JP3042085U - 遊戯ブック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導路を複雑にしたり長距離にしても占有面
積が大きくならないようにする。 【解決手段】 フロント葉紙１ａからリア葉紙１ｃまで
の各葉紙１に誘導路Ｃを分散して形成し、各葉紙１に分
散して形成した誘導路Ｃ上をトンネル５で走行体Ｂを走
行可能に連絡する。そして広い遊び場スペースを占有す
ることなく複雑な誘導路、長距離の誘導路Ｃでの走行遊
びを可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は走行玩具を道順通りに走行させる遊戯ブックに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

走行玩具（磁石を有する走行体であって、鉄板上に置くと磁石によって走行す る玩具）用の遊戯板が実公平６−４７５１７号公報等で既に知られている。 この先行技術は薄肉な鉄板等を所望の道順を構成するように各葉紙の内部にサ ンドイッチ状に埋設して誘導路を構成し、その誘導路通りの道順をもって走行体 が走行することよって、視認されない道順で走行体が走行するところに意外性が あり、好奇心をそそり商品価値を高揚させている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、この種の走行玩具は走行体を走行させる走路盤を、前記鉄板を埋設 した一枚板状に構成している。 しかし、道順に面白みを与えるべく誘導路を複雑にしたり長距離にすればする 程、走行盤の面積が大きくなってしまい、遊び場スペースに制限をうけてしまう 。 ことに、現在の一般住居では容積の関係で一枚板状の広い面積の走路盤を敷い て遊ばせることが不可能な場合もおうおうにしてあり、狭小化する現在の住居事 情にそぐわなかった。

【０００４】 本考案は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その技術的課題は誘導路を 複雑にしたり長距離にしても占有面積が大きくならないようにすることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために講じた技術的手段は、各葉紙の内部に、走行玩具の 誘導路を分散してサンドイッチ状に埋設し、該各葉紙を綴って手捲り可能な遊戯 ブックを形成し、該遊戯ブックのフロント葉紙及びリア葉紙を除く各葉紙に、隣 設する各葉紙に施された誘導路への連絡用のトンネルを開口していることを要旨 とする。

【０００６】

【作用】

上記技術的手段によれば下記の作用を奏する。 本遊戯ブックは各葉紙の内部に、走行玩具の誘導路を分散してサンドイッチ状 に埋設し、該各葉紙を綴って手捲り可能な遊戯ブックを形成し、該遊戯ブックの フロント葉紙及びリア葉紙を除く各葉紙に、隣設する各葉紙に施された誘導路へ の連絡用のトンネルを開口している。 そのため、フロント葉紙からリア葉紙にまで至る各葉紙に分散して形成した誘 導路上をトンネルで走行可能に連絡する。 従って、広い遊び場スペースを占有することなく複雑な誘導路、長距離の誘導 路での走行遊びを行うことができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。 図１乃至図６は本考案遊戯ブックの実施の形態を示し、符号Ａがその遊戯ブッ クである。

【０００８】 この遊戯ブックＡは、各葉紙１…に走行玩具（後述では走行体と称する）Ｂの 走行用固形体２を誘導路パターン３をもってサンドイッチして埋設し、該各葉紙 １…の共通する端部を綴込具４で手捲り可能に綴ってある。

【０００９】 各葉紙１…は中間の基板11と、表裏の装板21と、前記基板11に形成した誘導路 配設用の切欠部31と、その切欠部31内に貼着して配設した走行用固形体２とを備 え、フロント葉紙１ａとリア葉紙１ｃを除く各葉紙１ｂには次の葉紙１ｂへのト ンネル５を各々開口してある。

【００１０】 基板11は板紙、合成樹脂板、非鉄金属板、その他、走行用固形体２の磁気を減 衰しない所望の材質の板体である。

【００１１】 前記切欠部31は見開きした時に綴込具４を中心にして現れる左右のページＰ、 Ｐに連絡する所望な誘導路パターン３をもって各葉紙１…に切欠形成されている 。

【００１２】 走行用固形体２は鉄板であり、前記する所望の誘導路パターン３をもって切欠 形成された各切欠部31に嵌着して走行体Ｂの誘導路Ｃを形成している。

【００１３】 表裏の装板21は各葉紙１…と等大であり、適宜図案、絵、好ましくは幼児、小 児が喜びそうな漫画や乗り物を適宜表現してあり、基板11の表裏の全面に貼着し て走行用固形体２を視界から完全に隠している。

【００１４】 トンネル５はフロント葉紙１ａとリア葉紙１ｃを除く葉紙１ｂを見開いた時、 左右ページＰ、Ｐに形成される誘導路パターン３の最後部（出口）と次に見開か れる葉紙の左右ページＰ、Ｐに形成される誘導路パターン３の先端部（入口）と に臨む部分に走行体Ｂが通り抜ける面積をもって開口してある。

【００１５】 前記誘導路Ｃは詳細には見開いた時、図１に示すように第１ページＰ１、第２ ページＰ２、第１ページＰ１に戻る誘導路パターンを、次に見開いた時図５に示 すように第４ページＰ４から第３ページＰ３に至る誘導路パターンを、更に見開 いた時図６に示すように第６ページＰ６から第５ページＰ５に至る誘導路パター ンをもって各々設けてあり、第２ページＰ２と第３ページＰ３とを表裏で構成す る第１番目の中間葉紙１ｂ’に開口したトンネル５で第１ページＰ１の誘導路パ ターンの出口と第４ページＰ４の誘導路パターンの入口とを連絡し、第４ページ Ｐ４と第５ページＰ５とを表裏で構成する第２番目の中間葉紙１ｂ”に開口した トンネル５で第３ページＰ３の誘導路パターンの出口と第６ページＰ６の誘導路 パターンの入口とを連絡している。 本実施の形態では第５ページＰ５に形成された誘導路パターンの最後部が目に 見えない誘導路Ｃの終点であり、走行体Ｂは同最後部で停止する。

【００１６】 以上のように構成された遊戯ブックＡはフロント葉紙１ａを見開き、印し等で 示された第１ページＰ１の誘導路パターン先端部（入口）に走行体Ｂを乗せる。 すると走行体Ｂは目に見えない第１ページＰ１及び第２ページＰ２に形成された 誘導路パターン上を走行し、第１ページＰ１の誘導路パターンの出口に至る（図 １参照）。その直前または第２ページＰ２の誘導パターンを走行体Ｂが通過した 後に第１番目の中間葉紙１ｂ’を立てておく（図２参照）。すると走行体Ｂはそ のトンネル５を通過して図５に示すように第４ページＰ４の誘導路パターンの入 口に到達し、そこから第４ページＰ４及び第３ページＰ３に形成された誘導路パ ターン上を第３ページＰ３の誘導路パターンの出口に至るまで走り回る。この時 も第３ページＰ３の誘導路パターンの出口に走行体Ｂが到達する前に前記と同様 に第２番目の中間葉紙１ｂ”を立てておくことによって走行体Ｂを停止させるこ となく第６ページＰ６の誘導路パターンの入口に進入させて、第６ページＰ６及 び第５ページＰ５に形成された誘導路パターン上を第５ページＰ５の誘導路パタ ーンの最後部まで走行させることができる（図６参照）。

【００１７】 従って、本の手捲りによって各ページＰ…に形成された誘導路パターン３に乗 って走行体Ｂを最終ページまで自在に走行させることができる。

【００１８】 各ページＰ…、詳しくは見開いた時の左右のページを一対として各見開きペー ジの装板21…に異なる世界、季節等を表現、描写しておいたり、その世界、季節 等に立体感を演出する折り畳み可能な構造物を設けておいたり、更にはトンネル ５の縁に折り畳み可能な装飾体を設けておくことも自由である。これらの構造物 や装飾体は勿論、本を閉じることによって折り畳まれるようにしておく。 斯様に構成することによってよりリアリティーのある仮想現実を楽しむことが 可能となる。 無論、誘導路パターン３は自由であり、また綴る葉紙１…も本実施の形態の枚 数に限定されるものではない。

【００１９】

【考案の効果】

本発明は以上のように各葉紙の内部に、走行玩具の誘導路を分散してサンドイ ッチ状に埋設し、該各葉紙を綴って手捲り可能な遊戯ブックを形成し、該遊戯ブ ックのフロント葉紙及びリア葉紙を除く各葉紙に、隣設する各葉紙に施された誘 導路への連絡用のトンネルを開口しているから、フロント葉紙からリア葉紙まで の全ページに一本の繋がった道程をトンネルで連絡して、走行体をその見えない 道程上を走行させ得る。 従って、コンパクトな本で複雑な誘導路上や長距離の誘導路上を走行させる走 行玩具遊びが楽しめる。 しかも、トンネルを通過する時、次のページに施された前ページとは異なる雰 囲気で描写、印刷されている幼児、小児が喜びそうな漫画、乗り物、図案等が視 野に入ることから、見開きによって各ページに描写されている絵柄によって意外 性や仮想現実等を受感させることが可能になり、走行玩具遊びをより有意義で楽 しいものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態の遊戯ブックの平面図で第１ペー
ジ、第２ページを走行させている状態を示す。

【図２】中間葉紙を立てて走行体がトンネルを通る抜け
るようにした状態を示す斜視図で切欠して示す。

【図３】図２の（Ａ）ー（Ａ）線拡大断面図。

【図４】図２の（Ｂ）ー（Ｂ）線拡大断面図。

【図５】遊戯ブックの平面図で第３ページ、第４ページ
を走行させている状態を示す。

【図６】遊戯ブックの平面図で第５ページ、第６ページ
を走行させている状態を示す。

【符号の説明】

Ａ ：遊戯ブック １ ：葉紙 ２ ：走行用固形体 Ｂ ：走行体 ３ ：誘導路パターン １ａ：フロント葉紙 １ｃ：リア葉紙 ５ ：トンネル Ｃ ：誘導路 Ｐ、Ｐ１、Ｐ２、Ｐ３、Ｐ４、
Ｐ５、Ｐ６：ページ １ｂ：フロント葉紙及びリア葉紙を除く葉紙（中間葉
紙）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 各葉紙の内部に、走行玩具の誘導路を分
   散してサンドイッチ状に埋設し、該各葉紙を綴って手捲
   り可能な遊戯ブックを形成し、該遊戯ブックのフロント
   葉紙及びリア葉紙を除く各葉紙に、隣設する各葉紙に施
   された誘導路への連絡用のトンネルを開口していること
   を特徴とする遊戯ブック。