JP3054783U - 宅配品受取用冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】生鮮食料品や冷凍冷蔵品を宅配された時に、受
け取り人不在の場合でも簡単に宅配品を受け取ることが
でき、しかも鮮度が保持されて盗難等危険性がない安全
な宅配品受取用冷蔵庫を提供する。 【解決手段】本体１が塀または建物の壁Ｗを貫通して取
り付けられ、前記壁Ｗを挟んで前記本体１の前面側には
前面ドア５，７が設けられ、前記本体の裏面には裏面ド
ア６，８が設けられる構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、冷蔵庫に係り、特に宅配される生鮮食料品や冷凍冷蔵品を受け取り 人が不在でも受け取ることのできる宅配品受取用冷蔵庫に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年宅配の普及は目覚ましく、専門の宅配業者は勿論のこと、近郊のスーパー マーケットやコンビニエンスストア等でもこの宅配サービスを行うようになって きた。この宅配の対象となる品物も一般の雑貨品を始め、食料品等も宅配され、 特に最近では、生鮮食料品や、クール宅配便等と称して冷凍冷蔵品もその宅配品 目に加えられるようになってきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、生鮮食料品や冷凍冷蔵品を宅配する場合には、配達時に受け取 り人が居て、受け取ると同時に直ちに冷蔵庫に入れないと鮮度が落ちて、味が落 ちたり、場合よっては腐敗してしまうこともあった。 また、生鮮食料品や冷凍冷蔵品は、確実に受け取り人が居ないと配達員の持ち 帰りになり、再度配達したり、場合によっては再々度配達になり、配達先へ連絡 確認等で、余分な手間と管理手数がかかるという問題があった。

【０００４】 本考案は、上記した従来の問題点に鑑みなされたもので、生鮮食料品や冷凍冷 蔵品を宅配された時に、受け取り人が不在の場合でも簡単に宅配品を受け取るこ とができ、しかも鮮度が保持されて盗難等の危険性がない安全な宅配品受取用冷 蔵庫を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため本考案は、本体が塀または建物の壁を貫通して取り 付けられ、前記壁を挟んで前記本体の前面側には前面ドアが設けられ、前記本体 の裏面には裏面ドアが設けられていることを特徴とするものである。 また、少なくとも前記前面ドアには施錠装置が取付けられていることを特徴と するものである。 さらに、前記前面ドアおよび裏面ドアの一方または両方に、内部に宅配物が収 納されていることを知らせる表示ランプが設けられていることを特徴とするもの である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図に基づいて説明する。 図１は、本考案の宅配品受取用冷蔵庫を塀の壁に取り付けた状態を示す斜視図 、図２は、図１のＸ−Ｘ断面図、図３は、図１の宅配品受取用冷蔵庫の施錠装置 を示す断面図、図４は、図１の宅配品受取用冷蔵庫を建物に取り付けた状態を示 す斜視図である。

【０００７】 本考案の宅配用冷蔵庫Ａは、図１、図２に示すように、建物の塀の壁Ｗに設置 されるもので、コンクリート製等の壁Ｗを貫通して取り付けられている。 この宅配用冷蔵庫Ａは、本体１が壁Ｗに形成された貫通部に嵌入され、底板１ ａが取り付け板１１を介してねじ１２により壁Ｗ取り付けられている。この宅配 用冷蔵庫Ａは冷蔵室３と冷凍室４が備えられており、冷蔵室３には壁Ｗの前面側 となる前面ドア５と壁Ｗの裏面側となる裏面ドア６が設けられ、同様に、冷凍室 ４には前面ドア７と裏面ドア８が設けられている。

【０００８】 また、壁Ｗの外側となる前面のドア５，７には、施錠装置１３，１４が備えら れ、マスターキー１５により施錠、解錠ができるようになっている。この施錠装 置１３，１４は、図３に示すように、一般的な構造の機械錠でかまわないが、ソ レノイドを用いた電気錠を使用してもかまわない。さらに、自動車のドア等に設 置されているキーレスエントリー方式の施錠装置を使用することも可能であり、 このキーレスエントリー方式の施錠装置を使用すれば、キー溝にマスターキー１ ５を差し込まなくとも施錠、解錠できるので、非常に便利になる。

【０００９】 一方、裏面ドア６と裏面ドア８は、壁Ｗの内側となるので、通常の場合は、宅 配用冷蔵庫Ａを設置している家の家族員以外は壁Ｗの内側に立ち入れないので、 施錠装置を取り付ける必要はないが、塀や門の構造からして簡単に家族員以外の 者が立ち入る危険性がある場合は、施錠装置を取り付けることも可能である。こ の場合の解錠用キーは、マスターキー１５と異なり当該する宅配用冷蔵庫Ａの専 用のキーであり、他の家の宅配用冷蔵庫Ａは解錠不能とするものである。

【００１０】 さらに、前面ドア５，７および裏面ドア６，８の中央部付近には、宅配があっ た場合に、内部に収納されていることを表示する表示ランプ１６，１７，１８， １９が取り付けられている。この表示ランプ１６，１７，１８，１９は、配達員 が図示しない外部スイッチにより点灯させるようにしてもよいが、冷蔵室３およ び冷凍室４の内部に、収納物を検出するセンサを設けて表示ランプ１６，１７， １８，１９を点灯するようにしてもよい。これらの表示ランプ１６，１７，１８ ，１９には、後述する電源コード１０を経由して電源が供給される。

【００１１】 また、宅配用冷蔵庫Ａは、図２に示すように、冷蔵室３と冷凍室４が隔絶され ており、本体１の下部に冷蔵室３と隔絶された機器収納室１ｂが設けられ、この 機器収納室１ｂにはコンプレッサ等の冷却用機器９が収納されている。そして、 この冷却用機器９からは側板２（図１参照）の内部に配設された冷却パイプ（図 示しない）がそれぞれ冷蔵室３と冷凍室４を循環するように配設され、冷却用機 器９により冷却パイプ内を循環する冷媒により冷蔵室３と冷凍室４を冷却するよ うに構成されている。

【００１２】 また、冷却用機器９や表示ランプ１６，１７，１８，１９、室内灯（図示しな い）等に電源を供給する電源コード１０は、壁Ｗに取付けられたコンセント２０ に接続される。このコンセント２０は、既に配線されている門柱Ｍの照明灯２１ 等の配線に接続されるので、配線する手間はそれほどかからない。 さらに、ドアに配設してある表示ランプ１６，１７，１８，１９への配線も、 簡単に引き出すことも可能であり、裏面ドアの表示ランプ１８，１９の配線を本 体１より引き出して延長し家屋内に引き込み、表示ランプ１８，１９を家屋内に 設置すれば、家屋内に居て宅配品が配達されていることが確認でき、家屋と宅配 用冷蔵庫Ａが遠い場合には非常に便利になる。

【００１３】 このように構成された宅配用冷蔵庫Ａの使用方法を説明する。 まず、宅配の配達員は、宅配用冷蔵庫Ａを設置している家の家族の者が不在の 場合には、施錠してある宅配用冷蔵庫Ａを、持参しているマスターキー１５を使 用して前面ドア５または前面ドア７の錠１３，１４を開け、生鮮食料品若しくは 冷蔵品、冷凍品を冷蔵室３または冷凍室４に入れる。 次いで、前面ドア５や前面ドア７を閉じて錠１３，１４施錠する。そして図示 しない外部スイッチで表示ランプ１６，１７，１８，１９のうち所定の表示ラン プを点灯させる。内部に検出センサが取り付けられているものは自動的に所定の 表示ランプが点灯する。そして、この状態では、この宅配用冷蔵庫Ａの専用の鍵 がないと前面ドア５や前面ドア７は開かないので、中の宅配品が盗まれる危険性 はなくなる。 そうすると、外出等から帰宅した家族の者は、宅配品受取用冷蔵庫Ａの表示ラ ンプを見て、宅配品受取用冷蔵庫Ａの中に宅配品があることがわかり、裏面ドア ６，８より生鮮食料品若しくは冷蔵品、或いは冷凍品を取り出し、家屋内の冷蔵 庫や収納庫に収納するものである。

【００１４】 また、図４に示す実施の形態は、建物の壁Ｗ′を貫通して宅配品受取用冷蔵庫 Ａ′を設置したもので、マンションや集合住宅のように、建物の壁Ｗ′が直接通 路に面している場合に便利である。 この宅配品受取用冷蔵庫Ａ′は、前述した宅配品受取用冷蔵庫Ａと構造は全く 同一であるが、この宅配品受取用冷蔵庫Ａ′に使用する電源は家屋内のコンセン トがそのまま使用できるので、特別な配線工事は必要としないものである。また 、前面ドア５′，７′は建物の外部にあり施錠装置を必要とするが、図示しない 裏面ドアは建物の内部にあるので、家庭内の冷蔵庫と同様に施錠装置は必要とし ないものである。

【００１５】 なお、本考案は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、実用新案登 録請求の範囲内ならば様々な形態が可能なことは勿論である。 例えば、前面ドアと裏面ドアは２枚のもので説明したが、１枚のものでもよい ことは勿論である。

【００１６】

【考案の効果】

以上に述べたように本考案は、本体が塀または建物の壁を貫通して取り付けら れ、前記壁を挟んで前記本体の前面側には前面ドアが設けられ、前記本体の裏面 には裏面ドアが設けられたことにより、宅配品の配達時に受け取り人が不在でも 生鮮食料品や冷凍冷蔵品を味の劣化や腐敗の心配しないで受け取ることができる ので、配達側と受取側の双方にとって便利になるという効果を奏する。

【００１７】 また、少なくとも前記前面ドアには施錠装置が取り付けられたことにより、受 け取った宅配品は外部からはキーがないと前面ドアを開くことはできないので、 盗難の危険性がなくなる。 さらに、前記前面ドアおよび裏面ドアの一方または両方に、内部に宅配物が収 納されていることを知らせる表示ランプが設けられたことにより、受け取り人の 外出等で不在時に配達があった場合でも、帰宅後に宅配品受取用冷蔵庫の中を確 認しなくとも宅配品のあることが一目でわかるので、確認手間が省け、内部の生 鮮食料品や冷凍冷蔵品を直ちに処理できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の宅配品受取用冷蔵庫を塀の壁に取り付
けた状態を示す斜視図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ断面図である。

【図３】図１の宅配品受取用冷蔵庫の施錠装置を示す断
面図である。

【図４】図１の宅配品受取用冷蔵庫を建物に取り付けた
状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 宅配品受取用冷蔵庫 Ａ′ 宅配品受取用冷蔵庫 Ｍ 門柱 Ｗ 壁 Ｗ′ 壁 １ 本体 ２ 側板 ３ 冷蔵室 ４ 冷凍室 ５ 前面ドア ６ 裏面ドア ７ 前面ドア ８ 裏面ドア ９ 冷却用機器 １０ 電源コード １１ 取り付け板 １２ 取り付けねじ １３ 施錠装置 １４ 施錠装置 １５ マスターキー １６〜１９ 表示ランプ ２０ コンセント ２１ 照明灯

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体が塀または建物の壁を貫通して取り付
   けられ、前記壁を挟んで前記本体の前面側には前面ドア
   が設けられ、前記本体の裏面には裏面ドアが設けられて
   いることを特徴とする宅配品受取用冷蔵庫。
2. 【請求項２】少なくとも前記前面ドアには施錠装置が取
   付けられていることを特徴とする請求項１に記載の宅配
   品受取用冷蔵庫。
3. 【請求項３】前記前面ドアおよび裏面ドアの一方または
   両方に、内部に宅配物が収納されていることを知らせる
   表示ランプが設けられていることを特徴とする請求項１
   または請求項２に記載の宅配品受取用冷蔵庫。