JP3052535U - 女性用デニムパンツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 着用時に小股に履きじわがほとんどよらず、
小股下部がすっきりし、全体のシルエットがきれいで、
細く長く見え、脱着に支障がなく、かつ、着用時の圧迫
感が無いヒップボーンタイプの女性用デニムパンツを提
供する。 【解決手段】 腹部のほぼ前中心部１に開閉用のファス
ナーを有するヒップボーンタイプの女性用デニムパンツ
であって、ファスナーの下端取り付け位置（Ｃ）より下
の小股の長さ（Ｃ−Ａ間の長さ）をａ、ファスナーの長
さ（Ｃ−Ｄ間の長さ）をｂとすると、ｂ／ａが１．５〜
１．９の範囲に設定されてなるヒップボーンタイプの女
性用デニムパンツ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、女性用デニムパンツに関するものであり、特にヒップボーンタイプ の女性用デニムパンツに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、デニムパンツは、通称“Ｇパン”と称されて、広く普及している。 そして、女性用の通常のデニムパンツは、通常、女性のウェストの最も細くなる くびれの部分にデニムパンツの最上部（ベルト当接部分）があてがわれる様に、 股上が比較的長めに設計されている。しかし、この様な設計のデニムパンツは、 着用者の胃の部分をベルトで締め付けるようになるため、着用感が悪いと言う問 題がある。

【０００３】 近年、股上が比較的短く設計され、デニムパンツの最上部（ベルト当接部分） が、腰骨突出部のすぐ上になるように設計され、腰骨の突出部でパンツを支える ようにしてずり下がらないように設計された、いわゆるヒップボーンタイプの女 性用デニムパンツも見受けられようになってきた。

【０００４】 この従来のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツの正面図を図２に示した 。 図２において、１がその大部分が前開き可能になった前中心部であり、２がフ ァスナーの縫製ライン、３がベルト当接部分、４がベルト通し、５、５´が左右 のポケット、６が小ポケット、７前中心部開閉用ボタンであり、Ａで示した位置 がいわゆる股上の最下点、Ｂで示した位置がファスナーの縫製ラインの最下点、 Ｄで示した位置がファスナーの最上点の位置、Ｅで示した位置がベルト当接部分 ３の前中心上側の位置を示している。そして通常「股上」とは、かかるデニムパ ンツ製造業者においてはＡ−Ｄの長さを指している。（製品販売の販売業者や小 売業者においては、股上をＡ−Ｅの長さを指すこともあるが、本考案ではＡ−Ｄ の長さを指すと定義しておく。）。また、ファスナーは図示されていないが、Ｃ −Ｄの範囲の長さに渡って存在する（実際にはＣ−Ｄラインよりそれと平行に若 干右内側にずれた位置に存在するのであるが、説明が複雑になるので、前中心部 １のラインの位置を代用して説明している。したがってファスナーの最上点Ｄと は、現実には図示したＤ点より若干右にずれた位置であり、ファスナーの最下点 の止め金の存在する位置Ｃも同様であり、以下同様とする。）。すなわち、ファ スナーの最下点の止め金の存在する位置（本考案ではこれをファスナーの下端取 り付け位置と称することがある。）Ｃは、Ｂよりも若干上であり、特に限定する ものではないが、Ｂ−Ｃ間の長さは１．５〜１．７ｃｍ程度である。したがって 前中心部１が実際に前開きになっている部分はＣ−Ｅ間である。Ｃ−Ｄ間はファ スナーを開閉することにより開閉でき、Ｄ−Ｅ間はボタン７をとめたり外したり することにより開閉できるようになっている。Ｄ−Ｅ間の長さは特に限定するも のではないが通常３．５〜３．８ｃｍ程度である。また、Ａ−Ｅ間の前中心部を 通常「小股」とも言う。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで従来の、ヒップボーンタイプの女性用デニムパンツは、ファスナーが 比較的長く、小股のかなり下の方まで設けられている。本考案者が、従来のヒッ プボーンタイプの女性用デニムパンツについて検討したところ、前記ファスナー の下端取り付け位置Ｃより下の小股の長さ（Ｃ−Ａ間の長さ）をａ、ファスナー の長さ（Ｃ−Ｄ間の長さ）をｂとすると、ｂ／ａが約６．４前後であることが分 かった。

【０００６】 この様にファスナーが比較的長く、小股のかなり下の方まで設けられている場 合には、図３の８で示したように、着用した時に小股の左右に略横方向の履きじ わ（通称Ｈじわ）８が発生し、外観が低下すると言う問題があった。尚、図３は 図２と同じ従来のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツの正面図であり、履 きじわ８の発生する様子を示した図である。

【０００７】 更にファスナーが小股のかなり下の方まで長く延在していると、女性が好む様 な、着用した時に全体が細く長く見えると言う感じが出にくいことが分かった。 本考案は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、着用した時に 小股に履きじわがほとんどよらず、したがって小股下部がすっきりし、全体のシ ルエットがきれいで、細く長く見え、脱着に支障がなく、かつ、着用時の圧迫感 が無く、着心地が良好であるにもかかわらず、下腹部はサポートしてすっきりし たシルエットを実現し得るヒップボーンタイプの女性用デニムパンツを提供する ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するための本考案のヒップボーンタイプの女性用デニムパン ツは次のものである。

【０００９】 （１）腹部のほぼ前中心に開閉用のファスナーを有するヒップボーンタイプの 女性用デニムパンツにおいて、前記ファスナーの下端取り付け位置（Ｃ）より下 の小股の長さをａ、ファスナーの長さをｂとすると、ｂ／ａが１．５〜１．９の 範囲に設定されてなるヒップボーンタイプの女性用デニムパンツ。

【００１０】 （２）ヒップボーンタイプの女性用デニムパンツ本体を構成する生地が、少な くともパンツの横方向に伸縮性を有する生地からなる前記（１）項に記載のヒッ プボーンタイプの女性用デニムパンツ。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づき、本考案のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツにつ いての具体的な実施の形態について説明する。

【００１２】 図１は、本考案による一実施の形態に係るヒップボーンタイプの女性用デニム パンツの正面図である。 図１に於いて、各部分の名称や構成は、図２に示した従来のヒップボーンタイ プの女性用デニムパンツと同じ部分は同じ符号を付して、その詳細説明は重複す るので省略している。

【００１３】 本考案の特色は、従来のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツが、そのフ ァスナーの下端取り付け位置Ｃより下の小股の長さ（Ｃ−Ａ間の長さ）をａ、フ ァスナーの長さ（Ｃ−Ｄ間の長さ）をｂとすると、ｂ／ａが約６．４前後である のに対し、本考案のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツに於いては、ファ スナーの下端取り付け位置Ｃより下の小股の長さ（Ｃ−Ａ間の長さ）をａ、ファ スナーの長さ（Ｃ−Ｄ間の長さ）をｂとすると、ｂ／ａが１．９〜１．５である 点にある。すなわち、股上（Ａ−Ｄの長さ）のファスナーの長さを相対的に短く したものである。

【００１４】 ｂ／ａが１．９より大きくなると、着用した時に小股に履きじわがほとんどよ らず、したがって小股下部がすっきりし、全体のシルエットがきれいで、細く長 く見えると言う本考案の作用効果が達成し難くなる。ｂ／ａが１．５より小さく なると、脱着がしづらくなり、好ましくない。また、ヒップボーンタイプとする ことにより、着用した時に胃を圧迫せず、着心地が良好である。

【００１５】 具体的な、設計の一例を代表的な数値を例にとって示すと、Ｍサイズでは、図 １に示した本考案の女性用デニムパンツの股上（Ａ−Ｄ）の長さは１８．５ｃｍ 、その内、ファスナーの下端取り付け位置Ｃより下の小股の長さ（Ｃ−Ａ間の長 さ）ａが６．５ｃｍ、ファスナーの長さ（Ｃ−Ｄ間の長さ）ｂが１２ｃｍ、従っ てｂ／ａが約１．８５、Ｃ−Ｂ間の長さが１．６ｃｍ、Ｄ−Ｅ間の長さが３．７ ｃｍである。尚、直接本考案と関係しないが、ウェスト回りは７４ｃｍ、ヒップ 回りが９２ｃｍである。これに対し、図２に示した様な従来例の場合には、Ｍサ イズでは、股上（Ａ−Ｄ）の長さは１８．５ｃｍで同じであるが、その内、ファ スナーの下端取り付け位置Ｃより下の小股の長さ（Ｃ−Ａ間の長さ）ａが２．５ ｃｍ、ファスナーの長さ（Ｃ−Ｄ間の長さ）ｂが１６ｃｍ、従ってｂ／ａが６． ４、Ｃ−Ｂ間の長さが１．６ｃｍ、Ｄ−Ｅ間の長さが３．７ｃｍである。

【００１６】 本考案のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツ本体を構成する生地の素材 は、従来よりデニムパンツ本体を構成する生地の素材として通常用いられいる各 種の素材を用いることができ、綿、レーヨン、ポリエステル、テンセルまたはこ れらの２種以上の混紡または交織品、更に好ましくはこれらとポリウレタン繊維 で代表される弾性繊維との混紡または交織品などが挙げられる。

【００１７】 特に本考案においては、弾性繊維が一部適宜の形で使用された、少なくとも本 考案のデニムパンツの横方向に伸縮性を有する生地を用いると、小股の履きじわ の発生がより少なく抑えられ、着用感もより良好になり、また、腰、膝の屈伸も 容易になり好ましい。

【００１８】 以上、一実施の形態を取り上げて具体的に本考案を説明したが、本考案は上記 の実施の形態について説明したもののみに限定されるものではない。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、上記の構成とすることにより、着用した時に小股に履きじわがほと んどよらず、したがって小股下部がすっきりし、全体のシルエットがきれいで、 細く長く見え、脱着に支障がなく、かつ、着用時の圧迫感が無く、着心地が良好 であるにもかかわらず、下腹部はサポートしてすっきりしたシルエットを実現し 得るヒップボーンタイプの女性用デニムパンツを提供できる。

【００２０】 更に本考案のヒップボーンタイプの女性用デニムパンツ本体を構成する生地と して、少なくともパンツの横方向に伸縮性を有する生地を用いることにより、小 股の履きじわの発生がより少なく抑えられ、着用感もより良好になり好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態に係るヒップボーンタイ
プの女性用デニムパンツの正面図。

【図２】従来例の一実施の形態に係るヒップボーンタイ
プの女性用デニムパンツの正面図。

【図３】図２の女性用デニムパンツの履きじわの発生す
る様子を示した正面図。

【符号の説明】

１ 前中心部（小股） ２ ファスナーの縫製ライン ３ ベルト当接部分 ４ ベルト通し ５、５´ ポケット ６ 小ポケット ７ 前中心部開閉用ボタン ８ 履きじわ Ａ 股上の最下点 Ｂ ファスナーの縫製ラインの最下点 Ｃ ファスナーの下端取り付け位置 Ｄ ファスナーの最上点の位置 Ｅ ベルト当接部分３の前中心上側の位置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 腹部のほぼ前中心に開閉用のファスナー
   を有するヒップボーンタイプの女性用デニムパンツにお
   いて、前記ファスナーの下端取り付け位置（Ｃ）より下
   の小股の長さをａ、ファスナーの長さをｂとすると、ｂ
   ／ａが１．５〜１．９の範囲に設定されてなるヒップボ
   ーンタイプの女性用デニムパンツ。
2. 【請求項２】 ヒップボーンタイプの女性用デニムパン
   ツ本体を構成する生地が、少なくともパンツの横方向に
   伸縮性を有する生地からなる請求項１に記載のヒップボ
   ーンタイプの女性用デニムパンツ。