JP3033153B2 - 組電池の充電制御方法 - Google Patents

組電池の充電制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、急速充電が可能な密閉形のニッケル−カド
ミウム電池の組電池の充電制御方法に関するものであ
り、組電池に異常が生じた場合にそれを検出して組電池
の充電を制御するためのものである。
従来の技術とその課題 現在、一般的に用いられている二次電池は、主として
鉛電池およびニッケル−カドミウム電池である。特にニ
ッケル−カドミウム電池は高率放電での性能が優れてい
ることや長寿命であるなどの理由で広く用いられてい
る。
密閉形のニッケル−カドミウム電池は、従来いわゆる
リザーブ用の水酸化カドミウムを有するものであった
が、最近例えば特開昭63−250068号,特開平1−309265
号および持願平1−39513号などで容量密度の増加や充
電時間の短縮に着目した新しいニッケル−カドミウム電
池が提案されている。
この電池は、カドミウム負極板に含まれる水酸化カド
ミウムの重量を正極板に含まれる水酸化ニッケルの重量
の0.95倍以下にしたものであり、いわゆるリザーブ用の
水酸化カドミウムをほとんど有しないものである。
なお、ここで0.95倍という数字は、充電に関与する水
酸化カドミウムの量に基づくものであり、電気化学的に
活性度が低い例えば粒子の大きな水酸化カドミウムをい
れた場合には、この数字が当然異なってくることはいう
までもない。
そして、この電池はカドミウム負極板の充電時の水素
発生に至る電位変化を電池電圧の変化として検出するこ
とで大電流での短時間充電が可能である。
しかし、この電池における問題として複数の電池を電
気的に直列に接続した組電池での充電制御の信頼性が時
として低下し、電池の漏液が生じて機器に損傷を与える
ことがあることがあげられる。
具体的な例として、組電池を構成する複数の電池のう
ち1セルが短絡した場合について説明する。
この電池の充電は、主として定電流−定電圧充電方式
あるいは定電流充電で組電池の総電圧が設定された電圧
に達したことを検出して充電を制御する方式で行なわれ
る。このいずれの方式においても充電は組電池を構成す
る単電池の数に応じた総電圧で制御される。つまり、短
絡した単電池を有する組電池を充電すると、その中の正
常な単電池は設定された値よりも高い電圧にまで充電さ
れることになる。この高い電圧値で電池の負極板から連
続的に水素発生が生じないのであれば、電池はほとんど
過充電されることがなく漏液などの問題は生じない。
しかし、この高い電圧値が電池の負極板からの連続的
な水素発生を生じる値であれば、電池は大電流で過充電
されることになって漏液を生じる。
このような漏液が生じる危険性は組電池を構成する単
電池の数が少ないほど高まる。例えば単電池5コが直列
に接続された組電池について説明すると。組電池の充電
を制御する電圧は、充電率によって若干異なるが通常単
電池当り1.65V程度であるので1.65×5=8.25Vであると
仮定する。ここで単電池1個が内部短絡したとすると、
正常な単電池は4個であるので、各々の単電池にかかる
電圧はおおよそ8.25/4=2.06Vという極めて高い値にな
る。
単電池当り2.06Vでの充電は、電池内での負極板から
の水素ガス発生および正極板からの酸素ガス発生が連続
的に生じることを意味し、最終的には漏液に至る。
組電池を構成する単電池の数が多いほど1個の単電池
が内部短絡した際に正常な単電池にかかる電圧が低くな
るため、漏液が生じる危険性は低くなるが、複数の単電
池が内部短絡した場合を考慮すると、漏液は組電池を構
成する単電池の数に関係なく発生する可能性があるとい
える。
なお、この電池の過充電領域で起こる反応は主として
水の電気分解であり、正極から酸素ガスが、一方、負極
からは水素ガスが発生する。この場合のガス発生量は、
いわゆるリザーブ用の水酸化カドミウムを有する従来の
ニッケル−カドミウム電池における正極からの酸素ガス
発生のみの場合の3倍になる。
つまり、本発明の対象のニッケル−カドミウム電池
は、大電流での過充電領域では多量のガスを発生し、ま
たこのガス発生によって極板の細孔の中の電解液が外に
押し出されることによって漏液が生じやすいといえる。
以上で説明したように負極板の水素発生に至る電位変
化を電池電圧の変化として検出して充電を制御する方式
のニッケル−カドミウム電池の組電池の充電をその総電
圧のみで制御する方法は、それを構成する単電池に短絡
が生じた場合に、その設定電圧値によってはガスの発生
と、それによる漏液の可能性があるという問題を有して
いた。
課題を解決するための手段 本発明は先述の特開昭63−250068号、特願平1−3092
65号あるいは特願平1−39513号などの提案に係る単電
池が複数個電気的に直列に接続された組電池を充電制御
する方法であって、組電池の総電圧を検出して充電電流
を制御する一方で、これとは別に組電池を構成する複数
の単電池のうちいずれか1つの単電池の電圧を監視し、
その電圧が 充電直前あるいは充電中の電池電圧が0.4V以下である
場合と 充電中の電池電圧が1.75V以上に上昇した場合には、
その総電位に基づく充電制御に優先して充電を制御する
ことを特徴とするものである。
作用 本発明は組電池を複数の単電池のうちのいずれか1つ
の単電池の電圧を監視することで、いずれかの単電池で
内部短絡が生じた際にこれを検知して充電を制御するこ
とによって正常な単電池が大電流で過充電されことを防
ぐものである。
すなわち、1つの単電池の電圧を監視することで次の
2つの場合の異常を検知することができる。
第一に、電圧を監視している単電池で内部短絡が生じ
た場合。この場合には単電池の電圧が0Vまたはそれに近
い値になることで検知することができる。この場合の内
部短絡を検知する電圧は、詳細については後で述べる
が、0.4V以下とするのが適している。
第二に、電圧を監視している単電池以外の単電池で内
部短絡が生じた場合。この場合には電圧を監視している
単電池の充電電圧が異常に高くなることで検知すること
ができる。この場合の他の電池での内部短絡を検知する
電圧は、詳細については後で述べるが、1.75V以上とす
るのが適している。
例えば以上の内容を図を用いて説明すると次のようで
ある。
第1図に組電池の充電時の回路構成の一例を模式的に示
す。
電圧監視用の単電池として、図中に示した単電池a〜
eのいずれを用いてもかまわないが、ここでは例として
単電池aを用いた場合について説明する。
組電池を充電制御する電圧は充電率によって若干異な
るが、通常1セル当り1.65Vである。つまりここでは組
電池が5つの単電池からなるものであることから、 1.65V×5セル=8.25Vで、組電池の充電を制御するもの
と仮定する。
単電池aが内部短絡を生じた場合には、単電池aの電
圧が0V、またはこれに近い値になる。これを0.4V以下で
あるとして、電圧検出部で検知して充電用電源に信号を
送ることで充電を行わないようにすることができる。
一方、単電池b,c,dまたはeのいずれか1つの単電池
で内部短絡が生じた場合には、単電池aの充電電圧が1.
75V以上(無制限の場合には8.25V/4セル=2.06Vまで充
電される。)になった際に、これを電圧検出部で検知し
て充電用電源に信号を送り充電を停止するかままたは充
電々流を強制的に小さくする等の制御をすることで大電
流での過充電を防ぐことができる。
なお、以上の保護機能は内部短絡が複数の単電池で生
じた場合にも作用する。
ここで重要なことは、以上で説明した2つの場合の異
常発生を検知することで、単電池の内部短絡に起因する
組電池の異常を全て検知できるということである。
以下で上記の2つの場合の異常を検出する電圧につい
て説明する。
最初に電圧を監視している単電池で内部短絡が生じた
場合について説明する。単電池は内部短絡を生じると電
圧が0Vまたはそれに近い値に低下する。ただし実際には
単電池の電圧が0Vであるか否かを電気的に判断すること
は困難であることから単電池の内部短絡を検知する電圧
には一定の範囲が必要になる。
この場合、単電池の内部短絡の判断は次の理由で開路
電圧あるいは充電電圧が0.4V以下であることを検出して
行うことができる。
すなわち、内部短絡が生じていない正常な電池との比
較で説明すると、正常な電池の電圧は著しく自己放電し
て電圧が低下した場合においても、通常0.4V以下に低下
することはない。例えば、放電済みで電圧が約1.2Vであ
る電池を数年間放置すると電圧は経験上約0.5Vに低下す
る。さらに、電圧の低下を促進するために外部短絡回路
を設けて高温下で長時間放置した場合においても回路電
圧は約0.25V程度にまでしか低下しない。つまり、電池
の電圧は著しく自己放電した場合でも通常約0.5V以上で
あり、さらに極めて著しく自己放電した場合でも約0.25
V以上である。この理由としては通常ニッケル−カドミ
ウム電池の放電を正極制限とするために、負極板に含ま
れる充電状態の活物質の量を正極板におけるものよりも
多くしていること、および正極板には容易に放電されな
い高級酸化物が残存していることによることが考えられ
る。すなわち、負極板はCd/Cd(OH)2の電位を示し、一
方正極板は、Ni/HNiO2とNi(OH)2/NiOOHとの混成電位
を示すことに基くと考えられる。
このように内部短絡を生じていない電池の電圧は、著
しく自己放電した後においても通常0.4V以下に低下する
ことはない。
したがって電圧を監視している単電池の内部短絡を判
断する電圧の基準は0.4V以下、望ましくは0.2V以下とす
ることができる。
なお、このことは組電池の正・負極端子が誤って充電
器に接続された際の逆充電を防ぐのにも役立つ。
次に電圧を監視している単電池以外で内部短絡が生じ
た場合について説明する。
電圧を監視している単電池以外で内部短絡が生じた場
合には総電圧で充電を制御しているため、正常な単電池
は単電池当りに許容された設定値よりも高い電圧に至る
まで充電されることになる。つまり、電圧を監視してい
る正常な単電池の充電々圧が設定値よりも著しく増加し
た場合は、他の単電池で短絡が発生したと判断すること
ができる。
この際の検出電圧は充電々流の大きさによって変化さ
せることが望ましい。電池は通常公称容量を基準として
0.5CA〜10CAで充電される。そこでこれらの充電率で過
充電領域に至るまで、すなわち正極板から酸素ガスが、
一方、負極板からは水素ガスが連続的に発生するまで充
電した際の充電特性を第2図に示す。
同図から過充電領域での電池電圧は、充電率が大きい
ほど高くなることがわかる。
第2図における過充電領域での電池電圧と充電率との
関係を第3図に示す。
同図から過充電領域での電池電圧は、充電々流が10倍
に増大するに従い約160mVづつ高くなっていることがわ
かる。これは充電々流が10倍に増大した際の正極板での
酸素過電圧の増加分30mVと負極板での水素過電圧の増加
分120mVとの和にほぼ等しいといえる。
以上のことから他の単電池での内部短絡を検知するた
めの電圧は、充電々流の値に応じたものにすることが望
ましく、 0.15logC+2.0≧V≧0.15logC+1.7 とするのが適していると考えられる。なお、ここでVは
電圧監視用単電池以外の単電池での短絡を検知する電圧
であり、またCは充電率である。
しかしながら充電々流の値に応じて検出電圧を設定す
る方法は、充電々流の値が変化する場合、例えば充電器
がACアダプターとしての機能をも同時に要求され、しか
も充電器としての出力とアダプターとしての出力の和が
一定である場合には充電々流の変化に応じて検出電圧を
変化させる必要があり煩雑である。
そこで、簡易的には充電率を一定の範囲に限定して、
その中で一定の検出電圧を設定することできる。例えば
充電率が0.5CA〜10CAの範囲では次の理由から検出電圧
は、1.75V以上、1.95V以下とするのが適している。この
電圧の範囲は0.5Cおよび10Cでの充電々圧特性から導か
れる。すなわち、先に示した第2図から、10C充電での
充電終期における電圧の急激な立ち上がりは1.75V以上
で認められること、また0.5Cでの充電特性で到達可能な
電圧は1.95Vであることがわかる。このことから0.5C〜1
0C充電での異常電圧の検知は1.75V以上1.95V以下の範囲
で行えばよいことがわかる。
以上で説明したように本発明は負極板の水素発生に至
る電位変化を充電々圧の変化として検出して充電を制御
するニッケル−カドミウム電池の組電池の充電制御の信
頼性を著しく向上させる。
また、本発明によって組電池の正・負極端子を誤って
充電器に接続した場合の逆充電を防止することができ
る。
実施例 以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
本発明の目的は組電池の充電制御の信頼性を高めるこ
とであり、具体的には組電池を構成する複数の単電池の
中に内部短絡を生じた単電池がある場合には組電池の充
電を制御することである。
そこで、本実施例では複数の単電池を直列に接続した
正常な組電池と故意に内部短絡させた単電池を含む不具
合の組電池とを製作して、これらの組電池を本発明の充
電制御方法と従来一般的である充電制御方法とで充電し
た結果について述べる。
[組電池の製作] 酸化カドミウム粉末100重量部と金属カドミウム粉末3
0重量部と長さ1mmのポリプロピレン製の短繊維0.1重量
部とを0.4重量部のヒドロキシエチルセルロースを含む
エチレングリコール45重量部で混合してペースト状にし
た。このペーストをニッケルめっきした穿孔鋼板に塗着
し次いで乾燥および加圧を行なって酸化カドミウムの理
論容量が400mAhおよび220mAhで寸法が各々0.68×15×53
(mm)および0.40×15×53(mm)である2種類のカドミ
ウム負極板を製作した。
一方、正極板は次の方法で製作した。
多孔度が約80%の焼結式ニッケル基板にコバルトおよ
びカドミウムの含有率が各々8モル%および3.5モル%
である硝酸ニッケル,硝酸コバルトおよび硝酸カドミウ
ムからなる混合水溶液[pH=2、比重1.50(20℃)]を
含浸した後、比重1.20(20℃)の水酸化ナトリウム水溶
液に浸漬し、次いで、湯洗および乾燥を行なった。この
操作を繰り返して水酸化ニッケルの論理容量が350mAhで
寸法が0.92×15×53(mm)である水酸化ニッケル正極板
を製作した。
電池は次の方法で製作した。
正極板を厚みが0.17mmのポリサリフォン製の不織布セ
パレータで包んだ後、この正極板2枚の間に厚みが0.68
mmの負極板1枚をはさみ、さらにその両面を厚みが0.40
mmの負極板2枚ではさむことで負極板と正極板とがセパ
レータを介して交互に積層された構造の極板群を製作し
た。
次にこの極板群の正極板および負極板をニッケルめっ
きした製鉄の蓋上に形成された各々の端子部に接続した
後、内面にポリプロピレン樹脂の層を形成した上面開口
の金属電槽にこの極板群を挿入し、さらに金属電槽の上
面開口部と蓋とをレーザー溶接で接合することで公称容
量が650mAhである角形の密閉形電池を製作した。
なお、電解液としては体積比が85:15である比重1.33
(20℃)水酸化カリウム水溶液と比重1.25(20℃)水酸
化ナトリウム水溶液との混合水溶液1.4mlを用いた。
また、この電池は0.5kg/cm2の圧力差で作動する安全
弁を備えている。組電池は5個の単電池を直列に接続す
ることで製作した。正常な単電池5個からなる組電池を
組電池Aとし、一方単電池を組み立てる際に故意にセパ
レーターに穴をあけて短絡させた単電池1個と正常な単
電池4個とからなる不具合の組電池を組電池Bとする。
[充電制御(実施例)] 組電池AおよびBを各々10個用意し、全ての組電池に
ついて第1図に示した組電池の構造と同様に1つの単電
池の電圧を監視するための回路を形成した。なお電圧監
視用の単電池は、組電池を構成する5つの単電池の中か
ら任意に選んだ。
次に全ての組電池を化成のための充放電を1サイクル
行なったのち、第1図に示したのと同様の充電回路を組
み立て最大電流2.25A(5CA)−最大電圧8.25V(単電池
当り1.65V)の条件で定電流一定電圧充電を20分間行な
った。なお、この際に電圧監視用の単電池の電圧が0.4V
以下である場合、あるいは1.85V以上に達した場合には
充電を停止した。
[充電制御(従来例)] 組電池AおよびBを各々10個用意し、全ての組電池に
ついて化成のための充放電を1サイクル行ない、次いで
最大電流3.25V(5CA)−最大電圧8.25V(単電池当り1.6
5V)の条件で定電流−定電圧充電を20分間行なった。
次に上記の2つの方法で、組電池AおよびBを充電し
た結果について説明する。
最初に実施例の方法で組電池AおよびBを充電した際
の特性について説明する。
実施例の方法で組電池Aを充電した際の代表的な特性
を第4図に示す。同図から内部短絡した単電池を含まな
い正常な組電池Aは、設定した条件のとおりに正常に充
電されたことがわかる。なお、試験に用いた10個の組電
池Aの充電特性は全て第4図に示したのと同様であり、
全ての組電池Aで充電が正常に行なわれた。
実施例の方法で組電池Bを充電した際の代表的な特性
を第5図に示す。同図から組電池Bの総電圧が、第4図
に示したものと比べて低いことがわかる。これは5つの
単電池のうち1つが内部短絡していることによって、そ
の分だけ電圧が低いためである。したがって8.25Vまで
充電を続けたと仮定すると単電池当りの電圧は2.06Vに
まで充電されることになる。しかし電圧監視用の単電池
の電圧が1.85Vに上昇したことを検出して充電が停止さ
れたことによって、内部短絡していない正常な単電池が
大電流で過充電されることはなかった。
なお、試験に用いた10個の組電池Bのうち第5図に示
したのと同様の特性を示したのは8個であった。残り2
個の組電池Bでは、電圧監視用の単電池の充電開始直前
の電圧が0.4VV以下であったために充電が開始されなか
った。
このように本発明の実施例の方法によれば、正常な組
電池Aは設定した条件のとおり充電が行なわれ、一方、
内部短絡した単電池を有する不具合な組電池Bは、電圧
監視用の単電池の電圧が設定された範囲を逸脱した場合
に充電が制御されることから大電流で過充電されること
がなかった。
次に従来例の方法で組電池AおよびBを充電した際の
特性を説明する。
従来例の方法で組電池Aを充電した際の代表的な特性
を第6図に示す。同図から正常な組電池Aは設定した条
件とおりに充電されたことがわかる。なお、試験に用い
た10個の組電池Aの充電特性は、全て第6図に示したの
と同様であり、全ての組電池Aで充電が正常に行なわれ
た。
従来例の方法で組電池Bを充電した際の代表的な特性
を第7図に示す。同図から充電は、組電池Bの総電圧が
8.25Vに達した時点で定電圧に移行しているが、単電池
の1つが内部短絡しているために残りの正常な単電池は
2.06Vにまで充電されていたことがわかる。
単電池が2.06Vで充電された場合には、単電池内部で
は正極板から酸素ガスが、一方、負極板から水素ガスが
連続的に発生している状態になっている。
つまり内部短絡した単電池を含む組電池Bは、従来例
の方法では充電の制御ができずに大電流で過充電されて
いた。なお、試験に用いた10個の組電池Bの充電特性
は、全て第7図に示したのと同様であった。
また、充電終了後の組電池Bを解体して調べた結果、
全ての単電池で漏液が発生していた。このように従来例
の方法は、正常な組電池Aに対しては設定した条件の充
電を行なうが、内部短絡した単電池を有する不具合な組
電池Bに対しては、充電制御ができずに大電流で過充電
に至る問題点を有していた。
以上のように、本発明によれば単電池の内部短絡に起
因する組電池の充電制御不能による問題の発生を防ぐこ
とができる。
なお、先の実施例では組電池の中の1つの単電池が内
部短絡した場合に基づいて本発明の効果を説明したが、
本発明の効果は組電池の中の単電池の複数が内部短絡し
た場合や単電池の短絡が例えば異物による外部短絡によ
るものである場合にも同様に得ることができる。
発明の効果 以上、述べたように本発明は負極板の水素発生に至る
電位変化を充電電圧の変化として検出して充電を制御す
るニッケル−カドミウム電池の組電池の充電制御の信頼
性を著しく向上させることができる。
また、本発明は組電池が誤って充電器の極性とは逆に
接続された場合の逆充電を防ぐ効果をも有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る充電回路の1例を模式的に示し
た図である。 第2図は、本発明に係る単電池を過充電領域に至るまで
充電した際の電圧特性を示した図である。 第3図は、過充電領域での電池電圧と充電率との関係を
示した図である。 第4図は、本発明の充電制御方法で正常な組電池を充電
した際の特性を示した図である。 第5図は、本発明の充電制御方法で不具合な組電池を充
電した際の特性を示した図である。 第6図は、従来の充電制御方法で正常な組電池を充電し
た際の特性を示した図である。 第7図は、従来の充電制御方法で不具合な組電池を充電
した際の特性を示した図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カドミウム負極板と水酸化ニッケル正極板
    とを備え、負極板中の水酸化カドミウムの重量が正極板
    中の水酸化ニッケルの重量の0.95倍以下であるニッケル
    −カドミウム電池を複数個電気的に直列に接続した組電
    池の充電制御方法であって、組電池の総電圧を検出して
    充電々流を制御する一方で、組電池を構成する複数の単
    電池のうちの1つの単電池の電圧を監視してこの電圧が
    設定された下限電圧以下である場合あるいは設定された
    上限電圧以上である場合には充電を制御することを特徴
    とする組電池の充電制御方法。
  2. 【請求項2】下限電圧が0.4Vであり、上限電圧が1.75V
    である請求項1記載の組電池の充電制御方法。
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