JP3057920U - 口腔内マッサ−ジ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 過度の圧力、刺激により傷つけることなく口
腔内のマッサ−ジ及び衛生維持を行うマッサ−ジ具の提
供を目的とする。 【解決手段】 マッサ−ジ部、弾性を有する薬液逆止構
造、及び薬液貯蔵庫を有する把持部を形成し、薬液逆止
構造のポンプ運動により薬液をマッサ−ジ部へと運び、
マッサ−ジ部に設けた小突起の薬液放出路から口腔内へ
放出するのである。 【効果】 口腔内を傷つけることなくマッサ−ジ及び衛
生維持が可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は口腔内のマッサ−ジ及び衛生維持のために使用する、指と同等の効果 を奏する口腔内マッサ−ジ具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

口腔内、特に歯茎のマッサ−ジはその手軽さや塩の引き締め効果を期待して人 差し指に岩塩等を付けて行うことがある。

【０００３】 現在、自ら行う口腔内のマッサ−ジ及び衛生維持、歯周疾患の治療には歯ブラ シ或はマッサ−ジブラシが使用されている。

【０００４】 図１は歯ブラシ内に液状歯磨きや口臭予防液等を充填する薬液庫を内蔵する歯 ブラシの正面図である。歯ブラシ１の薬液放出路３は群植された植毛２の両側に 穿設された溝であり、当該溝から口腔内に薬液を放出し歯磨きやマッサ−ジの効 果を高めている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

手指に塩を付着して行う歯茎のマッサ−ジは手軽に行え、さらに塩による歯茎 の引き締め効果も期待することができるが、直接手指を挿入するため爪等で口腔 内を傷付けるおそれがある。さらに、指が到達する範囲が限られているため口腔 内のマッサ−ジ及び衛生維持が十分に行えていなかった。

【０００６】 現在市販されている歯ブラシには様々な種類があり、ブラシの固さ、長さ、形 状においてそれぞれ工夫が施されているが、歯ブラシによる歯茎のマッサ−ジ効 果とうたわれるほど従来の歯ブラシはマッサ−ジ効果を奏していない。

【０００７】 又、歯周疾患があるときはマッサ−ジに痛みを伴ったり、過度の圧力、刺激に より患部を傷つけ逆に悪化させることもある。

【０００８】 即ち、歯茎と頬の境界や、舌の表裏、口蓋部の奥、小帯付近の清掃、マッサ− ジは歯ブラシの厚み、固さでは困難であり充分口腔内の清掃が行えない。又、固 い歯ブラシでの無理な或いは間違ったマッサ−ジは歯肉の退縮を招いて歯頸部の 位置が後退し、エナメル質のない歯根部が露出してカリエスに成り易くなるおそ れがある。

【０００９】 現在、歯茎専用歯ブラシといわれるものは市販されているが種類が少なく義歯 使用者専用のものであったり、形状も大きいものが多く口腔内のすみずみまで、 清掃及びマッサ−ジするのは不可能である。

【００１０】 また、歯ブラシ内に充填した液状歯磨きや口臭予防剤を植毛群の両側溝３から 放出する歯ブラシ１では薬剤をその都度貼付する手間が省けるが放出口が少ない ため薬液が口腔内に万遍なく行き渡らない。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案では歯茎に直接当接させる小突起を有するマッサ−ジ部と薬液 貯蔵庫を有する把持部の間に弾性を有する薬液逆止構造を一体的に形成すると共 に、各小突起に薬液庫と連通する薬液放出路を設けるのである。薬液貯蔵庫に充 填された薬液は弾性を有する薬液逆止構造の逆止弁によるポンプ運動の作用でマ ッサ−ジ部に流入し、各小突起に設けた薬液放出路を通って小突起先端部へ放出 され、マッサ−ジと共に口腔内へ万遍なく行き渡るのである。

【００１２】

【考案の実施の形態】

図３は本考案の口腔内マッサ−ジ具４の正面図、図４が側面図である。４ａが マッサ−ジ部、４ｂが柄部、４ｃが逆止弁付きポンプ部、４ｄが把持部である。 マッサ−ジ部４ａは指先の形状を模倣して先細りに形成する。また、その厚みを 手指と同等の厚みとするのである。これをシリコンゴムや弾性を有する合成樹脂 等の素材で被覆して人差し指の表皮と肉の硬度、柔軟性に近づけ、さらに、内部 は人骨に近い硬度をもたせる。マッサ−ジの際に歯茎に与える圧力及び刺激を人 差し指のそれと同程度のものとするためである。

【００１３】 マッサ−ジ部４ａと柄部４ｂ及び把持部４ｄは樹脂で成型された中空の円柱で あって内部が薬液（口臭予防剤等）の貯蔵庫６となっている。７が薬液注入口、 ８が注入口に嵌合する蓋である。

【００１４】 図５は歯ブラシの柄部４ｂと把持部４ｄの間に設けられた薬液逆止弁付きポン プ部４ｃの構造を説明する一部拡大破断面図である。

【００１５】 把持部４ｄの先端中央部１３は突設されており、逆止弁付きポンプ部４ｃの凹 部１４に嵌合し、一体形成する。

【００１６】 把持部４ｄの先端中央部１３を突設すると共に突起先端１３ａをすり鉢状に切 欠して逆止ボ−ル９の受座とするのである。逆止ポンプ部４ｃに内設された薬液 通路１２の一端１２ａにボ−ル押し付けバネ１０の一端を取り付け、押し付けバ ネ１０の他端で逆止ボ−ル９を逆止ボ−ル受座１３ａに押圧するのである。

【００１７】 把持部４ｄを手指で把持、口腔内をマッサ−ジするとその圧力で、弾力性のあ る逆止弁付きポンプ部が押圧されて変形し、薬液注入口７から薬液庫６に充填さ れた薬剤が流入口をふさいでいた逆止ボ−ル９及び押し付けバネ１０を押し戻し て薬液通路１２へと流入する。さらに、マッサ−ジのたびに変形・復元する逆止 弁付きポンプ部４ｃ内に形成された薬液通路１２も変形・復元を繰り返し、この ポンプ運動により柄部４ｂ内の薬液流通路１２へと薬液が圧送され、先端部４ａ へと流れ込んだ薬液は先端部に形成した各小突起５の先端５ａから放出されるの である。

【００１８】 一方、マッサ−ジを中断すると、逆止弁付きポンプ部４ｃが原形に戻り、押圧 バネ１０が逆止ボ−ル９を受座１３ａへと押し戻して薬液貯蔵庫６への通路を遮 断し、薬液の逆流を防ぐのである。

【００１９】 一方、マッサ−ジ部４ａには歯茎等に直接当接してマッサ−ジを行うマッサ− ジ部として円錐形の小突起５を所望個数突設する。各小突起５内には薬液流通路 １２と連通する通路１１を形成し、逆止弁付きポンプ部４ｃのポンプ運動により 薬液流通路１２に流入した薬液が各小突起５へと連通する放出路１１を通って小 突起先端部５ａから放出されるのである。

【００２０】

【考案の効果】

本考案に係る口腔内マッサ−ジ具のマッサ−ジ部に設けた小突起は人差し指の 表皮と肉の硬度及び柔軟性を有し、その内部は人骨に近い硬度をもたせてあるた め、歯茎に与える圧力や刺激は人差し指のそれと同等のものとなり、歯茎に無理 な力を与えることがない。

【００２１】 さらに従来の歯ブラシよりもマッサ−ジ部の厚みを薄く形成しているため口腔 内の狭い箇所でも十分にマッサ−ジが行えるのである。

【００２２】 歯茎に当接するマッサ−ジ部となる小突起５の各々から薬液が放出されるため 、薬液が口腔内に万遍なく行き渡る。

【００２３】 また、弾力材を挟んだ柄部を有するのでマッサ−ジ時によけいな力が係らず口 腔内の柔らかい組織に指でマッサ−ジした時と同様の刺激が得られると同時に放 出される薬液（医薬部外品）の効果が相まって歯周疾患を抑え、血行を促進し、 新陳代謝が増幅され健全な歯周組織が得られると共に爽快感もあり口臭予防にも なるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来の歯ブラシ先端部の正面図。

【図２】 同、側面図。

【図３】 本考案に係る口腔内マッサ−ジ具の正面図。

【図４】 同、側面図。

【図５】 同、一部拡大断面図。

【符号の説明】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】弾性体から成る所望個数の突起を設けた中
   空のマッサ−ジ部と薬液庫を内蔵する把持部と、弾性を
   有する薬液の逆止構造をマッサ−ジ部と把持部との間に
   設けると共に、各突起に薬液庫と連通する薬液放出路を
   設けたことを特徴とする口腔内マッサ−ジ具。