JP3050414U - 残像利用玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動的態様が混在して人の目に映じることのな
い残像利用玩具を提供する。 【解決手段】 軸２を有して回転可能な円盤１の片面に
軸２を中心として所定間隔の放射状に配置された複数の
隔壁７を設け、隔壁７間の円盤１上に立像又は映像等の
動的態様９を配置して固定するとともに、円盤１の周縁
側に円筒体１１を同軸で配置して固定し、かつ、円筒体
には前記動的態様の正面に位置するスリット１０を形成
してなり、軸２を介し円盤１を回転させることにより、
人の目には動的態様９が動いて見えるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は残像利用玩具に関し、特に動的態様をした複数の立像又は映像が残 像を利用して動いて見えるようにした玩具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

映像が変化してあたかも動くように、すなわち映画のような状況を創り出すた めに、次第に変化する態様の映像を多数枚作成し、これを一連に並べてそれらの 前にスリットを有する遮へい板を置き、その全体を人の目前で左右方向へ移動さ せると、動く映像が看取できるようにした玩具は、人の目の残像を利用した映画 の原理として古くから知られている。

【０００３】 この原理を利用した玩具として、軸を有して回転可能な円盤の片面に、円周方 向へ次第に変化する態様の立像又は映像等の動的態様を一定間隔で配置固定する とともに、前記円盤の周縁側に円筒体を同軸で配置して固定し、該円筒体には前 記動的態様の正面に位置するスリットを形成してなり、前記軸を介して前記円盤 を回転させると、人の目には動的態様が動いて見えるという残像利用玩具が知ら れている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記従来の残像利用玩具によれば、スリットから見える動的態 様は円盤の直径方向で相対する表と裏の両方の動的態様が同時に透けて見えるた めに、それはそれでひとつの興趣を醸すものの、動的態様が混在して動きが明瞭 でないという不具合がある。

【０００５】 そこで、この考案は動的態様が混在して映じることのない残像利用玩具を提供 する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案にかかる残像利用玩具は、軸を有して回転可能な円盤の片面に前記軸 を中心として所定間隔の放射状に配置された複数の隔壁を設け、該隔壁間の前記 円盤上に立像又は映像等の動的態様を配置して固定するとともに、前記円盤の周 縁側に円筒体を同軸で配置して固定し、かつ、該円筒体には前記動的態様の正面 に位置するスリットを形成してなり、前記軸を介し前記円盤を回転させることに より、人の目には前記動的態様が動いて見えるようにしたことを特徴とする。

【０００７】 したがって、人の目の前で円盤が回転すると、スリットから透視する動的態様 は隔壁で囲まれた表のもののみが人の目に映じ、直径方向で相対する裏の動的態 様は全く人の目に映じることがないので、映像が明瞭で動きが判然とする。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施の形態を図に基づき説明する。図１〜図３に示すように 、円盤１の中心に軸２を設けて円盤１が、軸２の下部に軸着した傘歯車３に噛合 する傘歯車４をクランクハンドル５で回転させて回転可能に適宜支持されている 。この円盤１の上面には軸２と一体又は別体の柱又は筒部６を設けてその周面に 放射状配置で隔壁７が所定間隔で配置され円盤１に固定されている。隔壁７，７ 間の室８内には、動きを分解して表した動的態様９が配置され円盤１に固定され ている。これらの動的態様９のそれぞれの正面に位置するスリット１０を設けた 円筒体１１が筒部６と同軸で円盤１の周縁に配置固定されている。

【０００９】 上記の構成は適宜の外殻体の中に収納されて玩具としての体裁を整えるが、そ の場合、適宜の照明を設けることがベターであり、その照明は前記筒部６内に設 けるか、又は、筒部６の上方に設けて全体の室８を照明するよう配置する。また 、筒部６は省略して隔壁７は円盤１の直径方向で一体的に交わるような構造とし てもよい。

【００１０】 そこで、クランクハンドル５を回転操作して軸２が回転すると、円盤１が回転 する。この回転操作時に円筒体１１を見つめていると、スリット１０を通して人 の目に映じる動的態様９が変化して動きを表す。すなわち、動的態様９が動いて 見えるというものである。この場合に、各動的態様９は筒部６と隔壁７，７及び 円筒体１１とで形成される室８内に囲まれているので、直径方向で相対する室８ ，８の動的態様９が一つのスリット１０から見えるようなことはなく、したがっ て、映像が混在することはなく、明瞭な動きを看取できる。

【００１１】 なお、動的態様９は図示のような立像に限らず、紙に描かれた平面的な映像で もよいことはいうまでもなく、動きを分解して表したものであればどのようなも のであってもよい。また、人の目に映じる動的態様９を大きく見せるべく、図４ に示すように、前記スリット１０にレンズ１２を嵌め込むようにしてもよい。こ のレンズ１２はプラスチック製等の偏平な拡大用レンズがよい。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したこの考案によれば、隔壁と円筒体で仕切られた独立の室内に動的 態様を収納して円盤の直径方向で相対する表と裏の動的態様がスリットから同時 に見えることがないようにしたので、動きの混在がなくなり、判然とするのでこ の種の玩具の興趣を高揚させる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の形態を示す構成概要斜視図

【図２】図１の平面図

【図３】図２のＡ−Ａ断面図

【図４】部分拡大平面図

【符号の説明】

１…円盤 ２…軸 ３，４…傘歯車 ５…クランクハンドル ６…筒部 ７…隔壁 ８…室 ９…動的態様 １０…スリット １１…円筒体 １２…レンズ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸を有して回転可能な円盤の片面に前記
   軸を中心として所定間隔の放射状に配置された複数の隔
   壁を設け、該隔壁間の前記円盤上に立像又は映像等の動
   的態様を配置して固定するとともに、前記円盤の周縁側
   に円筒体を同軸で配置して固定し、かつ、該円筒体には
   前記動的態様の正面に位置するスリットを形成してな
   り、前記軸を介し前記円盤を回転させることにより、人
   の目には前記動的態様が動いて見えることを特徴とする
   残像利用玩具。