JP3042830U - ペット類用の医療薬剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネコ、イヌなどのペット類が感冒などの病気
になったとき、薬剤を嫌って摂取させるのに苦労する。 【解決手段】 ネコ、イヌなど該ペット類が日常摂餌す
る固形のペットフード片の中へ症状に適応した薬品を嵌
入し、鋭い嗅覚を遮断するように密封して同種の非嵌入
のペットフードと混合して一食分の給餌を形成すること
を特徴とする。たとえば三叉状の偏平板１として構成さ
れたペットフードの中へ固形薬剤２を密封することによ
り、ネコなどの嗅覚を以ってしても嗅ぎ分けることは難
しく、同一形状、同一成分で非嵌入のペットフードと混
合すれば一気に摂餌して課題を解決する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は家庭で飼育する愛玩動物、特にネコ、イヌ等の疾病時に与える医療薬 剤の改善に係る。

【０００２】

【従来の技術】

近年家庭においてネコ、イヌなどのペット類を飼育し愛玩動物として家族の一 員のように生活に潤いを与える存在として楽しむ風潮がますます盛んである。こ の場合、住宅の環境の変化に伴って人間と同様、ペット類にも種々の疾病などに おかされる場合も少からずあり、例えば感冒、消化不良、から内蔵関係の不調、 稀にはストレスなどによる神経系の疾病さえ認められることがあり、飼い主とし ては、その治療のために心を砕くことも多い。

【０００３】 この場合、ペット類は人間と違って言葉によって自分の不調を訴えることがで きないから、飼い主がペットを観察して通常と異る動作や姿態に気がつけば薬剤 を与えたり、専門の動物病院へ伴って診断と治療を仰がなければならない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

通常最もひんぱんに起りやすいのは感冒であって、飼い主は例えばネコの声が かすれるとか、食欲不振とか、ヨダレを垂らすとか、日常の姿態、動作とは異な る外観上の異常を感知してネコの風邪引きを察知することが多い。そこで感冒薬 を与えることになるが、多くの場合ペット用の薬剤は粉末状の散剤として分包さ れ、一回毎に食飼と共に与えるのが普通であるが、周知のように動物類の嗅覚は 人間の数十倍乃至数百倍鋭敏であるので、この散剤をペットの食餌にふりかけて も鋭く嗅ぎ分けて、摂餌しようとしない。

【０００５】 市販のキャットフード、ドッグフード、には大別して缶詰入りの湿態のものと 、固形物の乾態のものとがあるが、飼い主は缶詰などの湿態餌料に万遍なく前記 の散剤を混合して出来るだけ薬剤特有の臭いを薄めるようにするが、ペット類に 対しこの程度の臭いの拡散ではその嗅覚を惑わすことは、きわめてむつかしい。 更に散剤を水に溶解してスポイドを使ってペットの口の中へ注入しようとしたり 、カプセルに散剤を入れて餌料に混ぜて与えようと試みたりするが、いずれの場 合もネコなどの激しい抵抗にあったり、カプセルだけを吐き出してしまうので薬 剤をペット類に投与するためには、最後にはほとんど無理やりに口をこじ開けて 舌の上に散剤を塗り付けるといったような暴力的な解決方法を採らざるを得ない 羽目に陥いる。

【０００６】 本考案は以上に述べた課題を解決する為にペット類が気付かぬうちに自然に摂 取することの出来るペット類用の医療薬剤の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るペット類用の医療薬剤は、ネコ、イヌなど該ペット類が日常摂餌 する固形のペットフード片へ症状に適応した固形薬品を嵌入し、嗅覚を遮断する ように密封して同種の非嵌入のペットフードと混合して一食分の、給餌を形成す ることによって前記の課題を解決した。

【０００８】 この医療薬剤はペットフードによって密封され外部へ独特の臭いを遮断されて おり、その上同形同成分のペットフードの中へ混入されているため、ネコ、イヌ などの鋭い嗅覚をもってしても薬剤を嗅ぎ分けることは不可能であり、大量の他 のペットフードと共に一気に摂餌してしまうから、薬剤投与上の障害は確実に消 滅する。

【０００９】

【実施の形態】

図１は本考案の一つの実施形態を示す斜視図である。 この図のように固形のペットフードには、さまざまな形状が採られ、円盤状１ Ａ、欠楕円状１Ｂもあるが、テトラポットの断面に似た三叉状の偏平板１の中へ 固形薬剤２を密封した形態などが好ましい形状であると考えられる。成分的には たとえばネコ用のペットフードであれば、魚肉（フィッシュミール）を主体に小 麦粉やとうもろこしなどの澱粉系を配合し、さらにビタミンやミネラルを適量添 加した商品や、前記の魚肉に替えてチキンや牛肉などの獣肉を主体とした商品、 両種の混合などネコの食欲を促進するように各メーカーが競っている。固形の偏 平板としては直径または差し渡しにして１０〜１５ｍｍ、板厚としては４〜６ｍ ｍ程度のサイズに仕上げている。内部へ密封する薬剤は、たとえば感冒時の発熱 、下痢、咽喉部の不良など、ほぼ人間に準じた薬理に基いて体重に応じて投薬量 を算出する。

【００１０】

【考案の効果】

本考案に係るペット類用の医療薬剤は、従来広く採用されてきた散剤のように 投与する場合に飼主との間にトラブルがなく、飼い主の煩瑣な負担を完全に消滅 する効果がある。従ってあらかじめネコ、イヌなどに瀕発する疾病の種類ごとの 固形薬剤を配合したペットフードを通常のペットフードと共に家庭に常備してお けば、ペット類のほとんどの疾病に即座に対応出来る効果があり、飼主とペット との情愛が損なわれる懸念もまったく解消される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を例示する斜視図である。

【符号の説明】

１ 三叉状の偏平板（固形ペットフード） ２ 固形薬剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネコ、イヌ等家庭で飼育するペット類用
   の医療薬剤において、該ペット類が日常摂餌する固形の
   ペットフード片へ症状に適応した固形薬品を嵌入し、嗅
   覚を遮断するように密封して同種の非嵌入のペットフー
   ドと混合して一食分の給餌を形成することを特徴とする
   ペット類用の医療薬剤。