JP3049021B2 - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体

Info

Publication number
JP3049021B2
JP3049021B2 JP10314759A JP31475998A JP3049021B2 JP 3049021 B2 JP3049021 B2 JP 3049021B2 JP 10314759 A JP10314759 A JP 10314759A JP 31475998 A JP31475998 A JP 31475998A JP 3049021 B2 JP3049021 B2 JP 3049021B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
soft tissue
region
cartilage
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10314759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000139870A (ja
Inventor
豊 畑
治 石川
Original Assignee
五大株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 五大株式会社 filed Critical 五大株式会社
Priority to JP10314759A priority Critical patent/JP3049021B2/ja
Publication of JP2000139870A publication Critical patent/JP2000139870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3049021B2 publication Critical patent/JP3049021B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体や動物などの
関節空間内の軟部組織を抽出する画像処理装置、画像処
理方法、並びに、当該画像処理方法の画像処理プログラ
ムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、X線コンピュータ断層撮影装置
(以下、X線CT(Computed Tomography)装置とい
う。)や、磁気共鳴映像装置(以下、MRI(Magnetic
ResonanceImaging)装置という。)等の医用撮影装置
の急速な発展に伴い、それらの画像を用いた画像診断が
盛んに行われるようになった。また、多くの病院で用い
られる撮影装置も、従来のレントゲン装置から、人体内
部の詳細な情報が撮影できるX線CT装置やMRI撮影
装置にとって変わりつつある。これらから得られる画像
は、3次元的な厚みを持ったボリューム画像であり、診
断部位によっては数百枚もの画像が撮影される。そのた
め、従来のスライス画像に基づく2次元的な画像診断
を、これらの3次元画像に適用することが困難になり、
デジタル計算機を用いて、スライス画像を立体的に再構
築する手法の開発が望まれている。
【0003】膝関節の大腿骨と脛骨との間に位置する半
月板は、膝関節表面の不適合を補正する役割をもつが、
この半月板の役割は、半月板摘出術を受けた患者が、半
月板がそのまま残っている同年代の人々に比べ、より早
く変形性膝関節症をきたし始めるということが分かるま
で、理解されず軽視されていた。現在では、半月板の損
傷をより正確に把握し、誤診をさけるとともに、断裂を
きたしているかどうか不確かな半月板の摘出をさけるこ
とが要求されている。
【0004】半月板の診断には、半月板の領域を抽出
し、その画像を3次元表示することが有効である。さら
に、半月板の画像を3次元表示することにより、断裂部
分の立体的な位置や、半月板の形状が把握でき、軟骨を
障害する原因ともなる断裂した半月板の一部を取り去る
半月板部分摘出術が容易になる。また、半月板や軟骨の
損傷がいったん生じると、靱帯の機能不全を頻繁に伴う
ことが多いことからも、半月板の病変の発見は必要とさ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、半月板の診断
は、MRI装置を用いて、スピンエコー法を用いたT2
強調法で撮影されたMRI画像を用いて行われている。
T2強調法は、体内の水分に高い信号値を返す撮影方法
で、この画像では、半月板と周囲の部位との境界線や、
半月板の損傷部分の認識が容易である。しかしながら、
T2強調画像は、スライス幅を小さくとることができな
いため、半月板が断裂していても、関心領域が認識でき
ない場合がある。また、スライス幅の大きい画像は、3
次元表示にも適していない。
【0006】そこで、スライス幅を小さくとることので
きるT1強調法で撮影されたMRI画像を用いた半月板
領域の抽出が求められる。しかしながら、T1強調法
は、体内の脂肪に高い信号値を返す撮影方法で、骨や脂
肪の領域を認識することは容易であるが、半月板と周囲
の部位との濃度値分布が似通って撮影されるため、濃度
しきい値処理や、領域拡張法等の処理によって半月板の
領域を正確に抽出することは不可能である。そのため、
これまでは半月板を自動抽出する方法についてはほとん
ど研究されておらず、スライス毎に手作業で輪郭をトレ
ースする方法が主流とされ、半月板の抽出には医師の膨
大な時間と労力が必要であった。
【0007】また、従来、医用画像からの関心領域の抽
出に関して多くの研究がなされてきたが、半月板が他の
部位に比べて小さく、形状、濃度値共に特有であるた
め、それらの方法を膝関節MR画像からの半月板領域抽
出に適用することは困難であった。すなわち、現在、半
月板領域を自動抽出する方法については報告されていな
い。
【0008】本発明の目的は以上の問題点を解決し、半
月板領域などの関節空間内の軟部組織を高い精度で自動
的に抽出することができる画像処理装置、画像処理方
法、並びに、当該画像処理方法の画像処理プログラムを
記録した記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の画像処理装置は、磁気共鳴映像装置によって生成さ
れたMR画像データから、関節空間内で軟骨領域で挟設
された軟部組織の画像データを抽出する画像処理装置で
あって、画像データの画像を表示する表示手段と、上記
MR画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を用い
て、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データを抽
出する第1の抽出手段と、上記MR画像データを上記表
示手段に表示し、上記関節空間内の軟部組織の少なくと
も1点を確定点として入力する入力手段と、上記第1の
抽出手段によって抽出された軟骨領域を含む処理対象領
域の画像データを、上記軟骨領域の位置と濃度値に関す
る知識のファジィルールを用いて、軟骨領域を含むクラ
スの画像データと、軟骨領域を含まないクラスの画像デ
ータとに分類する分類手段と、上記分類手段によって分
類された軟骨領域を含むクラスの画像データに基づい
て、上記軟部組織の位置に関する知識のファジィ推論の
領域拡張条件で、上記入力手段によって入力された軟部
組織の確定点を出発点として、領域拡張法を用いて領域
拡張処理を行うことにより、軟部組織候補の画像データ
を抽出する第2の抽出手段と、上記第2の抽出手段によ
って抽出された軟部組織候補の画像データに基づいて、
上記軟部組織の位置と濃度値に関する知識のファジィ推
論を用いて、上記軟部組織の画像データを抽出する第3
の抽出手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る請求項2記載の画像処
理装置は、磁気共鳴映像装置によって生成されたMR画
像データから、関節空間内で軟骨領域で挟設された軟部
組織の画像データを抽出する画像処理装置であって、画
像データの画像を表示する表示手段と、上記MR画像デ
ータに基づいて、所定の濃度しきい値を用いて、上記軟
骨領域を含む処理対象領域の画像データを抽出する第1
の抽出手段と、上記MR画像データを上記表示手段に表
示し、上記関節空間内の軟部組織の少なくとも1点を確
定点として入力する入力手段と、上記第1の抽出手段に
よって抽出された軟骨領域を含む処理対象領域の画像デ
ータを、当該処理対象領域の重心からの距離に関する第
1のメンバーシップ関数と、上記軟部組織と上記軟骨領
域とを交差する方向に対して平行な基準方向でのMR画
像データの濃度変化値が所定のしきい値以上である濃度
変化点の計数値に関する第2のメンバーシップ関数とを
用いたファジィルールを用いて、軟骨領域を含むクラス
であって基準方向で延在する画像データと、軟骨領域を
含まないクラスであって基準方向で延在する画像データ
とに分類する分類手段と、上記分類手段によって分類さ
れた軟骨領域を含むクラスであって基準方向で延在する
画像データに基づいて、上記軟骨領域を所定の最大の第
1のグレードとし、上記軟骨領域と上記軟部組織を含ま
ない外部領域又は軟骨領域に位置する所定の基準面から
の上記基準方向の距離に関する第3のメンバーシップ関
数を用いて、上記軟骨領域で挟設された領域であってか
つ上記第1のグレードよりも小さい第2のグレード以上
のグレードを有するという軟部組織の位置の知識に関す
るファジィ推論の領域拡張条件で、上記入力手段を用い
て入力された軟部組織の確定点を出発点として、領域拡
張法を用いて領域拡張処理を行うことにより、上記第3
のメンバーシップ関数で計算された第1種のグレード値
を有する軟部組織候補の各画像データを抽出する第2の
抽出手段と、上記第2の抽出手段によって抽出された軟
部組織候補の画像データに基づいて、上記軟部組織の濃
度値を所定の最大の第3のグレードとした画像データの
濃度値に関する第4のメンバーシップ関数を用いて、上
記軟部組織の濃度値の知識のファジィ推論により、各画
像データの第2種のグレード値を計算した後、上記軟部
組織候補の各画像データについて、第1種のグレード値
と第2種のグレード値とを含む全体のグレード値に基づ
いて上記軟部組織の画像データであるか否かを判断する
ことにより、上記軟部組織候補の画像データから上記軟
部組織の画像データを抽出する第3の抽出手段とを備え
たことを特徴とする。
【0011】また、請求項3記載の画像処理装置は、請
求項2記載の画像処理装置において、上記第3のメンバ
ーシップ関数は、第1の軟骨領域を最大の第1のグレー
ドとした上記基準面からの距離に関する第5のメンバー
シップ関数と、第2の軟骨領域を最大の第1のグレード
とした上記基準面からの距離に関する第6のメンバーシ
ップ関数とを加算して計算された関数であることを特徴
とする。
【0012】さらに、請求項4記載の画像処理装置は、
請求項1乃至3のうちの1つに記載の画像処理装置にお
いて、さらに、上記抽出された軟部組織の画像データを
上記表示手段に表示する表示制御手段を備えたことを特
徴とする。
【0013】またさらに、請求項5記載の画像処理装置
は、請求項1乃至4のうちの1つに記載の画像処理装置
において、上記関節空間内で軟骨領域で挟設された軟部
組織は、膝関節内の半月板であることを特徴とする。
【0014】本発明に係る請求項6記載の画像処理方法
は、磁気共鳴映像装置によって生成されたMR画像デー
タから、関節空間内で軟骨領域で挟設された軟部組織の
画像データを抽出する画像処理方法であって、上記MR
画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を用いて、
上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データを抽出す
るステップと、上記MR画像データを表示装置に表示
し、上記関節空間内の軟部組織の少なくとも1点を確定
点として入力するステップと、上記抽出された軟骨領域
を含む処理対象領域の画像データを、上記軟骨領域の位
置と濃度値に関する知識のファジィルールを用いて、軟
骨領域を含むクラスの画像データと、軟骨領域を含まな
いクラスの画像データとに分類するステップと、上記分
類された軟骨領域を含むクラスの画像データに基づい
て、上記軟部組織の位置に関する知識のファジィ推論の
領域拡張条件で、上記入力された軟部組織の確定点を出
発点として、領域拡張法を用いて領域拡張処理を行うこ
とにより、軟部組織候補の画像データを抽出するステッ
プと、上記抽出された軟部組織候補の画像データに基づ
いて、上記軟部組織の位置と濃度値に関する知識のファ
ジィ推論を用いて、上記軟部組織の画像データを抽出す
るステップとを含むことを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る請求項7記載の画像処
理方法は、磁気共鳴映像装置によって生成されたMR画
像データから、関節空間内で軟骨領域で挟設された軟部
組織の画像データを抽出する画像処理方法であって、上
記MR画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を用
いて、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データを
抽出するステップと、上記MR画像データを表示装置に
表示し、上記関節空間内の軟部組織の少なくとも1点を
確定点として入力するステップと、上記抽出された軟骨
領域を含む処理対象領域の画像データを、当該処理対象
領域の重心からの距離に関する第1のメンバーシップ関
数と、上記軟部組織と上記軟骨領域とを交差する方向に
対して平行な基準方向でのMR画像データの濃度変化値
が所定のしきい値以上である濃度変化点の計数値に関す
る第2のメンバーシップ関数とを用いたファジィルール
を用いて、軟骨領域を含むクラスであって基準方向に延
在する画像データと、軟骨領域を含まないクラスであっ
て基準方向に延在する画像データとに分類するステップ
と、上記分類された軟骨領域を含むクラスであって基準
方向で延在する画像データに基づいて、上記軟骨領域を
所定の最大の第1のグレードとし、上記軟骨領域と上記
軟部組織を含まない外部領域又は軟骨領域に位置する所
定の基準面からの上記基準方向の距離に関する第3のメ
ンバーシップ関数を用いて、上記軟骨領域で挟設された
領域であってかつ上記第1のグレードよりも小さい第2
のグレード以上のグレードを有するという軟部組織の位
置の知識に関するファジィ推論の領域拡張条件で、上記
入力された軟部組織の確定点を出発点として、領域拡張
法を用いて領域拡張処理を行うことにより、上記第3の
メンバーシップ関数で計算された第1種のグレード値を
有する軟部組織候補の各画像データを抽出するステップ
と、上記抽出された軟部組織候補の画像データに基づい
て、上記軟部組織の濃度値を所定の最大の第3のグレー
ドとした画像データの濃度値に関する第4のメンバーシ
ップ関数を用いて、上記軟部組織の濃度値の知識のファ
ジィ推論により、各画像データの第2種のグレード値を
計算した後、上記軟部組織候補の各画像データについ
て、第1種のグレード値と第2種のグレード値とを含む
全体のグレード値に基づいて上記軟部組織の画像データ
であるか否かを判断することにより、上記軟部組織候補
の画像データから上記軟部組織の画像データを抽出する
ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】また、請求項8記載の画像処理方法は、請
求項7記載の画像処理方法において、上記第3のメンバ
ーシップ関数は、第1の軟骨領域を最大の第1のグレー
ドとした上記基準面からの距離に関する第5のメンバー
シップ関数と、第2の軟骨領域を最大の第1のグレード
とした上記基準面からの距離に関する第6のメンバーシ
ップ関数とを加算して計算された関数であることを特徴
とする。
【0017】さらに、請求項9記載の画像処理方法は、
請求項6乃至8記載の画像処理方法において、さらに、
上記抽出された軟部組織の画像データを上記表示装置に
表示するステップを含むことを特徴とする。
【0018】またさらに、請求項10記載の画像処理方
法は、請求項6乃至9記載の画像処理方法において、上
記関節空間内で軟骨領域で挟設された軟部組織は、膝関
節内の半月板であることを特徴とする。
【0019】さらに、本発明に係る請求項11記載のコ
ンピュータで読み取り可能な画像処理プログラムを記録
した記録媒体は、請求項6乃至10のうちの1つに記載
の画像処理方法を含む画像処理プログラムを記録したこ
とを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0021】図1は本発明に係る一実施形態である、半
月板画像の画像処理を行う画像処理装置10を備えた画
像処理システムの構成を示すブロック図であり、図2は
図1の画像処理装置10によって実行される半月板画像
の画像処理(メインルーチン)を示し、図3は図2のサ
ブルーチンである軟骨領域分類処理を示し、図4は図2
のサブルーチンである半月板領域抽出処理を示す。この
実施形態の画像処理装置10は、人体の解剖学的特徴に
注目して、MRI画像データのしきい値処理による軟骨
領域を含む領域の抽出処理(図2のステップS2)と、
図3の軟骨領域分類処理(ステップS5)と、図4の半
月板領域抽出処理(ステップS6)とを実行することに
より、膝関節のMRI画像からの半月板領域を自動的に
抽出してその半月板領域の画像を表示することを特徴と
している。
【0022】本実施形態の画像処理システムは、大きく
分けて、(a)人体のうちの例えば膝関節などの関節領
域のMRI画像データを生成するMRI装置1と、
(b)デジタル計算機で構成され、例えば膝関節領域の
MRI画像データに基づいて、図2に示すように、半月
板画像の画像処理を実行することにより、半月板領域を
自動的に抽出してその画像を表示する画像処理装置10
とを備えたことを特徴としている。ここで、表示された
半月板領域の画像は、その損傷診断や手術のために用い
られる。
【0023】ここで、MRI装置1の通信インターフェ
ース1aと画像処理装置10の通信インターフェース6
1との間が通信ケーブル51を介して接続される。これ
らの通信インターフェース1a,61は例えばLAN用
の通信インターフェースである。そして、MRI画像デ
ータがMRI装置1から画像処理装置10に送信されて
画像処理装置10で受信されて画像処理される。
【0024】まず、図1を参照して、画像処理装置10
の構成について説明する。画像処理装置10は、(a)
当該画像処理装置10の動作及び処理を演算及び制御す
るコンピュータのCPU(中央演算処理装置)20と、
(b)オペレーションプログラムなどの基本プログラム
及びそれを実行するために必要なデータを格納するRO
M(読み出し専用メモリ)21と、(c)CPU20の
ワーキングメモリとして動作し、画像処理で必要なパラ
メータやデータを一時的に格納するRAM(ランダムア
クセスメモリ)22と、(d)例えばハードディスクメ
モリで構成され、MRI装置1から受信したMRI画像
データ、画像処理中の画像データ、及び画像処理後の画
像データを格納する画像メモリ23と、(e)例えばハ
ードディスクメモリで構成され、CD−ROMドライブ
装置45を用いて読みこんだ図2の画像処理のプログラ
ムを格納するプログラムメモリ24と、(f)MRI装
置1の通信インターフェース1aと接続され、通信イン
ターフェース1aとデータを送受信する通信インターフ
ェース61と、(g)所定のデータや指示コマンドを入
力するためのキーボード41に接続され、キーボード4
1から入力されたデータや指示コマンドを受信して所定
の信号変換などのインターフェース処理を行ってCPU
20に伝送するキーボードインターフェース31と、
(h)CRTディスプレイ43上で指示コマンドを入力
するためのマウス42に接続され、マウス42から入力
されたデータや指示コマンドを受信して所定の信号変換
などのインターフェース処理を行ってCPU20に伝送
するマウスインターフェース32と、(i)CPU20
によって処理された画像データや設定指示画面などを表
示するCRTディスプレイ43に接続され、表示すべき
画像データをCRTディスプレイ43用の画像信号に変
換してCRTディスプレイ43に出力して表示するディ
スプレイインターフェース33と、(j)CPU20に
よって処理された画像データ及び所定の解析結果などを
印字するプリンタ44に接続され、印字すべき印字デー
タの所定の信号変換などを行ってプリンタ44に出力し
て印字するプリンタインターフェース34と、(k)画
像処理プログラムが記憶されたCD−ROM45aから
画像処理プログラムのプログラムデータを読み出すCD
−ROMドライブ装置45に接続され、読み出された画
像処理プログラムのプログラムデータを所定の信号変換
などを行ってプログラムメモリ24に転送するドライブ
装置インターフェース35とを備え、これらの回路20
−24、31−34及び61はバス30を介して接続さ
れる。
【0025】本実施形態では、好ましくは、MRI装置
1において公知のグラディエントエコー法で撮影された
膝関節のMRI水平断層画像を用いる。スライス厚さ及
び間隔は1.5mmで256階調で撮影している。この
MRI断層画像の一例を図16及び図17に示す。ここ
で、図16はMRI装置1で生成された膝関節のMRI
画像(前後スライス)を示し、図17はMRI装置1で
生成された膝関節のMRI画像(横スライス)を示す図
であって、(a)はその内側半月板のMRI画像を示
し、(b)はその外側半月板のMRI画像を示す。図1
6及び図17において、特に、白く表示されている部分
が半月板領域に対応する。
【0026】本実施形態では、MRI装置1によって生
成されたMRI画像のスライス画像データがMRI装置
1の通信インターフェース1aから通信ケーブル51を
介して画像処理装置10の通信インターフェース61に
送信されて受信された後、画像処理のために画像メモリ
23に格納される(図2のステップS1)。
【0027】図5は、図1の画像処理装置10において
用いる3次元画像データの構成を示す斜視図である。M
RI画像のスライス画像データは、図5に示すように、
z軸方向に並べられ、3次元の配列データとして画像メ
モリ23に格納される。ここで、画像データは、いわゆ
るグレースケールで表された、各測定点における所定数
の階調のデータである。例えば、点(x1,y1,z1
における濃度値(又は画素値)は、y軸の座標値y
n(すなわち、最初のy軸の座標値を1としたとき、yn
枚目)の画像データの座標(xn,zn)の画像データを
参照することにより求めることができる。なお、図5で
のハッチング部分は、ある座標値ynにおける1枚のス
ライス画像データを示している。3次元画像データをこ
のように構成することで、2つの画像間の連結関係が明
確になり、3次元構造を内部まで詳細に表現することが
できる。
【0028】ここで、この3次元画像データを構成する
各測定点をボクセル(Voxel)と呼ぶ。ボクセルは画素
にスライス間隔分の厚みを加えた直方体であり、3次元
データを構成する最小の単位となる。図6(a)は図1
の画像処理装置10において用いる3次元画像データの
構成を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)に図
示された3次元画像データにおけるボクセルの単位を示
す斜視図である。本実施形態で用いるMRI画像データ
のボクセルは0.625×0.625×1.58mm3
のサイズを有する直方体であり、1つの3次元MRI画
像データは256×256×60個のボクセルから構成
され、当該画像データは1ボクセル当たり8ビットを用
いて256階調で表される。これらの画像データは、当
該画像処理装置10によって処理すべき入力データとし
て画像メモリ23に格納される。
【0029】当該画像処理の前置処理として、図2のス
テップS2において、MRI画像データに対してしきい
値処理を実行して軟骨領域を抽出して、軟骨領域を含む
領域の画像データを以下で用いる処理データとして画像
データ23に格納する。次の表に、本発明者らによって
MRI装置1を用いてグラディエントエコー法を用いて
測定された膝関節のMRI画像データにおける各組織別
の画像信号値(濃度値)の一例を示す。なお、当該画像
信号値は、MR ROI(Region of interest)値であ
る。
【0030】
【表1】 MRI画像データにおける各組織別の画像信号値の一例 ―――――――――――――― 脂肪 340乃至390 軟骨 260乃至290 筋肉 220乃至250 骨 150乃至190 半月板 40乃至60 ――――――――――――――
【0031】表1から明らかなように、MRI画像デー
タでは、半月板などの軟部組織、骨、筋肉、軟骨、脂肪
の順序で信号値が高くなっている。従って、軟骨領域の
上限のしきい値(例えば、290)と下限のしきい値
(例えば、260)の2つのしきい値を用いることによ
って、軟骨領域のみを抽出することができる。従って、
MRI画像データのしきい値処理(図2のステップS
2)では、抽出した軟骨領域のMRI画像データをその
信号値のままで画像メモリ23に格納する。
【0032】次いで、図2のステップS3では、MRI
装置1から取り込んだMRI画像データの画像(例え
ば、図17の2つの横スライス画像)をCRTディスプ
レイ43に表示して、医師や放射線技師などの操作者に
対して、後述する領域拡張法で用いる拡張出発点とし
て、いままでの医療経験及び知識に基づき、内側及び外
側の2つの半月板の確定点を、例えばマウス42を用い
て入力させてその2つの確定点の情報を一時的にRAM
22に記憶させる。なお、この入力処理は割り込み処理
で実行され、半月板の確定点が入力されたならば(ステ
ップS4でYES)、以下に詳述する軟骨領域分類処理
(ステップS5)及び半月板領域抽出処理(ステップS
6)を実行した後、ステップS7で抽出決定された半月
板のボクセルを含むMRI画像データの画像を3次元画
像データに変換して3次元表示する。なお、ステップS
7での表示処理は、3次元表示に限らず、2次元で表示
してもよい。
【0033】次いで、軟骨領域分類処理の詳細について
説明する。人体の膝関節の縦断面(前後スライス)の模
式図を示す図7に示すように、半月板は上下それぞれ、
軟骨を間に挟んで、大腿骨と頚骨との間に位置してい
る。本実施形態では、図8に示す2つのクラスを定義
し、軟骨領域を含む処理対象領域内のすべてのユニット
に対して、ファジイ推論によって、それぞれがどちらの
クラスに当てはまるかを求める。ここで、処理対象領域
とは、MRI画像データ内の領域であって少なくとも軟
骨領域を含む領域をいい、また、ユニットとは、下側の
軟骨領域よりも下側に位置する所定の基準面から上側方
向(y軸方向)に延在し、1ボクセルの幅及び奥行きを
有する複数のボクセルからなる集合をいう。なお、基準
面は、MRI装置1から取り込んだMRI画像データの
y=0の面であってもよいし、少なくとも下側の軟骨領
域を含む面であってもよい。ここで、y軸方向が逆であ
れば、基準面は、少なくとも上側の軟骨領域を含む面で
あってもよい。また、y軸方向は、人体の上下方向に平
行な方向であって、本実施形態では、図7に示すよう
に、少なくとも、半月板領域と、軟骨領域とが交差する
方向に対して平行な方向に設定される。
【0034】ここで、2つのクラスとは、1つのユニッ
ト内に軟骨ボクセルVaを含むクラスAと、軟骨ボクセ
ルVaを持たないクラスBである。ここで、処理対象領
域の重心に位置するボクセルを含むユニットを重心ユニ
ットとし、対象ユニットのクラスを分類するために、以
下に示すファジイ制約ルールを用いる。
【0035】
【数1】if 対象ユニットと重心ユニットとのユーク
リッド距離dが小さく、対象ユニット内での隣接したボ
クセル間の濃度差が所定のしきい値Th以上である濃度
変化点の計数値(以下、濃度変化点計数値という。)n
が大きい。then クラスAに属するグレードが大き
い。
【数2】if ユークリッド距離dが大きく、濃度変化
点計数値nが小さい。then クラスBに属するグレ
ードが大きい。
【0036】ここで、隣接する2つのボクセル間の濃度
変化点計数値nは次式で表される。
【0037】
【数3】
【0038】ここで、しきい値Thは例えば30であ
り、濃度変化点計数値nは1つのユニットの中で隣接す
る2つのボクセル間の濃度値の変化値
【数4】|I(y)−I(y−1)| がしきい値Th以上である濃度変化点の計数値である。
【0039】図8は、軟骨領域分類処理の原理図であ
る。当該軟骨領域分類処理では、表1の濃度値及び図7
の膝関節における各組織の配置を考慮して、図8から明
らかなように、半月板付近における軟骨ボクセルVaを
含むクラスAのユニットでは、図8(a)に示すように
濃度変化点が多く存在する一方、半月板から離れた脂肪
付近における軟骨ボクセルVaを含まないクラスBのユ
ニットでは、図8(b)に示すように濃度変化点はほと
んど存在しない。本実施形態では、この原理に基づい
た、軟骨領域の位置と濃度値に関する知識のファジィル
ールを用いて軟骨領域分類処理を行う。
【0040】図9及び図10に当該軟骨領域分類処理で
用いるメンバーシップ関数を示す。図9において、ユー
クリッド距離dが小さい領域のグレードを規定するメン
バーシップ関数MSF11と、ユークリッド距離dが大
きい領域のグレードを規定するメンバーシップ関数MS
F12との2つのメンバーシップ関数が示され、これら
を用いて、1つのユニットデータから計算されたユーク
リッド距離dの計算値diに基づいて各メンバーシップ
関数MSF11及びMSF12に基づいたグレードUd
small及びUdlargeを計算する。また、図1
0において、濃度変化点計数値nが小さい領域のグレー
ドを規定するメンバーシップ関数MSF21と、濃度変
化点計数値nが大きい領域のグレードを規定するメンバ
ーシップ関数MSF22との2つのメンバーシップ関数
が示され、これらを用いて、1つのユニットデータから
計算された濃度変化点計数値nの計算値niに基づいて
各メンバーシップ関数MSF21及びMSF22に基づ
いたグレードUnsmall及びUnlargeを計算
する。そして、これらの全体のグレードを次式で表す。
【0041】
【数5】UA=Udsmall+w1×Unlarge
【数6】UB=Udlarge+w1×Unsmall
【0042】ここで、w1は重み係数であり、例えば、
0.5である。
【0043】以上のファジィルールを用いて軟骨領域を
含む領域を分離するために、図3の軟骨領域分類処理を
行う。図3において、まず、ステップS11において、
ステップS2で抽出された軟骨領域を含む処理対象領域
の処理データのうち1つのユニットデータを取り出して
処理対象ユニットデータとし、ステップS12において
ユークリッド距離di及び濃度変化点計数値niを計算す
る。次いで、ステップS13において図9のメンバーシ
ップ関数MSF11を用いて計算値diに対するグレー
ドUdsmallを計算し、ステップS14において図
9のメンバーシップ関数MSF12を用いて計算値di
に対するグレードUdlargeを計算する。また、ス
テップS15において図10のメンバーシップ関数MS
F21を用いて計算値niに対するグレードUnsma
llを計算し、ステップS16において図10のメンバ
ーシップ関数MSF22を用いて計算値niに対するグ
レードUnlargeを計算する。そして、ステップS
17において数5及び数6を用いてトータルグレードU
A及びUBを計算した後、ステップS18においてUA
Bであるか否かが判断され、YESのときは、ステッ
プS19において処理対象ユニットデータのユニットを
クラスAとして分類してその情報を画像メモリ23に記
憶してステップS21に進む。一方、ステップS18で
NOであるときは、ステップS20において処理対象ユ
ニットデータのユニットをクラスBとして分類してその
情報を画像メモリ23に記憶してステップS21に進
む。さらに、ステップS21において未処理のユニット
データがあるか否かが判断され、YESのときはステッ
プS11に戻り、上記の処理をすべてのユニットデータ
が処理されるまで繰り返される。一方、ステップS21
でNOであれば、元のメインルーチンに戻る。
【0044】以上の軟骨領域分類処理によって、各ユニ
ットデータが軟骨ボクセルVaを含むクラスAのユニッ
トであるか、もしくは、軟骨ボクセルVaを含まないク
ラスBのユニットであるかを識別する。その識別結果の
ユニットの模式図を図11に示す。図11から明らかな
ように、重心ユニットを中心として、重心ユニットの近
傍(膝中心から内側)に軟骨が存在するクラスAのユニ
ットが存在する一方、重心ユニットから離れたところに
軟骨が存在しないクラスBのユニットが存在して、それ
ぞれが分離識別される。当該軟骨領域分類処理の処理後
のクラスAのユニットにおいては、図12に示すよう
に、軟骨ボクセルVaを含む2つの軟骨領域CA1,C
A2の間に、軟骨ボクセルでないボクセルVbを含む半
月板候補領域Abが存在する。
【0045】次いで、図4の半月板領域抽出処理につい
て説明する。上記軟骨領域分類処理によってクラスAに
分類されたユニットデータから、半月板の位置と濃度値
の知識を用いてファジイ推論を行い、半月板ボクセルを
抽出する。位置の知識は、半月板ボクセルが解剖学的に
軟骨の近くに位置することを示し、濃度値の知識は、半
月板ボクセルが持つ濃度値を示す。
【0046】図13乃至図15は、図4の半月板領域分
類処理で用いる基準面からの距離情報に関するメンバー
シップ関数、基準面からの距離情報に関する加算メンバ
ーシップ関数、濃度値に関するメンバーシップ関数をそ
れぞれ示すグラフである。
【0047】図13において、上記軟骨領域分類処理で
分類された軟骨領域CA1が存在する領域をグレード1
とし、そのグレード1の距離y方向の上端及び下端から
それぞれグレード0で距離10だけ離れた点に向かって
関数の直線を引いて、メンバーシップ関数MSF31と
する。また、上記軟骨領域分類処理で分類された別の軟
骨領域CA2が存在する領域をグレード1とし、そのグ
レード1の距離y方向の上端及び下端からそれぞれグレ
ード0で距離10だけ離れた点に向かって関数の直線を
引いて、メンバーシップ関数MSF32とする。次い
で、上記メンバーシップ関数MSF31の関数値Uc1
と、メンバーシップ関数MSF32の関数値Uc2と
を、加算グレードUcaに対する加算メンバーシップ関
数MSF33(図14)を計算する。図14において、
2つの軟骨領域CA1とCA2の間を半月板候補領域A
b(当該半月板候補領域Abは、その左端のグレード1
と、その右端のグレード1との間の領域に位置する。)
とし、2つの軟骨領域CA1及びCA2の外側の領域を
半月板候補領域でない領域Aa,Acと判断する。な
お、1つのユニット内に半月板ボクセルが存在しない場
合、軟骨領域は1カ所しか得られず、加算グレードUc
=Uc1となる。
【0048】また、図15においては、表1に基づいた
半月板の平均濃度値50をグレード1とし、そのピーク
点Pと、グレード0で濃度値0である原点とを結ぶ一
方、当該ピーク点と、グレード0.6で濃度値90であ
る点とを結んで、濃度値に関するメンバーシップ関数M
SF40とする。ここで、半月板の平均濃度値は、好ま
しくは、より多くの人数の人体に関する半月板の濃度値
の平均値であることが好ましい。さらに、図14と図1
5のメンバーシップ関数を考慮した全体のトータルグレ
ードUtを次式のように定義して用いる。
【0049】
【数7】Ut=w2Ul+Uca
【0050】ここで、w2は所定の重み係数であり、例
えば、0.5であり、トータルグレードUtがしきい値
Uth=1.0以上を半月板領域と推定して抽出する。
【0051】以上のように求めたメンバーシップ関数M
SF33及びMSF40を用いて図4の半月板領域抽出
処理を実行する。図4において、まず、ステップS31
において、図3の軟骨領域分類処理の処理後のユニット
データのうちクラスAのユニットデータを取り出して以
下の処理データとする。次いで、ステップS32におい
て処理データのうち1つのユニットデータを取り出し
て、図13のグレードUcに関する2つのメンバーシッ
プ関数MSF31及びMSF32の関数値Uc1,Uc
2を加算して、加算関数値Ucaのグラフ(図14)を
計算する。次いで、ステップS33において未処理のユ
ニットデータはあるか否かが判断され、YESのときは
ステップS32に戻り、ステップS32の処理をすべて
のユニットデータについて処理するまで実行する。一
方、ステップS33でNOであるときは、ステップS3
4に進む。
【0052】ステップS34においてステップS4で入
力された2つの半月板確定点に基づいて、「加算グレー
ドUcaが0.7以上であること、かつ図14の半月板
候補領域Ab内のボクセル内で領域拡張を行う」という
領域拡張条件で公知の領域拡張法(Region Growing Met
hod)を用いて、図14の加算メンバーシップ関数MS
F33で計算された各加算グレードUcaを有する半月
板候補のボクセルを決定し、以下の処理対象データとす
る。この領域拡張法は、抽出すべき領域の中から1点
(本実施形態では、ステップS4で入力した確定点であ
る。)を指定し、その点を初期点として、抽出すべき領
域の範囲内で図形拡散を行って目的領域を抽出する処理
である。
【0053】次いで、ステップS35において、ステッ
プS34で決定された処理対象データのうち1つのボク
セルデータを取り出して、図15の濃度値に関するメン
バーシップ関数MSF40を用いてグレードUlを計算
した後、ステップS36において上記数7を用いてトー
タルグレードUtを計算する。次いで、ステップS37
においてUt≧Uthであるか否かが判断され、YES
のときは、ステップS38において処理対象ボクセルを
半月板ボクセルと判断してその情報を画像メモリ23に
格納してステップS40に進む一方、ステップS37で
NOのときはステップS39において処理対象ボクセル
を半月板でないボクセルと判断してその情報を画像メモ
リ23に格納してステップS40に進む。そして、ステ
ップS40において未処理のボクセルデータはあるか否
かが判断され、YESのときはステップS35に戻り、
ステップS35以降の処理をすべてのボクセルデータに
ついて繰り返す。一方、ステップS40でNOであれば
元のメインルーチンに戻る。
【0054】<変形例> 本実施形態においては、図2の画像処理のプログラムデ
ータをCD−ROM45aに格納して実行するときにプ
ログラムメモリ24にロードして実行しているが、本発
明はこれに限らず、CD−R、CD−RW、DVD、M
Oなどの光ディスク又は光磁気ディスクの記録媒体、も
しくは、フロッピー(登録商標)ディスクなどの磁気デ
ィスクの記録媒体など種々の記録媒体に格納してもよ
い。これらの記録媒体は,コンピュータで読み取り可能
な記録媒体である。また、図2の画像処理のプログラム
データを予めプログラムメモリ24に格納して当該画像
処理を実行してもよい。
【0055】本実施形態においては、3次元の画像デー
タについて画像処理を行っているが、同様に、3次元を
超える次元の画像データについて同様の画像処理を行っ
ても良い。
【0056】以上の実施形態においては、人体の膝関節
の半月板の画像データの抽出処理について説明している
が、本発明はこれに限らず、人体又は動物の関節空間内
の軟部組織の画像データの抽出処理に広く適用すること
ができる。ここで、関節空間内の軟部組織とは、膝の半
月板、肩の腱板(rotator cuff)等、種々の部位の靭帯
などを含む。
【0057】以上の実施形態においては、MRI装置1
でグラディエントエコー法を用いて撮像されたMRI画
像データを用いて半月板領域の画像データを抽出する画
像処理を行っているが、本発明はこれに限らず、スピン
エコー法などの他の方法で撮像されたMRI画像データ
を用いて半月板領域の画像データを抽出する画像処理を
行ってもよい。
【0058】
【実施例】さらに、本発明者らによって実行された実験
結果について述べる。図18は、手作業で抽出された半
月板を含む比較例の膝関節のMRI画像を示す図であっ
て、図18(a)はその前後スライスのMRI画像を示
し、図18(b)はその横スライスのMRI画像を示
す。一方、図19は、図1の画像処理装置10によって
自動抽出された半月板を含む本実施例の膝関節のMRI
画像を示す図であって、図19(a)はその前後スライ
スのMRI画像を示し、図19(b)はその横スライス
のMRI画像を示す。さらに、図20は図1の画像処理
装置10によって自動抽出された半月板画像を示す図で
あり、図21は、手作業で抽出された半月板モデルの画
像を示す図であり、図22は、図1の画像処理装置10
によって自動抽出された半月板画像の3次元表示を示す
図である。
【0059】図20乃至図22の画像の比較から明らか
なように、一部骨皮質等への抽出漏れは見られるが、半
月板の形状がよく把握出来る結果が得られたことが分か
る。本実施形態で用いた方法は、健常者の膝関節MR画
像や、ありふれたパターンの傷害を持つ画像に対しては
有効である。従って、手作業で抽出された半月板の画像
と同様に、より高い精度で半月板の画像を抽出すること
ができた。さらに、手作業で抽出された半月板モデル画
像と、本実施例の半月板画像との誤差について、次式の
評価式を用いて評価する。
【0060】
【数8】誤差=|(手動抽出された半月板モデル画像の体
積)−(本実施例の半月板画像の体積)|/(手動抽出され
た半月板モデル画像の体積)×100[%]
【0061】発明者らの実験によれば、前者の半月板モ
デル画像の体積は4571(ボクセル)であって、後者
の本実施例の半月板画像の体積は4692(ボクセル)
であり、誤差は約2.63%であった。この実験結果は
きわめて高い精度で半月板の画像を抽出することができ
たことを示すものである。
【0062】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、MRI装置1によって生成されたMRI画像データ
のしきい値処理を実行することにより軟骨領域を含む処
理対象領域の画像データを抽出し(図2のステップS
2)、抽出された処理対象領域の画像データに基づいて
軟骨領域の位置と濃度値の知識のファジィルールを用い
て軟骨領域分類処理を実行することにより軟骨領域を含
むクラスAと、軟骨領域を含まないクラスBとの画像デ
ータに分類した(ステップS5)後、軟骨領域を含むク
ラスAの画像データに基づいて、半月板の位置と濃度値
の知識のファジィ推論を用いて半月板領域の画像データ
を抽出した(ステップS6)ので、半月板領域などの関
節空間内の軟部組織を高い精度で自動的に抽出すること
ができ、その画像を表示することができる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る画像処
理装置及び方法によれば、磁気共鳴映像装置によって生
成されたMR画像データから、関節空間内で軟骨領域で
挟設された軟部組織の画像データを抽出する画像処理装
置及び方法であって、上記MR画像データに基づいて、
所定の濃度しきい値を用いて、上記軟骨領域を含む処理
対象領域の画像データを抽出し、上記MR画像データを
表示装置に表示し、上記関節空間内の軟部組織の少なく
とも1点を確定点として入力し、上記抽出された軟骨領
域を含む処理対象領域の画像データを、上記軟骨領域の
位置と濃度値に関する知識のファジィルールを用いて、
軟骨領域を含むクラスの画像データと、軟骨領域を含ま
ないクラスの画像データとに分類し、上記分類された軟
骨領域を含むクラスの画像データに基づいて、上記軟部
組織の位置に関する知識のファジィ推論の領域拡張条件
で、上記入力された軟部組織の確定点を出発点として、
領域拡張法を用いて領域拡張処理を行うことにより、軟
部組織候補の画像データを抽出し、上記抽出された軟部
組織候補の画像データに基づいて、上記軟部組織の位置
と濃度値に関する知識のファジィ推論を用いて、上記軟
部組織の画像データを抽出する。従って、本発明によれ
ば、半月板領域などの関節空間内の軟部組織を高い精度
で自動的に抽出することができ、その画像を表示するこ
とができる。
【0064】さらに、本発明に係る画像処理装置及び方
法によれば、磁気共鳴映像装置によって生成されたMR
画像データから、関節空間内で軟骨領域で挟設された軟
部組織の画像データを抽出する画像処理装置及び方法で
あって、上記MR画像データに基づいて、所定の濃度し
きい値を用いて、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画
像データを抽出し、上記MR画像データを表示装置に表
示し、上記関節空間内の軟部組織の少なくとも1点を確
定点として入力し、上記抽出された軟骨領域を含む処理
対象領域の画像データを、当該処理対象領域の重心から
の距離に関する第1のメンバーシップ関数と、上記軟部
組織と上記軟骨領域とを交差する方向に対して平行な基
準方向でのMR画像データの濃度変化値が所定のしきい
値以上である濃度変化点の計数値に関する第2のメンバ
ーシップ関数とを用いたファジィルールを用いて、軟骨
領域を含むクラスであって基準方向で延在する画像デー
タと、軟骨領域を含まないクラスであって基準方向で延
在する画像データとに分類し、上記分類された軟骨領域
を含むクラスであって基準方向で延在する画像データに
基づいて、上記軟骨領域を所定の最大の第1のグレード
とし、上記軟骨領域と上記軟部組織を含まない外部領域
又は軟骨領域に位置する所定の基準面からの上記基準方
向の距離に関する第3のメンバーシップ関数を用いて、
上記軟骨領域で挟設された領域であってかつ上記第1の
グレードよりも小さい第2のグレード以上のグレードを
有するという軟部組織の位置の知識に関するファジィ推
論の領域拡張条件で、上記入力された軟部組織の確定点
を出発点として、領域拡張法を用いて領域拡張処理を行
うことにより、上記第3のメンバーシップ関数で計算さ
れた第1種のグレード値を有する軟部組織候補の各画像
データを抽出し、上記抽出された軟部組織候補の画像デ
ータに基づいて、上記軟部組織の濃度値を所定の最大の
第3のグレードとした画像データの濃度値に関する第4
のメンバーシップ関数を用いて、上記軟部組織の濃度値
の知識のファジィ推論により、各画像データの第2種の
グレード値を計算した後、上記軟部組織候補の各画像デ
ータについて、第1種のグレード値と第2種のグレード
値とを含む全体のグレード値に基づいて上記軟部組織の
画像データであるか否かを判断することにより、上記軟
部組織候補の画像データから上記軟部組織の画像データ
を抽出する。従って、本発明によれば、半月板領域など
の関節空間内の軟部組織を高い精度で自動的に抽出する
ことができ、その画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態である、半月板画像
の画像処理を行う画像処理装置10を備えた画像処理シ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の画像処理装置10によって実行される
半月板画像の画像処理(メインルーチン)を示すフロー
チャートである。
【図3】 図2のサブルーチンである軟骨領域分類処理
を示すフローチャートである。
【図4】 図2のサブルーチンである半月板領域抽出処
理を示すフローチャートである。
【図5】 図1のMRI装置1から入力され画像処理装
置10によって処理される3次元画像データの構成を示
す斜視図である。
【図6】 (a)は図1の画像処理装置10において用
いる3次元画像データの構成を示す斜視図であり、
(b)は(a)に図示された3次元画像データにおける
ボクセルの単位を示す斜視図である。
【図7】 人体の膝関節の縦断面(前後スライス)を示
す模式図である。
【図8】 図3の軟骨領域分類処理を示す原理図であっ
て、(a)は半月板を含むクラスAのユニットデータの
例を示す模式図であり、(b)は半月板を含まないクラ
スBのユニットデータの例を示す模式図である。
【図9】 図3の軟骨領域分類処理で用いるユークリッ
ド距離に関するメンバーシップ関数を示すグラフであ
る。
【図10】 図3の軟骨領域分類処理で用いる濃度差に
関するメンバーシップ関数を示すグラフである。
【図11】 図7の模式図において重心ユニット、クラ
スAのユニット及びクラスBのユニットを示す模式図で
ある。
【図12】 図3の軟骨領域分類処理の処理後のあるク
ラスAのユニットデータを示す模式図である。
【図13】 図4の半月板領域抽出処理で用いる基準面
からの距離情報に関するメンバーシップ関数を示すグラ
フである。
【図14】 図4の半月板領域抽出処理で用いる基準面
からの距離情報に関する加算メンバーシップ関数を示す
グラフである。
【図15】 図4の半月板領域抽出処理で用いる濃度値
に関するメンバーシップ関数を示すグラフである。
【図16】 図1のMRI装置1で生成された膝関節の
MRI画像(前後スライス)を示す図である。
【図17】 図1のMRI装置1で生成された膝関節の
MRI画像(横スライス)を示す図であって、(a)は
その内側半月板のMRI画像を示し、(b)はその外側
半月板のMRI画像を示す。
【図18】 手動抽出された半月板を含む比較例の膝関
節のMRI画像を示す図であって、(a)はその前後ス
ライスのMRI画像を示し、(b)はその横スライスの
MRI画像を示す。
【図19】 図1の画像処理装置10によって自動抽出
された半月板を含む本実施例の膝関節のMRI画像を示
す図であって、(a)はその前後スライスのMRI画像
を示し、(b)はその横スライスのMRI画像を示す。
【図20】 図1の画像処理装置10によって自動抽出
された半月板画像を示す図である。
【図21】 手動抽出された半月板モデルの画像を示す
図である。
【図22】 図1の画像処理装置10によって自動抽出
された半月板画像の3次元表示を示す図である。
【符号の説明】
1…MRI装置、 1a…通信インターフェース、 10…画像処理装置、 20…CPU、 21…ROM、 22…RAM、 23…画像メモリ、 24…プログラムメモリ、 30…バス、 31…キーボードインターフェース、 32…マウスインターフェース、 33…ディスプレイインターフェース、 34…プリンタインターフェース、 35…ドライブ装置インターフェース、 41…キーボード、 42…マウス、 43…CRTディスプレイ、 44…プリンタ、 45…CD−ROMドライブ装置、 45a…CD−ROM、 51…通信ケーブル、 61…通信インターフェース。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−52872(JP,A) 特開 平7−28978(JP,A) 新津守,”三次元画像処理を用いた膝 関節MRI−半月板断裂描出能の評価 −”、日本医学放射線学会雑誌,1991. 10.25,Vol.51,No.10,pp13 −21 A.L.Reiss et al," Reliability and Va lidity of an Algor ism for Fuzzy Tiss ue Segmentation of MRI”,Journal of C omputer Assisted T omography,1998 May/J une,Vol.22,No.3,pp 471−479 森永法郎,”3次元医用ファジィ画像 処理”,第6回インテリジェントシステ ムシンポジウム講演論文集,1996.10. 18,pp265−266 R.I.Kitney et a l,”Fast Automated Segmentation and V isualisation Metho ds for MR Images o f the Knee Joint i n Arthritis”,Proce edings of the 20th Annual Internation al Conference of t he IEEE Engineerin g in Medicine and Biology Society, 1998,Vol.20,No.2,pp559 −562 佐々木崇他,”ファジィ推論を用いた 膝関節MR画像からの半月板領域の抽 出”,バイオメディカルファジィシステ ム学会第11回年次大会講演論文集, 1998.11.7−8,pp25−26 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055 G06T 1/00 - 17/50

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気共鳴映像装置によって生成されたM
    R画像データから、関節空間内で軟骨領域で挟まれた軟
    部組織の画像データを抽出する画像処理装置であって、 画像データの画像を表示する表示手段と、 上記MR画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を
    用いて、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データ
    を抽出する第1の抽出手段と、 上記MR画像データを上記表示手段に表示し、上記関節
    空間内の軟部組織の少なくとも1点を確定点として入力
    する入力手段と、 上記第1の抽出手段によって抽出された軟骨領域を含む
    処理対象領域の画像データを、上記軟骨領域の位置と濃
    度値に関する知識のファジィルールを用いて、軟骨領域
    を含むクラスの画像データと、軟骨領域を含まないクラ
    スの画像データとに分類する分類手段と、 上記分類手段によって分類された軟骨領域を含むクラス
    の画像データに基づいて、上記軟部組織の位置に関する
    知識のファジィ推論の領域拡張条件で、上記入力手段に
    よって入力された軟部組織の確定点を出発点として、領
    域拡張法を用いて領域拡張処理を行うことにより、軟部
    組織候補の画像データを抽出する第2の抽出手段と、 上記第2の抽出手段によって抽出された軟部組織候補の
    画像データに基づいて、上記軟部組織の位置と濃度値に
    関する知識のファジィ推論を用いて、上記軟部組織の画
    像データを抽出する第3の抽出手段とを備えたことを特
    徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 磁気共鳴映像装置によって生成されたM
    R画像データから、関節空間内で軟骨領域で挟まれた軟
    部組織の画像データを抽出する画像処理装置であって、 画像データの画像を表示する表示手段と、 上記MR画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を
    用いて、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データ
    を抽出する第1の抽出手段と、 上記MR画像データを上記表示手段に表示し、上記関節
    空間内の軟部組織の少なくとも1点を確定点として入力
    する入力手段と、 上記第1の抽出手段によって抽出された軟骨領域を含む
    処理対象領域の画像データを、当該処理対象領域の重心
    からの距離に関する第1のメンバーシップ関数と、上記
    軟部組織と上記軟骨領域とを交差する方向に対して平行
    な基準方向でのMR画像データの濃度変化値が所定のし
    きい値以上である濃度変化点の計数値に関する第2のメ
    ンバーシップ関数とを用いたファジィルールを用いて、
    軟骨領域を含むクラスであって基準方向で延在する画像
    データと、軟骨領域を含まないクラスであって基準方向
    で延在する画像データとに分類する分類手段と、 上記分類手段によって分類された軟骨領域を含むクラス
    であって基準方向で延在する画像データに基づいて、上
    記軟骨領域を所定の最大の第1のグレードとし、上記軟
    骨領域と上記軟部組織を含まない外部領域又は軟骨領域
    に位置する所定の基準面からの上記基準方向の距離に関
    する第3のメンバーシップ関数を用いて、上記軟骨領域
    で挟まれた領域であってかつ上記第1のグレードよりも
    小さい第2のグレード以上のグレードを有するという軟
    部組織の位置の知識に関するファジィ推論の領域拡張条
    件で、上記入力手段を用いて入力された軟部組織の確定
    点を出発点として、領域拡張法を用いて領域拡張処理を
    行うことにより、上記第3のメンバーシップ関数で計算
    された第1種のグレード値を有する軟部組織候補の各画
    像データを抽出する第2の抽出手段と、 上記第2の抽出手段によって抽出された軟部組織候補の
    画像データに基づいて、上記軟部組織の濃度値を所定の
    最大の第3のグレードとした画像データの濃度値に関す
    る第4のメンバーシップ関数を用いて、上記軟部組織の
    濃度値の知識のファジィ推論により、各画像データの第
    2種のグレード値を計算した後、上記軟部組織候補の各
    画像データについて、第1種のグレード値と第2種のグ
    レード値とを含む全体のグレード値に基づいて上記軟部
    組織の画像データであるか否かを判断することにより、
    上記軟部組織候補の画像データから上記軟部組織の画像
    データを抽出する第3の抽出手段とを備えたことを特徴
    とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記第3のメンバーシップ関数は、第1
    の軟骨領域を最大の第1のグレードとした上記基準面か
    らの距離に関する第5のメンバーシップ関数と、第2の
    軟骨領域を最大の第1のグレードとした上記基準面から
    の距離に関する第6のメンバーシップ関数とを加算して
    計算された関数であることを特徴とする請求項2記載の
    画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記画像処理装置はさらに、 上記抽出された軟部組織の画像データを上記表示手段に
    表示する表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    1乃至3のうちの1つに記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 上記関節空間内で軟骨領域で挟まれた軟
    部組織は、膝関節内の半月板であることを特徴とする請
    求項1乃至4のうちの1つに記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 磁気共鳴映像装置によって生成されたM
    R画像データから、関節空間内で軟骨領域で挟まれた軟
    部組織の画像データを抽出する画像処理方法であって、 上記MR画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を
    用いて、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データ
    を抽出するステップと、 上記MR画像データを表示装置に表示し、上記関節空間
    内の軟部組織の少なくとも1点を確定点として入力する
    ステップと、 上記抽出された軟骨領域を含む処理対象領域の画像デー
    タを、上記軟骨領域の位置と濃度値に関する知識のファ
    ジィルールを用いて、軟骨領域を含むクラスの画像デー
    タと、軟骨領域を含まないクラスの画像データとに分類
    するステップと、 上記分類された軟骨領域を含むクラスの画像データに基
    づいて、上記軟部組織の位置に関する知識のファジィ推
    論の領域拡張条件で、上記入力された軟部組織の確定点
    を出発点として、領域拡張法を用いて領域拡張処理を行
    うことにより、軟部組織候補の画像データを抽出するス
    テップと、 上記抽出された軟部組織候補の画像データに基づいて、
    上記軟部組織の位置と濃度値に関する知識のファジィ推
    論を用いて、上記軟部組織の画像データを抽出するステ
    ップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】 磁気共鳴映像装置によって生成されたM
    R画像データから、関節空間内で軟骨領域で挟まれた軟
    部組織の画像データを抽出する画像処理方法であって、 上記MR画像データに基づいて、所定の濃度しきい値を
    用いて、上記軟骨領域を含む処理対象領域の画像データ
    を抽出するステップと、 上記MR画像データを表示装置に表示し、上記関節空間
    内の軟部組織の少なくとも1点を確定点として入力する
    ステップと、 上記抽出された軟骨領域を含む処理対象領域の画像デー
    タを、当該処理対象領域の重心からの距離に関する第1
    のメンバーシップ関数と、上記軟部組織と上記軟骨領域
    とを交差する方向に対して平行な基準方向でのMR画像
    データの濃度変化値が所定のしきい値以上である濃度変
    化点の計数値に関する第2のメンバーシップ関数とを用
    いたファジィルールを用いて、軟骨領域を含むクラスで
    あって基準方向に延在する画像データと、軟骨領域を含
    まないクラスであって基準方向に延在する画像データと
    に分類するステップと、 上記分類された軟骨領域を含むクラスであって基準方向
    で延在する画像データに基づいて、上記軟骨領域を所定
    の最大の第1のグレードとし、上記軟骨領域と上記軟部
    組織を含まない外部領域又は軟骨領域に位置する所定の
    基準面からの上記基準方向の距離に関する第3のメンバ
    ーシップ関数を用いて、上記軟骨領域で挟まれた領域で
    あってかつ上記第1のグレードよりも小さい第2のグレ
    ード以上のグレードを有するという軟部組織の位置の知
    識に関するファジィ推論の領域拡張条件で、上記入力さ
    れた軟部組織の確定点を出発点として、領域拡張法を用
    いて領域拡張処理を行うことにより、上記第3のメンバ
    ーシップ関数で計算された第1種のグレード値を有する
    軟部組織候補の各画像データを抽出するステップと、 上記抽出された軟部組織候補の画像データに基づいて、
    上記軟部組織の濃度値を所定の最大の第3のグレードと
    した画像データの濃度値に関する第4のメンバーシップ
    関数を用いて、上記軟部組織の濃度値の知識のファジィ
    推論により、各画像データの第2種のグレード値を計算
    した後、上記軟部組織候補の各画像データについて、第
    1種のグレード値と第2種のグレード値とを含む全体の
    グレード値に基づいて上記軟部組織の画像データである
    か否かを判断することにより、上記軟部組織候補の画像
    データから上記軟部組織の画像データを抽出するステッ
    プとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  8. 【請求項8】 上記第3のメンバーシップ関数は、第1
    の軟骨領域を最大の第1のグレードとした上記基準面か
    らの距離に関する第5のメンバーシップ関数と、第2の
    軟骨領域を最大の第1のグレードとした上記基準面から
    の距離に関する第6のメンバーシップ関数とを加算して
    計算された関数であることを特徴とする請求項7記載の
    画像処理方法。
  9. 【請求項9】 上記画像処理方法はさらに、 上記抽出された軟部組織の画像データを上記表示装置に
    表示するステップを含むことを特徴とする請求項6乃至
    8のうちの1つに記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 上記関節空間内で軟骨領域で挟まれた
    軟部組織は、膝関節内の半月板であることを特徴とする
    請求項6乃至9のうちの1つに記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項6乃至10のうちの1つに記載
    の画像処理方法を含む画像処理プログラムを記録したこ
    とを特徴とするコンピュータで読み取り可能な画像処理
    プログラムを記録した記録媒体。
JP10314759A 1998-11-05 1998-11-05 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体 Expired - Fee Related JP3049021B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10314759A JP3049021B2 (ja) 1998-11-05 1998-11-05 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10314759A JP3049021B2 (ja) 1998-11-05 1998-11-05 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000139870A JP2000139870A (ja) 2000-05-23
JP3049021B2 true JP3049021B2 (ja) 2000-06-05

Family

ID=18057248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10314759A Expired - Fee Related JP3049021B2 (ja) 1998-11-05 1998-11-05 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3049021B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012518520A (ja) * 2009-02-25 2012-08-16 モハメッド ラシュワン マーフォーズ カスタマイズされた整形外科用インプラント及び関連する方法並びにインテリジェント軟骨システム
CN103402435A (zh) * 2011-03-03 2013-11-20 株式会社日立医疗器械 医用图像处理装置及医用图像处理方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6560477B1 (en) * 2000-03-17 2003-05-06 The Regents Of The University Of California Joint imaging system utilizing magnetic resonance imaging and associated methods
CA2427695C (en) 2001-04-26 2012-12-11 Teijin Limited Method for measuring 3d joint structure
US8300910B2 (en) * 2006-09-19 2012-10-30 Synarc Inc. Pathology indicating measure related to cartilage structure and automatic quantification thereof
WO2019189743A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 国立大学法人 筑波大学 3次元モデル生成方法、3次元モデル生成装置、及び3次元モデル生成プログラム
JP7230240B2 (ja) * 2019-12-11 2023-02-28 富士フイルム株式会社 半月板投影面設定装置、方法およびプログラム

Non-Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
A.L.Reiss et al,"Reliability and Validity of an Algorism for Fuzzy Tissue Segmentation of MRI",Journal of Computer Assisted Tomography,1998 May/June,Vol.22,No.3,pp471−479
R.I.Kitney et al,"Fast Automated Segmentation and Visualisation Methods for MR Images of the Knee Joint in Arthritis",Proceedings of the 20th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Society,1998,Vol.20,No.2,pp559−562
佐々木崇他,"ファジィ推論を用いた膝関節MR画像からの半月板領域の抽出",バイオメディカルファジィシステム学会第11回年次大会講演論文集,1998.11.7−8,pp25−26
新津守,"三次元画像処理を用いた膝関節MRI−半月板断裂描出能の評価−"、日本医学放射線学会雑誌,1991.10.25,Vol.51,No.10,pp13−21
森永法郎,"3次元医用ファジィ画像処理",第6回インテリジェントシステムシンポジウム講演論文集,1996.10.18,pp265−266

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012518520A (ja) * 2009-02-25 2012-08-16 モハメッド ラシュワン マーフォーズ カスタマイズされた整形外科用インプラント及び関連する方法並びにインテリジェント軟骨システム
US8884618B2 (en) 2009-02-25 2014-11-11 Zimmer, Inc. Method of generating a patient-specific bone shell
JP2014221195A (ja) * 2009-02-25 2014-11-27 ジンマー インコーポレイテッド カスタマイズされた整形外科用インプラント及び関連する方法並びにインテリジェント軟骨システム
US9937046B2 (en) 2009-02-25 2018-04-10 Zimmer, Inc. Method of generating a patient-specific bone shell
US10070960B2 (en) 2009-02-25 2018-09-11 Zimmer, Inc. Method of generating a patient-specific bone shell
US11219526B2 (en) 2009-02-25 2022-01-11 Zimmer, Inc. Method of generating a patient-specific bone shell
CN103402435A (zh) * 2011-03-03 2013-11-20 株式会社日立医疗器械 医用图像处理装置及医用图像处理方法
CN103402435B (zh) * 2011-03-03 2015-07-22 株式会社日立医疗器械 医用图像处理装置及医用图像处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000139870A (ja) 2000-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6625303B1 (en) Method for automatically locating an image pattern in digital images using eigenvector analysis
Dubey et al. Evaluation of three methods for MRI brain tumor segmentation
JP5486197B2 (ja) 椎骨中心検出装置および方法並びにプログラム
JP6013042B2 (ja) 画像処理プログラム、記録媒体、画像処理装置、及び画像処理方法
JP2004032684A (ja) 医療画像において腫瘤や実質組織変形をコンピュータを用いて検出する自動化した方法と装置
JP2010527647A (ja) 半自動式輪郭検出方法
Kapur et al. Model-based segmentation of clinical knee MRI
EP2372646A2 (en) Image processing device, method and program
Onal et al. MRI-based segmentation of pubic bone for evaluation of pelvic organ prolapse
WO2011050454A1 (en) Bone imagery segmentation method and apparatus
JP3049021B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録した記録媒体
Marar et al. Mandible bone osteoporosis detection using cone-beam computed tomography
Schilham et al. Multi-scale nodule detection in chest radiographs
Dourthe et al. Automated segmentation of spinal muscles from upright open MRI using a multiscale pyramid 2D convolutional neural network
Podsiadlo et al. Automated selection of trabecular bone regions in knee radiographs
Onal et al. Image based measurements for evaluation of pelvic organ prolapse
US11769253B2 (en) Method and system for selecting a region of interest in an image
Vasilache et al. Automated bone segmentation from pelvic CT images
JP2017198697A (ja) 画像処理プログラム、記録媒体、画像処理装置、及び画像処理方法
Bandekar et al. Performance evaluation of abdominal fat burden quantification in CT
AU2019204372B1 (en) Method and System for Selecting a Region of Interest in an Image
Maduskar et al. Automatic identification of intracranial hemorrhage in non-contrast CT with large slice thickness for trauma cases
Natrajan et al. A comparative scrutinization on diversified needle bandanna segmentation methodologies
KR20180042898A (ko) 두개골의 이형 상태 분류방법
Pandey et al. A Framework for Mathematical Methods in Medical Image Processing

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees