JP3058827U - 下水桝用臭気止め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡易構造で臭気を防止することができる臭気止
め装置を開示する。 【構成】下水桝のグレーチングの直下に配設される下水
桝用臭気止め装置を外周端に前記グレーチングと下水桝
の周壁の上方端部との間に挿入されて挟持される鍔部を
形成し、鍔部から中心の孔部に向けて勾配を形成した挟
持板と、該孔部から下方に向けて延設した円筒状のトラ
ップと、該トラップの下方端部に設けた臭気止弁から構
成する。この臭気止弁は、有底円筒状の容器であるか、
開閉弁である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は主として下水桝路における下水側からの臭気を阻止する下水桝用臭気 止め装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、各種の臭気止装置が知られているが、何れも、装置構成が複雑であ り、一般道路の下水桝路には、保守管理の困難さから単にグレーチングが配置さ れているだけで、下水側で発生する臭気を阻止する装置が望まれていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、これらの事情に鑑みて、簡易構造で臭気を防止することができる臭気 止め装置を開示するものである。

【０００４】 ところで、臭気止め装置として最も簡易な構造は、臭気止め蓋であるが、雨量 の多い場合には、大量の廃水があって道路上溢れることを阻止できないため、排 水効率を悪化させてしまう。

【０００５】 本考案の一つの目的は、雨量の多い場合や排水量によって生じる下水桝内の負圧 に関係なく、臭気のみを効果的に防止する装置を提供することを目的とする。 また、本考案の他の目的は、既存の下水桝に簡単に取付けることのできる簡易構 造の臭気止装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するため、本考案は、下水桝１のグレーチング２の直下に 配設される下水桝用臭気止め装置として、外周端に前記グレーチング２と下水桝 １の周壁３の上方端部との間に挿入されて挟持される鍔部４を形成し、鍔部４か ら中心の孔部５に向けて勾配を形成した挟持板６と、該孔部５から下方に向けて 延設けた円筒状のトラップ７と、該トラップ７の下方端部に設けた臭気止弁８か ら構成した。この臭気止弁８は、後述する実施例の如く、有底円筒状の容器や開 閉弁として形成される。

【０００６】 以上のように構成された本考案に係る下水桝用臭気止め装置は、下水桝１の上 方における排水の滞溜部位から散気される臭気を閉じ込め放散させない。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。図１は、本考案の第１実 施例の概要図であり、符号１は下水路に連通している円筒状の周壁３を有する下 水桝であり、この下水桝１の上端はこの下水桝１径に比し大径になっていて、そ の部位に面格子状のグレーチング２により閉蓋されている。

【０００７】 そして下水桝１上端のグレーチング２との間には、大径部分に本考案の臭気止 め装置の挟持板６の外周端部の鍔部４が挿入されて挟持されている。この鍔部４ からは中心の孔部５に向けて勾配が形成されてロート状となっている。また、孔 部５からは下方に向けて円筒状のトラップ７が延設されている。

【０００８】 この構成により、グレーチング２の目から流入した雨水は孔部５から円筒状のト ラップ７及び臭気止弁８を通過して下水路に流入する。

【０００９】 一方、トラップ７の下方には有底円筒状の容器から成る臭気止弁８がそれぞれの 周壁面同志で接合されて取り付けられている。この臭気止弁８により下水桝１内 に滞溜している水中から散気される臭気成分は、その大部分が容器の底部で遮断 されるので、トラップ７内を通過してグレーチング２から放出する量を低減させ ることができる。

【００１２】 尚、図２に図示の例では、トラップ７の最下端縁は斜めに切断され、臭気止弁８ は、Ｌ字板状に形成されていて角部でトラップ７の最下端縁へ軸着されている。 この構造では下水桝１内に滞溜している排水のレベルが上昇した際には、開閉弁 として機能し、排水それ自体がトラップ７から漏出されることを防止するもので ある。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されているため、雨水の流入や漏出を妨げることな く、臭気成分のみを効果的に防止することができる。また、既存の下水桝におい て各種形態、構造、深さ等が異なる場合でも簡単に支持固定できるので、グレー チングの着脱と同様に着脱でき、清掃等を極めて容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の概要図である。

【図２】本考案の第２実施例の概要図である。

【符号の説明】

１ 下水桝 ２ グレーチング ３ 周壁 ４ 鍔部 ５ 孔部 ６ 挟持板 ７ トラップ ８ 臭気止弁

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下水桝のグレーチングの直下に配設される
   下水桝用臭気止め装置であって、外周端に前記グレーチ
   ングと下水桝の周壁の上方端部との間に挿入されて挟持
   される鍔部を形成し、鍔部から中心の孔部に向けて勾配
   を形成した挟持板と、該孔部から下方に向けて延設した
   円筒状のトラップと、該トラップの下方端部に設けた臭
   気止弁から成ることを特徴とする下水桝用臭気止め装
   置。
2. 【請求項２】前記臭気止弁が有底円筒状の容器であるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の下水桝用臭気止め装
   置。
3. 【請求項３】前記臭気止弁が開閉弁であることを特徴と
   する請求項１に記載の下水用臭気止め装置。