JP3042724U - ベッド用マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間の使用によってマットの局所的な沈み
込みを起こしたときでも腰椎の部分を正しく保持するこ
とができるマットを提供する。 【解決手段】 ブロック状のマットの組み合わせからな
るベッド用マット

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、長期間使用時にマットが偏変形したときでも臀部の局所的沈み込み を防止することができるベッド用マットおよびこのマットを好適に用いることが できるベッドに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来、マットを使用したベッドは寝心地がよく、また床からの冷え込みもない ため広く用いられている。

【０００３】 しかし、長期間の使用により、体重の重心がかかる臀部の下に位置する部分が 局所的にへこんでしまい、寝心地を害すこともある。また、このように臀部が落 ち込んだマットの使用は腰椎を歪め、腰を痛めることにもなり医学的見地からも 好ましいものではない。

【０００４】 このような、マットの偏変形は、従来マットを前後反対にして使用することに より、多少の改善が図られてきたようであるが、この方法によると、２回偏変形 をおこすと改善を図ることができなくなった。

【０００５】 この考案の課題は、上記問題点を解決すべく、長期間の使用による偏変形を起 こしたときでも臀部の局所的沈み込みを改善することができるマットを提供する ところにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ブロック状マット を組み合わせてマットを形成することにより、マットの変形したものと変形して いないものとを入れ替えて、マットの局所的な偏変形を繰り返し解消することが できる知見を得、この問題を解消した。請求項１の考案は、ブロック状のマット の組み合わせからなるベッド用マットである。

【０００７】 本考案にかかるマットは図１のようなものとして例示することができる。長期 間の使用により、マットのうち（１１）のブロック状マットに体重の重心がかか るため、偏変形をおこしやすい。この場合、変形したブロック状マット（１１） と変形していないブロック状マット（１２）等との位置を並べ替え、へこんだブ ロック状マット（１１）を他の場所へ移し、へこんでいないブロック状マット（ １２）をその場所へもってくることにより、臀部の下に位置する部分が落ち込ん でいないマットを形成することができる。このマットはさらに使用し続けても腰 椎を歪めることなくまた、寝心地を妨げることもない。

【０００８】 また、本考案にかかるマットは小さいブロック状マットの組み合わせであるた めマット上に継ぎ目ができ、全体としての連続性に欠けるものであり、寝心地に 影響を与えることも考えられる。本考案者はこの問題を解決すべく、ブロック状 マットの上にさらにもう一枚一面のフロントマットレスを敷くことにより非連続 のブロック状マットの連続性を確保することを見いだした。請求項２の考案は、 請求項１に記載のブロック状マットにフロントマットレスをひいたベッド用マッ トである。

【０００９】 本請求項に係る考案は図２のようなものとして例示することができる。すなわ ち、ブロック状マットを並べてなるマット（１）の上にフロントマットレス（２ ）を用いた場合はマットの継ぎ目がなく、連続性を確保することができる。また 、クッション性も向上し、寝心地がよくなる。

【００１０】 本考案にかかるマットは、特にベッドの形状に左右されるものではなく、一定 の大きさを有するものであれば、特に制限されることなく、あらゆる形状のベッ ドに使用することができる。また、本考案にかかるマットを用いた場合は、特に 端に配置されたブロック状マットが落下しやすいので、その床板の周囲に落下防 止用の枠を設けることにより、この問題を解消することができる。請求項４の考 案は、ブロック状マットの落下防止用外枠を設けた請求項３記載のベッドである 。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案はブロック状のマットの組み合わせからなるベッド用マットである。こ の組み合わせに用いるブロック状マットの数は特に限定されるものではなく、任 意に決めることができる。例えば、ブロック状マットの数を少なくすれば、継ぎ 目が多くなるため、寝心地が悪くなるが、ブロックの配置組み合わせ数が多くな るため、長期にわたり使用することが可能となる。一方、ブロック数を少なくす る場合は、継ぎ目が少なくなるため寝心地は向上するが、組み合わせ数が少なく なり、その配置換えは限られるため、具体的には９〜１５個程度が好ましい。

【００１２】 ブロック状マットの形状は特に限定されるものではないが、６面体であること が好ましい。例えば、立方体にしてそれぞれのブロックに前後左右及び上下の面 を任意に使用することができるようにする。

【００１３】 マットの上に必要に応じて設けるフロントマットレスの材質は、特に限定され るものではない。また、厚みも任意に決定すればよい。具体的には１〜２センチ メートル程度の薄手のマットレスで十分にその機能を発揮する。その配置も、上 部だけではなく、ベースマットとして下部にも敷いてもクッション性の向上につ ながるため、必要に応じて使用してもよい。

【００１４】 ブロック状マット及びフロントマットレスの内部に詰め込むクッションの材質 は特に限定されるものではない。例えば発泡ポリウレタンや、鋼製スプリングな ど、広く公知となっているものを使用することができる。また、ブロック状マッ トはその形状を維持できるように、マットの外辺にそって、骨格を設けておくこ とが好ましい。

【００１５】 本考案にかかるベッド用マットは、特に用いられるベッドやベッドの床板の形状 には限定されるものではない。また、ベッドのサイズが変わった場合でも、ブロ ック状マットのサイズを変更したり使用数を増減して対応すればよい。例えば、 シングルベッド用のマットにブロック状マットを適宜追加してダブルベッドのマ ットとしても用いることができる。

【００１６】 また、本考案にかかるマットを通常のベッドに用いた場合は外辺に相当するブ ロック状マットが移動、落下しやすいが、ベッド床板に外枠を設けることにより この問題を解消することができる。図３はベッドの床板にブロック状マットの落 下を防止するための外枠を設け、ブロック状マットにフロントマットレスをのせ た状態を示す側面図である。図中の（１）はブロック状マット、（２）はフロン トマットレス、（４）はベッドの床板、（５）は外枠を表している。外枠（５） の形状はブロック状マット（１）の落下、移動を防ぐことができるものであれば 特に限定されるものではない。一般には、ブロック状マットの高さの３分の１程 度の高さがあれば、ブロック状マットの移動、落下を防止することができ、就寝 時のマットの隙間発生を解消することもできる。

【００１７】

【実施例】

図４は、ブロック状マットを１２個組み合わせて、およそ１メートル×２メー トルのマットを形成し、ブロック状マットの上に１枚のフロントマットレスを付 してベッドに敷いた状態を表す斜視図である。図の（１）はブロック状マット、 （２）はフロントマットレス、（４）はベッドの床板、（５）は外枠を示してい る。なお、ブロック状マットの大きさは一例として約３３×５０×１８ｃｍの直 方体とし、外枠（５）は斜めの格子状の金属網を用いた。

【００１８】 ベッドを組み立てた後、ベッドの長期使用によってマットが偏変形した状態を 仮想するため、図の１１のブロック状マットが変型圧縮し、局所的沈み込みが起 きた状態を作出した。この状態でベッドに就寝すると、臀部がベッドに沈み込み 、腰椎が正常に保持されなくなる。

【００１９】 その後、上記１１のブロック状マットとマット端部の変形していないブロック 状マット（１２）の位置を移し換え、局所的に重心のかかる臀部の下に位置する 部分が沈み込んでいないマットを組み立てた。この状態で就寝した場合は、臀部 は落ち込まず正常な腰脊椎の状態で就寝することができる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案はブロック状マットの組み合わせによりなるベッド用マットであるから 、長期間の使用により臀部の下に位置するマットの局所的な沈み込みが起こって も、ブロックの位置を交換することにより、局所的な沈み込みを解消することが できる。したがって、就寝時に常に腰脊椎の位置が正しく保持されるため、医学 的見地からしても健康上優れたものである。

【提出日】平成９年５月１５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案はブロック状のマットの組み合わせからなるベッド用マットである。こ の組み合わせに用いるブロック状マットの数は特に限定されるものではなく、任 意に決めることができる。例えば、ブロック状マットの数を少なくすれば、継ぎ 目が多くなるため、寝心地が悪くなるが、ブロックの配置組み合わせ数が多くな るため、長期にわたり使用することが可能となる。一方、ブロック数を多くする 場合は、継ぎ目が少なくなるため寝心地は向上するが、組み合わせ数が少なくな り、その配置換えは限られるため、具体的には９〜１５個程度が好ましい。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】 ベッドを組み立てた後、ベッドの長期使用によってマットが偏 変形した状態を仮想するため、図のブロック状マット（１１）が変型圧縮し、局 所的沈み込みが起きた状態を作出した。この状態でベッドに就寝すると、臀部が ベッドに沈み込み、腰椎が正常に保持されなくなる。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１９

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１９】 その後、上記のブロック状マット（１１）とマット端部の変形 していないブロック状マット（１２）の位置を移し換え、局所的に重心のかかる 臀部の下に位置する部分が沈み込んでいないマットを組み立てた。この状態で就 寝した場合は、臀部は落ち込まず正常な腰脊椎の状態で就寝することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ブロック状マットを組み合わせてなるベッド
用マットの斜視図である。

【図２】 ブロック状マットを組み合わせてなるマット
の上にフロントマットレスを敷いた状態を示す斜視図で
ある。

【図３】 外枠を設けたベッドにブロック状マットを配
置した状態を示す側面図である。

【図４】 本考案の一実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ブロック状マット １１ 偏変形したブロック状マット １２ 偏変形していないブロック状マット ２ フロントマットレス ４ ベッド床板 ５ 外枠

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ブロック状のマットの組み合わせからなる
   ベッド用マット。
2. 【請求項２】フロントマットレスをさらに敷いた請求項
   １記載のベッド用マット。
3. 【請求項３】請求項１又は２のいずれかに記載のマット
   を使用したベッド。
4. 【請求項４】ブロック状マットの落下防止用外枠を設け
   た請求項３記載のベッド。