JP3057775U - 影響解析装置 - Google Patents

影響解析装置

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JP3057775U
JP3057775U JP1998007205U JP720598U JP3057775U JP 3057775 U JP3057775 U JP 3057775U JP 1998007205 U JP1998007205 U JP 1998007205U JP 720598 U JP720598 U JP 720598U JP 3057775 U JP3057775 U JP 3057775U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土木工事が周囲に与える影響の範囲を合理的
な方法によって専門的な知識を必要とせず簡便且つ迅速
に、しかも低コストで解析することができる影響解析装
置を提供する。 【解決手段】 土質に関するパラメータを、当該土質の
層毎に入力する入力装置10と、入力装置10から入力
されたパラメータに基づいて層毎に工事の影響範囲を解
析する解析部22と、層毎に解析した解析結果に基づい
て、工事の影響範囲を表示する表示装置40とを備え
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、影響解析装置に係り、特に土木工事等を行う前にその工事が周囲に 与える影響を事前に解析する影響解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路工事、水道工事、建造物の構築工事等の土木工事を行うと、工事時に生じ た振動及び地盤沈下により周囲の建物に損害、例えばひび割れ、傾き等が発生す る可能性がある。 この損害に対する賠償を行うために、従来は、作業員が工事終了後に工事箇所 の周囲の建物の損害状況を個別に調査し、調査によって得られた情報に基づいて 損害の額を算定して賠償を行っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記のように掘削を伴う工事は工事箇所から広範囲にわたって影響が及び、そ の損害の額も多大なものになる可能性がある。このため、設計や施工計画時点で 適切な方法によって周囲への影響を予測し未然に損害発生の防止を行う必要があ る。 現在、大規模な工事ではFEM(有限要素法)の解析方法を用いて周辺地盤の 沈下量の予測を行い、工事の影響範囲の算定が実際に行われている。
【0004】 しかしながら、上記の解析方法を用いて影響範囲を予測するためには高度の専 門的知識を必要とし、また多大な費用と日数とを要するのが現状である。掘削が 数十メートルにもなる大規模な工事においては工事の影響の及ぶ範囲が広範囲に なり、生ずる損害も明らかに甚大なものとなることが予測されるため、解析に要 する時間及び費用も予め考慮され十分な予測検討がなされていることが多い。 一方、掘削が数メートルの小規模の工事においてはその工事の担当者の知識・ 認識不足、コストの問題や単に掘削が浅いだけという理由だけで、工事が影響を 及ぼす範囲を予め予測するという検討はされない。 しかし、多くの場合、被害が発生して問題が生ずる工事は、小規模の工事であ り、予測していなかった被害が発生したことによりその対応に苦慮することとな り、事後の処理、例えば工事の進行を困難なものとしている。
【0005】 従来は上述のような小規模工事に関しては、工事内容や土質条件等によって合 理的な検討がなされている訳ではなく、工事現場から、掘削深さと同程度の距離 を隔てた範囲を工事の影響が及ぶ範囲と見込んでいる。これは、掘削を行った場 合に、工事現場を中心として掘削底面から45°に立ち上がった範囲の土塊が不 安定になるという経験則による。 このように、従来は経験則によるところが大きく、必要のない調査が多く実施 されているにも拘らず、調査が行われなかった箇所に損害が発生し、対応に苦慮 するという不合理な結果を招いている。
【0006】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、土木工事が周囲に与える影 響の範囲を合理的な方法によって専門的な知識を必要とせず簡便且つ迅速に、し かも低コストで解析することができる影響解析装置を提供することを目的とする 。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案は、土質に関するパラメータを、当該土質 の層毎に入力する入力手段と、 前記入力手段から入力されたパラメータに基づいて前記層毎に工事の影響範囲 を解析する解析手段と、 前記層毎に解析した解析結果に基づいて、工事の影響範囲を表示する表示手段 と を具備することを特徴とする。 また、本考案は、前記解析手段が、前記層の土質に応じて異なる解析を行うこ とを特徴とする。 また、本考案は、前記解析手段が、前記工事の工法に応じて異なる解析を行う ことを特徴とする。 また、本考案は、前記入力手段から入力されたパラメータを記憶する入力デー タ記憶手段を具備することを特徴とする。 また、本考案は、前記解析手段の解析結果を記憶する解析結果記憶手段を具備 することを特徴とする。 また、本考案は、前記入力データ記憶手段の内容と前記解析結果記憶手段の内 容とは互いに関連して記憶されてデータベース化されていることを特徴とする。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照して本考案の一実施形態による影響解析装置について詳細に 説明する。 図1は、本考案の一実施形態による影響解析装置の構成を示すブロック図であ る。 図1において、10はキーボード、タブレット等の入力装置であり、12はマ ウスである。
【0009】 20は制御部であり、外部記憶装置30に記憶されているプログラム(図示省 略)をRAM(Random Access Memory)24に読み出し、このプログラムを逐次 実行することにより影響解析装置全体の動作を制御する。制御部20は解析部2 2を備えている。 この解析部22は、入力装置10から入力された各種のパラメータ(詳細は後 述する)又は入力データ記憶部34に記憶されているパラメータに基づいて、工 事が行われた場合に、工事が周囲に与える影響の範囲を算出する。 制御部20はCPU(中央処理装置)によって実現される。
【0010】 RAM24は前述したように、外部記憶装置30に記憶されているプログラム を一時記憶したり、制御部20が処理を行う際のワークエリアとして用いられる 。 外部記憶装置30は、例えばハードディスクによって実現され、前述したプロ グラムや各種のデータを記憶する。この外部記憶装置30は、書式記憶部32、 入力データ記憶部34、及びシミュレーション結果記憶部36を有する。
【0011】 書式記憶部32は、表示装置40に解析結果を表示する際の書式や、印字装置 42に解析結果を印字する際の各種の書式を記憶する。解析結果を印字する際の 書式の一例を図2に示す。 図2は、解析結果を報告する報告書の印字書式の一例を示す図である。図2に 示された例では、報告書50は定形文、例えばタイトル「影響範囲についての検 討書」や条件設定を示す欄52からなる。欄52の内容は、解析を行う際に用い たパラメータによってその内容が変化する。例えば、図2中の欄54,56は解 析に用いたパラメータφ(土の内部摩擦角)の値が挿入される欄であり、これら の欄54,56に関して書式記憶部32に記憶されている内容は、パラメータφ の値が挿入される旨の情報のみである。そして、報告書が作成される場合に解析 に用いたパラメータの値が欄54,56に挿入される。
【0012】 入力データ記憶部34は、操作者が入力装置10を用いて入力した解析に必要 なパラメータを記憶するものである。入力データ記憶部34に記憶されるパラメ ータとしては、例えば掘削を行う工事の場合には掘削深度や掘削幅であり、シー ルド・推進工法による工事を行う場合にはセグメント外径、シールド外径、土被 り等である。
【0013】 シミュレーション結果記憶部36は解析部22が解析(シミュレート)の結果 を記憶する。 表示装置40は、CRT(Cathod Ray Tube)を備えたディスプレイモニタや 液晶表示装置、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)である。また、印字 装置42は、レーザプリンタやプロッタである。
【0014】 次に、本考案の解析部22が行う解析の原理について説明する。 まず、最近、掘削による影響を調べるための方法としてFEM(有限要素法) を用いて地盤の挙動を解析するようになったが、FEMを用いる場合には解析に 必要な地盤のデータを正確かつ広範囲にわたって調査しなければならない。また 、解析には処理速度の高い計算機を必要とし、解析結果が得られるまでにはコス トが高くなるとともに、長時間が必要となるという欠点を有する。 本実施形態では、簡便且つ容易に影響範囲を解析する方法を用いている。以下 に、本実施形態が用いている解析方法について説明する。
【0015】 図3、図4は、本考案の一実施形態による影響解析装置によって行われる解析 の原理を説明するための図である。これらの図においては、掘削を行う工事を例 に挙げられている。図3、図4は鉛直方向の断面図である。 図3は、土壌の土質が砂質土である場合に、掘削を行ったときに周囲に与える 影響を説明するための図である。
【0016】 図3に示されたように、土質が砂質土である場合には、地表面の影響の及ぶ範 囲は比較的限定される。図3において、影響の生じる範囲は符号IIIが付された 領域であり、この領域は地盤変位の影響があると考えられる。また、符号IIが付 された領域は、地盤変位の影響を直接は受けないが、符号IIIが付された領域の 土塊が変位することにより、間接的な影響が生ずるであろうと考えられる領域で ある。
【0017】 ここで、掘削工事を行った場合の地盤変位について考察する。 図4は、掘削工事による地盤変位を説明するための図である。尚、工事に伴う 地盤変位は種々考えられるが、ここでの説明は単純化している。 図4において符号72は工事前の地表面を示しており、符号70は掘削工事を 行った場合の土留壁を示している。掘削工事を行うことにより土留壁が図4中の 符号74が付された曲線のように変形したとすると、地表面72が沈下し図中符 号76が付された曲線のように変形する。ここで、土留壁の変形量(図中におい ては符号Adが付されている)と地表面の変形量(図中においては符号Asが付さ れている)はほぼ等しい。
【0018】 図4中の符号Lが付された範囲は、工事に伴い地表面に影響が生じる範囲であ り、図3中の符号II,IIIが付された範囲の地表面に露出している箇所に相当す る。尚。図3中の符号62で示されたものは、土留壁を支持する切梁であり、符 号64が付された曲線は工事に伴う変形した土留壁を示す。 また、図3中の記号φは土の内部摩擦角であり、符号D2は土留壁にたわみが 生ずる深さである。 また、符号60が付されたものは、既存の建物等であり、この建物60は図3 中の符号IIが付された領域に一部含まれることとなるので、掘削工事においては 影響を受ける可能性がある。よって、工事に影響を与える範囲を考える場合には 、土質が砂質土であるときには、符号II,IIIが付された範囲を考慮すれば最も 合理的に影響範囲を考えることができる。
【0019】 次に、土質が粘性地盤である場合を考察する。図5は、土壌の土質が粘性地盤 である場合に、掘削を行ったときに周囲に与える影響を説明するための図であり 、図3と共通する箇所には同一の符号が付してある。図5において工事の影響が ある範囲は符号IIIが付された範囲である。また、符号Iが付された範囲は影響が ないと考えられる範囲である。
【0020】 影響があると考えられる範囲は、まず、土留壁の最上点を中心として土留壁の たわみが生ずる箇所(深さD2の位置)から掘削穴外方向へ中心角が45°の円 弧を引き(図中符号66が付された円弧)、この円弧66に対する接線を円弧6 6の終端(符号68が付された点)から引く事によって得られる。 図3及び図5から分かるように、土質が砂質土である場合には、工事の影響が 比較的地表方向へ広がらないのに対し、土質が粘性土質である場合には影響 範囲が地表方向へ広がることが分かる。
【0021】 図6は、土質が複数の層からなる場合の、工事の影響範囲の解析方法を説明す るための図である。 図6に示した例では、土質が上から砂質土、粘性土質、及び砂質土の3種類か らなる。 いま、上から3層目の砂質土まで掘削を行った場合の影響範囲を解析する場合 について考える。
【0022】 この場合は、影響が生ずる最下点(図中においては、符号72が付された点) を始点とし、図3に示されたように、土の内部摩擦角φを考慮して土質が砂質土 である場合の影響範囲を求める。この場合は、符号72が付された点から水平方 向に対して45°+φ/2の角度を有する直線を引き、この直線と、砂質土と粘 性土質との境界との交点(図中においては、符号74が付された点)の位置を求 める。
【0023】 次に、粘性土質の影響範囲を求める場合には、符号74が付された点から中心 角が45°の円弧を引いて円弧の終端(図6中においては符号76が付された点 )を求め、この円弧に対する接線を円弧の終端(符号76が付された点)から引 く。そして、この直線と、粘性土質とその上層である砂質土との境界との交点( 図中においては符号78が付された点)の位置を求める。
【0024】 次に、粘性土質の上層は砂質土であるので、符号78が付された点を始点とし 、図3に示されたように、土の内部摩擦角φを考慮して影響範囲を求める。この 場合は、符号78が付された点から水平方向に対して45°+φ/2の角度を有 する直線を引き、この直線と、地表面の境界との交点(図中においては、符号8 0が付された点)の位置を求める。
【0025】 以上のようにして求めた符号80が付された点から土留壁までの範囲が影響範 囲Lとなる。 以上、掘削工事を行った場合の地盤変位の解析方法について簡単に説明したが 、解析を行う際の入力パラメータは土質の種類、層の厚さ、層の数、土の内部摩 擦角φ、及び掘削深度H以外に掘削幅W、切梁本数K、仮想建造物までの距離が ある。
【0026】 次にシールド・推進工法を用いて地下を掘削した場合の地盤変位について考察 する。 図7はシールド・推進工法を用いて地下を掘削した場合に周囲に与える影響を 説明するための図である。 この工法を用いた場合には、以下に示す式から影響範囲L0を算出することが できる。
【数1】
【数2】
【数3】
【0027】 上記(1)〜(3)に示された数式から影響範囲L0を求めるためには、まず 計算に必要なパラメータの値を決定する必要がある。 必要なパラメータはシールド外形D、セグメント外形D′、土被H、緩み程度 f、内部摩擦係数φ、及び余掘Cである。 影響範囲L0を求めるためには、まず(3)式にこれらのパラメータを代入し 、上部沈下総量VHを求める。
【0028】 次に、上部沈下総量VHから、影響範囲を求める。影響範囲を求めるには、ど の程度の沈下があった場合に影響があったかを示す閾値を決定する必要がある。 この値は予め操作者により設定されており、例えば閾値として5mmが設定され ている。この閾値は(1)式のS(x)に代入される。また、最大地表沈下量S 0 は(4)式によりVH,l0を代入することにより求めることができる。
【数4】 (2)式は影響範囲L0と変曲点との関係を示す式であり、実験的に得られた 値である。(2)式を(1)式に代入するとシールド中心からの距離xが得られ 、影響範囲が求められることになる。
【0029】 次に、本考案の一実施形態による影響解析装置の動作について説明する。 操作者が本実施形態の影響解析装置の電源を投入すると、装置各部の初期化が 行われる。初期化処理が終了すると、制御部20は表示装置40に対して図8に 示す画面を表示し、解析を行う対象となる工事種類を選択させる。図8は、工事 種類や予測手法を選択する画面内容を示す図であり、(a)は工事種類を選択す る画面の画面内容であり、(b)は予測手法を選択する画面の画面内容である。
【0030】 図8(a)において、符号A1が付された領域には選択する工事種類が表示さ れる。この画面が表示されると操作者は、入力装置10やマウス12を操作して 表示された工事種類を選択する。図8(a)に示した例においては、工事種類と して「開削」「シールド推進」「振動」「盛土」が表示されており、これらの工 事種類から何れか1つを選択する。 選択するには、選択した工事種類を反転表示させ、符号B1が付された「次へ 」釦の位置にマウスカーソルを移動させ、クリックする。図8(a)に示した例 では「開削」が選択されている。 一方、符号B2が付された「終了」釦の位置にマウスカーソルを移動させクリ ックすると、処理は終了する。
【0031】 工事種類が選択されると、次に、図8(b)に示した画面が表示され、予測手 法を選択する処理に移行する。 この予測手法は、図8(a)に示した工事種類毎に複数設けられている。 図8(b)に示した例は、工事種類が「開削」の予測手法を選択する画面であ り、予測方法としては、符号A2が付された領域に「建設省要領」「Peck( ペック)」とが表示されている。符号A2が付された領域において表示されてい る予測手法を反転表示させ、符号B3が付された「次へ」釦をマウスでクリック すると、次の処理に進む。
【0032】 一方、符号B4が付された「戻る」釦をクリックするすると、図8(a)に示 した画面内容が表示され、工事種類を選択する処理に戻る。 また、符号B5が付された「キャンセル」釦をクリックすると予測手法を選択 する処理が終了する。
【0033】 以上の選択が終了し、図8(b)中の符号B3が付された「次へ」釦がクリッ クされると、工事種類及び予測手法の選択の確定が行われる。 この確定が行われると、制御部20は表示装置40に対して図9に示された画 面を表示する。 図9は、解析に必要なパラメータを入力する画面の内容を示す図である。図9 に示した例は、開削工事に対する解析を行う場合のパラメータを入力する画面を 示している。
【0034】 図9において、符号R1が付された箇所は、施工要領を入力する箇所である。 入力すべき施工条件の項目として挙げられているのは、掘削深さ、掘削幅、矢板 長、矢板種類である。図においては根入れ長が表示されているが、これは自動的 に計算される。 また、前述した内部摩擦角を換算するための計算式を数種類用意された計算式 から選択することができる。入力する施工条件の数値の単位はメートルである。
【0035】 また、符号R2が付された箇所は立地条件を入力する箇所である。 これは、掘削から掘削溝両側にある建物までの距離をそれぞれ入力する。また 、建物の形状を入力する。建物の形状として図9中では「住宅」「木造住宅1」 が表示されている。
【0036】 更に、図9において符号R2が付された箇所には、「対象範囲」なる項目が表 示され、その項目として「先端」「自動計算」「入力」が表示されている。 この「対象範囲」は、掘削工事を行うときに用いる矢板を引き抜いたり、引き 抜かなかったりする場合に周囲に与える影響が異なるので、この操作の影響を考 慮した解析を行うために設けられている。 上記項目「先端」「自動計算」「入力」は何れか1つが択一的に選択され、「 先端」は、矢板を引き抜く工事の場合に選択され、「自動計算」は、矢板を引き 抜かない工事の場合に選択される。また、「入力」は、矢板を引き抜かない場合 の工事に用いられ、矢板の撓みを考慮した解析を行う場合に選択される。
【0037】 また、符号R3が付された箇所は、切梁段数を入力する箇所であり、例えば図 3に示した切梁62,62の間隔を入力する。 更に、符号R4が付された箇所は、地盤条件を入力する欄である。 地盤条件として、地下の各層毎に土質に関するパラメータが入力される。この欄 には各層毎に入力項目として、「土質区分I」「土質区分II」「層区分」「層 厚」「N値」「φ」が設けられている。 これらの入力項目の内「土質区分I」「土質区分II」として入力されるものは 、「粘土」「シルト」「細砂」等がある。 符号R1〜R4が付された各々の箇所のパラーメータ入力はマウス12及び入 力装置10を用いて行う。
【0038】 入力されたパラメータは図1中の入力データ記憶部34に記憶される。 また、図9下部に示された符号B10が付された釦は図9の画面で入力された パラメータを用いた解析を開始する釦であるとともに、入力されたパラメータ及 び解析結果に応じた工事箇所断面図の簡易画面を表示させる釦である。 工事箇所断面図の簡易図面を表示させたい場合、操作者はマウスカーソルを釦 B10が付された位置に移動させ、クリックすることにより図10に示された画 面が表示される。
【0039】 図10は、工事箇所断面図の簡易画面の表示を行った場合の一例を示す図であ る。図10に示されたように簡易画面には、図9に示した画面で入力されたパラ メータに応じた断面図が表示される。つまり、入力されたパラメータに応じた掘 削幅、掘削深度の数値が画面表示され、入力された内部摩擦角に応じた角度φを 有する直線や、図5を用いて説明した円弧66や円弧66の接線が表示される。 また、入力された建物までの距離に応じた位置に建物90,92が表示される 。また、入力された切梁本数に応じた本数の切梁62が表示される。符号E1, E2が付された線は、工事の影響がある範囲と無い範囲を示す境界を示し、符号 E1,E2が付された線の上部は工事の影響が生ずる範囲であり、下部は影響が生 じない範囲である。更に、図10に示した例では、地表面において影響の及ぶ範 囲の距離が表示される。これの例では「施工箇所からL=8.48m」なる表示 がなされる。
【0040】 また、符号A3が付された欄は、水平方向の縮尺及び垂直方向の縮尺を表示す る欄である。図10に示した例においては水平方向の縮尺及び垂直方向の縮尺と して「155」が表示されている。この欄は縮尺率が何々分の1で表示される。 また、この欄の数値は、操作者の所望の値を入力することができ、数値を入力す ることで、入力された縮尺率に応じた画面が表示される。
【0041】 図10に示した例は、比較的単純な土質の場合の解析結果であり、この場合、 解析部22で行われる処理は極めて簡単な処理のみである。この例では解析部2 2は入力された内部摩擦角に応じた角度φを求める処理及び図5を用いて説明し た処理が行われる。 図9において入力する層の数が増加するにつれて処理は複雑となる。 また、図7に示したシールド・推進工法の解析を行う場合には(1)〜(3) 式を用いて解析が行われる。
【0042】 解析部22が解析を行う場合には、入力データ記憶部34に記憶された内容に 基づいて解析を行い、解析結果は、図1中のシミュレーション結果記憶部36に 記憶される。 図11は、入力データ及び解析結果の保存関係を示す図である。図11におい て、符号100が付された内容は入力データ記憶部34の内容の一部を示し、符 号102が付された内容はシミュレーション結果記憶部36の内容の一部を示す 図である。
【0043】 図11に示したように、入力データ記憶部34の内容とシミュレーション結果 記憶部36の内容とは相互に関連して記憶されている。互いの内容は「工事ID 」によって関連づけられている。この「工事ID」は、一意に定まるものが操作 者により入力される。 入力データ記憶部34の内容とシミュレーション結果記憶部36の内容はデー タベース化され、以前に解析を行った内容を再び呼び出す場合には入力装置から 、例えば「工事名」を入力することにより呼び出すことができる。
【0044】 この場合、制御部20は入力装置10から入力された「工事名」をキーとして 入力データ記憶部34を検索し、キーと一致したデータに付されている工事ID をキーとして、シミュレーション結果記憶部36を検索することにより、入力さ れた「工事名」に関連する入力データとシミュレーション結果とを呼び出す。 呼び出されたデータは、表示装置40に表示されたり、印字装置42に印字さ れる。
【0045】 通常、印字を行う場合は、報告書を作成する場合であるので、印字装置42に シミュレーション結果を印字する場合には、制御部20が入力データ記憶部34 及びシミュレーション結果記憶部36からデータを呼び出した後に、制御部20 が書式記憶部32に記憶された書式を操作者に選択させる画面を表示し、操作者 に選択された書式でシミュレーション結果が印字される。
【0046】 尚、印字を行う前に、印字内容を表示装置40でプレビューさせるようにして も良い。 また、上記実施形態においては、影響範囲を断面図で図示するようにしたが、 これに限られない。例えば、工事現場付近の異なる地点で影響範囲を解析して、 断面図を複数作成し、これらをあわせることによって影響の及ぶ範囲を二次元に 得ることができる。つまり影響の及ぶ範囲を上空から見た図を作成することもで きる。
【0047】 以上、本考案の一実施形態による影響解析装置について説明したが、本考案は 上記実施形態に制限されず、本考案の範囲内で自由に変更が可能である。
【0048】
【考案の効果】
以上、説明したように、本考案によれば、土質に関するパラメータを、当該土 質の層毎に入力する入力手段と、前記入力手段から入力されたパラメータに基づ いて前記層毎に工事の影響範囲を解析する解析手段と、前記層毎に解析した解析 結果に基づいて、工事の影響範囲を表示する表示手段とを備えたので、土木工事 が周囲に与える影響の範囲を合理的な方法によって、専門的な知識を必要とせず 簡便且つ迅速に、しかも低コストで解析することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施形態による影響解析装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】 解析結果を報告する報告書の印字書式の一例
を示す図である。
【図3】 土壌の土質が砂質土である場合に、掘削を行
ったときに周囲に与える影響を説明するための図であ
る。
【図4】 掘削工事による地盤変位を説明するための図
である。
【図5】 土質の土質が粘性地盤である場合に、掘削を
行ったときに周囲に与える影響を説明するための図であ
る。
【図6】 土質が複数の層からなる場合の、工事の影響
範囲の解析方法を説明するための図である。
【図7】 シールド・推進工法を用いて地下を掘削した
場合に周囲に与える影響を説明するための図である。
【図8】 工事種類や予測手法を選択する画面内容を示
す図であり、(a)は工事種類を選択する画面の画面内
容であり、(b)は予測手法を選択する画面の画面内容
である。
【図9】 解析に必要なパラメータを入力する画面の内
容を示す図である。
【図10】 工事箇所断面図の簡易画面の表示を行った
場合の一例を示す図である。
【図11】 入力データ及び解析結果の保存関係を示す
図である。
【符号の説明】
10 入力装置(入力手段) 22 解析部(解析手段) 34 入力データ記憶部(入力データ記憶手段) 36 シミュレーション結果記憶部(解析結果記憶手
段) 40 表示装置(表示手段)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土質に関するパラメータを、当該土質の
    層毎に入力する入力手段と、 前記入力手段から入力されたパラメータに基づいて前記
    層毎に工事の影響範囲を解析する解析手段と、 前記層毎に解析した解析結果に基づいて、工事の影響範
    囲を表示する表示手段とを具備することを特徴とする影
    響解析装置。
  2. 【請求項2】 前記解析手段は、前記層の土質に応じて
    異なる解析を行うことを特徴とする請求項1記載の影響
    解析装置。
  3. 【請求項3】 前記解析手段は、前記工事の工法に応じ
    て異なる解析を行うことを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の影響解析装置。
  4. 【請求項4】 前記入力手段から入力されたパラメータ
    を記憶する入力データ記憶手段を具備することを特徴と
    する請求項1乃至請求項3の何れかに記載の影響解析装
    置。
  5. 【請求項5】 前記解析手段の解析結果を記憶する解析
    結果記憶手段を具備することを特徴とする請求項1乃至
    請求項4の何れかに記載の影響解析装置。
  6. 【請求項6】 前記入力データ記憶手段の内容と前記解
    析結果記憶手段の内容とは互いに関連して記憶されてデ
    ータベース化されていることを特徴とする請求項5記載
    の影響解析装置。
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