JP3035886B2 - プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法

Info

Publication number
JP3035886B2
JP3035886B2 JP9020556A JP2055697A JP3035886B2 JP 3035886 B2 JP3035886 B2 JP 3035886B2 JP 9020556 A JP9020556 A JP 9020556A JP 2055697 A JP2055697 A JP 2055697A JP 3035886 B2 JP3035886 B2 JP 3035886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode group
discharge
insulating substrate
discharge space
dielectric layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9020556A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1031453A (ja
Inventor
宣明 長尾
純一 日比野
祐助 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP9020556A priority Critical patent/JP3035886B2/ja
Publication of JPH1031453A publication Critical patent/JPH1031453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3035886B2 publication Critical patent/JP3035886B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータやテ
レビ等の画像表示に用いるプラズマディスプレイパネル
及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータやテレビ等に用いら
れているディスプレイ装置において、大型化並びに高精
細化が望まれているが、薄型で軽量の平面パネルディス
プレイを実現することのできるプラズマディスプレイパ
ネル(Plasma Display Panel,以下PDPと記載する)
は、その要請に応えるものとして期待が高まっている。
【0003】PDPとしては、駆動時に直流電圧を印加
して放電を維持する直流駆動型(DC型)が先に開発さ
れたが、交流電圧を印加して放電を維持する交流駆動型
(AC型)も開発されている。図16は、従来の一般的
な直流駆動型PDPの見取図である。本図に示されるよ
うに、背面板としてのガラス基板11の上面に、アノー
ドライン電極群12a及び補助ライン電極群12bが平
行に配設され、これらのライン電極から分岐して放電電
流制限素子である厚膜抵抗体13が形成され、これらの
上に絶縁層14がオーバーコートされている。絶縁層1
4には、スルーホールが開設され、各厚膜抵抗体13の
端子に接続された電極パッド15がこのスルーホール内
に設けられている。
【0004】また、絶縁層14上には、放電セル20及
び補助セル20aを形成するための隔壁16が設置さ
れ、各放電セル20内の底面及び側面には蛍光体層19
が配設されている。一方、前面板としてのガラス基板1
8の下面には、カソードライン電極群17が配設されて
いる。
【0005】なお、アノードライン電極群12a及び電
極パッド15は放電セル20に対して露出し、補助ライ
ン電極群12bは補助セル20aに対して露出してい
る。図17は、この直流駆動型PDPのマトリックス配
線回路である。行方向には、1行のリセットカソードラ
インRと、N行のカソードライン電極群K1〜KNとが設
けられ、列方向には、M列のアノードライン電極群A1
〜AMと、L列の補助ライン電極群H1〜HLとが設けら
れている。
【0006】図18は、各電極にパルスを印加するタイ
ミングを示すタイムチャートである。このチャートは、
直流駆動型PDPに従来から用いられているパルスメモ
リ方式に関するものであって、カソードライン電極K
1,K2,K3,・・・・KNを順次走査して、点灯させようと
する放電セル(以下、「表示セル」と記載する)に対し
てパルス放電して電荷を発生することによりアドレッシ
ングを行い、引続いて放電維持を行うが、パルス放電に
よって発生する電荷の残留時間が短く、一画面分の画像
情報をこの電荷で記憶させておくことができないため、
以下のような方法を取っている。
【0007】先ず、最初に走査期間t1 において、補助
アノード群H1〜HL及びリセットカソードラインRに対
し、互いに逆相のパルスを数回印加することによって、
補助アノード群H1〜HLとリセットカソードラインRと
の間でリセット放電を安定に起こさせる。次に、上記リ
セット放電で生じた荷電粒子が残留している走査期間t
3において、補助アノード群H1〜HLと一番目のカソー
ドライン電極K1とにパルスを印加すると共に、アノー
ド電極群A1〜AMの中で表示セルに対応する電極に書き
込みパルスを印加すると、残留荷電粒子に誘発されて補
助アノード群H1〜HLとカソードライン電極K1との間
に補助放電が安定して起こり、更に、これに誘発されて
カソードライン電極K1と表示セルに対応するアノード
電極群A1〜AMとの間に主放電が安定して起こる。
【0008】この表示セルにおける主放電の維持は、走
査期間t3の主放電による残留荷電粒子が十分存在して
いる期間内である走査期間t6において、再びカソード
ライン電極K1に維持パルスを印加して表示セルで主放
電を起こし、引き続き走査期間t8,t10, ・・・・において
も同様にカソードライン電極K1に維持パルスを印加し
て表示セルで主放電を起こすという維持動作によって行
われる。
【0009】次に、上記走査期間t3の補助放電で生じ
た荷電粒子が残留している期間内であって且つ維持パル
スと重ならない走査期間t5において、補助アノード群
H1〜HLと二番目のカソードライン電極K2にパルスを
印加すると共に、表示セルに対応するアノード電極群A
1〜AMに書き込みパルスを印加すると、残留荷電粒子に
誘発されて補助アノード群H1〜HLとカソードライン電
極K2との間で補助放電が安定して起こり、更に、これ
に誘発されてカソードライン電極K2と表示セルに対応
するアノード電極群A1〜AMとの間で主放電が安定して
起こる。
【0010】この表示セルでの主放電の維持は、走査期
間t5の主放電による残留荷電粒子が十分存在している
期間内である走査期間t8において、再びカソードライ
ン電極K2に維持パルスを印加して主放電を起こし、引
き続き期間t10,t12,・・・・においても同様にカソード
ライン電極K1に維持パルスを印加して表示セルで主放
電を起こすことによって行われる。
【0011】同様にして、走査期間t7, ・・・・におい
て、三番目以降のカソードライン電極K3,・・・・KNに対
して、一つ前の走査期間の補助放電で生じた荷電粒子を
用いて補助放電を行い、続いて主放電を行うことによっ
て、一画面の画像を形成する。このような直流駆動型P
DPのパルスメモリ方式で、TV画像を表示する場合に
ついて考察する。
【0012】NTSC方式のテレビ映像においては、1
秒間に60枚のフィールドで映像が構成されている。P
DPでは、元来、点灯か消灯の2階調しか表現できない
ため、中間色を表示するために、赤(R),緑(G),
青(B)の各色について、1フィールドを複数のサブフ
ィールドに分割して点灯時間を時分割し、その組み合わ
せによって中間色を表現する方法(フィールド内時分割
階調表示方式)が用いられている。
【0013】図19は、従来の直流駆動型PDPにおい
て、グレイスケール256階調を表現する場合のフィー
ルド分割方法を示すグラフであって、横方向は時間、縦
方向は走査ラインの並ぶ順番を示し(上から下に順に走
査する)、斜線部は放電維持期間を示している。本図に
示されるように、1フィールドは、周期の等しい8個の
サブフィールドで構成されており、1サブフィールドの
周期と等しい周期で書き込み走査が行われ、各走査ライ
ンにおいて書き込みに続いて放電維持動作が行われてい
る。そして、各サブフィールドの放電維持期間の比は、
1,1/2,1/4,1/8,1/16,1/32,1
/64,1/128に設定されており、この8ビットバ
イナリの組み合わせによって256階調を表現できるよ
うになっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本図で、1フィールド
の中において放電維持期間の占める比率は1/4程度と
少ないことがわかるが、維持パルスが断続的に印加され
るので、実質的に発光に寄与する放電維持時間の割合は
更に少ない。例えば、維持パルスの周期を4(μse
c)、維持パルスのデューティ比を理論最大値の1/
2、1番短い放電維持期間(1/128の期間)に印加
される維持パルス数を3パルスとして計算すると、1フ
ィールド当たりのパルス数Pは、P=(28 −1)×3
=765パルスとなり、1フィールド周期(1/60s
ec=16.67msec)の中での実質的な放電維持
時間は、4×1/2×765(μsec)、即ち1.5
3(msec)となる。この場合、実質的に発光に寄与
する放電維持時間は、1フィールド周期の10%程度し
か満たないことになる。
【0015】このように、従来の直流駆動型PDPで
は、実質的な放電維持時間が短いため、その最大輝度も
150cd/m2程度しか実現できていない。また、上
記の駆動方法では、維持パルスと維持パルスとの間の短
い時間でアドレッシング放電を行うため、アドレッシン
グ放電の立ち上がりを速くする必要があり、そのため、
各走査ラインでは先行する走査ラインの補助放電で生じ
た残留荷電粒子の助けを借りて主放電及び放電維持を行
っている。従って、図16のパネル構成のように、放電
セル20と並行して補助セル20aを併設する必要があ
る。
【0016】ところで、補助セルを併設する場合、仮
に、R(赤),G(緑),B(青)の3色の放電セルを
1本の走査ライン上に配置すれば、1画素のドットサイ
ズが非常に大きくなってしまい、コンピュータやテレビ
用に適した画質を得ることができない。そこで、従来か
ら、図16のように放電セルを、上段に(R,G),下
段に(G,B)という井桁状に配置し、2走査ラインで
1画素を表現する方式を採用しているが、この場合も、
実質的な水平解像度は低く、また、1走査ラインで白色
が表現できないので、高精細な画質を必要とするコンピ
ュータ用のディスプレイとしては適さないという問題が
ある。
【0017】また、このようなパルスメモリ方式で直流
駆動型PDPを駆動する場合、電極間の容量性負荷に対
して、数百ボルトの比較的高い電圧のパルスを印加して
充放電を繰り返すため、発光に直接寄与しない無効な電
力を大量に消費することになるが、省電力化のためにこ
の無効電力を低減する技術も望まれている。一方、従来
の交流駆動型PDPにおいては、誘電体層に覆われた電
極が配設されており、アドレッシング放電による電荷を
この誘電体層に壁電荷として蓄積することによって1画
面分の画像情報を記憶することができるので、放電維持
時においてはパネルの全走査ラインに一括して維持パル
スを印加する方法をとることができる。従って、直流駆
動型PDPと比べて、1フィールド中における放電維持
期間の比率を大きくすることができるが、印加される維
持パルスが交流であるため、放電維持期間内における発
光は断続的であって、実質的に発光に寄与する放電維持
時間は、1フィールド周期の20〜30%程度に留ま
る。
【0018】また、交流駆動型PDPでは、電極間の容
量Cpが直流駆動型PDPよりも大きく、そのため無効
電力も大きい。例えば、21型の640(×3)ピクセ
ル×480ピクセルのカラーモニター用パネルでは、パ
ネル全体の容量Cpは17nFに及ぶこともある。容量
Cp=17nF、維持電圧Vs=180V、周波数f=2
00kHzの場合、放電維持期間において駆動するため
の電力Wcは、2(充放電)×2(極性反転)×1/2
×17nF×(180V)2 ×200kHz=220W
にも及ぶ。無効電力を抑制するための一つの方法とし
て、駆動回路のスイッチング素子と容量性負荷の間にイ
ンダクタンスを接続しLC直列共振回路の原理を用いる
ことによって無効電力を回収する駆動回路も提案されて
いる(特開昭63−101897号公報参照)。
【0019】しかし、PDPの全点を点灯させた最大輝
度時と全点を消灯させた時ではプラズマの状態が大きく
異なり誘電率も大きく変化することからもわかるよう
に、TV等において動画表示を行う際に、放電維持期間
において駆動回路にかかるPDPの容量性負荷は大きく
変化するので、駆動回路における直列共振回路の時定数
が一定のままでは、無効電力の回収効率が低下するとい
う問題がある。
【0020】ここで、この直列共振回路の時定数を、放
電維持期間のパネルの放電電流に応じて動的に変化させ
るようにすることも可能ではあるが、その場合、駆動回
路の構成が複雑になり、大幅なコスト高となる。本発明
は、このような課題に鑑み、補助セルを設ける必要がな
く精細なセル配置が可能であって、且つ高輝度,高効率
化を実現することのできるPDP並びにPDPの駆動方
法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ストライプ状の第1電極群及びストライ
プ状の第2電極群が表面に配設された第1の絶縁性基板
と、ストライプ状の第3電極群が第1電極群及び第2電
極群の中の少なくとも一方と直交マトリックスを組むよ
うに表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平
行に配されると共に、第1の絶縁性基板と第2の絶縁性
基板との間に放電空間が形成され、第1電極群及び第3
電極群は放電空間に対して露出する部分を有すると共
に、第2電極群は誘電体層を介して放電空間に接してい
るパネル構造とし、その駆動方法において、直交マトリ
ックスを形成している電極群の間でアドレッシング放電
を行い、誘電体層に電荷を蓄積することにより画像情報
を書き込むアドレッシングステップと、第2電極群に放
電電圧以下の補助パルス電圧を加えることによって誘電
体層に蓄積された電荷を放電空間内に浮かせると共に、
第1電極群と第3電極群との間に維持パルス電圧を印加
することによって直流放電を行う放電維持ステップとを
設けた。
【0022】また上記目的を達成するため、本発明は、
ストライプ状の第1電極群及びストライプ状の第2電極
群が表面に配設された第1の絶縁性基板と、ストライプ
状の第3電極群が第1電極群と直交マトリックスを組む
ように表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに
平行に配されると共に、第1の絶縁性基板と第2の絶縁
性基板との間に放電空間が形成され、第1電極群及び第
3電極群は放電空間に対して露出する部分を有すると共
に、第2電極群は誘電体層を介して放電空間に接してい
るパネル構造とし、その駆動方法において、第1電極群
と第3電極群との間でアドレッシング放電を行うと共
に、第2電極群に放電電圧以下の電圧を印加することに
よって、誘電体層に電荷を蓄積して画像情報を書き込む
アドレッシングステップとを設けた。
【0023】また、上記目的を達成するため、本発明
は、ストライプ状の第1電極群及びストライプ状の第2
電極群が表面に配設された第1の絶縁性基板と、ストラ
イプ状の第3電極群が第1電極群と直交マトリックスを
組むように表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互
いに平行に配されると共に第1の絶縁性基板と第2の絶
縁性基板との間に放電空間が形成され、第1電極群及び
第3電極群は、放電空間に対して露出する部分を有する
と共に、第2電極群は、誘電体層を介して放電空間に接
しているパネル構造とし、第1電極群には、電極の母線
と放電空間に露出する部分との間に、放電維持時の電流
を調整する抵抗を配設した。
【0024】また、上記目的を達成するため、本発明
は、ストライプ状の第1電極群及びストライプ状の第2
電極群が互いに直交する方向に表面に配設された第1の
絶縁性基板と、ストライプ状の第3電極群が第1電極群
と平行に表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互い
に平行に配されると共に、第1の絶縁性基板と第2の絶
縁性基板との間に放電空間が形成され、第1電極群及び
第3電極群は、放電空間に対して露出する部分を有する
と共に、第2電極群は、誘電体層を介して放電空間に接
しているパネル構造とした。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 [実施の形態1] 〔PDPのパネル構成及び製法〕図1は、本実施の形態
に係るPDPのパネル構成を示す斜視図である。
【0026】図に示すように、このPDPは、背面板と
してのガラス基板21及び前面板としてのガラス基板3
1が、ストライプ状の隔壁41を介して、互いに平行に
配されてなる。ガラス基板21の内側の面上には、スト
ライプ状の第1のライン電極群22とストライプ状の第
2のライン電極群23とが、互いに平行に設けられてお
り、第2のライン電極群23は誘電体層24で覆われて
いる。
【0027】上記のストライプ状の隔壁41は、ガラス
基板21上に、第1及び第2のライン電極群22,23
と直交する方向に設けられており、ガラス基板21とガ
ラス基板31と隔壁41とに囲まれた放電空間には、放
電ガス(ヘリウムとキセノンの混合ガス)が充填されて
いる。ガラス基板21上と隔壁41の側面には、蛍光体
層42が配設されている。ただし、第1のライン電極2
2は、この蛍光体層42によって完全には覆われておら
ず、放電空間に対して露出している。
【0028】蛍光体層42としては、R,G,Bの各色
蛍光体が用いられ、3色が交互に配列されている。一
方、ガラス基板31の内側の面上には、ストライプ状の
第3のライン電極群32が、第1及び第2のライン電極
群22,23と直交マトリックスを構成するように設け
られている。
【0029】この第3のライン電極群32は、隔壁41
に沿うストライプ状であって多数の枝状部321aが分
岐形成された電極母線321と、各枝状部321aの先
に接続された抵抗体322と、この抵抗体322の先端
に接続された電極パッド323とから構成されている。
ガラス基板31の内側の面には、更に、井桁状のブラッ
クマトリクス33が電極母線321を覆い隠すように配
設されるとともに、抵抗体322も絶縁体層34で覆わ
れており、これによって電極母線321及び抵抗体32
2は放電空間から隔てられているが、電極パッド323
は放電空間に対して露出している。
【0030】なお、上記の第1のライン電極22,第2
のライン電極23及び電極パッド323は、ブラックマ
トリクス33で仕切られた各放電セルに対応して配置さ
れている。次に、このような構成のPDPを作製する工
程について、図2を参照しながら説明する。
【0031】先ず、背面板となるガラス基板21上に、
銀の厚膜ペーストをスクリーン印刷して電極パターンを
作製し、乾燥後、焼成することによって、第1及び第2
のライン電極群22,23を作製する。次に、第2のラ
イン電極群23上に、鉛系低融点ガラスからなる誘電体
ペーストをスクリーン印刷し、乾燥後、焼成することに
よって誘電体層24を作製する。
【0032】次に、低融点ガラスからなる厚膜ペースト
を、スクリーン印刷と乾燥を交互に繰り返して十層程度
積層した後、焼成することによって、隔壁41を作製す
る。次に、R、G、Bの各色蛍光体のペーストを、メタ
ルマスクを用いて印刷することによってガラス基板21
上および隔壁41の側面に塗布し、乾燥させる。その
後、サンドブラスト法を用いて蛍光体層の断面がすり鉢
状になるよう成形し、放電空間の中央部に第1のライン
電極22の表面を露出させる。
【0033】次に、前面板となるガラス基板31上に、
スクリーン印刷を用いて銀の厚膜ペーストのパターンを
作製し、乾燥後、焼成することによって、第3のライン
電極群32の電極母線321および電極パッド323の
下部分を作製する。次に、酸化ルテニウムとガラスフリ
ットを主成分とする厚膜抵抗体ペーストをスクリーン印
刷し、乾燥後、焼成することによって、抵抗体322を
作製する。
【0034】次に、アルミニウムの厚膜ペーストをスク
リーン印刷し、乾燥後、焼成することによって、電極パ
ッド323の露出部分を作製する。次に、黒色の絶縁体
ガラスペーストを井桁状にスクリーン印刷し、乾燥後、
焼成することにより、ブラックマトリクス33を作製す
る。次に、前面板と背面板を、第1のライン電極群22
と第3のライン電極群32とが直交マトリックスを組む
ように対向配置して、位置合わせ(アライメント)し、
周囲に低融点ガラスフリットを塗布し、乾燥後、焼成し
てパネルを封着する。
【0035】最後に、パネルに排気管を取り付け、パネ
ル内を真空に排気した後に放電ガスを封入する。なお、
上記図16のようにパネルの主要機能部分がバックパネ
ル側に集中していると、バックパネルの製造工程が複雑
となるが、本実施形態のPDPは、抵抗体がフロントパ
ネル側に設けられており、図16のPDPと比べて、機
能性部分がフロントパネルとバックパネルとに分散され
て配置されているので、パネル製造時の歩留まりも良好
となる。
【0036】〔PDPの駆動方法〕図3は、このPDP
のマトリックス配線回路、図4は、各電極にパルスを印
加するタイミングを示すタイムチャート、図5は、放電
セルの動作状態を示す断面図である。以下、これらの図
を参照しながら、本実施の形態におけるPDPの駆動方
法について説明する。
【0037】本駆動方法は、表示セルに対して壁電荷を
蓄積して1画面分の画像情報の書き込みを行うアドレッ
ッシング動作と、その後、壁電荷が蓄積されたセルに対
して選択的に放電維持を行う放電維持動作とからなる。 アドレッシング動作:第1のライン電極群22の一番目
のライン電極A1に正電圧の走査パルスを、一方第3の
ライン電極群32(ライン電極K1〜KN)の中で表示セ
ルに対応するものに負電圧の書き込みパルスを、同時に
印加してアドレッシング放電を行う。そして、アドレッ
シング放電終了と同時に、第2のライン電極群23の一
番目のライン電極H1に放電電圧以下の負電圧を継続的
に印加することにより、アドレッシング放電で生じた電
荷を誘電体層24の表面に壁電荷として蓄積しておく
(図5A参照)。
【0038】次に、第1のライン電極群22の二番目の
ライン電極A2に正電圧の走査パルスを、第3のライン
電極群32(ライン電極K1〜KN)の中で表示セルに対
応するものに負電圧の書き込みパルスを、同時に印加し
てアドレッシング放電を行う。そして、アドレッシング
放電終了と同時に、第2のライン電極群23の二番目の
ライン電極H2に放電電圧以下の負電圧を継続的に印加
することによって、アドレッシング放電で生じた電荷を
誘電体層24の表面に壁電荷として蓄積する。
【0039】以後、M番目のライン電極AM及びライン
電極HMに到るまで同様の一連の動作で走査を行うこと
によって、表示セルの誘電体層24の表面に壁電荷を蓄
積し、1画面分の潜像を書き込む。このアドレッシング
動作はごく短時間で弱い放電であるため、コントラスト
に影響を与えることはない。
【0040】なお、この一連のアドレッシング動作に先
だち、必要に応じてパネルを初期化するための初期化放
電を行えば、アドレッシング放電の立ち上がりを早くす
ることができる。 放電維持動作:上記アドレッシング動作に続いて、以下
のようにパネル全体に対して一括してパルスを印加して
放電維持動作を行う。
【0041】第3のライン電極群32(ライン電極K1
〜KN)を接地すると共に、第2のライン電極群23
(ライン電極H1〜HM)に、パルス幅の短い正電圧の補
助パルスを印加する。ここで印加する補助パルスの電圧
は、放電電圧よりも低い電圧であって、これによって、
上記アドレッシング動作で誘電体層24の表面に蓄積し
た壁電荷を、放電空間内に浮かせる(図5B参照)。
【0042】そして、この補助パルスの印加に合わせ
て、第1のライン電極群22(A1〜AM)に正電圧の維
持パルスを印加すると、電荷が浮いた放電セル(表示セ
ル)では、その誘発効果(プライミング効果)によっ
て、第3のライン電極32と第1のライン電極22との
間で安定して主放電がおこる(図5C参照)。そして、
第3のライン電極群32に維持パルス電圧が印加されて
いる期間は、表示セルでの主放電が維持されるので連続
的に発光がなされる。
【0043】ここで、本実施の形態のPDPにおいてテ
レビ画像を表示する場合を考察する。赤(R)、緑
(G)、青(B)の各色を、フィールド内時分割階調表
示方式で表現する点については従来と同様である。図6
は、本実施の形態のPDPにおいて、グレイスケール2
56階調を表現する場合のフィールド分割方法を示すグ
ラフであって、横方向は時間、縦方向は走査線の順番
(上から下に順に走査する)を示し、斜線部は放電維持
期間を示している。
【0044】本図に示されるように、1フィールドは、
8個のサブフィールドで形成されており、各サブフィー
ルドは、1画面分の画像のアドレッシング動作を行うた
めのアドレス期間とそれに続く放電維持期間とからなっ
ている。そして、各サブフィールドの放電維持期間の比
は、1/128,1/64,1/32,1/16,1/
8,1/4,1/2,1に設定されており、この8ビッ
トバイナリの組み合わせによって256階調を表現でき
るようになっている。
【0045】1走査の書き込み時間を2μsec(放電
するのに必要とされる時間)として、1画面分の画像の
アドレッシング動作を行うための書き込み時間を計算す
ると、1サブフィールド当り、2(μsec)×512
(TV走査線数)=1.02(msec)となり、1フ
ィールド当り、1.02(msec)×8=8.16
(msec)となる。
【0046】従って、1フィールド内の放電維持時間
は、16.67−8.16=8.51(msec)とな
り、発光に寄与する実質的な放電維持時間もこれに等し
い。この実質的な放電維持時間は、図19に示した従来
例の実質的な放電維持時間1.53(msec)と比べ
て約5.6倍になる。これより、上記従来例の直流駆動
型のPDPと同じ輝度を得るために、維持動作時におい
て必要な放電電流は、従来の0.18倍と小さくなるこ
とがわかる。そして、放電電流を小さくすることによっ
て、発光効率並びにパネル寿命を向上させることもでき
る。なお、PDPにおいて、放電電流と発光効率との関
係を実験的に調べたところ、放電電流を0.18倍に減
少させることによって、発光効率が約2倍に上昇するこ
とがわかった。
【0047】また、本実施の形態のPDPと上記従来例
のPDPとについて、放電電流とパネル輝度を実験的に
比較したところ、本実施の形態のPDPでは、CRTと
同程度の輝度(約500cd/m2)を得るために必要
な放電電流は、従来例の0.6倍程度でよいこともわか
った。直流駆動型PDPにおいては、パネルの寿命(輝
度半減時間)は放電電流の2から3乗に反比例すること
が知られているので、本実施の形態のPDPでは、放電
電流を従来例の0.6倍に減少させることによって、パ
ネルの寿命を3倍程度に延ばせることになる。
【0048】また、上記従来例の直流駆動型PDPで
は、1フィールド当りの維持パルスは765(パルス)
であったが、本実施の形態のPDPでは8パルスとなる
ため、維持パルスの電圧のON、OFFの際にパネルの
容量性負荷に起因する電力損失は、従来例と比較して、
8/765即ち1%程度に抑えられることになる。次
に、本実施の形態のPDPと従来の交流駆動型PDPと
の間で、放電維持期間に消費される無効電力について比
較する。ここでは、両者のパネルの容量は同程度である
とする。
【0049】本実施の形態のPDPでは、維持パルスを
印加する際の充放電回数は、1秒間に、8(サブフィー
ルド)×2(ON、OFF)×60(フィールド)=
960回である。一方、交流駆動型PDPでは、1サブ
フィールドのアドレッシング期間は1.5m秒で、1フ
ィールド当たりの放電維持期間は16.67−1.5×
8=4.67m秒である。従って、維持パルスを印加す
る際の充放電回数は、1秒間に、2(充放電)×2(極
性反転)×100(kHz)×(4.67/16.6
7)=1.11×105回となる。
【0050】従って、両パネルの充放電回数の比率は、
960÷(1.11×105)=0.009となる。
ここで、交流駆動型PDPにおいて動画表示を行う際の
無効電力の回収効率が90%であるとしても、本実施の
形態のPDPでは、従来の交流駆動型PDPと比べて無
効電力の消費を9%程度に抑えられることになる。
【0051】このようなPDPと上記従来例のPDPと
について、画素サイズ,発光特性等を比較したデータを
表1に示す。
【0052】
【表1】 表1から明らかなように、本実施の形態によるPDP
は、従来例と比べて、画素サイズが約1/3に小型化さ
れ、且つ輝度が3倍、寿命が3倍に向上している。 〔放電維持動作時における補助パルス及び維持パルスの
形態について〕放電維持動作時において、第2のライン
電極群23に印加する補助パルス、及び、第1のライン
電極群22に印加する維持パルスの形態について説明す
る。
【0053】図4に示したタイムチャートの例では、補
助パルス並びに維持パルスの波形は矩形波であって、第
2のライン電極群23に対して補助パルスを立ち上げる
と同時に第1のライン電極群22に対して維持パルスを
立ち上げているが、壁電荷をより確実に放電維持に用い
るため或は駆動電力を節減するために、次のような形態
で行うことが好ましい。
【0054】 図7Aに示すように、第2のライン電
極群23に対する補助パルスの立ち上げよりも若干遅れ
て(時間差△t)第1のライン電極群22に対して維持
パルスを立ち上げる。このように維持パルスの立ち上げ
を遅らせると、補助パルスを立ち上げてから維持パルス
を立ち上げるまでの期間には、補助パルスだけが印加さ
れ維持パルスは印加されない。従って、この期間には、
維持パルスの影響を受けることなく、補助パルスにより
電荷を浮かせる動作を行うことができる。即ち、維持パ
ルスによって、補助パルスの働きが妨げられることがな
く、壁電荷を確実に放電維持に用いることができる。
【0055】この補助パルスを立ち上げと維持パルスの
立ち上げとの時間差△tは、0.01〜5μsecの範
囲内にあることが好ましく、特に0.1〜1μsecの
範囲内にあることが好ましい。以下は、その理由の説明
である。一般に、放電空間に放電開始電圧以上の電圧を
印加してから放電が開始されるまでに、時間的な遅れが
生じ、同一条件下でも、この放電遅れの時間Tdは一定
でないことが知られている。この放電遅れ時間Tdは、
放電空間中に荷電粒子が形成されるまでの一定の遅れ時
間T1と、確率的な遅れ時間T2とからなる。遅れ時間T
1は、放電ガス,放電ギャップ等の放電条件によって決
まる、即ち、ガス圧が低く、放電ギャップが狭く、印加
電圧が高いほど、遅れ時間T1は減少するが、PDPで
通常用いられているガス圧(100〜600Tor
r),放電ギャップ(50〜300μm),印加電圧
(100〜500V)の放電条件下では、遅れ時間T1
は0.01〜5μsecである。
【0056】 図7Bに示すように、第2のライン電
極群23に対する補助パルスの立ち上げ並びに第1のラ
イン電極群22に対する維持パルスの立ち上げを徐々に
(lamp状またはstep状に)行い、且つ補助パル
ス立ち上げの勾配θ1よりも、維持パルス立ち上げの勾
配θ2を小さくする。このように補助パルス及び維持パ
ルスを徐々に立ち上げることによって、パルス立ち上げ
の際に発生する自己消去放電を抑制することができる。
【0057】また、維持パルスの方がゆっくり立ち上げ
られるので、上記と同様に、維持パルスの影響をあま
り受けることなく、補助パルスにより電荷を浮かせる動
作を行うことができるので、壁電荷を確実に放電維持に
用いることができる。 図7Cに示すように、第2のライン電極群23に対
する補助パルスを立ち下げた後に第1のライン電極群2
2に対して維持パルスを立ち上げる。
【0058】この場合、上記の効果に加えて、同じ時
間に補助パルスと維持パルスの両方を印加することがな
いので、駆動回路への負担を低減することができ、許容
量の小さな駆動回路を用いることができる。 第2のライン電極群23に対する補助パルスの立ち
下げを徐々に行う。例えば、図8Aに示すようにlam
p状(step状でも同様)に立ち下げる。あるいは、
図8Bに示すように連続関数的に立ち下げる。連続関数
の具体例としては、cos関数を挙げることができる。
補助パルスをcos関数的に立ち下げることは、共振回
路を備えた駆動回路を用いることによって容易に実現す
ることができる。
【0059】このように補助パルスを徐々に立ち下げる
ことによって、パルス立ち下げの際に発生する自己消去
放電を抑制することができる。 第1のライン電極群22に対する維持パルスの立ち
下げを、図9Aに示すlamp状(step状でも同
様)、あるいは、図9Bに示す連続関数(cos関数)
的に、徐々に行う。
【0060】このように維持パルスを徐々に立ち下げる
ことによって、パルス立ち下げの際に発生する自己消去
放電を抑制することができる。尚、本実施の形態では、
アドレッシング放電時に、第3のライン電極群32に負
のパルス電圧を、第1のライン電極22に正のパルス電
圧を印加したが、これに限定されることなく、第3のラ
イン電極群32に正のパルス電圧を、第1のライン電極
22に負のパルス電圧を印加しても良い。
【0061】また、本実施の形態においては、第1のラ
イン電極群と第2のライン電極群とが平行で、且つ第1
のライン電極群と第3のライン電極群が直交マトリック
スを組むように立体交差し、隔壁は第3のライン電極群
と平行に配置されたパネル構成であって、アドレッシン
グ放電時に、第1のライン電極群に走査パルスを、第3
のライン電極群に書き込みパルスを印加したが、本発明
はこれに限定されることなく、以下ような場合にも適用
可能である。
【0062】*隔壁が第1のライン電極群と平行に配置
されたパネル構成であって、アドレッシング放電を行う
ために、第3のライン電極群に走査パルスを、第1のラ
イン電極群に書き込みパルスを印加しても良い。*第1
のライン電極群に対して、第2のライン電極群及び第3
のライン電極群が直交マトリックスを組むように立体交
差し、第1のライン電極群と隔壁とが平行に配置された
パネル構成であって、アドレッシング放電を行うため
に、第3のライン電極群に走査パルスを、第1のライン
電極群に書き込みパルスを印加しても良い。
【0063】*第1のライン電極群に対して、第2のラ
イン電極群及び第3のライン電極群が直交マトリックス
を組むように立体交差し、第1のライン電極群に隔壁が
直交するように配置されたパネル構成であって、アドレ
ッシング放電を行うために、第1のライン電極群に走査
パルスを、第3のライン電極群に書き込みパルスを印加
しても良い。
【0064】[実施の形態2]本実施の形態におけるP
DPは、パネル構成については実施の形態1と同様であ
るが、駆動方法において、アドレッシング動作の部分が
異なっている。以下、図10を参照しながら、本実施の
形態の駆動方法について説明する。まず、第2のライン
電極群の一番目のライン電極H1に負電圧の走査パルス
を、第3のライン電極群の点灯すべき放電セルに対応す
るラインK1〜KNに正電圧の書き込みパルスを、同時に
印加してアドレッシング放電を行うことによって、誘電
体層の表面に壁電荷を蓄積する。
【0065】次に、第2のライン電極群の二番目のライ
ン電極H2に負電圧の走査パルスを、第3のライン電極
群の点灯すべき放電セルに対応するラインK1〜KNに正
電圧の書き込みパルスを、同時に印加してアドレッシン
グ放電を行うことによって、誘電体層の表面に壁電荷を
蓄積する。以後、同様にしてM番目のライン電極HMに
到るまで同様の一連の動作で走査して、表示セルの誘電
体層24の表面に壁電荷を蓄積することによって、1画
面分の潜像を書き込む。なお、必要に応じてこの一連の
アドレッシング動作に先だって、パネルを初期化するた
めの初期化放電を行っても良い。
【0066】このようなアドレッシング動作に続いて、
実施の形態1と同様に、放電維持動作を行い、表示セル
での主放電を維持する。以上のように構成されたPDP
について、コンピュータ用ディスプレイとして使用する
場合についての駆動動作を説明する。フィールド内時分
割階調表示方式で中間色を表示する点は、実施の形態1
と同様である。
【0067】コンピュータ用ディスプレイとして使用す
る場合においては、至近距離で長時間作業をする作業者
の目の疲労を少なくするために、順次走査によるちらつ
きの無い表示方式(ノンインターレス・フリッカーフリ
ーモード)が求められる。そのため、リフレッシュレー
トを70Hz以上として、1秒間に70枚以上のフィー
ルドを表示する必要がある。
【0068】図11は、本実施の形態のPDPにおい
て、グレイスケール256階調を表現する場合のフィー
ルド分割方法を示すグラフであって、実施の形態1の図
6と同様であるが、リフレッシュレートを72Hzと
し、1フィールドを13.89(msec)とした。こ
の場合、1走査の書き込み時間を2μsecとして、1
画面分の画像のアドレッシング動作を行うための書き込
み時間を計算すると、1サブフィールド当り、2(μs
ec)×480(VGA走査線数)=0.96(mse
c)となり、1フィールド当りでは、0.96(mse
c)×8=7.68(msec)となる。
【0069】従って、1秒間の中で発光に寄与する実質
的な放電維持時間は、(13.89−7.68)×72
=447.12(msec)となる。この値は、図19
に示した従来例についての1秒間の中で発光に寄与する
放電維持時間1.53×60=91.8(msec)と
比べると約4.9倍になり、その分、輝度及び発光効率
を向上させることができる。
【0070】このようなPDPと上記従来例のPDPと
について、画素サイズ,発光特性等を比較したデータを
表2に示す。
【0071】
【表2】 表2から明らかなように、本実施の形態のPDPは、従
来例と比べて、画素サイズが約1/3に小型化され、且
つ輝度及びコントラスト比が高い。ところで、コンピュ
ータ用ディスプレイにおいては、輝度の高さよりもコン
トラスト比の大きさの方が重要である。
【0072】そこで、例えば、放電電流を従来の0.6
倍程度に減少させ、透過率60%の減光フィルタをパネ
ルの前面に設けることによって、輝度とコントラスト比
とパネル寿命を共に改善することもできる。以上のよう
に、本実施の形態のPDPは、ちらつきの無い優れた静
止画像を表示することができる。
【0073】なお、本実施の形態のように、第2のライ
ン電極群23と第3のライン電極群32との間でアドレ
ッシング放電を行う場合と、実施の形態1のように第1
のライン電極群22と第3のライン電極群32との間で
アドレッシング放電を行う場合とを比較すると、実施の
形態1の場合(即ち、放電空間に対して露出部分を有す
る2つのライン電極群22,32の間で放電を行う場
合)の方が、低い駆動電圧でアドレッシング動作を行う
ことができる。
【0074】この点については、以下のように、2つの
電極が放電空間に露出している放電セルAと、1つの電
極が誘電体に覆われている放電セルBとを比較考察する
ことによってもわかる。ただし、放電セルA及び放電セ
ルBは、ガス圧P,放電ギャップd,及び電極の形状が
等しく、従って、電界強度Eも等しいものとする。放電
セルAについての放電開始電圧V1は、V1=dEで表さ
れる。
【0075】一方、放電セルBについての放電開始電圧
V2は、誘電体の厚みをd’、放電ガスに対する誘電体
の誘電率の比をεとすると、V2=dE+d’E/εで
表される。これより、V2>V1の関係となり、放電セル
Aの方が放電セルBよりも放電電圧が低いことがわか
る。
【0076】[実施の形態3]本実施の形態のPDPの
パネル構成並びに駆動方法は、実施の形態2と同様であ
るが、アドレッシング動作において、アドレッシング放
電終了時に、更に第2のライン電極群に放電電圧以下の
負電圧を印加する点が異なっている。以下、図12を参
照しながら、本実施の形態のPDP駆動方法について説
明する。
【0077】先ず、第2のライン電極群の一番目のライ
ン電極H1に負電圧の走査パルスを、第3のライン電極
群の点灯すべき放電セルに対応するラインK1〜KNに正
電圧の書き込みパルスを、同時に印加してアドレッシン
グ放電を行い、このアドレッシング放電終了と同時に、
当該ライン電極H1に放電電圧以下の負電圧を継続的に
印加することによって、放電によって生じた電荷を誘電
体層の表面に壁電荷として蓄積する。
【0078】次に、第2のライン電極群の二番目のライ
ン電極H2に負電圧の走査パルスを、第3のライン電極
群の点灯すべき放電セルに対応するラインK1〜KNに正
電圧の書き込みパルスを、同時に印加してアドレッシン
グ放電を行い、このアドレッシング放電終了と同時に、
ライン電極H2に放電電圧以下の負電圧を継続的に印加
することによって、放電によって生じた電荷を誘電体層
の表面に壁電荷として蓄積する。
【0079】以後、同様にしてM番目のライン電極HM
に到るまで同様の一連の動作で走査して、表示セルの誘
電体層24の表面に壁電荷を蓄積することによって、1
画面分の潜像を書き込む。なお、必要に応じてこの一連
のアドレッシング動作に先だって、パネルを初期化する
ための初期化放電を行っても良い。このようなアドレッ
シング動作に続いて、実施の形態1と同様に、放電維持
動作を行うことによって、表示セルでの主放電が維持さ
れる。
【0080】このように、本実施の形態の駆動方法にお
いては、アドレッシング放電終了時に第2のライン電極
群に放電電圧以下の負電圧を印加することによって、誘
電体層24の表面により多くの壁電荷を蓄積することが
できる。そのため、アドレッシングをより確実になし、
放電維持動作において印加する補助パルスの電圧も低く
することができる。
【0081】本実施の形態のPDPにおける中間色表現
のためのフィールドの分割方法については、実施の形態
1と同様である。このようなPDPと上記従来例のPD
Pとについて、画素サイズ,発光特性等を比較したデー
タを表3に示す。
【0082】
【表3】 表3から明らかなように、本実施の形態によるPDP
は、従来例と比べて、画素サイズが約1/3に小型化さ
れ、且つ輝度が3倍、寿命が3倍に向上している。尚、
上記実施の形態2,3では、アドレッシング放電時に、
第2のライン電極群に負のパルス電圧を、第3のライン
電極群に正のパルス電圧を印加したが、これに限定され
ることなく、第2のライン電極群に正のパルス電圧を、
第3のライン電極群に負のパルス電圧を印加しても良
い。
【0083】また、実施の形態2,3においては、第1
のライン電極群と第2のライン電極群とが平行で、且つ
第1のライン電極群と第3のライン電極群が直交マトリ
ックスを組むように立体交差し、隔壁は第3のライン電
極群と平行に配置された構成であって、アドレッシング
放電時に、第3のライン電極群に走査パルスを、第2の
ライン電極群に書き込みパルスを印加したが、本発明は
これに限定されることなく、以下のような場合にも適用
可能である。
【0084】*隔壁が第1のライン電極群と平行に配置
されたパネル構成であって、アドレッシング放電を行う
ために、第3のライン電極群に走査パルスを、第1のラ
イン電極群に書き込みパルスを印加しても良い。 *第1のライン電極群に対して第2のライン電極群が直
交マトリックスを組むように立体交差し、第1のライン
電極群に対して第3のライン電極群は平行に、隔壁は直
交するように配置されたパネル構成であって、アドレッ
シング放電を行うために、第3のライン電極群に走査パ
ルスを、第2のライン電極群に書き込みパルスを印加し
ても良い。
【0085】*第1のライン電極群に対して、第2のラ
イン電極群が直交マトリックスを組むように立体交差
し、第1のライン電極群に対して第3のライン電極群と
隔壁とが平行に配置されたパネル構成であって、アドレ
ッシング放電を行うために、第2のライン電極群に走査
パルスを、第3のライン電極群に書き込みパルスを印加
しても良い。
【0086】[実施の形態4]本実施形態のPDPは、
全体的なパネル構成については実施の形態1と同様であ
るが、第2のライン電極群を第1のライン電極群に対し
て直交する方向に立体交差して配置し、第3のライン電
極群を第1のライン電極群に対して平行に配置している
点が異なっている。
【0087】図13は、このPDPのパネル構成を示す
斜視図であって、1セルについての拡大図である。図に
示すように、このPDPは、ガラス基板21及びガラス
基板31が、ストライプ状の隔壁41を介して、互いに
平行に配されてなる。ガラス基板21の内側の面上に
は、ストライプ状の第1のライン電極群62が配設さ
れ、その上から全面にわたって絶縁体層61が設けられ
ている。そして、絶縁体層61の上に、ストライプ状の
第2のライン電極群63が、第1のライン電極群62と
直交する方向に配設されており、この第2のライン電極
群63は誘電体層64で覆われている。
【0088】上記のストライプ状の隔壁41は、絶縁体
層61上に、第1のライン電極群62と直交する方向に
設けられており、絶縁体層61とガラス基板31と隔壁
41とに囲まれた放電空間には、放電ガス(ヘリウムと
キセノンの混合ガス)が充填され、絶縁体層61上と隔
壁41の側面には、蛍光体層42が配設されているが、
誘電体層64は放電空間に対して露出している。
【0089】第1のライン電極群62は、ストライプ状
の電極母線621と、電極母線621から分岐して接続
された多数の抵抗体622と、各抵抗体622の先端に
接続された電極パッド623とから構成されており、電
極パッド623は絶縁体層61を貫通して放電空間に対
して露出している。一方、ガラス基板31の内側の面上
には、ストライプ状の第3のライン電極群72が、第1
のライン電極群62と平行に設けられている。
【0090】図14は、各電極にパルスを印加するタイ
ミングを示すタイムチャートである。本図を参照しなが
ら、本実施の形態におけるPDPの駆動方法を説明す
る。本実施の形態では、第3のライン電極群と第1のラ
イン電極群62とが平行に配されているので、走査ライ
ンごとに放電維持を行うことができる。
【0091】従って、以下に示すように、第3のライン
電極群72及び第2のライン電極群63の間でアドレッ
シング放電の走査を行って表示セルに壁電荷を蓄積しな
がら、走査ラインごとに放電維持を開始する方法をとる
ことによって、1フィールド中の放電維持期間の比率を
更に大きくすることができる。第3のライン電極群72
の一番目のライン電極K1に正電圧の走査パルスを、第
2のライン電極群63(ライン電極H1〜HN)の中で表
示セルに対応するものに負電圧の書き込みパルスを、同
時に印加してアドレッシング放電を行うことにより、誘
電体層64の表面に壁電荷を蓄積する。
【0092】その直後、第2のライン電極群63に、パ
ルス幅の短い正電圧の補助パルスを印加する。ここで印
加する補助パルスの電圧は、放電電圧よりも低い電圧で
あって、これによって、上記アドレッシング動作で誘電
体層64の表面に蓄積した壁電荷を、放電空間内に浮か
せる。この補助パルスの印加に合わせて、上記ライン電
極K1に負の維持パルスを、第1のライン電極群62の
ライン電極A1に正の維持パルスを、同時に印加する
と、電荷が浮いた放電セル(表示セル)では、そのプラ
イミング効果によって、ライン電極K1とライン電極A1
との間で安定して主放電がおこる。そして、この両ライ
ン電極に維持パルス電圧が印加されている期間は、表示
セルでの主放電が維持される。
【0093】次に、第3のライン電極群72の二番目の
ライン電極K2に正電圧の走査パルスを、第2のライン
電極群63(ライン電極H1〜HN)の中で表示セルに対
応するものに負電圧の書き込みパルスを、同時に印加し
てアドレッシング放電を行うことにより、誘電体層64
の表面に壁電荷を蓄積する。その直後、第2のライン電
極群63に、パルス幅の短い正電圧の補助パルスを印加
して、壁電荷を放電空間内に浮かせると共に、上記ライ
ン電極K2に負の維持パルスを、第1のライン電極群6
2の二番目のライン電極A2に正の維持パルスを、同時
に印加することによって、ライン電極K2とライン電極
A2との間で安定して主放電が起こす。そして、この両
ライン電極に維持パルス電圧が印加されている期間は、
表示セルでの主放電が維持される。
【0094】以後、同様にして、M番目のライン電極K
M,AMに到るまで同様の一連の動作で走査して、1画面
分の潜像を書き込みながら放電維持動作も行う。図15
は、本実施の形態のPDPにおいて、グレイスケール2
56階調を表現する場合のフィールド分割方法を示すグ
ラフである。本図に示されるように、1フィールドは、
8個のサブフィールドで形成されており、走査ラインご
とに書き込み動作に続いて放電維持動作に入っており、
実施の形態1〜3と比べて、1フィールドの中における
放電維持期間の占める比率が更に大きくなっていること
がわかる。
【0095】また、上記実施の形態1〜3のPDPで
は、第3のライン電極群に抵抗体が組み込まれていたた
め、アドレッシング放電時に抵抗体で電力が消費される
のに対して、本実施の形態のPDPでは、アドレッシン
グ放電を行う第2のライン電極群及び第3のライン電極
群には抵抗体は組み込まれていないので、アドレッシン
グ放電に伴う抵抗体での電力消費はない。従って、その
分、消費電力を節減でき、駆動効率の向上に寄与する。
【0096】(その他の事項)上記実施の形態1〜4の
PDPでは、第1,第2のライン電極群,第3のライン
電極の電極母線,電極パッド下部分を銀で形成したが、
これに限定されることなく、金,銅,クロム,ニッケ
ル,白金等の金属、或はSnO2 ,ITO,ZnO等の
導電性金属酸化物で形成しても良い。
【0097】上記実施の形態1〜4のPDPでは、電極
パッドの露出部分をアルミニウムで形成したが、これに
限定されることなく、La1-xSrxCoO3,La1-x
xMnO3のようなペロブスカイト型導電性酸化物、或
は、銀,酸化ルテニウム,グラファイトで形成しても良
い。上記実施の形態1〜4のPDPでは、誘電体層を鉛
系低融点ガラスで形成したが、これに限定されることな
く、ビスマス系低融点ガラス、或は鉛系低融点ガラスと
ビスマス系低融点ガラスの積層物で形成しても良い。
【0098】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、ストライプ状
の第1電極群及びストライプ状の第2電極群が表面に配
設された第1の絶縁性基板と、ストライプ状の第3電極
群が第1電極群及び第2電極群の中の少なくとも一方と
直交マトリックスを組むように表面に配設された第2の
絶縁性基板とが、互いに平行に配されると共に、第1の
絶縁性基板と第2の絶縁性基板との間に放電空間が形成
され、第1電極群及び第3電極群は放電空間に対して露
出する部分を有すると共に、第2電極群は誘電体層を介
して放電空間に接しているパネル構造とし、その駆動方
法において、直交マトリックスを形成している電極群の
間でアドレッシング放電を行い、誘電体層に電荷を蓄積
することにより画像情報を書き込むアドレッシングステ
ップと、第2電極群に放電電圧以下の補助パルス電圧を
加えることによって誘電体層に蓄積された電荷を放電空
間内に浮かせると共に、第1電極群と第3電極群との間
に維持パルス電圧を印加することによって直流放電を行
う放電維持ステップとを設けた。
【0099】また、請求項11,15記載の発明では、
ストライプ状の第1電極群及びストライプ状の第2電極
群が表面に配設された第1の絶縁性基板と、ストライプ
状の第3電極群が第1電極群と直交マトリックスを組む
ように表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに
平行に配されると共に、第1の絶縁性基板と第2の絶縁
性基板との間に放電空間が形成され、第1電極群及び第
3電極群は放電空間に対して露出する部分を有すると共
に、第2電極群は誘電体層を介して放電空間に接してい
るパネル構造とし、その駆動方法において、第1電極群
と第3電極群との間或いは第2電極群と第3電極群との
でアドレッシング放電を行うと共に、第2電極群に放
電電圧以下の電圧を印加することによって、誘電体層に
電荷を蓄積して画像情報を書き込むアドレッシングステ
ップとを設けた。
【0100】このような請求項1,11及び15のPD
Pの駆動方法によれば、アドレシングステップでは、直
交マトリックスを組む電極群の間でアドレシング放電を
行い、誘電体層に電荷を蓄積して画像情報を書き込む。
ここで、一画面分の走査を行うだけの時間、アドレッシ
ング放電で発生した電荷を誘電体層に壁電荷として蓄積
しておくことにより、一画面分の画像情報をパネルに記
憶させることができる。
【0101】従って、放電維持ステップにおける、第2
電極群への補助パルスの印加、並びに、第1電極群と第
3電極群との間のパルス電圧の印加は、パネル全体に一
括して行うことができる。これにより、パネルに補助セ
ルを設ける必要がなく、精細なパネル構成とすることが
でき、また、放電維持ステップにおいて、誘電体層に蓄
積された電荷を放電空間内に浮かせると共に第1電極群
と第3電極群との間のパルス電圧の印加を行って放電維
持を連続的に行うことができるため、パネルの高輝度化
且つ高効率化が可能となる。
【0102】更に、上記請求項1の駆動方法では、放電
維持ステップにおいて、第2電極群に印加する補助パル
ス電圧は、放電電圧以下の弱いものなので、小さい消費
電力で電荷を浮かせることができる。また、上記請求項
11,15の駆動方法では、アドレッシングステップで
第2電極群に放電電圧以下の負電圧を印加することによ
って、誘電体層表面により多くの壁電荷を蓄積すること
ができる。また、上記請求項11の駆動方法では、第1
電極群と第3電極群との間、即ち放電空間に露出部を持
つ電極の間でアドレシング放電を行うので、小さい消費
電力でアドレッシング放電を行うことができる。
【0103】また、請求項12の発明では、ストライプ
状の第1電極群及びストライプ状の第2電極群が表面に
配設された第1の絶縁性基板と、ストライプ状の第3電
極群が第1電極群と直交マトリックスを組むように表面
に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に配さ
れると共に第1の絶縁性基板と第2の絶縁性基板との間
に放電空間が形成され、第1電極群及び第3電極群は、
放電空間に対して露出する部分を有すると共に、第2電
極群は、誘電体層を介して放電空間に接しているパネル
構造とし、第1電極群には、電極の母線と放電空間に露
出する部分との間に、放電維持時の電流を調整する抵抗
を配設した。
【0104】また、請求項13の発明では、ストライプ
状の第1電極群及びストライプ状の第2電極群が互いに
直交する方向に表面に配設された第1の絶縁性基板と、
ストライプ状の第3電極群が第1電極群と平行に表面に
配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に配され
ると共に、第1の絶縁性基板と第2の絶縁性基板との間
に放電空間が形成され、第1電極群及び第3電極群は、
放電空間に対して露出する部分を有すると共に、第2電
極群は、誘電体層を介して放電空間に接しているパネル
構造とした。
【0105】このような請求項12,13のPDPによ
れば、補助セルを設ける必要がなく、精細なパネル構成
とすることができる。また、放電維持においては、誘電
体層に蓄積された電荷を放電空間内に浮かせると共に第
1電極群と第3電極群との間のパルス電圧の印加を行っ
て放電維持を連続的に行うことができるため、パネルの
高輝度化且つ高効率化が可能となる。
【0106】更に、上記請求項12のPDPでは、放電
維持時の電流を調整する抵抗が、第1電極群に配設され
ているので、第3電極群には抵抗を配する必要がない。
従って、アドレッシング放電に伴う抵抗体での電力消費
をなくすことができる。また、上記請求項13のPDP
では、第3電極群と第1電極群とが平行に配されている
ので、第3電極群及び第2電極群の間でアドレッシング
放電の走査を行って表示セルに壁電荷を蓄積しながら、
走査ラインごとに放電維持を開始することができ、これ
によって、放電維持期間を更に長くすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るPDPのパネル構成を示す
斜視図である。
【図2】上記PDPを作製する工程を説明する図であ
る。
【図3】上記PDPのマトリックス配線回路である。
【図4】上記PDPにおいて各電極にパルスを印加する
タイミングを示すタイムチャートである。
【図5】上記PDPにおける放電セルの動作状態を示す
断面図である。
【図6】上記PDPにおいて、グレイスケール256階
調を表現する場合のフィールド分割方法を示すグラフで
ある。
【図7】上記PDPにおいて、放電維持動作時に印加す
る補助パルス及び維持パルスの形態を示す図である。
【図8】上記PDPにおいて、放電維持動作時に印加す
る補助パルスの形態を示す図である。
【図9】上記PDPにおいて、放電維持動作時に印加す
る維持パルスの形態を示す図である。
【図10】実施の形態2に係るPDPにおいて、各電極
にパルスを印加するタイミングを示すタイムチャートで
ある。
【図11】上記PDPにおいて、グレイスケール256
階調を表現する場合のフィールド分割方法を示すグラフ
である。
【図12】実施の形態3に係るPDPにて、各電極にパ
ルスを印加するタイミングを示すタイムチャートであ
る。
【図13】実施の形態4に係るPDPのパネル構成を示
す斜視図である。
【図14】上記PDPにおいて、各電極にパルスを印加
するタイミングを示すタイムチャートである。
【図15】上記PDPにおいて、グレイスケール256
階調を表現する場合のフィールド分割方法を示すグラフ
である。
【図16】従来の一般的な直流駆動型PDPの見取図で
ある。
【図17】上記直流駆動型PDPのマトリックス配線回
路である。
【図18】上記PDPにおいて各電極にパルスを印加す
るタイミングを示すタイムチャートである。
【図19】従来の直流駆動型PDPにおいて、グレイス
ケール256階調を表現する場合のフィールド分割方法
を示すグラフである。
【符号の説明】
21 ガラス基板 22 第1のライン電極群 23 第2のライン電極群 24 誘電体層 31 ガラス基板 32 第3のライン電極群 34 絶縁体層 41 隔壁 42 蛍光体層 62 第1のライン電極群 63 第2のライン電極群 64 誘電体層 72 第3のライン電極群 321 電極母線 321a 枝状部 322 抵抗体 323 電極パッド 621 電極母線 622 抵抗体 623 電極パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−181254(JP,A) 特開 平3−179635(JP,A) 特開 平7−73810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/282 H01J 11/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストライプ状の第1電極群及びストライ
    プ状の第2電極群が互いに平行もしくは立体交差する状
    態で表面に配設された第1の絶縁性基板と、ストライプ
    状の第3電極群が前記第1電極群及び第2電極群の中の
    少なくとも一方と直交マトリックスを組むように表面に
    配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に配され
    ると共に、前記第1の絶縁性基板と第2の絶縁性基板と
    の間には隔壁及び蛍光体が配設されて放電空間が形成さ
    れ、前記第1電極群及び第3電極群は前記放電空間に対
    して露出する部分を有すると共に、前記第2電極群は誘
    電体層を介して前記放電空間に接しているパネル構造の
    プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、 前記放電空間を介して直交マトリックスを形成している
    電極群の間でアドレッシング放電を行い、前記誘電体層
    に電荷を蓄積することにより画像情報を書き込むアドレ
    ッシングステップと、 前記第2電極群に、前記第3電極群に対して正極性で
    電電圧以下の補助パルス電圧を加えることによって前記
    誘電体層に蓄積された電荷を放電空間内に浮かせると共
    に、第1電極群と第3電極群との間に維持パルス電圧を
    印加することによって直流放電を行う放電維持ステップ
    とを備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ルの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記放電維持ステップでは、 補助パルス電圧の立ち上がりより遅れて維持パルス電圧
    を立ち上げることを特徴とする請求項1記載のプラズマ
    ディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記放電維持ステップにおける補助パル
    ス電圧の立ち上がりと維持パルス電圧の立ち上がりとの
    時間差が0.01〜5マイクロ秒であることを特徴とす
    る請求項2記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方
    法。
  4. 【請求項4】 前記放電維持ステップにおける補助パル
    ス電圧の立ち上がりと維持パルス電圧の立ち上がりとの
    時間差が0.1〜1マイクロ秒であることを特徴とする
    請求項3記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方
    法。
  5. 【請求項5】 前記放電維持ステップでは、 維持パルスの立ち上がりの傾きが、補助パルス電圧の立
    ち上がりの傾きよりも小さいことを特徴とする請求項1
    記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記放電維持ステップでは、 補助パルスの立ち下がりよりも遅れて維持パルスを立ち
    上げることを特徴とする請求項1記載のプラズマディス
    プレイパネルの駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記放電維持ステップで印加する補助パ
    ルス電圧は、その立ち下がりがランプ状またはステップ
    状であることを特徴とする請求項1記載のプラズマディ
    スプレイパネルの駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記放電維持ステップで印加する補助パ
    ルス電圧は、その立ち下がりが連続関数的であることを
    特徴とする請求項7記載のプラズマディスプレイパネル
    の駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記放電維持ステップで印加する維持パ
    ルス電圧は、その立ち下がりがランプ状またはステップ
    状であることを特徴とする請求項1記載のプラズマディ
    スプレイパネルの駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記放電維持ステップで印加する維持
    パルス電圧は、その立ち下がりが連続関数的であること
    を特徴とする請求項9記載のプラズマディスプレイパネ
    ルの駆動方法。
  11. 【請求項11】 ストライプ状の第1電極群及びストラ
    イプ状の第2電極群が互いに平行する状態で表面に配設
    された第1の絶縁性基板と、ストライプ状の第3電極群
    が前記第1電極群と直交マトリックスを組むように表面
    に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に配さ
    れると共に、前記第1の絶縁性基板と第2の絶縁性基板
    との間には隔壁及び蛍光体が配設されて放電空間が形成
    され、前記第1電極群及び第3電極群は前記放電空間に
    対して露出する部分を有すると共に、前記第2電極群は
    誘電体層を介して前記放電空間に接しているパネル構造
    のプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、 前記第1電極群と第3電極群との間でアドレッシング放
    電を行うと共に、第2電極群に放電電圧以下の負電圧を
    印加することによって、前記誘電体層に電荷を蓄積して
    画像情報を書き込むアドレッシングステップと、 前記第2電極群に、前記第3電極に対して正極性の補助
    パルス電圧を加えることによって前記誘電体層に蓄積さ
    れた電荷を放電空間内に浮かせると共に、前記第1電極
    群と第3電極群との間に維持パルス電圧を印加すること
    によって直流放電を行う放電維持ステップとを備えるこ
    とを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方
    法。
  12. 【請求項12】 ストライプ状の第1電極群及びスト
    ライプ状の第2電極群が互いに平行する状態で表面に配
    設された第1の絶縁性基板と、ストライプ状の第3電極
    群が前記第1電極群と直交マトリックスを組むように表
    面に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に配
    されると共に前記第1の絶縁性基板と第2の絶縁性基板
    との間には隔壁及び蛍光体が配設されて放電空間が形成
    され、前記第1電極群及び第3電極群は、前記放電空間
    に対して露出する部分を有すると共に、前記第2電極群
    は、誘電体層を介して前記放電空間に接しているパネル
    構造のプラズマディスプレイパネルであって、 前記第1電極群には、電極の母線と放電空間に露出する
    部分との間に、放電維持時の電流を調整する抵抗が配設
    されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。
  13. 【請求項13】 ストライプ状の第1電極群及びストラ
    イプ状の第2電極群が絶縁体層を介し且つ互いに直交す
    る状態で表面に配設された第1の絶縁性基板と、ストラ
    イプ状の第3電極群が前記第1電極群と平行する状態で
    表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に
    配されると共に、前記第1の絶縁性基板と第2の絶縁性
    基板との間には隔壁及び蛍光体が配設されて放電空間が
    形成され、 前記第1電極群及び第3電極群は、前記放電空間に対し
    て露出する部分を有すると共に、前記第2電極群は、誘
    電体層を介して前記放電空間に接しているパネル構造で
    あることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  14. 【請求項14】 ストライプ状の第1電極群及びストラ
    イプ状の第2電極群が絶縁体層を介し且つ互いに直交す
    る状態で表面に配設された第1の絶縁性基板と、ストラ
    イプ状の第3電極群が前記第1電極群と平行する状態で
    表面に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に
    配されると共に、前記第1の絶縁性基板と第2の絶縁性
    基板との間には隔壁及び蛍光体が配設されて放電空間が
    形成さ れ、前記第1電極群及び第3電極群は、前記放電
    空間に対して露出する部分を有すると共に、前記第2電
    極群は、誘電体層を介して前記放電空間に接しているパ
    ネル構造のプラズマディスプレイパネルの駆動方法であ
    って、 前記第2電極群と第3電極群との間でアドレッシング放
    電を行い、前記誘電体層に電荷を蓄積することにより画
    像情報を書き込むアドレッシングステップと、 前記第2電極群に、前記第3電極に対して正極性で放電
    電圧以下の補助パルス電圧を加えることによって前記誘
    電体層に蓄積された電荷を放電空間内に浮かせると共
    に、前記第1電極群と第3電極群との間に維持パルス電
    圧を印加することによって直流放電を行う放電維持ステ
    ップとを備えることを特徴とするプラズマディスプレイ
    パネルの駆動方法。
  15. 【請求項15】 ストライプ状の第1電極群及びストラ
    イプ状の第2電極群が互いに平行する状態で表面に配設
    された第1の絶縁性基板と、ストライプ状の第3電極群
    が前記第1電極群と直交マトリックスを組むように表面
    に配設された第2の絶縁性基板とが、互いに平行に配さ
    れると共に、前記第1の絶縁性基板と第2の絶縁性基板
    との間には隔壁及び蛍光体が配設されて放電空間が形成
    され、前記第1電極群及び第3電極群は前記放電空間に
    対して露出する部分を有すると共に、前記第2電極群は
    誘電体層を介して前記放電空間に接しているパネル構造
    のプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、 前記第2電極群と第3電極群との間でアドレッシング放
    電を行うと共に、第2電極群に放電電圧以下の負電圧を
    印加することによって、前記誘電体層に電荷を蓄積して
    画像情報を書き込むアドレッシングステップと、 前記第2電極群に、前記第3電極に対して正極性の補助
    パルス電圧を加えることによって前記誘電体層に蓄積さ
    れた電荷を放電空間内に浮かせると共に、前記第1電極
    群と第3電極群との間に維持パルス電圧を印加すること
    によって直流放電を行う放電維持ステップとを備えるこ
    とを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方
    法。
JP9020556A 1996-02-15 1997-02-03 プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法 Expired - Fee Related JP3035886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9020556A JP3035886B2 (ja) 1996-02-15 1997-02-03 プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2753396 1996-02-15
JP8-27533 1996-05-14
JP8-118725 1996-05-14
JP11872596 1996-05-14
JP9020556A JP3035886B2 (ja) 1996-02-15 1997-02-03 プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1031453A JPH1031453A (ja) 1998-02-03
JP3035886B2 true JP3035886B2 (ja) 2000-04-24

Family

ID=27283094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9020556A Expired - Fee Related JP3035886B2 (ja) 1996-02-15 1997-02-03 プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3035886B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6160530A (en) * 1997-04-02 2000-12-12 Nec Corporation Method and device for driving a plasma display panel
KR100302134B1 (ko) * 1999-08-31 2001-11-01 구자홍 액티브 플라즈마 디스플레이 패널 및 그의 구동 방법
JP5134523B2 (ja) * 2008-12-17 2013-01-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ 光学フィルム貼付け装置、光学フィルム貼付け方法、および表示用パネルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1031453A (ja) 1998-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100299876B1 (ko) 고휘도,고효율의플라즈마디스플레이패널및플라즈마디스플레이패널의구동방법
US6559815B1 (en) Plasma display panel with improved recovery energy efficiency and driving method thereof
JP2000267625A (ja) ガス放電パネル表示装置及びガス放電パネルの駆動方法
US20070024530A1 (en) Plasma display apparatus and driving method of the same
US6255779B1 (en) Color plasma display panel with bus electrode partially contacting a transparent electrode
JP3591971B2 (ja) Ac型pdp及びその駆動方法
JP2003036052A (ja) プラズマディスプレイ装置
US5962983A (en) Method of operation of display panel
US6448946B1 (en) Plasma display and method of operation with high efficiency
US20060108939A1 (en) Plasma display panel, plasma display device including the same and driving method therefor
JP3035886B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの駆動方法
US8207911B2 (en) Display device
US20010013845A1 (en) Mehtod of driving a plasma display panel before erase addressing
US6549180B1 (en) Plasma display panel and driving method thereof
JP3907528B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
US20030122738A1 (en) Method and apparatus for driving plasma display panel
US8026907B2 (en) Plasma display device
CN1211769C (zh) 交流等离子显示屏在重置时段的驱动方法
US8154476B2 (en) Plasma display device
KR20040079345A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널과 그 구동 방법
JPH08137431A (ja) ガス放電表示装置
JP4347868B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
JP3265125B2 (ja) 気体放電型表示装置およびその駆動方法
US20090231235A1 (en) Plasma display module
JPH07182979A (ja) 気体放電型表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees