JP3042763U - 水作業用オーバーズボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業中、着用者の膝を傷めることがなく、し
かも、着用者の動きを妨げることのない水作業用オーバ
ーズボンを得ること。 【解決手段】 水作業用オーバーズボンの膝部に、膝当
て用パッドを収容する収容ポケット１を設け、この収容
ポケット１の下方部分に、面ファスナーによって開閉可
能な開口部７を設ける。膝当て用パッドが着用者の膝を
保護するとともに、着用者がズボンの裾から手を挿し入
れ、前記面ファスナーの開口部７を開閉させ、膝当て用
パッドを収容ポケット１に対して出し入れすることがで
きるので、作業中、着用者はオーバーズボンを履いたま
までも、必要に応じて膝当て用パッドを取りはずすこと
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、漁師や水産加工業者など、水に濡れる作業に従事する人が着用す る水作業用オーバーズボンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術および考案が解決しようとする課題】

一般に、この種のオーバーズボンＡは、防水性に優れた生地で形成されており 、着用者は着衣を水で濡らさないよう、図６に示すように、着衣の上から履いて 使用する。

【０００３】 ところで、このオーバーズボンＡの着用者は、床面や地面に膝を付いて作業を 行うことがあるが、前記生地が肉薄なため、作業中、膝を傷める場合があるとい う問題があった。こうした場合、膝の部分の生地を肉厚にして、膝を傷めないよ うにすることもできるが、立ち仕事や歩くときなど、膝を付くとき以外には、膝 部の生地が邪魔になって煩わしく、着用者の動きを妨げる原因にもなるため、作 業中、事故につながるおそれがあるという問題もあった。

【０００４】 そこで、この考案の課題は、作業中、着用者の膝を傷めることがなく、しかも 、着用者の動きを妨げることのない水作業用オーバーズボンを得ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

こうした課題を解決するため、この考案に係る水作業用オーバーズボンでは、 膝部に、膝当て用パッドを収容する収容ポケットを設け、この収容ポケットの下 方部分に、前記膝当て用パッドが出し入れ可能な開口部を形成し、この開口部の 内面に、着脱自在に接着する面ファスナーを設けたのである。

【０００６】 このような水作業用オーバーズボンは、膝当て用パッドが着用者の膝を保護す るとともに、ズボンの裾口から手を挿し入れ、前記面ファスナーの開口部を開閉 させ、この開口部から膝当て用パッドを収容ポケットに対して出し入れすること ができるので、作業中、着用者はオーバーズボンを履いたまま、必要に応じて膝 当て用パッドを取りはずすことができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図１（Ａ）および図１（Ｂ）に示す水作業用オーバーズボンは、防水性に優れ た生地で形成されている。このオーバーズボンの膝部それぞれには、弾性を有す る膝当て用パッドＰを収容する収容ポケット１が形成されている。また、ウェス ト部２には、撥水性を有する合成樹脂からなるベルト３が取り付けられており、 腹側の上縁には、着用者の腹と脇腹とを覆う大きさを有し、ポリウレタン製の弾 性パッドからなる胸当て部４が設けられている。背側の外面には、面ファスナー を貼り付けたベルト接着面５が設けられている。

【０００８】 収容ポケット１は、図２および図３に示すように、矩形シート６の周縁部を、 その下方部分を除き、膝部の内部に接着して形成されている。前記下方部分は、 膝当て用パッドＰが出し入れ可能な開口部７とされており、この開口部７は、そ の内面に設けられた面ファスナー８を着脱させることにより、開閉させることが できる。

【０００９】 ベルト３は、図４に示すように、ファスナー付きの開口部９を設けた、ズボン の内面において開閉可能なベルト収納ポケット１０に収納されている。このベル ト３の両端部は、ベルト収納ポケット１０の両端に設けられた、ズボンの外面に 開口するベルト引き出し孔１１、１１から外面側に引き出され、ウェスト部２に 複数形成されたベルト挿通孔１２に、外面側から内面側、内面側から外面側へと 交互に挿通されている。これらベルト３の両端部それぞれには、前記ベルト接着 面５と着脱自在に接着する、面ファスナーの接着部１３、１３が両面にわたって 設けられており、図示のように、これら両端部を両脇部分から背側に向けて巻き 付け、各接着部１３、１３を前記ベルト接着面５に接着して、ベルト３を留める ようになっている。

【００１０】 また、図５に示すように、前記ベルト３の中間部には、ゴムベルト製の伸縮部 １４が設けられている。この伸縮部１４の両端には、前記ベルト引き出し孔１１ 、１１より大きな径を有する矩形リング１５、１５が取り付けられており、この 矩形リング１５、１５により、伸縮部１４はベルト収納ポケット１０から抜け出 さないようになっている。

【００１１】 このような水作業用オーバーズボンは、膝当て用パッドＰが着用者の膝を保護 するとともに、ズボンの裾口から手を挿し入れ、前記面ファスナーの開口部７を 開閉させ、この開口部７から膝当て用パッドＰを収容ポケット１に対して出し入 れすることができるので、作業中、着用者はオーバーズボンを履いたままでも、 必要に応じて膝当て用パッドＰを取りはずすことができる。また、前記開口部７ が収容ポケット１の下方部分に設けられているので、着用者はオーバーズボンを 履くとき、足先を開口部７に引っかけることもない。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案に係る水作業用オーバーズボンは、作業中、膝 当て用パッドにより着用者の膝を保護することができ、また、着用者はオーバー ズボンを履いたままでも、膝当て用パッドを必要に応じて取りはずすことができ る。したがって、必要時以外には膝当て用パッドが邪魔にならず、着用者の動き を妨げないので、作業効率の低下を招いたり、事故につながる原因となったりす るおそれが少ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は、この考案に係る水作業用オーバーズ
ボンを示す前方からの斜視図、（Ｂ）は、同後方からの
斜視図

【図２】膝当て用パッドおよびその収容ポケットを示す
正面図

【図３】図１に示すIII −III 線に沿った断面図

【図４】（Ａ）は、図１の水作業用オーバーズボンのウ
ェスト部をしぼった状態を示す前方からの斜視図、
（Ｂ）は、同後方からの斜視図

【図５】同上の一部拡大斜視図

【図６】従来の水作業用オーバーズボンの使用状態を示
す斜視図

【符号の説明】

１ 収容ポケット ２ ウェスト部 ３ ベルト ４ 胸当て部 ５ ベルト接着面 ６ 矩形シート ７ 開口部 ８ 面ファスナー ９ 開口部 １０ ベルト収納ポケット １１ ベルト引き出し孔 １２ ベルト挿通孔 １３ 接着部 １４ 伸縮部 １５ 矩形リング Ａ 従来の水作業用オーバーズボン Ｐ 膝当て用パッド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 膝部に、膝当て用パッドを収容する収容
   ポケットを設け、この収容ポケットの下方部分に、前記
   膝当て用パッドが出し入れ可能な開口部を形成し、この
   開口部の内面に、着脱自在に接着する面ファスナーを設
   けた水作業用オーバーズボン。