JP3046090B2 - 機器構成材料の特性信頼性の評価方法 - Google Patents

機器構成材料の特性信頼性の評価方法

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工業プラントな
どの機器構成材料における特性信頼性の評価方法に係
り、特に応力腐食割れなどの現象を未然に防ぐための指
針を作成するのに好適な機器構成材料における評価方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業プラント、例えば原子力プラ
ントの構成材料として必要な材料強度のスペツクは、ア
メリカ機会学会ASME(American Soci
etyof Mechanical Engineer
s)などに明示されていおり、これに従ってプラントを
設計すれば強度上の問題はなく、高信頼性のプラントと
なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、機器構
成材料の環境損傷、特に応力腐食割れを防止するための
スペツクはまだ存在していない。また、10年〜20年
以上使用されたプラントの機器構成材料が応力腐食割れ
の可能性を有しているか否かの判定についても、過去の
実機の事例の中から専門技術者が判定することが多い
が、応力腐食割れを完全に予知し、応力腐食割れを未然
に防止するための解析や判定方法がないという問題があ
つた。なお、応力腐食割れは材料因子、応力因子および
環境因子の3つが組み合わさった過酷な条件でのみ発生
する現象であることから、従来はこれを防止するため
に、それぞれの因子、単独に着目して、改善を行うこと
に終始していた。
【0004】例えば、昭和50年代前半は沸騰水型原子
炉の配管系は高炭素量のSUS304鋼が使用されてい
た。そのため溶接部において結晶粒界にクロム炭化物が
生成し、粒界近傍にクロム欠乏層を生じる、所謂、鋭敏
化現象が起こる。一方、原子炉の炉水は高純度の水であ
るが、200ppb程度の酸素を含有して腐食性を有し
ているため、前記溶接部の特に熱影響を受ける部分で応
力腐食割れを生じるという問題があつた。これについて
は、その後、低炭素化した鋭敏化し難い材料を使用する
という対策が施されている。しかしながら、SUS30
4鋼が使用されていても、応力の小さい所では応力腐食
割れは発生していない。すなわち、応力腐食割れの3要
素の1つが欠けると応力腐食割れ問題は起こらないとい
うことになる。
【0005】前述の応力腐食割れの3要素は、更に詳細
に検討すると、前記材料因子ではステンレス鋼である場
合とインコネル材である場合の差、すなわち、モリブデ
ンやニオブを含有するかどうかを考えると、材料因子1
つをとつても各種の影響因子で成り立っていることが分
かる。また環境因子についても更に詳細に検討すると、
酸素濃度、温度、水素濃度、過酸化水素濃度、伝導度、
隙間などの各種の影響因子で成り立っていることが分か
る。従って、機器の各部の相対的寿命を比較して、寿命
の短い方を優先的に予防保全するための指針を得ようと
する場合、例えば、溶接部Aは、炭素含有率が0.06
%のSUS304であり、応力は30kg/mm2 であ
る場合、溶接部Bは、炭素含有率が0.04%のSUS
304であり、応力は40kg/mm2 で、しかも隙間
が存在する場合、さらに溶接部Cは、インコネル600
で、安定化パラメータN〔N=0.13(Nb+2T
i)/C) Nb,Ti,Cは材料中のニオブ,チタ
ン,炭素の含有重量%〕が1で、応力は40kg/mm
2 である場合、これら溶接部A,B,Cのうち何れの箇
所が、最も予防保全を施す緊急性の高い箇所かを判定し
たいとき、従来は評価技術が存在せず、しかも指針やス
ペツクがないことから、この課題については全く対処す
ることがてきなかつた。このように従来技術では、機器
構成材料の環境損傷に及ぼす各種影響因子の大きさの重
畳の度合いと寿命の関係を解析する評価技術がなく、そ
のために機器構成材料の応力腐食割れを未然に防止する
ことができないという欠点を有している。
【0006】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、機器構成材料の環境損傷等の現象に及ぼす
各種影響因子の大きさの重畳の度合いと寿命の関係を指
数で表わした、明確な特性評価方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、例えばステンレス鋼やインコネル材等の
機器構成材料に対する例えば応力腐食割れなどの現象に
及ぼす各種影響因子の度合いを知って、当該機器材料の
損傷などの特性に対する信頼性を評価する機器材料の特
性信頼性の評価方法を対象とするものである。そして前
記各種影響因子のそれぞれについて、1つあるいはそれ
以上の任意の影響因子に着目して、他の影響因子の度合
いを一定とし、その着目した影響因子の大きさと現象の
程度の間の第1の関数を求める。次に各種影響因子の基
準の度合いを決めて、各種影響因子が前記基準値をとる
ときの現象の程度の第2の関数を求める。そして前記第
1の関数と第2の関数の比を演算して、着目した影響因
子の細分化指数の関数とし、つぎに前記各影響因子の細
分化指数の関数の積に補正係数を掛け合わせて、前記現
象が起こりえる可能性を表す指数とすることを特徴とす
るものである。
【0008】
【作用】本発明は前述したように、機器構成材料の各部
分の特性の度合いが定量的に把握できる。そのため新し
いプラントの設計段階で、また、既設プラントの予防保
全として、損傷などの事故に対して未然に対策を講じる
ことができる。特に原子炉プラントのように高い信頼度
が要求される場合において、本発明は極めて有効であ
る。
【0009】
【実施例】本発明のプロセスは、 (1)機器構成材料の環境損傷に影響する各因子につい
て、影響因子の大きさと損傷寿命との関係式の設定。 (2)基準寿命系の設定。 (3)影響因子の細分化指数の導出。 (4)機器の任意の箇所のF指数の導出。 の4ステツプから構成されている。次にこの各ステツプ
について説明する。
【0010】(1)機器構成材料の環境損傷に影響する
各因子について、影響因子の大きさと損傷寿命との関係
式の設定。 この影響因子iの大きさと損傷寿命との関係式は、実験
データに基づいても、メカニズムに基づく理論式であつ
てもよい。図1にこの影響因子iの大きさと損傷寿命と
の関係を示す。 ti =gi (X==) (式 1) ここでti :寿命時間 gi :影響因子iの関数 Xi :影響因子iの大きさ この(式1)を得るためには、1つあるいは複数の特定
の影響因子だけに着目し、他の影響因子を一定のある条
件(例えば加速条件)にして、着目した影響因子の大き
さを種々変化させ、機器構成材料の環境破損寿命データ
を得る。そして着目した影響因子と寿命の間の関係式を
得るものである。このようにデータに基づいて関係式を
得ているので、実際のF指数から得る結論に対し、納得
がいきやすい。メカニズムに基づく理論式でもよいが、
実験データを説明しうるものである必要がある。具体的
な例としては、データ点がある場合は単回帰関数あるい
は多項式回帰曲線とする場合、またデータと理論がある
場合、パラメトリツク最小二乗法による理論式のあては
め曲線、データがない場合は理論式を用いる。これらの
関数は、テーラ展開の関数、テーラ展開に近似できる関
数、階段関数ののいずれかの関数に表される。
【0011】(2)基準寿命系の設定。 基準寿命系は任意であつてもよいので、実験室で求めた
寿命データの系であつても、損傷事例のあつた系でもよ
い。基準寿命系を構成している各影響因子iの大きさを
設定して、基準寿命系の寿命時間tiRを求める。この影
響因子iの大きさと寿命時間tiRとの関係を図1に示
す。 tiR =giR (XiR ) (式 2) ここでtiR :基準寿命系の寿命時間 giR :影響因子iの関数 XiR :基準寿命系を構成する影響因子iの大きさ 基準寿命系を用いるのは、各々の影響因子がある設定し
た値のとき、その基準寿命系の寿命時間となるが、考え
方として、各機器の任意の部分における各々の影響因子
の大きさには基準寿命系の影響因子の大きさからずれた
別の値となつていると考え、このずれによつて、寿命が
基準寿命系の何倍になるかを調べるという方法を取るこ
とにしたためである。
【0012】(3)影響因子の細分化指数の導出。 影響因子の細分化指数Fi は前記(式1)を(式2)で
割ったもの、すなわち寿命比で定義する。図2にこの関
係式を示す。 Fi =ti /tiR (式 3) =gi (Xi )/ giR (XiR ) (式 4) =Fi (Xi ,XiR ) (式 5) この(式5)の関係式にするメリツトは、多くの別の系
の同じ影響因子iの細分化指数Fi を求めることによ
り、Fi の関係式の信頼度の高いものを設定しうるとい
う点である。このステツプでは、影響因子iの細分化指
数Fi を導入しているが、これは、ある一定のある条件
(例えば加速条件)下で影響因子iに着目して前記(式
1)と(式2)を用いて求めるものであり、影響因子i
に着目したものであつても、別のある条件(例えば加速
条件)下でも同様に細分化指数Fi を求めることができ
る。このとき各々のある条件で得られた細分化指数Fi
がほぼ同じであるときには問題がないが、多少異なると
き、より安全サイドの細分化指数Fi の選択、平均化あ
るいはある条件のある因子との相関係数を導入できる余
地がある。すなわち、ある影響因子に着目して得られた
細分化指数をある条件が異なっても同一関係か否かチエ
ツクできるとともに、異なっておればば相関係数を持ち
込むためのものである。
【0013】(4)機器の任意の箇所のF指数の導出 機器の任意の箇所のF指数は、その箇所に作用している
全影響因子の細分化指数の積で表わす。このF指数の関
係式(式6)を図3に示す。この関係式において、Xi
=XiRのときF=1となる。従って、各機器の各部分に
ついてXi を知れば、F指数を算定できる。前述のよう
に機器の任意の箇所のF指数は、その箇所に作用してい
る全影響因子の細分化指数の積になることを意味してお
り、これを図4を例にとって説明する。図5には、ステ
ンレス鋼SUS304の応力腐食割れ寿命に及ぼす応力
の影響と材料中の炭素量の関係が示されている(ただ
し、ステンレス鋼の他の応力腐食割れ影響因子は同一と
した。)。 そして基準の応力(ここでは設計応力Sy
で除したもの)の比が1.54であり、材料中の炭素含
有率が0.06wt%とする。このときの寿命点はaで
あるとする。これに対し、F指数を求めたい箇所の応力
比が1.10であり、炭素含有率が0.04wt%であ
るとき、まず、a点から応力を変えず、炭素含有率が
0.04wt%になるとb点になる。このように炭素含
有率の細分化指数からF1 を知ることができる。次に応
力の細分化指数F5=より、応力比が1.10になるとc
点が求まる。従って、 F1 =t1 (0.04,1.54)/tR (0.06,1.54) (式 7) F5 =t5 (0.04,1.10)/t1 (0.04,1.54) (式 8) ∴F=F1 ×F5 =t5 (0.04,1.10)/tR (0.06,1.54) (式 9) となり、各細分化指数の積となる。このF指数が大きい
ほど、基準寿命から長時間側にあるということを意味
し、従って信頼性が高い箇所であると判定できる。
【0014】図6は、インコネル材での応力比と材料中
の炭素量の関係(ただし、インコネル材の他の応力腐食
割れ影響因子は同一とした。)を示しており、この図も
同様に、F指数が影響因子の細分化指数の積で表せるこ
とを意味している。 F2 =t2 (N,1.54)/tR (0.06,1.54)(式 10) F5 =t5 (N,1.10)/t2 (N,1.54) (式 11) F7 =t7 (N,1.10,隙間)/t5 (N,1.10)(式 12) ∴F=F2 ×F5 ×F7 =t7 (N,1.10,隙間)/tR (0.06,1.54) (式 13)
【0015】次に図7、図8、図9を用いて、ステンレ
ス鋼SUS304の溶接部における熱影響部分のF指数
を算出するフローについて説明する。 (1)炭素量の細分化指数F1 (図7参照) F1 =g1 (C,0.06) (式 14) =exp{ln10(ΣAiC1 )} (式 15) ここでAi:係数 C:炭素量(wt%) 0.06:基準系の炭素量(wt%) なお、C=0.06のときF1 =1となる。
【0016】(2)低温鋭敏化の細分化指数F3 (図7
参照) 機器構成材料が使用温度によつて鋭敏化する現象を低温
鋭敏化(LTS)と称していいるが、機器の設計、寿命
期間の低温鋭敏化を考える必要があるとき、この低温鋭
敏化の細分化指数F3 を算出する。 F3 =g3 (LTS,なし) (式 16) =α1 (式 17) ここでLTS:低温鋭敏化の変数 なし:基準系のLTSはなし α1 :一定の設定寿命が与えられるとき、一定の値とな
る。
【0017】(3)応力除去焼鈍処理の細分化指数F4
(図7参照) 応力除去焼鈍は、材料を一定の温度で所定時間熱処理を
行うものである。従って、材料中の炭素含有率が高いと
きには、材料の鋭敏化現象を促進する場合がある。加熱
温度と加熱時間をパラメータとして細分化指数を構成す
ることもできるが、実際には加熱温度と加熱時間はそれ
ほど差異がないので、ここでは応力除去焼鈍の有無をパ
ラメータとした。 F4 =g4 (SR,なし) (式 18) =α2 (式 19) ここでSRパラメータ(応力除去焼鈍のパラメータ)が
なしのとき、F4=1となり、SRパラメータがありの
とき、F4 =α2 となる。
【0018】(4)応力の細分化指数F5 (図8、図1
1参照) ステンレス鋼SUS304の応力の細分化指数は、以下
のようにして求めることができる。応力腐食割れ寿命に
及ぼす応力の影響が図10に示されているが、これを定
式化すると図11のようになる。最大応力比Sは、応力
を設計応力Syで除したものである。最低応力比(Sm
in0 )は、被膜破壊機構のSCCである場合には1で
ある。安全率μは、最低応力比(Smin0 )に係数を
掛けたもので、1以下、0以上の値を代入する。係数α
0 は、図10における曲線の中央部の傾きに関する量で
ある。また基準応力比SR は、基準寿命系の応力比であ
る。
【0019】(5)環境効果の細分化指数F6 (図9参
照) 環境効果として、酸素の細分化指数F6 は他の場合と同
様に、応力腐食割れ寿命に及ぼす酸素量の影響のデータ
から導くことができる。 F6 =g6 (DO,DOR ) (式 20) =exp[ln10ΣBi{log10(DO)}1 ] (式 21) ここでDO=200ppbとすると、F6 =1となる。
【0020】(6)隙間の細分化指数F7 (図9参照) 隙間が存在すると、材料の応力腐食割れ寿命を短くす
る。そこで他の細分化指数と同様に、隙間の細分化指数
7 を以下のように表した。 F7 =g7 (隙間,なし) (式 22) =α3 (式 23)
【0021】(7)従って、ステンレス鋼のF指数(図
9参照)は、 F=F1 ×F3 ×F4 ×F5 ×F6 ×F7 (式 24) と表される。
【0022】図12、図13、図14はインコネル材の
溶接部における熱影響部分の細分化指数Fを算出するフ
ローチヤートである。細分化指数Fのうち、応力除去焼
鈍処理の細分化指数F4 、応力の細分化指数F5 、 環
境効果の細分化指数F6 ならびに隙間の細分化指数F7
については、図7ないし図9に示したステンレス鋼と同
様であるので、ここではそれらの説明を省略する。細分
化指数FのうちF2 とF3 は、インコネル材であるとい
う特徴からステンレス鋼にない細分化指数Fである。イ
ンコネル材は、安定化パラメータNの値によつて耐応力
腐食性が異なる。この安定化パラメータNは、 N=0.13(Nb+2Ti/C) (式 25) ここでNb,Ti,Cは、材料中の各々の含有wt%で
ある。細分化指数F2 は、前記安定化パラメータNと熱
処理によつて決まるものである。溶接のまま(AW)の
状態と溶接後の応力除去焼鈍(SR)の状態、または単
に応力除去焼鈍(SR)のみの状態に分けて考える。対
象物がAWのとき、細分化指数F2 は以下の如くになる
とするものである。 F2 =β1 (N<8) (式 26) F2 =β2 (N≧8) (式 27) 一方、SRのとき、細分化指数F2 は以下の如くになる
とするものである。 F2 =β3 (N<12) (式 28) F2 =β4 (N≧12) (式 29) すなわち、図15ならびに図16に示すように細分化指
数F2 は安定化パラメータNによつて変わる段状関数で
ある。
【0023】一方、細分化指数F3 は、さらに低温鋭敏
化(LTS)が加わったときに、どうなるかを示すもの
である。低温鋭敏化(LTS)がない場合、すでに前記
細分化指数F2 において安定化パラメータNと応力除去
焼鈍(SR)有無のケースについて計算されるので、細
分化指数F3は1となる。低温鋭敏化(LTS)がある
場合については、溶接の後に低温鋭敏化(LTS)を行
うのか、除去焼鈍(SR)後に低温鋭敏化(LTS)を
行うかで、分けて考える。
【0024】対象物が溶接のまま(AW)のとき、細分
化指数F3 は以下のようになる。 F3 =β5 (N<8) (式 30) F3 =1 (N≧8) (式 31) ここでN≧8のときに細分化指数F3 が1になるのは、
耐SCC性条件材となるとき、低温鋭敏化(LTS)の
ような軽微な熱影響が加わっても劣下しないというもの
である。
【0025】対象物が応力除去焼鈍(SR)を受けてい
るとき、細分化指数F3 は以下のようになる。 F3 =β6 (N<12) (式 32) F3 =1 (N≧12) (式 33) ここでN≧12のときに細分化指数F3 が1になるの
は、耐SCC性条件材となるとき、低温鋭敏化(LT
S)のような軽微な熱影響が加わっても耐SCC性が劣
下しないという意味である。
【0026】次に実際のデータを適用した例を以下に示
す。図17は、SUS304鋼の溶接継手部の試験片
を、288℃、酸素含有率8ppmの高温純水中で応力
腐食割れ試験を行った結果を示す図である。なお、応力
腐食割れ試験条件として応力は2.5Sm(Sm:設計
応力)であり、前記試験片には隙間を付与している。図
中の○印のものは溶接熱影響部で応力腐食割れ(SC
C)が無かったもの、●印のものは溶接熱影響部で応力
腐食割れ(SCC)が生じたものを表している。同図に
示しているように、同一試練片を同時に多数、試験して
みると試験片の破断寿命にはばらつきある。
【0027】この応力腐食割れ試験データの寿命解析を
行うと、図18のようになる。この寿命解析には、次の
方程式を適用している。 −dN/dt=kN (式 34) ∴ln(N0 /N)=k(t−t0 ) (式 35) ここでN0 :初期の試験片数 N:時間tにおいて健全な、すなわち応力腐食割れ破断
していない試験片数 k:応力腐食割れ反応定数 t:時間 t0 :応力腐食割れの開始時間 図18の結果から前記図17の応力腐食割れの寿命系
は、応力腐食割れ開始時間(t0 )が、13.3時間で
あると特徴ずけることがてきる。このようにして1つの
応力腐食割れ寿命系について、これを構成している応力
腐食割れ影響因子の度合い、すなわちF指数と、応力腐
食割れの寿命パラメータである応力腐食割れ開始時間
(t0 )の一組のデータを得ることができる。各種寿命
系について、このような組のデータを得ることができ
る。
【0028】図19は、以上のようにして求めたF指数
と応力腐食割れ(SCC)開始時間(t0 )のデータを
各種寿命系についてプロツトしたものである。図中に示
したデータ点1ないし5は、以下を出典としている。す
なわち、データ点1から3はステンレス鋼管溶接継手実
物試験結果(原子力工学センター:原子力発電施設信頼
性実証試験の現状,1984)を上記手法でデータ解析
したものである。又、データ点4はEPRI−WS−1
74,Vol.1(1980)のデータに基づいて解析
した点である。さらにデータ点5は、Internat
ional Corrosion Forum No.
86−253,p.9(1986)のデータを出典とし
ている。
【0029】図中でF指数の小さいものは、応力腐食割
れの加速条件が大きくなつていることを、すなわち応力
腐食割れの重畳度が大きいことを意味しており、従っ
て、応力腐食割れ開始時間(t0 )も短くなる。逆に、
F指数の大きいものは、応力腐食割れの加速条件が小さ
い、すなわち応力腐食割れの重畳度が小さいことを意味
しており、従って、応力腐食割れしにくくなり、寿命が
長くなることを意味する。よって、この図19のデータ
は、F指数と応力腐食割れ寿命との間に相関性があるこ
とを明示している。
【0030】図19に基づいて、機器の任意の箇所の応
力腐食割れに対する信頼性を評価する一例を以下に説明
する。同図に示すデータバンドについて、F指数と応力
腐食割れ開始時間(t0 )との関係式を得る。 F=h(t0 ) (式 36) 例えば前記データバンドの下限(lnF)について、一
例として次式で表すとする。 lnF=Alnt0 +B (式 37)
【0031】一方、機器材料の応力腐食割れに対する信
頼性目標をtT (h)とすると、次式の関係を満たす必
要がある。 lnFT >AlntT +B (式 38) ここでA:係数 B:定数 tT :機器の対象箇所における信頼性確保の目標時間 FT :tT を達成するために必要なF指数 なお、図19に示すデータバンドについて統計処理を行
い、信頼水準γ%を導入して、前記FT を求めることも
可能である。 ∴FT >h(tT ,γ) (式 39) 一方、機器材料の各評価対象箇所について、F指数を算
出し、その値をFxとすると、FxがFT より小さいと
き、その箇所は機器の使用目標時間中に応力腐食割れを
生じると判断される。したがって、応力腐食割れに及ぼ
す各種影響因子のうち、少なくとも一つ以上の因子につ
いて、F値がFT より大きくなるような処置をとるべき
である。例えば、応力、特に残留応力を低減したり、高
温水中の酸素濃度を低減したりする必要がある。また、
環境条件の制御や材料・応力の経時変化にともなうF値
の低下を生じる可能性のある場合には、この経時変化に
追従、または変化予測して先行的に目標のF値以上にな
るように、応力腐食割れ因子のコントロールを行うべき
である。
【0032】また本発明において、各影響因子の細分化
指数の関数の積に補正係数を掛け合わせて、現象が起こ
りえる可能性を表す指数を求める際に、モンテカルロ法
により影響因子の度合いを与えて、前記補正係数に代入
して、前記現象が起こりえる頻度分布を求めることがで
きる。すなわち、前記実施例における影響因子の大きさ
は、平均値の代表値を用いてF指数の式を構成している
が、各影響因子の大きさの分布(頻度分布)も分かる場
合、前記F指数の式にモンテカルロ法を用いて、機器構
成材料の特性信頼性を評価しようとするものである。モ
ンテカルロ法の手法自体は一般に公知であり、その一例
を簡単に述べれば対象箇所が100箇所ある場合、各々
の影響因子に対し、乱数を100回発生させてF値を求
め、そのF値の分布をとることにより、機器構成材料の
特性信頼性を評価することができる。
【0033】また本発明において前記第1の関数を、テ
ーラ展開の関数、テーラ展開に近似できる関数、階段関
数のいずれかの関数で表し、 ti =gi (Xi ) (式 40) 各影響因子が基準値を取るときの現象の程度の関数を求
め、 tiR =giR (XiR ) (式 41) これら関数の比をとり、着目した影響因子の細分化指数
の関数として、 Fi =gi (Xi )/ giR (XiR ) (式 42) =Fi (Xi ,XiR ) (式 43) さらに、各影響因子の細分化指数の関数の積に、影響因
子の関数である補正係数をテーラ展開により求め、両者
を掛け合わせて、その値を現象が起こりえる可能性を表
す指数とすることもできる。
【0034】さらにまた本発明において、各影響因子n
個のそれぞれについて、任意の影響因子のうち少なくと
も異なる1つ以上のm個の影響因子に着目して、他の影
響因子の度合いを一定とし、前記着目した影響因子の大
きさと現象の程度の間の第1の関数を求めて、各影響因
子の各影響因子変数でテーラ展開、テーラ展開に近似で
きる関数、階段関数のいずれかの関数で表し、 tijk =fijk (Xi ,Xj …,Xk ) (式 44) 次に各影響因子の基準の度合いを決めて、各影響因子が
基準値をとるときの現象の程度の関数値を求め、 tijkR =fijkR (XiR ,XjR …,XkR ) (式 45) この両者の関数の比Fを求める。 Fij…k =tijkR/tijkR =fijk (Xi ,Xj …,Xk ) /fij…kR (XiR ,XiR …,XkR ) =Fijk (Xi ,Xj ,…,XiR ,XjR …,XkR ) (式 46)
【0035】さらに、各影響因子の細分化指数の関数の
積に、影響因子の関数である補正係数をテーラ展開によ
り求め、両者を掛け合わせて図20に示す(式47)の
ように対数をとり、 この積を、現象が起こり得る可能
性を表す指数とすることもできる。 前記式44から式47の式中において n:各影響因子の個数 m:着目した影響因子の個数 t:影響因子の大きさと現象の程度の間の関数 tR :各影響因子が基準値をとるときの、影響因子の大
きさと現象の程度の間の関数 f関数:各影響因子の度合いの大きさを変数とする現象
の程度 Xi :影響因子iの度合いの大きさ XiR:影響因子iの基準の度合いの大きさ θ:影響因子の関数 C:定数
【0036】本発明の特徴を列記すれば、以下の通りで
ある。 (1).機器構成材料の現象に及ぼす各種影響因子の度
合いを知って、当該機器材料の特性に対する信頼性を評
価する機器構成材料の特性信頼性の評価方法において、
前記各種影響因子のそれぞれについて、任意の影響因子
に着目して、他の影響因子の度合いを一定とし、前記着
目した影響因子の大きさと現象の程度の間の第1の関数
を求めて、各種影響因子の基準の度合いを決めて、各種
影響因子が前記基準値をとるときの現象の程度の第2の
関数を求め、前記第1の関数と第2の関数の比を演算し
て、着目した影響因子の細分化指数の関数とし、つぎに
前記各影響因子の細分化指数の関数の積に補正係数を掛
け合わせて、前記現象が起こりえる可能性を表す指数と
することを特徴とする。
【0037】(2).前記(1)において求められた現
象が起こりえる可能性を表す指数を加味して、機器の設
計、製作、予防保全、点検などを行う指針やスペツクと
することを特徴とする。
【0038】(3).前記(1)において前記補正係数
を掛け合わせて、前記現象が起こりえる可能性を表す指
数とす際に、モンテカルロ法により影響因子の度合いを
与えて、前記補正係数に代入して、前記現象が起こりえ
る頻度分布を求めることを特徴とする。
【0039】(4).前記(1)〜(3)において、前
記第1の関数を、テーラ展開の関数、テーラ展開に近似
できる関数、階段関数のいずれかの関数で表し、 ti =gi (Xi ) (式 40) 各影響因子が基準値を取るときの現象の程度の関数を求
め、 tiR =giR (XiR ) (式 41) これら関数の比をとり、着目した影響因子の細分化指数
の関数として、 Fi =gi (Xi )/ giR (XiR ) (式 42) =Fi (Xi ,XiR ) (式 43) さらに、各影響因子の細分化指数の関数の積に、影響因
子の関数である補正係数をテーラ展開により求め、両者
を掛け合わせてその値を現象が起こりえる可能性を表す
指数とすることを特徴とする。
【0040】(5).機器構成材料の現象に及ぼす各種
影響因子の度合いを知って、当該機器材料の特性に対す
る信頼性を評価する機器構成材料の特性信頼性の評価方
法において、前記各種影響因子n個のそれぞれについ
て、任意の影響因子のうち少なくとも異なる1つ以上の
m個の影響因子に着目して、他の影響因子の度合いを一
定とし、前記着目した影響因子の大きさと現象の程度の
間の第1の関数を求めて、各種影響因子の各種影響因子
変数でテーラ展開、テーラ展開に近似できる関数、階段
関数のいずれかの関数で表し、 tijij=fijk (Xi ,Xj …,Xk ) (式 44) 次に各影響因子の基準の度合いを決めて、各影響因子が
基準値をとるときの現象の程度の関数値を求め、 tij…kR =fijkR (XiR ,XjR …,XkR ) (式 45) この両者の関数の比Fを求める。 Fijk =tijk /tijkR =fijk (Xi ,Xj …,Xk ) /fijkR (XiR ,XjR …,XkR ) =Fijk (Xi ,Xj ,…,XiR ,XjR …,XkR ) (式 46) さらに、各影響因子の細分化指数の関数の積に、影響因
子の関数である補正係数をテーラ展開により求め、両者
を掛け合わせて図20に示す(式47)のように対数を
とり、 この積を、現象が起こり得る可能性を表す指数
とすることを特徴とする。 前記式44から式47において n:各影響因子の個数 m:着目した影響因子の個数 t:影響因子の大きさと現象の程度の間の関数 tR :各影響因子が基準値をとるときの、影響因子の大
きさと現象の程度の間の関数 f関数:各影響因子の度合いの大きさを変数とする現象
の程度 Xi =:影響因子iの度合いの大きさ XiR=:影響因子iの基準の度合いの大きさ θ:影響因子の関数 C:定数
【0041】(6).前記(1)〜(5)において、指
数の目標値の設定は、実験室や実機の損傷データに本発
明の方法を適用して、指数と現象の度合いや寿命の間の
相関関係を求めて、この相関関係に許容限界の現象の度
合いや信頼性確保の寿命時間を与えて、限界の指数をえ
ることを特徴とする。
【0042】(7).前記(1)〜(6)において、着
目した影響因子の大きさと現象の程度の間の関数の積そ
のものを、現象が起こりえる可能性を表す指数とするこ
とを特徴とする。
【0043】(8).前記(1)〜(7)において、影
響因子の度合いがその確率分布あるいは確率分布の平均
値であり、一方、現象の程度が平均値、確率分布あるい
は遷移確率分布あることを特徴とする。
【0044】(9).前記(1)〜(8)において、前
記現象が、応力腐食割れ、亀裂進展、エロージヨン、全
面腐食、孔食、磨耗、疲労、腐食疲労、溶接割れやそれ
らの寿命現象であり、 前記影響因子が、機器構成材料
のサイズ、化学成分、材料の機械的強度、硬さ、機器構
成材料に作用する応力、熱応力、歪み、残留応力、応力
集中係数、リラクゼーシヨン、機器構成材料のミクロ組
織上の特徴として結晶粒径、析出物などの冶金的知識の
状態量、熱履歴、溶接条件、入熱量、溶接熱影響部の位
置、材料表面加工状態、酸化スケールの状態量、環境条
件として、温度、酸素濃度、過酸化水素、水素、窒素、
酸化窒素、導電率、PH、隙間、化学種、放射線の量、
機器の使用歴のパラメータとすることを特徴とするもの
である。
【0045】
【発明の効果】本発明は前述したように、機器構成材料
の各部分の特性の度合いが定量的に把握できる。そのた
め新しいプラントの設計段階で、また、既設プラントの
予防保全として、損傷などの事故に対して未然に対策を
講じることができる。特に原子炉プラントのように高い
信頼度が要求される場合において、本発明は極めて有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】影響因子の度合いと損傷寿命との関係を示す特
性図である。
【図2】影響因子の度合いと損傷寿命比との関係を示す
特性図である。
【図3】(式 6)の数式を示す図である。
【図4】応力比Sとlog10Fとの関係を示す特性図で
ある。
【図5】応力の影響とステンレス鋼中の炭素含有率と材
料寿命時間との関係を示す特性図である。
【図6】応力の影響とインコネル材中の炭素含有率と材
料寿命時間との関係を示す特性図である。
【図7】ステンレス鋼の場合の炭素量の細分化指数F
1 、低温鋭敏化の細分化指数F3=ならびに応力除去焼鈍
処理の細分化指数F4を求めるフローチヤートである。
【図8】ステンレス鋼の場合の応力の細分化指数F5
求めるフローチヤートである。
【図9】ステンレス鋼の場合の環境効果の細分化指数F
6 、隙間の細分化指数F7 ならびにF指数を求めるフロ
ーチヤートである。
【図10】応力比Sとlog10Fとの関係を示す特性図
である。
【図11】ステンレス鋼の場合の応力の細分化指数F5
を求めるフローチヤートである。
【図12】インコネル材の場合の安定化パラメータNの
細分化指数F2 、低温鋭敏化に関する細分化指数F3
らびに応力除去焼鈍処理の細分化指数F4 を求めるフロ
ーチヤートである。
【図13】インコネル材の場合の応力の細分化指数F5
を求めるフローチヤートである。
【図14】インコネル材の場合の環境効果の細分化指数
6 、隙間の細分化指数F7 ならびにF指数を求めるフ
ローチヤートである。
【図15】安定化パラメータと細分化指数F2 との関係
を示す特性図である。
【図16】安定化パラメータと細分化指数F2 との関係
を示す特性図である。
【図17】応力腐食割れの有無を示す特性図である。
【図18】応力腐食割れの寿命解析特性図である。
【図19】応力腐食割れ(SCC)開始時間とF指数と
の関係を示す特性図である。
【図20】(式 47)の数式を示す図である。
【符号の説明】
i 寿命時間 gi 影響因子iの関数 Xi 影響因子iの大きさ tiR 基準寿命系の寿命時間 giR 影響因子iの関数 XiR 基準寿命系を構成する影響因子iの大きさ Fi 細分化指数 F1 炭素量の細分化指数(ステンレス鋼) F2 安定化パラメータNの細分化指数(インコネル
材) F3 低温鋭敏化の細分化指数 F4 応力除去焼鈍処理の細分化指数 F5 応力の細分化指数 F6 環境効果の細分化指数
フロントページの続き (72)発明者 進藤 丈典 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日 立株式会社 呉工場内 (72)発明者 斉藤 隆 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 服部 成雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/20 G01N 17/00 G01N 37/00 G21C 17/003

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器構成材料の現象に及ぼす各種影響因
    子の度合いを知って、当該機器構成材料の特性に対する
    信頼性を評価する機器構成材料の特性信頼性の評価方法
    において、前記各種影響因子のそれぞれについて、任意
    の影響因子に着目して、他の影響因子の度合いを一定と
    し、その着目した影響因子の大きさと現象の程度の間の
    第1の関数を求めて、各種影響因子の基準の度合いを決
    めて、各種影響因子が前記基準値をとるときの現象の程
    度の第2の関数を求め、前記第1の関数と第2の関数の
    比を演算して、着目した影響因子の細分化指数の関数と
    し、つぎに前記各影響因子の細分化指数の関数の積に補
    正係数を掛け合わせて、前記現象が起こりえる可能性を
    表す指数とすることを特徴とする機器構成材料の特性信
    頼性の評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記補正係数を
    掛け合わせて、前記現象が起こりえる可能性を表す指数
    とする際に、モンテカルロ法により影響因子の度合いを
    与えて、前記補正係数に代入して、前記現象が起こりえ
    る頻度分布を求めることを特徴とする機器構成材料の特
    性信頼性の評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載において、
    前記第1の関数を、テーラ展開の関数、テーラ展開に近
    似できる関数、階段関数のいずれかの関数で表すととも
    に、前記補正係数をテーラ展開により求めたことを特徴
    とする機器構成材料の特性信頼性の評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    において、前記機器構成材料の現象が応力腐食割れであ
    ることを特徴とする機器構成材料の特性信頼性の評価方
    法。
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JP4721282B2 (ja) * 2006-06-14 2011-07-13 富士重工業株式会社 要素分割法、要素分割演算装置及び損傷進展解析装置
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