの高記録密度化を達成するため
の手法としては、トラック方向の高記録密度化と線速度
方向の高記録密度化とが挙げられる。
【0007】トラック方向の高記録密度化は、各トラッ
クの間隔(トラックピッチ)を狭くすることにより高密
度化を図るものである。このような狭トラックピッチ化
の1手法として、凸状のトラック(グルーブ部)及び凹
状のトラック(ランド部)の両方に信号を記録するラン
ド/グルーブ記録がある。グルーブ部もしくはランド部
のどちらか一方に信号を記録する場合に比較して、ラン
ド/グルーブ記録は、他の条件が同一の場合、2倍の記
録密度を達成できる。
【0008】また、線速度方向の高密度化の1手法とし
ては、マークの両端を変調データの"1"に対応させるマ
ーク長記録がある。図1は、マーク長記録の一例を、マ
ーク間記録と比較して示している。図1において、系列
Yは、ラン長制限符号を用いて変調されたディジタルデ
ータを示す。ここで、ラン長制限符号とはビット系列
の"1"と"1"の間に挟まれた"0"の個数(以下ゼロランと
呼ぶ)が所定の数に制限されているような符号系列であ
る。系列Yのある"1"から次の"1"までの間隔(長さ)を
反転間隔と呼ぶ。ゼロランの制限によって系列Yの反転
間隔の限界、即ち、最小値及び最大値が決まる。これを
最小反転間隔及び最大反転間隔と呼ぶ。
【0009】系列Yをマーク間記録(PPM:Pit Posi
tion Modulation)によって記録した場合、系列Yの"1"
が記録マーク101に対応し、ゼロランがスペース10
2に対応する。系列Yをマーク長記録(PWM:Pulse
Width Modulation)によって記録した場合、系列Yの"
1"の出現によって記録状態、即ち、記録マーク101で
あるかスペース102であるかを切り替えている。マー
ク長記録の場合、反転間隔は記録マーク101あるいは
スペース102の長さに対応する。
【0010】最小反転間隔が2以上であるラン長制限符
号を用いる場合、マーク間記録に比較して、マーク長記
録は単位長さ当たりのビット数を多くすることが出来
る。例えば、ディスク上に形成できるマークの物理的な
大きさの最小値(マーク単位とする)が等しい場合、図
1からわかるように、マーク間記録では最小符号長のデ
ータ(Y系列の3ビット"100")を記録するのに3マー
ク単位が必要であるが、マーク長記録では1マーク単位
で記録できる。例えば、マーク間記録による記録密度は
約0.8〜1.0μm/bitであるが、マーク長記録
の場合の記録密度は約0.4μm/bitである。
【0011】一般に、光ディスクのトラックは最小アク
セス単位である記録セクタに分割される。各記録セクタ
には上述のように番地情報が予め記録され、この番地情
報を読み取ることにより、各記録セクタにアクセスして
データの記録再生が行われる。
【0012】図2Aは、ISOによって規格化されてい
る書換型光ディスク(ISO/IEC10090参照)
の記録セクタの信号フォーマットを示す図である。記録
セクタ103の先頭にはヘッダ104が設けられ、番地
情報を読み取るためのアドレッシング情報が記録面の凹
凸によって予め記録されている。記録フィールド105
はユーザーデータを記録する領域であり、ディジタルデ
ータが(2,7)変調符号を用いて変調され、マーク間
記録される。図3に(2,7)変調符号の変換テーブル
を示す。図3に示すように、(2,7)変調により、i
ビット長(i=2,3,4)のディジタルデータは2×iビ
ット長の符号語に変換される。また、(2,7)変調符
号は、ゼロランが2から7の間に制限されたラン長制限
符号になっている。
【0013】図2Bは、ヘッダ104の構成を示してい
る。セクタマークSMは光ディスク装置が位相同期ルー
プ(以下PLL=Phase Locked Loopと呼ぶ)によるク
ロック再生を行うことなく記録セクタの先頭を見分ける
ために設けられている。セクタマークSMは、図2Cに
示すように、比較的長いマークを用いたパターンが記録
されており、セクタマークSMの所定のパターンや、そ
の大きな再生信号振幅によってマーク間記録された他の
データと区別できる。セクタマークSMの検出によって
ヘッダ104の位置を検出し、番地情報が再生される。
【0014】図2Bに示されるVFO領域VFO1及び
VFO2は、光ディスク装置がPLLによりクロック再
生を行うことによって再生信号のビット同期を取るため
に設けられており、ゼロランが2の連続パターンがマー
ク間記録されている。
【0015】アドレスマークAMは、続くアドレスフィ
ールドID1、ID2、及びID3のバイト同期を光デ
ィスク装置が識別するために設けられる。アドレスマー
クAMは、図2Dに示すようなパターンがマーク間記録
されている。このアドレスマークAMのパターンは、
(2,7)変調符号の最大反転間隔Tmax(Tmax=8)
として、Tmax+1=9ビットのパターンを有し、
(2,7)変調符号によって記録されたデータには現れ
ないパターンとなっている。
【0016】アドレスフィールドID1、ID2、及び
ID3には、トラック番号、セクタ番号等からなる番地
情報及び再生時にエラー検出を行うためのCRC(=Cy
clicRedundancy Check)コードが(2,7)変調され、
マーク間記録されている。
【0017】ポストアンブルPAは、(2,7)変調さ
れたアドレスフィールドID3のデータの終結を示すた
めに設けられる。
【0018】図4は、光ディスク装置によってヘッダ1
04に記録された情報が再生された時の信号振幅の一例
を示している。図4より分かるように、再生信号振幅は
マークの長さに比例し、長マークであるセクタマークS
Mの再生信号振幅は、他のデータの再生信号に比較して
大きい。従って、再生信号波形のエンベロープを検出す
ることによりセクタマークSMを判別し、各記録セクタ
の先頭を検出することが可能である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の例では、(2,
7)変調されたデータは、すべてマーク間記録されてい
る。しかしながら、上述のヘッダ104を有する光ディ
スクにおいて、記録密度の向上のためにデータをマーク
長記録した場合、ヘッダ104内のアドレスフィールド
ID1〜ID3に記録されるマークや、記録フィールド
105に記録されるマークは、変調符号のゼロランの制
限によって定められるある長さを有する。従って、各マ
ークが1ビット長の"1"に対応するマーク間記録に比較
して、マーク長記録されたデータの再生信号振幅は大き
くなる。従って、マーク長記録においては、セクタマー
クSM部分の信号振幅と他の部分の信号振幅との差(あ
るいはパターンの差)が、マーク間記録の場合と比較し
て小さくなるため、エンベロープにより記録セクタ10
3の先頭を検出することは難しくなる。
【0020】また、上述したようなアドレスマークAM
を採用した場合、"1"のビットシフト等のエラーにより
アドレスマークAMの誤検出が起きるおそれがある。例
えば、ディジタルデータ{・・・10110011・・・}を(2,
7)変調した符号系列は、図3の変換テーブルより{・・
・0100100000001000・・・}となる。これに対して、アドレ
スマークAMのパターンは、図2Dに示すように{0100
100000000100}である。従って、上記の(2,7)変調
パターンの"1"が1ビットシフトすることによりアドレ
スパターンAMと同一パターンが出現し、誤検出されて
しまう。
【0021】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的とするところは、マーク長記録等
の採用による高記録密度化によっても、信頼性のある番
地情報の読みとりが可能な光ディスク、光ディスク装置
及び光ディスク再生方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクは、
複数の記録セクタに分割された複数のトラックを備えた
光ディスクであって、該複数の記録セクタのそれぞれは
ヘッダ領域を含み、該ヘッダ領域は複数のアドレス領域
を含み、該複数のアドレス領域のそれぞれは、番地情報
領域と、該番地情報領域に続いて設けられたポストアン
ブル領域とを含み、該番地情報領域には、該複数の記録
セクタのうち対応する記録セクタの位置を識別するため
の番地情報が記録されており、該番地情報は、複数のデ
ータのそれぞれを複数のステートのうち対応するステー
トに基づいて変調することによって得られる情報であ
り、該ポストアンブル領域には、該複数のデータのうち
末尾のデータを変調するために使用されたステートが次
に遷移するネクストステートを示す情報が記録されてお
り、該ネクストステートを示す情報は所定値を有する特
定のビットを含み、該特定のビットに隣接するビットの
うち少なくとも1つのビットが、該特定のビットの該所
定値と同一の値を有しており、該ポストアンブル領域の
末尾には、非ピットデータあるいはスペースが配置され
ている。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。
【0057】(実施例1)図5Aは、本発明の第1実施
例による光ディスク1aの概要を示す。図5Aに示され
るように、光ディスク1aには、トラック1bがスパイ
ラル状に形成されており、トラック1bは所定の物理フ
ォーマットに従って記録セクタ1cに分割されている。
図5Aに示すように、記録セクタ1cは円周方向に連続
して配置されて、トラック1bを形成している。
【0058】図5Bは、本発明の第1の実施例による光
ディスク1aの各記録セクタ1cのフォーマットを示
す。図5Bに示すように、記録セクタ1cの先頭にはヘ
ッダ領域2が設けられ、番地情報を読み取るためのアド
レッシング情報が予め記録されている。ヘッダ領域2の
後には、ギャップ領域3、データ記録領域4、バッファ
領域5が順に続く。ギャップ領域3にはデータの記録は
行われず、例えばデータの記録再生に用いる半導体レー
ザのパワー制御等に用いられる。データ記録領域4には
ユーザデータが記録される。ユーザデータに誤り訂正符
号等の冗長データを付加してディジタルデータが生成さ
れる。ディジタルデータは、ゼロランが2から10の間
で制限されたラン長制限符号を用いて変調される。変調
されたデータはデータ記録領域4にマーク長記録され
る。このラン長制限符号を(2,10)変調符号と呼
ぶ。バッファ領域5は光ディスクの回転変動等を吸収す
るために設けられる。尚、ヘッダ領域2における情報記
録は、記録面の凹凸によるピットとして形成してもよい
し、データ記録領域における記録と同様の方法で光学的
記録マークを形成してもよい。
【0059】ヘッダ領域2は、図5Cに示すように、4
つのアドレス領域6a、6b、6c、及び6dに分かれ
ている。さらに各アドレス領域はそれぞれ、VFO領
域、アドレスマークAM、及び番地情報領域IDを有し
ている。例えば、アドレス領域6aは、VFO領域VFO
1、アドレスマークAM、及び番地情報領域ID1を有し、
アドレス領域6bは、VFO領域VFO2、アドレスマーク
AM、及び番地情報領域ID2を有している。
【0060】図2Bに示される従来のヘッダ104に
は、先頭に記録されたセクタマークSMの後に、VFO
領域、アドレスマークAM及びアドレスフィールドID
からなるパターンが3回繰り返されて記録されていた。
本実施例においては、各ヘッダ領域2にはセクタマーク
は記録されず、 VFO領域、アドレスマークAM、及
び番地情報領域IDを含む同様のアドレス領域が4回繰
り返して記録される。
【0061】各VFO領域VFO1、VFO2、VFO3、VFO4は、
光ディスク装置が再生信号からクロックの再生を行うた
めに用いられる。図6に示すように、各VFO領域に
は、4ビット長のマークとスペースとが交互に現れるよ
うな連続パターンが記録されている。尚、各VFO領域
の長さは同一でもよいし、異なっていてもよい。例え
ば、VFO領域VFO1のみ他のVFO領域VFO2、VFO3、及
びVFO4より長くすることにより、ヘッダ領域2の先頭に
おけるクロック再生を安定にすることが出来る。
【0062】アドレスマークAMは、その次に続く番地
情報領域IDの位置を光ディスク装置が識別し、ビット
同期を取るために用いられる。図7Aは、本実施例によ
るアドレスマークAM一例を示している。図7Aに示さ
れるように、アドレスマークAMの信号系列(ビットパ
ターン)に従って、光ディスク上にマークがマーク長記
録される。読み出される信号は、マーク及びスペース
(マーク以外の部分)のパターンに従った信号振幅を有
している。本実施例において、アドレスマークAMは、
14ビット長のマークと14ビット長のスペースとをそ
れぞれ1つ含むパターンである。番地情報領域ID1、ID
2、ID3、及びID4を代表して番地情報領域IDとする。
【0063】番地情報領域IDには、トラック番号やセ
クタ番号等の番地情報を含むデータに所定のエラー検出
符号を付加したディジタルデータが、(2,10)変調
符号を用いて変調されてマーク長記録される。
【0064】(2,10)変調符号の最大反転間隔は1
1であるから、各番地情報領域IDあるいはデータ記録
領域のパターンにおけるマーク及びスペースには、12
ビット以上の長さ有するものは含まれない。仮に、マー
クのエッジシフト等により、番地情報領域ID内あるい
はデータ記録領域内の11ビット長マークが誤って12
ビットとして再生され、更にアドレスマークAM内の1
4ビット長マークが誤って13ビットとして再生された
としても、両者には依然として1ビット長の差がある。
従って、どちらかのマーク/スペースが2ビット以上エ
ッジシフトしない限り、アドレスマークAM内の14ビ
ット長マークが検出できなかったり、番地情報領域ID
内あるいはデータ記録領域内のパターンを14ビット長
マークとして誤検出することはない。このように、最大
反転間隔をTmaxとしたときに、Tmax+3ビット
以上の長さを有する2つのパターン(マーク及びスペー
ス)をアドレスマークAM内に記録することにより、ア
ドレスマークAMを確実に検出することができる。
【0065】上述のように、アドレスマークAM内に1
4ビット長のマーク/スペースを2回含むことにより、
1回だけ含むパターンに比べて、さらに誤検出の確率が
少なくなる。さらに、14ビット長のマークもしくはス
ペースを1回だけ含むパターンをデータ記録領域4にお
けるデータ同期検出パターンとして用いることが可能と
なる。これにより、データ同期検出の信頼性を保つと共
に、データ同期検出パターンをアドレスマークAMとし
て誤検出することもない。
【0066】図7B及び7Cは、アドレスマークAMの
他の例を示す。アドレスマークAMとして、図7Bに示
すような14ビット長のマークを2つ含むパターンや、
図7Cに示すような14ビット長のスペースを2つ含む
パターンを用いてもよい。しかし、図7Bあるいは7C
に示すようなパターンを用いると、全体的な記録パター
ンがマークもしくはスペースのどちらかに偏ってしまう
おそれがある。全体的なパターンがマークもしくはスペ
ースのどちらかに偏ると、パターンの低周波成分が増加
する。パターンの低周波成分の増加は、サーボ帯域の再
生信号成分を変動させ、サーボ系に影響を与えるので好
ましくない。従って、パターンの低周波成分は出来る限
り少なくなることが望ましく、図7Aに示すようなマー
クとスペースと出現バランスのとれたパターンが好まし
い。
【0067】図8A〜8Dは、アドレスマークAMのま
た別の例を示している。図8Aは、{6ビット長マーク
・14ビット長スペース・4ビット長マーク・4ビット
長スペース・14ビット長マーク・6ビット長スペー
ス}よりなるパターンのアドレスマークを示している。
また、図8Bは、{4ビット長マーク・14ビット長ス
ペース・6ビット長マーク・6ビット長スペース・14
ビット長マーク・4ビット長スペース}よりなるパター
ンのアドレスマークAMを示している。また、図8Cは
{5ビット長マーク・14ビット長スペース・5ビット
長マーク・5ビット長スペース・14ビット長マーク・
5ビット長スペース}よりなるパターンのアドレスマー
クAMを示している。また、図8Dは{4ビット長マー
ク・14ビット長スペース・4ビット長マーク・4ビッ
ト長スペース・14ビット長マーク・4ビット長スペー
ス}よりなるパターンのアドレスマークAMを示してい
る。
【0068】これらのパターンでは、いずれも、マーク
部分の合計ビット数と、スペース部分の合計ビット数と
が等しくなる。従って、14ビット長のマーク/スペー
スを2回含み、かつパターンの低周波成分は少ない。
【0069】また、図8A〜図8Dの各パターンは、図
7A〜7Cのパターンに比べ、マーク/スペースの反転
回数が多い。マーク/スペースの反転回数が多いほどエ
ッジの情報が多くなるため、ビットシフトによるエラー
に強くなる。即ち、図8A〜図8Dの各パターンは、図
7A〜7Cの各パターンに比べビットシフトによる誤同
期検出を起こす確率がより少なくなる。
【0070】また、アドレスマークAMの長さを、整数
データバイトにしたほうが変調回路や復調回路等の処理
が簡単になる場合がある。図9は、1データバイトが変
調後において16ビットになる変調符号を用いた場合の
アドレスマークAMのパターンである。アドレスマーク
AMの長さは48ビットであり、3データバイトになっ
ている。パターンは、{4ビット長スペース・4ビット
長マーク・14ビット長スペース・4ビット長マーク・
4ビット長スペース・14ビット長マーク・4ビット長
スペース}よりなるパターンである。
【0071】更に、図9に示すアドレスマークAMのパ
ターンは、図7Aのパターンに比べ、マーク/スペース
の反転回数が多いパターンとなっている。上記のように
マーク/スペースの反転回数が多いほどエッジの情報が
多くなるため、ビットシフトによるエラーに強くなる。
即ち、図9のパターンは、図7Aのパターンに比べてビ
ットシフトによる誤同期検出を起こす確率が少ない。
【0072】図10は、上述した信号フォーマットを有
する光ディスク1aにデータの記録再生を行う光ディス
ク装置100の構成を示すブロック図である。図10に
示されるように、光ディスク装置100は、スピンドル
モータ7、ヘッド8、プリアンプ9、変調回路11、レ
ーザ駆動回路14、再生系16、システム制御系18、
及びサーボ系50を備えている。
【0073】スピンドルモータ7は光ディスク100を
所定の回転数で回転させる。ヘッド8は、図示していな
い半導体レーザ、光学系、及び光検出器等を内蔵してい
る。半導体レーザより発射されたレーザ光が光学系によ
り集光され、光ディスク1a記録面に記録用あるいは再
生用の所定パワーの光スポットを照射することによって
データの記録再生を行う。また記録面よりの反射光を光
学系により集光し光検出器で電流に変換する。ヘッド8
から取り出された信号電流は、さらにプリアンプ9で電
圧変換及び増幅され、再生信号10として出力される。
【0074】サーボ系50はスピンドルモータ7の回転
制御、ヘッド8を光ディスク1aの半径方向に移動させ
る位相制御、光スポットの焦点を光ディスク1aの記録
面に合わせるためのフォーカス制御、トラックの中心に
沿って光スポットをトラッキングさせるためのトラッキ
ング制御等を行う。
【0075】変調回路11は、入力データ12を(2,
10)変調し、変調データ13をレーザ駆動回路14に
出力する。レーザ駆動回路14は、再生時においては、
ヘッド8に内蔵された半導体レーザが再生用のパワーで
発光するようにレーザ駆動信号15を出力する。また、
記録時においては、レーザ駆動回路14は、与えられる
変調データ13に従ってデータ記録領域4にマーク長記
録が行われるようにレーザ駆動信号15を出力し、半導
体レーザを記録用のパワーで発光させる。
【0076】再生系16はプリアンプ9から与えられる
再生信号10から、ヘッダ領域2及びデータ記録領域4
に記録された各種データを再生し、再生データ17とし
て出力する。
【0077】システム制御系18は、再生系16により
再生された再生データ17及びユーザからの設定19に
基づいて、変調回路11、レーザ駆動回路14、再生系
16、及びサーボ系50の動作を制御する。
【0078】図11は、再生系16の内部構成の一例を
示すブロック図である。以下に、再生信号10から、ヘ
ッダ領域2に記録された番地情報40を再生する方法を
説明する。図11に示すように、再生系16は、クロッ
ク再生回路20、2値化回路21、VFO検出回路2
5、再生許可回路32、アドレス復調回路30及びデー
タ復調回路39を備えている。
【0079】プリアンプ9よりの再生信号10は、クロ
ック再生回路20及び2値化回路21に入力される。ク
ロック再生回路20はPLLを備えており、再生信号1
0の周波数及び位相に同期した再生クロック22を発生
する。2値化回路21は、再生信号10の波形を必要に
応じて波形等化し、"1"及び"0"からなる2値パターンに
変換する。2値化回路21は、変換されたパターンをそ
のまま非同期2値化データ23としてVFO検出回路2
5に出力するとともに、クロック再生回路20から与え
られる再生クロック22を用いて変換された2値パター
ンを同期化し、同期2値化データ24として出力する。
同期2値化データ24はアドレス復調回路30及びデー
タ復調回路39に与えられる。
【0080】VFO検出回路25は、非同期2値化デー
タ23に基づいてVFO領域VFO1、VFO2、VFO3、及びVF
O4に記録された連続パターンの検出を行い、所定の連続
パターンが検出されるとVFO検出パルス26を出力す
る。
【0081】図12Aは、VFO検出回路25の内部構
成の一例を示す。図12Aに示すように、 VFO検出
回路25は、パラレル変換回路28、発振器41、及び
VFO検出テーブル42を備えている。非同期2値化デ
ータ23と発振器41から発生された固定クロック27
とはパラレル変換回路28に入力される。パラレル変換
回路28は、非同期2値化データ23を固定クロック2
7のタイミングでラッチし、連続32クロック分のパラ
レルデータ29に変換する。変換されたパラレルデータ
29はVFO検出テーブル42に入力される。
【0082】VFO検出テーブル42は、例えば、図1
2Bに示すような入力32ビットに対して出力1ビット
を与えるテーブルで構成される。 VFO検出テーブル
42は、固定クロック27のタイミングで順次入力され
るパラレルデータ29が、8ビットのパターン[1111000
0]または[00001111]が4回繰り返されたパターン、もし
くはその類似パターンである時にVFO検出パルス26
を"1"として出力する。それ以外のパターンの場合には
VFO検出パルス26は"0"となる。
【0083】図12Bに示されるVFO検出テーブルの
上から2行のパターンは、固定クロック27の周波数が
再生クロックの周波数に略等しく、4ビット長のマーク
/スペース繰り返しパターン、即ちVFO領域の記録パ
ターンに完全に一致する場合の検出パターンである。3
行目以降のパターンはVFO領域の記録パターンと多少
異なっている。これらのパターンは、再生信号10の振
幅が変動した場合やディスク1aの回転変動により固定
クロック27の周波数と再生クロックの周波数が多少異
なっているような場合にも検出可能なように設けてあ
る。
【0084】このような内部構成をもつVFO検出回路
25を用いることにより、光ディスク1aが所定の回転
数で回転している場合に再生されるクロックの周波数に
対応した固定クロック27によりVFO領域の信号を検
出することが可能となる。
【0085】尚、本実施例では4ビット長のマーク/ス
ペースを4周期分検出するため、32クロック分のパラ
レルデータ29を用いたが、パラレルデータ29のビッ
ト数はこれに限定されるものではない。誤検出及び検出
漏れを少なくするように最適なビット数を選択すればよ
い。また、固定クロック27の周波数もこれに限定され
るものではない。例えば、再生クロックの1/4の周波
数に対応させておけば、{10101010}もしくは[0101010
1]をVFOパターンとして検出することが可能である。
【0086】尚、VFO領域の検出回路25は図12A
の内部構成を持つ回路に限定されない。例えば、連続パ
ターンは特定の周波数成分を含んでいるため、直接再生
信号10を用いて特定の周波数成分を検波することによ
り連続パターンの検出を行うことも可能である。
【0087】アドレス復調回路30は同期2値化データ
24及び再生クロック22を用いてアドレスマークAM
の検出を行い、続く各番地情報領域ID1、ID2、ID3、ID4
に記録された変調データを(2,10)復調し、復調さ
れたデータのエラー検出を行う。
【0088】上述のように、本実施例では、各ヘッダ領
域2にVFO領域、アドレスマークAM、及び番地情報
領域IDを含むアドレス領域を4回繰り返して記録して
いる。従って、4つの番地情報領域ID1、ID2、ID3、ID4
のうち、例えば2つ以上の番地情報がエラー無く再生で
きた場合に、再生された値を番地情報40としてシステ
ム制御系18に出力する。また、アドレス復調回路30
は、番地情報40を出力すると同時にセクタ同期パルス
31も出力する。
【0089】ここで、アドレス領域の4回の記録につい
て説明する。1アドレスのエラーレートは、約10-2
度である。4アドレス領域中少なくとも2つのアドレス
領域が正しく再生された場合に番地情報が得られる(ア
ドレスが読める)とすると、番地情報が得られない確率
は、43×(10-23×(1−10-2)+(10-24
≒4×10-6となる。ここで、「43」は、4つのもの
から3つを取り出す組み合わせの数である。1つの光デ
ィスクには約106個の記録セクタが存在するので、1
つの光ディスクにおいてアドレスが読めない記録セクタ
の数は、106×(4×10-6)=4個である。この数
は許容範囲である。このように、本実施例によれば、番
地情報が読めない記録セクタの数を実質的に10個未満
にすることができ、非常に確実に各記録を識別できる。
従って、ヘッダの先頭にヘッダを識別させるためのセク
タマークSMを設けなくても、確実に各記録セクタのヘ
ッダのアドレス領域から番地情報を取り出すことによ
り、各記録セクタの識別を行うことができる。
【0090】ここで、比較のために、従来の3つのアド
レス領域を設けたヘッダ104(図2B)の場合を説明
する。3アドレス領域中少なくとも2つのアドレス領域
が正しく再生された場合にアドレスが読める(番地情報
が得られる)とすると、アドレスが読めない確率は、3
2×(10-22×(1−10-2)+(10-23≒3
×10-4となる。ここで、「32」は、3つのものから
2つを取り出す組み合わせの数である。1つの光ディス
クには約106個の記録セクタが存在するので、1つの
光ディスクにおいてアドレスが読めない記録セクタの数
は、106×(3×10-4)=300個となる。この数
は多すぎて許容できない。
【0091】図11に戻って説明する。再生許可回路3
2は、VFO検出回路25からのVFO検出パルス26
とシステム制御系18からの再生ゲート信号33とに基
づいて、クロック再生許可信号34を発生して、クロッ
ク再生回路20に出力する。クロック再生回路20は、
入力されるクロック再生許可信号34が"1"である場合
のみ、内蔵のPLLを再生信号10の位相に同期させて
再生クロック22を発生し、2値化回路21に出力す
る。
【0092】また、再生許可回路32は、VFO検出パ
ルス26とシステム制御系18からのアドレスゲート信
号35とに基づいて、アドレス再生許可信号36を発生
し、アドレス復調回路30に出力する。アドレス復調回
路30は、入力されるアドレス再生許可信号36が"1"
の場合のみ、上述のようにして、アドレスマークAMの
パターンを識別することにより、アドレスマークAMの
検出を行う。
【0093】さらに、再生許可回路32は、VFO検出
パルス26とシステム制御系18からのデータゲート信
号37とに基づいて、データ再生許可信号38を発生
し、データ復調回路39に出力する。データ復調回路3
9は、入力されるデータ再生許可信号38が"1"の場合
のみ、同期2値化データ24のうち、データ記録領域4
から読み出された記録データの復調を行い、再生データ
17を出力する。
【0094】システム制御系18は、再生系16のアド
レス復調回路30から与えられるセクタ同期パルス31
を基準として、図5B及び5Cに示す情報フォーマット
(即ち、再生信号フォーマット)に従ったタイミング
で、再生ゲート信号33、アドレスゲート信号35、及
びデータゲート信号37を出力する。これらの信号は、
上述のように、再生系16の再生許可回路32に与えら
れる(図11)。
【0095】図13は、セクタ同期パルス31、再生ゲ
ート信号33、アドレスゲート信号35、及びデータゲ
ート信号37の関係を示す波形例である。
【0096】図13に示されるように、再生信号フォー
マットは、図5Bに示される情報の記録フォーマットに
従っており、ある記録セクタ1Aのヘッダ領域2、ギャ
ップ領域3、及びデータ記録領域4を、それぞれ、ヘッ
ダ領域2a、ギャップ領域3a、及びデータ記録領域4
aとする。同様に、記録セクタ1Aに続く記録セクタ1
Bのヘッダ領域2、ギャップ領域3、及びデータ記録領
域4を、それぞれ、ヘッダ領域2b、ギャップ領域3
b、及びデータ記録領域4bとする。
【0097】記録セクタ1Aにおいてヘッダ領域2aか
ら番地情報が正しく再生されると、ヘッダ領域2aの末
尾からギャップ領域3aの範囲内でセクタ同期パルス3
1が"1"(ハイレベル)となる。再生ゲート信号33
は、少なくとも記録セクタ1Aのデータ記録領域4a
と、次の記録セクタ1Bのヘッダ領域2bを覆う形で"
1"とする。また、アドレスゲート信号35は、少なくと
も次の記録セクタ1Bのヘッダ領域2bを覆う形で"1"
とし、データゲート信号37は、記録セクタ1Aのデー
タ記録領域4aをほぼ覆う形で"1"とする。
【0098】尚、システム制御系18は、セクタ同期パ
ルス31とともに番地情報40の内容を見て、記録セク
タ1A及び1Bが記録または再生すべき目的の番地情報
を有しているかどうかを判断してから上述のタイミング
で各ゲート信号を"1"とする構成にしてもよい。
【0099】図14は、VFO検出パルス26、セクタ
同期パルス31、再生ゲート信号33、クロック再生許
可信号34、アドレスゲート信号35、アドレス再生許
可信号36、データゲート信号37、及びデータ再生許
可信号38の各波形の一例を信号フォーマットに対応さ
せて示している。
【0100】図14において、記録セクタ1Aで初めて
番地情報が正しく再生されたとする。また、記録セクタ
1A及び1Bのデータ記録領域4a及び4bにはデータ
が記録されておらず、次の記録セクタ1Cのデータ記録
領域4cにデータが記録されているとする。尚、データ
が記録されたデータ記録領域4cの先頭には、VFO領
域と同様の4ビット長のマークとスペースが交互に現れ
る連続パターンが記録されているとする。
【0101】クロック再生許可信号34は、VFO検出
パルス26の"1"が発生してから所定時間の間、"1"とす
る。更に、クロック再生許可信号34は、再生ゲート信
号33が"1"である期間においても"1"とする。この所定
時間は、少なくとも、ヘッダ領域2に記録されたアドレ
スマークAMと番地情報領域ID1、ID2、ID3、ID4とを読
み出すのに必要な時間に設定される。その結果、記録セ
クタ1Aの各VFO領域においてVFO検出パルスが"
1"となった場合、クロック再生許可信号34はヘッダ領
域2aの末尾までは少なくとも"1"となる。また、記録
セクタ1Aにおいて番地情報が正しく再生され、セクタ
同期パルス31が出力された場合には、続く記録セクタ
1Bのヘッダ領域2bにおいてクロック再生許可信号3
4が確実に"1"となる。同様に、記録セクタ1Bにおい
て番地情報が正しく再生され、セクタ同期パルス31が
出力された場合には、続く記録セクタ1Cのヘッダ領域
2cにおいてクロック再生許可信号34が確実に"1"と
なる。
【0102】アドレス再生許可信号36は、VFO検出
パルス26の"1"が発生してから所定時間の間と、アド
レスゲート信号35が"1"である期間とにおいて"1"とな
る。所定の時間は、少なくともアドレスマークAMと番
地情報領域ID1、ID2、ID3、ID4とから情報を読み出す時
間を合わせた時間に設定される。その結果、記録セクタ
1Aの各VFO領域においてVFO検出パルスが"1"と
なった場合、アドレス再生許可信号36は、少なくとも
ヘッダ領域2aの末尾までは"1"となる。また、記録セ
クタ1Aにおいて番地情報が正しく再生され、セクタ同
期パルス31が出力された場合には、続く記録セクタ1
Bのヘッダ領域2bにおいてアドレス再生許可信号36
が確実に"1"となる。同様に、記録セクタ1Bにおいて
番地情報が正しく再生され、セクタ同期パルス31が出
力された場合には、続く記録セクタ1Cのヘッダ領域2
cにおいてアドレス再生許可信号36が確実に"1"とな
る。
【0103】データ再生許可信号38はVFO検出パル
ス26の"1"が発生した時データゲート信号37が"1"で
あれば、その瞬間からデータゲート信号37が"0"とな
るまで"1"とする。一方、VFO検出パルス26の"1"が
発生した時データゲート信号37が"0"であれば、デー
タ再生許可信号38は"0"のままとする。その結果、記
録されていないデータ記録領域4a及び4bではVFO
検出パルス26は"1"とならないため、データ再生許可
信号38は"0"のままである。また、データが記録され
ているデータ記録領域4cでは、その先頭部分において
VFO検出パルスが"1"となるため、データ再生許可信
号38は所定のタイミングで"1"となる。
【0104】このように、VFO検出回路25及び再生
許可回路32を用いることによってヘッダ領域2におい
てクロックの再生及び番地情報の再生を許可し、クロッ
ク信号及び番地情報を読み取ることができる。上述のよ
うに、セクタ同期パルス31は、ヘッダ領域2から番地
情報が再生されて初めて出力される(図13参照)。従
って、本実施例によれば、セクタ同期パルス31による
時間的基準が無い状態においても、その記録セクタの番
地情報を読み取ることが可能となる。
【0105】また、システム制御系18、アドレス復調
回路30、及び再生許可回路32を用いることにより、
1つの記録セクタ(例えば1A)において番地情報が誤
り無く再生された場合、その記録セクタ1A及びその次
の記録セクタ1Bにおいて、ヘッダ領域2におけるクロ
ック再生及び番地情報の再生を許可し、対応するデータ
記録領域4におけるクロック再生及びデータの再生を許
可することが出来る。従って、一旦1つの記録セクタか
ら番地情報が再生された後には、セクタ同期パルス31
を基準にして、より確実に番地情報及びデータを読み取
ることが可能となる。
【0106】尚、上述の例ではシステム制御系18がセ
クタ同期パルス31を用いて3種類のゲート信号を発生
し、再生許可回路32がVFO検出パルス26及び3種
類のゲート信号を用いて3種類の許可信号を発生する構
成であったが、再生許可回路32の機能をシステム制御
系18に持たせ、システム制御系18が3種類の許可信
号を直接発生させる構成としてもよい。
【0107】図15は、光ディスク装置100(図1
0)の電源を立ち上げた後に、システム制御系18がV
FO検出パルス26及びセクタ同期パルス31を用いて
クロック再生許可信号34及びアドレス再生許可信号3
6を出力する際の処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【0108】光ディスク装置100に電源が投入される
と、システム制御系18は、まず立ち上げ処理(ステッ
プ1)を行う。立ち上げ処理には、サーボ系50による
スピンドルモータ7の回転制御、ヘッド8の移送制御、
ヘッド8内の半導体レーザのパワー制御、光学系のフォ
ーカス制御、トラッキング制御等が含まれる。また、立
ち上げ処理において、クロック再生許可信号34及びア
ドレス再生許可信号36は共に"0"にリセットされる。
【0109】ヘッド8が光ディスク1aの所定のトラッ
ク上をトラッキングすると、まず、上述のようにしてV
FO領域の検出が行われる(ステップ2)。VFO検出
パルス26の"1"が検出されると、クロック再生許可信
号34が"1"にセットされる(ステップ3)。続いてア
ドレス再生許可信号36を"1"にセットする(ステップ
4)。所定の期間経過後、再びアドレス再生許可信号3
6及びクロック再生許可信号34を"0"にリセット(ス
テップ5)し、セクタ同期パルス31の検出を行う(ス
テップ6)。
【0110】アドレス復調回路30が番地情報を正しく
読み取るとセクタ同期パルス31が"1"となるので、こ
の信号に同期して、アドレス復調回路30より出力され
た番地情報40が読みとられ、目的の記録セクタである
かどうかが判断される(ステップ7)。読みとった番地
情報40が目的の記録セクタのものであれば、記録再生
を行うための制御(ステップ8)に移行する。読みとっ
た番地情報40が目的の記録セクタのものでなければ、
シーク制御(ステップ9)に移行する。
【0111】アドレス復調回路30が番地情報の読みと
りに失敗した場合、ステップ6においてセクタ同期パル
ス31が所定の期間"1"とならないので、再びVFO検
出ステップ2に戻る。
【0112】上述したような流れに従った処理により、
図14に示すようなタイミングでクロック再生許可信号
34及びアドレス再生許可信号36が発生され、電源投
入後番地情報が再生される前のセクタ同期パルス31に
よる時間的基準が無い状態においても、円滑に番地情報
を読み取ることが可能となる。
【0113】図16は、初期モードと通常モードとで処
理方法を切り替える場合のシステム制御系18の処理の
一例を示すフローチャートである。ここで、初期モード
とは、電源投入後もしくはシーク等によるトラックジャ
ンプの後から最初に番地情報が再生されるまでの間であ
り、通常モードは、所定の番地情報が読みとられてから
次にトラックジャンプを発生するまでの間である。
【0114】図16において、ステップ1からステップ
9までの処理は、図15における対応する処理と同様で
あるので、その説明は省略する。
【0115】図16に示されるように、ステップ10に
おいて初期モードであるか通常モードであるかのモード
判定が行われる。これまでの処理においてすでに番地情
報が正しく読みとられ、目的の記録セクタに記録再生を
行った後の場合、通常モードであると判定される。立ち
上げ処理(ステップ1)の後、ステップ6において番地
情報の読みとりに失敗した後、あるいは番地情報は読み
とれたがステップ7において目的の記録セクタでは無い
と判断されシーク制御(ステップ9)を行った後におい
ては初期モードと判断される。
【0116】通常モードにおいてはVFO検出処理(ス
テップ2)は行わず、セクタ同期パルス31が"1"にな
るタイミングを基準にしてステップ3、ステップ4、及
びステップ5の各処理を行う。初期モードにおいては、
まずVFO検出処理(ステップ2)を行ってから、VF
O検出パルス26が"1"になるタイミングを基準として
ステップ3、ステップ4、及びステップ5の各処理を行
う。
【0117】上述の処理により、電源投入後やトラック
ジャンプ後に円滑に番地情報を読み取ることが可能とな
ると共に、番地情報が再生された後にはセクタ同期パル
ス31を基準にして、より確実に番地情報及びデータを
読み取ることが可能となる。
【0118】以上、第1の実施例では、図5B及び5C
に示す信号フォーマットを持つ光ディスク1aを、図1
0に示すブロック構成を持つ光ディスク装置100を用
いて記録再生する方法、特に番地情報を読み取る方法を
説明した。
【0119】尚、第1の実施例において、ヘッダ領域2
の各番地情報領域ID及びデータ記録領域4における変
調符号は(2,10)変調符号を用いているが、変調符
号はこれに限定されるものではない。最大反転間隔が決
まっているラン長制限符号であれば、如何なる種類のも
のでも差し支えなく、最大反転間隔Tmaxに対する上述
の条件を満たすように、アドレスマークAMのパターン
を決定すればよい。
【0120】また、第1の実施例において、各VFO領
域に記録される情報は、図6に示した4ビット長のマー
ク/スペースの連続パターンとして説明したが、VFO
領域のパターンはこれに限定されるものではない。各マ
ークもしくはスペースの長さが番地情報領域IDの記録
に用いている変調符号(ラン長制限符号)の最小反転間
隔Tmin以上、かつ最大反転間隔Tmax未満の長さであれ
ばよい。しかしながら、上述の例のように、なるべく最
小反転間隔Tminに近い短いマーク/スペースパターン
の方が、単位長さ当たりの繰り返し周期が多くなるた
め、より高速にクロックの再生を行うことが出来る。
【0121】また、本実施例では、各アドレスマークA
Mの例として、図7A〜7C、図8A〜8D、及び図9
に示すパターンを説明したが、アドレスマークAMのパ
ターンはこれに限定されるものではない。番地情報領域
IDの記録に用いている変調符号(ラン長制限符号)の
最大反転間隔Tmax +3ビット以上の長さのパターンを
2回含むパターンであれば、アドレスマークAMの検出
が可能である。
【0122】また、本実施例において、ヘッダ領域2は
4つのアドレス領域を含む例を説明したが、ヘッダ領域
2の構成はこれに限定されるものではない。例えば、1
つのアドレス領域のみを含むように構成しても番地情報
の再生は可能である。しかし、同様の番地情報を記録し
たアドレス領域IDを複数個記録することにより、番地
情報の読みとりの信頼性を向上させることが出来る。上
述のように、番地情報のエラーレート及び識別不能な記
録セクタ数の許容範囲を考慮すると、各ヘッダ領域2に
4つ以上のアドレス領域を記録することが好ましい。更
に、実用的な許容範囲とデータ記録領域4の最大限の確
保とに鑑みると、実施例1で説明したような4個のアド
レス領域IDを含むヘッダがより好ましい。
【0123】(実施例2)図17Aは、本発明の第2の
実施例による光ディスクの記録セクタ51のフォーマッ
トを示す図である。図17Aに示すように、記録セクタ
51の先頭にはヘッダ領域52が設けられ、番地情報を
読み取るためのアドレッシング情報が予め記録されてい
る。ヘッダ領域52の後には、ギャップ領域53、デー
タ記録領域54、ポストアンブルPA0、バッファ領域5
5が順に続く。
【0124】ギャップ領域53にはデータの記録は行わ
れず、例えばデータの記録再生に用いる半導体レーザの
パワー制御等に用いられる。データ記録領域54にはユ
ーザデータが記録される。ユーザデータに誤り訂正符号
等の冗長データを付加してディジタルデータが生成され
る。ディジタルデータは、ステートマシンを用いて生成
されるラン長制限符号を用いて変調され、データ記録領
域54にマーク長記録される。このラン長制限符号をス
テート変調符号と呼ぶ。データ記録領域54の末尾には
ポストアンブルPA0が設けられている。ポストアンブルP
A0のパターンはデータ記録領域54の変調結果に基づい
て決定される。バッファ領域55は光ディスクの回転変
動等を吸収するために設けられる。尚、ヘッダ領域52
における情報記録は、記録面の凹凸によるピットとして
形成してもよいし、データ記録領域における記録と同様
の方法で光学的記録マークを形成してもよい。
【0125】ヘッダ領域52は、図17Bに示すよう
に、4つのアドレス領域56a、56b、56c、及び
56dに分かれている。さらに各アドレス領域はそれぞ
れ、VFO領域、アドレスマークAM、番地情報領域I
D、及びポストアンブルPAを有している。例えば、ア
ドレス領域6aは、VFO領域VFO1、アドレスマークA
M、番地情報領域ID1、及びポストアンブルPA1を有し、
アドレス領域6bは、VFO領域VFO2、アドレスマーク
AM、番地情報領域ID2、及びポストアンブルPA2を有し
ている。尚、番地情報領域ID1、ID2、ID3、及びID4を代
表して番地情報領域IDとしている。また、ポストアン
ブルPA1、PA2、PA3、及びPA4を代表してポストアンブル
PAとしている。
【0126】本実施例においても、第1の実施例と同様
に、各ヘッダ領域52にはセクタマークは記録されず、
VFO領域、アドレスマークAM、番地情報領域I
D、及びポストアンブルPAを含む同様のアドレス領域
が4回繰り返して記録される。
【0127】各VFO領域VFO1、VFO2、VFO3、VFO4は、
光ディスク装置が再生信号からクロックの再生を行うた
めに用いられる。各VFO領域には、例えば、第1の実
施例と同様に、一定長(例えば4ビット長)のマークと
スペースとが交互に現れるような連続パターンが記録さ
れている。各VFO領域の長さは同一でもよいし、異な
っていてもよい。例えば、先頭のVFO領域VFO1を他の
VFO領域より長くすることにより、ヘッダ領域52の
先頭におけるクロック再生を安定にすることが出来る。
【0128】アドレスマークAMは、それに続く番地情
報領域IDの位置を光ディスク装置が識別するために用
いられ、例えば、第1の実施例で用いたアドレスマーク
AMと同様に、ステート変調符号の最大反転間隔Tmax
+3ビット長のパターンを2回含むパターンとなってい
る。
【0129】番地情報領域IDには、トラック番号やセ
クタ番号等の番地情報を含むデータに所定のエラー検出
符号を付加したディジタルデータが、ステート変調符号
を用いて変調されてマーク長記録される。
【0130】図18A〜18Cは、本実施例で用いるス
テート変調符号の変調方法及び復調方法を説明するため
の概略図である。ステート変調符号は8ビットのバイナ
リデータを16ビットの符号系列に変換する変調符号で
ある。ある時刻tにおける8ビットの入力データDtに
対する16ビットの出力符号系列Ytは、その時刻tに
おけるステートStに基づいて決定される。図18A
は、ステート変調回路60の構成例を示している。図1
8Aに示すように、ステート変調回路60は変換テーブ
ル56及びDフリップフロップ57を有している。変換
テーブル56には、時刻tにおけるデータDt及びステ
ートStが入力され、符号系列Yt及び次の時刻t+1に
おけるステートSt+1(以下、ネクストステートと呼
ぶ)が出力される。変換テーブル56から出力されるネ
クストステートSt+1は、Dフリップフロップ57に入
力され、次の変調に用いれられる。
【0131】図18Bは変換テーブル56の内容の一部
を示したものである。各時刻のステートStはSt=1か
ら4まで全部で4状態あり、各状態毎に異なる符号系列
Ytが割り当てられている。各時刻におけるステートSt
及びデータDtにより、ネクストステートSt+1が決定さ
れる。出力符号系列Ytとしてテーブルに割り当てられ
た16ビットの系列はすべてゼロランが2から10の間
で制限されたラン長制限符号となっており、かつ、2時
刻間の系列を接続した場合にもゼロランが2から10の
間で制限されるようにネクストステートSt+1が決まっ
ている。
【0132】また、出力符号系列Ytとしてテーブルに
割り当てられた16ビットの系列のうち、ネクストステ
ートSt+1が1あるいは2のものは、最後のゼロランが
5以下であるように決まっている。
【0133】また、テーブル中に下線を引いたパターン
p1及びp2のように異なる入力データdtに対し、同
一の出力系列Ytが2箇所で割り当てられている場合が
ある。このような場合には、必ず両者のネクストステー
トが異なるように、ステート2あるいはステート3のい
ずれかに定められ、例えば、本例の場合、p1がネクス
トステート2、p2がネクストステート3となってい
る。このような場合以外は、同一の出力系列Ytが2箇
所に重複して割り当てられることは無い。
【0134】また、ステート2及びステート3に属する
符号系列Ytには以下の性質がある。ステート2に属す
る出力系列Ytは左端から1ビット目及び13ビット目
が共に"0"であり、ステート3に属する出力系列Ytは左
端から1ビット目と13ビット目のいずれか一方が"1"
である。
【0135】ステート変調符号の復調においては、変調
とは逆に16ビットの符号系列Ytを8ビットのバイナ
リデータに変換する必要がある。図18Cは復調回路6
1の構成を説明するブロック図である。復調回路61に
おいて、ある時刻tにおける16ビットの符号系列Yt
と、続く時刻t+1における符号系列Yt+1のうちの1
ビット目Yt+1_1と、13ビット目Yt+1_13の合計1
8ビットが、逆変換テーブル58に入力される。逆変換
テーブル58の各時刻tにおける出力が8ビットのバイ
ナリデータDtとなる。
【0136】逆変換テーブル58の構成は、基本的に図
18Bに示した変換テーブル56を逆に見たものとな
る。符号系列Ytのうち、重複して割り当てられていな
いパターンに対しては、その復調結果であるバイナリデ
ータDtは一意に決定される。
【0137】一方、図18Bに示されるステート1内の
p1及びp2のように重複して割り当てられたパターン
に対しては、符号系列YtのみではバイナリデータDtを
一意に定めることができない。しかし、上述したよう
に、このような同一の符号系列Ytが重複して割り当て
られるのは両者のネクストステートが2と3の場合のみ
である。従って、ステート2及びステート3の符号系列
の性質の違いを用いることにより元のバイナリデータD
tを一意に決定することが可能である。つまり、変調時
に時刻tにおけるネクストステートにより決定された符
号系列である時刻t+1における符号系列の1ビット目
と13ビット目を合わせて見ることにより、バイナリデ
ータDtが一意に決まる。
【0138】各番地情報領域IDには、上述したような
変調方法を用いて変調された番地情報を含むデータがマ
ーク長記録されている。
【0139】図17Aに示されるポストアンブルPA0
は、データ記録領域54の末尾を示し、そのパターンは
データ記録領域54の変調結果に基づいて決定される。
【0140】また、図17Bに示される各ポストアンブ
ルPA1、PA2、PA3、及びPA4は、それぞれ、各アドレス領
域56a〜56dの末尾を示しており、そのパターンは
直前に記録される対応する番地情報領域ID1、ID2、ID
3、及びID4の変調結果に基づいて決定される。
【0141】図19A及びBは、ポストアンブルのパタ
ーンの一例を示している。図19A及びBにおいて、ネ
クストステートは直前のデータを変調した際のネクスト
ステートを意味している。即ち、ポストアンブルPA0に
対してはデータ記録領域54の末尾のデータを変調した
際のネクストステート、ポストアンブルPA1、PA2、PA
3、PA4に対しては対応する各番地情報領域ID1、ID2、ID
3、及びID4の末尾のデータを変調した際のネクストステ
ートとなる。ネクストステートがステート1もしくはス
テート2の場合は、図19Aに示すパターンp3をポス
トアンブルとして選択する。ネクストステートが3もし
くは4の場合は、図19Bに示すパターンp4をポスト
アンブルとして選択する。選択されたポストアンブルは
マーク長記録される。
【0142】ネクストステートがステート1あるいはス
テート2であるすべての符号系列にパターンp3を接続
した場合、その接続部分においてもゼロランは2から1
0の間で制限されている。ネクストステートがステート
3あるいはステート4であるすべての符号系列にパター
ンp4を接続した場合にも、その接続部分においてゼロ
ランは2から10の間で制限されている。従って、ポス
トアンブルを付加することによってラン長制限が破られ
ることはない。また、パターンp3の1ビット目と13
ビット目は共に"0"となっている。これに対し、パター
ンp4の1ビット目は"1"である。
【0143】このようなパターンp3及びp4を各ポス
トアンブルとして用いることにより、データ記録領域5
4もしくは各番地情報領域ID1、ID2、ID3、ID4の末尾に
記録されたパターンを一意に復調することが可能とな
る。
【0144】また、さらなる特徴として、パターンp3
は、ステートを識別する特定ビット(1ビット目と13
ビット目)の隣接ビットである2ビット目、12ビット
目、及び14ビット目が全て"0"となっている。これに
より、ビットシフト等により13ビット目が"1"と誤認
識されてステートが間違って復調されることを防ぐこと
が出来る。
【0145】(実施例3)図20Aは、本発明の第3実
施例による光ディスク201aの概要を示す。図20A
に示されるように、光ディスク201aには、トラック
201bがスパイラル状に形成されており、トラック2
01bは所定の物理フォーマットに従って記録セクタ2
01cに分割されている。図20Aに示すように、記録
セクタ201cは円周方向に連続して配置されて、トラ
ック201bを形成している。
【0146】図20Bは、本発明の第3の実施例による
光ディスク201aの各記録セクタ201cのフォーマ
ットを示す。図20Bに示すように、記録セクタ201
cの先頭にはヘッダ領域202が設けられ、番地情報を
読み取るためのアドレッシング情報が予め記録されてい
る。ヘッダ領域202の後には、ギャップ領域203、
データ記録領域204、バッファ領域205が順に続
く。ギャップ領域203にはデータの記録は行われず、
例えばデータの記録再生に用いる半導体レーザのパワー
制御等に用いられる。データ記録領域204にはユーザ
データが記録される。ユーザデータに誤り訂正符号等の
冗長データを付加してディジタルデータが生成される。
ディジタルデータは、ゼロランが2から10の間で制限
されたラン長制限符号、即ち、(2,10)変調符号を
用いて変調される。変調されたデータはデータ記録領域
204にマーク長記録される。バッファ領域205は光
ディスクの回転変動等を吸収するために設けられる。
尚、ヘッダ領域202における情報記録は、記録面の凹
凸によるピットとして形成してもよいし、データ記録領
域における記録と同様の方法で光学的記録マークを形成
してもよい。
【0147】ヘッダ領域202は、図20Cに示すよう
に、4つのアドレス領域206a、206b、206
c、及び206dに分かれている。さらに各アドレス領
域はそれぞれ、VFO領域、アドレスマークAM、番地
情報領域ID、及びポストアンブルPAを有している。
例えば、アドレス領域206aは、VFO領域VFO1、ア
ドレスマークAM、番地情報領域ID1、及びポストアン
ブルPA1を有し、アドレス領域206bは、VFO領域V
FO2、アドレスマークAM、番地情報領域ID2、及びポス
トアンブルPA2を有している。尚、番地情報領域ID1、ID
2、ID3、及びID4を代表して番地情報領域IDとする。
また、ポストアンブルPA1、PA2、PA3、及びPA4を代表さ
せてポストアンブルPAとする。
【0148】本実施例においても、上記の実施例と同様
に、各ヘッダ領域202にはセクタマークは記録され
ず、 VFO領域、アドレスマークAM、番地情報領域
ID、及びポストアンブルPAを含む同様のアドレス領
域が4回繰り返して記録される。
【0149】各VFO領域VFO1、VFO2、VFO3、VFO4は、
光ディスク装置が再生信号からクロックの再生を行うた
めに用いられる。各VFO領域には、例えば、第1の実
施例と同様に、一定長(例えば4ビット長)のマークと
スペースとが交互に現れるような連続パターンが記録さ
れている。各VFO領域の長さは同一でもよいし、異な
っていてもよい。例えば、先頭のVFO領域VFO1を他の
VFO領域より長くすることにより、ヘッダ領域202
の先頭におけるクロック再生を安定にすることが出来
る。
【0150】アドレスマークAMは、それに続く番地情
報領域の位置を光ディスク装置が識別するために用いら
れ、例えば、第1の実施例で用いたアドレスマークAM
と同様に、変調符号(ラン長制限符号)の最大反転間隔
Tmax+3ビット長のパターンを2回含むパターンとな
っている。
【0151】番地情報領域IDには、トラック番号やセ
クタ番号等の番地情報を含むデータに所定のエラー検出
符号を付加したディジタルデータが、(2,10)変調
符号を用いて変調されてマーク長記録される。
【0152】図21Aは、本実施例による光ディスクに
おいて、記録面上に記録されるヘッダ領域202におけ
るアドレス領域の配置を示している。図21Aに示され
るように、光ディスクにおいては、グルーブトラック及
びランドトラックの両方に情報が記録される。210及
び212はグルーブトラックを示し、211はランドト
ラックを示している。隣接するグルーブトラック及びラ
ンドトラックにまたがるようにアドレス領域213〜2
20が形成されている。ここで、アドレス領域213、
217は206aに対応する。アドレス領域214、2
18は206bに対応する。アドレス領域215、21
9は206cに対応する。アドレス領域216、220
は206dに対応する。ランドトラックの中心線とグル
ーブトラックの中心線との距離は、トラックピッチTp
であり、各アドレス領域はトラック中心からTp/2だ
け、交互に内周側及び外周側にずらして配置されてい
る。例えば、グルーブトラック210の中心線230に
沿って、その両側に、アドレス領域213〜216が交
互に配置される。207は光スポットを表している。再
生時においては、グルーブトラック210に沿ってアド
レス領域213〜216からアドレス情報が読み出さ
れ、ランドトラック211に沿ってアドレス領域21
7、214、219、及び216からアドレス情報が読
み出される。このようにアドレス領域を配置することに
より、ランドトラック及びグルーブトラックともにアド
レス情報を読み出すことができる。
【0153】次に、上述の凸状のグルーブトラック及び
凹凸状のピットとしてのアドレス領域を有するディスク
基板の作成に用いるスタンパーを作成するためのディス
ク原盤の形成方法について説明する。トラック及びアド
レス領域は、回転させたディスク原盤にカッティング用
レーザ光を照射することによって形成される。レーザ光
を連続して照射すると、一本の連続溝としてグルーブト
ラックが形成される。レーザ光を断続的にON/OFF
して照射すると、レーザ光が照射された部分がアドレス
領域内にマーク(ピットデータ)として形成される。レ
ーザ光が照射されなかった部分はスペース(非ピットデ
ータ)となる。例えば、上述の実施例で説明したような
所定のパターンがマーク及びスペースの組み合わせによ
って記録される。更に、本実施例ではアドレス領域をト
ラックの中心から内外周にずらして配置(ウォブル配
置)するため、アドレス領域ごとにカッティング用レー
ザ光の中心を半径方向に所定量Tp/2だけシフトさせ
てレーザ光のON/OFFをする。尚、ディスク原盤の
製造時においては、読み出し時の記録面とは反対側の面
からカッティングが行われるため、ピットやグルーブの
凹凸関係は、読み出し時に再生ヘッドから見た場合と逆
になる。図21Bは、本実施例による光ディスクにおい
て、記録面上に記録されるヘッダ領域202におけるア
ドレス領域の配置の別の例を示している。図21Bに示
される光ディスクにおいては、グルーブトラック及びラ
ンドトラックの両方に情報が記録される。210及び2
12はグルーブトラックを示し、211はランドトラッ
クを示している。隣接するグルーブトラック及びランド
トラックにまたがるようにアドレス領域213〜220
が形成されている。ここで、アドレス領域213、21
7は206aに対応する。アドレス領域214、218
は206bに対応する。アドレス領域215、219は
206cに対応する。アドレス領域216、220は2
06dに対応する。ランドトラックの中心線とグルーブ
トラックの中心線との距離はトラックピッチTpであ
り、前の2つのアドレス領域(213、214、21
7、218)は、グルーブトラックの中心線230から
Tp/2だけ外周側にずらして配置され、後の2つのア
ドレス領域(215、216、219、220)は、グ
ルーブトラック中心線230からTp/2だけ内周側に
ずらして配置される。207は光スポットを表してい
る。 再生時においては、グルーブトラック210に沿
ってアドレス領域213〜216からアドレス情報が読
み出され、ランドトラック211に沿ってアドレス領域
217、218、215、及び216からアドレス情報
が読み出される。
【0154】このようにアドレス領域を配置することに
より、ランドトラック及びグルーブトラックともにアド
レス情報を読み出すことができる。
【0155】さらに、2つのアドレス領域を単位として
外周側と内周側とにずらしているので、ディスク原盤の
作成時において、カッティング用レーザ光の中心を半径
方向にTp/2だけシフトする回数が図21Aに示す配
置比べて少なくなり、光ディスク原盤のカッティングが
容易になる。
【0156】光ディスク原盤の作製時においては、図2
1A(図21B)に示すように、まずグルーブ210と
その両側のアドレス領域213、214、215、及び
216が形成される。その後、ディスク原盤が1回転し
た後に、グルーブ212とその両側のアドレス領域21
7、218、219、及び220が形成される。このと
き、ディスク原盤の回転精度等に変動があるため、アド
レス領域213と、光ディスクの半径方向に沿って対応
するアドレス領域217との円周方向の位置が一致する
とは限らない。図21A(図21B)に示すように、ア
ドレス領域213と217との末端がΔXだけずれて形
成された場合、ランドトラック211を再生する時にア
ドレス領域217(218)の末尾とアドレス領域21
4(215)の先頭がΔXだけ重なりアドレス情報が正
確に再生できないおそれがある。
【0157】そこで、図21Cに示すように、各アドレ
ス領域の末尾にはマークを記録せずにスペースを配置
し、更に、次のアドレス領域の先頭には、ディスク原盤
のカッティング時の回転精度(ΔX)よりも長いスペー
ス(ΔX1)が配置されるようにする。
【0158】例えば、ディスク原盤のカッティング時の
回転精度は、回転数が700回転/分のときに、約20
ns/回転である。従って、直径120mmの光ディス
クの場合、ΔXの値を長さに換算すると、最大、ΔX=
0.1μm程度である。
【0159】この場合の動作を説明する。
【0160】図22A及び22Bは、2つのアドレス領
域213(214)及び214(215)の連結部を模
式的に示している。図22A及び22Bに示されるアド
レス領域のデータ配列は、アドレス領域213(21
4)の末尾(最終パターン)がマークであり、かつそれ
に続くアドレス領域214(215)の先頭パターンも
マークとなっている。図22Aは、このようなデータ配
列の場合に理想的に期待されるマーク形状を示してい
る。即ち、アドレス領域213(214)の末尾のマー
クとアドレス領域214(215)の先頭のマークが各
アドレス領域の中心に規定の長さで形成されている。し
かし、現実には、ディスク原盤のカッティング工程にお
いて各アドレス領域でレーザ光をシフトさせながらアド
レスピットを形成する場合に、アドレス領域213(2
14)とその次のアドレス領域214(215)の連結
部においてマークが連続していると、レーザ光は、カッ
ティングのレーザを半径方向にシフトさせている間も連
続的に照射される。従って、実際は、図22Bに示すよ
うに、アドレス領域213(214)の末尾のマークと
アドレス領域214(215)の先頭のマークとが連続
して形成されてしまい、2つのアドレス領域にかかる不
正マークが形成される。その結果、データを正しく再生
することが困難となる。
【0161】また、図23A及び23Bは、光スポット
207がランドトラック211からデータを再生する場
合の読み取り動作を示す。
【0162】図23Aは、隣接する2つのアドレス領域
の連結部でのマーク配列を規定しない場合である。図2
3Aに示されるように、隣接するアドレス領域214
(215)と217(218)とがカッティング精度Δ
Xで空間的に重なっている場合、2つのアドレス領域か
ら読み出されるデータがΔXに対応するだけ時間的に重
なることになる。また、アドレス領域217(218)
の末尾はスペースとなっているが、アドレス領域214
(215)の先頭はマークとなっている。図23Aに示
すように、アドレス領域217(218)の終端のスペ
ースにアドレス領域214(215)の先頭のマークが
重なると、アドレス領域217(218)の終端にマー
クがあると判断されるため、アドレス領域217(21
8)でデータ誤りとなる。
【0163】図23Bは、上記の問題を解決する、本発
明によるデータ配置を示している。図23Bに示すよう
に、隣接するアドレス領域の終端及び先頭に共にスペー
スが配置される。このような配置により、アドレス領域
217(218)の終端のスペースとアドレス領域21
4(215)の先頭のスペースが重なっても、重なった
部分はやはりスペースとなるため、アドレス領域217
(218)でのデータ誤りは発生しない。アドレス領域
214(215)の先頭のスペースの長さは正しく読め
ないが、一般的に、各アドレス領域の先頭はVFO領域
であり、必ずしもデータがすべて読める必要はない。さ
らにVFO領域の後に配置されるアドレスマークAMに
よってアドレス領域の同期を取り直し、番地情報が正し
く認識できればアドレス領域の読み取り動作上の問題は
発生しない。
【0164】また、ディスク原盤のカッティング時にお
いても、隣接するアドレス領域の間には必ずスペースが
配置されマークが連続することがないため、レーザ光
は、半径方向のシフト時に連続して照射されることはな
い。従って、図22Bに示すような不良マークが形成さ
れることはない。
【0165】このように、図23Bのように、各アドレ
ス領域の先頭と終端にスペースを配置することにより、
アドレス領域をウォブル配置する場合に、ディスク原盤
のカッティング時のマーク形成不良と、アドレス領域再
生時でのアドレス領域重なりによるデータ読み取り誤り
とを防止することができる。
【0166】次に、本実施例によるポストアンブルPA
のマーク配置を、実施例2において説明したステート変
調符号を用いるデータ配列(図18A及び18B)に応
用する場合を説明する。図24A〜24Dは、ステート
変調符号を用いた場合のポストアンブルPAのマーク配
置の一例を示している。図24A〜24Dにおいて、各
ネクストステートは直前のデータを変調した際のネクス
トステートである。即ち、対応する番地情報領域IDの
末尾のデータを変調した際のネクストステートとなる。
【0167】図24Aは、ネクストステートがステート
1あるいはステート2(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がマーク240で終わっている場
合を示す。この場合、図24Aに示すようなパターンp
5{0010010010000000}が選択されて、マーク長記録さ
れる。実施例2で説明したように、ネクストステートが
ステート1あるいはステート2である各符号系列の最後
のゼロランは5以下であるので、ネクストステートがス
テート1あるいはステート2であるすべての符号系列と
パターンp5を接続した場合、その接続部分についても
ゼロランは2から10の間で制限されている。パターン
p5の1ビット目と13ビット目はともに"0"となって
いる。また、パターンp5を選択することにより、ポス
トアンブルPAの末尾、すなわちアドレス領域の末尾は
必ずスペースとなる。
【0168】これにより、各アドレス領域の先頭と終端
がスペースとなり、ウォブル配置するアドレス領域間
で、ディスク原盤のカッティング時のマーク形成不良お
よび、アドレス領域の再生時におけるアドレス領域の重
なりによるデータ読み取り誤りを防止することができ
る。
【0169】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、{000100010001000・・
・}で始まる連続パターン信号とすることにより、各ア
ドレス領域間の接続部分は必ず最大反転間隔である11
ビット長のスペースとなる。このことにより、ラン長制
限符号におけるゼロランの制限を守りながら、カッティ
ング時のレーザビームの移動時間を長くすることが可能
になる。
【0170】また、パターンp5のさらなる特徴とし
て、ステートを識別する特定ビット(1ビット目と13
ビット目の"0"ビット)の隣接ビットである2ビット
目、12ビット目、及び14ビット目がすべて"0"とな
っている。これにより、ビットシフト等により13ビッ
ト目が"1"と誤認識されてステートが間違って復調され
ることを防止できる。
【0171】尚、ポストアンブルPAのパターンは本例
に示すパターンp5に限るものではなく、ゼロランの数
が、番地情報領域IDで用いたラン長制限符号の制限を
満たしており、ステート情報が1か2であり、アドレス
マークAMとは異なるパターンを有し、かつ、"1"を奇
数回含むパターンであればよい。
【0172】図24Bは、ネクストステートがステート
1あるいはステート2(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がスペースで終わっている場合を
示す。この場合、図24Bに示すようなパターンp6
{0000010010000000}が選択されて、マーク長記録され
る。ネクストステートがステート1あるいはステート2
であるすべての符号系列とパターンp6を接続した場
合、その接続部分についてもゼロランは2から10の間
で制限されている。パターンp6の1ビット目と13ビ
ット目とはともに"0"となっている。また、パターンp
6を選択することにより、ポストアンブルPAの末尾、
すなわちアドレス領域の末尾は必ずスペースとなる。こ
れにより、各アドレス領域の先頭と終端がスペースとな
り、ウォブル配置するアドレス領域間で、ディスク原盤
のカッティング時のマーク形成不良および、アドレス領
域の再生時におけるアドレス領域の重なりによるデータ
読み取り誤りを防止することができる。
【0173】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、{000100010001000・・
・}で始まる連続パターン信号とすることにより、各ア
ドレス領域間の接続部分は必ず最大反転間隔である11
ビット長のスペースとなる。このことにより、ラン長制
限符号におけるゼロランの制限を守りながら、カッティ
ング時のレーザビームの移動時間を長くすることが可能
になる。
【0174】また、パターンp6のさらなる特徴とし
て、ステートを識別する特定ビット(1ビット目と13
ビット目の"0"ビット)の隣接ビットである2ビット
目、12ビット目、及び14ビット目がすべて"0"とな
っている。これにより、ビットシフト等により13ビッ
ト目が"1"と誤認識されてステートが間違って復調され
ることを防止できる。
【0175】尚、ポストアンブルPAのパターンは本例
に示すパターンp6に限るものではなく、ゼロランの数
が、番地情報領域IDで用いたラン長制限符号の制限を
満たしており、ステート情報が1か2であり、アドレス
マークAMとは異なるパターンを有し、かつ、"1"を偶
数回含むパターンであればよい。
【0176】図24Cは、ネクストステートがステート
3あるいはステート4(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がマーク240で終わっている場
合を示す。この場合、図24Cに示すようなパターンp
7{1000010010000000}が選択されて、マーク長記録さ
れる。ネクストステートがステート3あるいはステート
4であるすべての符号系列とパターンp7を接続した場
合、その接続部分についてもゼロランは2から10の間
で制限されている。パターンp7の1ビットは"1"とな
っている。また、パターンp7を選択することにより、
ポストアンブルPAの末尾、すなわち各アドレス領域の
末尾は必ずスペースとなる。
【0177】これにより、各アドレス領域の先頭と終端
がスペースとなり、ウォブル配置するアドレス領域間
で、ディスク原盤のカッティング時のマーク形成不良お
よび、アドレス領域の再生時におけるアドレス領域の重
なりによるデータ読み取り誤りを防止することができ
る。
【0178】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、{000100010001000・・
・}で始まる連続パターン信号とすることにより、各ア
ドレス領域間の接続部分は必ず最大反転間隔である11
ビット長のスペースとなる。このことにより、ラン長制
限符号におけるゼロランの制限を守りながら、カッティ
ング時のレーザビームの移動時間を長くすることが可能
になる。
【0179】尚、ポストアンブルPAのパターンは本例
に示すパターンp7に限るものではなく、ゼロランの数
が、番地情報領域IDで用いたラン長制限符号の制限を
満たしており、ステート情報が3か4であり、アドレス
マークAMとは異なるパターンを有し、かつ、"1"を奇
数回含むパターンであればよい。
【0180】図24Dは、ネクストステートがステート
3あるいはステート4(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がスペースで終わっている場合を
示す。この場合、図24Dに示すようなパターンp8
{1000000010000000}が選択されて、マーク長記録され
る。ネクストステートがステート3あるいはステート4
であるすべての符号系列とパターンp8を接続した場
合、その接続部分についてもゼロランは2から10の間
で制限されている。また、パターンp8の1ビット目
は"1"となっている。パターンp8を選択することによ
り、ポストアンブルの末尾、すなわち各アドレス領域の
末尾は必ずスペースとなる。これにより、各アドレス領
域の先頭と終端がスペースとなり、ウォブル配置するア
ドレス領域間で、ディスク原盤のカッティング時のマー
ク形成不良および、アドレス領域の再生時におけるアド
レス領域の重なりによるデータ読み取り誤りを防止する
ことができる。
【0181】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、{000100010001000・・
・}で始まる連続パターン信号とすることにより、各ア
ドレス領域間の接続部分は必ず最大反転間隔である11
ビット長のスペースとなる。このことにより、ラン長制
限符号におけるゼロランの制限を守りながら、カッティ
ング時のレーザビームの移動時間を長くすることが可能
になる。
【0182】尚、ポストアンブルPAのパターンは本例
に示すパターンp8に限るものではなく、ゼロランの数
が、番地情報領域IDで用いたラン長制限符号の制限を
満たしており、ステート情報が3か4であり、アドレス
マークAMとは異なるパターンを有し、かつ、"1"を偶
数回含むパターンであればよい。
【0183】図24E〜Hは、ステート変調符号を用い
た場合のポストアンブルPAのマーク配置の別の一例を
示している。図24E〜Hにおいて、各ネクストステー
トは直前のデータを変調した際のネクストステートであ
る。即ち、対応する番地情報領域IDの末尾のデータを
変調した際のネクストステートとなる。
【0184】図24Eは、ネクストステートがステート
1あるいはステート2(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がマーク240で終わっている場
合を示す。この場合、図24Eに示すようなパターンP
9[0000010000010001]が選択されて、マーク長記録され
る。ネクストステートがステート1あるいはステート2
であるすべての符号系列とパターンP9とを接続した場
合、その接続部分についてもゼロランは2から10の間
で制限されている。パターンP9の1ビット目と13ビ
ット目はともに"0"となっている。また、パターンP9
を選択することにより、ポストアンブルPAの末尾、す
なわちアドレス領域の末尾は必ずスペースとなる。
【0185】これにより、各アドレス領域の先頭及び終
端がスペースとなるため、ディスク原盤のカッティング
時においてフォブル配置されたアドレス領域間にマーク
形成不良が生じるのを防止し、アドレス領域の再生時に
おいてアドレス領域の重なりによるデータ読み取り誤り
を防止することができる。
【0186】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、[000100010001000・・・]
で始まる4ビット長の連続パターン信号とすることによ
り、各ポストアンブル末尾の4ビットマークも、VFO
として用いることができる。
【0187】図24Fは、ネクストステートがステート
1あるいはステート2(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がスペースで終わっている場合を
示す。この場合、図24Fに示すようなパターンP10
[0001000100010001]が選択されて、マーク長記録され
る。ネクストステートがステート1あるいはステート2
であるすべての符号系列とパターンP10とを接続した
場合、その接続部分についてもゼロランは2から10の
間で制限されている。パターンP10の1ビット目と1
3ビット目は、ともに"0"となっている。また、パター
ンP10を選択することにより、ポストアンブルPAの
末尾、すなわちアドレス領域の末尾は必ずスペースとな
る。
【0188】これにより、各アドレス領域の先頭及び終
端がスペースとなるため、ディスク原盤のカッティング
時においてフォブル配置されたアドレス領域間にマーク
形成不良が生じるのを防止し、アドレス領域の再生時に
おいてアドレス領域の重なりによるデータ読み取り誤り
を防止することができる。
【0189】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、[000100010001000・・・]
で始まる4ビット長の連続パターン信号とすることによ
り、各ポストアンブル末尾の4ビットマークも、VFO
として用いることができる。
【0190】図24Gは、ネクストステートがステート
3あるいはステート4(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がマーク240で終わっている場
合を示す。この場合、図24Gに示すようなパターンP
11[1000100100010001]が選択されて、マーク長記録さ
れる。ネクストステートがステート3あるいはステート
4であるすべての符号系列とパターンP11とを接続し
た場合、その接続部分についてもゼロランは2から10
の間で制限されている。パターンP11の1ビット目は
1となっている。また、パターンP11を選択すること
により、ポストアンブルPAの末尾、すなわちアドレス
領域の末尾は必ずスペースとなる。
【0191】これにより、各アドレス領域の先頭及び終
端がスペースとなるため、ディスク原盤のカッティング
時においてフォブル配置されたアドレス領域間にマーク
形成不良が生じるのを防止し、アドレス領域の再生時に
おいてアドレス領域の重なりによるデータ読み取り誤り
を防止することができる。
【0192】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、[000100010001000・・・]
で始まる4ビット長の連続パターン信号とすることによ
り、各ポストアンブル末尾の4ビットマークも、VFO
として用いることができる。
【0193】図24Hは、ネクストステートがステート
3あるいはステート4(図18B参照)であり、かつ番
地情報領域IDの末尾がスペースで終わっている場合を
示す。この場合、図24Hに示すようなパターンP12
[1000010000010001]が選択されて、マーク長記録され
る。ネクストステートがステート3あるいはステート4
であるすべての符号系列とパターンP12とを接続した
場合、その接続部分についてもゼロランは2から10の
間で制限されている。パターンP12の1ビット目は"
1"となっている。また、パターンP12を選択すること
により、ポストアンブルPAの末尾、すなわちアドレス
領域の末尾は必ずスペースとなる。
【0194】これにより、各アドレス領域の先頭及び終
端がスペースとなるため、ディスク原盤のカッティング
時においてフォブル配置されたアドレス領域間にマーク
形成不良が生じるのを防止し、アドレス領域の再生時に
おいてアドレス領域の重なりによるデータ読み取り誤り
を防止することができる。
【0195】さらに、各アドレス領域の先頭に配置され
るVFO領域のパターンを、[000100010001000・・・]
で始まる4ビット長の連続パターン信号とすることによ
り、各ポストアンブル末尾の4ビットマークも、VFO
として用いることができる。
【0196】ここで、上で説明したポストアンブルPA
の各パターンの配置例を示す。1つの例として、図24
A〜Dに示すパターンp5〜p8を有するポストアンブ
ルを、図20Cに示すポストアンブルPA1、PA2、
PA3、及びPA4として用いればよい。あるいは、図
24E〜Hに示すパターンp9〜p12を有するポスト
アンブルを、図20CのポストアンブルPA1、PA
2、PA3、PA4として用いてもよい。
【0197】また、図24A〜Dに示すパターンp5〜
p8を有するポストアンブルを図20Cのポストアンブ
ルPA2及びPA4に用い、かつ、図24E〜Hに示す
パターンp9〜p12を有するポストアンブルを図20
CのポストアンブルPA1及びPA3に用いてもよい。
このとき、ディスク上のアドレス領域が図21Bに示さ
れるような配置である場合、カッティング用レーザ光を
シフトする必要のないアドレス領域213と214との
間、及びアドレス領域215と216との間では、アド
レス領域213、215の末尾をVFOとして用いるこ
とができ、カッティング用レーザ光をシフトする必要の
あるアドレス領域214と215との間では、11ビッ
ト長のスペースを得ることができ、両方のメリットを生
かすことができる。さらに、このとき、VFO1及びVFO3の
長さをVFO2及びVFO4の長さより長くすることにより、ウ
ォブル配置された先頭のアドレス領域213及び215
におけるクロック再生を安定にできる。
【0198】(実施例4)図25Aは本発明の第4の実
施例による光ディスクの記録セクタ61のフォーマット
を示す。記録セクタ61の先頭にはヘッダ領域62が設
けられ、番地情報を読み取るためのアドレッシング情報
が予め記録されている。ヘッダ領域62の後にはギャッ
プ領域63、データ記録領域64、ポストアンブル6
5、ガードデータ記録領域66、バッファ領域67が順
に続く。ギャップ領域63にはデータの記録は行われ
ず、例えばデータ記録再生に用いる半導体レーザのパワ
ー制御等に用いられる。データ記録領域64にはユーザ
ーデータが記録される。ユーザデータに誤り訂正符号等
の冗長データを付加してディジタルデータが生成され
る。ディジタルデータは、所定のラン長制限符号によっ
て変調され、データ記録領域64にマーク長記録され
る。
【0199】ポストアンブル65はデータ記録領域64
の末尾を示す。ポストアンブル65のパターンはデータ
記録領域64の変調結果に基づいて決定される。ポスト
アンブル65は、例えば、第2の実施例において説明し
たステート識別ビットのように、データを復調する時に
用いる情報を含む。ガードデータ記録領域66は、同一
の記録セクタに繰り返しデータを記録することによる記
録面の劣化の影響を抑えるために設けられ、特定の情報
を含まないダミーデータが記録される。バッファ領域6
7は光ディスクの回転変動等を吸収するために設けられ
る。
【0200】データ記録領域64、ポストアンブル6
5、及びガードデータ領域66へのデータの記録は、所
定の記録パワーを有する光スポットを照射することによ
り、記録面上に光学的なマークを形成することによって
行われる。一般には、記録面の表面の薄膜の結晶構造を
アモルファスに変化させることにより、マーク部分の反
射特性を変えている。このようにデータの記録には、比
較的大きなパワーの光スポットが照射されるため、記録
面に熱負荷がかかり、記録面の劣化の原因となる。
【0201】特に、各記録セクタにおいて、記録を行う
領域と記録を行わない領域との境界には熱負荷の差がで
きる。データの記録を繰り返して行うと、その熱負荷の
差により記録膜物質の移動が起こり、境界部分が劣化し
て正しくデータを読み取ることが困難になる可能性があ
る。従って、繰り返し記録により記録面の劣化が起こり
うる光ディスクを使用した場合には、必要なデータを、
このような熱負荷の差が生じる境界付近に記録すること
は好ましくない。そこで、本実施例においては、このよ
うな問題を解決するためにガードデータ記録領域66を
設けている。ガードデータ記録領域66には、データ記
録領域64あるいはポストアンブル65を記録する際の
熱負荷と同程度の熱負荷を与えるようなダミーデータを
記録する。データ記録領域64及びポストアンブル65
に書かれるデータパターンは、パターンに出現するマー
クもしくはスペースの割合がどちらかに偏ると、パター
ンの低周波成分が増加する。このような低周波成分の増
加は、サーボ帯域の再生信号成分を変動させ、サーボ系
に影響を与えるので好ましくない。従って、パターンの
低周波成分はできるかぎり少なくなることが望ましく、
マークの合計ビット数とスペースの合計ビットと数がで
きるだけ等しくなるような変調がなされることが多い。
【0202】従って、ガードデータ記録領域66に記録
されるダミーデータのパターンも、マークの合計ビット
数とスペースの合計ビット数とが等しいパターンである
ことが好ましい。このことにより、ダミーデータの熱負
荷が、データ記録領域64及びポストアンブル65を記
録する際の熱負荷と同程度になるからである。
【0203】たとえば、kビットのマークとスペースと
を偶数回交互に繰り返すパターンを用いることができ
る。ここで、kはTmin≦k≦Tmaxを満たす自然数であ
る。Tminはラン長制限符号の最小反転間隔、Tmaxは最
大反転間隔である。
【0204】さらに、ガードデータ記録領域66の長さ
は、整数データバイトである方が、変調回路や復調回路
等の処理が簡単になるため、より好ましい。
【0205】図25Bは、図18Bで説明した、1デー
タバイトが変調後16ビットになるような変調符号(T
min=3、Tmax=11)を用いたときの、ガードデータ
記録領域66に記録されるパターンの一例である。本例
のパターンは、4ビット長のマークとスペースとを交互
に繰り返したパターンであり、全長は16×nビット
(nは自然数)である。
【0206】尚、図25Bには、ダミーデータがマーク
から始まる例を示したが、ポストアンブル65の末尾の
パターンにより、スペースから始まるパターンになるこ
ともあり得るのは言うまでもない。
【0207】図25Bに示されたパターンの熱負荷は、
マークの合計ビット数とスペースの合計ビット数とが等
しいので、データ記録領域64及びポストアンブル65
を記録する際の熱負荷と同程度になる。従って、熱負荷
の差による記録膜の劣化を防止することができる。
【0208】また、このパターンは、変調符号(ラン長
制限符号)の最小反転間隔及び最大反転間隔の条件をみ
たすパターンであるため、ヘッダ領域、データ領域の再
生に悪影響を及ぼすことはない
【0209】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
クは、各記録セクタに設けられたヘッダ領域に、アドレ
ス同期情報及びラン長制限符号を用いて変調した番地情
報を記録する。アドレス同期信号のパターンは、ラン長
制限符号の最大反転間隔Tmaxより3ビット以上長いパ
ターンを2つ含むことにより、アドレス同期情報の再生
信号が他の情報の再生信号から区別され、アドレス同期
情報の誤検出を起こりにくくする。このことにより、各
記録セクタにセクタマークを設けることなく、アドレス
同期情報を用いて番地情報再生のためのビット同期を安
定に行うことができる。
【0210】前記アドレス同期情報は、前記光ディスク
記録面の物理的形状及び光学的特性のいずれかが異なる
第1及び第2のパターンを用いて記録される。例えば、
第1のパターンは光ディスクの記録面に物理的に形成さ
れた凸部(ピット)であり、第2のパターンは記録面に
物理的に形成された凹部である。あるいは、第1のパタ
ーンは光ディスクの記録面の反射特性を変化させた記録
マークであり、第2のパターンは記録面上のスペースで
ある。アドレス同期情報が、1つの(Tmax+3)ビッ
ト長以上の第1のパターンと、1つの(Tmax+3)ビ
ット長以上の第2のパターンとを含むことにより、ビッ
トシフト等によるエラーが生じた場合にも、前記ラン長
制限符号によって変調された他のデータと区別ができ
る。
【0211】ヘッダ領域に含まれる前記第1のパターン
の合計ビット長と前記第2のパターンの合計ビット長と
を等しくすることにより、パターンの持つ低周波成分を
少なくすることが出来る。このことにより、ヘッダ領域
の再生中にサーボ系の安定性を損なうことがない。
【0212】前記ヘッダ領域に、番地情報及びアドレス
同期情報を4回繰り返して記録することにより、高記録
密度の光ディスクにおける番地情報の読み取り不能な記
録セクタの数を許容範囲内に減少させ、高品質な光ディ
スクを提供することができる。
【0213】また、本発明の光ディスクにおける各記録
セクタのヘッダ領域は、 対応する記録セクタの位置を
識別するための番地情報と、該番地情報の記録位置を識
別してビット同期させるためアドレス同期情報と、クロ
ック信号を再生するためのクロック同期情報とを記録し
ている。該番地情報は、最小反転間隔Tminビット及び
最大反転間隔Tmaxビット(Tmax及びTminはTmax>T
minを満たす自然数)のラン長制限符号を用いて変調さ
れており、該クロック同期情報は、dビット(dはTmi
n≦d<Tmaxを満たす自然数)のマークとスペースとを
交互に繰り返す連続パターンである。該アドレス同期情
報は、その反転間隔が(Tmax+3)ビット以上の2つ
のパターンを含み、そのことにより該アドレス同期情報
の再生信号が、他の情報の再生信号から区別される。d
ビットのマークとスペースとを交互に繰り返す連続パタ
ーンを読み取ることにより、高速にクロック再生を行
い、アドレス同期情報を読み取ることにより番地情報を
再生するためのビット同期を安定に行うことが出来る。
【0214】また、本発明の光ディスクは、各記録セク
タの先頭に、記録セクタの開始を見分けるための長マー
クよりなるパターン(セクタマーク)を記録しないこと
により、フォーマットとしてデータのオーバーヘッド量
を低減することができる。同時に、上述のように、クロ
ック同期情報を用いて記録セクタの開始検出とクロック
の再生とを同時に行うことを可能にする。
【0215】また、本発明の光ディスクにおいて、各記
録セクタは、ヘッダ領域と該ヘッダ領域の末尾に設けら
れたポストアンブル領域とを含み、該ポストアンブル領
域は、該ヘッダ領域のデータの変調結果に基づいて決定
されるパターンを記録している。従って、例えば、ヘッ
ダ領域のデータが、ステートに基づいてテーブルを換え
る変調符号を用いて変調されている場合、ポストアンブ
ルにステート識別用の情報を含むことが可能となり、ヘ
ッダ領域内のデータの復調を効率よく行える。
【0216】また、本発明による光ディスクにおいて、
各記録セクタは、ヘッダ領域と、データ記録領域と、該
データ記録領域の末尾に設けられたポストアンブル領域
とを含み、該ポストアンブル領域は、該データ記録領域
のデータの変調結果に基づいて決定されるパターンを記
録している。従って、例えば、前記データ記録領域のデ
ータがステートに基づいてテーブルを換える変調符号を
用いて変調されている場合、前記ポストアンブル領域は
該ステートを識別するための情報を含むことができ、同
様に、データ記録領域のデータの復調を効率よく行え
る。
【0217】前記記録セクタが、ポストアンブル領域の
後に、更に、ダミーデータを記録するガードデータ記録
領域を含んでいる。ガードデータ記録領域は、例えば、
kビット長の光学的マークとkビット長の光学的スペー
スとを繰り返したパターンを有する。ここで、kはTmi
n≦k≦Tmaxを満たす自然数である。このようなガード
データ領域を備えることにより、繰り返し記録による記
録面の劣化を防ぎ、記録されたデータの信頼性が損なわ
れるのを防止することができる。
【0218】また、本発明の光ディスクにおいて、各記
録セクタはヘッダ領域を有し、該ヘッダ領域はその末尾
にポストアンブル領域を有するアドレス領域を含み、
該ポストアンブル領域は、その末尾に非ピットデータあ
るいはスペースが配置されるパターンを有している。ま
た、該ヘッダ領域は複数のアドレス領域を有し、各アド
レス領域の先頭に設けられたVFO領域は、その先頭に
非ピットデータあるいはスペースが記録されるパターン
を有している。あるいは、各アドレス領域間にTmaxビ
ット長を有する非ピットデータあるいはスペースが設け
られている。このことにより、ランドトラックとグルー
ブトラックとの中間にアドレス領域を記録する場合に
も、光ディスクの製造工程におけるマークの形成が容易
となり、更にアドレス領域の情報の読み出しエラーを防
ぐことができる。
【0219】本発明による光ディスク装置は、光ディス
クから再生信号を読み出す手段と、該再生信号から該番
地情報を得るアドレス再生手段と、該再生信号から該ク
ロック同期情報の該連続パターンを検出して検出信号を
出力する検出手段と、 該検出信号に基づいて、該アド
レス再生手段に該番地情報の読み取り動作を許可するア
ドレス再生許可手段と、を備えている。このことによ
り、各記録セクタの先頭にセクタマーク(記録セクタの
開始を見分けるための長マークよりなるパターン)を含
まない光ディスクに対しても、クロック同期情報の連続
パターンを検出することにより、安定かつ効率よく番地
情報の再生を行うことが可能になる。従来の光ディスク
はヘッダ領域にセクタマーク及びクロック同期情報を共
に有しており、本発明によれば、セクタマークが不要と
なるため、それだけデータ記録領域を増やすことができ
る。
【0220】また、本発明による光ディスク装置は、前
記再生信号からクロック信号を生成するクロック生成手
段と、前記クロック同期情報の該連続パターンの検出信
号に基づいて、該クロック生成手段に該クロック信号の
生成動作を許可するクロック再生許可手段と、を備えて
いる。このことにより、各記録セクタの先頭にセクタマ
ークを含まない光ディスクに対しても、クロック同期情
報の連続パターンを検出することにより、安定かつ効率
よくクロック信号の再生を行うことが可能になる。
【0221】本発明による光ディスクの再生方法は、光
ディスクから再生信号を取り出すステップと、該再生信
号から該クロック同期情報の該連続パターンを検出する
ステップと、該連続パターンが検出された場合に該番地
情報の読み取りを許可するステップと、該許可に従って
該再生信号から該番地情報を読み取るステップと、該許
可後所定の期間で該番地情報を読み取るステップを中断
し、該連続パターンを検出するステップに戻るステップ
と、を包含している。このことにより、各記録セクタの
先頭にセクタマークを含まずに、所定の連続パターンの
クロック同期情報を有する光ディスクに対しても、電源
立ち上げ時もしくはトラックジャンプ直後の番地情報の
読みとりを安定に行うことが可能となる。
【0222】また、本発明による光ディスクの再生方法
は、上記の光ディスクから再生信号を取り出すステップ
と、該再生信号から該クロック同期情報の該連続パター
ンを検出するステップと、該連続パターンが検出された
場合にクロック信号の再生を許可するステップと、該許
可に従って該再生信号から該クロック信号を再生するス
テップと、を包含する。このことにより、各記録セクタ
の先頭に、記録セクタの開始を見分けるためセクタマー
クを記録せず、所定の連続パターンのクロック同期情報
を記録した光ディスクに対しても、電源立ち上げ時もし
くはトラックジャンプ直後のクロック信号の再生を安定
に行うことが可能となる。
【0223】また、本発明による光ディスクの再生方法
は、上記の光ディスクから再生信号を取り出すステップ
と、再生モードの判定ステップであって、電源投入後あ
るいはトラックジャンプ後から最初に該再生信号から該
番地情報が読み取られるまでの期間の初期モードと、該
番地情報が読み取られてから次のトラックジャンプを発
生するまでの期間の通常モードとを判定するステップ
と、該再生信号から該クロック同期情報の該連続パター
ンを検出するステップと、該初期モードにおいて該連続
パターンが検出された場合に、該番地情報の読み取りを
許可する第1の許可ステップと、該許可に従って該再生
信号から該番地情報を読み取るステップと、 該番地情
報が正しく読み取れた場合にセクタパルスを発生するス
テップと、該通常モードにおいて、該セクタパルスを基
準に該再生信号から該番地情報の読み取りを許可する第
2の許可ステップと、該第1及び第2の許可ステップの
いずれかの許可後、所定の時間以内に該番地情報が読み
取れなかった場合に、該番地情報の読み取りを中止して
該再生モードの判定ステップに戻るステップと、を包含
する。このことにより、電源投入後もしくはトラックジ
ャンプ後から最初に番地情報を再生するまでの処理と、
通常のデータ再生時の処理とを切り替えることが可能と
なり、より効率的にかつ確実に各記録セクタの番地情報
の読みとりを行うことが可能となる。
【0224】また、上述した本発明の光ディスクと本発
明の光ディスク装置、あるいは本発明の光ディスクと本
発明の光ディスク再生方法を組み合わせて用いることに
より、光ディスクの記録密度をマーク長記録、ランド/
グルーブ記録等の手法を用いて向上させた場合にも、さ
らに安定かつ効率よく番地情報の読みとりを行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マーク長記録及びマーク間記録を説明する図で
ある。
【図2A】従来の光ディスクの記録セクタの信号フォー
マットを示す図である。
【図2B】従来の光ディスクのヘッダの内容を示す図で
ある。
【図2C】従来の光ディスクのセクタマークの記録パタ
ーンを示す図である。
【図2D】従来の光ディスクのアドレスマークの記録パ
ターンを示す図である。
【図3】(2,7)変調符号の変調テーブルを示す図で
ある。
【図4】従来の光ディスクのヘッダにおける再生信号波
形の一例を示す図である。
【図5A】本発明の一実施例による光ディスクの構成を
説明する図である。
【図5B】本発明の一実施例による光ディスクの構成を
説明する図である。
【図5C】本発明の一実施例による光ディスクの構成を
説明する図である。
【図6】本発明による光ディスクの一実施例のVFO領
域の記録パターンの一例を示す図である。
【図7A】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図7B】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図7C】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図8A】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図8B】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図8C】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図8D】本発明の一実施例による光ディスクのアドレ
スマークの記録パターンの一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例による光ディスクのアドレス
マークの記録パターンの例を示す図である。
【図10】本発明の一実施例による光ディスク装置の構
成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す再生系の内部構成の一例を示す
ブロック図である。
【図12A】本発明の一実施例によるVFO検出回路の
内部構成の一例を示すブロック図である。
【図12B】本発明の一実施例によるVFO検出テーブ
ルの構成を示す図である。
【図13】本発明の一実施例による光ディスク装置にお
いて用いられる各種信号の波形の一例を示すタイミング
チャートである。
【図14】本発明の一実施例による光ディスク装置にお
いて用いられる各種信号の波形の一例を示すタイミング
チャートである。
【図15】本発明の一実施例による光ディスク装置にお
けるシステム制御系の電源立ち上げ後の処理の一例を示
すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施例による光ディスク装置にお
けるシステム制御系の処理の一例を示すフローチャート
である。
【図17A】本発明の一実施例による光ディスクの記録
セクタの信号フォーマットを示す図である。
【図17B】本発明の一実施例による光ディスクのヘッ
ダ領域の信号フォーマットを示す図である。
【図18A】本発明の一実施例によるステート変調符号
の変調回路の構成を示すブロック図である。
【図18B】図18Aに示される変換テーブルの内容の
一例を示す図である。
【図18C】本発明の一実施例によるステート変調符号
の復調回路の構成を示すブロック図である。
【図19A】本発明の一実施例によるポストアンブルの
記録パターンの一例を示す図である。
【図19B】本発明の一実施例によるポストアンブルの
記録パターンの一例を示す図である。
【図20A】本発明の一実施例による光ディスクの構成
を説明する図である。
【図20B】本発明の一実施例による光ディスクの構成
を説明する図である。
【図20C】本発明の一実施例による光ディスクの構成
を説明する図である。
【図21A】本発明の一実施例における光ディスクのヘ
ッダ領域におけるアドレス領域の配置例を示す模式図で
ある。
【図21B】本発明の一実施例における光ディスクのヘ
ッダ領域におけるアドレス領域の配置例を示す模式図で
ある。
【図21C】図21A及びBに示される各アドレス領域
間の接続部分を示す図である。
【図22A】光ディスクのアドレス領域の連結部がマー
クであり、かつマークが理想的に形成された場合を示す
模式図である。
【図22B】光ディスクのアドレス領域の連結部に実際
に形成されたマークを示す模式図である。
【図23A】光スポットがランドトラックを再生する動
作を説明する図である。
【図23B】光スポットがランドトラックを再生する動
作を説明する図である。
【図24A】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24B】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24C】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24D】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24E】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24F】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24G】ポストアンブルの例を示す図である。
【図24H】ポストアンブルの例を示す図である。
【図25A】本発明の一実施例による光ディスクの記録
セクタの信号フォーマットを示す図である。
【図25B】本発明の一実施例によるガードデータ記録
領域に記録されるパターン例を示す図である。
【符号の説明】
1a 光ディスク 1b トラック 1c 記録セクタ 2 ヘッダ領域 3 ギャップ領域 4 データ記録領域 5 バッファ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−151334(JP,A) 特開 昭63−281276(JP,A) 特開 平6−176404(JP,A) 国際公開95/22802(WO,A2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 20/12 G11B 20/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録セクタに分割された複数のト
    ラックを備えた光ディスクであって、 該複数の記録セクタのそれぞれはヘッダ領域を含み、該
    ヘッダ領域は複数のアドレス領域を含み、該複数のアド
    レス領域のそれぞれは、番地情報領域と、該番地情報領
    域に続いて設けられたポストアンブル領域とを含み、 該番地情報領域には、該複数の記録セクタのうち対応す
    る記録セクタの位置を識別するための番地情報が記録さ
    れており、該番地情報は、複数のデータのそれぞれを複
    数のステートのうち対応するステートに基づいて変調す
    ることによって得られる情報であり、 該ポストアンブル領域には、該複数のデータのうち末尾
    のデータを変調するために使用されたステートが次に遷
    移するネクストステートを示す情報が記録されており、 該ネクストステートを示す情報は所定値を有する特定の
    ビットを含み、 該特定のビットに隣接するビットのうち少なくとも1つ
    のビットが、該特定のビットの該所定値と同一の値を有
    しており、 該ポストアンブル領域の末尾には、非ピットデータある
    いはスペースが配置されている、光ディスク。
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