JP3041413U - 遊泳玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 泳ぐ姿態が変えられ、かつ、泳ぐスピードも
コントロールできる遊泳玩具を提供する。 【解決手段】 左右の手が上下動作可能となるように胴
部に付設され、左右の足がばた足動作可能となるように
前記胴部に付設された人形であって、前記左右の手の先
にはビート板が設けられ、前記左右の手の上下動作によ
り前記ビート板の角度が変えられるようになっており、
前記左右の足先にはそれぞれフィンが設けられ、さら
に、前記胴部には動力源が設けられ、前記左右の足は前
記動力源の動力によってばた足動作を行うようになって
いることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は遊泳玩具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、遊泳玩具として、浮遊性を有する人形がクロールであるいはばた足動作 だけで遊泳するような玩具が知られている。このような遊泳玩具は、例えば、お 風呂の中や池などで遊ぶのに用いられる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の遊泳玩具は、手や足は動作するものの、泳ぐ姿態は一定 であり、また、泳ぐスピードにも変化はないために、面白味に欠けるものであっ た。

【０００４】 本考案は、かかる点に鑑みなされたもので、泳ぐ姿態が変えられ、かつ、泳ぐ スピードもコントロールできる遊泳玩具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の遊泳玩具は、左右の手が上下動作可能となるように胴部に付設 され、左右の足がばた足動作可能となるように前記胴部に付設された人形であっ て、前記左右の手の先にはビート板が設けられ、前記左右の手の上下動作により 前記ビート板の角度が変えられるようになっており、前記左右の足先にはそれぞ れフィンが設けられ、さらに、前記胴部には動力源が設けられ、前記左右の足は 前記動力源の動力によってばた足動作を行うようになっていることを特徴とする 。ここで、「動力源」としては電動モータやゼンマイ等が用いられる。 この遊泳玩具によれば、胴部に対して左右の手を上下動させることにより、ビ ート板の角度が変えられる。そして、このビート板の角度が変わることにより、 泳ぐ姿態が変化すると共に、水の抵抗が変化して泳ぐスピードが変えられること になる。

【０００６】 請求項２記載の遊泳玩具は、請求項１記載の遊泳玩具において、前記人形の頭 部、前記ビート板および前記フィンはフロートとなっていることを特徴とする。 この遊泳玩具によれば、頭部およびビート板がフロートとなっているので、ビ ート板を胴部に対して直角に曲げた場合には、頭部およびビート板が水に浮く一 方で、胴部および足が水中に潜ることとなり、人形は立ち泳ぎをする。

【０００７】 請求項３記載の遊泳玩具は、請求項１または請求項２記載の遊泳玩具において 、前記動力源は電動モータであって、この電動モータの電源となる電池は前記ビ ート板内に設置されるようになっていることを特徴とする。 この遊泳玩具によれば、人形内にはばた足動作をさせるための電動モータ等が 組み込まれているため、電池を設置するための余裕がない一方、ビート板は単に フロートとして機能するだけなので、電池を設置するための余裕はあるので、該 ビート板に電池を設置するようにすることで、全体をコンパクトに構成できるこ とになる。

【０００８】 請求項４記載の遊泳玩具は、請求項１〜３いずれか記載の遊泳玩具において、 前記胴部には水が出入りできるようになっていることを特徴とする。 この遊泳玩具によれば、胴部には水の出入りができるようになっているので、 安定した泳ぎが可能となる。

【０００９】 請求項５記載の遊泳玩具は、請求項１〜４いずれか記載の遊泳玩具において、 前記フィンは、前記左右の足の腿部に対して、前記胴部の背中側に所定角度をも って傾斜して設けられていることを特徴とする。 この遊泳玩具によれば、フィンが傾斜しているので推力を効果的に生み出すこ とができる。

【００１０】 請求項６記載の遊泳玩具は、請求項１〜４いずれか記載の遊泳玩具において、 前記フィンは、前記左右の足の腿部に対して、前記胴部の背中側に４８度の角度 をもって傾斜して設けられていると共に、前記左右の足をばた足動作させるため 、前記動力源と前記左右の足との間に、該動力源の動力によって回転運動を行う クランクと、このクランクの回転運動を該左右の足の揺動運動に変える揺動リン クとが設けられ、さらに、前記クランクの回転方向を正逆に切り換えるための回 転方向切換手段を備えることを特徴とする。 この遊泳玩具によれば、水平泳ぎの場合と立ち泳ぎとの場合とで、クランクの 回転方向を切り換えることで、常に、ビート板の方向に人形を推進させることが できる。４８度の角度は実験的に求めた値であり、この角度のときに、その効果 は特に顕著であった。

【００１１】

【考案の実施の形態】

図１には本考案の遊泳玩具の実施形態が示されている。この遊泳玩具１は、左 右の手２ａ，２ｂが上下動作可能となるように胴部３に付設され、左右の足４ａ ，４ｂがばた足動作可能となるように胴部３に付設された人形として構成され、 左右の手２ａ，２ｂの先にはビート板５が設けられている。また、左右の足４ａ ，４ｂの先にはそれぞれフィン６が設けられている。そして、この遊泳玩具１に あっては、ビート板５の上面に設けたつまみ７を回すことにより、内部の電動モ ータ（図示せず）が作動され、左右の足４ａ，４ｂがばた足動作を行うようにな っている。また、左右の手２ａ，２ｂを胴部３に対して上下動させて、胴部３に 対するビート板５の角度を変えることにより、図３〜図５に示すように、水平泳 ぎから立ち泳ぎの間で泳ぐ姿態を変えるようになっている。

【００１２】 具体的には、図２に示すように、胴部３の外郭は前枠３ａと後枠３ｂとによっ て構成されている。そして、この前枠３ａと後枠３ｂとはねじ（図示せず）によ って相互に組み付けられるようになっている。この胴部３の内部には、電動モー タ（図示せず）と、この電動モータの動力を左右の足４ａ，４ｂに伝達する動力 伝達機構８の一部とが機構ボックス９に収納された状態で設置されている。動力 伝達機構８の終段はクランクを構成している。つまり、動力伝達機構８の終段は 偏心ピン１０ａが付設された円板１０によって構成されている。この円板１０は 機構ボックス９の左右にそれぞれ設けられている。この左右の円板１０は、特に 限定はされないが機構ボックス９を貫通する軸によって相互に結合され、一側か ら見て同じ方向に回転するようになっている。なお、左右の円板１０の偏心ピン １０ａの付設位置は位相が180度ずれている。

【００１３】 また、胴部３には左右の手２ａ，２ｂがそれぞれ軸２０を中心に上下動可能に 取り付けられている。また、左右の手２ａ，２ｂの先には舌片状のビート板５が 接着されている。

【００１４】 ビート板５はフロート（浮き）となっている。このビート板５の下側には電池 収納部（図示せず）が設けられ、その電池収納部には特に限定はされないが単４ の電池２本（図示せず）が設置されるようになっている。この電池は、胴部３内 に設置される電動モータに電気的に接続される。なお、図３〜図５において符号 １２は、この電池収納部を閉塞する半筒状の蓋を示している。 また、ビート板５の先端部上にはつまみ７が設けられている。このつまみ７は 電源投入用のものである。そして、このつまみ７は真ん中の中立位置にあるとき は電源オフの状態にある。そして、このつまみ７を左右に捻ると、電源オンの状 態となる。つまみ７を左に捻った状態と、右に捻った状態とでは、前記電動モー タに印加される電圧の極性が逆となるようにされている。これにより、電動モー タの回転方向が逆となり、ばた足の状態が変化し、泳ぐスピードや推進方向が変 わることになる。

【００１５】 胴部３にはさらに頭部１４が取り付けられている。すなわち、頭部１４下側の 軸１４ａを胴部３の背中に設けた嵌合穴１５に嵌合させることにより、胴部３に 頭部１４が取り付けられる。この頭部１４はフロート（浮き）となっている。

【００１６】 左右の足４ａ，４ｂの腿部の一部は胴部３内に臨んでいる。この左右の足４ａ ，４ｂの腿部には揺動リンク１６がそれぞれ付設されている。左右の揺動リンク １６はそれぞれ軸１７を中心に回動可能となるように機構ボックス９に取り付け られている。また、左右の揺動リンク１６の先端部にはそれぞれ長孔１６ａが設 けられており、この長孔１６ａには円板１０の偏心ピン１０ａが臨入されている 。その結果、円板１０が回転すると、左右の足４ａ，４ｂはばた足動作を行うこ とになる。 なお、左右の足４ａ，４ｂの腿部と胴部３との間には隙間が設けられ、この隙 間を通じて胴部３に水が出入りするようになっている。また、フィン６は、フロ ート（浮き）として構成されると共に、左右の足４ａ，４ｂの腿部に対して、胴 部３の背中側に４８度の角度をもって傾斜して設けられている。

【００１７】 以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は、かかる実施形態には 限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。

【００１８】 例えば、前記実施形態では、水平泳ぎの場合と立ち泳ぎとの場合とで、クラン クの回転方向を切り換えることで、常に、ビート板５の方向に人形を推進させる ことができるように、フィン６を、左右の足４ａ，４ｂの腿部に対して、胴部３ の背中側に４８度の角度をもって傾斜させたが、それ以外の角度で傾斜させるよ うにしてもその目的は達成できる。ただし、４８度の角度は実験的に求めた値で あり、この角度のときに、その効果は特に顕著である。

【００１９】

【考案の効果】

本願考案の代表的なものによれば、左右の手が上下動作可能となるように胴部 に付設され、左右の足がばた足動作可能となるように前記胴部に付設された人形 であって、前記左右の手の先にはビート板が設けられ、前記左右の手の上下動作 により前記ビート板の角度が変えられるようになっており、前記左右の足先には それぞれフィンが設けられ、さらに、前記胴部には動力源が設けられ、前記左右 の足は前記動力源の動力によってばた足動作を行うようになっているので、胴部 に対して左右の手を上下動させることにより、ビート板の角度が変えられる。そ して、このビート板の角度が変わることにより、泳ぐ姿態が変化すると共に、泳 ぐスピードが変化することになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る遊泳玩具の斜視図である。

【図２】本考案に係る遊泳玩具の分解図である。

【図３】本考案に係る遊泳玩具の泳ぐ姿態を表す図であ
る。

【図４】本考案に係る遊泳玩具の泳ぐ姿態を表す図であ
る。

【図５】本考案に係る遊泳玩具の泳ぐ姿態を表す図であ
る。

【符号の説明】

１ 遊泳玩具 ２ａ，２ｂ 手 ３ 胴部 ４ａ，４ｂ 足 ５ ビート板

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右の手が上下動作可能となるように胴
   部に付設され、左右の足がばた足動作可能となるように
   前記胴部に付設された人形であって、前記左右の手の先
   にはビート板が設けられ、前記左右の手の上下動作によ
   り前記ビート板の角度が変えられるようになっており、
   前記左右の足先にはそれぞれフィンが設けられ、さら
   に、前記胴部には動力源が設けられ、前記左右の足は前
   記動力源の動力によってばた足動作を行うようになって
   いることを特徴とする遊泳玩具。
2. 【請求項２】 前記人形の頭部、前記ビート板および前
   記フィンはフロートとなっていることを特徴とする請求
   項１記載の遊泳玩具。
3. 【請求項３】 前記動力源は電動モータであって、この
   電動モータの電源となる電池は前記ビート板内に設置さ
   れるようになっていることを特徴とする請求項１または
   請求項２記載の遊泳玩具。
4. 【請求項４】 前記胴部には水が出入りできるようにな
   っていることを特徴とする請求項１〜３いずれか記載の
   遊泳玩具。
5. 【請求項５】 前記フィンは、前記左右の足の腿部に対
   して、前記胴部の背中側に所定角度をもって傾斜して設
   けられていることを特徴とする請求項１〜４いずれか記
   載の遊泳玩具。
6. 【請求項６】 前記フィンは、前記左右の足の腿部に対
   して、前記胴部の背中側に４８度の角度をもって傾斜し
   て設けられていると共に、前記左右の足をばた足動作さ
   せるため、前記動力源と前記左右の足との間に、該動力
   源の動力によって回転運動を行うクランクと、このクラ
   ンクの回転運動を該左右の足の揺動運動に変える揺動リ
   ンクとが設けられ、さらに、前記クランクの回転方向を
   正逆に切り換えるための回転方向切換手段を備えること
   を特徴とする請求項１〜４いずれか記載の遊泳玩具。