JP3056535U - 装身具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネックレス，ペンダントのような装身具にお
いて、装飾品パーツを支持する支持具に透明性に優れ、
表面の摩擦係数の少い素材を使用することにより、該装
身具に従来のものになかった新しい美的効果を生ぜしめ
る。 【解決手段】 プラスチック製光ファイバー、即ち表面
が摩擦係数の少い物質で被覆された透明な線状部材で装
飾部品を支持してなる装身具である。該表面が摩擦係数
の少い物質で被覆された透明な線状部材としては、ポリ
メチルメタクリレート又はポリスチレンを芯材として、
表面をフッ素樹脂で被覆した線材を使用する。更に、こ
の出願の考案の装飾部品として、内部に永久磁石を有す
る装飾部品の複数を、前記永久磁石の極が同極であっ
て、相対峙する端部に磁力により反撥力を生ぜしめるも
のを使用し、上記の透明で平滑な線状物で支持すること
もできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この出願の考案は、ネックレス，ペンダント，ブレスレット，イヤリング等の 、紐状物で宝石等の装飾品を支持した装身具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ネックレス，ペンダント，ブレスレット，イヤリングのような装身具は、金属 チェーン，合成樹脂製チェーンや紐，天然繊維を用いた紐等によって、多くは宝 石，宝玉等を用いた１個又は複数個の装飾品パーツを支持して製作されている。 このような装身具は、古来より全世界で好まれ、様々な工夫がなされているが、 その支持具であるチェーンや紐に透明な素材を用いたものはあまり知られていな い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この出願の考案は、ネックレス，ペンダント，ブレスレット，イヤリングのよ うな装身具において、装飾品パーツを支持する支持具に透明性に優れ、表面の摩 擦係数の少ない素材を使用することにより、該装身具に従来のものになかった新 しい美的効果を生ぜしめることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この出願の考案は、プラスチック製光ファイバーで装飾部品を支持してなる装 身具、即ち、摩擦係数の少ない物質で表面が被覆された透明な線状部材で装飾部 品を支持してなる装身具である。該表面が摩擦係数の少ない物質で被覆された透 明な線状部材としては、ポリメチルメタクリレート又はポリスチレンを芯材とし て、表面をフッ素樹脂で被覆した線材を使用することができる。更に、この出願 の考案の装飾部品として、内部に永久磁石を有する装飾部品の複数を、前記互い に隣接する永久磁石の対向する極を同極として、相対峙する端部に磁力により反 撥力を生ぜしめるものを使用し、上記の透明で平滑な線状部材で支持することも できる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は、本考案の装身具の第１の実施形態を示す。本考案の装身具１は、装飾 部品２を透明な線状部材３で支持したものである。線状部材３は、挿通などの手 段により支持した装飾部品２の線状部材上での滑りを良くし、人体の動きによっ て装飾部品２に滑らかで大きな動きを与えるよう摩擦係数の少ない物質で被覆さ れた透明なものが好ましい。このような線状部材としては市販のプラスチック光 ファイバー、例えば高純度メタクリル樹脂（ポリメチルメタクリレート）を芯材 として表面をフッ素樹脂で被覆し、外皮とした二重構造の線材、や芯材としてポ リスチレンを使用して表面をフッ素樹脂で被覆したもの等を使用することができ る。 光ファイバーは、支持材として使用した場合透明度が高く、また、屈曲時に折 れる危険性も極めて低く、好ましい素材である。また、表面がフッ素樹脂で被覆 されており、人体への影響もない。

【０００６】 上記のような線材は、透明度が高く本考案の装身具の支持材として好ましいも のであるが、強度が非常に大きく、装着時に線材に急激に力が加わった場合に皮 膚を傷つける恐れがあるので、止め具４と線状部材３との間に線状部材３より引 張強度の小さい素材よりなる緩衝材５を結合することが好ましい。このようにす れば、線状部材３に急激に力が加わった場合は、この緩衝材５がまず切断され、 皮膚に大きな力が加えられることはない。

【０００７】 装飾部品２は、線状部材３で支持できる形状のものであれば、どのようなもの でもよく、宝石，宝玉等を使用して作成される。本考案の他の実施形態として、 本出願の出願人による先の実用新案登録出願である実願平１０−００３９２６号 に記載の装身具の装飾部品を透明な線状部材３で支持することもできる。図２及 び図３にその実施形態を示す。図２は、ネックレス，ブレスレット，イヤリング ，ブローチ，タイバー等に利用することの出来る複数個の装飾部品２を透明な線 状部材３で支持した装身具の主要部を示した説明図である。

【０００８】 図３Ａは、本実施態様における装飾部品２を構成する各部材を示す展開斜視図 であり、図３Ｂは前記各部材を組合せてなる装飾部品２を示す斜視図である。装 飾部品２は、両端部が正極６ａ，負極６ｂである筒状の永久磁石６と、空胴とな った内部に永久磁石６を収納可能な、蓋部７と本体８とよりなるケースからなり 、ケース両端部中央には貫通孔９，１０が、また、磁石６には前記貫通孔９，１ ０と軸心を同一とする貫通孔１１が設けられている。尚、ケースの形状は図示の 円筒形のみ限定されるものではなく、多面体や、不規則な形状であってもよく、 蓋についても、磁石の収納が可能であれば該ケース一端面に蓋を設ける形状に限 られるものではない。ケースは、金，銀，銅等の装飾用素材で形成される。

【０００９】 装飾部品２は、磁石６を内蔵するものであるので、装飾部品２の両端部２ａ， ２ｂには正極，負極がそれぞれ生じる。

【００１０】 上記のように構成された装飾部品２は、図２に示すように隣接する装飾部品２ の相対峙する端部２ａ，２ｂの極がそれぞれ正極と正極，端部２ｂ，２ｂの極が それぞれ負極と負極のように同極となり、相対峙する装飾部品端部に磁力による 反撥力が生じるように整列して、装飾部品２のケース及び磁石に設けた貫通孔９ ，１０，１１に線状部材３を挿通して支持する。

【００１１】 本考案の装身具はペンダント，ネックレスに限定されるものではなく、装飾部 品を透明な線状部材で支持したものであれば、一連のものの他二連，三連とした ネックレス，ペンダント，指輪，ピアス，イヤリング，ブレスレット，アンクレ ット，ブローチ，タイタック，タイバー，カフス止め等の種々の装身具を含むも のである。

【００１２】 本考案による二連の指輪の実施態様を図４Ａ，図４Ｂによって説明する。指輪 １２は、２本の透明な線状部材３上に装飾部品２に設けられた金具１３によって 複数個の装飾部品２を支持する。２本の線状部材３は手指手掌側において止め具 １４によって固定される。線状部材３は透明で見えにくく、装飾部品２のみ、あ たかも手指上に置いたように見え、その美観が強調される。金具１３は、線状部 材上で摺動可能とすることが好ましい。

【００１３】 更に、本考案の他の実施態様としてピアスに応用した例を図５によって説明す る。該ピアス１５は、透明な線状部材３の下端に装飾部品２を支持した任意本数 を上端において針１６を有する金具１７に固定したものであり、針１６は、装着 者の耳の穴を通した後、キャッチ１８によって固定される。また、本考案による ブローチは、図６に示すように針１９と金具２０によって、先に図１，図２に記 載したように装飾部品２を支持した線状部材を衣服に固定できるよう構成するこ とによって作製される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の装身具は、宝石，宝玉等を任意に用いた装飾部品を透明な線状物で支 持しているので、離れてそれを観察した場合、線状部材は見えにくく装飾部品の みが肌に直接付着されたような斬新な外観を有し、しかも、線状部材は、表面が 摩擦係数の少い物質で被覆されているので、着用者の動作によって透明な線状部 材上を大きく移動し、動的美観と共に人目を惹く効果がある。

【００１５】 また、本考案の他の実施形態によって、装飾部品として両端部に磁性を有する 複数個のものを、相対峙する装飾部品端面に生じている磁極が同一となるように 配置して透明な線状部材に挿通して得られる装身具は、隣接する装飾部品間に磁 力による反撥力が生じるため、それぞれ適度の間隔を保って線状部材に支持され る。このような装身具は、上記のものと同様に、挿着者の動作によって不規則な 動きを生じ、線状部材は透明なため、その存在を見過ごされ易く、装飾部品のみ がその存在を顕著に見せ、より大きな動的美観を生ぜしめることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一の実施態様を示す平面図である。

【図２】本考案の第二の実施態様による、装飾部品を線
状部材に挿通した装身具の部分説明図である。

【図３】図２に示した装飾具の装飾部品を示し、図２Ａ
は構成各部材を示す展開斜視図、図２Ｂは各部材を組合
せた状態を示す斜視図である。

【図４】本考案による指輪の一例を示し、図４Ａは指輪
の正面図、図４Ｂは平面図である。

【図５】本考案によるイヤリングの一例を示す説明図で
ある。

【図６】本考案によるブローチの一例を示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１ 装身具 ２ 装飾部品 ２ａ，２ｂ 装飾部品端部 ３ 線状部材 ６ 磁石 ６ａ，６ｂ 磁石端部 ９，１０ ケース貫通孔 １１ 磁石貫通孔

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスチック製光ファイバーで装飾部品
   を支持してなる装身具。
2. 【請求項２】 摩擦係数の少ない物質で表面が被覆され
   た透明な線状部材で装飾部品を支持してなる装身具。
3. 【請求項３】 摩擦係数の少ない物質で表面が被覆され
   た透明な線状部材が、芯材がポリメチルメタクリレート
   又はポリスチレンであり、芯材の表面をフッ素樹脂で被
   覆した線材である請求項２に記載の装身具。
4. 【請求項４】 該装飾部品が複数個であり、それぞれ内
   部に永久磁石を有し、隣接する永久磁石の極が同極とな
   るよう相対峙させ端部に磁力による反撥力を生じるよう
   配置されて、該透明な線状部材に支持されている請求項
   １，２，３のいずれかに記載の装身具。