JP3051426U - 抗菌性給水装置 - Google Patents

抗菌性給水装置

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JP3051426U JP1997007143U JP714397U JP3051426U JP 3051426 U JP3051426 U JP 3051426U JP 1997007143 U JP1997007143 U JP 1997007143U JP 714397 U JP714397 U JP 714397U JP 3051426 U JP3051426 U JP 3051426U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水道水中における菌の増殖を抑制して、安全
な水道水を供給することができる抗菌性給水装置を提供
する。 【解決手段】 ポンプ作用により吸引吐出される水道水
の流路内に、前記水道水に接触することができるように
抗菌剤含有樹脂部材を設けてなることを特徴とする抗菌
性給水装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、抗菌性給水装置に関し、更に詳しくは、水道水中における菌の増殖 を抑制して、安全な水道水を施設内の各所に供給することができる抗菌性給水装 置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばビル、マンション等の建物における各階に設けられた蛇口、水栓 等に水道水を供給する水道水の給水方式には、例えば(a) 直結方式と(b) 受水タ ンク方式とを挙げることができる。
【0003】 前記(a) 直結方式としては、(1) 例えば地下に埋設された上水道管から各建物 に量水器を介して配水小管を配設し、前記配水小管の末端に蛇口、水栓等の給水 器具を設け、前記水道管及び配水小管中の水圧によって前記給水器具に水道水を 供給する直圧方式と、(2) 前記上水道管から各建物に量水器、逆流防止用機器、 及び増圧ポンプ等を介して配水小管を配設し、前記配水小管の末端に蛇口、水栓 等の給水器具を設け、前記増圧ポンプのポンプ作用により前記配水小管中の水圧 を各建物毎に増圧して前記給水器具に水道水を供給する増圧直結方式とを挙げる ことができる。
【0004】 前記(b) 受水タンク方式としては、例えば地下に埋設された上水道管から各建 物に量水器、受水槽、汲み上げポンプ、高置水槽(読み:たかおきすいそう)を 介して配水小管を配設し、前記配水小管の末端に蛇口、水栓等の給水器具を設け 、前記上水道管から取水した水道水を一旦前記受水槽に貯留し、前記受水槽に貯 留した水道水を、前記汲み上げポンプのポンプ作用により建物の屋上等の高い位 置に設置した前記高置水槽に汲み上げ、前記高置水槽に水道水を貯留して、前記 高置水槽に貯留した水道水を前記給水器具に供給する受水槽方式を挙げることが できる。
【0005】 前記水道水の給水方式においては、例えば、前記水道管、前記配水小管等の配 管、前記蛇口、前記水栓等の給水器具、前記受水槽、前記高置水槽等の水槽、及 び、前記増圧ポンプ、前記汲み上げポンプ等の給水ポンプ等を組み合わせてなる 給水装置を使用することができる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
前記水道水は、通常、塩素処理により殺菌され、前記水道水における残留塩素 濃度は通常0.1〜0.3ppm程度に保持される。
【0007】 前記水道水においては、例えば、残留塩素が水中で次亜塩素酸を生じ、この次 亜塩素酸が殺菌作用を示すと考えられるが、水中のpHが高くなってしまった場 合には次亜塩素酸が次亜塩素イオンとなって殺菌力が低下する恐れがある。
【0008】 また、例えば塩素と水の蒸気圧の差により、塩素がガスとなって水道水中から 抜けてしまい、その結果として塩素濃度が低下して殺菌力が低下する恐れがある 。
【0009】 また、たとえ前記水道水中において前記塩素濃度が同等であったとしても、例 えば、給水装置を設置した周囲の気象条件、給水装置が埋設されている土壌、給 水装置の設置場所に隣接する工場等からの排水、排煙、化学物質、有機物等の混 入等の給水装置を取り巻く外的要因の影響により、例えば、前記水道水の水温、 前記水道水のpH等が変化してしまい、その水道水における前記塩素濃度に起因 する殺菌力が十分に発揮されない恐れがある。
【0010】 更に言うと、例えば、次亜塩素酸塩の細菌胞子に対する殺菌作用においては、 前記細菌胞子の種類によっては水中の有効塩素濃度が25ppm、pH7、20 ℃の条件において、細菌胞子の90%死滅時間が3.0分であっても、有効塩素 濃度が25ppm、pH8、20℃の条件では、この細菌胞子の90%死滅時間 が2倍以上の7.6分になってしまうことがあり、前記水道水中においては塩素 濃度が一定であっても十分な殺菌作用が発揮されないことも有り得る。
【0011】 よって、前記給水装置を取り巻く外的要因の影響等により水道水中の塩素によ る殺菌作用が十分に発揮されなくても、確実に前記水道水中の菌の増殖を抑える ことができる給水装置が望まれている。
【0012】 本願考案の目的は、給水装置内における水道水中で菌が増殖することのない、 安全な水道水を供給することができる抗菌性給水装置を提供することにある。
【0013】 本願考案の他の目的は、水道水中の塩素濃度が低下したとしても菌の増殖を抑 制することができて、安全な水道水を供給することができる抗菌性給水装置を提 供することにある。
【0014】 本願考案の他の目的は、水道水中の塩素による殺菌作用が十分に発揮されなく ても、菌の増殖を抑制することができて、安全な水道水を供給することができる 抗菌性給水装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、水道水を貯留する貯留槽と、この貯留槽内 の水道水を施設内の各所に配水管を介して配水する送水ポンプと、前記送水ポン プから吐出された水道水を前記貯留槽に戻し、しかも戻される水道水に接触可能 に抗菌剤含有部材を設けてなる循環用配水管とを有することを特徴とする抗菌性 給水装置であり、 前記抗菌性給水装置においては、前記抗菌剤含有部材が、前記循環用配水管の 内壁にライニングされてなるのが好ましく、 また、前記抗菌性給水装置においては、前記送水ポンプから前記施設内の各所 に水道水を配水する配水管が、その内壁面に抗菌剤含有部材をライニングしてな るのが好ましい。
【0016】
【考案の実施の形態】
この考案の抗菌性給水装置は、水道水を貯留する貯留槽から送水ポンプのポン プ作用により施設内の各所に配水管を介して配水するに当たり、前記送水ポンプ で吐出される水道水を貯留槽に戻す循環用配水管を設け、この循環用配水管内に 抗菌剤含有部材を配設してなる。
【0017】 前記水道水としては、特に制限がないが、例えば上水道水等を挙げることがで き、通常、その残留塩素濃度が0.1〜0.3ppm程度に調整されている。
【0018】 前記水道水は、例えば浄水場等の水供給源から、例えばビル、マンション等の 建物及び工場等の諸施設に設けられた蛇口、水栓等の給水器具等の水供給先に供 給される。
【0019】 前記水道水は、例えば、前記水供給源と前記水供給先とを連通する水道管、配 水小管等の配管を通じて、前記水供給源から前記水供給先に供給される。もっと も、この考案においては、水道水は一旦貯留槽に貯留される。
【0020】 この貯留槽は、水道水を貯留することのできる構造を有する限り特に制限がな く、水道水を配水する諸施設の規模に応じて適宜に決定される容積を有するとこ ろの、水を貯留することのできる様々の形状をした容器である。
【0021】 前記配管の途中には、例えば貯留槽、受水槽、高置水槽等の水槽、配水ポンプ 、増圧ポンプ、汲み上げポンプ等の給水ポンプ等を介装することができる。
【0022】 前記給水ポンプとしては、特に制限はなく、例えば、遠心ポンプ、斜流ポンプ 、軸流ポンプ等のターボポンプ、回転ポンプ、往復ポンプ等の容積ポンプ、再生 ポンプ、渦ポンプ等の渦流ポンプ、水噴射ポンプ、インゼクタ等の噴流ポンプ等 を挙げることができる。
【0023】 前記水道水は、前記水供給源に備えられたポンプのポンプ作用により前記水供 給先に供給されてもよいし、前記水供給源と前記水供給先とを連通する前記配管 に介装された前記給水ポンプ等のポンプ作用により前記水供給先に供給されても よい。
【0024】 この考案においては、前記水供給源と前記水供給先とを連通する前記配管、前 記配管に介装された前記水槽及び前記給水ポンプ等における前記水道水の流通路 が、前記ポンプ作用により吸引吐出される水道水の流路に相当する。
【0025】 この考案においては、前記流路内に、前記水道水に接触することができるよう に抗菌剤含有樹脂部材を設けてなる。
【0026】 前記抗菌剤含有樹脂部材における抗菌剤としては、例えば無機抗菌剤を挙げる ことができる。
【0027】 前記無機抗菌剤としては、例えば、銀、銅、亜鉛、錫等の金属イオンをゼオラ イトに結合させて安定化した無機抗菌剤を挙げることができる。
【0028】 また、前記ゼオライトとしては例えば、方沸石、ゼオライトP、魚眼石、菱沸 石、毛沸石、ゼオライトX,Y、ソーダ沸石、モルデン沸石、ゼオライトT、輝 沸石、束沸石、濁沸石等を挙げることができる。
【0029】 前記無機抗菌剤においては、例えば前記ゼオライトに代えて、前記ゼオライト のようにイオン交換能を有するイオン交換体を採用することができる。
【0030】 前記抗菌剤含有樹脂部材における樹脂としては、この考案の目的を阻害しない 範囲内で従来公知の樹脂を採用することができ、例えばポリ塩化ビニル等を採用 することができる。
【0031】 前記抗菌剤含有樹脂部材における抗菌剤含有樹脂は、例えば前記抗菌剤と、前 記樹脂と、可塑剤、安定剤、硬化剤等の添加剤とを有してなるのが好ましく、前 記抗菌剤含有樹脂における前記抗菌剤の含有量は、前記抗菌剤と、前記樹脂と、 可塑剤、安定剤、硬化剤等の添加剤との配合割合によって適宜に決定することが できる。
【0032】 前記添加剤としては、この考案の目的を阻害しない範囲内で従来公知の添加剤 を採用することができる。
【0033】 前記抗菌剤含有樹脂部材は、前記抗菌剤含有樹脂を例えば、層状、シート状、 板状、筒状、網状、棒状、球状、不定形状等に形成することにより得ることがで きる。
【0034】 また、前記抗菌剤含有樹脂部材は、例えば、層状、シート状、板状、筒状、網 状、棒状、球状等の樹脂部材、層状、シート状、板状、筒状、網状、棒状、球状 不定形状等の金属部材等に前記抗菌剤含有樹脂を塗布することにより得ることが できる。
【0035】 前記抗菌剤含有樹脂部材の形状については特に制限はなく、前記流路内におい て、前記流路を閉塞することなく、前記抗菌剤含有樹脂部材が前記水道水に接触 することができるように前記抗菌剤含有樹脂部材の形状を選択することができ、 前記抗菌剤含有樹脂部材における前記水道水との接触面積をより大きくするのが 好ましい。
【0036】 前記流路内に前記抗菌剤含有樹脂部材を設ける方法としては、(1)前記流路 の内壁面に前記抗菌剤含有樹脂をコーティングして抗菌剤含有樹脂層を設ける方 法、(2)前記流路の内壁面に前記抗菌剤含有樹脂部材を貼附する方法、(3) 前記流路内に前記抗菌剤含有樹脂部材を配置する方法、(4)前記流路に、前記 抗菌剤含有樹脂を成型して得られた前記抗菌剤含有樹脂製の流路形成部品を採用 する方法等を挙げることができる。
【0037】 前記(1)前記流路の内壁面に前記抗菌剤含有樹脂をコーティングして抗菌剤 含有樹脂層を設ける方法としては、例えば、図2に示すように、SUS配管1の 内壁面1aに抗菌剤含有樹脂塗料を塗布して、これを乾燥することにより、抗菌 剤含有樹脂層2を形成する方法を挙げることができる。
【0038】 前記抗菌剤含有樹脂塗料の塗布方法としては、特に制限はなく、例えば、スプ レー等による吹付塗り、ハケ塗り、ローラブラシ塗り、タンポ塗り、静電塗り、 流し塗り、浸し塗り等を挙げることができる。
【0039】 前記抗菌剤含有樹脂層をその内壁面に設けた抗菌剤含有樹脂層形成配管を用い ることにより、例えば、図1に示すように、上水道管(図示せず。)に連通する 抗菌剤含有樹脂層形成配管100aと、量水器101と逆流防止弁102とを連 通する抗菌剤含有樹脂層形成配管100bと、逆流防止弁102と増圧ポンプ1 03とを連通する抗菌剤含有樹脂層形成配管100cと、増圧ポンプ103と複 数の給水器具104とを連通する抗菌剤含有樹脂層形成配管100dとで水道水 の流路を形成することができる。
【0040】 また、例えば、前記増圧ポンプ103における水道水の吸込口における水道水 との接触面、水道水の吐出口における水道水との接触面、ポンプのケーシングに おける水道水との接触面等に、抗菌剤含有樹脂層を形成して得られた抗菌剤含有 樹脂層形成吸込口部材、抗菌剤含有樹脂層形成吐出口部材、抗菌剤含有樹脂層形 成ケーシング部材等を採用することができる。
【0041】 前記(2)前記流路の内壁面に前記抗菌剤含有樹脂部材を貼附する方法として は、例えば、図3に示すように、SUS配管3の内壁面3aに抗菌剤含有樹脂シ ート4を接着剤層5を介して貼附する方法を挙げることができる。
【0042】 前記(3)前記流路内に前記抗菌剤含有樹脂部材を配置する方法としては、例 えば、図4に示すように、水道水の流路を形成する上流側配管6Aと下流側配管 6Bとを止め具7で接合し、前記上流側配管6Aのフランジ部6aと前記下流側 配管6Bのフランジ部6bとの間に、前記上流側配管6Aの内径よりも小さい内 径の貫通孔8を有し、前記上流側配管6Aの内径よりも大きい外径を有するパッ キン9を介装して、前記上流側配管6Aにおける内周面にその外周面を嵌合する ことができる抗菌剤含有樹脂筒体10を、前記上流側配管6Aにおける内周面に 嵌合させる方法を挙げることができる。
【0043】 図4においては、前記パッキン9における前記流路内への突出部9aが、前記 抗菌剤含有樹脂筒体10の下流方向への移動を阻止することができる。
【0044】 また、前記(3)前記流路内に前記抗菌剤含有樹脂部材を配置する方法として は、例えば、図5に示すように、配管11Aと配管12との間に複数の流通孔1 3aを有するパッキン13Aを、配管11Bと配管12との間に複数の流通孔1 3bを有するパッキン13Bをそれぞれ介装し、前記配管12内には、前記流通 孔13a及び前記流通孔13bを通過することができないように形成されてなる 抗菌剤含有樹脂球体14を配置する方法を挙げることができる。
【0045】 前記抗菌剤含有樹脂球体14としては、その比重が水より大きい金属球に前記 抗菌剤含有樹脂を塗布して得られた抗菌剤含有樹脂被覆金属球14aと、その比 重が水より小さい樹脂球に前記抗菌剤含有樹脂を塗布して得られた抗菌剤含有樹 脂被覆樹脂球14bとを併用することにより、流通する水道水に対してムラなく 、しかも効率良く抗菌効果を発揮することができる。
【0046】 さらに、前記(3)前記流路内に前記抗菌剤含有樹脂部材を配置する方法とし ては、例えば、図6に示すように、配管15Aと配管16との間に複数の流通孔 17aを有するパッキン17Aを、配管15Bと配管16との間に複数の流通孔 17bを有するパッキン17Bをそれぞれ介装し、前記配管16内には、前記流 通孔17a及び前記流通孔17bを通過することができないように形成されてな る抗菌剤含有樹脂棒体18を配置する方法を挙げることができる。
【0047】 前記抗菌剤含有樹脂棒体18としては、その比重が水より大きい金属棒に前記 抗菌剤含有樹脂を塗布して得られた抗菌剤含有樹脂被覆金属棒18aと、その比 重が水より小さい樹脂棒に前記抗菌剤含有樹脂を塗布して得られた抗菌剤含有樹 脂被覆樹脂棒18bとを併用することにより、流通する水道水に対してムラなく 、しかも効率良く抗菌効果を発揮することができる。
【0048】 前記抗菌剤含有樹脂被覆金属棒18aの両端と、前記抗菌剤含有樹脂被覆樹脂 棒18bの両端とには、それぞれ大径部が形成されてなり、前記抗菌剤含有樹脂 棒体18同士が密着すること、及び、前記抗菌剤含有樹脂棒体18と前記配管1 6の内壁面とが密着することを防止することができるので、水道水が流通するこ とができる空隙を確保することができ、より効率良く抗菌効果を発揮することが できる。
【0049】 前記大径部は、例えば金属製シャフト又は樹脂製シャフトの両端に雄螺子を設 け、この雄螺子に螺合する雌螺子を有する金属製ナット又は樹脂製ナットを装着 することにより形成することができる。
【0050】 また、前記抗菌剤含有樹脂棒体18においては、例えば金属製シャフトと樹脂 製ナットとの組み合わせ、樹脂製シャフトと金属製ナットとの組み合わせ等によ って、前記抗菌剤含有樹脂棒体18の浮力を調節することができるので、流通す る水道水に対してムラなく、しかも効率良く抗菌効果を発揮することができる。 さらにまた、前記(3)前記流路内に前記抗菌剤含有樹脂部材を配置する方法 としては、例えば、図7に示すように、配管15Aと配管16との間に複数の流 通孔17aを有するパッキン17Aを、配管15Bと配管16との間に複数の流 通孔17bを有するパッキン17Bをそれぞれ介装し、前記配管16内には、前 記流通孔17a及び前記流通孔17bを通過することができないように形成され てなる抗菌剤含有樹脂筒体19を配置する方法を挙げることができる。
【0051】 前記抗菌剤含有樹脂筒体19は、水道水が流通することができる貫通路19a を有してなり、前記抗菌剤含有樹脂筒体19の直径、前記貫通路19aにおける 水道水の流通断面積、前記抗菌剤含有樹脂筒体19の充填数等を適宜に選択する ことにより、効率良く抗菌効果を発揮することができる。
【0052】 前記抗菌剤含有樹脂筒体19としては、例えば、前記流通孔17a及び前記流 通孔17bを通過することができないようにその複数本を束ねて形成されてなる 抗菌剤含有樹脂製中空糸繊維等を採用することができる。
【0053】 前記(4)前記流路に、前記抗菌剤含有樹脂を成型して得られた前記抗菌剤含 有樹脂製の流路形成部品を採用する方法としては、例えば、前記抗菌剤含有樹脂 製の配管で前記水供給源と前記水供給先とを連通することにより前記流路を形成 する方法を挙げることができる。
【0054】 図8に示すように、例えば、上水道管(図示せず。)に連通する抗菌剤含有樹 脂製配水小管20aと、量水器21と受水槽22とを連通する抗菌剤含有樹脂製 配水小管20bと、受水槽22と逆流防止弁23とを連通する抗菌剤含有樹脂製 配水小管20cと、逆流防止弁23と汲み上げポンプ24とを連通する抗菌剤含 有樹脂製配水小管20dと、汲み上げポンプ24と高置水槽25とを連通する抗 菌剤含有樹脂製配水小管20eと、高置水槽25と複数の給水器具26とを連通 する抗菌剤含有樹脂製配水小管20fとで水道水の流路を形成することができる 。
【0055】 この考案においては、例えば、給水ポンプのポンプ作用により吸引される水道 水の流路と、給水ポンプのポンプ作用により吐出される水道水の流路とを接続し て、給水ポンプのポンプ作用により水道水を給水ポンプの下流側から給水ポンプ の上流側に循環させることができる。
【0056】 図9に示すように、例えば、汲み上げポンプ24のポンプ作用により吐出され る水道水の流路であり、汲み上げポンプ24と高置水槽25とを連通する抗菌剤 含有樹脂製配水小管20eと、汲み上げポンプ24のポンプ作用により吸引され る水道水の流路である抗菌剤含有樹脂製配水小管20b及び抗菌剤含有樹脂製配 水小管20cの間に設けられた受水槽22とを流通する循環流路27を設けるこ とができる。
【0057】 前記循環流路27は、抗菌剤含有樹脂製配水小管20eから分岐して抗菌剤含 有樹脂製配水小管20eと受水槽22とを連通する循環配管27aと、水供給先 に水道水を供給する場合には抗菌剤含有樹脂製配水小管20eにおける上流側抗 菌剤含有樹脂製配水小管20e1 中の水道水を下流側抗菌剤含有樹脂製配水小管 20e2 中に流通させ、抗菌剤含有樹脂製配水小管20eと受水槽22とを連通 する場合には上流側抗菌剤含有樹脂製配水小管20e1 中の水道水を循環配管2 7a中に流通させることができる三方弁27bとを有してなる。
【0058】 前記循環流路27を設けることにより、例えば、水道水の使用頻度が統計的に 低い時間帯において、汲み上げポンプ24のポンプ作用により上流側抗菌剤含有 樹脂製配水小管20e1 中の水道水を循環配管27a中に送り、循環配管27a 中の水道水を受水槽22中に送り、受水槽22中の水道水を抗菌剤含有樹脂製配 水小管20cから逆流防止弁23を介して抗菌剤含有樹脂製配水小管20d中に 送ることができ、前記受水槽22中の水道水を循環移動させることで、水道水と 抗菌剤含有樹脂との接触確率を上げることができ、抗菌剤の抗菌作用を効率良く 発揮させることができ、循環する水道水においてムラなく菌の増殖を防止するこ とができる。
【0059】 図9においては、水供給先に水道水を供給することができる下流側抗菌剤含有 樹脂製配水小管20e2 を閉じて、上流側抗菌剤含有樹脂製配水小管20e1 中 の水道水を全量循環させているが、下流側抗菌剤含有樹脂製配水小管20e2 及 び循環配管27aを開いて、上流側抗菌剤含有樹脂製配水小管20e1 中の水道 水の一部を循環配管27a中に送ることもできる。
【0060】
【考案の効果】
この考案によれば、ポンプ作用により吸引吐出される水道水が流通する流路内 に、前記水道水に接触することができるように抗菌剤含有樹脂部材を設けてなる ので、水道水中で菌が増殖することのない安全な水道水を供給することができる 抗菌性給水装置を提供することができ、水道水中の塩素濃度が低下したとしても 菌の増殖を抑制することができ、水道水中の塩素による殺菌作用が十分に発揮さ れなくても、水道水中の菌の増殖を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この考案の一実施例を示す概略図であ
る。
【図2】図2は、この考案の一実施例に採用することが
できる流路の断面図である。
【図3】図3は、この考案の一実施例に採用することが
できる流路の断面図である。
【図4】図4は、この考案の一実施例に採用することが
できる流路の断面図である。
【図5】図5は、この考案の一実施例に採用することが
できる流路の断面図である。
【図6】図6は、この考案の一実施例に採用することが
できる流路の断面図である。
【図7】図7は、この考案の一実施例に採用することが
できる流路の断面図である。
【図8】図8は、この考案の一実施例を示す概略図であ
る。
【図9】図9は、この考案の一実施例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1・・・SUS配管、1a・・・内壁面、2・・・抗菌
剤含有樹脂層、3・・・SUS配管、3a・・・内壁
面、4・・・抗菌剤含有樹脂シート、5・・・接着剤
層、6A・・・上流側配管、6a・・・フランジ部、6
B・・・下流側配管、6b・・・フランジ部、7・・・
止め具、8・・・貫通孔、9・・・パッキン、10・・
・抗菌剤含有樹脂筒体、11A、11B・・・配管、1
2・・・配管、13A、13B・・・パッキン、13
a、13b・・・流通孔、14・・・抗菌剤含有樹脂球
体、14a・・・抗菌剤含有樹脂被覆金属球、14b・
・・抗菌剤含有樹脂被覆樹脂球、15A、15B・・・
配管、16・・・配管、17A、17B・・・パッキ
ン、17a、17b・・・流通孔、18・・・抗菌剤含
有樹脂棒体、18a・・・抗菌剤含有樹脂被覆金属棒、
18b・・・抗菌剤含有樹脂被覆樹脂棒、19・・・抗
菌剤含有樹脂筒体、19a・・・貫通路、20a、20
b、20c、20d、20e、20f・・・抗菌剤含有
樹脂製配水小管、20e1 ・・・上流側抗菌剤含有樹脂
製配水小管、20e2 ・・・下流側抗菌剤含有樹脂製配
水小管、21・・・量水器、22・・・受水槽、23・
・・逆流防止弁、24・・・汲み上げポンプ、25・・
・高置水槽、26・・・給水器具、27・・・循環流
路、27a・・・循環配管、27b・・・三方弁、10
0a、100b、100c、100d・・・抗菌剤含有
樹脂層形成配管、101・・・量水器、102・・・逆
流防止弁、103・・・増圧ポンプ、104・・・給水
器具。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水道水を貯留する貯留槽と、この貯留槽
    内の水道水を施設内の各所に配水管を介して配水する送
    水ポンプと、前記送水ポンプから吐出された水道水を前
    記貯留槽に戻し、しかも戻される水道水に接触可能に抗
    菌剤含有部材を設けてなる循環用配水管とを有すること
    を特徴とする抗菌性給水装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1における抗菌剤含有部材
    が、前記循環用配水管の内壁にライニングされてなる前
    記請求項1に記載の抗菌性給水装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1における配水管は、その内
    壁面に抗菌剤含有部材がライニングされてなる前記請求
    項1または2に記載の抗菌性給水装置。
JP1997007143U 1997-08-12 1997-08-12 抗菌性給水装置 Expired - Lifetime JP3051426U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011062484A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Yuko Yokoyama 簡易シャワー器具

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JP2011062484A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Yuko Yokoyama 簡易シャワー器具

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