JP3033740U - 真空缶 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は一種の真空缶構造に関するものであ
る。特に構造が簡単で、同時に缶内に真空を形成する操
作が簡単である真空缶構造を指す。 【解決手段】 真空缶の蓋部分に一個のジャケット管を
形成し、ジャケット管中にピストンを一個設置する。当
該ジャケット管の片端の内部はある距離で互いに隔てて
一個の固定板、及び一個の棚板を形成している。固定
板、及び棚板上にはそれぞれ通気口、及び流れ口が設置
してあり、同時に固定板、及び棚板間にたわみ性のある
カバー膜を設け、その頭部を固定板上に固定する。ジャ
ケット管の反対の端には内側に向かった突縁がある。当
該ピストンの内部には通気道があり、前ピストンパッキ
ン及び後ろピストンパッキンが設置されている。その間
のピストン上には排気口が開けてあり、たわみ性のある
封リングで被せてある。さらに封リングは前後のピスト
ンパッキン間を移動できる。ピストン上には別に溢れ口
があり、ピストンを往復させることにより、缶体中に負
の圧力を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の真空缶構造に関するものである。特に構造が簡単で、同時に缶 内に真空を形成する操作が簡単である真空缶構造を指す。

【０００２】

【従来の技術】

一般家庭に於ける容器を使用した食物の保存は、既にかなり普通のこととなっ ている。そして容器の密封性は、常に内部に保存する食物の保存期限に影響する 。よって近年、既に多くのいわゆる「真空缶」容器が市場に出回り、消費者の愛 顧を受けている。しかしその原理は、缶内が完全には真空になるのではなく、缶 内に食物を入れた後、内部の空気を抜き出すことにより、ある面では内部に負の 圧力を形成し空気の残留を減少させる。そうして、食物の保存期間を延ばすので ある。また別の面では、缶内に負の圧力を形成することにより、蓋体と缶内の密 封性を強化する。

【０００３】 第一図が示すように、現在一般に見られるたいていの真空缶は、内部が中空の 缶体１、及び蓋体２が設けられている。その内、缶体１の片側は彎曲カギ状の引 っかけ板１１が、別の側は、ロック受け１２が設置されていてる。蓋体２は前述 の引っかけ板１１に対応して、引っかけ部２１と引っかけ板１１が設置されてい る。また蓋体２は、前述のロック受け１２に対応する場所にロック掛け２２を設 置し、ロック受け１２とジョイントできる。こうして、蓋体２と缶体１は、蓋を 閉めた状態を形成することができる。蓋体２の上方には凹穴２３があり、凹穴２ ３の内部周縁にはリング溝２４がある。中央には肋溝２５があり、肋溝２５の近 くの凹穴２３底部には空気孔２６が開けてある。

【０００４】 クッション３はたわみ性のある材質でできているため、前述の蓋体２のリング 溝２４中のリング体３１に合わせてはめ込むことかできる。また前述の蓋体２の 肋溝２５に合わせてはめ込むことかできる肋体３２、並びに肋体３２上には、前 述の蓋体２上の空気孔２６に面積の大小が対応して覆うことができる膜片３３が 設置してある。

【０００５】 空気抜き器４は以下のものを含む。内部は中空になっており、一端には内側に 向かった突縁４１、別の一端には筒口４２のスリープ４３が設置されている。ス リープ４３内の一端は取っ手４４を形成しており、別の一端はピストン４５のピ ストンバー４６となっている。当該ピストンバー４６上には溝道４７がある。ピ ストン４５の構成はピストンバー４６上で間隔４５１を隔て、前ピストンパッキ ン４５２、及び後ピストンパッキン４５３に分かれている。また、前後のピスト ンパッキン４５２、４５３間にたわみ性のある材質で出来ている封リング４５４ があり、封リング４５４の外径はスリープ４３の内径に緊密で、かつ封リング４ ５４の断面径は間隔４５１のすべてを塞ぎ切れないため、封リング４５４は、前 後のピストンパッキン４５２、４５３間を移動することができる。前後ピストン パッキン４５２、４５３の外径はともに、スリープ４３の内径より小さく、また わずかに隙間を残してある。かつ後ピストンパッキン４５３はピストンバー４６ に位置し、溝道４７が隔てる区間中に開口４５５が開いている。

【０００６】 当該一般の真空缶は使用時に、第二図が示すように、缶体１上に蓋体２が覆い 被さり、ロック掛け２２とロック受け１２を以てロックし、封をする時、クッシ ョン３を凹穴２３中に入れ、リング体３１を蓋体２のリング溝２４中に合わせて はめ込み、肋体３２を蓋体２の肋溝２５中に合わせてはめ込む。この時、肋体３ ２上の膜片３３は蓋体２上の空気孔２６にちょうど対応し、覆いカバーする。空 気抜き器４は、スリープ４３の筒口４３を以て蓋体２の凹穴２３中のクッション ３に対応しはめ込み、それから取っ手４４を反復し引く。取っ手４４を上に向け て引く時、缶体１内の空気は蓋体２の凹穴２３中の空気孔２６を経由し、たわみ 性を具えた膜片３３に向かって進み、スリープ４３中に入る。この時、封リング ４５４はちょうど前ピストンパッキン４５２の位置に移動することにより、当該 前ピストンパッキン４５２とスリープ４３間の隙間をぴっちり塞ぐ。よって、缶 体１の抜き出された空気がピストン４５とクッション３間のスリープ４３中に残 る。取っ手４４を下に向けて押す時、第三図が示すように、封リング４５４の頂 は後ピストンパッキン４５３より低い。後ピストンパッキン４５３とスリープ４ ３間の隙間は塞がれてはいるが、当該後ピストンパッキン４５３上に設けられた 開口４５５を塞いではいない。よって、前進して入るピストン４５とクッション ３間のスリープ４３中の空気は、この時膜片３３が空気孔２６と対応する状況下 で、わずかに前ピストンパッキン４５２とスリープ４３の隙間、及び後ピストン パッキン４５３上の開口４５５から溝道４７中に進んで、外部に漏れ出て行く。 取っ手４４を反復して引き、押し下げ、缶体１内の空気は出るばかりで、入り得 ない状況下で、缶体１内部は徐々に負の圧力を形成して行く。この時、空気抜き 器４を移し出しながら、少し膜片３３を移動しなければ、ロック掛け２２を開け ても、蓋体２を開けるのは難しい。

【０００７】 上述の真空缶内に真空を形成する方式は、無論非常に実用的である。しかし、 最も理想的な設計と言う訳ではない。なぜなら、それは必ず別に設置しなければ ならない空気抜き器の使用方式が以下の事態を引き起こすからである。（一）使 用者が、一旦空気抜き器を遺失、或いは一時的に見つからない場合には、その真 空缶は使用できない。（二）空気を抜く時、空気抜き器は必ず片方の手で強く握 り下方に押し付け、スリープの筒口をクッションにきつく触れさせなければなら ない。さもなくば、スリープとクッションの間に隙間ができ、空気抜きの効果を 達成することはできない。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

一般に知られる真空缶の構造が理想的と言えない点に鑑み、本考案人は上述の 欠点を改良すべく、積極的に研究開発を行った。 そこで、本考案の目的は、一種の構造が簡単で、同時に真空缶本体以外に別に 空気抜き器を用意する必要がない真空缶を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案の特徴は、一個の缶体、及び一個の蓋体があることである。蓋体上には 一個の空気抜き装置、及び空気ピストンが設置してある。その内、当該空気抜き 装置は蓋体上に於いて一個のジャケット管を形成し、ジャケット管中には一個の ピストンが設置してある。当該ジャケット管の一端の内部は、ある間隔で互いに 隔て、一個の固定板、及び棚板を形成している。固定板、及び棚板上にはそれぞ れ空気孔、及び流れ口があり、同時に固定板、及び棚板間にはたわみ性のある材 質で作られたカバー膜が設けられており、その頭部は固定板上に固定されている 。ジャケット管の別の一端は内側に向かった突縁を形成しており、別に当該ピス トンの内部は、中空構造から成る通気道と成っている。また一端はある間隔で互 いに隔て前ピストンパッキン、及び後ピストンパッキンを形成している。その移 動するピストン上には排気口、及びたわみ性のある封リングが被せてあり、かつ 当該封リングの断面径は当該移動距離の幅より小さい。そのため封リングは前、 後ピストンパッキン間を移動することができる。ピストン管の別の一端には一個 の引き手があり、引き手近くのピストン上には一個の溢れ口が設けられている。

【００１０】 以上の構造により、ピストンを往復移動させ、缶体中に負の圧力を形成させる 。

【００１１】

【考案の実施の形態】

まず、第四図の示す所を参照されたし。本考案の実施例では一個の缶体５、及 び一個の蓋体６が設置されており、蓋体６の上方には一個の空気抜き装置７、及 び空気ピストン８が設置されている。その内、当該空気抜き装置７は第五図か示 すように、主なものは蓋体６上に形成されたジャケット管７１で、ジャケット管 ７１中にピストン７２が設けてある。

【００１２】 当該ジャケット管７１の一端の内部は、互いにある間隔７１１で隔て、固定板 ７１２、及び棚板７１３を形成し、固定板７１２、及び棚板７１３上にはそれぞ れ空気孔７１４、及び流れ口７１５が設置されており、当時に固定板７１２、及 び棚板７１３間にはたわみ性のある材質で作られたカバー膜７１６が設置されて いる。そして、その頭部７１７を固定板７１２上に固定する。ジャケット管７１ の別の一端は、内側に向かった突縁７１８を形成している。

【００１３】 当該ピストン７２の内部は、中空構造の通気道７２１を形成しており、一端は 互いに移動距離７２２で隔て形成された前ピストンパッキン７２３、及び後ピス トンパッキン７２４で、当該移動距離７２２のピストン７２上には、排気口７２ ５、及びたわみ性のある封リング７２６が設置されている。かつ当該封リング７ ２６の断面径は当該移動距離７２２の幅より小さいため、封リング７２６は前後 ピストンパッキン７２３、７２４の間を移動することができる。ピストン７２の 別の一端には、引き手７２７が設置されており、引き手７２７の近くピストン７ ２上には溢れ口７２６が設置されている。

【００１４】 使用時、蓋体６が缶体５を覆う状況下では、引き手７２７を押したり引いたり 反復する。引き手７２７が外に引かれる時、封リング７２６は当該排気口７２５ 、及び前ピストンパッキン７２３とジャケット管７１間の隙間を塞ぐ。この時、 負の圧力により缶体５内の空気が棚板７１３上の空気孔７１４を経由し、カバー 膜７１６を持ち上げる。固定板７１２上の流れ口７１５を経由し、固定板７１２ とピストン７２上の前ピストンパッキン７２３間のジャケット管７１中に入る。 ほとんど引き手７２７を内側に向かって押す時、第六図が示すように、封リング ７２６によりピストン７２上の後ピストンパッキン７２４に押さえ付けている。 よって、固定板７１２とピストン７２上の前ピストンパッキン７２３の間のピス トン７１中の空気は、ある面では固定板７１２上の流れ口７１５を経て、カバー 膜７１６を押し、棚板７１３上の空気孔７１４を塞ぐ。またある面では、前ピス トンパッキン７２３とジャケット管７１間の隙間、及びピストン７２上の排気口 ７２５を経由し、ピストン７２中に入る。並びにピストン７２を経由し、引き手 ７２７近くの溢れ口７２８から溢れ出す。このように、缶体５内の空気はただ出 て行くだけで、入って来ない状況下で、缶内は負の圧力を形成する。ある面では 、蓋体６の密封性をさらに良くし、また別の面では、その中に保存した物品が、 空気と長期に接触し、損壊するのを避ける。蓋体６を開けようとするなら、ただ 第四図中の蓋体６上の空気ピストン８を持ち上げる。缶外の空気は缶内の負の圧 力に吸入され平衡を形成し、蓋体６は容易に開けられる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の上述の構造により、本考案の真空缶構造は、一般に知られている缶外 に空気抜き器を設置する面倒を完全に省略できる、と理解することができる。同 時にまた、一般に知られている真空缶は操作時に必ず片手で強く押さえ下に押し 、スリープの筒口をクッションにきつく押し付け、スリープとクッションの間に 隙間ができる不便を防止するが、それも必要ない。その構造は非常に簡単であり 、かつ生み出される使用効果の利益は、消費者の使用の利便を非常に大きくする 。明らかに一般に知られているものより勝った効果の増進を具えており、同類の 製品中において未だ目にしないものである。また申請前は未公開であるので、そ こで、法に基づき新型特許の申請を提出するものである。

【００１６】 但し、以上述べたものは、わずかに本考案の比較的良い、可能な実施例である ため、自ずから本考案の実施範囲をこれを以て限定することはできない。すべて 本考案の申請特許の範囲、及び考案の説明書の内容と同等の効果の変化と修飾に 基づき、本考案の特許が含む範囲とするべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一般の真空缶の立体分解説明図である。

【図２】一般の使用状態断面説明図（一）である。

【図３】一般の使用状態断面説明図（二）である。

【図４】本考案実施例構造の立体説明図である。

【図５】本考案実施例使用状態断面説明図（一）であ
る。

【図６】本考案実施例使用状態断面説明図（二）であ
る。

【符号の説明】

（一）一般に知られている記号 １ 缶体 ４ 空気抜き器 １１ 引っかけ板 ４１ 突縁 １２ ロック受け ４２ 筒口 ２ 蓋体 ４３ スリープ ２１ 引っかけ部 ４４ 取っ手 ２２ ロック掛け ４５ ピストン ２３ 凹穴 ４５１ 間隔 ２４ リング溝 ４５２ 前ピス
トンパッキン ２５ 肋溝 ４５３ 後ピス
トンパッキン ２６ 空気孔 ４５４ 封リン
グ ３ クッション ４５５ 開口 ３１ リング体 ４６ ピストン
バー ３２ 肋体 ４７ 溝道 ３３ 膜片 （二）本考案の記号 ５ 缶体 ６ 蓋体 ７ 空気抜き装置 ７２ ピストン ７１ ジャケット管 ７２１ 通気道 ７１１ 間隔 ７２２ 移動距
離 ７１２ 固定板 ７２３ 前ピス
トンパッキン ７１３ 棚板 ７２４ 後ピス
トンパッキン ７１４ 空気孔 ７２５ 排気口 ７１５ 流れ口 ７２６ 封リン
グ ７１６ カバー膜 ７２７ 引き手 ７１７ 頭部 ７２８ 溢れ口 ７１８ 突縁

【手続補正書】

【提出日】平成８年８月５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶体、及び蓋体が設けられている一種の
   真空缶である。蓋体上方には空気抜き装置、及び空気ピ
   ストンがある。その内、当該空気抜き装置は蓋体上がジ
   ャケット管を形成している。ジャケット管中にはピスト
   ンがあり、当該ピストンの一端の内部はある距離で隔て
   られた固定板、及び棚板が形成されている。固定板、及
   び棚板上にはそれぞれ空気孔、及び流れ口があり、同時
   に固定板、及び棚板間にたわみ性のあるカバー膜を設
   け、その頭部を固定板上に固定する。ジャケット管の反
   対の端には内側に向かった突縁がある。別に当該ピスト
   ンの内部は中空構造の空気道を形成している。並びに一
   端はある距離で隔てられた前ピストンパッキン、及び後
   ろピストンパッキンを形成している。その距離を隔てた
   ピストン上には排気口が開けてあり、たわみ性のある封
   リングが被せてある。かつ、その封リングの口径は当該
   移動距離の幅より小さく、封リングが前後のピストンパ
   ッキン間を移動できるようにしている。ピストンの別の
   端には引き手があり、引き手の近くのピストン上には溢
   れ口が設置してある。