JP3038337B2 - 入射光調節用スクリーン - Google Patents

入射光調節用スクリーン

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JP3038337B2
JP3038337B2 JP5229698A JP22969893A JP3038337B2 JP 3038337 B2 JP3038337 B2 JP 3038337B2 JP 5229698 A JP5229698 A JP 5229698A JP 22969893 A JP22969893 A JP 22969893A JP 3038337 B2 JP3038337 B2 JP 3038337B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入射光調節用スクリーン
に係り、特に眼鏡などへの特定の角度からの入射光の遮
断または光量の調節を行なう入射光調節用スクリーンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のいわゆる防眩用のサングラスにお
いては、左右の両レンズ枠に着色レンズを嵌め込んでお
り、この着色レンズによって眼への入射光量を減少させ
て防眩効果を得ている。あるいは透明なレンズを有する
眼鏡の前面に半透光性の着色板体で形成された着色フィ
ルタを装着して眼への入射光量を減少させて防眩効果を
得ている。さらに強い入射光量を減少させて防眩効果を
得る場合には、着色をさらに濃くした着色レンズや着色
フィルタを用いる。あるいは特開昭58−208726
号公報などに開示されたような着色された網を無着色レ
ンズに付設した防眩用サングラスなども提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、着色レ
ンズや着色フィルタなどを用いて入射する光を減少させ
るサングラスにおいては、例えば強い陽光の下で用いる
ように設定されたものを室内で使用する場合には、光透
過率が低すぎて視界が暗くなり見辛くなるという問題が
ある。あるいは逆に室内で十分な視界の明るさが得られ
る程度に光透過率を設定されたサングラスでは、強い陽
光の下で用いる場合などには防眩効果が不十分であると
いう問題がある。またカメラの光量調節用フィルタなど
もこれと同様に、半透光性の着色板体で形成された着色
フィルタあるいは偏光フィルタであって、このような従
来の技術では光透過率の低下は避けられないという問題
がある。また、このような着色レンズや着色フィルタな
どを通して見ると視界が全て不自然な色に着色して見え
るため、視界が見辛くなるという問題がある。特に着色
を極めて濃くした着色レンズを用いる場合にはそのサン
グラスの装着時に気分が悪くなる場合さえある。また、
例えばテニスのような激しい動きを伴なう運動を行なう
場合などに、上方から降り注ぐ強い陽光や強い屋内照明
による眩惑を防ぐ必要からサングラスを装着すると、湿
気や装着者自身の発汗等によりそのサングラスのレンズ
表面が曇ってしまい視界が見辛くなるという問題があ
る。また、特開昭58−208726号公報などに開示
されたような、着色された網を無着色レンズに付設した
防眩用サングラスでは、無着色レンズを用いているため
透過光には着色されないものの、防眩効果が不十分であ
るという問題がある。そして防眩効果を高めるためには
付設する網を太くするか網の本数を増加して、その開口
率を小さくしなければならないが、目の前に網が目立っ
て煩わしいという問題がある。また開口率を小さくする
ことで光の透過率が低下して、着色レンズ同様に視界が
暗くなり見辛くなるという問題がある。
【0004】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたもので、その目的は、視界の暗さや不自然な
着色による視界の見辛さや発汗や湿気等による視界の見
辛さなどの問題を解消して、強い陽光の下で用いる場合
などに十分な防眩効果を有しかつ光透過率が高く視界が
自然の色に見えて良好な使用感を実現する入射光調節用
スクリーンを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、第1の発明の入射光調節用スクリーンは、主面が
台形乃至四辺形の遮光性の桟の底面および頂面を複数の
六角形乃至長六角形を成すように組み合わせて前記桟の
主面に囲まれた空所に複数の裁頭六角錐状の空洞を形成
するとともに前記空洞の中心線の延長を略一点に収束す
るような曲率を有する六角格子を形成してなることを特
徴としている。また、第2の発明の入射光調節用スクリ
ーンは、透光性の板体またはレンズの表面に複数の細溝
を刻設し、前記細溝に遮光性材料を被着してなることを
特徴としている。
【0006】あるいは第2の発明の入射光調節用スクリ
ーンは、前記複数の細溝を前記透光性の板体またはレン
ズの表面にストライプ状又は多角形状に刻設されたもの
であってもよい。なお、上記発明に係る入射光調節用ス
クリーンは、無着色レンズの前面に組み合わせて用いて
もよく、眼鏡枠やカメラのレンズ系等に直接組み込んで
用いてもよい。また、前記の桟を形成する遮光性材料お
よび細溝に被着する遮光性材料としては、Cr、Al、
Moのような遮光性の高い金属または遮光性の高い染
料、顔料等が添加された合成樹脂などが好適である。こ
のとき用いる染料、顔料等は、遮光性の良好なものであ
れば、黒色系の染料、顔料をはじめとしてアンバーやダ
ークグリーンなどの暗色系に着色してもよく、あるいは
その他にもファッション性を考慮して青、黄、赤といっ
た色を用いてカラフルに着色してもよいことは言うまで
もない。また、前記の桟の幅(空洞の奥行き)および桟
によって形成される開口の大きさを適宜調節して、遮断
する入射光の角度を制御することができる。前記の桟の
幅(空洞の奥行き)あるいは細溝を1mmから3mm程
度の深さに刻設し、前記の開口の大きさあるいは細溝ど
うしの間隔を5mm以内程度に設定すれば、サングラス
として好適な視野角および防眩効果を実現できる。
【0007】
【作用】第1の発明の入射光調節用スクリーンにおいて
は、複数の桟によって複数の截頭六角錐乃至六角柱状の
空洞が構成されている。この空洞を入射光が通る際に
は、その空洞の開口の広さと奥行きとによって定まる特
定の角度以下の入射角の光だけがその開口を通過し、特
定の角度以上の角度からの入射光は遮られる。したがっ
て強い陽光下や強い照明下における場合などに特に眩し
く感じられる特定の角度以上の上方からの照射光や下方
からの反射光などは選択的に遮断され、かつ視界を得る
に好適な特定の角度以下の角度からの光、すなわち視線
や光学軸に近い角度からの光は高い採光率でかつ着色す
ることなく自然な色のまま通過する。これにより、視界
の暗さや不自然な着色に起因する視界の見辛さを解消
し、かつ強い陽光の下で用いる場合などに十分な防眩効
果を得ることができる。しかもこのような入射光調節用
スクリーンには空洞が形成されているので、この空洞を
通って内向面と外向面とが通気されるため、従来のサン
グラスのような湿気や汗などによるレンズの内向面の曇
りを避けることができる。これらの結果、視界の暗さや
不自然な着色や曇りによる見辛さを解消し、かつ強い陽
光の下で用いる場合などに十分な防眩効果を得ることが
できる。また、前記の空洞は複数の桟が集合してその頂
部および底部が六角形乃至長六角形を形成するように、
いわゆるハニカム状に組み合わされているので、複数の
隣り合う空洞どうしの間には余分な肉厚が形成されず、
空洞を稠密に配置できる。したがってこの空洞を複数集
合してなる入射光調節用スクリーンの開口率を高いもの
とすることができる。また前記の桟の主面で囲まれてな
る空洞は、それを形成する桟の主面の形状を例えば台形
とすることにより特定の曲率を持たせて配列することが
できるので、眼鏡用無着色レンズの曲面などにも添着す
ることができる。あるいは入射光調節用スクリーン自体
を直接にサングラスのような光学機器として用いる場合
にも好適である。この場合、平板に構成した場合とは異
なり周辺部に視界不良等が生じる不都合がないので好ま
しい。あるいは桟の主面を長方形とし、その桟の肉厚を
光の入射側と出射側で変えることでも(すなわち底面と
頂面の幅を変えることで)スクリーンに曲率を付与する
ことができる。また、前記の桟の長手方向の長さにより
定まる空洞の開口の大きさ(すなわち光入射側の空洞の
広さ)と、桟の頂部から底部までの幅により定まる空洞
の長さ(すなわち光入射面から光出射面までの空洞の奥
行き)とを適宜調節して、遮断することのできる入射光
の角度を制御することができる。この場合、空洞の開口
の大きさに対して空洞の奥行きを大きくとると、入射光
のうち遮断される角度の領域が大きくなり、その結果採
光する光の角度が狭められるので、視野角が限定される
一方防眩効果が高くなる。また逆に空洞の開口の大きさ
に対して空洞の奥行きを短くとるとその逆になる。した
がって、使用目的に合わせて適宜に空洞の開口の大きさ
と奥行き、つまり桟の長さおよび幅を設定すればよい。
また第2の発明の入射光調節用スクリーンにおいても第
1の発明の入射光調節用スクリーンと同様に、遮光性材
料によって特定の入射角以下の光だけを遮断することが
できるので、視界の暗さや不自然な着色による視界の見
辛さを解消し、かつ強い陽光の下で用いる場合などに十
分な防眩効果を得ることができる。しかもこの第2の発
明の入射光調節用スクリーンは、レンズ表面に細溝を刻
設するだけで形成することができるので簡易に製造でき
るという利点をも有している。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る入射光調節用スクリーン
の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】(実施例1)図1は、第1の実施例の入射
光調節用スクリーンを拡大して示す斜視図である。また
図2はその截頭六角錐状の空洞ひとつあたりを形成する
桟1を部分的に示す平面図(a)および断面図(b)で
ある。また図3はその入射光調節用スクリーンをサング
ラスのような眼鏡として用いた場合を示す一部省略斜視
図である。
【0010】図1、2に示すように、この入射光調節用
スクリーンは、遮光性の高い例えばMoのような金属材
料あるいは黒色系顔料のような着色材料を分散してなる
合成樹脂材料から形成された桟1を複数組み合わせてな
る六角格子状のものである。この桟1は長手方向の辺す
なわち頂面3および底面5がほぼ六角形を成すように組
み合わされ、その桟1のほぼ台形の主面7によって囲ま
れた空所に複数の截頭六角錐状の空洞9が形成され、こ
の空洞9の大きい方の開口を形成する桟1の底面5側の
面は光11の入射方面に向けられるとともに、その空洞
9の小さい方の開口13を形成する桟1の頂面3側の面
は光11の出射方面に向けて配置されている。実際の製
作にあたっては、この桟1は一本一本が別々のものを組
み合わせて六角格子状に形成するのでは製作が大変で実
用的とは言えないので、プラスチック材料を射出成形し
て図1に示すような形に一体形成してもよいことは言う
までもない。
【0011】この桟1の底面5の長さsにより定まる空
洞9の開口の大きさWと、桟1の頂面3から底面5まで
の幅hにより定まる空洞9の奥行きLとを適宜調節し
て、遮断する入射光の角度を制御することができる。こ
の場合、空洞9の開口の大きさWに対して空洞9の奥行
きLを長くとる、すなわち桟1の底面5の長さsに対し
て桟1の幅hを大きくとると、入射光の遮断される角度
の割合が大きくなって、採光する光の角度が狭められる
ので、視野角が限定される一方防眩効果が高くなる。ま
た空洞9の開口の大きさWに対して空洞9の奥行きLを
短くとる、すなわち桟1の底面5の長さsに対して桟1
の幅hを小さくとると、その逆になる。したがって、使
用目的に合わせて適宜に桟1の底面5の長さsおよび桟
1の幅hを設定すればよい。
【0012】桟1の幅hは、本実施例では約2mmとし
た。この幅h、すなわち空洞9の奥行きL余りにも大き
いと、入射光調節用スクリーンの厚みが厚くなり過ぎ
て、この第1の実施例のようなサングラスとして用いる
場合などには重苦しく煩雑なものとなる場合があり不都
合である。また視野角が余りにも狭められるという不都
合が起きる場合もある。一方、幅hを逆に小さくし過ぎ
ると、遮光効果が低くなる場合もあるので不都合であ
る。あるいは幅hを小さくしてなおかつ特定の遮光効果
を確保するためには、その高さに合わせて空洞9の開口
の大きさWすなわち桟1の長さsを小さくしなければな
らないが、その場合には桟1の厚みtに対する長さsが
小さくなり過ぎる、換言すれば空洞9の開口の大きさW
が空洞9の奥行きLに対して小さくなり、開口率が低く
なってしまうという不都合がある。したがってこの桟1
の幅hとしては1mm〜5mm程度が望ましく、さらに
好ましくは1mm〜3mm程度が好適である。
【0013】また、本実施例では空洞9の開口の大きさ
Wが約4mmとなるように桟1の底面5の長さsを約2
mmとした。このとき開口の上下方向での遮光角度領域
は上下方向45度以上の角度となっている。この桟1の
底面5の長さsとしては、前述したように桟1の幅hに
対応して適宜に設定すればよい。このとき、実用上は、
桟1の底面5の長さsを桟1の幅h以下とし、45度程
度以上の角度からの入射光を遮断することができるよう
に設定すれば、良好な防眩効果が得られるとともに良好
な開口率による視界の明るさを得ることができるので望
ましい。また、桟1の底面5の長さsを0.5mm〜2
mm程度にすれば、いわゆる針穴レンズのような効果を
も得ることができる。
【0014】また、桟1の厚さ(桟1の肉厚)tは、入
射光調節用スクリーンとしての開口率や重量の問題につ
いてだけ考慮するならば、出来るだけ薄いほうがよい。
しかし実際には機械的強度上の問題や、厚さtを余りに
も薄くすると桟1が例えば合成樹脂のような材料で形成
されている場合では光を透過することになってしまうと
いった問題もあるので、それらを考慮して適切な厚さに
設定することが望ましい。本実施例では例えば桟1の材
料として黒色に着色されたスチロール樹脂のようなプラ
スチック材料を用いて厚さtを約0.5mmに設定し
た。
【0015】そしてこの第1の実施例の入射光調節用ス
クリーン100を、例えば図3に示すように眼鏡レンズ
状に外形を整形して眼鏡フレーム301に嵌め込んでサ
ングラスのように用いることができる。あるいは、眼鏡
の上から装着できるような後付け方式のサングラスとし
て用いることもできる。あるいは、カメラレンズの前面
に装着して特定角度からの光を遮断する減光フィルタと
して用いることもできる。
【0016】このように、本発明に係る入射光調節用ス
クリーンは、複数の桟1によって複数の截頭六角錐状の
空洞9が形成されているが、この空洞9を入射光が通る
際に、空洞9の開口の大きさWと奥行きLとによって定
まる特定の角度以下の入射角の光だけがその開口を通過
し、特定の角度以上の入射角の光は遮られる。したがっ
て強い陽光下や強い照明下における場合などに特に眩し
く感じられる特定の角度以上の上方からの照射光や下方
からの反射光などは選択的に遮断し、かつ視界を得るに
好適な特定の角度以下の入射角からの光、すなわち視線
や光学軸に近い角度からの光は高い透過率でかつ着色す
ることなく自然な色のまま通過する。これにより、従来
の着色サングラスに見受けられたような視界の暗さや不
自然な着色に起因する視界の見辛さを解消し、かつ強い
陽光の下で用いる場合などに十分な防眩効果を得ること
ができる。しかもこのような入射光調節用スクリーンに
は空洞9が形成されており、この空洞9から通気される
ため、湿気や汗に起因したレンズ面の曇りによる視界の
見辛さを避けることができる。これらの結果、視界の暗
さや不自然な着色や曇りによる見辛さを解消し、かつ強
い陽光の下で用いる場合などに十分な防眩効果を得るこ
とができる。また、前記の空洞9はひとつひとつの桟1
の頂面3および底面5が集合して六角形をなすように組
み合わされており、複数の隣り合う空洞9どうしを余分
な隙間なく稠密に配置できるので、入射光調節用スクリ
ーンの開口率を高いものとすることができる。また前記
の桟1の主面7で囲まれる空洞9は、桟1の主面7の形
状が台形であるため特定の曲率を持たせて配列させるこ
とができる。これにより本発明の入射光調節用スクリー
ンは無着色レンズなどの曲面に沿って添着することがで
きる。あるいは、入射光調節用スクリーン自体を直接に
サングラスのような光学機器として用いることができ
る。この場合には平板に構成した場合とは異なり周辺部
に視界不良等が生じるといった不都合をも解消すること
ができるという利点がある。
【0017】なお、上記の第1の実施例においては、桟
1の主面の形状を台形にすることで空洞9を截頭六角錐
状に形成してその空洞9が複数集合してなるスクリーン
面に曲率を持たせるようにたが、この他にも、桟1の肉
厚を頂面3から底面5にかけて変化させその断面形状が
台形または三角形になるように形成しても、截頭六角錐
の空洞9を得ることができる。これを図4(a)の断面
図に示す。また、上記の第1の実施例においては、桟1
によって形成される空洞9は截頭六角錐状としたが、本
発明に係る空洞9の形状、換言すれば空洞9を形成する
桟1の組み合わせ方は、このような正六角錐状のみには
限定しない。この他にも、例えば図4(b)に示すよう
に截頭長六角錐状に空洞9を形成してもよい。この場
合、上下方向の遮光角度領域と左右方向の遮光角度領域
とを異なったものに設定することができるという利点を
有している。すなわち図4(b)の一例に即して言え
ば、空洞9は截頭長六角錐状なので開口の大きさは上下
方向の方が左右方向よりも小さい。これにより上下方向
の遮光角度領域の方が左右方向の遮光角度領域よりも大
きくなっている。したがって例えば屋外での上方向から
照射される強い陽射しは遮光しつつ水平方向の視野は広
く取ることができるので、例えばテニスの試合などで前
方にいる敵陣の対戦相手の動きやボールの動きなどを見
るための視野が陽射しに眩惑されることなく良好とな
り、屋外でテニスのようなスポーツなどを行なう際のサ
ングラスとして好適に用いることができる。
【0018】実際に、上記の第1の実施例のスクリーン
を図3に示すようなサングラスとして組み込んだものを
眼前に試着し、強い陽光の下で視界の見え方を検証した
ところ、裸眼時に感じられた陽光の眩しさは感じられ
ず、防眩効果が十分に実現されていることが確認され
た。またこのとき、着色レンズや着色フィルタを用いた
従来のいわゆるサングラスを装着した場合とは異なり、
長時間使用しても視界の暗さや不自然な着色による視界
の見辛さや気分の悪さなどは感じられなかった。さら
に、本発明の入射光調節スクリーンを用いたサングラス
を装着して、気温が高い日に強い陽光の下でテニスのよ
うな激しい運動を行なったが、発汗や湿気等による視界
の見辛さなどの問題は全くなく、良好な視界が得られ
た。また、従来のガラスレンズのような重い材料を用い
たサングラスでは激しい運動を行なう際にサングラスが
煩わしく感じられたものが、本発明に係るスクリーンを
用いたサングラスでは、材料としても軽いスチロール樹
脂を用いた効果ともあいまって、装着したサングラス全
体が極めて軽快に感じられ、煩わしさは全く感じられな
かった。
【0019】(実施例2)図5は、第2の実施例の入射
光調節用スクリーンを用いた眼鏡用レンズを示す図、図
6はその断面図である。また図7はその入射光調節用ス
クリーンの細溝のパターンの種々の態様を示す図であ
る。
【0020】この第2の実施例の入射光調節用スクリー
ンは、透光性のレンズ201の表面に複数の細溝203
を刻設し、その細溝203に遮光性材料205を被着し
てなるものである。その細溝203のパターンとして
は、図5に示すような水平方向の縞模様や、その他にも
図7(a)に示すような碁盤目模様や図7(b)に示す
ような菱形網目模様や図7(c)に示すような蜂の巣網
模様など、ストライプ状又は多角形状のように種々のパ
ターンが可能である。
【0021】細溝203は、第1の実施例の桟1と同様
の理由から、深さWとしては1mm〜5mm程度が望ま
しく、さらに好ましくは1mm〜3mm程度が好適であ
る。本実施例ではWを約2mmとした。また、細溝20
3の隣り合う間隔Lは、本実施例では約4mmとした。
この奥行きLとしては、細溝203の深さWに対応して
適宜に設定すればよい。このとき、実用上は、細溝20
3の隣り合う間隔Lを細溝203の深さW以下かつ1m
m以上に設定すれば、45度程度以上の角度からの入射
光を遮断することができ実効的に良好な防眩効果が得ら
れるとともに良好な開口率による視界の明るさを得るこ
とができるので望ましい。また、細溝203のパターン
を網目模様あるいは蜂の巣網模様とし、細溝203の隣
り合う間隔Lを1mm〜2mm程度にすれば、いわゆる
針穴レンズのような効果をも得ることができる。そして
この細溝203は、図6に示すように、レンズの曲面の
中心点に対して放射状に刻設してもよい。このようにす
れば、第2の実施例の入射光調節用スクリーンとしての
開口率の低下を避けることができるので望ましい。
【0022】また、この細溝203は、レンズの外向面
側から刻設してもよく、あるいはレンズの内向面側から
刻設してもよい。また、この細溝203は、視力矯正用
の度の付いたレンズにも用いることができることは言う
までもない。そして細溝203には、遮光性材料205
が被着されている。この遮光性材料205としては、遮
光性の高い例えばCrのような金属や、遮光性を発揮す
る顔料を添加した合成樹脂や黒色系の塗料などを用いる
ことができる。そして実際の製作にあたっては、細溝2
03が刻設されたレンズ201のほぼ全面を覆うように
一旦遮光性材料205を被着させた後、細溝203以外
の部分を払拭あるいはエッチング除去して、細溝203
に選択的に遮光性材料205を残すようにすればよい。
【0023】このような第2の実施例の入射光調節用ス
クリーンは、本発明の第1の実施例の入射光調節用スク
リーンと同様に、遮光性材料205によって特定の入射
角以下の光だけを遮断することができるので、視界の暗
さや不自然な着色による視界の見辛さを解消し、かつ強
い陽光の下で用いる場合などに十分な防眩効果を得るこ
とができる。しかもこの第2の発明の入射光調節用スク
リーンは、レンズ201表面に細溝203を刻設し、そ
の細溝203に遮光性材料205を被着することにより
形成できるので、簡易に製作できるという特長をも有し
ている。
【0024】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、視界の暗さや、不自然な着色による視界
の見辛さや、発汗や湿気等による視界の見辛さなどの問
題を解消して、強い陽光の下で用いる場合などに十分な
防眩効果を発揮し、しかも光透過率が高く、また視界が
自然の色に見える入射光調節用スクリーンを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の入射光調節用スクリーンを拡大
して示す斜視図。
【図2】第1の実施例の入射光調節用スクリーンを拡大
して示す断面図。
【図3】第1の実施例の入射光調節用スクリーンをサン
グラスのような眼鏡として用いた場合を示す一部省略斜
視図。
【図4】第1の実施例の入射光調節用スクリーンの桟1
の種々の態様を示す図。
【図5】第2の実施例の入射光調節用スクリーンを用い
た眼鏡用レンズを示す図。
【図6】第2の実施例の入射光調節用スクリーンを用い
た眼鏡用レンズの断面図。
【図7】第2の実施例の入射光調節用スクリーンの細溝
のパターンの種々の態様を示す図。
【符号の説明】
1…桟 3…頂面 5…底面 7…主面 9…空洞 11、13…開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 7/16 G02B 7/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面が台形乃至四辺形の遮光性の桟の底
    面および頂面を複数の六角形乃至長六角形を成すように
    組み合わせて前記桟の主面に囲まれた空所に複数の裁頭
    六角錐状の空洞を形成するとともに前記空洞の中心線の
    延長を略一点に収束するような曲率を有する六角格子を
    形成してなる入射光調節用スクリーンであって、眼鏡フ
    レームに保持されて用いられる入射光調節用スクリー
JP5229698A 1993-08-05 1993-08-05 入射光調節用スクリーン Expired - Lifetime JP3038337B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP5229698A JP3038337B2 (ja) 1993-08-05 1993-08-05 入射光調節用スクリーン

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JP5229698A JP3038337B2 (ja) 1993-08-05 1993-08-05 入射光調節用スクリーン

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JPH0749472A JPH0749472A (ja) 1995-02-21
JP3038337B2 true JP3038337B2 (ja) 2000-05-08

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ID=16896308

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