JP3051630B2 - プレートフィン型熱交換器 - Google Patents
プレートフィン型熱交換器Info
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- JP3051630B2 JP3051630B2 JP5341652A JP34165293A JP3051630B2 JP 3051630 B2 JP3051630 B2 JP 3051630B2 JP 5341652 A JP5341652 A JP 5341652A JP 34165293 A JP34165293 A JP 34165293A JP 3051630 B2 JP3051630 B2 JP 3051630B2
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- fins
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プレートフィン型熱
交換器の改良に係り、特に化学プラントや燃料電池プラ
ントなどの高温で長時間繰り返し使用される場合や、低
温工業用プラントなどのように低温での長時間の繰り返
し使用に際し、プレートフィン型熱交換器のコア部構成
部材が、熱応力のために、変形あるいは損傷するのを防
止するプレートフィン型熱交換器に関する。
交換器の改良に係り、特に化学プラントや燃料電池プラ
ントなどの高温で長時間繰り返し使用される場合や、低
温工業用プラントなどのように低温での長時間の繰り返
し使用に際し、プレートフィン型熱交換器のコア部構成
部材が、熱応力のために、変形あるいは損傷するのを防
止するプレートフィン型熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】化学プラントや燃料電池発電プラントな
どでは、高温流体の温度が500℃以上あり、該プラン
トで使用されるステンレス鋼などからなる耐熱合金製プ
レートフィン型熱交換器は、その全使用期間中の起動停
止回数は数千回にもおよび、また高温に晒されている時
間は数万時間から十数万時間にも達する。また、低温流
体温度が−160℃以下である低温工業用プラントなど
で使用されるアルミニウム製プレートフィン型熱交換器
も起動停止回数は数千回に達する。
どでは、高温流体の温度が500℃以上あり、該プラン
トで使用されるステンレス鋼などからなる耐熱合金製プ
レートフィン型熱交換器は、その全使用期間中の起動停
止回数は数千回にもおよび、また高温に晒されている時
間は数万時間から十数万時間にも達する。また、低温流
体温度が−160℃以下である低温工業用プラントなど
で使用されるアルミニウム製プレートフィン型熱交換器
も起動停止回数は数千回に達する。
【0003】この熱交換器の心臓部である熱交換コア部
は図5に示す如く、低温流体通路と高温流体通路を仕切
る板状のチューブプレート1と、伝熱促進用の角型板か
らなるフィン2が交互に積層され、また、チューブプレ
ート1,1の間隔を保ち、流路を密封するためのスペー
サーバー3が両側面に並べられた基本構造から構成され
ている。低温流体と高温流体のコア部内の流れ方により
種々の構成があるが、図5のAはが直交流するクロスフ
ロータイプであり、図5のBは両流体が向流するカウン
ターフロータイプである。また、各流体の出入口として
チューブプレート1に比べて板厚が厚く剛性の高いヘッ
ダータンクがコア部の所要端面に配置される。
は図5に示す如く、低温流体通路と高温流体通路を仕切
る板状のチューブプレート1と、伝熱促進用の角型板か
らなるフィン2が交互に積層され、また、チューブプレ
ート1,1の間隔を保ち、流路を密封するためのスペー
サーバー3が両側面に並べられた基本構造から構成され
ている。低温流体と高温流体のコア部内の流れ方により
種々の構成があるが、図5のAはが直交流するクロスフ
ロータイプであり、図5のBは両流体が向流するカウン
ターフロータイプである。また、各流体の出入口として
チューブプレート1に比べて板厚が厚く剛性の高いヘッ
ダータンクがコア部の所要端面に配置される。
【0004】かかるプレートフィン型熱交換器は組立製
造に際して、チューブプレート、伝熱フィン、スペーサ
ーバーなどの各種構成要素をろう材を適宜介して積層組
立し、真空加熱炉中で高温でろう付けされ、その後ヘッ
ダータンクを溶接にて積層組立体(コア)と一体化して
製造される。プレートフィン型熱交換器は低温流体と高
温流体とが流路を仕切っているチューブプレートを介し
て熱交換を行なうようになっているため、同じ熱交換能
力のシェルアンドチューブ方式の熱交換器に比べて、大
きさの割に伝熱面積が広くとれるために小型化が可能と
いう特徴がある。
造に際して、チューブプレート、伝熱フィン、スペーサ
ーバーなどの各種構成要素をろう材を適宜介して積層組
立し、真空加熱炉中で高温でろう付けされ、その後ヘッ
ダータンクを溶接にて積層組立体(コア)と一体化して
製造される。プレートフィン型熱交換器は低温流体と高
温流体とが流路を仕切っているチューブプレートを介し
て熱交換を行なうようになっているため、同じ熱交換能
力のシェルアンドチューブ方式の熱交換器に比べて、大
きさの割に伝熱面積が広くとれるために小型化が可能と
いう特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】500℃以上の高温流
体を扱う熱交換器において、熱交換器の高温流体通路入
口付近では、図6のAに示す熱交換器コア側面の中央部
に比べ両幅端は温度が低く、この中央部と両端部の温度
差は運転中の定常状態でも生じるが、起動時等の昇温時
には過渡的にさらに大きな温度差を生じる。この温度差
のために、図6のBに模式的に示す如く、y方向の剛性
が最も弱いフィンを押しつぶすような力が掛かり、この
力がフィンの座屈荷重を越えると、図6のCに示す如く
フィン2はくの字状に変形する。また、低温での運転中
及び降温時にはフィンを引きはがす力が作用する。
体を扱う熱交換器において、熱交換器の高温流体通路入
口付近では、図6のAに示す熱交換器コア側面の中央部
に比べ両幅端は温度が低く、この中央部と両端部の温度
差は運転中の定常状態でも生じるが、起動時等の昇温時
には過渡的にさらに大きな温度差を生じる。この温度差
のために、図6のBに模式的に示す如く、y方向の剛性
が最も弱いフィンを押しつぶすような力が掛かり、この
力がフィンの座屈荷重を越えると、図6のCに示す如く
フィン2はくの字状に変形する。また、低温での運転中
及び降温時にはフィンを引きはがす力が作用する。
【0006】従って、従来のプレートフィン型熱交換器
のコア部構造では、熱交換器の昇温と降温の繰り返しに
よってフィンの部分は圧縮あるいは座屈と引張が繰り返
されているため、フィンには疲労による損傷が蓄積さ
れ、さらに高温時にはクリープ損傷も加わり、長期間運
転を継続していくうちにコア部のフィンの損傷が大きく
なり、ついには亀裂を生じる問題があった。上述の高温
流体を扱う熱交換器の問題は−160℃以下の低温流体
を扱う熱交換器においても同様であり、すなわち、低温
用熱交換器の低温入口では温度の高低すなわち圧縮か引
張かは逆であるが、同様の疲労による損傷が蓄積されて
亀裂を生じる問題があった。
のコア部構造では、熱交換器の昇温と降温の繰り返しに
よってフィンの部分は圧縮あるいは座屈と引張が繰り返
されているため、フィンには疲労による損傷が蓄積さ
れ、さらに高温時にはクリープ損傷も加わり、長期間運
転を継続していくうちにコア部のフィンの損傷が大きく
なり、ついには亀裂を生じる問題があった。上述の高温
流体を扱う熱交換器の問題は−160℃以下の低温流体
を扱う熱交換器においても同様であり、すなわち、低温
用熱交換器の低温入口では温度の高低すなわち圧縮か引
張かは逆であるが、同様の疲労による損傷が蓄積されて
亀裂を生じる問題があった。
【0007】この発明は、化学プラントや燃料電池発電
プラント等におけるステンレス鋼製プレートフィン型熱
交換器や、低温工業用プラントにおけるアルミニウム製
プレートフィン型熱交換器などにおける起動停止にとも
なう熱交換器の昇温と降温の繰り返しにより、フィンに
発生する疲労の蓄積を主因とするコア部のフィンの損傷
を防止できる構成からなるプレートフィン型熱交換器の
提供を目的としている。
プラント等におけるステンレス鋼製プレートフィン型熱
交換器や、低温工業用プラントにおけるアルミニウム製
プレートフィン型熱交換器などにおける起動停止にとも
なう熱交換器の昇温と降温の繰り返しにより、フィンに
発生する疲労の蓄積を主因とするコア部のフィンの損傷
を防止できる構成からなるプレートフィン型熱交換器の
提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、プレートフ
ィン型熱交換器において、各流体通路内の流下方向に所
定長さからなる入口部の通路全幅にわたるフィン、ある
いは各流体通路内の流下方向に所定長さからなる入口部
及び出口部の通路全幅にわたるフィンを、フィン高さ方
向の剛性が他のフィンより高い補強フィンあるいは補強
部材で構成したことを特徴とするプレートフィン型熱交
換器である。また、この発明は、上記の構成において、
補強フィンが厚肉フィンであること、補強フィンが高密
度フィンであること、プレーンタイプフィンの中にヘリ
ーンボーンタイプフィンを配設して補強フィンとしたこ
と、セレートタイプフィンの中にルーバータイプフィン
を配設して補強フィンとしたこと、補強部材が孔あき型
材あるいはスペーサーバーであること、を特徴とするプ
レートフィン型熱交換器を併せて提案する。
ィン型熱交換器において、各流体通路内の流下方向に所
定長さからなる入口部の通路全幅にわたるフィン、ある
いは各流体通路内の流下方向に所定長さからなる入口部
及び出口部の通路全幅にわたるフィンを、フィン高さ方
向の剛性が他のフィンより高い補強フィンあるいは補強
部材で構成したことを特徴とするプレートフィン型熱交
換器である。また、この発明は、上記の構成において、
補強フィンが厚肉フィンであること、補強フィンが高密
度フィンであること、プレーンタイプフィンの中にヘリ
ーンボーンタイプフィンを配設して補強フィンとしたこ
と、セレートタイプフィンの中にルーバータイプフィン
を配設して補強フィンとしたこと、補強部材が孔あき型
材あるいはスペーサーバーであること、を特徴とするプ
レートフィン型熱交換器を併せて提案する。
【0009】さらに、この発明は、プレートフィン型熱
交換器において、ヘッダータンク内のコア部開口端面か
らフィンを突出配設したことを特徴とするプレートフィ
ン型熱交換器である。
交換器において、ヘッダータンク内のコア部開口端面か
らフィンを突出配設したことを特徴とするプレートフィ
ン型熱交換器である。
【0010】
【作用】この発明によるプレートフィン型熱交換器の作
用を図面に基づいて詳述する。図1はこの発明によるプ
レートフィン型熱交換器の補強フィンの配置位置を示す
流体通路の上面説明図である。図2は補強フィンと補強
部材を示す説明図であり、A,Bは端面説明図、C,
D,E,Fは斜視説明図である。図3はこの発明による
他のプレートフィン型熱交換器の構成を示す説明図であ
り、Aは斜視説明図、Bは正面説明図である。図4はプ
レートフィン型熱交換器のフィンに掛かる応力による変
形を模式的に示す斜視説明図であり、Aは従来、Bはこ
の発明の場合を示す。この発明は、フィンが圧縮あるい
は引張で損傷することがないように、流体通路内にフィ
ン高さ方向の剛性が他より高い補強フィンあるいは補強
部材を配設することを特徴とするが、補強フィンあるい
は補強部材を通路全面に採用すると、性能あるいは圧損
の要求仕様を満足できなくなるため、その配置位置は通
路の一部分のみとする。さらに、過剰に補強しすぎる
と、チューブプレートなどの他の部材に生じる応力を高
くしてしまい、それらを損傷させる恐れがあるので、計
算及び実験によって補強フィンあるいは補強部材の仕様
及びその配置範囲等を適宜選定する必要がある。
用を図面に基づいて詳述する。図1はこの発明によるプ
レートフィン型熱交換器の補強フィンの配置位置を示す
流体通路の上面説明図である。図2は補強フィンと補強
部材を示す説明図であり、A,Bは端面説明図、C,
D,E,Fは斜視説明図である。図3はこの発明による
他のプレートフィン型熱交換器の構成を示す説明図であ
り、Aは斜視説明図、Bは正面説明図である。図4はプ
レートフィン型熱交換器のフィンに掛かる応力による変
形を模式的に示す斜視説明図であり、Aは従来、Bはこ
の発明の場合を示す。この発明は、フィンが圧縮あるい
は引張で損傷することがないように、流体通路内にフィ
ン高さ方向の剛性が他より高い補強フィンあるいは補強
部材を配設することを特徴とするが、補強フィンあるい
は補強部材を通路全面に採用すると、性能あるいは圧損
の要求仕様を満足できなくなるため、その配置位置は通
路の一部分のみとする。さらに、過剰に補強しすぎる
と、チューブプレートなどの他の部材に生じる応力を高
くしてしまい、それらを損傷させる恐れがあるので、計
算及び実験によって補強フィンあるいは補強部材の仕様
及びその配置範囲等を適宜選定する必要がある。
【0011】一例を示すと、図1のAに示す如く、高温
流体あるいは低温流体の流体通路4入口の全幅を所要長
さにわたって補強フィン5あるいは孔明き補強部材を配
置したり、図1のBに示す如く、流体通路4の入口と出
口の両方に全幅でかつ所要長さにわたって補強フィン5
を配置することができる。また、流体通路4入口におい
て最も温度が高くあるいは低くなる中央部のみ補強フィ
ン5を配置することができ、図1のCに示す如く流体通
路4入口から所要長さ部分のみ、あるいは同Dに示す如
く流体通路4の入口と出口の両方の中央部に、さらには
同Eに示す如く流体通路4の所要幅の中央部でかつ全通
路長にわたって補強フィン5を配置することができる。
補強フィンの配置位置は熱交換器の用途や流体温度など
に応じて適宜選定されるが、図1のFに示す如く、流体
通路4入口に所定間隔で所要位置に2か所あるいはそれ
以上補強フィン5を配置することができ、必要に応じて
同Gに示す如く流体通路4の入口と出口の両方に、ある
いは同Hに示す如く流体通路4の全通路長にわたって補
強フィン5を配置することができる。
流体あるいは低温流体の流体通路4入口の全幅を所要長
さにわたって補強フィン5あるいは孔明き補強部材を配
置したり、図1のBに示す如く、流体通路4の入口と出
口の両方に全幅でかつ所要長さにわたって補強フィン5
を配置することができる。また、流体通路4入口におい
て最も温度が高くあるいは低くなる中央部のみ補強フィ
ン5を配置することができ、図1のCに示す如く流体通
路4入口から所要長さ部分のみ、あるいは同Dに示す如
く流体通路4の入口と出口の両方の中央部に、さらには
同Eに示す如く流体通路4の所要幅の中央部でかつ全通
路長にわたって補強フィン5を配置することができる。
補強フィンの配置位置は熱交換器の用途や流体温度など
に応じて適宜選定されるが、図1のFに示す如く、流体
通路4入口に所定間隔で所要位置に2か所あるいはそれ
以上補強フィン5を配置することができ、必要に応じて
同Gに示す如く流体通路4の入口と出口の両方に、ある
いは同Hに示す如く流体通路4の全通路長にわたって補
強フィン5を配置することができる。
【0012】補強フィンあるいは補強部材には、種々の
ものが採用できるが、例えば、図2のAに示す如く、通
常フィンの板厚みより厚肉化して補強フィン10とする
ことにより、一枚当たりの受け持ち可能な荷重の向上を
図ることができ、同Bに示す如く、通常フィンより高密
度化した補強フィン11を配置することにより、補強フ
ィン部分における一枚当たりの荷重を軽減できる。ま
た、通常のプレーンタイプフィンの中に、図2のCに示
す如く、流れ方向にうねらせたヘリンボーンタイプを補
強フィン12として配置すると座屈に対して強くなり、
さらに、同Dに示す如く通常のセレートフィンの中にル
ーバーフィンを補強フィン13として配置すると座屈に
対して強くなる。さらに、フィンより剛性の高い支持体
として、図2のEに示す如く、通路孔を複数配設したフ
ィン高さと同等の型材14を用いることにより、圧縮な
どに対して高い剛性を示す。また、必要に応じて同Fに
示すスペーサーバー15を用いることにより、同等の作
用効果を奏する。
ものが採用できるが、例えば、図2のAに示す如く、通
常フィンの板厚みより厚肉化して補強フィン10とする
ことにより、一枚当たりの受け持ち可能な荷重の向上を
図ることができ、同Bに示す如く、通常フィンより高密
度化した補強フィン11を配置することにより、補強フ
ィン部分における一枚当たりの荷重を軽減できる。ま
た、通常のプレーンタイプフィンの中に、図2のCに示
す如く、流れ方向にうねらせたヘリンボーンタイプを補
強フィン12として配置すると座屈に対して強くなり、
さらに、同Dに示す如く通常のセレートフィンの中にル
ーバーフィンを補強フィン13として配置すると座屈に
対して強くなる。さらに、フィンより剛性の高い支持体
として、図2のEに示す如く、通路孔を複数配設したフ
ィン高さと同等の型材14を用いることにより、圧縮な
どに対して高い剛性を示す。また、必要に応じて同Fに
示すスペーサーバー15を用いることにより、同等の作
用効果を奏する。
【0013】プレートフィン型熱交換器において、起動
時に高温流体通路内に高温流体が流入すると、図4のA
に示す如く、フィンピッチ一枚分で説明すると、従来の
構成ではフィンは上下に押しつぶすような力によって変
形し、特に流体入口にあたるフィン先端は最も流体温度
に近くその伸びが大きいため変形も大きくなる。そこ
で、図3のA,Bに示す如く、高温流体通路の入口ヘッ
ダータンク内のコア部開口端面からフィン2を突出配設
することにより、図4のBに示す如く、フィン先端は特
に高温となり、伸びの大きい部位であるが、ここを押さ
えつける部材がないことから、フィン2を押しつぶす力
が掛かった時に飛びだした部分も受圧面積として抵抗す
ることができ、挫屈などに強いプレートフィン型熱交換
器となる。
時に高温流体通路内に高温流体が流入すると、図4のA
に示す如く、フィンピッチ一枚分で説明すると、従来の
構成ではフィンは上下に押しつぶすような力によって変
形し、特に流体入口にあたるフィン先端は最も流体温度
に近くその伸びが大きいため変形も大きくなる。そこ
で、図3のA,Bに示す如く、高温流体通路の入口ヘッ
ダータンク内のコア部開口端面からフィン2を突出配設
することにより、図4のBに示す如く、フィン先端は特
に高温となり、伸びの大きい部位であるが、ここを押さ
えつける部材がないことから、フィン2を押しつぶす力
が掛かった時に飛びだした部分も受圧面積として抵抗す
ることができ、挫屈などに強いプレートフィン型熱交換
器となる。
【0014】
実施例1 燃料電池発電プラントに用いるステンレス鋼製プレート
フィン型熱交換器として、通路フィンにプレーンフィン
を使用した構成において、補強フィンとして図2のAに
示す厚肉のフィンを使用して、図1のBに示す如く高温
流体通路の入口と出口の両方の全幅に配置してこの発明
によるプレートフィン型熱交換器を作成した。但し、補
強フィンを単に厚肉にしただけでは流体抵抗を増大さ
せ、仕様の圧力損失を満足できないため、フィンピッチ
を若干粗くする必要が生じ、逆にフィンピッチを粗くし
すぎると補強効果がなくなるので、補強効果と所定の圧
力損失の両方を満足するような最適の板厚とフィンピッ
チを解析及び試験によって検討を行った。通路フィンに
セレートフィンを使用した従来の熱交換器と、補強フィ
ンを配設したこの発明の熱交換器の寿命を比較したとこ
ろ、この発明の熱交換器は従来の10倍に向上した。
フィン型熱交換器として、通路フィンにプレーンフィン
を使用した構成において、補強フィンとして図2のAに
示す厚肉のフィンを使用して、図1のBに示す如く高温
流体通路の入口と出口の両方の全幅に配置してこの発明
によるプレートフィン型熱交換器を作成した。但し、補
強フィンを単に厚肉にしただけでは流体抵抗を増大さ
せ、仕様の圧力損失を満足できないため、フィンピッチ
を若干粗くする必要が生じ、逆にフィンピッチを粗くし
すぎると補強効果がなくなるので、補強効果と所定の圧
力損失の両方を満足するような最適の板厚とフィンピッ
チを解析及び試験によって検討を行った。通路フィンに
セレートフィンを使用した従来の熱交換器と、補強フィ
ンを配設したこの発明の熱交換器の寿命を比較したとこ
ろ、この発明の熱交換器は従来の10倍に向上した。
【0015】実施例2 燃料電池プラントに用い、通路フィンにプレーンフィン
を使用したステンレス鋼製プレートフィン型熱交換器に
おいて、高温流体入口ヘッダータンク内のコア部開口端
面からフィンを5mm突出させてこの発明によるプレー
トフィン型熱交換器を作成した。コア部開口端面からフ
ィンを突出させない従来の熱交換器と比較して、この発
明の熱交換器の寿命は2倍に向上した。
を使用したステンレス鋼製プレートフィン型熱交換器に
おいて、高温流体入口ヘッダータンク内のコア部開口端
面からフィンを5mm突出させてこの発明によるプレー
トフィン型熱交換器を作成した。コア部開口端面からフ
ィンを突出させない従来の熱交換器と比較して、この発
明の熱交換器の寿命は2倍に向上した。
【0016】
【発明の効果】この発明は、プレートフィン型熱交換器
において、フィン高さ方向の剛性が高い補強フィンある
いは補強部材を、各流体通路内の流下方向に所定長さか
らなりかつ通路全幅にわたる通路入口部あるいはさらに
通路出口部に用いたり、コア部開口端面から2〜20mmフ
ィンを飛び出させる等の構成を採用することにより、化
学プラントや燃料電池プラントなどの500℃以上の高温
で長時間繰り返し使用される場合や、低温工業用プラン
トなどのように-160℃以下の低温での長時間の繰り返し
使用に際しても、熱交換器のコア部構成部材が、熱応力
のために変形あるいは損傷するすることが少なく、長期
間にわたって安定した熱交換が可能になる。
において、フィン高さ方向の剛性が高い補強フィンある
いは補強部材を、各流体通路内の流下方向に所定長さか
らなりかつ通路全幅にわたる通路入口部あるいはさらに
通路出口部に用いたり、コア部開口端面から2〜20mmフ
ィンを飛び出させる等の構成を採用することにより、化
学プラントや燃料電池プラントなどの500℃以上の高温
で長時間繰り返し使用される場合や、低温工業用プラン
トなどのように-160℃以下の低温での長時間の繰り返し
使用に際しても、熱交換器のコア部構成部材が、熱応力
のために変形あるいは損傷するすることが少なく、長期
間にわたって安定した熱交換が可能になる。
【図1】A〜Hは、この発明によるプレートフィン型熱
交換器の補強フィンの配置位置の種々の例を示す流体通
路の平面説明図である。
交換器の補強フィンの配置位置の種々の例を示す流体通
路の平面説明図である。
【図2】補強フィンと補強部材を示す説明図であり、
A,Bは端面説明図、C,D,E,Fは斜視説明図であ
る。
A,Bは端面説明図、C,D,E,Fは斜視説明図であ
る。
【図3】この発明による他のプレートフィン型熱交換器
の構成を示す説明図であり、Aは斜視説明図、Bは正面
説明図である。
の構成を示す説明図であり、Aは斜視説明図、Bは正面
説明図である。
【図4】この発明によるプレートフィン型熱交換器のフ
ィンに掛かる応力による変形を模式的に示す斜視説明図
であり、Aは従来、Bはこの発明の場合を示す。
ィンに掛かる応力による変形を模式的に示す斜視説明図
であり、Aは従来、Bはこの発明の場合を示す。
【図5】従来のプレートフィン型熱交換器の構成を示す
説明図であり、Aは分解斜視図、Bは流体流れを示す斜
視図である。
説明図であり、Aは分解斜視図、Bは流体流れを示す斜
視図である。
【図6】従来のプレートフィン型熱交換器の流体通路の
状況を示す説明図であり、Aは常温時、Bは高温又は昇
温時、Cはフィンの変形例を示す。
状況を示す説明図であり、Aは常温時、Bは高温又は昇
温時、Cはフィンの変形例を示す。
1 チューブプレート 2 フィン 3 スペーサーバー 4 流体通路 5 補強フィン 10,11,12,13 補強フィン 14 型材 15 スペーサーバー
フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 優 東京都千代田区神田神保町2丁目2番30 号 東京電力株式会社 開発研究所内 (72)発明者 松田 昌平 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番 地 株式会社 東芝 京浜事業所内 (72)発明者 犬飼 隆夫 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番 地 株式会社 東芝 京浜事業所内 (72)発明者 岩田 克雄 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密 工業株式会社内 (72)発明者 久田 憲宏 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密 工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭58−122888(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28D 9/00 F28F 3/06 F28F 3/08 301
Claims (7)
- 【請求項1】 プレートフィン型熱交換器において、各
流体通路内の流下方向に所定長さからなる入口部の通路
全幅にわたるフィン、あるいは各流体通路内の流下方向
に所定長さからなる入口部及び出口部の通路全幅にわた
るフィンを、フィン高さ方向の剛性が他のフィンより高
い補強フィンあるいは補強部材で構成したことを特徴と
するプレートフィン型熱交換器。 - 【請求項2】 補強フィンが厚肉フィンであることを特
徴とする請求項1に記載のプレートフィン型熱交換器。 - 【請求項3】 補強フィンが高密度フィンであることを
特徴とする請求項1に記載のプレートフィン型熱交換
器。 - 【請求項4】 プレーンタイプフィンの中にヘリーンボ
ーンタイプフィンを配設して補強フィンとしたことを特
徴とする請求項1に記載のプレートフィン型熱交換器。 - 【請求項5】 セレートタイプフィンの中にルーバータ
イプフィンを配設して補強フィンとしたことを特徴とす
る請求項1に記載のプレートフィン型熱交換器。 - 【請求項6】 補強部材が孔あき型材あるいはスペーサ
ーバーであることを特徴とする請求項1に記載のプレー
トフィン型熱交換器。 - 【請求項7】 プレートフィン型熱交換器において、ヘ
ッダータンク内のコア部開口端面からフィンを突出配設
したことを特徴とするプレートフィン型熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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