JP3032789U - 浄化処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設の単独処理浄化槽をそのまま利用して合
併化を計り、家庭から出される全ての生活廃水を処理で
きるようにする。 【解決手段】 膜分離装置13を内装し、上側部にスクリ
ーン14を設けた膜分離浄化槽１を、既設の単独処理浄化
槽２に接続して、該単独処理浄化槽２内の原水をポンプ
28でスクリーン14上方より膜分離浄化槽１内に流入させ
ると共に、膜分離装置13の透過水を消毒室25内に送出で
きるように構成してある。而して、上記単独処理浄化槽
２が、全曝気型の場合にはその曝気室又は沈殿室内の原
水を、沈殿分離曝気型の場合にはその沈殿分離室、曝気
室又は沈殿室内の原水を、沈殿分離接触曝気型場合には
その沈殿分離室、接触曝気室又は沈殿室内の原水を夫
々、膜分離浄化槽１内に流入させるようにしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、特に家庭から出される生活排水を処理する浄化処理装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、家庭の生活排水を処理する浄化槽には、トイレの排水のみを処理する単 独処理浄化槽と、全ての生活排水を処理する合併処理浄化槽がある。

【０００３】 ところで、近い将来には、生活排水による水質汚濁を解消するために、単独処 理浄化槽を廃止し、全てを合併処理浄化槽に切り替えることが要望されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、単独処理浄化槽が既設されている家庭では、設置スペース並びに費用 の点で、新しく合併処理浄化槽を設けることが困難であった。

【０００５】 本考案は、上記難点に鑑み、既設してある単独処理浄化槽をそのまま利用して 、合併化を計ることができるようにしたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために、本考案の浄化処理装置おいては、膜分離装置を内 装し、上側部にスクリーンを設けた膜分離浄化槽を、既設の単独処理浄化槽に接 続して、該単独処理浄化槽内の原水をポンプでスクリーン上方より膜分離浄化槽 内に流入させると共に、膜分離装置の透過水を消毒室内に送出できるように構成 してなる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案では、膜分離装置を内装し、上側部にスクリーンを設けた膜分離浄化槽 を既設の単独処理浄化槽に接続して、該単独処理浄化槽内の原水をポンプでスク リーン上方より膜分離浄化槽内に流入させると共に、膜分離装置の透過水を単独 処理浄化槽の消毒室内に送出できるようにしてある。 而して、単独処理浄化槽が、曝気室、沈殿室及び消毒室を備えた全曝気型の場 合には、その曝気室又は沈殿室内の原水を膜分離浄化槽内に流入させるようにす る。 単独処理浄化槽が沈殿分離室、曝気室、沈殿室及び消毒室を備えた沈殿分離曝 気型の場合には、その沈殿分離室、曝気室又は沈殿室内の原水を膜分離浄化槽内 に流入させるようにする。 更に、単独処理浄化槽が沈殿分離室、接触曝気室、沈殿室及び消毒室を備えた 沈殿分離接触曝気型の場合には、その沈殿分離室、接触曝気室又は沈殿室内の原 水を膜分離浄化槽内に流入させるようにする。 又、膜分離浄化槽の原水を単独処理浄化槽内にオーバーフローさせる場合もあ る。

【０００８】

【実施例】

次に添付図面を参照して本考案の一実施例を説明する。 図１は本考案に係る浄化処理装置を示したものであり、１は膜分離浄化槽、２ は既設の単独処理浄化槽である。

【０００９】 上記膜分離浄化槽１は、上端部に蓋11を被着した縦長の槽12内の下側部に膜分 離装置13を装着し、上側部には網目が１〜５mm程度のスクリーン14を設けると共 に、膜分離装置13の下側には空気の吹出口を列設した曝気管15を配設してある。 なお、16はスクリーン上側の側壁に設けた原水の流入口、17はオーバーフローさ せるための流出口であり、18は膜分離装置13の透過水の取出口、19は送風管を示 す。

【００１０】 而して、上記膜分離装置13は、多数の袋状の膜エレメント20を所定間隔を置い て並設した公知のものであり、水深に基づく水頭圧を利用して原水を浄化処理し 、その透過水を集水管21を介して取出口18に送り得るようにしてある。 なお、上記膜分離浄化槽１はその高さの約半分程を地中に埋設するか、埋設す ることが困難な場合には全体を地上に設置するようにしてある。

【００１１】 上記単独処理浄化槽２は、全曝気型単独処理浄化槽であり、原水ａの取入口22 、曝気室23、沈殿室24、消毒室25及び処理水の排出口26を備えており、点検口27 を具えた上側部を地表面Ｇに出して他は地中に埋設してある。

【００１２】 而して、原水ポンプ28を曝気室23内に沈め、その吐出側と前記流入口16とを原 水送出管29で接続して、曝気室23内の原水をスクリーン14上方より膜分離浄化槽 １内に流入させると共に、オーバーフロー管30で流出口17と曝気室23間とを接続 して、膜分離浄化槽１の原水ａを曝気室23内にオーバーフローさせてある。また 、上記原水送出管29には、流量調整弁32を備えた戻り管31を接続して、送出され る原水ａの流量を調整し得るようにしてある。 なお、上記原水ポンプ27は、図示省略したが、膜分離浄化槽１内に装着した２ つの液面リレーにより低水位Ｌで稼働し、高水位Ｈで停止し得るようにしてある と共に、単独処理浄化槽２の減水時ｌには液面リレーにより稼働しないようにし てある。

【００１３】 而して、取出口18と消毒室25とを取出管33により接続して、膜分離装置13によ り処理された透過水を消毒室25内に送り得るようにしてある。

【００１４】 次に本発明に係る浄化処理装置の動作につき説明すると、取入口22より単独処 理浄化槽２内に取入られた原水ａは、原水ポンプ28により原水送出管29を介して スクリーン14の上方より膜分離浄化槽１内に流入する。

【００１５】 流入した原水ａは、曝気されながら膜分離浄化槽１内の活性汚泥と混合され、 膜エレメント20により膜分離処理される。膜エレメント20は下側から曝気される ているのでその膜面が洗浄される。

【００１６】 而して、膜分離装置13から出された透過水は、取出口18より取出管33を介して 消毒室25に送られ、滅菌処理されて排出口26から外部に放流される。

【００１７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案の浄化装置によれば、既設の単独処理浄化槽に膜分 離浄化槽１を接続するだけで、家庭から出される全ての生活排水を効率的に浄化 し、放水基準値に適合するように処理することができる。

【００１８】 また、新しい合併浄化処理槽を敷設するのに比べて、設置スペースが少なく得 すむと共に、膜分離浄化槽は既設の単独処理浄化槽とは離して適当な空地に設け 、配管で接続して使用することができる。従って、一般家庭でも設置し易い共に 設置費用も一段と低減できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】浄化処理装置の概略図である。

【符号の説明】

１ 膜分離浄化槽 ２ 単独処理浄化槽 13 膜分離装置 14 スクリーン 15 曝気管 20 膜エレメント 23 曝気室 24 沈殿室 25 消毒室 28 原水ポンプ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 膜分離装置を内装し、上側部にスクリー
   ンを設けた膜分離浄化槽を、既設の単独処理浄化槽に接
   続して、該単独処理浄化槽内の原水をポンプでスクリー
   ン上方より膜分離浄化槽内に流入させると共に、膜分離
   装置の透過水を消毒室内に送出できるようにしてなる浄
   化処理装置。
2. 【請求項２】 単独処理浄化槽は、曝気室、沈殿室及び
   消毒室を備えた全曝気型であって、その曝気室又は沈殿
   室内の原水を膜分離浄化槽内に流入させるようにしてな
   る請求項１記載の浄化処理装置。
3. 【請求項３】 単独処理浄化槽は、沈殿分離室、曝気
   室、沈殿室及び消毒室を備えた沈殿分離曝気型であっ
   て、その沈殿分離室、曝気室又は沈殿室内の原水を膜分
   離浄化槽内に流入させるようにしてなる請求項１記載の
   浄化処理装置。
4. 【請求項４】 単独処理浄化槽は、沈殿分離室、接触曝
   気室、沈殿室及び消毒室を備えた沈殿分離接触曝気型で
   あって、その沈殿分離室、接触曝気室又は沈殿室内の原
   水を膜分離浄化槽内に流入させるようにしてなる請求項
   １記載の浄化処理装置。