JP3052238B2 - 髄液吸収測定システム、髄液吸収測定方法、記憶媒体、および、髄液圧の吸収を測定するために用いられる穿刺針 - Google Patents
髄液吸収測定システム、髄液吸収測定方法、記憶媒体、および、髄液圧の吸収を測定するために用いられる穿刺針Info
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- JP3052238B2 JP3052238B2 JP10116366A JP11636698A JP3052238B2 JP 3052238 B2 JP3052238 B2 JP 3052238B2 JP 10116366 A JP10116366 A JP 10116366A JP 11636698 A JP11636698 A JP 11636698A JP 3052238 B2 JP3052238 B2 JP 3052238B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内髄液循環に
おける髄液の吸収抵抗値を測定するシステム、測定方
法、および、これに用いる穿刺針に関し、より詳細に
は、髄液循環障害をきたす疾患(たとえば、水頭症、正
常圧水頭症など)の診断に有用な、髄液吸収測定システ
ム、測定方法、および、これに用いる穿刺針に関する。
おける髄液の吸収抵抗値を測定するシステム、測定方
法、および、これに用いる穿刺針に関し、より詳細に
は、髄液循環障害をきたす疾患(たとえば、水頭症、正
常圧水頭症など)の診断に有用な、髄液吸収測定システ
ム、測定方法、および、これに用いる穿刺針に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、髄液循環における髄液吸収抵抗値
を測定する場合には、下記の部材を用意して、これらを
接続する必要があった。すなわち、図12に示すよう
に、従来の測定システム100は、腰椎穿刺針102、
三方括栓104、耐圧チューブ106、108、信号線
110、シリンジ112、インフュージョンポンプ11
4、圧トランスデューサ116および圧記録用ポリグラ
フ118から構成されている。
を測定する場合には、下記の部材を用意して、これらを
接続する必要があった。すなわち、図12に示すよう
に、従来の測定システム100は、腰椎穿刺針102、
三方括栓104、耐圧チューブ106、108、信号線
110、シリンジ112、インフュージョンポンプ11
4、圧トランスデューサ116および圧記録用ポリグラ
フ118から構成されている。
【0003】三方括栓104は、腰椎穿刺針102と、
シリンジ側の耐圧チューブ106或いは圧トランスデュ
ーサ116側の耐圧チューブ108の何れか一方とを連
結するようになっている。また、シリンジ112には、
減菌生理的食塩水が充填され、インフュージョンポンプ
114の作動により、シリンジ112が移動し、充填さ
れた減菌生理的食塩水を注入できるようになっている。
これら部材のうち、腰椎穿刺針102〜圧トランスデュ
ーサ116には、消毒減菌を施す必要がある。
シリンジ側の耐圧チューブ106或いは圧トランスデュ
ーサ116側の耐圧チューブ108の何れか一方とを連
結するようになっている。また、シリンジ112には、
減菌生理的食塩水が充填され、インフュージョンポンプ
114の作動により、シリンジ112が移動し、充填さ
れた減菌生理的食塩水を注入できるようになっている。
これら部材のうち、腰椎穿刺針102〜圧トランスデュ
ーサ116には、消毒減菌を施す必要がある。
【0004】測定の先立って、上記部材を連結して、シ
ステム100を組み立てる必要が或る。すなわち、オペ
レータは、まず、 (1)腰椎穿刺針102を、三方括栓104の一方の側に
ねじ込んで、これらを連結する。 (2)次いで、二つの耐圧チューブ106、108を、三
方括栓104の残りの二つの側に、それぞれねじ込んで
これらを連結する。 (3)さらに、一方の耐圧チューブ106の他端と、減菌
生理的食塩水が充填されたシリンジ112とを連結する
とともに、 (4)耐圧チューブ108を圧トランスデューサ116と
連結する。 (5)このようにして、耐圧チューブ108の連結が終了
すると、圧トランスデューサ116とポリグラフ118
とを、信号線110を用いて連結する。 (6)また、オペレータは、シリンジ112をインフュー
ジョンポンプ114に装着する。
ステム100を組み立てる必要が或る。すなわち、オペ
レータは、まず、 (1)腰椎穿刺針102を、三方括栓104の一方の側に
ねじ込んで、これらを連結する。 (2)次いで、二つの耐圧チューブ106、108を、三
方括栓104の残りの二つの側に、それぞれねじ込んで
これらを連結する。 (3)さらに、一方の耐圧チューブ106の他端と、減菌
生理的食塩水が充填されたシリンジ112とを連結する
とともに、 (4)耐圧チューブ108を圧トランスデューサ116と
連結する。 (5)このようにして、耐圧チューブ108の連結が終了
すると、圧トランスデューサ116とポリグラフ118
とを、信号線110を用いて連結する。 (6)また、オペレータは、シリンジ112をインフュー
ジョンポンプ114に装着する。
【0005】さて、このような従来の測定システム10
0において、オペレータは、通常の腰痛穿刺手順(すな
わち、患者を側臥位として、穿刺部を十分消毒した後、
第3−4腰椎間に穿刺する)にて、腰椎穿刺針102を
腰椎クモ膜下腔に挿入する。次いで、オペレータは、三
方括栓104を、圧トランスデューサ104の側に開
く。これにより、ポリグラフ118には、初期髄液圧P
0(mmHg)が記録される。その後、オペレータは、
三方括栓104を一時的にシリンジ112の側に開き、
人為的に髄液圧を上昇させる目的で、インフュージョン
ポンプ114を作動して、毎秒1mlの速度で、シリン
ジ112ないの減菌生理的食塩水を、1〜5mlだけ髄
液腔内に注入する。注入終了直後に、オペレータは、三
方括栓104を、再度、圧トランスデューサ104の側
に開く。これにより、圧トランスデューサ104により
注入終了直後の髄液圧Pp(mmHg)が検出され、当
該髄液圧に対応する伝黄信号がポリグラフ118に与え
られて、ポリグラフ118により髄液圧が記録される。
これ以後、髄液は系時的に体内に吸収され、髄液圧は下
降する。Marmarouの式に基づき、この下降曲線上の注入
終了時間後t分における髄液圧Pt(mmHg)を求め
ることにより、髄液吸収抵抗値を求めることができる。
上記Marmarouの式は、たとえば、Marmarou A, Shulman
K, LaMorgese Jによる「Compartmental analysis of co
mpliance and outflow resistance of the cerebrospin
al fluid system (Journal of Neurosurg 43 第523
頁〜第534頁、1975年)に開示されている。
0において、オペレータは、通常の腰痛穿刺手順(すな
わち、患者を側臥位として、穿刺部を十分消毒した後、
第3−4腰椎間に穿刺する)にて、腰椎穿刺針102を
腰椎クモ膜下腔に挿入する。次いで、オペレータは、三
方括栓104を、圧トランスデューサ104の側に開
く。これにより、ポリグラフ118には、初期髄液圧P
0(mmHg)が記録される。その後、オペレータは、
三方括栓104を一時的にシリンジ112の側に開き、
人為的に髄液圧を上昇させる目的で、インフュージョン
ポンプ114を作動して、毎秒1mlの速度で、シリン
ジ112ないの減菌生理的食塩水を、1〜5mlだけ髄
液腔内に注入する。注入終了直後に、オペレータは、三
方括栓104を、再度、圧トランスデューサ104の側
に開く。これにより、圧トランスデューサ104により
注入終了直後の髄液圧Pp(mmHg)が検出され、当
該髄液圧に対応する伝黄信号がポリグラフ118に与え
られて、ポリグラフ118により髄液圧が記録される。
これ以後、髄液は系時的に体内に吸収され、髄液圧は下
降する。Marmarouの式に基づき、この下降曲線上の注入
終了時間後t分における髄液圧Pt(mmHg)を求め
ることにより、髄液吸収抵抗値を求めることができる。
上記Marmarouの式は、たとえば、Marmarou A, Shulman
K, LaMorgese Jによる「Compartmental analysis of co
mpliance and outflow resistance of the cerebrospin
al fluid system (Journal of Neurosurg 43 第523
頁〜第534頁、1975年)に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の髄液吸収測定システムにおいては、以下の問題点が
あった。 (1)一つの腰椎穿刺針にて、生理的食塩水の注入と、圧
の測定とを行う必要があるため、オペレータによる三方
括栓の開閉操作が必要である。 (2)生理的食塩水注入中の髄液圧をリアルタイムで把握
することができないため、過剰な液の注入による髄液圧
の過度の上昇を招き、たとえば、頭蓋内圧亢進症などを
起こす危険性がある。 (3)従来のシステムでは、腰椎穿刺針102と三方括栓
104との間、三方括栓104と、耐圧チューブ10
6、108との間、耐圧チューブ106とシリンジ11
2との間、および、耐圧チューブ108と圧トランスデ
ューサの間を連結する必要がある。連結部分が多いと、
組み立て作業に多くの時間を必要とし、また、それだけ
雑菌に汚染されるおそれも大きい。また、これら部材の
規格が不統一であると、測定結果に対する信頼性が問題
となる可能性もある。 (4)実際には、髄液圧は、呼吸性や血管反応性などによ
る変動が大きい。したがって、オペレータが、ポリグラ
フに記憶されたアナログの圧データを読み取る際に、オ
ペレータの主観などに起因する誤差が生じる可能性が高
く、得られた結果に客観性が乏しくなるおそれがある。
来の髄液吸収測定システムにおいては、以下の問題点が
あった。 (1)一つの腰椎穿刺針にて、生理的食塩水の注入と、圧
の測定とを行う必要があるため、オペレータによる三方
括栓の開閉操作が必要である。 (2)生理的食塩水注入中の髄液圧をリアルタイムで把握
することができないため、過剰な液の注入による髄液圧
の過度の上昇を招き、たとえば、頭蓋内圧亢進症などを
起こす危険性がある。 (3)従来のシステムでは、腰椎穿刺針102と三方括栓
104との間、三方括栓104と、耐圧チューブ10
6、108との間、耐圧チューブ106とシリンジ11
2との間、および、耐圧チューブ108と圧トランスデ
ューサの間を連結する必要がある。連結部分が多いと、
組み立て作業に多くの時間を必要とし、また、それだけ
雑菌に汚染されるおそれも大きい。また、これら部材の
規格が不統一であると、測定結果に対する信頼性が問題
となる可能性もある。 (4)実際には、髄液圧は、呼吸性や血管反応性などによ
る変動が大きい。したがって、オペレータが、ポリグラ
フに記憶されたアナログの圧データを読み取る際に、オ
ペレータの主観などに起因する誤差が生じる可能性が高
く、得られた結果に客観性が乏しくなるおそれがある。
【0007】本発明の目的は、オペレータによる煩雑な
操作を必要とすることなく、かつ、客観的で適切な髄液
吸収の指標を求めることができる髄液吸収測定システム
および測定方法を提供することにある。また、本発明の
他の目的は、組み立て、分解や廃棄が容易で、かつ、雑
菌に汚染される危険性が小さい髄液吸収測定システムを
提供することにある。本発明のさらに他の目的は、髄液
圧の常時監視が可能な穿刺針を提供することにある。
操作を必要とすることなく、かつ、客観的で適切な髄液
吸収の指標を求めることができる髄液吸収測定システム
および測定方法を提供することにある。また、本発明の
他の目的は、組み立て、分解や廃棄が容易で、かつ、雑
菌に汚染される危険性が小さい髄液吸収測定システムを
提供することにある。本発明のさらに他の目的は、髄液
圧の常時監視が可能な穿刺針を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】腰椎穿刺針からの髄液圧
に対応するデータを収集し、髄液吸収の指標を得る髄液
吸収測定システムであって、腰椎に穿刺するための穿刺
針であって、貫通する二つの腔を有する二連腔穿刺針
と、上記二連腔穿刺針の一方の腔と取り外し可能に連結
される耐圧チューブを有する圧トランスデューサであっ
て、前記耐圧チューブを介して前記一方の腔と連通可能
な圧トランスデューサと、前記二連腔穿刺針の他方の腔
と取り外し可能に連結される耐圧チューブを有するシリ
ンジであって、その内部に予め負荷液が充填され、前記
耐圧チューブを介して前記他方の腔と連通可能なシリン
ジと、当該シリンジを駆動して、当該シリンジから耐圧
チューブおよび二連腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷
液を注入するシリンジ駆動手段と、所定のタイミングか
ら前記シリンジ駆動手段によってシリンジが始動すると
きまでの、腰椎穿刺針を介して圧トランスデューサによ
り測定されたデータを記憶する第1のメモリと、前記シ
リンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過するまで
に、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを記憶する第
2のメモリと、前記第1のメモリに記憶されたデータに
基づき、負荷液を注入する前のデータ値の平均値を求め
る平均値算出手段と、前記第2のメモリに記憶されたデ
ータに基づき、負荷液を注入し終わってから、所定の期
間が経過するまでのデータ値に基づく近似曲線を求める
曲線近似手段と、前記平均値と、近似曲線と、ある任意
の時刻における近似曲線上の値とに基づき、髄液吸収抵
抗値を求める抵抗値算出手段とを備えたことを特徴とす
る髄液吸収測定システムにより達成される。また、本発
明の目的は、腰椎穿刺針からの髄液圧に対応するデータ
を収集し、髄液吸収の指標を得る髄液吸収測定システム
であって、腰椎に穿刺するための穿刺針であって、貫通
する二つの腔を有する二連腔穿刺針と、上記二連腔穿刺
針の一方の腔と取り外し可能に連結される耐圧チューブ
を有する圧トランスデューサであって、前記耐圧チュー
ブを介して前記一方の腔と連通可能な圧トランスデュー
サと、前記二連腔穿刺針の他方の腔と取り外し可能に連
結される耐圧チューブを有するシリンジであって、その
内部に予め負荷液が充填され、前記耐圧チューブを介し
て前記他方の腔と連通可能なシリンジと、当該シリンジ
を駆動して、当該シリンジから耐圧チューブおよび二連
腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷液を注入するシリン
ジ駆動手段と、所定のタイミングから前記シリンジ駆動
手段によってシリンジが始動するときまでの、腰椎穿刺
針を介して圧トランスデューサにより測定されたデータ
を受け入れ、当該測定されたデータに基づき、負荷液を
注入する前のデータ値の平均値を求める平均値算出手段
と、前記シリンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過
するまでに、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを受
け入れ、当該測定されたデータに基づき、負荷液を注入
し終わってから、所定の期間が経過するまでのデータ値
に基づく近似曲線を求める曲線近似手段と、前記平均値
と、近似曲線と、ある任意の時刻における近似曲線上の
値とに基づき、髄液吸収抵抗値を求める抵抗値算出手段
とを備えたことを特徴とする髄液吸収測定システムによ
り達成される。
に対応するデータを収集し、髄液吸収の指標を得る髄液
吸収測定システムであって、腰椎に穿刺するための穿刺
針であって、貫通する二つの腔を有する二連腔穿刺針
と、上記二連腔穿刺針の一方の腔と取り外し可能に連結
される耐圧チューブを有する圧トランスデューサであっ
て、前記耐圧チューブを介して前記一方の腔と連通可能
な圧トランスデューサと、前記二連腔穿刺針の他方の腔
と取り外し可能に連結される耐圧チューブを有するシリ
ンジであって、その内部に予め負荷液が充填され、前記
耐圧チューブを介して前記他方の腔と連通可能なシリン
ジと、当該シリンジを駆動して、当該シリンジから耐圧
チューブおよび二連腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷
液を注入するシリンジ駆動手段と、所定のタイミングか
ら前記シリンジ駆動手段によってシリンジが始動すると
きまでの、腰椎穿刺針を介して圧トランスデューサによ
り測定されたデータを記憶する第1のメモリと、前記シ
リンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過するまで
に、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを記憶する第
2のメモリと、前記第1のメモリに記憶されたデータに
基づき、負荷液を注入する前のデータ値の平均値を求め
る平均値算出手段と、前記第2のメモリに記憶されたデ
ータに基づき、負荷液を注入し終わってから、所定の期
間が経過するまでのデータ値に基づく近似曲線を求める
曲線近似手段と、前記平均値と、近似曲線と、ある任意
の時刻における近似曲線上の値とに基づき、髄液吸収抵
抗値を求める抵抗値算出手段とを備えたことを特徴とす
る髄液吸収測定システムにより達成される。また、本発
明の目的は、腰椎穿刺針からの髄液圧に対応するデータ
を収集し、髄液吸収の指標を得る髄液吸収測定システム
であって、腰椎に穿刺するための穿刺針であって、貫通
する二つの腔を有する二連腔穿刺針と、上記二連腔穿刺
針の一方の腔と取り外し可能に連結される耐圧チューブ
を有する圧トランスデューサであって、前記耐圧チュー
ブを介して前記一方の腔と連通可能な圧トランスデュー
サと、前記二連腔穿刺針の他方の腔と取り外し可能に連
結される耐圧チューブを有するシリンジであって、その
内部に予め負荷液が充填され、前記耐圧チューブを介し
て前記他方の腔と連通可能なシリンジと、当該シリンジ
を駆動して、当該シリンジから耐圧チューブおよび二連
腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷液を注入するシリン
ジ駆動手段と、所定のタイミングから前記シリンジ駆動
手段によってシリンジが始動するときまでの、腰椎穿刺
針を介して圧トランスデューサにより測定されたデータ
を受け入れ、当該測定されたデータに基づき、負荷液を
注入する前のデータ値の平均値を求める平均値算出手段
と、前記シリンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過
するまでに、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを受
け入れ、当該測定されたデータに基づき、負荷液を注入
し終わってから、所定の期間が経過するまでのデータ値
に基づく近似曲線を求める曲線近似手段と、前記平均値
と、近似曲線と、ある任意の時刻における近似曲線上の
値とに基づき、髄液吸収抵抗値を求める抵抗値算出手段
とを備えたことを特徴とする髄液吸収測定システムによ
り達成される。
【0009】本発明によれば、生理的食塩水などの負荷
液を注入する前の髄液圧の平均値を、髄液圧の初期値と
決定し、かつ、負荷液注入が完了してから所定の時間が
経過するまでの髄液圧の圧波形に基づき近似曲線を求
め、この近似曲線上の値を用いて、任意の時刻における
髄液圧を算出している。したがって、オペレータの主観
が入らない、適切かつ客観的な髄液吸収抵抗値を得るこ
とが可能となる。
液を注入する前の髄液圧の平均値を、髄液圧の初期値と
決定し、かつ、負荷液注入が完了してから所定の時間が
経過するまでの髄液圧の圧波形に基づき近似曲線を求
め、この近似曲線上の値を用いて、任意の時刻における
髄液圧を算出している。したがって、オペレータの主観
が入らない、適切かつ客観的な髄液吸収抵抗値を得るこ
とが可能となる。
【0010】本発明の好ましい実施態様においては、前
記負荷液を注入するためのシリンジと、シリンジを駆動
するためのシリンジ駆動手段とを備え、前記平均値算出
手段が、前記シリンジが駆動されるまでのデータに基づ
き、そのデータ値の平均値を算出し、前記曲線近似手段
が、前記シリンジの駆動が終了してからのデータに基づ
き、近似曲線を求めるように構成されている。この実施
態様によれば、平均値算出のためのデータの範囲や、近
似曲線算出のためのデータの範囲を、負荷液を注入する
シリンジの動作と関連付けているため、略自動的に、所
望の髄液吸収抵抗値を得ることが可能となる。なお、こ
の実施態様においては、データを、シリンジの動作時刻
と関連付けて、メモリに一時的に記憶し、その後に、記
憶されたデータに基づき、平均値などを算出しても良い
し、或いは、シリンジの動作に応答して、リアルタイム
に、平均値などを算出しても良い。
記負荷液を注入するためのシリンジと、シリンジを駆動
するためのシリンジ駆動手段とを備え、前記平均値算出
手段が、前記シリンジが駆動されるまでのデータに基づ
き、そのデータ値の平均値を算出し、前記曲線近似手段
が、前記シリンジの駆動が終了してからのデータに基づ
き、近似曲線を求めるように構成されている。この実施
態様によれば、平均値算出のためのデータの範囲や、近
似曲線算出のためのデータの範囲を、負荷液を注入する
シリンジの動作と関連付けているため、略自動的に、所
望の髄液吸収抵抗値を得ることが可能となる。なお、こ
の実施態様においては、データを、シリンジの動作時刻
と関連付けて、メモリに一時的に記憶し、その後に、記
憶されたデータに基づき、平均値などを算出しても良い
し、或いは、シリンジの動作に応答して、リアルタイム
に、平均値などを算出しても良い。
【0011】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記平均値算出手段が、前記データ値に基づき、そ
の大局的変動が所定範囲となる水平部を検出して、当該
水平部にあるデータ値の平均値を算出するように構成さ
れている。また、前記曲線近似手段が、前記データ値の
最高値を検出し、前記最高値に対応する時刻からのデー
タに基づき、近似曲線を求めるように構成されても良
い。この実施態様においては、データ自体に基づき、平
均値(初期圧)や近似曲線を算出している。したがっ
て、ポリグラフをスキャンすることにより得られたデー
タを用いても、適切で客観的な髄液圧吸収抵抗値を得る
ことが可能となる。
は、前記平均値算出手段が、前記データ値に基づき、そ
の大局的変動が所定範囲となる水平部を検出して、当該
水平部にあるデータ値の平均値を算出するように構成さ
れている。また、前記曲線近似手段が、前記データ値の
最高値を検出し、前記最高値に対応する時刻からのデー
タに基づき、近似曲線を求めるように構成されても良
い。この実施態様においては、データ自体に基づき、平
均値(初期圧)や近似曲線を算出している。したがっ
て、ポリグラフをスキャンすることにより得られたデー
タを用いても、適切で客観的な髄液圧吸収抵抗値を得る
ことが可能となる。
【0012】また、本発明の目的は、上記システムにて
実行されるプログラムを記憶した記憶媒体によっても達
成される。
実行されるプログラムを記憶した記憶媒体によっても達
成される。
【0013】また、本発明の他の好ましい実施態様にお
いては、前記平均値算出手段、前記曲線近似手段、前記
抵抗値算出手段、および/または、第1並びに第2のメ
モリを含む電子部品をその内部に収容する本体を有し、
前記本体の表面には、前記圧トランスデューサの一方の
側から、当該圧トランスデューサからの信号を前記電子
部品に接続するための端子が設けられ、前記本体の少な
くとも外部とのアクセスが可能な位置に、取り外し可能
なように前記シリンジが配置され、かつ、当該取り外し
可能なシリンジに隣接して、シリンジ駆動手段が配置さ
れている。
いては、前記平均値算出手段、前記曲線近似手段、前記
抵抗値算出手段、および/または、第1並びに第2のメ
モリを含む電子部品をその内部に収容する本体を有し、
前記本体の表面には、前記圧トランスデューサの一方の
側から、当該圧トランスデューサからの信号を前記電子
部品に接続するための端子が設けられ、前記本体の少な
くとも外部とのアクセスが可能な位置に、取り外し可能
なように前記シリンジが配置され、かつ、当該取り外し
可能なシリンジに隣接して、シリンジ駆動手段が配置さ
れている。
【0014】したがって、上記電気および機構部品を、
単一のキャビネットに収容し、かつ、キャビネットにシ
リンジを取り外し可能に装着できるように構成すれば、
シリンジと二連腔穿刺針との連結、圧トランスデューサ
と二連腔穿刺針との連結、および、圧トランスデューサ
とキャビネット内のA/D変換器との連結をなせば、シ
ステムを完成させることができる。したがって、組み立
て手順を簡単にすることができる。また、オペレータの
手で連結される部分を少なくすることができるため、雑
菌に汚染される危険性を減じることが可能となる。ま
た、測定後には、二連腔穿刺針、圧トランスデューサ、
シリンジを廃棄すれば良いため、極めて使いやすいシス
テムを提供することが可能となる。
単一のキャビネットに収容し、かつ、キャビネットにシ
リンジを取り外し可能に装着できるように構成すれば、
シリンジと二連腔穿刺針との連結、圧トランスデューサ
と二連腔穿刺針との連結、および、圧トランスデューサ
とキャビネット内のA/D変換器との連結をなせば、シ
ステムを完成させることができる。したがって、組み立
て手順を簡単にすることができる。また、オペレータの
手で連結される部分を少なくすることができるため、雑
菌に汚染される危険性を減じることが可能となる。ま
た、測定後には、二連腔穿刺針、圧トランスデューサ、
シリンジを廃棄すれば良いため、極めて使いやすいシス
テムを提供することが可能となる。
【0015】さらに、本発明の別の実施態様において
は、腰椎クモ膜下腔に穿刺し、負荷液を注入するととも
に、髄液液の吸収を測定するために用いられる穿刺針
は、負荷液注入のための第1の腔と、前記第1の腔と略
平行に配置され、圧トランスデューサに連通して髄液圧
を測定するための第2の腔とを備えている。この実施態
様によれば、一方の腔(第2の腔)は常に圧トランスデ
ューサと連通されているため、圧トランスデューサによ
り常に髄液圧の検出が可能となる。これにより、オペレ
ータにより、常時、髄液圧の監視ができ、測定中(注入
中)に髄液圧が過度に高まる危険性を減じることが可能
となる。上記穿刺針は、前記第1の腔と第2の腔とが平
行に配置された金属製の針本体と、前記針本体の先尖部
の反対側に取り付けられた、略Y字状の樹脂製のアダプ
タであって、二つの脚部の各々に、耐圧チューブと取り
外し可能に連結するための係止部材が配置されたアダプ
タとを備えているのが好ましい。
は、腰椎クモ膜下腔に穿刺し、負荷液を注入するととも
に、髄液液の吸収を測定するために用いられる穿刺針
は、負荷液注入のための第1の腔と、前記第1の腔と略
平行に配置され、圧トランスデューサに連通して髄液圧
を測定するための第2の腔とを備えている。この実施態
様によれば、一方の腔(第2の腔)は常に圧トランスデ
ューサと連通されているため、圧トランスデューサによ
り常に髄液圧の検出が可能となる。これにより、オペレ
ータにより、常時、髄液圧の監視ができ、測定中(注入
中)に髄液圧が過度に高まる危険性を減じることが可能
となる。上記穿刺針は、前記第1の腔と第2の腔とが平
行に配置された金属製の針本体と、前記針本体の先尖部
の反対側に取り付けられた、略Y字状の樹脂製のアダプ
タであって、二つの脚部の各々に、耐圧チューブと取り
外し可能に連結するための係止部材が配置されたアダプ
タとを備えているのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態につき説明を加える。図1は、本発明の
第1の実施の形態にかかる髄液吸収測定システムの概略
構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すよ
うに、髄液吸収測定システム10は、二連腔腰椎穿刺針
12と、耐圧チューブ16と一体に形成された圧トラン
スデューサ14と、耐圧チューブ20と一体に形成さ
れ、その内部に滅菌された生理的食塩水が充填されたシ
リンジ18と、圧トランスデューサからの電気信号をデ
ィジタルデータに変換して、当該ディジタルデータに所
定の処理を施す解析部22と、シリンジ18を駆動する
シリンジ駆動部24と、圧解析部22やシリンジ駆動部
24を制御する制御部26とを備えている。後に詳述す
るように、上記圧解析部22、シリンジ駆動部24およ
び制御部26は、本体30に収容され、かつ、シリンジ
18は本体30に装着できるようになっている。この実
施の形態においては、システムは、髄液吸収の指標とし
て、髄液吸収抵抗値を算出するようになっている。
明の実施の形態につき説明を加える。図1は、本発明の
第1の実施の形態にかかる髄液吸収測定システムの概略
構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すよ
うに、髄液吸収測定システム10は、二連腔腰椎穿刺針
12と、耐圧チューブ16と一体に形成された圧トラン
スデューサ14と、耐圧チューブ20と一体に形成さ
れ、その内部に滅菌された生理的食塩水が充填されたシ
リンジ18と、圧トランスデューサからの電気信号をデ
ィジタルデータに変換して、当該ディジタルデータに所
定の処理を施す解析部22と、シリンジ18を駆動する
シリンジ駆動部24と、圧解析部22やシリンジ駆動部
24を制御する制御部26とを備えている。後に詳述す
るように、上記圧解析部22、シリンジ駆動部24およ
び制御部26は、本体30に収容され、かつ、シリンジ
18は本体30に装着できるようになっている。この実
施の形態においては、システムは、髄液吸収の指標とし
て、髄液吸収抵抗値を算出するようになっている。
【0017】図2は、本実施の形態にかかる二連腔腰椎
穿刺針12の概略を示す図である。図2に示すように、
二連腔腰椎穿刺針12は、ステンレスなど金属製の針本
体32と、ポリウレタンなどの樹脂製のアダプタ部34
からなる。針本体32には、長手方向に二つの貫通孔3
6、38が設けられている。その一方36は、髄液の圧
を測定するために使用され、他方は、後述する負荷液
(生理的食塩水)を体内に注入するために使用される。
アダプタ部34にも、上記貫通孔36、38とそれぞれ
連通する貫通孔40、42が設けられている。また、図
2(b)に示すように、アダプタ部34の針本体32と
連結されていない側は、二股に分かれ、それぞれの先端
部44、46に、耐圧チューブと係合するための係合部
材が設けられている。たとえば、この実施の形態におい
ては、先端部44、46の外周に雄ネジが形成され、耐
圧チューブと螺合することにより、アダプタ部34と耐
圧チューブとを液密に固定することができるようになっ
ている。なお、先端部の内周に、雌ネジを形成しても良
い。或いは、係合部材として、上記先端部と耐圧チュー
ブとをスナップ嵌合させるための部材を用いても良い。
穿刺針12の概略を示す図である。図2に示すように、
二連腔腰椎穿刺針12は、ステンレスなど金属製の針本
体32と、ポリウレタンなどの樹脂製のアダプタ部34
からなる。針本体32には、長手方向に二つの貫通孔3
6、38が設けられている。その一方36は、髄液の圧
を測定するために使用され、他方は、後述する負荷液
(生理的食塩水)を体内に注入するために使用される。
アダプタ部34にも、上記貫通孔36、38とそれぞれ
連通する貫通孔40、42が設けられている。また、図
2(b)に示すように、アダプタ部34の針本体32と
連結されていない側は、二股に分かれ、それぞれの先端
部44、46に、耐圧チューブと係合するための係合部
材が設けられている。たとえば、この実施の形態におい
ては、先端部44、46の外周に雄ネジが形成され、耐
圧チューブと螺合することにより、アダプタ部34と耐
圧チューブとを液密に固定することができるようになっ
ている。なお、先端部の内周に、雌ネジを形成しても良
い。或いは、係合部材として、上記先端部と耐圧チュー
ブとをスナップ嵌合させるための部材を用いても良い。
【0018】本実施の形態においては、圧トランスデュ
ーサ14から所定長さの樹脂製の耐圧チューブ16が延
びている。圧トランスデューサ14の本体と耐圧チュー
ブ16とは、一体に成形されている必要はなく、予めこ
れらの間の連結部が雑菌にさらされていない構造であれ
ば良い。耐圧チューブ16の先端(図1の符号50参
照)には、二連腔腰椎穿刺針12のアダプタ部34と液
密に係合し、かつ、その一方の貫通孔40と、耐圧チュ
ーブ16の貫通孔とが連通するような構造となってい
る。たとえば、アダプタ部34が、図2(b)に示す構
造である場合に、耐圧チューブの先端50の内周面には
雌ネジが形成されている。
ーサ14から所定長さの樹脂製の耐圧チューブ16が延
びている。圧トランスデューサ14の本体と耐圧チュー
ブ16とは、一体に成形されている必要はなく、予めこ
れらの間の連結部が雑菌にさらされていない構造であれ
ば良い。耐圧チューブ16の先端(図1の符号50参
照)には、二連腔腰椎穿刺針12のアダプタ部34と液
密に係合し、かつ、その一方の貫通孔40と、耐圧チュ
ーブ16の貫通孔とが連通するような構造となってい
る。たとえば、アダプタ部34が、図2(b)に示す構
造である場合に、耐圧チューブの先端50の内周面には
雌ネジが形成されている。
【0019】また、シリンジ18からも所定長さの樹脂
製の耐圧チューブ20が延びている。圧トランスデュー
サ14の本体と耐圧チューブ16とは、一体に成形され
ている必要はなく、予めこれらの間の連結部が雑菌にさ
らされていない構造であれば良い。また、耐圧チューブ
20の先端52も、耐圧チューブ16の先端50と同様
の構造となっている。シリンジ18の内部には、予め所
定量の滅菌された生理的食塩水が充填されているのが好
ましい。すなわち、耐圧チューブ20と一体に作られた
シリンジ18を、本体30に装着し、シリンジ駆動部2
4によりシリンジを駆動することにより、耐圧チューブ
20の先端から生理的食塩水が送出されるようになって
いる。これにより、シリンジ18が雑菌に汚染されるお
それを小さくすることができる。
製の耐圧チューブ20が延びている。圧トランスデュー
サ14の本体と耐圧チューブ16とは、一体に成形され
ている必要はなく、予めこれらの間の連結部が雑菌にさ
らされていない構造であれば良い。また、耐圧チューブ
20の先端52も、耐圧チューブ16の先端50と同様
の構造となっている。シリンジ18の内部には、予め所
定量の滅菌された生理的食塩水が充填されているのが好
ましい。すなわち、耐圧チューブ20と一体に作られた
シリンジ18を、本体30に装着し、シリンジ駆動部2
4によりシリンジを駆動することにより、耐圧チューブ
20の先端から生理的食塩水が送出されるようになって
いる。これにより、シリンジ18が雑菌に汚染されるお
それを小さくすることができる。
【0020】図3に示すように、圧解析部22は、圧ト
ランスデューサ14から電気信号を受け入れて、これを
ディジタルデータに変換するA/D変換器60と、A/
D変換器60からのデータを一時的に記憶するメモリ6
2と、メモリ62に記憶されたデータの値に基づき、所
定区間の平均値を算出する平均値算出部66と、他の所
定区間のデータ値から近似曲線を得る曲線近似部58
と、平均値算出部66および曲線近似部68により求め
られたデータに基づき、本実施の形態にかかる髄液吸収
の指標である髄液吸収抵抗値を算出する抵抗値算出部7
0と、CRTやLCDなどの表示装置72および/また
はプリンタ74とを備えている。
ランスデューサ14から電気信号を受け入れて、これを
ディジタルデータに変換するA/D変換器60と、A/
D変換器60からのデータを一時的に記憶するメモリ6
2と、メモリ62に記憶されたデータの値に基づき、所
定区間の平均値を算出する平均値算出部66と、他の所
定区間のデータ値から近似曲線を得る曲線近似部58
と、平均値算出部66および曲線近似部68により求め
られたデータに基づき、本実施の形態にかかる髄液吸収
の指標である髄液吸収抵抗値を算出する抵抗値算出部7
0と、CRTやLCDなどの表示装置72および/また
はプリンタ74とを備えている。
【0021】本実施の形態においては、圧解析部22お
よび制御部26を、パーソナルコンピュータにて実現す
ることができる。なお、後述するように、本体30に、
圧解析部22、シリンジ駆動部24、制御部26を収容
し、かつ、シリンジ18も、本体30に装着できるのが
好ましいため、これら圧解析部22ないし制御部26
は、キャビネットに収容されているのが好ましい。ま
た、本実施の形態においては、圧解析部22は、制御部
26の指示により作動するようになっている。
よび制御部26を、パーソナルコンピュータにて実現す
ることができる。なお、後述するように、本体30に、
圧解析部22、シリンジ駆動部24、制御部26を収容
し、かつ、シリンジ18も、本体30に装着できるのが
好ましいため、これら圧解析部22ないし制御部26
は、キャビネットに収容されているのが好ましい。ま
た、本実施の形態においては、圧解析部22は、制御部
26の指示により作動するようになっている。
【0022】シリンジ駆動部24は、モータ(図示せ
ず)およびモータの回転により、シリンジを押し出すた
めのインフュージョンポンプ(図示せず)を備えてい
る。また、シリンジ駆動部24は、制御部26の指示に
応答して作動し、これによりシリンジ18が押し出され
て内部に充填された生理的食塩水が注入され、或いは、
押し出しを停止して生理的食塩水の注入が中断するよう
になっている。また、制御部26は、以下に説明する処
理(たとえば、図4、図5に示す処理)を実行するため
のプログラムを格納したメモリ(図示せず)を有してい
る。なお、上記プログラムは、CD−ROMやフロッピ
ーディスクなど可搬記憶媒体に格納され、制御部26に
より可搬記憶媒体に記憶されたプログラムが読みだされ
ても良い。
ず)およびモータの回転により、シリンジを押し出すた
めのインフュージョンポンプ(図示せず)を備えてい
る。また、シリンジ駆動部24は、制御部26の指示に
応答して作動し、これによりシリンジ18が押し出され
て内部に充填された生理的食塩水が注入され、或いは、
押し出しを停止して生理的食塩水の注入が中断するよう
になっている。また、制御部26は、以下に説明する処
理(たとえば、図4、図5に示す処理)を実行するため
のプログラムを格納したメモリ(図示せず)を有してい
る。なお、上記プログラムは、CD−ROMやフロッピ
ーディスクなど可搬記憶媒体に格納され、制御部26に
より可搬記憶媒体に記憶されたプログラムが読みだされ
ても良い。
【0023】このように構成された髄液吸収測定システ
ム10での測定手順につき、以下に説明を加える。ま
ず、オペレータは、各構成部分を連結させて、システム
を組み立てる。より具体的には、オペレータは、二連腔
腰椎穿刺針12のアダプタ部34の一方の貫通孔(圧測
定腔)40に、圧トランスデューサ14の耐圧チューブ
16を連結させる。次いで、アダプタ部34の他方の貫
通孔42(負荷液注入部)に、本体30に収容されたシ
リンジ18から延びる耐圧チューブ20を連結させる。
また、オペレータは、圧トランスデューサ14と本体3
0の圧解析部22とを信号線で接続する。このようにし
てシステムの組み立てが終了した後に、オペレータは、
通常の腰椎穿刺手順にて、二連腔腰椎穿刺針12を、腰
椎クモ膜下腔に挿入する。これにより、二連腔穿刺針1
2の圧測定用腔および耐圧チューブ16を介して、生体
内の髄液圧が圧トランスデューサ14に与えられる。
ム10での測定手順につき、以下に説明を加える。ま
ず、オペレータは、各構成部分を連結させて、システム
を組み立てる。より具体的には、オペレータは、二連腔
腰椎穿刺針12のアダプタ部34の一方の貫通孔(圧測
定腔)40に、圧トランスデューサ14の耐圧チューブ
16を連結させる。次いで、アダプタ部34の他方の貫
通孔42(負荷液注入部)に、本体30に収容されたシ
リンジ18から延びる耐圧チューブ20を連結させる。
また、オペレータは、圧トランスデューサ14と本体3
0の圧解析部22とを信号線で接続する。このようにし
てシステムの組み立てが終了した後に、オペレータは、
通常の腰椎穿刺手順にて、二連腔腰椎穿刺針12を、腰
椎クモ膜下腔に挿入する。これにより、二連腔穿刺針1
2の圧測定用腔および耐圧チューブ16を介して、生体
内の髄液圧が圧トランスデューサ14に与えられる。
【0024】その後、オペレータは、所定のスイッチな
いしキー(図示せず)を作動して、システム10を作動
させる。図4は、この実施の形態にかかる髄液吸収測定
システム10のデータ収集処理を示すフローチャートで
ある。図4に示すように、スイッチないしキーの作動に
応答して、制御部26は、A/D変換器60を作動させ
る(ステップ401)。たとえば、A/D変換器60
は、10ポイント/秒程度にて、受け入れた圧トランス
デューサ14からの電気信号をサンプリングする。これ
により、得られたディジタルデータは、メモリ62の所
定の領域に記憶される。
いしキー(図示せず)を作動して、システム10を作動
させる。図4は、この実施の形態にかかる髄液吸収測定
システム10のデータ収集処理を示すフローチャートで
ある。図4に示すように、スイッチないしキーの作動に
応答して、制御部26は、A/D変換器60を作動させ
る(ステップ401)。たとえば、A/D変換器60
は、10ポイント/秒程度にて、受け入れた圧トランス
デューサ14からの電気信号をサンプリングする。これ
により、得られたディジタルデータは、メモリ62の所
定の領域に記憶される。
【0025】次いで、所定時間t0が経過した後に、制
御部22は、シリンジ駆動部24にシリンジの駆動を指
示する。これにより、シリンジ18が駆動されて、シリ
ンジ18内部の生理的食塩水が、耐圧チューブ20およ
び二連腔腰椎穿刺針12の負荷液注入部を介して、体内
に注入される(ステップ402)。本実施の形態におい
ては、生理的食塩水を毎秒1mlの速度で注入するよう
に、シリンジ18が動かされる。なお、シリンジ18の
移動中(すなわち、生理的食塩水の注入中)の髄液圧
が、表示装置72などに表示され、オペレータがこれを
監視できるのが好ましい。より具体的には、二連腔腰椎
穿刺針12の圧測定用腔および耐圧チューブ16を介し
て、圧トランスデューサ14に与えられ、さらに、A/
D変換器60にてディジタル化された髄液圧のデータ値
が、少なくとも、シリンジ18の作動中には、表示装置
72などに表示されているのが好ましい。たとえば、髄
液圧が必要以上に上昇している場合には、オペレータ
は、所定のスイッチを操作して、シリンジの駆動を停止
することが可能である。また、予め設定した閾値以上に
髄液圧が上昇した場合には、制御部26からの指示に従
って、シリンジ駆動部24が停止し、負荷液(生理的食
塩水)の注入を中止するように構成しても良い。これに
より、髄液圧が過度に上昇して、人体に悪影響を与える
危険を減じることが可能となる。
御部22は、シリンジ駆動部24にシリンジの駆動を指
示する。これにより、シリンジ18が駆動されて、シリ
ンジ18内部の生理的食塩水が、耐圧チューブ20およ
び二連腔腰椎穿刺針12の負荷液注入部を介して、体内
に注入される(ステップ402)。本実施の形態におい
ては、生理的食塩水を毎秒1mlの速度で注入するよう
に、シリンジ18が動かされる。なお、シリンジ18の
移動中(すなわち、生理的食塩水の注入中)の髄液圧
が、表示装置72などに表示され、オペレータがこれを
監視できるのが好ましい。より具体的には、二連腔腰椎
穿刺針12の圧測定用腔および耐圧チューブ16を介し
て、圧トランスデューサ14に与えられ、さらに、A/
D変換器60にてディジタル化された髄液圧のデータ値
が、少なくとも、シリンジ18の作動中には、表示装置
72などに表示されているのが好ましい。たとえば、髄
液圧が必要以上に上昇している場合には、オペレータ
は、所定のスイッチを操作して、シリンジの駆動を停止
することが可能である。また、予め設定した閾値以上に
髄液圧が上昇した場合には、制御部26からの指示に従
って、シリンジ駆動部24が停止し、負荷液(生理的食
塩水)の注入を中止するように構成しても良い。これに
より、髄液圧が過度に上昇して、人体に悪影響を与える
危険を減じることが可能となる。
【0026】所定量ΔVだけ生理的食塩水が体内に注入
されると、制御部26によりシリンジ18の駆動が停止
される(ステップ403)。或いは、上述したようにオ
ペレータの指示によりシリンジ18の駆動が停止されて
も良い。なお、シリンジ停止時刻t1は、後の測定のた
めに利用される。その後、所定の時間teが経過する
と、制御部26は、A/D変換器60を停止する。たと
えば、上記時間teは、2〜3分であるが、これに限定
されるものではない。このようにして、メモリ62に
は、体内に二連腔腰椎穿刺針12が挿入されてから、生
理的食塩水が体内に注入され、その後、所定の時間が経
過するまでの、髄液圧のデータ値が記憶される。
されると、制御部26によりシリンジ18の駆動が停止
される(ステップ403)。或いは、上述したようにオ
ペレータの指示によりシリンジ18の駆動が停止されて
も良い。なお、シリンジ停止時刻t1は、後の測定のた
めに利用される。その後、所定の時間teが経過する
と、制御部26は、A/D変換器60を停止する。たと
えば、上記時間teは、2〜3分であるが、これに限定
されるものではない。このようにして、メモリ62に
は、体内に二連腔腰椎穿刺針12が挿入されてから、生
理的食塩水が体内に注入され、その後、所定の時間が経
過するまでの、髄液圧のデータ値が記憶される。
【0027】次いで、オペレータが解析の開始を示すス
イッチないしキー(図示せず)を操作すると、制御部2
6は、これに応答して、図5に示す処理を開始する。ま
ず、制御部26は、平均値算出部66を起動して、図4
の処理にてメモリ62に記憶されたデータのうち、時刻
0〜時刻t0に対応するデータを読み出し、これら値の
平均を求めるように指示する(ステップ501)。ま
た、制御部26は、曲線近似部68を起動して、メモリ
62に記憶されたデータのうち、時刻t1〜teに対応
するデータを読み出し、これらデータ値に基づき、近似
曲線を得るように指示する(ステップ502)。たとえ
ば、曲線近似部68は、既知の回帰近似(たとえば、
(1)式に示すような多項式(五次式)のPolyno
mial Curve Fit)を利用して、近似曲線
を算出する。 Pt=A+Bt+Ct2+D(e−2)・t3+E(e
−4)・t4+F(e−7)・t5 (ただし、A、B、C、D、E、Fは正または負の定
数)・・・・・(1) なお、近似曲線を得る手法は、上記手法に限定されず、
指数関数を用いても良いし、最小二乗法などを用いても
良い。また、多項式も五次式に限定されないことは言う
までもない。また、ステップ501およびステップ50
2は、図5に示すように逐次的に実行しても良いし、可
能であれば、並列的に略同時に実行しても良い。
イッチないしキー(図示せず)を操作すると、制御部2
6は、これに応答して、図5に示す処理を開始する。ま
ず、制御部26は、平均値算出部66を起動して、図4
の処理にてメモリ62に記憶されたデータのうち、時刻
0〜時刻t0に対応するデータを読み出し、これら値の
平均を求めるように指示する(ステップ501)。ま
た、制御部26は、曲線近似部68を起動して、メモリ
62に記憶されたデータのうち、時刻t1〜teに対応
するデータを読み出し、これらデータ値に基づき、近似
曲線を得るように指示する(ステップ502)。たとえ
ば、曲線近似部68は、既知の回帰近似(たとえば、
(1)式に示すような多項式(五次式)のPolyno
mial Curve Fit)を利用して、近似曲線
を算出する。 Pt=A+Bt+Ct2+D(e−2)・t3+E(e
−4)・t4+F(e−7)・t5 (ただし、A、B、C、D、E、Fは正または負の定
数)・・・・・(1) なお、近似曲線を得る手法は、上記手法に限定されず、
指数関数を用いても良いし、最小二乗法などを用いても
良い。また、多項式も五次式に限定されないことは言う
までもない。また、ステップ501およびステップ50
2は、図5に示すように逐次的に実行しても良いし、可
能であれば、並列的に略同時に実行しても良い。
【0028】図6(a)は、上記実施の形態において、
A/D変換器60にてサンプルされたデータ値の一例を
示す図である。図6(a)において、時刻0から時刻t
0までのデータ値の平均値が、ステップ501において
得られ、得られた平均値が、髄液の初期圧P0(mmH
g)となる。また、時刻t1から時刻teまでのデータ
値に基づき得られた近似曲線(図6(b)の曲線601
参照)が、ステップ502にて得られた曲線Ptに対応
する。
A/D変換器60にてサンプルされたデータ値の一例を
示す図である。図6(a)において、時刻0から時刻t
0までのデータ値の平均値が、ステップ501において
得られ、得られた平均値が、髄液の初期圧P0(mmH
g)となる。また、時刻t1から時刻teまでのデータ
値に基づき得られた近似曲線(図6(b)の曲線601
参照)が、ステップ502にて得られた曲線Ptに対応
する。
【0029】その後に、制御部26は、抵抗値算出部7
0を起動する。抵抗値算出部70はこれに応答して、近
似曲線に基づき、時刻t1における値Ppおよび任意の
時刻tt(t1<tt<te)における値Ptを求め
る。上記時刻t1における値が、髄液の最高圧Pp(m
mHg)に対応する。さらに、抵抗値算出部70は、初
期圧P0、最高圧Ppおよび時刻ttにおける髄液圧P
tに基づき、Marmarouの式(2式参照)に基づき、髄液
吸収抵抗値Rを算出する(ステップ503)。
0を起動する。抵抗値算出部70はこれに応答して、近
似曲線に基づき、時刻t1における値Ppおよび任意の
時刻tt(t1<tt<te)における値Ptを求め
る。上記時刻t1における値が、髄液の最高圧Pp(m
mHg)に対応する。さらに、抵抗値算出部70は、初
期圧P0、最高圧Ppおよび時刻ttにおける髄液圧P
tに基づき、Marmarouの式(2式参照)に基づき、髄液
吸収抵抗値Rを算出する(ステップ503)。
【数1】 ここで、ΔVは、負荷生理的食塩水の量である。
【0030】このようにして、髄液吸収抵抗値Rが求め
られると、制御部26は、抵抗値Rを表示装置72やプ
リンタ70に出力するように指示する。これにより、表
示装置72の画面上に、抵抗値Rが表示され、或いは、
プリンタ70により、グラフなどに抵抗値Rが記載され
た印刷物が出力される(ステップ504)。
られると、制御部26は、抵抗値Rを表示装置72やプ
リンタ70に出力するように指示する。これにより、表
示装置72の画面上に、抵抗値Rが表示され、或いは、
プリンタ70により、グラフなどに抵抗値Rが記載され
た印刷物が出力される(ステップ504)。
【0031】本実施の形態によれば、二連腔腰椎穿刺針
12を利用することにより、髄液圧を常に監視すること
ができる。したがって、過度に髄液圧が高くなることに
起因して人体に損傷を与える危険性を著しく減じること
ができる。また、本実施の形態によれば、初期圧P0お
よび最高圧Ppからの減衰する圧波形を求め、これらに
基づき、抵抗値Rを算出するため、客観的な抵抗値Rを
得ることが可能となる。特に、本実施の形態において
は、シリンジの作動に着目し、シリンジの移動が始まる
までに得られたデータ値の平均値を初期圧P0とし、ま
た、シリンジの移動が終了してから、所定の時間が経過
するまでのデータ値に基づき、減衰する圧波形を、多次
回帰曲線を用いて近似している。したがって、オペレー
タの煩雑な操作の必要なく、適切な抵抗値Rを求めるこ
とが可能となる。
12を利用することにより、髄液圧を常に監視すること
ができる。したがって、過度に髄液圧が高くなることに
起因して人体に損傷を与える危険性を著しく減じること
ができる。また、本実施の形態によれば、初期圧P0お
よび最高圧Ppからの減衰する圧波形を求め、これらに
基づき、抵抗値Rを算出するため、客観的な抵抗値Rを
得ることが可能となる。特に、本実施の形態において
は、シリンジの作動に着目し、シリンジの移動が始まる
までに得られたデータ値の平均値を初期圧P0とし、ま
た、シリンジの移動が終了してから、所定の時間が経過
するまでのデータ値に基づき、減衰する圧波形を、多次
回帰曲線を用いて近似している。したがって、オペレー
タの煩雑な操作の必要なく、適切な抵抗値Rを求めるこ
とが可能となる。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態につき説
明を加える。この実施の形態にかかる髄液吸収測定シス
テム10の構成は、図1および図3に示すものと同様で
ある。なお、この実施の形態においては、得られたデー
タ値から変動の少ない水平な部分を切り出して、この水
平な部分のデータ値の平均値を算出してこれを初期圧P
0と決定し、かつ、データ値の最高値を最高圧Ppとし
て決定し、最高圧Ppから減衰する圧波形に基づき、近
似曲線を得るように構成されている。したがって、第2
の実施の形態においては、第1の実施の形態のように、
シリンジの作動のタイミングと、データ値とを関連つけ
ていなくても良い。
明を加える。この実施の形態にかかる髄液吸収測定シス
テム10の構成は、図1および図3に示すものと同様で
ある。なお、この実施の形態においては、得られたデー
タ値から変動の少ない水平な部分を切り出して、この水
平な部分のデータ値の平均値を算出してこれを初期圧P
0と決定し、かつ、データ値の最高値を最高圧Ppとし
て決定し、最高圧Ppから減衰する圧波形に基づき、近
似曲線を得るように構成されている。したがって、第2
の実施の形態においては、第1の実施の形態のように、
シリンジの作動のタイミングと、データ値とを関連つけ
ていなくても良い。
【0033】図7は、この実施の形態にかかる解析処理
を示すフローチャートである。オペレータが解析の開始
を示すスイッチないしキー(図示せず)を操作すると、
制御部26は、まず、平均値算出部66を起動する。平
均値算出部66は、これに応答して、データ値の初期的
な水平部を検出して、水平部の平均値を算出する(ステ
ップ701)。たとえば、高域ノイズを除去した後の値
が、所定の閾値を超えた場合に、水平部が終了すると判
断し、データの初期値から水平部の終了時の値までの平
均値を算出する。
を示すフローチャートである。オペレータが解析の開始
を示すスイッチないしキー(図示せず)を操作すると、
制御部26は、まず、平均値算出部66を起動する。平
均値算出部66は、これに応答して、データ値の初期的
な水平部を検出して、水平部の平均値を算出する(ステ
ップ701)。たとえば、高域ノイズを除去した後の値
が、所定の閾値を超えた場合に、水平部が終了すると判
断し、データの初期値から水平部の終了時の値までの平
均値を算出する。
【0034】次いで、制御部26は、曲線近似部68を
起動する。曲線近似部68は、水平部の終了時点からの
データを走査して、最高値Ppを検出するとともに、当
該最高値Ppが検出された時点t1以後、時刻teまで
の所定の期間のデータ値に基づき、近似曲線を算出する
(ステップ702)。この近似曲線の算出は、第1の実
施の形態のものと同様の手法を用いることができる。そ
の後に、抵抗値算出部70が、得られた初期圧P0、最
高圧Ppおよび任意の時刻tt(t1<tt<te)に
おける髄液圧Ptに基づき、Marmarouの式(2式参照)
に基づき、髄液吸収抵抗値Rを算出する(ステップ70
3)。ステップ703の処理の後に、表示装置72の画
面上に、抵抗値Rが表示され、或いは、プリンタ70に
より、グラフなどに抵抗値Rが記載された印刷物が出力
される(ステップ704)。
起動する。曲線近似部68は、水平部の終了時点からの
データを走査して、最高値Ppを検出するとともに、当
該最高値Ppが検出された時点t1以後、時刻teまで
の所定の期間のデータ値に基づき、近似曲線を算出する
(ステップ702)。この近似曲線の算出は、第1の実
施の形態のものと同様の手法を用いることができる。そ
の後に、抵抗値算出部70が、得られた初期圧P0、最
高圧Ppおよび任意の時刻tt(t1<tt<te)に
おける髄液圧Ptに基づき、Marmarouの式(2式参照)
に基づき、髄液吸収抵抗値Rを算出する(ステップ70
3)。ステップ703の処理の後に、表示装置72の画
面上に、抵抗値Rが表示され、或いは、プリンタ70に
より、グラフなどに抵抗値Rが記載された印刷物が出力
される(ステップ704)。
【0035】第2の実施の形態によれば、初期圧P0お
よび最高圧Ppからの減衰する圧波形を求め、これらに
基づき、抵抗値Rを算出するため、客観的な抵抗値Rを
得ることが可能となる。特に、第2の実施の形態におい
ては、得られた圧波形の形状に着目し、水平部を検出す
るとともに、最高値Ppが得られた時点以後の圧波形に
基づく近似曲線を算出している。したがって、シリンジ
の移動時刻を検出することなく、かつ、オペレータの煩
雑な操作の必要なく、適切な抵抗値Rを求めることが可
能となる。
よび最高圧Ppからの減衰する圧波形を求め、これらに
基づき、抵抗値Rを算出するため、客観的な抵抗値Rを
得ることが可能となる。特に、第2の実施の形態におい
ては、得られた圧波形の形状に着目し、水平部を検出す
るとともに、最高値Ppが得られた時点以後の圧波形に
基づく近似曲線を算出している。したがって、シリンジ
の移動時刻を検出することなく、かつ、オペレータの煩
雑な操作の必要なく、適切な抵抗値Rを求めることが可
能となる。
【0036】図8は、上記第2の実施の形態において得
られる信号やデータの一例を示す図である。図8(a)
は、圧トランスデューサに与えられるアナログ信号、図
8(b)は、A/D変換器60にてサンプルされたデー
タをそれぞれ示している。この実施の形態では、水平部
(図8(b)参照)を検出して、その間のデータ値の平
均値をとり、これを初期圧としている。また、最高圧P
pを検出して、それ以後の減衰する圧波形(図8(b)
の減衰部参照)に基づき、図8(c)に示す近似曲線を
得ている。図8(c)の例では、任意の時刻は、最高圧
となった時刻の2分後に設定されている。
られる信号やデータの一例を示す図である。図8(a)
は、圧トランスデューサに与えられるアナログ信号、図
8(b)は、A/D変換器60にてサンプルされたデー
タをそれぞれ示している。この実施の形態では、水平部
(図8(b)参照)を検出して、その間のデータ値の平
均値をとり、これを初期圧としている。また、最高圧P
pを検出して、それ以後の減衰する圧波形(図8(b)
の減衰部参照)に基づき、図8(c)に示す近似曲線を
得ている。図8(c)の例では、任意の時刻は、最高圧
となった時刻の2分後に設定されている。
【0037】なお、第2の実施の形態において、A/D
変換器60により得られたデータを表示装置72に表示
し、オペレータがマウスなどの入力装置(図示せず)を
操作することにより、水平部や、近似曲線を求める圧波
形の始点および終点を指定できるように構成しても良
い。
変換器60により得られたデータを表示装置72に表示
し、オペレータがマウスなどの入力装置(図示せず)を
操作することにより、水平部や、近似曲線を求める圧波
形の始点および終点を指定できるように構成しても良
い。
【0038】次に、本発明の第3の実施の形態につき説
明を加える。この実施の形態にかかる髄液吸収測定シス
テムの概略は図1に示すものと同様である。また、図9
は、圧解析装置22の構成を示すブロックダイヤグラム
である。図9においては、A/D変換器60からのデー
タを一時的に記憶するメモリ62が省略され、データ
が、平均値算出部66および曲線近似部68に直接与え
られて、リアルタイムに演算が実行されるようになって
いる。図10は、この実施の形態にかかる制御部、平均
値算出部、曲線近似部、抵抗値算出部の処理を示すフロ
ーチャートである。 図10のステップ1001〜ステ
ップ1004の処理は、図4のステップ401〜ステッ
プ404に略対応する。
明を加える。この実施の形態にかかる髄液吸収測定シス
テムの概略は図1に示すものと同様である。また、図9
は、圧解析装置22の構成を示すブロックダイヤグラム
である。図9においては、A/D変換器60からのデー
タを一時的に記憶するメモリ62が省略され、データ
が、平均値算出部66および曲線近似部68に直接与え
られて、リアルタイムに演算が実行されるようになって
いる。図10は、この実施の形態にかかる制御部、平均
値算出部、曲線近似部、抵抗値算出部の処理を示すフロ
ーチャートである。 図10のステップ1001〜ステ
ップ1004の処理は、図4のステップ401〜ステッ
プ404に略対応する。
【0039】たとえば、A/D変換器60が起動して
(ステップ1001)、圧トランスデューサからの信号
をディジタル化すると、このディジタル化されたデータ
は、平均値算出部66に与えられて、バッファ(図示せ
ず)に一時的に保持される。制御部26の指示によりシ
リンジ18の駆動が開始されると(ステップ100
2)、平均値算出部66は、A/D変換器60が起動し
てから、シリンジが駆動する時点までにA/D変換器6
0から与えられたデータ値の平均値を算出する(ステッ
プ1005)。なお、A/D変換器60から与えられた
データを保持するのではなく、これを逐次加算してお
き、最終的に全サンプル数で割り算することにより平均
値を求めても良い。
(ステップ1001)、圧トランスデューサからの信号
をディジタル化すると、このディジタル化されたデータ
は、平均値算出部66に与えられて、バッファ(図示せ
ず)に一時的に保持される。制御部26の指示によりシ
リンジ18の駆動が開始されると(ステップ100
2)、平均値算出部66は、A/D変換器60が起動し
てから、シリンジが駆動する時点までにA/D変換器6
0から与えられたデータ値の平均値を算出する(ステッ
プ1005)。なお、A/D変換器60から与えられた
データを保持するのではなく、これを逐次加算してお
き、最終的に全サンプル数で割り算することにより平均
値を求めても良い。
【0040】なお、少なくともシリンジ駆動開始(ステ
ップ1002)から、シリンジが停止する(ステップ1
003)までの髄液圧は、表示装置72などによりモニ
ター可能であるのが好ましい。
ップ1002)から、シリンジが停止する(ステップ1
003)までの髄液圧は、表示装置72などによりモニ
ター可能であるのが好ましい。
【0041】シリンジが停止すると(ステップ100
3)、A/D変換器60からのデータは、曲線近似部6
8に与えられる。曲線近似部68は、シリンジ停止から
A/D変換器60が停止するまでのデータを、バッファ
(図示せず)に保持する。A/D変換器60が停止する
と、これに応答して、バッファに保持したデータのデー
タ値に基づき、曲線近似部68は、圧波形の近似曲線を
求める(ステップ1006)。このようにして、平均
値、近時曲線が求められた後に、これら値に基づき、任
意の時刻ttにおける髄液圧を求め、さらに、Marmarou
の式(2式参照)に基づき、髄液吸収抵抗値Rを算出
し、結果を出力する(ステップ1007)。ステップ1
007の処理は、図5のステップ503およびステップ
504の処理に対応する。
3)、A/D変換器60からのデータは、曲線近似部6
8に与えられる。曲線近似部68は、シリンジ停止から
A/D変換器60が停止するまでのデータを、バッファ
(図示せず)に保持する。A/D変換器60が停止する
と、これに応答して、バッファに保持したデータのデー
タ値に基づき、曲線近似部68は、圧波形の近似曲線を
求める(ステップ1006)。このようにして、平均
値、近時曲線が求められた後に、これら値に基づき、任
意の時刻ttにおける髄液圧を求め、さらに、Marmarou
の式(2式参照)に基づき、髄液吸収抵抗値Rを算出
し、結果を出力する(ステップ1007)。ステップ1
007の処理は、図5のステップ503およびステップ
504の処理に対応する。
【0042】本実施の形態によれば、A/D変換器60
からの出力を直接演算に用いているので、より迅速に適
切な抵抗値を求めることが可能となる。また、必要なメ
モリ容量を小さくすることが可能となる。
からの出力を直接演算に用いているので、より迅速に適
切な抵抗値を求めることが可能となる。また、必要なメ
モリ容量を小さくすることが可能となる。
【0043】次に、上記実施の形態にかかる髄液吸収測
定システム10を収容する本体30(キャビネット)に
つき説明を加える。図11は、髄液吸収測定システム1
0の外観の一例を示す図である。図11において、本体
30には、圧解析部22、シリンジ駆動部24、制御部
26が収容されている。また、本体30は、圧トランス
デューサからの信号線201の先端にあるコネクタ20
2と接続できるようになっている。さらに、図11に示
すように、本体30には、シリンジ18を収容するため
の収容部204を備え、シリンジ18を収容できるとと
もに、オペレータが操作するためのスイッチやキー群2
06、208が、その上面に配置されている。また、シ
リンジ18には予め耐圧チューブ20が取り付けられ、
かつ、圧トランスデューサ14にも、予め耐圧チューブ
16が取り付けられている。なお、圧トランスデューサ
14と、信号線201との間は、予め固定されていても
良いし、コネクタなどを介して、取り外し可能に接続で
きるようになっていても良い。
定システム10を収容する本体30(キャビネット)に
つき説明を加える。図11は、髄液吸収測定システム1
0の外観の一例を示す図である。図11において、本体
30には、圧解析部22、シリンジ駆動部24、制御部
26が収容されている。また、本体30は、圧トランス
デューサからの信号線201の先端にあるコネクタ20
2と接続できるようになっている。さらに、図11に示
すように、本体30には、シリンジ18を収容するため
の収容部204を備え、シリンジ18を収容できるとと
もに、オペレータが操作するためのスイッチやキー群2
06、208が、その上面に配置されている。また、シ
リンジ18には予め耐圧チューブ20が取り付けられ、
かつ、圧トランスデューサ14にも、予め耐圧チューブ
16が取り付けられている。なお、圧トランスデューサ
14と、信号線201との間は、予め固定されていても
良いし、コネクタなどを介して、取り外し可能に接続で
きるようになっていても良い。
【0044】このように構成された髄液吸収測定システ
ム10にあっては、オペレータは、生理的食塩水が充填
されたシリンジ18を本体30に収容して、耐圧チュー
ブ20の先端を、二連腔腰椎穿刺針12のアダプタ部3
4の負荷液注入部と連結し、かつ、圧トランスデューサ
14を、コネクタ202を介して本体30と接続すると
ともに、圧トランスデューサ14に取り付けられた耐圧
チューブの先端を、二連腔腰椎穿刺針12のアダプタ部
34の圧測定用腔と連結すれば、システムを完成させる
ことができる。
ム10にあっては、オペレータは、生理的食塩水が充填
されたシリンジ18を本体30に収容して、耐圧チュー
ブ20の先端を、二連腔腰椎穿刺針12のアダプタ部3
4の負荷液注入部と連結し、かつ、圧トランスデューサ
14を、コネクタ202を介して本体30と接続すると
ともに、圧トランスデューサ14に取り付けられた耐圧
チューブの先端を、二連腔腰椎穿刺針12のアダプタ部
34の圧測定用腔と連結すれば、システムを完成させる
ことができる。
【0045】測定が終了した後に、オペレータは、これ
らを取り外し、二連腔腰椎穿刺針12と、耐圧チューブ
20およびシリンジ18と、耐圧チューブ16および圧
トランスデューサ14とを廃棄する。したがって、オペ
レータは、煩雑な手順を要することなく、システムを組
み立て、或いは、システムの廃棄物を取り外しすること
が可能となる。また、オペレータにより接続される部分
が少ないため、システムが雑菌に汚染される危険性を減
じることが可能となる。
らを取り外し、二連腔腰椎穿刺針12と、耐圧チューブ
20およびシリンジ18と、耐圧チューブ16および圧
トランスデューサ14とを廃棄する。したがって、オペ
レータは、煩雑な手順を要することなく、システムを組
み立て、或いは、システムの廃棄物を取り外しすること
が可能となる。また、オペレータにより接続される部分
が少ないため、システムが雑菌に汚染される危険性を減
じることが可能となる。
【0046】本発明は、以上の実施の形態に限定される
ことなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内
で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内
に包含されるものであることは言うまでもない。たとえ
ば、前記第2の実施の形態においては、圧トランスデュ
ーサからの信号(アナログ信号)をA/D変換器にてデ
ィジタル化しているが、たとえば、アナログのポリグラ
フに出力された結果(グラフ)をスキャンすることによ
りディジタルデータを得て、得られたディジタルデータ
を解析して、水平部や圧波形を算出するように構成して
も良い。
ことなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内
で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内
に包含されるものであることは言うまでもない。たとえ
ば、前記第2の実施の形態においては、圧トランスデュ
ーサからの信号(アナログ信号)をA/D変換器にてデ
ィジタル化しているが、たとえば、アナログのポリグラ
フに出力された結果(グラフ)をスキャンすることによ
りディジタルデータを得て、得られたディジタルデータ
を解析して、水平部や圧波形を算出するように構成して
も良い。
【0047】また、前記実施の形態においては、髄液吸
収測定システムを、本体30、つまり、キャビネット内
に収容しているが、これに限定されるものではなく、圧
解析部や制御部26などがパーソナルコンピュータによ
り構成され、シリンジ18を収容する別体のインフュー
ジョンポンプがパーソナルコンピュータの制御部26に
より制御されても良い。
収測定システムを、本体30、つまり、キャビネット内
に収容しているが、これに限定されるものではなく、圧
解析部や制御部26などがパーソナルコンピュータによ
り構成され、シリンジ18を収容する別体のインフュー
ジョンポンプがパーソナルコンピュータの制御部26に
より制御されても良い。
【0048】さらに、前記実施の形態においては、二連
腔穿刺針を用いているが、必ずしもこれに限定されるも
のではなく、圧トランスデューサに接続された耐圧チュ
ーブに連通する単腔の穿刺針と、シリンジに接続された
耐圧チューブと連通する単腔の穿刺針を用いても良い。
さらに、本明細書において、手段とは必ずしも物理的手
段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウ
ェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つ
の手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現され
ても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理
的手段により実現されてもよい。
腔穿刺針を用いているが、必ずしもこれに限定されるも
のではなく、圧トランスデューサに接続された耐圧チュ
ーブに連通する単腔の穿刺針と、シリンジに接続された
耐圧チューブと連通する単腔の穿刺針を用いても良い。
さらに、本明細書において、手段とは必ずしも物理的手
段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウ
ェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つ
の手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現され
ても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理
的手段により実現されてもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、オペレータによる煩雑
な操作を必要とすることなく、かつ、客観的で適切な髄
液吸収の指標を求めることができる髄液吸収測定システ
ムおよび測定方法を提供することが可能となる。また、
本発明によれば、組み立て、分解や廃棄が容易で、か
つ、雑菌に汚染される危険性が小さい髄液吸収測定シス
テムを提供することができる。さらに、本発明によれ
ば、髄液圧の常時監視が可能な穿刺針を提供することが
可能となる。
な操作を必要とすることなく、かつ、客観的で適切な髄
液吸収の指標を求めることができる髄液吸収測定システ
ムおよび測定方法を提供することが可能となる。また、
本発明によれば、組み立て、分解や廃棄が容易で、か
つ、雑菌に汚染される危険性が小さい髄液吸収測定シス
テムを提供することができる。さらに、本発明によれ
ば、髄液圧の常時監視が可能な穿刺針を提供することが
可能となる。
【0050】このように、本発明によれば、客観的で適
切な髄液吸収の指標(抵抗値)を求めることができるた
め、髄液循環障害をきたす疾患(たとえば、水頭症や正
常圧水頭症)の診断をより適切になすことが可能とな
る。また、上記髄液吸収の指標を参考にして、外科的治
療の適応や、髄液短絡術に用いるシャントシステムの圧
設定の選択をより適切になすことが可能となる。
切な髄液吸収の指標(抵抗値)を求めることができるた
め、髄液循環障害をきたす疾患(たとえば、水頭症や正
常圧水頭症)の診断をより適切になすことが可能とな
る。また、上記髄液吸収の指標を参考にして、外科的治
療の適応や、髄液短絡術に用いるシャントシステムの圧
設定の選択をより適切になすことが可能となる。
【図1】 図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる
髄液吸収測定システムの概略構成を示すブロックダイヤ
グラムである。
髄液吸収測定システムの概略構成を示すブロックダイヤ
グラムである。
【図2】 図2は、本実施の形態にかかる二連腔腰椎穿
刺針の概略を示す図である。
刺針の概略を示す図である。
【図3】 図3は、第1の実施の形態にかかる圧解析部
および制御部の構成を示すブロックダイヤグラムであ
る。
および制御部の構成を示すブロックダイヤグラムであ
る。
【図4】 図4は、第1の実施の形態にかかる髄液吸収
測定システムのデータ収集処理を示すフローチャートで
ある。
測定システムのデータ収集処理を示すフローチャートで
ある。
【図5】 図5は、第1の実施の形態にかかる髄液吸収
測定システムのデータ解析処理を示すフローチャートで
ある。
測定システムのデータ解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図6】 図6は、第1の実施の形態において、得られ
たデータの一例を示す図である。
たデータの一例を示す図である。
【図7】 図7は、第2の実施の形態にかかる髄液吸収
測定システムのデータ解析処理を示すフローチャートで
ある。
測定システムのデータ解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図8】 図8は、第2の実施の形態において、得られ
たデータの一例を示す図である。
たデータの一例を示す図である。
【図9】 図9は、第3の実施の形態にかかる圧解析部
および制御部の構成を示すブロックダイヤグラムであ
る。
および制御部の構成を示すブロックダイヤグラムであ
る。
【図10】 図10は、第3の実施の形態にかかる制御
部、平均値算出部、曲線近似部、抵抗値算出部の処理を
示すフローチャートである。
部、平均値算出部、曲線近似部、抵抗値算出部の処理を
示すフローチャートである。
【図11】 図11は、本発明にかかる髄液吸収測定シ
ステムの外観の一例を示す図である。
ステムの外観の一例を示す図である。
【図12】 図12は、従来の髄液吸収測定システムの
概略を示す図である。
概略を示す図である。
10 髄液吸収測定システム 12 二連腔腰椎穿刺針 14 圧トランスデューサ 16、20 耐圧チューブ 18 シリンジ 22 圧解析部 24 シリンジ駆動部 26 制御部 30 本体(キャビネット) 60 A/D変換器 62 メモリ 66 平均値算出部 68 曲線近似部 70 抵抗値算出部
Claims (8)
- 【請求項1】 腰椎穿刺針からの髄液圧に対応するデー
タを収集し、髄液吸収の指標を得る髄液吸収測定システ
ムであって、 腰椎に穿刺するための穿刺針であって、貫通する二つの
腔を有する二連腔穿刺針と、 上記二連腔穿刺針の一方の腔と取り外し可能に連結され
る耐圧チューブを有する圧トランスデューサであって、
前記耐圧チューブを介して前記一方の腔と連通可能な圧
トランスデューサと、 前記二連腔穿刺針の他方の腔と取り外し可能に連結され
る耐圧チューブを有するシリンジであって、その内部に
予め負荷液が充填され、前記耐圧チューブを介して前記
他方の腔と連通可能なシリンジと、 当該シリンジを駆動して、当該シリンジから耐圧チュー
ブおよび二連腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷液を注
入するシリンジ駆動手段と、 所定のタイミングから前記シリンジ駆動手段によってシ
リンジが始動するときまでの、腰椎穿刺針を介して圧ト
ランスデューサにより測定されたデータを記憶する第1
のメモリと、 前記シリンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過する
までに、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを記憶す
る第2のメモリと、 前記第1のメモリに記憶されたデータに基づき、負荷液
を注入する前のデータ値の平均値を求める平均値算出手
段と、 前記第2のメモリに記憶されたデータに基づき、負荷液
を注入し終わってから、所定の期間が経過するまでのデ
ータ値に基づく近似曲線を求める曲線近似手段と、 前記平均値と、近似曲線と、ある任意の時刻における近
似曲線上の値とに基づき、髄液吸収抵抗値を求める抵抗
値算出手段とを備えたことを特徴とする髄液吸収測定シ
ステム。 - 【請求項2】 腰椎穿刺針からの髄液圧に対応するデー
タを収集し、髄液吸収の指標を得る髄液吸収測定システ
ムであって、 腰椎に穿刺するための穿刺針であって、貫通する二つの
腔を有する二連腔穿刺針と、 上記二連腔穿刺針の一方の腔と取り外し可能に連結され
る耐圧チューブを有する圧トランスデューサであって、
前記耐圧チューブを介して前記一方の腔と連通可能な圧
トランスデューサと、 前記二連腔穿刺針の他方の腔と取り外し可能に連結され
る耐圧チューブを有するシリンジであって、その内部に
予め負荷液が充填され、前記耐圧チューブを介して前記
他方の腔と連通可能なシリンジと、 当該シリンジを駆動して、当該シリンジから耐圧チュー
ブおよび二連腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷液を注
入するシリンジ駆動手段と、 所定のタイミングから前記シリンジ駆動手段によってシ
リンジが始動するときまでの、腰椎穿刺針を介して圧ト
ランスデューサにより測定されたデータを受け入れ、当
該測定されたデータに基づき、負荷液を注入する前のデ
ータ値の平均値を求める平均値算出手段と、 前記シリンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過する
までに、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを受け入
れ、当該測定されたデータに基づき、負荷液を注入し終
わってから、所定の期間が経過するまでのデータ値に基
づく近似曲線を求める曲線近似手段と、 前記平均値と、近似曲線と、ある任意の時刻における近
似曲線上の値とに基づき、髄液吸収抵抗値を求める抵抗
値算出手段とを備えたことを特徴とする髄液吸収測定シ
ステム。 - 【請求項3】 前記平均値算出手段、前記曲線近似手
段、前記抵抗値算出手段、および/または、第1並びに
第2のメモリを含む電子部品をその内部に収容する本体
を有し、前記本体の表面には、前記圧トランスデューサ
の一方の側から、当該圧トランスデューサからの信号を
前記電子部品に接続するための端子が設けられ、 前記本体の少なくとも外部とのアクセスが可能な位置
に、取り外し可能なように前記シリンジが配置され、か
つ、当該取り外し可能なシリンジに隣接して、シリンジ
駆動手段が配置されたことを特徴とする請求項1または
2に記載の髄液吸収測定システム。 - 【請求項4】 さらに、前記圧トランスデューサにて測
定されたデータを受け入れ、当該測定されたデータに基
づく髄液圧をモニターする表示装置を備えたことを特徴
とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の髄液吸収
測定システム。 - 【請求項5】 前記平均値算出手段が、前記データ値に
基づき、その大局的変動が所定範囲となる水平部を検出
して、当該水平部にあるデータ値の平均値を算出するよ
うに構成されたことを特徴とする請求項1ないし4の何
れか一項に記載の髄液吸収測定システム。 - 【請求項6】 前記曲線近似手段が、前記データ値の最
高値を検出し、前記最高値に対応する時刻からのデータ
に基づき、近似曲線を求めるように構成されたことを特
徴とする請求項1または5の何れか一項に記載の髄液吸
収測定システム。 - 【請求項7】 前記二連腔穿刺針が、前記第1の腔と第
2の腔とが平行に配置された金属製の針本体と、前記針
本体の先尖部の反対側に取り付けられた、略Y字状の樹
脂製のアダプタであって、二つの脚部の各々に、耐圧チ
ューブと取り外し可能に連結するための係止部材が配置
されたアダプタとを有することを特徴とする請求項1な
いし6の何れか一項に記載の髄液吸収測定システム。 - 【請求項8】 腰椎に穿刺するための穿刺針であって、
貫通する二つの腔を有する二連腔穿刺針と、上記二連腔
穿刺針の一方の腔と取り外し可能に連結される耐圧チュ
ーブを有する圧トランスデューサであって、前記耐圧チ
ューブを介して前記一方の腔と連通可能な圧トランスデ
ューサと、前記二連腔穿刺針の他方の腔と取り外し可能
に連結される耐圧チューブを有するシリンジであって、
その内部に予め負荷液が充填され、前記耐圧チューブを
介して前記他方の腔と連通可能なシリンジと、当該シリ
ンジを駆動して、当該シリンジから耐圧チューブおよび
二連腔穿刺針を介して、前記腰椎に負荷液を注入するシ
リンジ駆動手段とを備えた髄液吸収測定システムを作動
させて、前記二連腔穿刺針から圧トランスデューサを介
して得られたの髄液圧に対応するデータを収集し、髄液
吸収の指標を得る髄液吸収測定方法を実現するためのプ
ログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な記憶
媒体であって、 所定のタイミングから腰椎穿刺針を介して圧トランスデ
ューサにより測定されたデータを受け入れ、 前記シリンジ駆動手段を駆動して、シリンジから耐圧チ
ューブおよび二連腔穿刺針を介して負荷液を注入し、 前記所定のタイミングから前記シリンジ駆動手段により
シリンジが始動するときまでの、腰椎穿刺針を介して圧
トランスデューサにより測定されたデータを第1のメモ
リに記憶し、 前記シリンジ駆動手段の停止から所定の時間が経過する
までに、腰椎穿刺針を介して測定されたデータを第2の
メモリに記憶し、 前記第1のメモリに記憶されたデータに基づき、負荷液
を注入する前のデータ値の平均値を求め、 前記第2のメモリに記憶されたデータに基づき、負荷液
を注入し終わってから、所定の期間が経過するまでのデ
ータ値に基づく近似曲線を求め、 前記平均値と、近似曲線と、ある任意の時刻における近
似曲線上の値とに基づき、髄液吸収抵抗値を求めること
を特徴とするプログラムを記憶した記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10116366A JP3052238B2 (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 髄液吸収測定システム、髄液吸収測定方法、記憶媒体、および、髄液圧の吸収を測定するために用いられる穿刺針 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10116366A JP3052238B2 (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 髄液吸収測定システム、髄液吸収測定方法、記憶媒体、および、髄液圧の吸収を測定するために用いられる穿刺針 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11299742A JPH11299742A (ja) | 1999-11-02 |
JP3052238B2 true JP3052238B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=14685198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10116366A Expired - Lifetime JP3052238B2 (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | 髄液吸収測定システム、髄液吸収測定方法、記憶媒体、および、髄液圧の吸収を測定するために用いられる穿刺針 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3052238B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8679048B2 (en) | 2009-03-31 | 2014-03-25 | Likvor Ab | Optimization of hydrocephalus shunt settings |
Families Citing this family (4)
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EP1853160A1 (en) | 2005-02-28 | 2007-11-14 | Jan Malm | Method and device for determining the hydrodynamics of the cerebrospinal fluid system |
PL217417B1 (pl) * | 2007-06-22 | 2014-07-31 | Politechnika Wroclawska | Układ do wyznaczania parametrów kompensacyjnych przestrzeni wewnątrzczaszkowej podczas testu infuzyjnego |
US8109899B2 (en) | 2009-07-06 | 2012-02-07 | Likvor Ab | Fully automated method of measuring and regulating cerebrospinal fluid parameters using disposable tube-set |
-
1998
- 1998-04-27 JP JP10116366A patent/JP3052238B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
脳神経外科ジャーナル,Vol.2,No.3,July 1993,pp226−231 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8679048B2 (en) | 2009-03-31 | 2014-03-25 | Likvor Ab | Optimization of hydrocephalus shunt settings |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11299742A (ja) | 1999-11-02 |
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