JP3041989U - 簡易肛門洗浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内に十分な容量の水を充填することがで
き、充電式のような面倒な手間がかゝらず、水を勢いよ
く噴射することのできる、構造簡単で安価に得られる肛
門洗浄器を提供する。 【解決手段】 掛け具３を固着した蓋２付き容器１にホ
ース４の一端を固着し、ホース４の他端部近傍に挾持具
５を取り付け、ホース４の他端部に、水Ｗを噴射する小
孔を穿ったノズル９の一端を固着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、排便後に用いる簡易肛門洗浄器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

便器に取り付ける固定用のものとは別に携帯のできる肛門洗浄器がある。従来 のこの種携帯用洗浄器は、小型のタンク内に水を充填し、タンクに設けたスイッ チを押すとタンクに内蔵した電池から電流が流れてポンプが作動し、タンクに突 設したノズルの先端孔より水が噴射するというものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来の洗浄器は、タンク内に電池やポンプを内蔵するので構造が複雑 となり、材料費や製作手数がかゝって製品が高価になるとともに、水を充填する と重量が大になるといった欠点と、タンク内に電池等の占有空間を要するのでそ の分水の容量が少なくなり、水の補充に煩わしい手間がかゝるという不都合があ る。しかも電池は充電式のため使用頻度が高いと充電忘れによって噴射水の勢い が減じたり甚だしい場合は使用不可となるなどの問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような従来の諸不利を考慮してなされたもので、電池等の装置を 必要としないので容器内に十分な容量の水を充填でき、構造がシンプルなため材 料費を節して安価に得られ、充電のような煩わしい手数がかゝらず安心して使用 できる簡易肛門洗浄器を提供しようとするものである。

【０００５】 そのために本考案は、上部に掛け具を固着した蓋付き容器の下端部にホースの 一端を固着し、該ホースの他端部近傍に、中程部のバネ付き横軸を支点に上下片 の先端が接離してホースを閉開する挾持具を取り付け、且つホースの他端部に、 先端側部に穿った小孔より水を噴射する細長形ノズルの一端を固着し、而して前 記掛け具に挾持具を掛架することを技術手段としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案を図面に基づき説明すると、１は上面に蓋２をかぶせた容器であり、持 ちやすいように上部に括れ部１ａをつけ、中が透視できる透明又は半透明性のも のが好ましく、日常台所で使う食器や野菜類などの洗剤容器状のものでよい。そ して容器１の上部に鉤状の掛け具３を接着剤で固着する。

【０００７】 ４は容器１の下端部に一端を固着した柔軟弾性のゴム・合成ゴム製等のホース であり、直径が８〜９ｍｍ程度で、長さが２０〜３０ｃｍのものを用いる。そし て該ホース４の他端部近傍に挾持具５を取り付ける。

【０００８】 挾持具５は、上下片５ａ・５ｂで構成し、上下片５ａ・５ｂは、バネ７を装付 した横軸６で中程部を枢支し、この横軸６を支点に夫々の先端が接離する。つま り、通常は洗濯ばさみ同様バネ７の作用で上下片５ａ・５ｂの先端が相互に密着 し後端は大きく離間しているが、後端を指で閉じると逆に先端部が開口する。こ の挾持具５をホース４に沿って取り付けるには、上下片５ａ・５ｂと横軸６の形 成する空間部８の適所にホース４を挿通すればよい。狭い空間部８内にホース４ は密接するので、挾持具５は妄動したり位置づれすることがなく確固として取り 付けられるとともに、通常はバネ７によって上下片５ａ・５ｂの先端が閉じられ るので、ホース４もその部分が閉塞する。なお上下片５ａ・５ｂの先端内側には ホース４に密着する合成樹脂等の当て片Ｐを設けることが好ましい。

【０００９】 ９はホース４の他端部に一端を固着した細長形ノズルで、先端側部に小孔１０ を穿ってある。ノズル９はプラスチック製で、長さが１０ｃｍ程度の筒状体であ り、容器１に充填した水Ｗがホース４からノズル９に入り、小孔１０より噴射さ れる。

【００１０】 使用しない時は、挾持具５の中程部を容器１の掛け具３に掛架してホース４と ノズル９を容器１に沿わせておき、排便後肛門を洗浄する場合は、挾持具５を掛 け具３より取り外し、ホース４をやゝ前傾させる。

【００１１】 容器１内の水Ｗは、ホース４内を前進するが、挾持具５の先端によってその部 分が閉塞されているのでそれ以上は進まない。そこでノズル９の小孔１０を肛門 に向けた状態で挾持具５の後部を指で強くつかむと挾持具５は横軸６を支点に先 端部が拡開し、水Ｗはホース４よりノズル９内に入るとともに小孔１０より勢い よく上方に向けて噴射し肛門を洗浄する。

【００１２】 用済後、挾持具５から指を離すと、バネ７の復帰作用で挾持具５は先端部が閉 塞してホース４を閉じるので、水Ｗの流れは自動的に止まる。そこで再び挾持具 ５を掛け具３に掛架すればよく、また水Ｗが不足した時は蓋２をはずして注ぎ足 せばよい。

【００１３】 以上のような本考案は以下のような特有の効果を奏する。 （１）挾持具をつまむだけの操作で水が噴射し、噴射時間の限定もないので誰に も確実な洗浄が手軽にできる。 （２）電池式洗浄器と異なり、容器内には余分な装置を設けないのでその分水を 十分に充填でき、水注入を頻繁に行うといった手間がかゝらない。 （３）特別な装置を有しないので材料費がかゝらず、構造簡単であるから製造が 容易で安価に提供できる。 （４）電池式のように充電を必要とすることもないので随時随所で使用でき、使 用時に水を注入するだけの簡単な作業ですむため取り扱いが容易であり、水を入 れないと頗る軽量となるので携帯に便利であり、しかも充電切れといった不都合 を生じることもないの水は常時勢いよく噴射される。 （５）挾持具を掛け具に掛架すると、ホースとノズルを容器に沿って集束でき、 場所を取らないので収納保管にも都合がよい。 （６）和式便器の場合には、ホースを長く形成することによって容器を置いたま ゝ使用することも可能であり、容器を持つことが困難な病人や老人にも手軽に取 り扱うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一部を断面とした本考案の側面図である。

【図２】 図１の正面図である。

【図３】 本考案の要部断面図である。

【図４】 ホースに取り付けた挾持具の中程部断面図で
ある。

【図５】 水噴射状態を示す本考案の部分側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 容器 ２ 蓋 ３ 掛け具 ４ ホース ５ 挾持具 ５ａ 上片 ５ｂ 下片 ６ 横軸 ７ バネ ９ ノズル １０ 小孔 Ｗ 水

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に掛け具を固着した蓋付き容器の下
   端部にホースの一端を固着し、該ホースの他端部近傍
   に、中程部のバネ付き横軸を支点に上下片の先端が接離
   してホースを閉開する挾持具を取り付け、且つホースの
   他端部に、先端側部に穿った小孔より水を噴射する細長
   形ノズルの一端を固着し、而して前記掛け具に挾持具を
   掛架することを特徴とする簡易肛門洗浄器。