JP3052196U - ユニット式分電盤用インターロックバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インターロックバーが外れにくく、遮断器の
操作性を悪化させることがなく、また異メーカーの遮断
器でも使用できるインターロックバーを提供する。 【解決手段】 ユニット式分電盤において、断路ユニッ
ト５に搭載された遮断器１０の操作つまみ１０ａの入り
方向への移動によって基端部が押されるインターロック
バー２１の先端部によって断路ユニットを出し入れする
ハンドル孔２２が閉塞される構成とし、かつインターロ
ックバー２１の形状を、中間の垂直部２１ａの両側に第
１の水平部２１ｂと第２の水平部２１ｃを有する形状と
し、断路ブロック９側には第１の水平部２１ｂと第２の
水平部２１ｃをそれぞれ水平方向に移動自在に支持する
第１及び第２の支持部２３，２４を設けたユニット式分
電盤のインターロックバー。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、分電盤、分岐盤、制御盤等（以下、総称して「分電盤」という）に 関し、特に分電盤に搭載される遮断器などの機器をユニット化した分電盤のイン ターロックバーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の分電盤は、ブスバーに直接、遮断器や計器などの電気機器を配線してい た。 しかしながら、負荷の状態で母線電源を断にすることができない場合が多い。 このため、負荷の容量の変更により、配線用遮断器を変更する改造が発生した場 合、活線作業となる。活線作業中、機具の取付穴加工、取付、配線を行う場合、 感電という危険が伴うし、作業中、物を落としたりして、短絡事故を起こす恐れ がある。

【０００３】 また、活線中の作業で、安全を重視する必要があるため、作業工期が大幅にか かる。 さらに、配線作業の効率を考慮して、機器の取り付け密度を低くしていたので 、盤の小型化に限界があった。

【０００４】 このような従来の問題点を解決するために、本出願人は、先に、実用新案登録 第３０２４４５２号明細書において、母線の電源を断にすることなく、感電、短 絡事故を防ぎ、しかも、短時間にユニットの取付、取り外しを可能とし、さらに 盤の小型化を図ったユニット式分電盤を開示した。

【０００５】 これについて説明する。 図１は前記先の提案になる分電盤の全体構成を示す斜視図、図２は母線ケース と断路ユニットとの取付状態を示す斜視図、図３は断路ユニットの可動接触子の 部分を示す斜視図、図４はブスバーに対する可動接触子の接続前状態を示す平面 図である。

【０００６】 これらの図中、１は盤ケーシング、２は盤ケーシング本体１内部一側方に配設 された複数のブスバー３の周囲を覆う母線ケース、４は盤ケーシング本体内部他 側方に設けた垂直支柱、５は母線ケース２及び垂直支柱３に設けられたユニット 取付穴によって固定される断路ユニットである。母線ケース２には、図２に示す ように、所定間隔毎にブスバー接続口６が設けられている。断路ユニット５は、 内部に可動接触子７及びシャッター開閉用つめ８を突出可能に内蔵した断路ブロ ック９と、遮断器等の電気機器１０と、負荷側端子台１１とが取り付けられてい る。また、断路ユニット５には着脱用把手１２、１３と、母線ケース２に所定間 隔で設けられたユニット取付穴１４に嵌合する突起１５と、垂直支柱４に所定間 隔で設けられた取付ビス穴１６（図１参照）と位置合わせしてビス止めするため の固定穴１７が設けられている。

【０００７】 断路ブロック９内には、可動接触子７及びシャッター開閉用つめ８を進退させ るためのギア機構（図示せず）が内蔵されており、抜取り式のブスバー接続用ハ ンドル１８を外部から挿入して２７０度回転させることにより可動接触子７及び シャッター開閉用つめ８を突出及び後退させる構造となっている。なお、図中１ ９はアース接触子である。

【０００８】 母線ケース２の内部には、図４に示すように、ブスバー接続口６とブスバー３ との間を遮るシャッター２０が設けられており、シャッター開閉用つめ８が挿入 されるとシャッター２０が開くようになっている。

【０００９】 以上の構成のユニット式分電盤において、断路ユニット５を装着する時は、可 動接触子７及びシャッター開閉用つめ８を後退させ、遮断器などの電気機器１０ を不作動状態にして、任意のブスバー接続口６の位置に断路ユニット５を持って いき、取付穴１４に突起１５を差し込んで位置決めし、取付ビス穴１６と固定穴 １７とを位置合わせしてビス止めする。ついで、ブスバー接続用ハンドル１８を 断路ブロック９のハンドル孔に差し込み、２７０度回転させるとまずシャッター 開閉用つめ８が母線ケース２内に入り込み、シャッター２０が開く。ついで、可 動接触子７がブスバー接続口６を通ってブスバー３に接触する。ついで、遮断器 などの電気機器１０のスイッチを入れて電気機器１０を作動状態とする。

【００１０】 断路ユニット５を取り外す時は、まず電気機器１０のスイッチを切り、負荷と 切り離してから、ブスバー接続用ハンドル１８を用いて可動接触子７及びシャッ ター開閉用つめ８を後退させ、負荷との配線を外し、ビスを外してから、把手１ ２、１３を持って断路ユニット５を取り外す。 このように、断路ユニット５を、ブスバー３の活線状態で着脱できる。

【００１１】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、断路ユニットに搭載される電気機器のうち、遮断器は、遮断器が入 り状態のとき断路ユニットをブスバーから引き外すと、断路ユニットの可動接触 子とブスバーとの間でアークが発生し、可動接触子やブスバーの溶損、火花によ る絶縁材料の損耗などの重大な問題が発生する。そこで、遮断器が入り状態では 断路ユニットをブスバーから引き外すことができないように、インターロック機 構を設ける必要がある。

【００１２】 前述の従来例では、ブスバー接続用ハンドル１８を差し込むハンドル孔と遮断 器１０の操作つまみとの間にインターロックバーを設けて、遮断器１０の操作つ まみが入り状態のときにはハンドル孔２を塞いでブスバー接続用ハンドル１８が 挿入できないようにする構造である。

【００１３】 この場合、一般的には、遮断器の入・切に連動するように遮断器の操作つまみ にインターロックバーを引っかける（固定・接続する）方式が考えられる。

【００１４】 しかしながら、（１）遮断器の操作つまみと、インターロックバーを連動させ るため、遮断器単体での操作がしづらい。（２）遮断器の機種毎に操作つまみの 位置、つまみの傾斜角度などが異なるので、専用のインターロックバーを作る必 要が生じる。という問題があった。

【００１５】 本考案が解決しようとする課題は、インターロックバーが外れにくく、遮断器 の操作性を悪化させることがなく、また異メーカーの遮断器でも使用できるイン ターロックバーを提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案のユニット式分電盤用インターロックバーは 、盤ケーシング本体内部一側方に複数のブスバーを縦方向に配設し、前記ブスバ ーの周囲を覆う母線ケースを設け、この母線ケース及び前記盤ケーシング本体内 部他側方に設けた垂直支柱にそれぞれ所定高さ毎にユニット取付穴を設け、前記 母線ケースの内側部にブスバー接続口を所定高さ毎に設け、前記母線ケース及び 垂直支柱に設けられたユニット取付穴によって固定される断路ユニットに、前記 ブスバー接続口を通して前記母線ケース内のブスバーに接触する可動接触子を接 離可能に設けた断路ブロックを取り付け、前記断路ユニットに、遮断器を含む電 気機器を取り付け、かつ前記断路ブロックに、前記可動接触子を前記ブスバーに 接続及び引き外すための開閉機構と、この開閉機構を動作させるためのブスバー 接続用ハンドルを挿入するためのハンドル孔を設けたユニット式分電盤において 、前記断路ユニットに搭載された遮断器の操作つまみの入り方向への移動によっ て基端部が押されるインターロックバーの先端部によって前記ハンドル孔が閉塞 される構成とし、かつ前記インターロックバーの形状を、中間の垂直部の両側に 第１の水平部と第２の水平部を有する形状とし、断路ブロック側には前記第１の 水平部と第２の水平部をそれぞれ水平方向に移動自在に支持する第１及び第２の 支持部を設けたことを特徴とする。

【００１７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を実施例を参照しながら具体的に説明する。 図５は本考案の実施例を示す正面図であり、断路ブロック９に搭載された遮断 器１０の操作つまみ１０ａとブスバー接続用ハンドル１８を挿入するハンドル孔 ２２との間に、インターロックバー２１が設けられている。インターロックバー ２１は、中間の垂直部２１ａの両側に第１の水平部２１ｂと第２の水平部２１ｃ が形成されており、第１の水平部２１ｂの先端部には係合部２１ｄが形成されて いる。係合部２１は、遮断器１０の操作つまみ１０ａの片側に当接し、第２の水 平部２１ｃの先端部は操作つまみ１０ａの入り状態ではハンドル孔２２を閉塞し 、操作つまみ１０ａが切りの状態でインターロックバー２１を図面上左方向に移 動するとハンドル孔２２が開放されてブスバー接続用ハンドル１８を挿入できる ようになっている。インターロックバー２１は、第１の水平部２１ｂと第２の水 平部２１ｃの各中間部において第１の支持部２３と第２の支持部２４で支持され ている。

【００１８】 本実施例において、遮断器１０がＯＮのときは操作つまみ１０ａが係合部２１ ｄを図面上右方向に押すので、インターロックバー２１の第２の水平部２１ｃの 先端がハンドル孔２２を塞ぎ、ブスバー接続用ハンドル１８が挿入できないよう にして、機械的インターロックをかける。遮断器１０が０ＦＦのときは、操作つ まみ１０ａが図面上左方向にあるので、インターロックバー２１を手で左方向に 移動させ、ハンドル孔２２を開放してブスバー接続用ハンドル１８を挿入して開 放操作ができるようにする。

【００１９】

【考案の効果】

上述したように、本考案によれば、遮断器の操作つまみに引っかけず、入り操 作時のみインターロックバーを押す形状としたことにより、遮断器の操作性を悪 化させることがなく、また異メーカーの遮断器でも使用できる。また、インター ロックバーを曲げて２箇所で支持したことにより、インターロックバーが確実に 固定される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 先の提案による分電盤の全体構成を示す斜視
図である。

【図２】 図１の母線ケースと断路ユニットとの取付状
態を示す斜視図である。

【図３】 図１の断路ユニットの可動接触子の部分を示
す斜視図である。

【図４】 図１のブスバーに対する可動接触子の接続前
状態を示す平面図である。

【図５】 本考案の実施例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 盤ケーシング、２ 母線ケース、３ ブスバー、４
垂直支柱、５ 断路ユニット、６ ブスバー接続口、
７ 可動接触子、８ シャッター開閉用つめ、９断路ブ
ロック、１０ 電気機器、１１ 負荷側端子台、１２，
１３ 着脱用把手、１４ ユニット取付穴、１５ 突
起、１６ 取付ビス穴、１７ 固定穴、１８ 抜取り式
のブスバー接続用ハンドル、１９ アース接触子、２０
シャッター、２１ インターロックバー、２１ａ 垂
直部、２１ｂ 第１の水平部、２１ｃ 第２の水平部、
２１ｄ 係合部、２２ ハンドル孔、２３，２４ 支持
部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 盤ケーシング本体内部一側方に複数のブ
   スバーを縦方向に配設し、前記ブスバーの周囲を覆う母
   線ケースを設け、この母線ケース及び前記盤ケーシング
   本体内部他側方に設けた垂直支柱にそれぞれ所定高さ毎
   にユニット取付穴を設け、前記母線ケースの内側部にブ
   スバー接続口を所定高さ毎に設け、前記母線ケース及び
   垂直支柱に設けられたユニット取付穴によって固定され
   る断路ユニットに、前記ブスバー接続口を通して前記母
   線ケース内のブスバーに接触する可動接触子を接離可能
   に設けた断路ブロックを取り付け、前記断路ユニット
   に、遮断器を含む電気機器を取り付け、かつ前記断路ブ
   ロックに、前記可動接触子を前記ブスバーに接続及び引
   き外すための開閉機構と、この開閉機構を動作させるた
   めのブスバー接続用ハンドルを挿入するためのハンドル
   孔を設けたユニット式分電盤において、 前記断路ユニットに搭載された遮断器の操作つまみの入
   り方向への移動によって基端部が押されるインターロッ
   クバーの先端部によって前記ハンドル孔が閉塞される構
   成とし、かつ前記インターロックバーの形状を、中間の
   垂直部の両側に第１の水平部と第２の水平部を有する形
   状とし、断路ブロック側には前記第１の水平部と第２の
   水平部をそれぞれ水平方向に移動自在に支持する第１及
   び第２の支持部を設けたことを特徴とするユニット式分
   電盤のインターロックバー。